JP3706838B2 - ホッパー型コイン払出し装置におけるコイン搬送用ディスクローターの補強構造 - Google Patents

ホッパー型コイン払出し装置におけるコイン搬送用ディスクローターの補強構造 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は遊技機の代表的なスロットマシンを初め、釣り銭機や両替機、各種商品の自動販売機などに内蔵設置して、必要な枚数のコイン(本明細書中、メダルやその他の擬似コインも含む。)を払い出すためのホッパー型コイン払出し装置におけるコイン搬送用ディスクローターの補強構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
この種ホッパー型コイン払出し装置のコイン搬送用ディスクローターとして、繊維強化樹脂(FRP)から一体成形された製品は公知であるが、その合成樹脂製ディスクローターの回転駆動による金属製コインの押し進め搬送作用中には、コイン収容ホッパー内に言わば待機中として収容されているコインの重量が、ディスクローターの押し下げ荷重として加わり、しかもコインは攪拌作用を受けて突っ張り状態の傾斜姿勢に絡らみ付くことも起る関係上、そのコインによりディスクローターの表面が繰り返し強く摺擦又は切削されて、凹凸状態に不正変形してしまい、コインを順次円滑・確実に払い出すことができなくなる。そして、このような事態はコインの大きい程、又その収容量の多い程頻発しやすい。
【0003】
その予防対策として、斯業界の一部では図21〜23のような薄肉のステンレス鋼板からプレス加工した表面カバー(B)を、合成樹脂製ディスクローター本体(1)の射出成形と一体同時に埋設した所謂インサート成形品のコイン搬送用ディスクローター(R)が使われている。
【0004】
その場合、ディスクローター本体(1)にはその一部をなす径小リング状のコイン受け床板(2)も一体成形されているほか、これと別個な径大リング状の合成樹脂製コイン受け床板(3)が、上記ディスクローター本体(1)の裏面に接着一体化されてもいる。(4)は円形な表面カバー(B)の中心部から背高く突出する非円錐型の偏心凸子、(5)は同じく周辺部から比較的に背低く突出する円錐型の攪拌凸子、(6)は放射対称型に開口分布する円形のコイン受け入れ孔、(7)はその各コイン受け入れ孔(6)の開口縁部に沿う後方弯曲翼であり、上記ディスクローター本体(1)から裏向き一体的に突出して、コイン(C)を押し進め搬送作用する。(8)は金属製の軸受ボスであり、これもディスクローター本体(1)の射出成形と同時に、その中心部へ埋設一体化されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、このような金属製の表面カバー(B)を合成樹脂製のディスクローター本体(1)へインサート成形したコイン搬送用ディスクローター(R)では、その薄肉な表面カバー(B)をディスクローター本体(1)の射出成形金型へ正確に位置決め保持させる必要があり、さもなければ不良品が発生するため、成形上甚だ煩らわしい。
【0006】
又、ディスクローター本体(1)の表面はその表面カバー(B)により補強できるとしても、その裏面の後方弯曲翼(7)まで補強することは不可能であるため、これがコインとの反復的な摺擦により摩耗した場合には、表面カバー(B)も含むディスクローター(R)の全体を新品と交換するほかなく、その合成樹脂製ディスクローター本体(1)だけを新品と交換することができない。
【0007】
