JP3709029B2 - 梯子の昇降補助用牽引装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、鉄塔などにほぼ垂直に取り付けられた梯子に沿って昇降し、梯子を登る作業者を補助的に牽引して作業者の負担を軽減するための昇降補助用の牽引装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、エレベータ式の鉄塔昇降装置が知られている。この昇降装置は、鉄塔にほぼ垂直に取り付けられたラックレールにエンジン駆動のスプロケットを係合させ、人を乗せたケージを昇降させるものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
上記従来の鉄塔昇降装置は、比較的大型で機構も複雑である。各鉄塔に装置を常設することができないので、使用のたびに運搬しなければならない。山岳地に設置されている送電線鉄塔などで使用する場合には、運搬に非常に大きな労力を要することになる。
従って、本発明は、各鉄塔に設置されている梯子を利用して容易に設備を構築することができ、構造及び使用方法が簡易で、比較的小型、軽量な昇降補助用の牽引装置を提供しようとするものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、請求項1に記載の発明においては、梯子に沿って延長するように設けられたレールRに、エンジン駆動のスプロケット7を係合させて上昇駆動装置3を上昇させるように構成する。作業者は、階段を自力で登るが、上昇駆動装置3から伸びる牽引ロープ5で補助的に引き上げられる。上昇駆動装置3には、作業者が操作してエンジン6を停止させる手動停止スイッチ30を設ける。上昇駆動装置3の駆動スプロケット7とエンジン6の出力軸との間には遠心クラッチ装置11を介設し、エンジン6の高速回転で遠心クラッチ装置11をつなげて上昇動作させる。上昇駆動装置3には、牽引ロープ5にかかる張力を検知する張力感応装置18を設ける。張力感応装置18は、牽引ロープ5にかかる一定範囲の張力を検知してバルブ開閉装置19にバルブ開放動作を行わせ、一定範囲の上下の張力であるときには、バルブ開閉装置19にバルブ閉鎖動作を行わせる。従って、例えば梯子を登ろうとする作業者の体重の一部が牽引ロープ5にかかると、これを張力感応装置18が検知し、バルブ開閉装置19を介してエンジン6のスロットルバルブを開き、エンジン6の回転を上げて、遠心クラッチ装置11をつなげ、上昇を開始する。梯子を登るのをやめたり、ステップから足を踏み外したりすれば、牽引ロープ5にかかる張力が一定範囲を超えるので、これを張力感応装置18が検知し、バルブ開閉装置19を介してエンジン6のスロットルバルブを絞り、エンジン6の回転を下げて、遠心クラッチ装置11を外し、装置が停止する。牽引ロープ5にかかる張力に応じて自動的に装置が上昇、停止を繰り返すので安全である。通常は、手動停止スイッチ30の操作でエンジン6を停止させて上昇を停止し、また下降する。人を乗せるケージなどを持たないから小型、軽量であり、また構造が簡易で安価に得られる。
【0005】
請求項2に記載の梯子の昇降補助用牽引装置1は、請求項1に記載の構成を前提に、遠心クラッチ装置11の出力軸12とケーシング9との間に、駆動スプロケット7の下降方向への相対回転時のみ出力軸12に係合するワンウエイクラッチ装置13を設け、このワンウエイクラッチ装置13をクラッチホルダ14によって、ケーシング9に対して外部から拘束、解放操作自在にし、上昇動作時にクラッチホルダ14を拘束状態に、下降動作時には解放状態に切り換えられるように構成した。従って、装置1が上昇動作中に、エンジン6の回転速度が低下したり、停止したような場合、遠心クラッチ装置11が外れ、その出力軸12が駆動スプロケット7と共に下降方向へ回転しようとすると、ワンウエイクラッチ装置13が出力軸12に係合する。ところが、上昇動作中は、ワンウエイクラッチ装置13がクラッチホルダ14によってケーシング9に拘束されているので、回転が阻止され、装置1の下降が阻止される。
【0006】
請求項3に記載の梯子の昇降補助用牽引装置1は、請求項1に記載の構成を前提に、クラッチホルダ14を拘束、解放操作するための操作軸16をケーシング9に回転自在に支持し、操作軸16の回転位置によりクラッチホルダ14の拘束、解放モードを切り換えられるように構成した。
【0007】
