JP3708369B2 - 光配線装置、その製造方法及びその製造装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、光導波路を有する基板又は光学素子の光導波路を光ワイヤにより光接続してなる光配線装置、その製造方法及びその製造装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
バイポーラトランジスタや電界効果トランジスタ等の電子デバイスの性能向上により、LSIは飛躍的な高速動作が可能になってきている。
しかしながら、LSIの内部動作は高速化されているものの、LSIチップを実装したプリント基板レベルやこのプリント基板を装着したラックでの動作速度はLSIの動作速度より低く抑えられている。この理由は、プリント基板やラックでは、動作周波数を上昇させると電気配線の伝送損失や雑音、電磁障害が増大するため、特に信号を劣化させないために長い配線ほど動作周波数を下げる必要がでてくるためである。従って、電気配線装置では、能動素子であるLSIの動作速度を向上させても、プリント基板やラックにおける問題のために動作速度を向上できないという問題がある。
一方、上述のような電気配線装置の問題を鑑み、LSI間を光で接続する光配線装置がいくつか提案されている。光による配線の特徴は、直流から数十GHz以上の周波数領域で損失等の周波数依存性が殆ど無く、また、配線経路の電磁障害や接地電位変動雑音が無いため数十Gbpsの配線が可能である。
この光配線装置を実現するためには光導波路を用いた配線が必要となる。一般に光導波路の接続は平板光導波路基板の突き合わせや光ファイバの突き合わせで行われ、電気の配線方法に比し汎用性が少ない。このため、光配線装置は電気配線装置に比し一般的ではなく、極限られた特殊装置でのみ用いられている。
【0003】
しかしながら、LSI間を光で接続する光配線装置を実現するために、光導波路を光ワイヤで接続するための提案がいくつかなされている(特開平1−269903号公報、特開平5−88028号公報、特開平11−38254号公報)。
これらの提案はガラスや樹脂の光ワイヤ(光導波体)を光素子や光導波路基板に接続する方法に関するものであり、汎用的な光導波路の接続方法が開示されている。しかしながら、これらの提案では効果的な光接続が考慮されておらず、そのままで実用化は困難という問題があった。
例えば特開平11−38254号公報に記載された方法は、溶融状態の樹脂を硬化させながら吐き出して光ワイヤの形成と光接続を行うものである。このような方法では、光導波路の上部クラッドが空気であるため光導波路表面の塵や湿度で光導波特性が変動するという問題があり、また、溶融樹脂を硬化させながら光ワイヤを形成するため光ワイヤ特性の均一性や再現性に乏しいという問題がある。また特開平5−88028号公報に記載されたものは、光導波路への光ワイヤ結合が導波路突合わせであり、水平方向への配線のほかに入出力部の直角変換が必要となる。通常、このような直角変換を設けるためには3次元的な構成が必要であるため、光導波路基板の作製が容易でなく、従って汎用性も低い。またこの公報中には、光ワイヤを直角に折り曲げて用いており、その曲率が小さいほど導波損失が大きくなる。このため、低損失な直角変換を行うためには非常に大きな曲率が必要であり、光配線基板に必要以上の面積を要するという問題がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上述したように、従来の光配線装置は、光導波路特性の安定性、光ワイヤ特性の均一性や再現性、光導波路基板の実装密度などに問題があり、電気配線装置のような汎用性は依然得られないという問題があった。
