JP3709010B2 - 液晶充填回収方法およびシステム - Google Patents

液晶充填回収方法およびシステム Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、液晶をコネクタを介してセルに充填し、このコネクタに残留した液晶を回収する方法およびシステムに関する。
【0002】
【従来の技術】
セルに液晶を充填するために、セルには、導入ポートと吸引ポートが形成されている。特開平1−37529号公報に開示されている液晶充填システムは、導入ポートと吸引ポートにそれぞれ接続される供給コネクタと吸引コネクタを有している。吸引コネクタは吸引通路を介して真空ポンプに接続される。供給コネクタは、吐出ポートと、この吐出ポートに連絡通路を介して連なる受けポートとを有している。受けポートは液晶供給通路を介して加圧液晶供給手段に接続されている。吐出ポートは、供給コネクタがセルに接続された状態でセルの導入ポートに連通している。上記吸引コネクタと吸引通路を介してセルの内部空間が真空吸引され、供給コネクタと液晶供給通路を介して加圧状態の液晶がセルの内部空間に導入される。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
セルの内部空間への液晶の充填が終了した後、セルから吸引コネクタ,供給コネクタが外される。この際、供給コネクタ内には液晶が残留したままであり、この液晶に、吐出ポートから空気が入り込む。そのため、次の新しいセルには空気が混入した液晶が充填される不都合が生じる。
【0004】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明は、液晶充填回収方法において、(イ)吐出ポートと受けポートと戻しポートと、これらポートを連ねる連絡通路を有するコネクタを、セルに接続することにより、セルの導入ポートとコネクタの吐出ポートを連通する工程と、(ロ)上記セルの吸引ポートから排気を行う工程と、(ハ)上記コネクタの受けポートに接続された液晶供給通路を介し、さらにコネクタの受けポート,連絡通路および吐出ポートを介して、加圧液晶をセル内に供給する工程と、(ニ)液晶が充填されたセルからコネクタを外した後に、コネクタの戻しポートに一端が接続された液晶戻し通路と、この液晶戻し通路の他端に接続された液晶貯留手段と、この液晶貯留手段に接続された吸引通路を介して、吸引を行うことにより、コネクタ内に残留していた液晶を液晶貯留手段で回収する工程と、を順に実行することを特徴とする。
【0005】
請求項2の発明は、請求項1に記載の液晶充填回収方法において、上記液晶回収工程は、新しい空のセルをコネクタに接続した状態で実行することを特徴とする。
請求項3の発明は、請求項2に記載の液晶充填回収方法において、上記液晶供給工程は、液晶供給通路に設けた第1弁を開き、液晶戻し通路に設けた第2弁を閉じた状態で実行し、上記液晶回収工程は、第1弁を閉じ、第2弁を開いた状態で実行することを特徴とする。
【0006】
請求項4の発明は、液晶充填回収システムにおいて、(イ)セルへの接続状態でセルの導入ポートに連通する吐出ポートと、この吐出ポートに連絡通路を介して連なる受けポートおよび戻しポートとを有するコネクタと、(ロ)一端が上記コネクタの受けポートに接続された液晶供給通路と、(ハ)上記液晶供給通路の他端に接続された加圧液晶供給手段と、(ニ)一端が上記コネクタの戻しポートに接続された液晶戻し通路と、(ホ)上記液晶戻し通路の他端に接続された液晶貯留手段と、(ヘ)上記液晶貯留手段に一端が接続された吸引通路と、(ト)吸引通路の他端に接続された吸引手段と、(チ)上記液晶供給通路に設けられた第1弁と、(リ)上記液晶戻し通路に設けられた第2弁と、を備えたことを特徴とする。