更に、金属製表面カバー(B)のインサート成形品として、図23から確認されるように、そのディスクローター本体(1)の成形樹脂材料が表面カバー(B)の円周面を挟む状態に、同じく軸受ボス(8)やコイン受け入れ孔(6)の開口縁部を包囲する状態に、何れも廻り付き一体化しているばかりでなく、上記成形樹脂材料は表面カバー(B)の偏心凸子(4)や攪拌凸子(5)へ、裏側からの侵入状態に絡み付き一体化しているため、ディスクローター(R)の廃棄上その合成樹脂製ディスクローター本体(1)と金属製表面カバー(B)とを容易に分別処理することができず、その各個の再利用も不可能である。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明はこのような課題の改良を企図しており、そのための構成上硬質な合成樹脂から表面のフラットな円盤型に成形されたディスクローター本体の中心部には表向きに突出する円錐凸子と裏向きに突出する回転駆動用モーターへの取付ボスを、同じくディスクローター本体の周縁部には表向きに突出するコイン係止フランジを、上記中心部と周縁部との相互中間帯域には全体的な放射対称型に開口分布する複数の円形なコイン受け入れ孔を各々設けると共に、
【0009】
同じくディスクローター本体における上記コイン受け入れ孔の隣り合う相互間からは、回転進行方向の後面が各コイン受け入れ孔の開口縁部に沿って弯曲する凹曲面となり、且つ前面が凸曲面となる後方弯曲翼の複数を裏向きに突出させたホッパー型コイン払出し装置のコイン搬送用ディスクローターにおいて、
【0010】
コインよりも硬い平滑な金属板から上記ディスクローター本体と対応する大きさ・形状として、その円錐凸子の逃し孔と各コイン受け入れ孔の縁取り口筒片とが予じめ塑性加工された表面カバーを、上記ディスクローター本体のフラットな表面へ皿リベットと押えピンとの複数づつにより被着一体化させると共に、
【0011】
そのための各押えピンを径大な頭部と径小な脚軸部とから成る段付き形態として、その径大な頭部の表面を表面カバーとのほぼ面一状態に保つ一方、
【0012】
上記径小な脚軸部をディスクローター本体の裏面から後方弯曲翼とほぼ同じ一定高さだけ突出させて、そのディスクローター本体の回転進行に連れてコイン受け入れ孔から送り出されることになるコインと接触するように定めたことを特徴とするものである。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、図面に基いて本発明の具体的構成を詳述すると、そのホッパー型コイン払出し装置の組立状態と分解状態を示した図1〜11において、(10)は金属板から枠組み一体化された据付け台であり、その一定角度(例えば約30度)(α)だけ傾斜する開口表面には平面視のほぼ正方形な金属ベースプレート(11)が、上方から施蓋状態に取り付け固定されている。
【0014】
(12)は減速ギヤ機構の内蔵ケース(13)を備えたディスクローター回転駆動用モーターであり、上記傾斜設置状態に保たれているベースプレート(11)の裏面へ、言わば吊り下げ固定状態に取り付けられている。(14)は上記モーター(12)の出力軸であり、その起立先端部には後述のディスクローター用取付ボルトを受け入れるネジ孔(15)が穿設されているほか、同じく出力軸(14)の中途高さ位置にはキー(16)が直交状態に差し込み一体化されている。
【0015】
又、(17)は同じく傾斜設置状態に保たれている上記ベースプレート(11)の表面へ、上方から積み重ね状態に固定一体化された合成樹脂製のローター受け盤であって、そのベースプレート(11)とほぼ対応する大きさ・形状を備えており、これには一定深さ(g)だけ陥没する平面視の円形なローター受け入れ凹溝(G)が区成されている。
【0016】
そして、そのローター受け盤(17)のローター受け入れ凹溝(G)内へ上方から対応 的に落し込み嵌合されたコイン搬送用ディスクローター(R)が、上記モーター(12)によって図3、4の時計方向(F)へ回転駆動され、コイン収容ホッパー(18)内のコイン(C)を後述のコイン払出し口(O)へ、順次押し進め搬送するようになっている。
【0017】
コイン収容ホッパー(18)は図1、2のように、上記ローター受け入れ凹溝(G)と合致連通する開口底面を備えた合成樹脂製品であって、その取付座(19)が上記ローター受け盤(17)の表面へ上方から着脱自在に取り付け固定されることにより、上記ディスクローター(R)をそのローター受け入れ凹溝(G)から上方へ抜け出さない状態に拘束する。
【0018】