本発明は、上記問題を鑑みてなされたもので、光導波路特性の安定性や光ワイヤ特性の均一性、再現性、光配線装置の実装密度などの問題が無く、電気配線装置と同等の実装性をもち、且つ光配線の特徴を効果的に発揮できる光配線装置、その製造方法及びその製造装置を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明は、基板と、この基板上に形成されたクラッド層と、このクラッド層中に形成された光導波路と、前記クラッド層の一部が除去され前記光導波路が露出して形成された光コンタクト部と、前記基板および光導波路とは別に予め作成された光を導波する光ワイヤとを備えてなり、前記光ワイヤは、前記光コンタクト部にその側面が当接することにより、前記光導波路の光導波方向に沿うように固着していることを特徴とする光配線装置を提供する。
また、本発明は、基板上に形成されたクラッド層と、このクラッド層中に形成された光導波路と、前記クラッド層の一部が除去され前記光導波路が露出して形成された光コンタクト部とを具備する光配線基板の前記光コンタクト部に、前記基板および光導波路とは別に予め作成された光を導波する光ワイヤを接続するにあたり、前記光コンタクト部に前記光導波路に沿う方向に樹脂製光導波体からなる光ワイヤを配置し、前記光ワイヤ上からコレットを押し付け超音波融着又は熱圧着により前記光ワイヤの先端部をテーパー形状に変形させながら前記光ワイヤの側面を前記光コンタクト部に接続することを特徴とする光配線装置の製造方法を提供する。
【0006】
また、本発明は、光導波可能な光ワイヤ(光導波路)を第一の接続ポイントから第二の接続ポイントにまたがって形成する装置であって、連続した光ワイヤを収納する収納部と、この光ワイヤの送り出し制御機構と、圧力と超音波を印加して前記光ワイヤを光導波路の光コンタクト部へ固着するコレットとを具備し、前記コレットは前記光ワイヤをその長手方向に分断するように前記光ワイヤの導入側及び送出側に斜面を有し、前記光ワイヤを前記第一または第二の接続ポイントに固着する際に超音波印加又は加熱又はその併用により前記光ワイヤの固着部を前記斜面によりテーパー形状に変形させ、且つ前記第二の接続ポイントに固着する際の光ワイヤの切断時には前記コレットの圧力印加状態で前記送り出し制御機構により前記光ワイヤに張力を与えて前記コレット送出側の斜面において前記光ワイヤを切断する機能を具備することを特徴とする光配線装置の製造装置を提供する。
本発明は、光配線導波路に埋め込み型光導波路を用いることで光導波路特性の安定化を図っている。さらに光ワイヤの接続を光導波路基板平面に沿う方向として光導波路の直角変換部を不要とするため実装密度を高くできる。また、本発明は、コンタクト部で光導波路上部のクラッド層を一部除去するため、光ワイヤとの光結合が容易であり光学的損失がない。また、本発明は、光導波路の光ワイヤ接続部をテーパー形状とすることや光ワイヤの光導波路接続部をテーパー形状とすることで更に光結合を容易にし、光学的損失も低減できる。
【0007】
本発明は、光ワイヤはあらかじめ別途作製され、光ワイヤ特性の均一性、再現性の向上を図っている。また、本発明は、光ワイヤとして樹脂製光導波体を用い、光導波路への固着を超音波融着、熱圧着により光ワイヤ先端をテーパー形状に変形させながら行うことで製造方法を容易にできる。
また、本発明は、前記光ワイヤの導入側及び送出側に斜面を有するコレットにより超音波印加又は加熱又はその併用により光ワイヤをテーパー形状に変形させ、光ワイヤ切断時にコレットの圧力印加状態で送り出し制御機構により光ワイヤに張力を与えて光ワイヤを切断することにより、さらに光導波路と光ワイヤの接続を容易にできる。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照しながら本発明の詳細を説明していく。
図1は本発明の光配線装置の断面図であり、図2はその斜視図である。
1は基板、2はクラッド(光閉じ込め部)、3は光導波路、4はクラッド(光閉じ込め部)であり、これらで光配線基板を構成している。光導波路3はクラッド2,4によって埋め込まれた構造となっており、光は光導波路中に閉じ込められて進む。また5aはコア(光導波路)、5bはクラッド(光閉じ込め部)であり、これらで光ワイヤを構成する。