【0007】
請求項5の発明は、請求項4に記載の液晶充填回収システムにおいて、さらに、弁制御手段を備え、この弁制御手段は、第1弁を開き第2弁を閉じ、この状態で上記加圧液晶供給手段からの加圧液晶を液晶供給通路およびコネクタを介してセルに供給する作業を待ち、この液晶供給終了後に第1弁を閉じ、この状態で上記コネクタを液晶が充填されたセルから取り外し新しい空のセルに接続する作業を待ち、この接続作業の終了後に第2弁を開き、この状態で吸引手段の吸引作用によりコネクタ内の液晶を液晶貯留手段に回収させる作業を待つことを特徴とする。
請求項6の発明は、請求項4または5に記載の液晶充填回収システムにおいて、上記液晶貯留手段は撹拌手段を備えており、この液晶貯留手段は、液晶補充通路を介して上記加圧液晶供給手段に連なっていることを特徴とする。
請求項7の発明は、請求項6に記載の液晶充填回収システムにおいて、上記液晶貯留手段は、ベローズと、このベローズを伸縮させるための駆動手段を備え、上記撹拌手段は、ベローズ内に収容された撹拌子と、この撹拌子を回転させる回転手段とを備えており、ベローズの上部空間が、上記液晶戻し通路を介してコネクタに連なり、液晶補充通路を介して加圧液晶供給手段に連なり、吸引通路を介して吸引手段に連なっていることを特徴とする。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施形態をなす液晶充填回収システムを図面に基づき説明する。このシステムを説明する前に、セルについて説明しておく。図1に示すように、このセル1は、透明材料例えばガラスからなる矩形の基板2,3を有している。これら基板2,3の周縁部が接着層4により貼り付けられている。これら基板2,3と接着層4によって、微小厚さ(5μm程度)の内部空間5が形成されている。セル1の一方の縁部1aでは接着層4が途切れており、この部位が導入ポート6となっている。セル1の反対側の縁部1bでも接着剤層3が途切れており、この部位が吸引ポート7となっている。
【0009】
液晶充填回収システムは、図1に示すように、吸引コネクタ10と、供給コネクタ20とを備えている。吸引コネクタ10には吸引通路15の一端が接続されている。吸引通路15の中途部には上流側から順に液晶トラップ,フィルタ(いずれも図示せず),真空度調節装置16等が設けられ、他端には真空ポンプ17(吸引手段)が接続されている。
【0010】
上記供給コネクタ20は、図2に最も良く示すように、本体21と、この本体21内に収容されたシール部材22と、このシール部材22の収容孔22aに圧入されたノズル部材23と、本体21の両端部に取り付けられた継手24,25と、ノズル部材23を押圧する押圧部材26と、押圧部材26をノズル部材23に向けて付勢するコイルスプリング27とを備えている。上記ノズル部材23には、吐出ポート23aが形成されている。一方の継手24には受けポート24aが形成され、他方の継手25には戻しポート25aが形成されている。本体21には、吐出ポート23aを受けポート25a,戻しポート25aに連通させるとともに、受けポート25aと戻しポート25aを互いに連通させるための連絡通路21aが形成されている。
【0011】
上記供給コネクタ20は、エアシリンダ等によってセル1に向かって移動され、セル1の縁部1aに接続される。この接続状態で、シール部材22がセル1の縁部1aに押し付けられ、ノズル部材23が導入ポート6を形成した部位に当たり、吐出ポート23aが導入ポート6に連通される。
【0012】