上記ローター受け盤(17)の表面から一定深さ(g)だけ陥没する円形のローター受け入れ凹溝(G)は、図6の平面図に示す如く、斜め上部位置での部分的に切り欠かれたほぼC字型の縁取り状態にあり、その上半部がローター受け盤(17)自身の合成樹脂から成る円弧状縁取り段面(20)として、そのフラットな溝底面からコイン(C)の厚み(t)とほぼ等しい一定高さだけ隆起している。
【0019】
これに対して、同じくローター受け入れ凹溝(G)の残る下半部ではそのフラットな溝底面へ、図7のようなコイン(C)の厚み(t)とほぼ等しい厚みのステンレス鋼板や、その他のコイン(C)よりも硬い金属板から成る別個な円弧状の縁取り補強面金(21)が、上記ベースプレート(11)の裏側から螺入する複数の固定ビス(22)によって取り付け一体化されている。
【0020】
上記合成樹脂製品のローター受け盤(17)は図1のような傾斜設置状態にあるため、その塵埃の堆積しやすいローター受け入れ凹溝(G)の円弧状下半部において、ローター受け入れ凹溝(G)の縁取り面がディスクローター(R)や、これにより押し進め搬送されるコイン(C)と摺れ合うことに起因して不正変形するおそれを、上記縁取り補強面金(21)によって予防し、そのローター受け盤(17)の耐用性を昂める趣旨である。
【0021】
このような趣旨を達成するために、上記縁取り補強面金(21)をローター受け入れ凹溝(G)と対応合致する大きなほぼC字型に作成準備して、そのローター受け入れ凹溝(G)の円弧状上半部も含む全体の縁取り補強状態に取り付け固定しても良い。何れにしても、上記縁取り補強面金(21)の固定ビス(22)によって、電気的な接地アース線(23)の端子を一緒に取り付け、そのアース線(23)を上記ホッパー型コイン払出し装置の据付け台(10)や遊技機(図示省略)へ接続配線しておくのである。
【0022】
(24)は上記ローター受け入れ凹溝(G)内の中心部において、そのローター受け盤(17)とベースプレート(11)との貫通状態に開口形成された軸受け孔であり、ディスクローター(R)の後述する取付ボスを受け入れる。(25)は同じくローター受け入れ凹溝(G)の周辺部において、やはりローター受け盤(17)とベースプレート(11)との貫通状態に開口分布された複数の塵埃排出孔であり、特に上記ローター受け入れ凹溝(G)の円弧状下半部に多く集中している。(26)は上記縁取り補強面金(21)の外周面に付与された複数の塵埃排出切欠であり、上記塵埃排出孔(25)と連通している。
【0023】
又、(27)はほぼC字型に切り欠かれた上記ローター受け入れ凹溝(G)の切り欠き一端部に隣接する位置関係として、そのフラットな溝底面へ上方から複数の固定ビス(28)により接合一体化された金属板のコイン誘導片であり、上記縁取り補強面金(21)の表面とほぼ面一状態に連続している。
【0024】
そして、そのコイン誘導片(27)の上端縁部(27a)と、これと向かい合う位置に 残存隆起している上記ローター受け盤(17)の表面との相互間が、コイン(C)の直径(d)よりも広大な開口幅(w1)のコイン払出し口(O)として言わば切り欠かれた状態にあり、そのローター受け入れ凹溝(G)のフラットな溝底面と面一に陥没している。
【0025】
しかも、上記コイン誘導片(27)の内側縁部(27b)はディスクローター(R)の円周面に外接する関係の直線をなし、その内側縁部(27b)と上端縁部(27a)との角隅位置がコイン払出し口(O)に向かうコイン誘導テーパー縁部(27c)として拡開されている。
【0026】
他方、同じくローター受け入れ凹溝(G)の切り欠き他端部はディスクローター(R)の円周面に外接する関係のコイン取り込み誘導縁部(20a)として、上記円弧状の縁取り段面(20)からコイン払出し口(O)に向かって若干拡開されており、このようなローター受け入れ凹溝(G)の切り欠き他端部と隣接する位置には、カウンター(A)のカウントローラー(29)とセパレーター(S)のセパレートローラー(30)との2種に共通な1個の移動ガイド孔(31)が、上記ローター受け盤(17)とベースプレート(11)とを貫通するほぼ扇型又は三角形に開口形成されている。
【0027】
