JP3708263B2 - 小型電動機 - Google Patents
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- F16C—SHAFTS; FLEXIBLE SHAFTS; ELEMENTS OR CRANKSHAFT MECHANISMS; ROTARY BODIES OTHER THAN GEARING ELEMENTS; BEARINGS
- F16C2380/00—Electrical apparatus
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、電子機器の実装部品の冷却ファンや、その他の機器の駆動源として用いられ、軸受け部に潤滑油補給部材を有する構成の小型電動機に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に小型電動機には、小型、薄型化のためにすべり軸受けが設けられている。
【0003】
以下に従来のすべり軸受けを設けた小型電動機について説明する。
図3は従来の小型電動機を用いた冷却ファンの断面図である。図3において1は小型電動機の固定子であり、その内底の中央に軸受け支持筒2を突設している。この軸受け支持筒2の外周に駆動コイル3を設けて環状に固定子磁極4を形成してあり、前記環状の固定子磁極4の外側には環状に回転子磁極5が位置し、この回転子磁極5を羽根6に取りつけている。前記羽根6のセンターには回転軸7を取りつけてあり、回転軸7は軸受け支持筒2内において2つのすべり軸受け8により回転自在に支持されている。なお、すべり軸受け8は、その外周を軸受け支持筒2の内側に固定している。
【0004】
上記構成において、駆動コイル3に通電することにより回転磁界が生じ、回転子磁極5を設けた羽根6は回転軸7を支軸として回転する。前記回転軸7はすべり軸受け8で回転自在に支持されているので、自由に回転できる。
【0005】
図4は従来の他の例の小型電動機を用いた冷却ファンの断面図であり、このものは、図3の構成における2つのすべり軸受け8間に、スポンジなど保液性をもつ潤滑油補給部材9を設けたもので、潤滑油の補給によって軸受け部の磨耗を抑え、小型電動機の寿命を伸ばすようにしている。
【0006】
図5は従来の他の例の小型電動機を用いた冷却ファンの断面図であり、このものは、図4の構成における軸受け支持筒2の先端に板状の油止め10を設けたものであり、回転軸7を伝わって潤滑油が流れ出るのを防ぎ、小型電動機の寿命を伸ばすようにしている。
【0007】
なお、図6は前記従来のすべり軸受け8の断面を示している。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
ところで近年、携帯用パーソナルコンピュータ等では、小型、薄型化と高機能化が急激に進んでおり、これに伴い内蔵のCPUの発熱が増大し、CPUをはじめ内部部品の冷却が必須になってきている。よって、これに搭載される冷却ファンに対しては、小型、薄型で、かつ、高温下での長寿命化が強く求められてきている。しかしながら、前記従来の小型電動機を持つ冷却ファンでは、小型、薄型化と高温下での長寿命という問題を解決することは困難であった。
【0009】
本発明は上記従来の問題点を解決するもので、小型、薄型でありながら、高温下での長寿命を達成することができる冷却ファン用等の小型電動機を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明は前記目的を達成するため、軸受け支持筒内において回転軸を回転支持する2つのすべり軸受け間に潤滑油補給部材を設け、回転軸の先端部にスラストパイプを設け、一部が前記スラストパイプを覆う形状のシールドピースを軸受け支持筒に固定し、前記すべり軸受けの外周に溝を形成した小型電動機の構成とする。
【0011】
本発明によれば、潤滑油補給部材から供給された潤滑油が潤滑油補給部材に回収され、したがって、すべり軸受けを使用して小型、薄型でありながら、潤滑油を長く使用できることから、高温下での長寿命を達成する冷却ファン用等の小型電動機とすることができる。
【0012】
【発明の実施の形態】
本発明の請求項1に記載の発明は、軸受け支持筒内に回転軸と、前記回転軸を回転支持する2つのすべり軸受けを設けた構成であって、前記2つのすべり軸受け間に潤滑油補給部材を設け、回転軸の先端部に潤滑油を外周方向に飛散させるスラストパイプを設け、一部が前記スラストパイプを覆う形状のシールドピースを軸受け支持筒に固定し、前記すべり軸受けの外周に潤滑油還流用の溝を形成した小型電動機であり、潤滑油補給部材から供給された潤滑油が回転軸の先端においてスラストパイプによって外周方向に飛散したのち、シールドピースで外部に流れ出るのを阻止され、すべり軸受けの外周の溝を還流して潤滑油補給部材に回収され、小型、薄型でありながら、高温下での長寿命を達成するという作用を有する。
【0013】
以下、本発明の小型電動機の実施の形態を図面を参照して説明する。
(実施の形態1)
図1は本発明の実施の形態1の小型電動機を用いた冷却ファンの断面図、図2は同小型電動機におけるすべり軸受けの断面図である。
【0014】