図1に戻って説明すると、上記システムは、さらに、液晶貯留装置30(液晶貯留手段)と加圧液晶供給装置40(加圧液晶供給手段)を備えている。この液晶貯留装置30は、容器31と、この容器31の上端開口を塞ぐ蓋32と、蓋32に取り付けられ液晶を貯留するベローズ33と、このベローズ33を伸縮させるための駆動手段34と、このベローズ33内の液晶を撹拌する撹拌手段35とを備えている。
【0013】
上記蓋32は、容器31に螺合される取付リング36により、気密をなして着脱可能に容器31に取り付けられている。蓋32の中央には継手37が気密をなして着脱可能に螺合されている。
上記撹拌手段35は、ベローズ33に収容された撹拌子35aと、容器31の下方に配置された回転子35bと、この回転子35bを回転させるモータ35cとを備えている。撹拌子35aと回転子35bは、それぞれ永久磁石を含む。
上記ベローズ33のための駆動手段34は、一端が上記容器31とベローズ33との間の空間に接続され他端が加圧エア源50に連なるエア供給通路51と、一端が上記容器31とベローズ33との間の空間に接続され他端が真空ポンプ17に接続される吸引通路52とを備えている。エア供給通路51および吸引通路52には、それぞれ電磁開閉弁V6,V7が設けられている。
【0014】
上記ベローズ33の上部空間は、継手37,吸引通路53を介して真空ポンプ17に接続されている。この吸引通路53には、上流側から順に液晶トラップ,フィルタ(いずれも図示せず),電磁開閉弁V1が設けられている。
【0015】
上記加圧液晶供給装置40は、互いに連結される一対の型41,42と、これら型41,42に挟まれたダイヤフラム43とを備えている。型41,42間に形成された内部空間40aは、ダイヤフラム43により第一室44と第二室45に仕切られている。
【0016】
上記加圧液晶供給装置40の第二室45は、大気解放通路54を介して大気に連なり、エア供給通路55を介して上記加圧エア源50に接続されている。これら大気解放通路54,エア供給通路55には、それぞれ電磁開閉弁V8,V9が設けられている。
【0017】
上記加圧液晶供給装置40の第一室44は、液晶供給通路56を介して上記供給コネクタ20の受けポート24aに連なっている。この液晶供給通路56には、電磁開閉弁V4(第1弁)が設けられている。この電磁開閉弁V4は、供給コネクタ20の近傍に位置している。さらに、この第一室44は、液晶補充通路57および上記継手37を介して上記ベローズ33の上部空間に連なっている。この液晶補充通路57には、電磁開閉弁V3が設けられている。電磁開閉弁V3は液晶貯留装置30の近傍に位置している。
【0018】
上記供給コネクタ20の戻しポート25aとベローズ33の上部空間とは、液晶戻し通路58と継手37を介して連なっている。この液晶戻し通路58には電磁開閉弁V2,V5が設けられている。電磁開閉弁V2は液晶貯留装置30の近傍に位置し、電磁開閉弁V5(第2弁)は供給コネクタ20の近傍に位置している。
【0019】
なお、上述したすべての通路15,51〜58は、チューブや管等で構成されている。
さらに、上記システムは、マイクロコンピュータを含む制御装置60(制御手段)を備えている。この制御装置60は、上記操作ボタンやタイマ等に応答して、コネクタ10,20のためのエアシリンダ,真空度調節装置16,ポンプ17,モータ35c,電磁開閉弁V1〜V9やその他の構成要素を制御する。
【0020】
上記構成のシステムにおいて、まず、液晶貯留装置30の作用について説明する。液晶貯留装置30では、液晶の撹拌,脱泡と加圧液晶供給装置40への液晶の補充が交互に行われる。まず、撹拌,脱泡作用について説明する。電磁開閉弁V6を閉じ、電磁開閉弁V7を開いた状態で容器31とベローズ33との間の空間を真空吸引し、ベローズ33を伸ばし状態にする。この状態で、電磁開閉弁V1を開いてベローズ33の内部空間を真空吸引しながら、モータ35cを駆動する。モータ35cの駆動により、回転子35bが回転し、これに追随して撹拌子35aが回転する。この撹拌子34の回転により、液晶が撹拌され、液晶内の空気が抜ける。この抜けた空気が吸引通路53から吸引される。