茲に、カウンター(A)は上記コイン払出し口(O)からのコイン払出し枚数をカウントするための揺動機構として、図8〜11に示すようなほぼく字型の金属板片から成るカウントアーム(32)を具備しており、そのカウントアーム(32)の中途交点部が上記ベースプレート(11)から裏向き一体的に突出する支点軸(33)へ、回動自在に枢着されている。(34)はその回動支点軸(33)の下端ネジ軸部に締結された抜け止めナットである。
【0028】
そして、そのカウントアーム(32)の一端部から上記移動ガイド孔(31)を通じて、表向き一体的に起立した枢支ピン(35)の上端部へ、上記カウントローラー(29)が遊転自在に嵌合されている。
【0029】
同じくカウントアーム(32)の他端部はカウントセンサー(36)による検出片(37)として、上記中途交点部の付近から裏側へ張り出すほぼL字型に折り曲げられている。(L1)はカウントアーム(32)の回動支点軸(33)から、上記カウントローラー(29)の枢支ピン(35)までの作用長さ、(L2)は同じく回動支点軸(33)から上記検出片(37)までの作用長さを示している。
【0030】
又、(M)は上記カウンター(A)とセパレーター(S)に共通する金属板のバネ受け台であり、ベースプレート(11)の裏面へ下方から複数の固定ビス(38)によって取り付け一体化されている。(39)は上記カウントアーム(32)の検出片(37)と対応位置するセンサー取付片であって、バネ受け台(M)から裏向き連続的に曲げ起されており、ここにカウントセンサー(36)が固定設置されることとなる。
【0031】
そのカウントセンサー(36)として、図例では透過型の光電スイッチを示しているが、これに代る近接スイッチやその他の物体検出センサーを採用しても勿論良い。
【0032】
(40)は上記カウントアーム(32)の一端部に枢着されたカウントローラー(29)を、常時コイン払出し口(O)への張り出し付勢状態に保つ引張りコイルバネであって、そのカウントアーム(32)の他端中途部から上向きに曲げ起されたバネ受け片(41)と、上記バネ受け台(M)の一端部から対応的な裏向きに曲げ起されたバネ受け片(42)との向かい合う相互間へ、上記ベースプレート(11)とほぼ平行な横架状態に連繋されている。
【0033】
つまり、引張りコイルバネ(40)の付勢力を受けたカウントローラー(29)は、上記コイン誘導片(27)との向かい合う相互間隔(w2)をコイン(C)の直径(d)よりも狭小化する張り出し基準状態に保たれている。その結果、コイン払出し口(O)に向かって誘導されるコイン(C)は、必らずカウントローラー(29)と接触することになり、その払出し枚数が上記カウントアーム(32)の回動作用と、その他端部の検出片(37)を検出するカウントセンサー(36)によって、確実にカウントされるのである。
【0034】
(43)は上記カウントアーム(32)の一端部からカウントローラー(29)の枢支ピン(35)と逆な裏向き連続的に曲げ起された位置決めストッパー片であり、上記ベースプレート(11)から対応的な裏向きに切り起された受け止め片(44)へ衝当する如く、その受け止め片(44)によって安定良く受け止められる。
【0035】
その受け止められた状態において、カウントアーム(32)の一端部に付属するカウントローラー(29)が、図6のようなコイン払出し口(O)へ張り出した基準状態に位置決めされると共に、同じくカウントアーム(32)の他端部をなす検出片(37)が、上記カウントセンサー(36)と正しく対応位置するようになっているのである。
【0036】
尚、(45)は上記位置決めストッパー片(43)又はその受け止め片(44)に差し込み一体化されたクッション材、(46)は上記バネ受け台(M)の他端部から裏側へ、カウントアーム(32)の他端部よりも背高くほぼL字型に曲げ起された受け止め片であり、上記カウントアーム(32)の他端部を受け止めることができるように対応している。
【0037】
更に、(47)は上記ベースプレート(11)の裏面へ下方から複数の固定ビス(48)を介して取り付けられた金属板バネであり、その二叉フォーク状に分岐された自由先端部からは図5、6のように、2個一対として並列するコイン誘導子(49)が表向き一体的に植立されている。(50)はそのコイン誘導子用出没孔の対応的な2個一対であり、何れも上記ローター受け盤(17)とベースプレート(11)との貫通状態に開口分布されている。