図1において、1は固定子、2は軸受け支持筒、3は駆動コイル、4は固定子磁極、5は回転子磁極、6は羽根、7は回転軸、8はすべり軸受け、9は潤滑油補給部材であり、これらの各構成部材は前述の図4の小型電動機と同じ構成となっており、その説明は省略する。
【0015】
この実施の形態1の小型電動機の特徴は、図1に示す2つのすべり軸受け8間に潤滑油補給部材9を備えた構成において、回転軸7の先端にフランジ11を持つスラストパイプ12を設けるとともに、このスラストパイプ12の一部を覆う形状のシールドピース13を軸受け支持筒2の先端部に設け、さらに図2に示すように、すべり軸受け8の外周の複数箇所に、軸方向の還流用の溝14を設けた構成にある。
【0016】
以上のように構成された小型電動機を用いた冷却ファンについて、以下、その動作を説明する。
【0017】
駆動コイル3に通電することにより回転磁界が生じ、回転子磁極5を設けた羽根6は回転軸7を支軸として回転する。前記回転軸7はすべり軸受け8で回転自在に支持されているので、自由に回転できる。
【0018】
回転軸7が回転すると、すべり軸受けおよび潤滑油補給部材9より潤滑油が回転軸7を伝わって先端、すなわち羽根6側に流れ出す。流れ出た潤滑油はスラストパイプ12まで達した時点で、遠心力によりフランジ11より外周方向に振り飛ばされる。振り飛ばされた潤滑油はシールドピース13により受け止められ、さらにすべり軸受け8に設けた還流用の溝14を通り、潤滑油補給部材9に回収される。
【0019】
以上のように本実施の形態1では、スラストパイプ12、シールドピース13を設けるとともにすべり軸受け8に還流用の溝14を設けたので、潤滑油が回収されてその減少を抑え、したがって小型、薄型であっても、高温下で長寿命の小型電動機を実現できる。
なお、前記説明では羽根を備えた冷却ファンについてであるが、本発明は冷却ファンに限られるものではなく、他の機器駆動用の小型電動機に適用できることはいうまでもない。
【0020】
【発明の効果】
以上の説明より明らかなように、本発明によればすべり軸受けを備え、かつ、その軸受け部に潤滑油補給部材を設けた構成において、スラストパイプ、シールドピースを設けるとともにすべり軸受けに還流用の溝を設けたので、潤滑油が回収されてその減少を抑え、小型、薄型であって、高温下でも長寿命の小型電動機とすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1の小型電動機を用いた冷却ファンの断面図
【図2】同小型電動機におけるすべり軸受けの断面図
【図3】従来の小型電動機を用いた冷却ファンの断面図
【図4】従来の他の例の小型電動機を用いた冷却ファンの断面図
【図5】従来の他の例の小型電動機を用いた冷却ファンの断面図
【図6】同小型電動機におけるすべり軸受けの断面図
【符号の説明】
1 固定子
2 軸受け支持筒
3 駆動コイル
4 固定子磁極
5 回転子磁極
6 羽根
7 回転軸
8 すべり軸受け
9 潤滑油補給部材
11 フランジ
12 スラストパイプ
13 シールドピース
14 溝
Claims (1)
- 軸受け支持筒内に回転軸と、前記回転軸を回転支持する2つのすべり軸受けを設けた構成であって、前記2つのすべり軸受け間に潤滑油補給部材を設け、回転軸の先端部に潤滑油を外周方向に飛散させるスラストパイプを設け、一部が前記スラストパイプを覆う形状のシールドピースを軸受け支持筒に固定し、前記すべり軸受けの外周の軸方向に潤滑油還流用の溝を形成したことを特徴とする小型電動機。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP34102996A JP3708263B2 (ja) | 1996-12-20 | 1996-12-20 | 小型電動機 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP34102996A JP3708263B2 (ja) | 1996-12-20 | 1996-12-20 | 小型電動機 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH10178758A JPH10178758A (ja) | 1998-06-30 |
JP3708263B2 true JP3708263B2 (ja) | 2005-10-19 |
Family
ID=18342573
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP34102996A Expired - Fee Related JP3708263B2 (ja) | 1996-12-20 | 1996-12-20 | 小型電動機 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3708263B2 (ja) |
-
1996
- 1996-12-20 JP JP34102996A patent/JP3708263B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH10178758A (ja) | 1998-06-30 |
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