【0021】
液晶貯留装置30から加圧液晶供給装置40への液晶補充は次のようにして行われる。電磁開閉弁V1,V2,V4を閉じるとともに、電磁開閉弁V3を開くことにより、液晶補充通路57を流通可能な状態にし、他の通路53,56,58を流通遮断状態にする。この状態で、電磁開閉弁V7を閉じ、電磁開閉弁V6を開く。すると、容器31とベローズ33との間の空間に、加圧エア源50からの加圧エアがエア供給通路51を介して供給され、これにより、ベローズ33が縮み、ベローズ33内の液晶が加圧液晶供給装置40の第一室44に供給される。
【0022】
上記加圧液晶供給装置40では、上記液晶貯留装置30からの液晶の補充と、供給コネクタ20を介してのセル1への加圧液晶供給とが交互に行われる。上記液晶貯留装置30からの液晶補充の際には、電磁開閉弁V9が閉じ電磁開閉弁V8が開いていて、第二室45が大気に解放された状態にあり、第一室44への液晶供給は、ダイヤフラム43が下側の型42の内面に接し、第二室45が容積ゼロ,第一室44が最大限の容積になるまで行われる。
【0023】
上記セル1への加圧液晶供給の際には、電磁開閉弁V3,V5を閉じ、電磁開閉弁V4を開くことにより、液晶補充通路57,液晶戻し通路58を流通遮断状態にし液晶供給通路56を流通可能な状態にする。この状態で、電磁開閉弁V8を閉じ、電磁開閉弁V9を開くことにより、第二室45に加圧エアを導入し、ダイヤフラム43を介して液晶を加圧する。その結果、加圧液晶を、供給コネクタ20の受けポート24a,連絡通路21a,吐出ポート23a,セル1の導入ポート6を介して、セル1の内部空間5へ供給することができる。
【0024】
次に本発明の重要な作用について説明しておく。上記セル1への液晶充填が終了した時点では、図4に示すように、液晶(図中符号LCで示す)は、液晶供給通路56および供給コネクタ20の内部,電磁開閉弁V5より上流側の液晶戻し通路58に残留している。液晶が充填されたセル1からコネクタ10,20を外した時、空気が吐出ポート23aを介して残留液晶に侵入する。そこで、新しい空のセル1にコネクタ10,20を接続した後、この残留液晶を回収する。
【0025】
詳述すると、電磁開閉弁V3,V4を閉じ、電磁開閉弁V1,V2,V5を開くことにより、液晶供給通路56,液晶補充通路57を流通遮断状態にし、液晶戻し通路58,吸引通路53を流通可能状態にする。その結果、真空ポンプ17による吸引作用が、吸引通路53,ベローズ33の上部空間,液晶戻し通路58を介して供給コネクタ20に及び、これにより、図5に示すように、供給コネクタ20内に残留している液晶がベローズ33へ戻される。この際、供給コネクタ20の吐出ポート23aが新しいセル1に対峙しているので、吐出ポート23aでの吸引が過剰にならず、吸引作用が受けポート24aにまで確実に及び、供給コネクタ20内部のすべての液晶を確実にベローズ33へ戻すことができる。
【0026】
さらに、上記吸引作用により、電磁開閉弁V4と供給コネクタ20との間の液晶供給通路56に残留していた液晶,供給コネクタ20と電磁開閉弁V5との間の液晶戻し通路58に残留していた液晶も、ベローズ33に戻される。
上記のように、空気が侵入した液晶を回収するので、この液晶が次の新しいセル1に充填されるのを防止することができる。ベローズ33に戻された液晶は上述したようにして脱泡された後で、加圧液晶供給装置40に送られ、再使用される。
