JP3709278B2 - マウスピース - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、下顎を支持する筋肉を咬合挙上により左右均等に伸ばし全身の姿勢を正すためのマウスピースに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
一般的な上顎と下顎、およびその近傍の骨格を図12に示す。
同図(a)は上下の歯列をかみ合わせた状態である。図において、脊椎上端の第1頸椎25上に頭骨が支持されており、頭骨前部の上顎20に上顎側歯列22がはえている。下顎側歯列23を有する下顎21は咬筋のほか種々の筋肉により複雑に支えられている。人は、軸Xで示す咬み合わせ面を理想咬合面(ほぼ水平面)と一致させるよう頭部の姿勢を自然にとっており、軸Xと直交する軸Yが垂直になっているのが望ましい。
そうして、下顎21は、同図(b)のように、顎関節24の点Jではなく、第1頸椎25と第2頸椎26の間の正中環軸関節T0 を中心として上下に公転運動し、更には前後左右3次元的に揺動することが知られている。
【0003】
そこで、例えば、加齢などにより歯の咬み合わせ面が擦り減って、対合する上下歯列の全般にわたって咬合高径が小さくなると、すなわち「咬み合わせが低くなる」と、上顎20が下顎21を迎えに行こうとして頭が前傾する。これにより、第1頸椎25や第2頸椎26などが理想的な位置よりも前方にずれて直立棒状の頸椎となり、このずれに追随して脊椎全体が湾曲する例えば猫背となり、更には腰痛の原因にもなっている。
【0004】
他方、著しい片噛み、抜歯後の放置、あるいは虫歯治療での削り過ぎなどにより咬合高径が左右片側で低くなると、すなわち軸X,Yの双方と直交する軸Z(左右方向の軸、図示省略)が傾くと、低い側の下顎挙上筋の筋紡錘が弛んでしまう。その情報は三叉神経を経て脳に伝達され、強いストレスを脳に与える。その情報に対して脳は反射的に筋紡錘を短くする中枢性の命令を出す。それに伴い、安静時の下顎挙上筋の長さが短く設定され、同じ側の全身にわたる骨格筋肉の長さも短く設定される。これらの命令は四六時中出され続けるので脳や筋肉が慢性的に疲労し、ひいては脳機能や身体機能の低下を招くことになる。
そうして、咬合高径の低い側へ首が傾く一方、この傾きを止めようと反対側の肩の筋肉が緊張するのである。これらの筋肉の収縮や緊張により椎骨動脈や椎骨神経が圧迫され、肩こり,めまい,耳鳴り,頭痛,腰痛,内臓障害といった不定愁訴や自律神経失調症などを誘発することが知られている。
【0005】
このような咬合高径の低下に起因する筋肉の片伸びや緊張を改善することにより、脳機能低下に起因する病気の改善、反射神経や器用さにあらわれる運動能力の向上、全身筋肉の強さや筋肉バランスの良さにあらわれる身体能力の向上、学習能力、思考能力、集中力などの向上化を図ることができる。
【0006】
因みに、咬合高径が左右偏った重量挙げ選手によれば、咬合高径の低い側が下がった状態でバーベルを挙げることが観察されている。また、米国のアメリカンフットボール選手には、筋肉の緊張による故障を防止するため、競技中は咬合挙上用マウスピースの着用が義務付けられている。
【0007】
そこで、背骨を真っ直ぐ伸ばして姿勢を正すものとして、実公昭62−14833号公報に開示のマウスピースが提案されている。
このマウスピースは、上顎側歯列または下顎側歯列のいずれかに被着されるものであって、正中線より一方側の歯列に被着される歯列被着片と、他方側の歯列に被着される歯列被着片と、これら一対の歯列被着片を連結する弓状連結部とから構成されている。そして、各歯列被着片の支持面には、対合歯の歯軸と直交する面(すなわち、剪断抗力面)がそれぞれの対合歯毎に研削で形成されるようになっている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、上記公報開示のマウスピースにおいては、非被着側の歯並び、舌側咬頭の移動領域、咬合高径などに合わせて剪断抗力面を複雑に研削する必要がある。例えば、左右各4本の奥歯につき個別に剪断抗力面の適合調整を行わなければならず、しかも下顎をストレスなく円滑に動かせるように調整するにはかなりの熟練度を要する。そのため、1回の適合調整に治療時間が1〜2時間程度かかり、歯科医師の労力は無論のこと治療費が高くつくという問題があった。