【0038】
つまり、コイン誘導子(49)はベースプレート(11)の裏側から出没孔(50)を通じ、上記ローター受け盤(17)におけるローター受け入れ凹溝(G)内への表向きとして、常時コイン(C)の厚み(t)とほぼ対応する一定高さ(h1)だけ起立する弾圧付勢状態に保たれており、図4、5から明白なように、上記時計方向(F)へ回転するディスクローター(R)によって、ローター受け入れ凹溝(G)に沿い押し進め搬送されてくるコイン(C)を一旦受け止め、上記コイン払出し口(O)へ方向変換させる如く誘導するようになっているのである。
【0039】
その場合、図例のコイン誘導子(49)は頂面のほぼ円錐型に造形されたピンから成り、その2個一対として並列しているが、上記コイン払出し口(O)への円滑なコイン誘導作用を果し得る限りでは、その1個であっても良い。
【0040】
先に一言したセパレーター(S)は、万一コイン誘導子(49)によってコイン払出し口(O)へ方向変換されず、そのコイン誘導子(49)への乗り上げ突っ張り状態に咬み込んだコイン(C)を、コイン払出し口(O)へ矯正的に誘導するか、又は再度ディスクローター(R)へ取り込み復帰させるための挺子運動機構として、図8〜11に示すような上記カウンター(A)のカウントアーム(32)よりも長いほぼW字型の金属板片から成るセパレートアーム(51)を具備しており、そのセパレートアーム(51)の一端部へ片寄った中途部が上記ベースプレート(11)から裏向き一体的に突出する支点軸(33)へ、上記カウントアーム(32)と別個独立して回動し得るように枢着されている。
【0041】
そして、そのセパレートアーム(51)の一端部から上記移動ガイド孔(31)を通じて、やはり表向き一体的に起立した枢支ピン(52)の上端部に、上記セパレートローラー(30)が遊転自在に嵌合されているのである。
【0042】
その場合、上記カウントアーム(32)とセパレートアーム(51)に共通する1本の回動支点軸(33)から、セパレートローラー(30)の枢支ピン(52)までの作用長さ(L3)は、同じくカウントローラー(29)の枢支ピン(35)までの上記作用長さ(L1)よりも短かく寸法化されており、そのカウントローラー(29)がローター受け盤(17)のコイン払出し口(O)へ近づく一方、そのコイン払出し口(O)からセパレートローラー(30)が遠ざかる位置関係として、その両ローラー(29)(30)がディスクローター(R)の円周面へ臨む並列設置状態にある。
【0043】
又、上記セパレートアーム(51)における回動支点軸(33)から残る他端部までの作用長さ(L4)は、同じく回動支点軸(33)から上記セパレートローラー(30)の枢支ピン(52)までの作用長さ(L3)よりもかなり長く設定されていると共に、そのセパレートアーム(51)の他端部からはバネ受け片(53)が裏向きに曲げ起されている。
【0044】
(54)はそのセパレートアーム(51)のバネ受け片(53)と対応するように、上記バネ受け台(M)の他端部から裏向きに曲げ起されたバネ受け片であって、その両バネ受け片(53)(54)の向かい合う相互間には引張りコイルバネ(55)が、やはり上記ベースプレート(11)とほぼ平行な横架状態に連繋されている。上記セパレートアーム(51)の一端部に枢着されているセパレートローラー(30)が、その引張りコイルバネ(55)によってディスクローター(R)の円周面へ臨むこととなる付勢状態に維持されているのである。
【0045】
しかも、茲にセパレートローラー(30)を常時ローター受け入れ凹溝(G)へ臨むように付勢する引張りコイルバネ(55)の張力は、上記カウントローラー(29)を常時コイン払出し口(O)へ張り出し付勢する引張りコイルバネ(40)の張力よりも強く関係設定されている。
【0046】