なお、上記液晶回収の際に、ベローズ33の伸び状態を維持するため、電磁開閉弁V6が閉じられ、電磁開閉弁V7が開かれている。
【0027】
次に、制御装置60に基づくシステムの詳細な制御について図3のタイムチャートを参照しながら説明する。ここで、初期状態すなわちソレノイドオフの状態では、電磁弁V1,V6,V7,V9が閉じ、電磁弁V2,V3,V4,V5,V8が開きの状態になっている。図3のタイムチャートでは、電磁弁が開き状態を斜線で示している。
【0028】
予め、液晶貯留装置30の継手37を蓋32から外した状態で、液晶LCをベローズ33に供給する。この後、継手37を蓋32に取り付けてベローズ33内を気密にする。
次に、操作ボタンのオン操作により、制御装置60がシステムの制御を開始する。すなわち、真空ポンプ17の駆動を開始するとともに、準備工程▲1▼を実行する。この真空ポンプ17は、これ以後、駆動を継続される。準備工程▲1▼は、液晶を撹拌,脱泡するための工程であり、まず、電磁開閉弁V2,V3を閉じる。次に、モータ35cの駆動によりベローズ33内の液晶の撹拌を開始する。この撹拌開始とほぼ同時期に、電磁開閉弁V1,V7が開かれる。なお、ベローズ33の縮みを防止するため、電磁開閉弁V7が電磁開閉弁V1より早く開かれる。この準備工程▲1▼は、設定時間例えば1時間以上続けられる。
【0029】
上記設定時間が経過した時点で、モータ35cを停止し、撹拌,脱泡のための準備工程▲1▼を終了する。次に、通路排気工程▲2▼を実行する。すなわち、電磁開閉弁V1,V7,V8を開き状態に維持し、V2,V6,V9を閉じ状態に維持したまま、電磁開閉弁V4を閉じ、それから短時間経過後に電磁開閉弁V3を開く。これにより、電磁開閉弁V4より上流側の液晶供給通路56,液晶補充通路57,加圧液晶供給装置40の第一室44がベローズ33の上部空間,吸引通路53を介して真空吸引される。この時、加圧液晶供給装置40の第二室45が大気解放されているので、ダイヤフラム43は上側の型41の内面に張り付く。設定時間経過後に、電磁開閉弁V1,V7を閉じて通路排気工程▲2▼を終了する。
【0030】
上記通路排気工程▲2▼に続いて、最初の液晶補充工程▲3▼を実行する。すなわち、、電磁開閉弁V1,V2,V4,V7,V9の閉じ状態、電磁開閉弁V3,V5,V8の開き状態を維持したまま、電磁開閉弁V6を開く。これにより、ベローズ33を縮め、このベローズ33内の液晶を加圧液晶供給装置40の第一室44へ供給する。所定時間経過後に、電磁開閉弁V3を閉じ、それから短時間経過後に電磁開閉弁V6を閉じることにより、この液晶補充工程▲3▼を終了する。
【0031】
上記液晶補充工程▲3▼に続いて、最初のセル1およびコネクタ10,20のセット工程▲4▼を実行する。すなわち、セル1を所定位置にセットするとともに、このセット1にコネクタ10,20を接続する。このセット工程▲4▼では、電磁開閉弁V1,V7を上記と同様の順序で開くとともに、モータ35cの駆動により、液晶撹拌と脱泡を再開する。この液晶撹拌,脱泡は後述の終了タイミングまで続けられる。
【0032】
上記セット工程▲4▼に続いて、通路,セル排気工程▲5▼を実行する。すなわち、真空度調節装置16を全開にし、吸引コネクタ10,吸引通路15を介しての、セル1の内部空間5の真空吸引を開始する。これとほぼ同時期に、電磁開閉弁V3,V4,V9の閉じ状態および電磁開閉弁V1,V5,V8の開き状態を維持したまま、電磁開閉弁V2を開く。これにより、電磁開閉弁V3より上流側の液晶補充通路57,電磁開閉弁V4より下流側の液晶供給通路56,供給コネクタ20の内部,液晶戻し通路58が、ベローズ33の上部空間,吸引通路53を介して真空吸引される。