【0009】
本発明は、上記した従来の問題点に鑑みてなされたものであって、簡単な構成により、適合加工が容易で、極めて安価なマウスピースの提供を目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明に係るマウスピースは、上顎側歯列に被着される上ピース片と、上ピース片に対し上下対面して用いられる下顎側歯列被着用の下ピース片とからなり、上ピース片と下ピース片のそれぞれの対向面の一方には他方のピース片に向かって突出する複数の突起部が設けられるとともに、他方の対向面には前記複数の突起部を当接支持する支持面が形成された構成にしてある。
【0011】
また、前記の構成において、上ピース片の上面に上顎側歯列に被着される上歯列被着溝が形成され、下ピース片の下面には下顎側歯列に被着される下歯列被着溝が形成されるとともに、上歯列被着溝および下歯列被着溝に充填された軟性裏層材を介して、上ピース片および下ピース片が上顎側歯列および下顎側歯列に支持されたものである。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1は本発明の一実施形態に係るマウスピースを示す平面図、図2は底面図、図3は斜視図、図4は正面図である。
各図において、この実施形態のマウスピース1は、上顎側歯列に被着される上ピース片2と、上ピース片2に対し上下対面して用いられる下顎側歯列被着用の下ピース片3との組合せからなっている。これらの上ピース片2と下ピース片3は例えば歯科用メチルメタクリレートレジン製であって、上下全ての歯に装着されるよう例えば平面視ほぼ馬蹄形に形成されている。
【0013】
上ピース片2の対向面(底面)4には下ピース片3に向かって突出する円錐体状の突起部6,6,7,7が4本設けられている。上ピース片2の上面には上歯列被着溝5が内縁部8と外縁部9の間に囲まれた状態で形成されている。
下ピース片3の対向面には突起部6,6,7,7を載置支持する支持面10,10が形成されている。下ピース片3の下面には下歯列被着溝12が内縁部13と外縁部14の間に囲まれた状態で形成されている。
下ピース片3の支持面10,10間は一段低い薄板部11を介して一体的に連結されている。そして、突起部6,6,7,7が当接する位置の支持面10,10には、突起部6,6,7,7に対し適正な剪断抗力面を切削加工するための被加工面B1 ,B2 が設定される。図4中の符号Cは、被着者の現在の体軸もしくは正中線を表している。
【0014】
続いて、このマウスピース1の装着および調整手順について説明する。
図5(a)に示すように、まずマウスピース装着前の被着者の背部をモアレトポグラフィーにより撮影する。体表の凹凸を等高線状に表したモアレトポグラフィー結果によると、この被着者は理想的な体軸C0 に対し現在の体軸Cが右側に傾いている。これは右側の咬合高径が左側よりも低くなっていることを示している。そこで、モアレトポグラフィー写真を参照して体軸Cを確認し、体軸Cが理想的な体軸C0 (垂線)と一致するように、被着者に姿勢を変えさせる。このときの左右の姿勢変更量に基づき、左右に係る所要の咬合高径挙上量が決定される。また、体側面から被着者の前後姿勢を肉視観察し、これを上下歯列全体の咬合高径挙上量決定の参考とする。
【0015】
次に、図6に示すように、上顎側歯列22の咬み合わせ面をあらわす軸Xがほぼ水平となるように頭部の姿勢をとらせる。その状態で、上ピース片2の対向面4が鼻下と耳孔を結ぶ鼻聴道線R、または前歯裏側の切歯乳頭と大臼歯奥側左右の鈎切痕を結んでなるHIP平面(ハムラーノッチ・インサイザル・パピラー平面)Sと平行になるように、上顎側歯列22とピッタリ嵌合する上歯列被着溝5を形成する。一方、下ピース片3にも下顎側歯列23の咬み合わせ面が支持面10とほぼ平行となるように、下顎側歯列23とピッタリ嵌合する下歯列被着溝12を形成しておく。