請求項4に記載の梯子の昇降補助用牽引装置1は、請求項1に記載の構成を前提に、さらに下降動作時の速度を制御するための下降制動装置4を具備する。この下降制動装置4には、レールRに係合する従動スプロケット8と、遠心ブレーキ装置35と、負動作制動装置38とを具備させる。そして、従動スプロケット8の回転軸8aにクラッチ軸36を結合し、所定の回転速度に達したら遠心ブレーキ装置35をケーシング33に対して係合させ、回転を止めるようにする。クラッチ軸36上には、従動スプロケット8の下降方向の回転時にのみクラッチ軸36に係合して一体回転するワンウエイクラッチ装置37を設け、この上に負動作制動装置38を設ける。負動作制動装置38は、クラッチ軸36の回転を摩擦制動するようにする。これにより、下降動作を負動作制動装置38で常時所定の摩擦抵抗で制動すると共に、所定の高速下降を遠心ブレーキ装置35で感知して制止する。
【0008】
請求項5に記載の梯子の昇降補助用牽引装置1は、請求項4に記載の構成を前提に、負動作制動装置38の摩擦制動機構部に介在するように、さらに制動操作ピン44を具備する。制動操作ピン44は、ケーシング33に回転自在に支持し、その回転位置により摩擦制動機構部の動作、非動作のモードを切り換えられるように構成する。これにより、例えば、装置1が無人下降するときに、抵抗なく下降することができる。
【0009】
請求項6に記載の梯子の昇降補助用牽引装置11は、請求項5に記載の構成を前提に、さらに上昇駆動装置3の操作軸16を「無人下降」、「有人下降」、「有人上昇」、「無人上昇」のモード選択のための4つの回転角度位置に保持できるようにした。そして、「無人下降」、「有人下降」のモード選択のときに、クラッチホルダ14を解放モードにおき、装置1の自由な下降を許容するようにし、また、「有人上昇」、「無人上昇」のモード選択のときに、クラッチホルダ14を拘束モードにおき、装置1の下降を阻止するようにした。さらに、下降制動装置4の制動操作ピン44を、上昇駆動装置3の操作軸16に連動回転させるようにした。そして、操作軸16が「無人下降」のモードのときにのみ、負動作制動装置38を非動作モードにおき、装置1が抵抗なく下降できるようにした。
【0010】
請求項7に記載の梯子の昇降補助用牽引装置1は、梯子に沿って延長するように設けられたレールRに沿って一体に昇降する上昇駆動装置3と、下降制動装置4とを具備させ、牽引ロープ5を介して連結された作業者を補助的に牽引するように構成した。そして、上昇駆動装置3には、エンジン6を固定したケーシング9を設け、これにエンジン6の駆動でレールRに係合して上昇する駆動スプロケット7を支持する。また、ケーシング9には、駆動スプロケット7とエンジン6の出力軸12との間に介在するように遠心クラッチ装置11を支持し、エンジン6の所定の高速回転時にのみ駆動スプロケット7と出力軸12とを接続し、駆動スプロケット7を回転させるようにする。牽引ロープ5には張力感応装置18を連結し、これにかかる一定範囲の張力を検知してエンジン6のスロットルバルブ開閉装置19にバルブ開放動作を行わせ、一定範囲外の張力を検知してバルブ閉鎖動作を行わせるようにする。遠心クラッチ装置11の出力軸12上には、駆動スプロケット7の下降方向への相対回転時のみ出力軸12に係合して一体回転するワンウエイクラッチ装置13を設ける。このワンウエイクラッチ装置13とケーシング9との間には、クラッチホルダ14を介設し、ケーシング9対してワンウエイクラッチ装置13を拘束、解放操作できるようにする。ケーシング9には、操作軸16を外部から回転操作できるように、回転自在に支持し、「無人下降」、「有人下降」、「有人上昇」、「無人上昇」のモード選択のための4つの回転角度位置に選択的に保持できるようにする。操作軸16は、「無人下降」、「有人下降」モード選択のときに、クラッチホルダ14を解放モードにおき、「有人上昇」、「無人上昇」モード選択のときに、これを拘束モードにおくように構成する。無人上昇動作のために、操作軸16が「無人上昇」の回転角度位置にあるときに、バルブ開閉装置19にバルブ開放動作を行わせるようにバルブ操作装置26を設ける。エンジン6の制御のために、作業者が操作してエンジン6を停止させる手動停止スイッチ30を設けると共に、装置1がレールRの上部に設けられたストッパ金具に到達したときに、これを検知してエンジン6を停止させる自動停止スイッチ31を設ける。
一方、下降制動装置4には、ケーシング9に結合されたケーシング33を具備させる。このケーシング33には、レールRに係合する従動スプロケット8とこれに連結された遠心ブレーキ装置35を支持する。遠心ブレーキ装置35は、従動スプロケット8の所定の低速回転を許容し、所定の高速回転時にケーシング33に係合して、従動スプロケット8を拘束するようにする。遠心ブレーキ装置35のクラッチ軸36上には、ワンウエイクラッチ37装置を設け、従動スプロケット8の下降方向の回転時にのみクラッチ軸36に係合して一体回転するようにする。このワンウエイクラッチ装置37上には、負動作制動装置38を設け、クラッチ軸36の回転を摩擦制動する動作状態とこれを許容する非動作状態に切り換え可能に構成する。さらに、ケーシング33に制動操作ピン44を回転自在に支持し、これを上昇駆動装置3の操作軸16に連動回転させる。制動操作ピン44は、操作軸16が「無人下降」モードのときにのみ、負動作制動装置38の摩擦制動機構部に介在してこれを非動作モードにおくようにする。