【0033】
上記セル1の内部空間5が所定の真空度(例えば1Torr)に達するに十分な設定時間が経過した時点、または、吸引通路15に設けた圧力計によりセル1の内部空間5が所定の真空度に達したことを検出した時点で、電磁開閉弁V5,V8を閉じて、セル排気工程▲5▼を終了し、液晶供給工程▲6▼に移行する。すなわち、短時間経過後に電磁開閉弁V3,V5の閉じ状態を維持したまま、電磁開閉弁V4を開き、さらに短時間経過後に電磁開閉弁V9を開く。これにより、加圧液晶供給装置40からの加圧液晶が、真空状態の液晶供給通路56および供給コネクタ20の内部に達し,液晶戻し通路58を通って電磁開閉弁V5に至る。さらに、この加圧液晶は、供給コネクタ20の吐出ポート23a,セル1の導入ポート6を介して、セル1の内部空間5に浸透し始める。なお、この液晶供給工程▲6▼において、吸引コネクタ10を介しての真空吸引は継続されている。
【0034】
液晶供給工程▲6▼を開始してから上記セル1の内部空間5の全域に液晶が浸透するのに十分な設定時間経過時点、または、セル1の吸引ポート7近傍に設けた液晶検出センサで、液晶を検出して所定時間経過した時点で、電磁開閉弁V4を閉じ、それから短時間経過後に電磁開閉弁V9を閉じることにより、液晶供給工程▲6▼を終了する。なお、この液晶供給工程▲6▼の終了時点で、電磁開閉弁V2を閉じ、後述する2回目の液晶補充工程▲9▼に備える。
【0035】
上記液晶供給工程▲2▼に続いて真空度調節工程▲7▼を実行する。すなわち、真空度調節装置16を制御して、この真空度調節装置16により吸引コネクタ10の圧力を時間をかけて(例えば10数分かけて)大気圧に戻す。詳述すると、液晶供給工程▲6▼終了直後に、吸引コネクタ10の負圧の程度を一気に1Torrからー750mmHgまで緩和する。以後、−750mmHgから徐々に大気圧まで戻す。
【0036】
上記真空度調節工程▲7▼に続いて、後処理工程▲8▼を実行する。すなわち、コネクタ10,20を液晶が充填されたセル1から後退させて導入ポート6,吸引ポート7から取り外し、それからセル1を所定位置から取り外す。セル1の取り外し前または取り外し後に、セル1の導入ポート6と吸引ポート7は速やかに接着剤で封止し、紫外線で硬化させる。この後処理工程▲8▼の終了間際に、電磁開閉弁V1,V7を閉じるとともに、モータ35cの駆動を停止して、液晶の撹拌,脱泡を中断する。この時、すべての電磁開閉弁V1〜V9は閉じ状態になる。
【0037】
上記後処理工程▲8▼に続いて、2回目の液晶補充工程▲9▼を実行する。すなわち、、電磁開閉弁V1,V2,V4,V5,V7,V9の閉じ状態を維持したまま、電磁開閉弁V8を開き、さらに短時間経過後に電磁開閉弁V3を開き、さらに短時間経過後に電磁開閉弁V6を開く。これにより、ベローズ33を縮め、このベローズ33内の液晶を加圧液晶供給装置40の第一室44へ補充する。所定時間経過後に、電磁開閉弁V3を閉じ、それから短時間経過後に電磁開閉弁V6を閉じることにより、2回目の液晶補充工程▲3▼を終了する。
【0038】
上記液晶補充工程▲9▼に続いて、2枚目のセル1およびコネクタ10,20のためのセット工程10を実行する。すなわち、2枚目のセル1を所定位置にセットするとともに、このセット1にコネクタ10,20を接続する。このセット工程10では、電磁開閉弁V1,V7を上記と同様の順序で開くとともに、モータ35cの駆動により、液晶撹拌と脱泡を開始する。また、電磁開閉弁V8を閉じて、後述の液晶供給工程に備える。
【0039】