【0016】
尚、下顎21を支持する筋肉群はこれまで咬合高径左右差に適応して下顎運動を営んでいるので、現時点のマウスピース1を装着すると左右の咬合高径に不一致が現れる。そこで、口唇が左右対称となるように下顎21を動かし、そのときの中心線を正中線C(図4参照)とする。
そして、所要の咬合高径挙上量に対応する所定角度に下顎21を開き、かつ、正中線Cを決めた状態でマウスピース1を咬み合わせたとき、全ての突起部6,6,7,7が支持面10上に同時接触するように突起部6,7の長さを調整する。
【0017】
引続き、支持面10における剪断抗力面の調整について説明する。尚、通常、剪断抗力面の調整は前述した突起部6,7の長さ調整とバランスをとりながら並行して行われるが、ここでは理解を容易にするため別々に説明した。
まず、上ピース片2の突起部6,7全てが下ピース片3の支持面10に当接した状態での側面運動路を考える。ここでは、対合歯の歯軸と直交する剪断抗力面を、突起部6,7が当接する位置の被加工面B1 ,B2 に形成する。
剪断抗力面は、個々の突起部6,7について大臼歯部側から小臼歯側へと1本ずつ削り出していく。このとき、隣合った剪断抗力面が平行にならない場合、すなわち剪断抗力面の傾きが異なる場合は、各面の境目部分を緩やかに変化させる。
【0018】
因みに、下顎21と上顎20がほぼ同じ大きさの被着者に見られる第1種咬合状態の場合、図7(a)のように、上顎側の歯と下顎側の歯とを結ぶ歯軸A1 ,A1 と直交する剪断抗力面P1 ,P1 を多く形成することとなる。この第1種咬合状態の場合、当初、水平で同一面になっている支持面(P1 ,P1 )を基準とすることができるので、突起部6,7の長さ調整や剪断抗力面の傾き調整が比較的容易である。
一方、下顎21が上顎20よりも小さな被着者に見られる第2種咬合状態の場合は、同図(b)のように、歯軸A2 と直交する剪断抗力面P2 や、歯軸A3 と直交する剪断抗力面P3 を形成することが多い。
また、下顎21が上顎20よりも大きな被着者に見られる第3種咬合状態の場合は、同図(c)のように、歯軸A4 と直交する剪断抗力面P4 や、歯軸A5 と直交する剪断抗力面P5 を形成することが多い。
【0019】
尚、前述した第2種または第3種咬合状態(同図(b)または(c))に該当する被着者用の場合は、上下ピース対向面のそれぞれを剪断抗力面P1 ,P1 と同様の水平面とし、かつ、左右方向に広く形成し、更に突起部6,7は歯軸A1 のように垂直軸心向きに形成することもできる。これにより、調整の楽な第1種咬合状態のマウスピース(同図(a))と同様に、突起部6,7の長さや剪断抗力面P2 〜P5 の調整を簡単に行うことができる。
【0020】
ここまで調整したマウスピース1をとりあえず1週間程度、被着者に装着させる。すると、下顎21の位置が3次元的に移動していくことから、新たな軸X,Y,Zが現れる。そこで、新たな軸X,Y,Zに対応して突起部6,7の長さを調整するとともに、支持面10の被加工面B1 ,B2 を削って適正に傾斜をつける。
上述のような体軸Cの確認、新たな軸X,Y,Zの確認、突起部6,7の長さおよび支持面10の傾きの調整といった一連の作業は、そのときの体軸Cを更に理想的な体軸C0 へ近づけるように、繰り返し実行される。その後は、約1ケ月毎に同様の調整作業を行うのが望ましい。
【0021】
このように調整されたマウスピース1は半年から1年程度装着するのが好ましい。マウスピース1は1日中装着するのが理想であるが、困難な場合は1日12時間を目処に装着させる。但し、睡眠時とスポーツ運動時には必ず装着させるようにする。それにより、下顎を支持する筋肉群が次第に左右均等な長さになり、背筋が伸びて姿勢がよくなる。更には、全身の筋肉も左右ほぼ均等な長さと筋力を保有するようになり、不定愁訴、脳機能、運動能力、身体能力、学習能力などが改善される。
因みに、このマウスピース1を約1ケ月間装着した結果、図5(b)のように、被着者の体軸はほぼ理想的な体軸C0 に近づいている。
【0022】