【0011】
請求項8に記載の梯子の昇降補助用牽引装置1は、請求項3又は7に記載の構成を前提に、クラッチホルダ14を切割14a付きの環状とし、ケーシング9内に相対回転できないように設け、常時は内径を縮小するようにばねで付勢する。そして、クラッチホルダ14でワンウエイクラッチ装置13を把持、解放可能に構成する。操作軸16にはカム部16aを設け、これをクラッチホルダ14の切割14a内に介在させ、回転位置により切割14aを拡開、縮小させる。これで、クラッチホルダ14の把持、解放動作を制御する。
【0012】
請求項9に記載の梯子の昇降補助用牽引装置1は、請求項6又は7に記載の構成を前提に、負動作制動装置38に、摩擦板39とブレーキ板40とを具備させて相互間に摩擦制動を起こさせる。摩擦板39は、ワンウエイクラッチ装置13と一体回転するように設け、ブレーキ板40は、摩擦板39の摩擦面に対して接離自在で、常時は摩擦板39の摩擦面に圧接されるようにばね43の力で付勢して、ケーシング33内に設ける。そして、制動操作ピン44にカム部44aを設け、これをブレーキ板40に当接させ、操作軸16の無人下降モードに対応する回転角度位置においてブレーキ板40を押し、これを摩擦板39から引き離すように構成した。
【0013】
請求項10に記載の梯子の昇降補助用牽引装置1は、請求項1又は請求項7に記載の構成を前提に、張力感応装置18にカム部材23付きの移動部材22を具備させる。移動部材22は、牽引ロープ5にかかる張力に応じてばね力に抗して所定方向へ移動するように設ける。移動部材22の移動ストロークの中間の所定距離において、カム部材23の動作でスロットルバルブの操作ワイヤ25を引き、また移動ストロークの前後位置においてスロットルバルブの操作ワイヤ25を解放して、エンジン6の回転速度を制御するようにした。
【0014】
【発明の実施の形態】
図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。図1は昇降補助用牽引装置の一部を切断して概要を示す説明図、図2は昇降補助用牽引装置の正面図、図3は昇降補助用牽引装置の側面図、図4は図1におけるIV−IV断面図、図5は張力感応装置の断面図、図6は張力感応装置の側面図である。
【0015】
昇降補助用牽引装置1は、レールRに係合して、エンジン6の駆動で上昇し、エンジン6を停止させて下降する。レールRは、鉄塔にほぼ垂直に固定された図示しない梯子に沿って延長するように設けられている。作業者は、昇降補助用牽引装置1から延出する牽引ロープ5を安全帯等に結合し、昇降補助用牽引装置1に引かれて階段を登ることができる。昇降補助用牽引装置1は、支持板2によって一体に結合された上昇駆動装置3と、下降制動装置4とを具備する。上昇駆動装置3は、上昇動作を担当し、上昇動作時の下降を阻止する機構を内蔵する。下降制動装置4は、下降動作を担当し、有人下降時の下降に抵抗を付与すると共に、下降速度を制限するが、無人下降時には抵抗を付与せず、その速度を制限する機構を内蔵する。昇降補助用牽引装置1は、「無人下降」、「有人下降」、「有人上昇」、「無人上昇」の4つの動作モードを持ち、概略以下のように動作する。有人上昇の場合、エンジン6がアイドリング状態で、牽引ロープ5に作業者の体重による所定の負荷がかかると、エンジン6が高速回転し、遠心クラッチ装置11がつながり、昇降補助用牽引装置1は上昇する。牽引ロープ5にかかる負荷が所定範囲以下又は所定範囲以上である場合には、エンジン6が低速回転し、遠心クラッチ装置11がつながらず、昇降補助用牽引装置1は停止する。上昇を止める場合には、エンジン6を手動停止スイッチ30で停止させることができる。下降動作は、エンジン6を停止させて行う。無人上昇は、有人上昇時とは別系統でスロットルバルブを操作し、エンジン6を高速回転させて行い、所定の上昇高さ位置において自動停止スイッチ31の動作によりエンジン6を停止させて自動停止させ、あるいは上方で待機するる作業者が手動停止スイッチ30を操作して停止させる。
【0016】