上記セット工程10に続いて、液晶回収工程11を実行する。すなわち、電磁開閉弁V3,V4,V6,V8,V9の閉じ状態,および電磁開閉弁V1,V7の開き状態を維持したまま、電磁開閉弁V2,V5を開く。これにより、図4に示すように、電磁開閉弁V4の下流側の液晶供給通路56,供給コネクタ20の内部,電磁開閉弁V5より上流側の液晶戻し通路58に残留していた液晶が、図5に示すように、ベローズ33に回収される。なお、電磁開閉弁V3,V4が閉じられているので、加圧液晶供給装置40に蓄えられている液晶は、ベローズ33へ戻されることなく、そのまま維持される。液晶の回収の後、電磁開閉弁V4の下流側の液晶供給通路56,供給コネクタ20の内部,液晶戻し通路58の排気がなされる。
【0040】
上記液晶回収工程11に続いてセル排気工程12を実行する。すなわち、真空度調節装置16を全開にし、吸引コネクタ10,吸引通路15を介しての、セル1の内部空間5の真空吸引を開始する。このセル排気工程12では、電磁開閉弁V4の下流側の液晶供給通路56,供給コネクタ20の内部,液晶戻し通路58の排気が、継続される。
【0041】
セル排気工程12に続いて2枚目のセル1への液晶供給工程が実行される。この工程は、前述した液晶供給工程▲6▼と同じであるので同工程番号▲6▼を付してその詳細な説明を省略する。以後工程▲6▼〜12を繰り返し実行し、次々とセル1への液晶充填を行う。
【0042】
本発明は、上記実施形態に制約されず、種々の態様が可能である。例えば、液晶貯留装置30は、加圧液晶供給手段を兼ねてもよい。この場合、ベローズ33の上部空間は、液晶供給通路を介して供給コネクタ20の受けポート24aに直接接続される。そして、ベローズ33の縮み動作により加圧液晶をセル1に供給する。
セル1は真空槽内にセットしてもよい。この場合、吸引コネクタは不要となる。
【0043】
【発明の効果】
以上説明したように、請求項1の発明によれば、コネクタ内部に残留していた液晶を回収することにより、次の新しいセルに対して大気が混入した液晶を充填する不都合を解消できる。
請求項2の発明によれば、コネクタを新しいセルに接続した状態で液晶の回収を行うので、コネクタの連絡通路,受けポートに残留していた液晶をも確実に回収できる。
請求項3の発明によれば、液晶をセルに供給する工程では、液晶戻し通路が閉じられているので、加圧液晶を確実にセルへ供給できる。液晶を回収する工程では、液晶供給通路が閉じられているので、加圧液晶供給手段の液晶の回収を防止することができる。
請求項4の発明によれば、コネクタに戻しポートが設けられ、この戻しポートが液晶戻し通路を介して液晶貯留手段に連なっているので、液晶回収を行うことができ、上述した請求項1の効果を得ることができる。
請求項5の発明によれば、弁制御手段で弁を制御することにより、請求項3の効果を得ることができる。
請求項6の発明によれば、回収された液晶を脱泡して再使用することができ、液晶循環サイクルを構成することができる。
請求項7の発明によれば、ベローズを用いたことにより加圧液晶供給装置への液晶の補充を容易に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態をなす液晶充填回収システムを示す概略図である。
【図2】供給コネクタの断面図である。
【図3】液晶充填回収システムの制御を示すタイムチャートである。
【図4】液晶充填終了後の液晶の残留状態を示す概略図である。
【図5】液晶回収工程が終了した時点での液晶の残留状態を示す概略図である。
【符号の説明】
1 セル
5 内部空間
6 導入ポート
17 真空ポンプ(吸引手段)
20 供給コネクタ
21a 連絡通路
23a 吐出ポート
24a 受けポート
25a 戻しポート
30 液晶貯留装置(液晶貯留手段)
33 ベローズ
34 駆動手段
35 撹拌手段