従って、本実施形態のマウスピース1によれば、突起部6,7が先端になるほど小径の円錐体状に形成されているので、突起部6,7を容易に短くしたり長くしたりでき、咬合高径挙上量の調整が容易である。また、突起部6,7の数は比較的少ないうえ、これらの先端は支持面10に対し点接触に近い状態で当接するので、支持面10において剪断抗力面を形成すべき領域が少なくてすみ、調整加工が楽である。
すなわち、このマウスピース1は、従来技術のようにそれぞれの歯について剪断抗力面をひとつずつ研削加工するといったことがなく、その加工に手間と時間あるいは高度の熟練を必要としない。
【0023】
尚、上記の実施形態において、上歯列被着溝5,下歯列被着溝12は、上顎側歯列20,下顎側歯列23を型取りして上ピース片2,下ピース片3に転写したのち、研削微調整によりピッタリと合う形状寸法に形成したが、本発明の歯列被着溝はそれに限定されるものではない。
【0024】
例えば、図8に示したマウスピース1aのように、上ピース片2aと下ピース片3aの歯列被着溝が歯列の外形よりも若干大きめに形成され、歯列と適合するものであってもよい。このマウスピース1aの場合、上ピース片2aの上歯列被着溝に充填された軟性裏層材27を介して、上ピース片2aが上顎側歯列22に支持されている。下ピース片3aも軟性裏層材27を介して下顎側歯列23に支持されている。
従って、マウスピース1aによれば、市販の軟性裏層材27(別称、義歯安定材と称する)を歯列被着溝内に注入したのち、各ピースがそれぞれの歯列に装着される。これにより、歯列被着溝を極めて精密に加工する手間と費用を低減化できる。
【0025】
更には、図9に示すように、それぞれの歯列被着溝がシンプルな角溝状に形成された上ピース片2bと下ピース片3bとからなるマウスピース1bを提供することもできる。このマウスピース1bの場合も、上ピース片2bおよび下ピース片3bが上顎側歯列21,下顎側歯列22に簡便に装着され、軟性裏層材27を介して保持される。また、歯科医院においては突起部6,7が当接する4ヵ所の剪断抗力面を研削調整するだけですみ、歯列被着溝研削加工の必要が全くないことから、即座に使用できるという利点があり加工の手間や費用を格段と低減化できる。従って、咬合の悪さにより不定愁訴などで悩まされているにも拘らず高額の治療費により、なかば治療をあきらめていた人にとっても光明となる。
【0026】
他方、図10に示すように、これまで述べた実施形態の上ピース片と下ピース片とを上下逆にして使用することもできる。すなわち、このマウスピース1cでは、下ピース片2cに上向きの突起部6,6,7,7が設けられており、上ピース片3cの下面が支持面10,10となっている。このようなマウスピース1cによっても、前述したマウスピース1〜1bと同様の効果を奏し得る。
【0027】
尚、上記では全ての歯に被着されるマウスピースの例を示したが、図11に示すように、小臼歯および大臼歯だけに被着される上歯列被着片16,16と下歯列被着片17,17を備え、上歯列被着片16,16間や下歯列被着片17,17間を連結部18,18でそれぞれ連結してなる上ピース片2dおよび下ピース片3dから構成されるマウスピース1dであってもよい。
この場合の上歯列被着溝5aおよび下歯列被着溝12aも、歯列にピッタリと適合するように型取りと研削加工を施したものに限らず、大雑把な溝形状に作製しておいて軟性裏層材27(図8,9参照)を併用するようにしてもよい。
【0028】
また、これまで述べたマウスピース1〜1dでは、4本の突起部を設けた例を示したが、本発明はそれに限らず2本以上の突起部があればよい。但し、突起部の数が多くなれば、他方片の対向面にその数に見合った剪断抗力面の調整をする必要がある。因みに、14本の突起部を設けた場合は歯の数と同数の剪断抗力面を形成しなければならないが、それでも各突起部間に隙間が形成されるので、適合加工は格段と楽である。尚、本発明の突起部としては、上述した円錐体状のものに限らず、例えば円柱状、楕円柱状、角柱状、角錐体状その他の形状であっても構わない。
【0029】
【発明の効果】