上昇駆動装置3は、エンジン6の駆動で駆動スプロケット7をレールRに係合させて上昇する。エンジン6は、作業者が操作する手動停止スイッチ30又はレールR上のストッパSで動作する自動停止スイッチ31により停止させることができる。下降制動装置4は、下降動作時の速度を制御するためのもので、受動スプロケット8をレールRに係合させて、これを回転させながら上昇駆動装置3と共に昇降する。上昇駆動装置3と下降制動装置4とは、レールRを挾んで表裏反対側に配置され、上下に離れて夫々駆動スプロケット7、受動スプロケット8をレールRに係合させている。
【0017】
図1に示すように、上昇駆動装置3は、支持板2に固定されたほぼ円筒状のケーシング9を有し、その一端側にエンジン6が固定されている。駆動スプロケット7は、ケーシング9内に支持されている。ケーシング9内には、減速機構10、遠心クラッチ装置11が支持されている。遠心クラッチ装置11は、駆動スプロケット7の回転軸7aとエンジン6の出力軸との間に介在して、エンジン6の所定の高速回転時に駆動スプロケット6とエンジン6の出力軸とを接続する。
【0018】
遠心クラッチ装置11の出力軸12上には、ワンウエイクラッチ装置13が設けられている。ワンウエイクラッチ装置13は、駆動スプロケット7の下降方向への相対回転時にのみ出力軸12に係合して、これと一体回転する。ワンウエイクラッチ装置13とケーシング9との間には、クラッチホルダ14が介設されている。
【0019】
クラッチホルダ14は、ケーシング9対してワンウエイクラッチ装置13を拘束したり、解放したりするためのものであり、拘束時に駆動スプロケット7の下降方向の回転が阻止される。図4に示すように、クラッチホルダ14は、ほぼ環状で、対向位置に切割14aと弾性部14bとを、また90°離れた対向位置に把持部14c,14cを有し、ケーシング9内に相対回転できないように取り付けられている。クラッチホルダ14は、常時は把持部14cの内径を縮小するようにばね15で付勢され、ワンウエイクラッチ装置13を外周から把持、解放可能に包囲している。
【0020】
ケーシング9には、操作軸16が回転自在に支持されている。操作軸16は、「無人下降」、「有人下降」、「有人上昇」、「無人上昇」のモード選択のための4つの回転角度位置に選択的に保持できるように、操作レバー17で回転操作可能である。操作軸16は、カム部16aを有し、このカム部16aが、クラッチホルダ14の切割14a内に介在し、回転角度により切割14aを拡開、縮小させてクラッチホルダ14にワンウエイクラッチ装置13を把持、解放させるように構成されている。即ち、「無人下降」、「有人下降」の回転角度位置において、クラッチホルダ14がワンウエイクラッチ装置13を解放し、「有人上昇」、「無人上昇」の回転角度位置において、クラッチホルダ14がワンウエイクラッチ装置13を拘束する。クラッチホルダ14がワンウエイクラッチ装置13を拘束しても出力軸12は上昇方向の回転を阻止されることがなく、ただ下降方向の回転のみが阻止される。
【0021】
図5に示すように、牽引ロープ5は、張力感応装置18を介して支持板2に結合されている。張力感応装置18は、エンジン6のスロットルバルブを開閉操作するバルブ開閉装置19に接続されている。張力感応装置18とバルブ開閉装置19は、取付け金具20を介して支持板2に固定されている。張力感応装置18は、牽引ロープ5にかかる一定範囲の張力を検知してバルブ開閉装置19にバルブ開放動作を行わせ、一定範囲外の張力を検知してバルブ開閉装置19にバルブ閉鎖動作を行わせるものである。即ち、張力感応装置18は、牽引ロープ5にかかる張力に応じてばね21の力に抗して下方へ移動する移動部材22と、この移動部材22に固定されたカム部材23とを有する。図6に示すように、バルブ開閉装置19は、カム部材23に押されて回動するレバー24を有し、このレバー24にスロットルバルブの操作ワイヤ25が接続されている。カム部材23のカム面は、その移動ストロークの中間の所定範囲において操作ワイヤ25を引き、移動ストロークの前後位置において操作ワイヤ25を解放すべくレバー24を動作させる。
【0022】
取付金具20上には、バルブ開閉装置19を操作軸16、即ち、操作レバー17に連動させるためのバルブ操作装置26が設けられている。バルブ操作装置26は、取付金具20に取り付けられたカム歯車27と、このカム歯車27の平坦面27a上の一側に当接する押圧突子28とを含んでいる。カム歯車27は、レバー24の軸周りに固着された歯車29に噛み合っている。押圧突子28は、図3に示すリンク46上に設けられ、レバー45を介して操作レバー17に連動して回動する。操作レバー17を「無人上昇」の位置まで回転させると、図6において、押圧突子28が所定位置まで下方へ回動し、これに押されてカム歯車27が半時計方向へ回動し、これに噛み合う歯車29がレバー24と共に時計方向へ回動し、操作ワイヤ25を引く。この状態でエンジン6が高速回転する。