上記光配線基板は光ワイヤ5とのボンディングパッド(コンタクト)6の部分で上部クラッド4が除去されているので、光ワイヤ5と光導波路3は十分に光結合することができ散乱や吸収による損失がない。光ワイヤ5を伝播する光は、通常であれば光ワイヤ5の切断部において光ワイヤ5内の伝播光が感じる実効屈折率と出射媒体の屈折率差に応じて一部反射して一部透過する。しかしながらこの場合、光ワイヤ5の切断部に直接光結合した光導波路コア3が存在するため、光導波路3側に伝播光の一部が引き込まれ、光パッド部6を光が進行する間に徐々に光導波路3側に光分布が移行していく。
【0009】
通常光配線基板において、光導波路を挟むクラッド層は、光導波路の放射損失等を抑制するため十分な厚さに形成されており、光ワイヤから光導波路への光結合は起こりにくい。本発明では光パッド部6で上部クラッド4が除去され、光導波路コア層3が露出しているため、図1、図2に矢印で示したように光ワイヤ5に入射した信号光は光パッド部6で光導波路3に結合し、光導波路3を伝播するようになる。勿論、これは受動的な光学結合であるため、その逆過程、すなわち矢印の反対方向からの光も損失なく伝播するようになる。
図1、図2の光配線装置では、光ワイヤ5が光パッド部6で厚さが徐々に薄くなる所謂テーパー構成となっているので、光ワイヤ5と光導波路3との光結合をより容易にすることができる。光ワイヤ5が均一の厚さのままの場合、光導波路との重なり長によって光学的共振条件が変わって光結合特性が変わってくるが、テーパー部の先端に行くに従って光導波条件が満たされなくなり、徐々に導波光が光ワイヤ5外に染み出すようになる。結果、光ワイヤ5の周囲が空気の場合、即ち、光導波路3等に接近していない場合には光ワイヤ5を切断した場合と同様な導波光の反射が起きる。本実施例のように光ワイヤ5と光導波路3が直接近接している場合には光ワイヤ5から染み出した光がスムーズに光導波路3側に移行する一種のモード変換が実現する。その結果、コンタクト部6での光ワイヤ5の形状がテーパー型とすることにより、光ワイヤ5と光導波路3の間の光結合効率を高めることができる。
【0010】
次に図3を用いて本発明の光配線装置の製造方法を説明する。
図3中、7はボンディングコレット、7aは光ワイヤ5のガイド穴であり、コレット7は光ワイヤ5を固着するための圧力印加と超音波印加が可能なように構成されている。
それぞれの構成例としては、基板1はアルミナや石英、窒化アルミニウム等のセラミック基板、Si等の半導体基板、また、ポリイミドやエポキシ等の樹脂基板を用いることができる。
クラッド層2とコア層3は、例えば高純度石英に不純物添加して屈折率を変えたものや多成分ガラス等のガラス材料、あるいは、アクリル樹脂、ポリイミド樹脂、エポキシ樹脂、これらの弗素化樹脂等の重合条件や添加物添加で屈折率を変えた樹脂材料等を用いることができる。
コア層3の屈折率はクラッド層2の屈折率より高くなるように設定し、使用する光源の波長や導波モード、即ち、単一モードか多モードか、光導波路損失制限等の条件を考慮して種々の設定が可能である。
クラッド層4は、クラッド層2と同一の材料を用いれば良いが、光パッド6を加工するためにクラッド層4は選択的にエッチング等により除去し易い材料を選択するように、クラッド層2及びコア層3と異種の材料としても良い。光パッド6は光導波路コア3の位置に合わせてエッチングで形成するか、クラッド層4を形成する際に選択マスクで覆ってクラッド層が形成されないようにするなど、種々作成方法を用いて作製することができる。また、光パッド6の領域には、光ワイヤ5と光導波路3の材料に合わせて光ワイヤ5を固定するための密着材を形成しておいても良い。
【0011】
光ワイヤ5は、超音波印加や加熱で変形、固着できるようにアクリル樹脂、ポリイミド樹脂、エポキシ樹脂、これらの弗素化樹脂等の樹脂材料の光導波体、例えば、同軸状コアを有する所謂光ファイバーや、平板コアをクラッド材料でラミネートしたリボン状光導波路を用いる。