40 加圧液晶供給装置(加圧液晶供給手段)
53 吸引通路
56 液晶供給通路
57 液晶補充通路
58 液晶戻し通路
60 制御装置(制御手段,弁制御手段)
V4 電磁開閉弁(第1弁)
V5 電磁開閉弁(第2弁)

Claims (7)

  1. (イ)吐出ポートと受けポートと戻しポートと、これらポートを連ねる連絡通路を有するコネクタを、セルに接続することにより、セルの導入ポートとコネクタの吐出ポートを連通する工程と、
    (ロ)上記セルの吸引ポートから排気を行う工程と、
    (ハ)上記コネクタの受けポートに接続された液晶供給通路を介し、さらにコネクタの受けポート,連絡通路および吐出ポートを介して、加圧液晶をセル内に供給する工程と、
    (ニ)液晶が充填されたセルからコネクタを外した後に、コネクタの戻しポートに一端が接続された液晶戻し通路と、この液晶戻し通路の他端に接続された液晶貯留手段と、この液晶貯留手段に接続された吸引通路を介して、吸引を行うことにより、コネクタ内に残留していた液晶を液晶貯留手段で回収する工程と、
    を順に実行することを特徴とする液晶充填回収方法。
  2. 上記液晶回収工程は、新しい空のセルをコネクタに接続した状態で実行することを特徴とする請求項1に記載の液晶充填回収方法。
  3. 上記液晶供給工程は、液晶供給通路に設けた第1弁を開き、液晶戻し通路に設けた第2弁を閉じた状態で実行し、上記液晶回収工程は、第1弁を閉じ、第2弁を開いた状態で実行することを特徴とする請求項2に記載の液晶充填回収方法。
  4. (イ)セルへの接続状態でセルの導入ポートに連通する吐出ポートと、この吐出ポートに連絡通路を介して連なる受けポートおよび戻しポートとを有するコネクタと、
    (ロ)一端が上記コネクタの受けポートに接続された液晶供給通路と、
    (ハ)上記液晶供給通路の他端に接続された加圧液晶供給手段と、
    (ニ)一端が上記コネクタの戻しポートに接続された液晶戻し通路と、
    (ホ)上記液晶戻し通路の他端に接続された液晶貯留手段と、
    (ヘ)上記液晶貯留手段に一端が接続された吸引通路と、
    (ト)吸引通路の他端に接続された吸引手段と、
    (チ)上記液晶供給通路に設けられた第1弁と、
    (リ)上記液晶戻し通路に設けられた第2弁と、
    を備えたことを特徴とする液晶充填回収システム。
  5. さらに、弁制御手段を備え、この弁制御手段は、第1弁を開き第2弁を閉じ、この状態で上記加圧液晶供給手段からの加圧液晶を液晶供給通路およびコネクタを介してセルに供給する作業を待ち、この液晶供給終了後に第1弁を閉じ、この状態で上記コネクタを液晶が充填されたセルから取り外し新しい空のセルに接続する作業を待ち、この接続作業の終了後に第2弁を開き、この状態で吸引手段の吸引作用によりコネクタ内の液晶を液晶貯留手段に回収させる作業を待つことを特徴とする請求項4に記載の液晶充填回収システム。
  6. 上記液晶貯留手段は撹拌手段を備えており、この液晶貯留手段は、液晶補充通路を介して上記加圧液晶供給手段に連なっていることを特徴とする請求項4または5に記載の液晶充填回収システム。
  7. 上記液晶貯留手段は、ベローズと、このベローズを伸縮させるための駆動手段を備え、上記撹拌手段は、ベローズ内に収容された撹拌子と、この撹拌子を回転させる回転手段とを備えており、
    ベローズの上部空間が、上記液晶戻し通路を介してコネクタに連なり、液晶補充通路を介して加圧液晶供給手段に連なり、吸引通路を介して吸引手段に連なっていることを特徴とする請求項6に記載の液晶充填回収システム。
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