【0023】
図3に示すように、エンジン6の回転を停止させるための手動停止スイッチ30と、自動停止スイッチ31は、支持板2に取り付けられている。手動停止スイッチ30は、支持板2の下部に配置され、作業者につながる引き綱32を引くとエンジン6が停止するようになっている。作業者は、上昇動作中の非常時等に必要に応じて引き綱32を引き、また所定の高さ位置に達したところで引き綱32を引いてエンジン6を手動停止させる。自動停止スイッチ31は、支持板2の上方へ突出するように配置され、レールRの最上部に取り付けられたストッパSに当接するとエンジン6を停止させるようになっている。「無人上昇」の動作時には、手動停止ができない(途上に作業者がいる場合には可能)ので、この自動停止スイッチ31の動作によりエンジン6を停止させる。有人上昇中に作業者が手動停止操作を行わなかった場合にも自動停止スイッチ31が動作する。
【0024】
図1に示すように、下降制動装置4は、支持板2に固定されたほぼ円筒状のケーシング33を有する。従動スプロケット8は、ケーシング33内の一端側に支持されている。従動スプロケット8の回転軸8aは、ケーシング33内に支持された減速機34を介して、遠心ブレーキ装置35のクラッチ軸36に結合されている。遠心ブレーキ装置35は、ケーシング33内に設けられ、従動スプロケット8の所定の低速回転は許容するが、所定の高速回転時にケーシング33に係合して、従動スプロケット8を拘束する。遠心ブレーキ装置35のクラッチ軸36上には、ワンウエイクラッチ装置37が設けられている。ワンウエイクラッチ装置37は、従動スプロケット8の下降方向の回転時にのみクラッチ軸36に係合して一体回転するが上昇方向の回転時には相対回転する。ワンウエイクラッチ装置37上には、負動作制動装置38が設けられている。負動作制動装置38は、制動操作ピン44の操作で、クラッチ軸36の下降方向の回転を摩擦制動する「動作状態」とこれを許容する「非動作状態」に切り換えることができるようになっている。即ち、負動作制動装置38は、摩擦板39と、これを挾むブレーキ板40と押え板41とを具備している。摩擦板39は、ワンウエイクラッチ装置37の外周にスプライン係合されている。押え板41は、環状で、クラッチ軸36を貫通させ、摩擦板39の一側面に対向して配置され、ケーシング33内において、一端壁33aにボルト42で固定されている。ブレーキ板40は、同じく環状で、クラッチ軸36を貫通させ、摩擦板39の他側面に対向して配置されている。ブレーキ板40は、摩擦板39に接近、離反できるように軸線方向に移動自在にボルト42で支持されており、かつ端壁33aとの間に介設されたばね43により、常時摩擦板39の摩擦面に圧接されるように付勢されている。
【0025】
制動操作ピン44は、ケーシング33に回転自在に挿入されており、内部に突出したカム部44aが、ブレーキ板40と押え板41との間に介在している。カム部44aは平坦面を有し、回転角度によりブレーキ板40と摩擦板39との間隔を開いたり閉じたりするようになっている。図3に示すように、制動操作ピン44は、リンク45,46,47,48を介して操作軸16に連動して回転する。そして、操作軸15の「無人下降」モードに対応する回転角度位置において、カム部44aでブレーキ板40を押して摩擦板39から引き離すように構成されている。
【0026】
この装置を用いて階段を登る場合には、エンジン6を始動させ、操作レバー17を「有人上昇」の回転位置に配置する。このとき、上昇駆動装置3のクラッチホルダ14はワンウエイクラッチ13を把持しており、駆動スプロケット7の下降方向の回転を阻止する状態にある。そして、牽引ロープ5を安全帯等に連結し、これに体重をかけると、張力感応装置18が動作し、カム部材23がバルブ開閉装置19のレバー24を回転させ、操作ワイヤ25を引いてエンジン6の回転を上げる。エンジン6の高速回転により遠心クラッチ装置11がつながり、駆動スプロケット7が回転して装置は作業者を引きながらレールRに沿って上昇する。この「有人上昇」モードにおいて、装置の下降はワンウエイクラッチ13とクラッチホルダ14とにより阻止され、また下降制動装置4における遠心ブレーキ装置35、負動作制動装置38により併せて阻止される。作業者が装置1の上昇速度に追い着かない場合には、牽引ロープ5に所定以上の張力がかかるから、これを張力感応装置18で検知し、カム部材23とバルブ開閉装置19との作用でスロットルバルブを閉じてエンジン6の回転速度を低下させ、遠心クラッチ装置11を切る。これで装置1の上昇が停止する。所望位置において、牽引ロープ5をたるませると、所定範囲以下の張力を張力感応装置18で検知し、同様にして、遠心クラッチ装置11が切れて駆動スプロケット7が停止するので、引き綱32を引いて手動停止スイッチ31を切り、エンジン6を停止させる。この状態で、牽引ロープ5を外して他へ移動するなどして高所作業を行う。