コレット7は、電気配線装置の金属ワイヤボンディングの場合と同様の材料のものを用いることができ、例えば、タングステン、チタン、モリブデン、またこれらを基材とする化合物(例えばタングステンカーバイド、チタンカーバイドなど)を加工したものを用いれば良い。
光ワイヤ5の接続手順としては、まず、光ワイヤ5をコレット7の所定位置、例えば、コレット7の先端位置に揃えるようにセットする。次に、コレット7を光パッド部に移動し、光ワイヤ5を光パッド6にコレット7ごと押し付け、コレット7の押圧が所定値に達した瞬間にコレット7の上部から超音波を印加する。このときの条件として、例えば、光ワイヤ5が30μm径のアクリル樹脂製光ファイバーで、コレット7の先端と光ワイヤ5との接触長さが50μmの場合、コレット7の押圧が20g、コレット7に印加する超音波が50kHzで5Wを0.5秒間印加する。
【0012】
超音波は、電気的接続のための金属(例えば金やアルミニウム)ワイヤボンディングの場合、横振動(コレット7の押圧方向に直交する方向に振動)が多く用いられる。これは金属表面の皮膜を破ることが目的であるが、ここでは、樹脂製光ワイヤ5の超音波溶融を目的とするため、光ワイヤ5と光パッド6の接触面で超音波吸収(熱エネルギー化)が効率よく行われるよう縦振動(コレット7の押圧方向に振動)を用いることが望ましい。
超音波印加中、光ワイヤ5は超音波による光パッド6界面での発熱により軟化(または部分溶融)を起こし、光パッド6への固着とともにコレット7の先端形状に応じた形状変形に至る。特に、光ワイヤ5が熱可塑性樹脂の場合、材料の溶融が可能なためこの過程が容易である。そして超音波印加終了後、再固化して機械的接続が完了する(図3の状態)。
続いて、固着した光ワイヤ5が引き剥がされないよう、光ワイヤ5が自由延長できる状態にしてコレット7を移動して光ワイヤ5と光導波路3との接続が完了する。光ワイヤ5の他端接続については別の実施例で後述する。
尚、上述した光ワイヤ5の接続は、使用する材料の組み合わせにより光配線基板を加熱するだけで超音波印加せずに行える場合もあり、また、超音波印加と基板加熱を併用して用いることも可能である。
【0013】
図4は、本発明の光配線装置の他の実施例であり、光導波路3の光ワイヤ5との接続部分を、先端にいくにしたがって幅が狭くなるようにテーパー状に加工したものである。この実施例では光導波路3の先端が徐々に狭くなるように形成しており、先に図1、図2で説明した光導波路3と光ワイヤ5の接続で光ワイヤ5のテーパー化と同様な効果を持っている。この構成と図1、図2の実施例で示した光ワイヤ5側のテーパー化と合わせることで、光結合効率を更に高くできるとともに、光ワイヤ5の位置ずれに対する光結合の許容量が大きくなるという効果を持っている。
光導波路3のテーパー化は、光導波路コア3の厚さを徐々に薄くする方法でも良く、この場合光結合効率は最も高い値を示す。しかしながら、この場合、光導波路3の形成が3次元的であるため、光結合は高いものの、作製が容易でないという問題もある。これについては、使用する用途、特に許容コストや目標性能に応じて使い分ければ良い。
図5、図6は、光ワイヤ5の接続部分のテーパー形状を示した図であり、それぞれ(a)が上面図、(b)が側面図である。図5は図1、図2で示した実施例に相当するテーパー化の場合であり、側面の形状は徐々に狭くなる形状であるのに対し、上面は徐々に広がる形状であることが分る。このため、側面からみたテーパーにより光の染み出し効果は得られるものの、上面から見た逆テーパーにより逆の効果を生じている。上面から見た逆テーパー化は、光ワイヤ5と光導波路コア3との位置ずれ許容量を大きくする効果をもつが、反面、不要光放射による放射損失増大、即ち、光結合効率の低下をもたらす。
【0014】