以上述べたように、本発明に係るマウスピースによれば、一方側ピース片の支持面に対し他方側ピース片の突起部が当接支持されるので、歯科用やすりなどを用いて先端を削ったり継ぎ足したりして突起部の長さを調整できる。これにより、咬合高径挙上量の調整をわずかな作業で容易に行えるため、歯科医院での治療が簡単になり短時間ですむ。また、突起部間の隙間から当接部分を明確に視認できるので、突起部長さや剪断抗力面の調整を的確に行うことができる。更には、突起部の先端が支持面に対し点接触に近い状態で当接するので、咬合した状態で下顎を動かしやすく咬筋を適切に運動させることができる。
すなわち、本発明のマウスピースは、咬合挙上により下顎を支持する筋肉を左右均等に伸ばし全身の姿勢を正せるのは無論のこと、簡単な構成により適合加工が容易で極めて安価に提供される。尚、第2種または第3種咬合状態に該当する被着者用の場合でも、各ピース対向面を左右方向に広く、かつ、水平面に形成するとともに、突起部は垂直軸心向きに形成することにより、調整の楽な第1種咬合状態のマウスピースと同様に、突起部長さや剪断抗力面の調整を容易に行うことができる。
【0030】
また、軟性裏層材を併用するように構成した場合は、歯列よりも少し大きな概略形状の歯列被着溝を削り出しておけばよいので、歯列被着溝の精密研摩加工が不要となる。また、咬合高径の調整は突起部を少し削って微調整したり、軟性裏層材の充填量を加減するだけですむ。従って、極めて安価で簡便なマウスピースを提供できるのである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係るマウスピースを示す平面図である。
【図2】前記マウスピースの底面図である。
【図3】前記マウスピースの斜視図である。
【図4】前記マウスピースの正面図である。
【図5】モアレトポグラフィーにより撮影した被着者の背部を示し、(a)は前記マウスピース装着前の状態を示す説明図、(b)は前記マウスピースを約1ケ月装着後の状態を示す説明図である。
【図6】前記マウスピースを上下歯列に装着した状態を側方から見た説明図である。
【図7】前記マウスピースの下ピース片上面を加工して形成される剪断抗力面の傾き状態を断面で示したもので、(a)は第1種咬合状態のものを示す説明図、(b)は第2種咬合状態のものを示す説明図、(c)は第3種咬合状態のものを示す説明図である。
【図8】他の実施形態によるマウスピースを断面で示す説明図である。
【図9】別の実施形態によるマウスピースを断面で示す説明図である。
【図10】更に他の実施形態によるマウスピースを示す正面図である。
【図11】更に別の実施形態によるマウスピースを示す底面図である。
【図12】一般的な上顎と下顎およびそれらの近傍骨格を側面から見たもので、(a)は上下の歯列がかみ合っている状態を示す説明図、(b)は下顎を開いた状態を示す説明図である。
【符号の説明】
1,1a,1b,1c,1d マウスピース
2,2a,2b,2d,3c 上ピース片
3,3a,3b,3d,2c 下ピース片
4 対向面
5,5a 上歯列被着溝
6,7 突起部
10 支持面
12,12a 下歯列被着溝
16,17 歯列被着片
18 連結部
22 上顎側歯列
23 下顎側歯列
27 軟性裏層材
Claims (2)
- 上顎側歯列に被着される上ピース片と、上ピース片に対し上下対面して用いられる下顎側歯列被着用の下ピース片とからなり、上ピース片と下ピース片のそれぞれの対向面の一方には他方のピース片に向かって突出する複数の突起部が設けられるとともに、他方の対向面には前記複数の突起部を当接支持する支持面が形成されていることを特徴とするマウスピース。
- 上ピース片の上面に上顎側歯列に被着される上歯列被着溝が形成され、下ピース片の下面には下顎側歯列に被着される下歯列被着溝が形成されるとともに、上歯列被着溝および下歯列被着溝に充填された軟性裏層材を介して、上ピース片および下ピース片が上顎側歯列および下顎側歯列に支持されることを特徴とする請求項1に記載のマウスピース。
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