【0027】
次いで、作業者が階段を下降する場合には、牽引ロープ5を接続し、操作レバー17を「有人下降」の回転位置に配置する。この状態で、上昇駆動装置3のクラッチホルダ14はワンウエイクラッチ13を解放しており、駆動スプロケット7の下降方向の回転は自由である。一方、下降制動装置4の遠心ブレーキ装置35、負動作制動装置38が作用するから、装置の急速な下降は遠心ブレーキ装置35で阻止され、また負動作制動装置38により常時下降に所定の摩擦抵抗が付与される。従って、装置1は作業者に遅れて下降し、また作業者の落下を防止する。
【0028】
装置1が上方位置にあるときに、装置を単独で下降させる場合には、操作レバー17を「無人下降」の回転位置に配置する。この状態で、上昇駆動装置3のクラッチホルダ14は、同じくワンウエイクラッチ13を解放しており、駆動スプロケット7の下降方向の回転は自由である。一方、下降制動装置4の遠心ブレーキ装置35は作用するが、負動作制動装置38は作用しない。即ち、操作レバー17の「無人下降」の回転位置では、制動操作ピン44がブレーキ板40を摩擦板39から引き離しているから、摩擦制動が生じない。このため、装置は自重により下降を開始し、所定速度に達すると間欠的に遠心ブレーキ装置35が動作して下降速度を制限しつつ地上まで無人で下降する。
【0029】
次に、無人で装置を上昇させる場合には、作業者がいないので、牽引ロープ5を操作することができない。この場合、エンジン6を始動させ、操作レバー17を「無人上昇」の回転位置に配置する。このとき、上昇駆動装置3、下降制動装置4は、「有人上昇」のときと同じ動作状態にあり、バルブ操作装置26の押圧突子28がカム歯車27、歯車29を介してバルブ開閉装置19のレバー24を回動させて、操作ワイヤ25を引き、エンジン6を高速回転させる。装置は無人で上昇するが、上昇途上に作業者が待機している場合には、作業者が手動停止スイッチ30を切ってエンジン6を停止させ、作業者不在の場合には、所定位置でストッパSにより自動停止スイッチ31を切ってエンジン6を停止させる。
【0030】
【発明の効果】
以上のように本発明においては、梯子に沿って延長するように設けられたレールRに、エンジン駆動のスプロケット7を係合させて上昇駆動装置3を上昇させるよう構成し、作業者を牽引ロープ5で補助的に引き上げる。上昇駆動装置3には、作業者が操作してエンジン6を停止させる手動停止スイッチ30を設ける。上昇駆動装置3の駆動スプロケット7とエンジン6の出力軸との間には遠心クラッチ装置11を介設し、エンジン6の高速回転で遠心クラッチ装置11をつなげて上昇動作させる。上昇駆動装置3には、牽引ロープ5にかかる張力を検知する張力感応装置18を設ける。張力感応装置18は、牽引ロープ5にかかる一定範囲の張力を検知してバルブ開閉装置19にバルブ開放動作を行わせ、一定範囲の上下の張力であるときには、バルブ開閉装置19にバルブ閉鎖動作を行わせる。以上の構成により、例えば梯子を登ろうとする作業者につながる牽引ロープ5にかかる張力に応じてエンジン6の回転が制御され、自動的に装置が上昇、停止を繰り返すので安全であり、人を乗せるケージなどを持たないから小型、軽量であり、また構造が簡易で安価に得られる。各鉄塔に設置されている梯子を利用して容易に設備を構築することができ、使用方法が簡易である等の効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】昇降補助用牽引装置の一部を切断して概要を示す説明図である。
【図2】昇降補助用牽引装置の正面図である。
【図3】昇降補助用牽引装置の側面図である。
【図4】図1におけるIV−IV断面図である。
【図5】張力感応装置の断面図である。
【図6】張力感応装置の側面図である。
【符号の説明】
1 昇降補助用牽引装置
3 上昇駆動装置
5 牽引ロープ
6 エンジン
7 駆動スプロケット
11 遠心クラッチ装置
18 張力感応装置
19 バルブ開閉装置
30 手動停止スイッチ
Claims (10)
- 梯子に沿って延長するように設けられたレールに、エンジン駆動のスプロケットを係合させて上昇する上昇駆動装置を有し、牽引ロープを介して上昇駆動装置に連結された作業者を補助的に牽引する梯子の昇降補助用牽引装置であって、
前記上昇駆動装置は、作業者が操作して前記エンジンを停止させる手動停止スイッチと、
前記駆動スプロケットと前記エンジンの出力軸との間に介設された遠心クラッチ装置と、
エンジンのスロットルバルブを開閉操作するバルブ開閉装置と、