これに対し図6は、コレット7にテーパー凹部を設けて光ワイヤ5を変形させた実施例であり、光ワイヤ5の中央部は側面、上面とも先端が細くなる形状であり、逆テーパー部は均一に薄くなるように押しつぶされている。これにより光ワイヤ5と光導波路3の光結合を高く取ることができ、しかも、光ワイヤ5の接続面への接触面積は余り小さくならない、従って、光ワイヤ5の接続強度は図5とほぼ同等の強度が得られるという効果を持つ。この形状を形成するためには、コレット7の先端形状の変更だけで実施可能という利点も持っている。
図7は、本発明の光配線装置の製造装置を示す概略構成図である。
図7中、7はボンディングコレット、8は光配線基板、9はボンディングステージ、10は装置本体、11はボンディングアーム、12は光ワイヤ送り出し制御アーム、13は光ワイヤリール(光ワイヤ収納部)である。
ボンディングステージ9は加熱機構を含み、ボンディングアーム11は超音波発振器と加圧制御機構が付属している。また、送り出し制御アーム12はボンディングシーケンスに応じて光ワイヤ5の固定と解除、更に光ワイヤ5の張力付加を行う。
【0015】
この装置による動作を説明する。まず、光配線基板8はボンディングステージ9に機械的な保持機構を用いてセットされ、必要に応じて基板8の加熱が行われている。
次に、光ワイヤ5の先端がコレット7の所定位置に来るよう、送り出し制御アーム12を微動させてセットする。そしてコレット7を光配線基板8の光パッド部(第一の接続ポイント)に移動し、コレット7を下降させる。このとき、コレット7の移動と同時に光ワイヤ5を固定した送り出し制御アーム12も平行移動する。
次に、コレット7の先端が光パッドに押し当てられ、所定圧力が加わった時点でボンディングアーム11の加圧制御機構がトリガーを出し、超音波発振器が所定時間発振するとともに送り出し制御アーム12が光ワイヤ5の固定を解除する。その後、コレット7を上昇させて第1の光ワイヤ接続工程が終了する。
続いて、送り出し制御機構12が光ワイヤ5の固定を解除したままコレット7を移動させ、同様にして第二の接続ポイント(光パッド)へ第2の光ワイヤ接続工程(加圧、超音波印加)を行う。この第2の光ワイヤ接続時には、送り出し制御アーム12が再び光ワイヤ5の固定を行い、超音波印加のトリガーと同時にアームを上方に振って張力を光ワイヤ5に与える。その結果、コレット7の超音波印加部より光ワイヤ5が切断され、光ワイヤ接続が終了する。
【0016】
この後、コレット7と光ワイヤ5の先端を調整することで、次の光ワイヤ接続に連続して移行することができる。
次に図8から図11を用いて図7で説明した光配線装置の製造方法のコレット7の部分について詳細に説明する。図8中、7aは光ワイヤのガイド穴、7b、7cはそれぞれ第1、第2の斜面であり、光ワイヤ5の先端をテーパー化するための型である。
先ず、図8に示すように、光ワイヤ5をコレット7の所定位置にセットし、第1の光ワイヤ接続を行った際、光ワイヤ5の先端が薄く潰されるように位置を制御する。
次に、図9に示すように、第1の光ワイヤ接続を行った状態で斜面7bを用いて光ワイヤ5の先端をテーパー化する。斜面7bは図5に示すようなテーパー形状を形成するように平らな形状でもいいし、図6に示すテーパー形状を形成するように加工された形状でもよい。
次に、図10に示すように、第2の光ワイヤ接続を行った状態で、斜面7cにより、光ワイヤ5の後端を第1の光ワイヤ接続と同様にテーパー化する。また、前述のように、第2の光ワイヤ接続では超音波印加と同時に光ワイヤ5に図10の矢印方向への張力印加を行う。これにより機械的応力の生じている加圧部(7bと7cの間)に亀裂が生じ、光ワイヤ5の後方(図10の右側)が剥離もしくは剥離可能状態に至る。その後、コレット7を光ワイヤ5を保持しながら上昇させることで図11のように光ワイヤ接続が完了する。
【0017】
【発明の効果】
以上述べたように、本発明によれば、光導波路特性の安定性や光ワイヤ特性の均一性、再現性、光配線装置の実装密度などの問題が無く、電気配線装置と同等の実装性をもち、且つ光配線の特徴を効果的に発揮できる光配線装置が得られ、非常に高速のシステムを汎用的に構築できるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明実施例の光配線装置の光ワイヤ接続部を示す構成図