前記牽引ロープに連結され牽引ロープにかかる一定範囲の張力を検知して前記バルブ開閉装置にバルブ開放動作を行わせ、一定範囲外の張力を検知して前記バルブ開閉装置にバルブ閉鎖動作を行わせる張力感応装置とを具備し、
前記牽引ロープに一定範囲の張力がかかる間のエンジンの高速回転で前記遠心クラッチ装置をつなげ、牽引ロープに一定範囲外の張力がかかる間のエンジンの低速回転で遠心クラッチ装置を外し、前記駆動スプロケットの回転、停止を制御するようにしたことを特徴とする梯子の昇降補助用牽引装置。 - 前記遠心クラッチ装置の出力軸と遠心クラッチ装置を回転自在に収容するケーシングとの間に、前記駆動スプロケットの下降方向への相対回転時のみ出力軸に係合するワンウエイクラッチ装置と、このワンウエイクラッチ装置をケーシングに対して外部から拘束、解放操作自在のクラッチホルダとがさらに設けられ、上昇動作時にクラッチホルダを拘束状態に、下降動作時に解放状態に切り換え可能に構成されていることを特徴とする請求項1に記載の梯子の昇降補助用牽引装置。
- 前記クラッチホルダを拘束、解放操作するための操作軸が前記ケーシングに、回転自在に支持され、操作軸の回転位置によりクラッチホルダの拘束、解放モードを切り換え可能に構成されていることを特徴とする請求項2に記載の梯子の昇降補助用牽引装置。
- 下降動作時の速度を制御するための下降制動装置をさらに具備し、
この下降制動装置は、前記レールに係合する従動スプロケットと、
この従動スプロケットの回転軸にクラッチ軸が結合するように設けられ、それを収容する第2のケーシングに対して係合、離脱自在の遠心ブレーキ装置と、
この遠心ブレーキ装置のクラッチ軸上に設けられ、従動スプロケットの下降方向の回転時にのみクラッチ軸に係合して一体回転する第2のワンウエイクラッチ装置と、
この第2のワンウエイクラッチ装置上に設けられ、遠心ブレーキ装置のクラッチ軸の回転を摩擦制動する負動作制動装置とを具備し、
下降動作を負動作制動装置で常時所定の摩擦抵抗で制動すると共に、所定の高速下降を遠心ブレーキ装置で感知して制止するように構成されていることを特徴とする請求項1に記載の梯子の昇降補助用牽引装置。 - 前記負動作制動装置の摩擦制動機構部に介在するように、前記第2のケーシングに制動操作ピンが回転自在に支持され、この制動操作ピンの回転位置により負動作制動装置の動作、非動作モードを切り換え可能に構成されていることを特徴とする請求項4に記載の梯子の昇降補助用牽引装置。
- 前記上昇駆動装置の操作軸が、無人下降、有人下降、有人上昇、無人上昇のモード選択のための4つの回転角度位置に保持可能で、無人下降、有人下降モード選択のときに、前記クラッチホルダを解放モードにおき、有人上昇、無人上昇モード選択のときに、前記クラッチホルダを拘束モードにおくように構成され、
前記下降制動装置の制動操作ピンが、前記上昇駆動装置の操作軸に連動して回転し、操作軸が無人下降モードのときにのみ、前記負動作制動装置を非動作モードにおくように構成され、
前記操作軸と前記バルブ開閉装置に連動し、操作軸が無人上昇の回転角度位置にあるときにバルブ開閉装置にバルブ開放動作を行わせるバルブ操作装置と、
前記レール上の所定の高さ位置に設けられたストッパ金具に到達したときに、これを検知してエンジンを停止させる自動停止スイッチとをさらに具備することを特徴とする請求項5に記載の梯子の昇降補助用牽引装置。 - 梯子に沿って延長するように設けられたレールに沿って一体に昇降する上昇駆動装置と、下降制動装置とを具備し、牽引ロープを介して連結された作業者を補助的に牽引する梯子の昇降補助用牽引装置であって、
前記上昇駆動装置が、以下の(ア)から(サ)の構成、すなわち、
(ア)エンジンを固定した第1のケーシングと、
(イ)この第1のケーシング内に支持され、エンジン駆動で前記レールに係合して上昇する駆動スプロケットと、
(ウ)第1のケーシング内に支持され、駆動スプロケットとエンジンの出力軸との間に介在して、エンジンの所定の高速回転時に駆動スプロケットとエンジンの出力軸とを接続する遠心クラッチ装置と、
(エ)エンジンの所定の高速回転と低速回転とを切り換えるためのスロットルバルブを開閉操作するバルブ開閉装置と、
(オ)前記牽引ロープに連結され牽引ロープにかかる一定範囲の張力を検知して前記バルブ開閉装置にバルブ開放動作を行わせ、一定範囲外の張力を検知して前記バルブ開閉装置にバルブ閉鎖動作を行わせる張力感応装置と、
(カ)前記遠心クラッチ装置の出力軸上に設けられ、前記駆動スプロケットの下降方向への相対回転時のみ出力軸に係合して一体回転する第1のワンウエイクラッチ装置と、