【図2】 本発明実施例の光配線装置の光ワイヤ接続部を示す構成図
【図3】 本発明実施例の光配線装置の光ワイヤ接続方法を示す構成図
【図4】 本発明実施例の光配線装置の光導波路を示す構成図
【図5】 本発明実施例の光配線装置の光ワイヤを示す構成図
【図6】 本発明実施例の光配線装置の光ワイヤを示す構成図
【図7】 本発明実施例の光配線装置の製造装置を示す構成図
【図8】 本発明実施例の光配線装置の製造装置を示す詳細図
【図9】 本発明実施例の光配線装置の製造装置を示す詳細図
【図10】 本発明実施例の光配線装置の製造装置を示す詳細図
【図11】 本発明実施例の光配線装置の製造装置を示す詳細図
【符号の説明】
1 光配線基板
2 光導波路クラッド層
3 光導波路コア層
4 光導波路クラッド層
5 光ワイヤ
6 光パッド
7 コレット
8 光配線基板
9 ステージ
10 装置本体
11 ボンディングアーム
12 送り出し制御アーム
13 光ワイヤ収納部
Claims (6)
- 基板と、この基板上に形成されたクラッド層と、このクラッド層中に形成された光導波路と、前記クラッド層の一部が除去され前記光導波路が露出して形成された光コンタクト部と、前記基板および光導波路とは別に予め作成された光を導波する光ワイヤとを備えてなり、前記光ワイヤは、前記光コンタクト部にその側面が当接することにより、前記光導波路の光導波方向に沿うように固着していることを特徴とする光配線装置。
- 前記光ワイヤが、光導波するコアと光閉じ込めするクラッドからなり、前記光ワイヤの側面が前記光コンタクト部において徐々に先端に向かって薄くなるテーパー形状となっており、上面が徐々に広がる逆テーパー形状となっていることを特徴とする請求項1に記載の光配線装置。
- 前記光ワイヤが、光導波するコアと光閉じ込めするクラッドからなり、前記光ワイヤの中央部がその側面、上面とも先端が細くなる形状となっており、前記中央部周囲の逆テーパー部が薄く押しつぶされている形状となっていることを特徴とする請求項1に記載の光配線装置。
- 基板上に形成されたクラッド層と、このクラッド層中に形成された光導波路と、前記クラッド層の一部が除去され前記光導波路が露出して形成された光コンタクト部とを具備する光配線基板の前記光コンタクト部に、前記基板および光導波路とは別に予め作成された光を導波する光ワイヤを接続するにあたり、前記光コンタクト部に前記光導波路に沿う方向に樹脂製光導波体からなる光ワイヤを配置し、前記光ワイヤ上からコレットを押し付け超音波融着又は熱圧着により前記光ワイヤの先端部をテーパー形状に変形させながら前記光ワイヤの側面を前記光コンタクト部に接続することを特徴とする光配線装置の製造方法。
- 光導波可能な光ワイヤ(光導波路)を第一の接続ポイントから第二の接続ポイントにまたがって形成する装置であって、連続した光ワイヤを収納する収納部と、この光ワイヤの送り出し制御機構と、圧力と超音波を印加して前記光ワイヤを光導波路の光コンタクト部へ固着するコレットとを具備し、前記コレットは前記光ワイヤをその長手方向に分断するように前記光ワイヤの導入側及び送出側に斜面を有し、前記光ワイヤを前記第一または第二の接続ポイントに固着する際に超音波印加又は加熱又はその併用により前記光ワイヤの固着部を前記斜面によりテーパー形状に変形させ、且つ前記第二の接続ポイントに固着する際の光ワイヤの切断時には前記コレットの圧力印加状態で前記送り出し制御機構により前記光ワイヤに張力を与えて前記コレットへの光ワイヤ導入側の斜面において前記光ワイヤを切断する機能を具備することを特徴とする光配線装置の製造装置。
- 前記超音波印加は、前記コレットの押圧方向に振動する縦振動の超音波であることを特徴とする請求項5に記載の光配線装置の製造装置。
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