(キ)この第1のワンウエイクラッチ装置と前記第1のケーシングとの間に介設され、第1のケーシング対して第1のワンウエイクラッチ装置を拘束、解放操作自在のクラッチホルダと、
(ク)前記第1のケーシングに回転自在に支持され、無人下降、有人下降、有人上昇、無人上昇のモード選択のための4つの回転角度位置に選択的に保持できるよう外部から回転操作可能で、無人下降、有人下降モード選択のときに、前記クラッチホルダを解放モードにおき、有人上昇、無人上昇モード選択のときに、前記クラッチホルダを拘束モードにおくように構成された操作軸と、
(ケ)この操作軸と前記バルブ開閉装置に連動し、操作軸が無人上昇の回転角度位置にあるときに、バルブ開閉装置にバルブ開放動作を行わせるバルブ操作装置と、
(コ)作業者が操作して前記エンジンを停止させる手動停止スイッチと、
(サ)装置が前記レールの上部に設けられたストッパ金具に到達したときに、これを検知してエンジンを停止させる自動停止スイッチと、
を有し、
前記下降制動装置が、以下の(シ)から(チ)の構成、すなわち、
(シ)前記第1のケーシングに結合された第2のケーシングと、
(ス)この第2のケーシングに支持され、前記レールに係合する従動スプロケットと、
(セ)前記第2のケーシング内に支持され、クラッチ軸が前記従動スプロケットの回転軸に結合され、従動スプロケットの所定の低速回転を許容し、所定の高速回転時に第2のケーシングに係合して、従動スプロケットを拘束する遠心ブレーキ装置と、
(ソ)前記遠心ブレーキ装置のクラッチ軸上に設けられ、従動スプロケットの下降方向の回転時にのみクラッチ軸に係合して一体回転する第2のワンウエイクラッチ装置と、
(タ)この第2のワンウエイクラッチ装置上に設けられ、クラッチ軸の回転を摩擦制動する動作状態とこれを許容する非動作状態に切り換え可能な負動作制動装置と、
(チ)前記上昇駆動装置の操作軸に連動して回転するように前記第2のケーシングに回転自在に支持され、操作軸が無人下降モードのときにのみ、前記負動作制動装置の摩擦制動機構部に介在してこれを非動作モードにおくように構成されている制動操作ピンと、
を有することを特徴とする梯子の昇降補助用牽引装置。 - 前記クラッチホルダが、切割を有する環状を成し、常時は内径を縮小するようにばねで付勢され、前記第1のワンウエイクラッチ装置を把持、解放可能に包囲して、前記第1のケーシング内に相対回転できないように設けられ、
前記操作軸がカム部を有し、このカム部が前記クラッチホルダの切割内に介在し、回転位置により切割を拡開、縮小させてクラッチホルダに前記第1のワンウエイクラッチ装置を把持、解放させるように構成されていることを特徴とする請求項3又は7に記載の梯子の昇降補助用牽引装置。 - 前記負動作制動装置が、前記第2のワンウエイクラッチ装置と一体回転するように設けられた摩擦板と、
前記摩擦板の摩擦面に対して接離自在で、常時は前記摩擦板の摩擦面に圧接されるようにばね力で付勢して、前記第2のケーシング内に設けられたブレーキ板とを具備し、
前記制動操作ピンがカム部を有し、このカム部が前記ブレーキ板に当接し、前記操作軸の無人下降モードに対応する回転角度位置において、カム部でブレーキ板を押して前記摩擦板から引き離すように構成されていることを特徴とする請求項6又は7に記載の梯子の昇降補助用牽引装置。 - 前記張力感応装置が、前記牽引ロープにかかる張力に応じてばね力に抗して所定方向へ移動する移動部材と、この移動部材の移動ストロークの中間の所定距離において前記スロットルバルブの操作ワイヤを引き、移動ストロークの前後位置においてスロットルバルブの操作ワイヤを解放すべく動作するように移動部材上に設けられたカム部と具備することを特徴とする請求項1又は7に記載の梯子の昇降補助用牽引装置。
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JP30576896A JP3709029B2 (ja) | 1996-10-31 | 1996-10-31 | 梯子の昇降補助用牽引装置 |
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Family Applications (1)
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JP30576896A Expired - Lifetime JP3709029B2 (ja) | 1996-10-31 | 1996-10-31 | 梯子の昇降補助用牽引装置 |
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-
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