その結果、上記回動支点軸(33)からセパレートローラー(30)の枢支ピン(52)までの作用長さ(L3)が、同じくカウントローラー(29)の枢支ピン(35)までの作用長さ(L1)より短かいこととも相俟ち、コイン(C)を咬み込んだ場合に限り、そのコイン(C)の強い押圧力を受けたセパレートアーム(51)が、上記回動支点軸(33)の廻りにディスクローター(R)の円周面から退動して、そのセパレートローラー(30)の遊転作用により、上記咬み込んだコイン(C)をコイン払出し口(O)へ矯正的に誘導するか、又は上記ローター受け入れ凹溝(G)のコイン取り込み誘導縁部(20a)と相俟って、再度ディスクローター(R)へ円滑に取り込み復帰させることができ、その何れにしてもコイン(C)の咬み込み状態を自づと解消し得るようになっている。
【0047】
(56)はセパレートアーム(51)の中途部を受け止める受け止め片であって、上記ベースプレート(11)から対応的な裏向きに切り起されており、その受け止め片(56)によるセパレートアーム(51)の受け止め状態において、セパレートアーム(51)の一端部に付属する上記セパレートローラー(30)が、ディスクローター(R)の円周面へ臨むこととなる基準状態に位置決めされ、上記カウントローラー(29)との並列状態に保たれている。
【0048】
更に、上記コイン搬送用ディスクローター(R)はガラス繊維強化樹脂(GFRP)や 66ナイロン、その他の硬質な合成樹脂から、図12〜15のように一体成形されている。
【0049】
即ち、そのディスクローター(R)を抽出して示した図12〜15において、(57)は上記ローター受け盤(17)に陥没するローター受け入れ凹溝(G)の深さ(g)とほぼ対応する一定な厚みの円盤型に造形されたディスクローター本体であり、全体的にフラットな表面を有するが、その中心部はコイン(C)を周縁部との相互中間帯域へ落ち着き転倒させるための円錐凸子(58)として、表向きに背高く突出されていると共に、同じく中心部からは上記軸受け孔(24)へ差し込まれる取付ボス(59)が、裏向き連続的に突出されている。
【0050】
図13、14から明白なように、上記中心部の円錐凸子(58)がディスクローター本体(57)の一定厚みよりも背高く突出しているに反して、同じくディスクローター本体(57)の周縁部はコイン係止フランジ(60)として、コイン(C)の厚み(t)とほぼ対応する一定高さだけ表向きに背低く突出しており、ここにコイン(C)の円周面が受け止められるようになっている。コイン(C)の円周面を受け止めることができる限りでは、そのコイン係止フランジ(60)を複数枚のコイン(C)に相当する一定高さとして背高く突出させても良い。
【0051】
(61)は上記取付ボス(59)に裏向き開口状態として切り欠かれたキー溝であり、上記モーター(12)の出力軸(14)を貫通したキー(16)と嵌合されることになる。(62)は上記円錐凸子(58)に表向き開口状態として穿設されたリング状のバネ受け凹溝であり、その内部には圧縮コイルバネ(63)が封入される。
【0052】
そして、図2から明白な通り、その圧縮コイルバネ(63)を強制的に押え込む如く、ディスクローター用取付ボルト(64)が上記モーター(12)の出力軸(14)に開口するネジ孔(15)へ、表側から螺入締結されることによって、ディスクローター(R)がそのモーター(12)の出力軸(14)へ一体回転し得るように取り付けられている。
【0053】
そのディスクローター(R)が回転中、モーター(12)の出力軸(14)に対して不正に振れ動くおそれを、上記圧縮コイルバネ(63)の弾撥吸収作用によって防止する趣旨である。(65)は上記取付ボルト(64)の径大な頭部を沈めるために、ディスクローター本体(57)の円錐凸子(58)に切り欠かれた頭部受け入れ用凹段面を示している。
【0054】
上記ディスクローター本体(57)の中心部をなす円錐凸子(58)と、同じく周縁部をなすコイン係止フランジ(60)とのフラットな相互中間帯域には、複数(図例では合計6個)のコイン受け入れ孔(66)が一定なP.C.D.( Pitch Circle Diameter) (D1)を保つ全体的な放射対称分布型に開口形成されている。各コイン受け入れ孔(66)がコイン(C)の大きさとほぼ対応する円形を呈していることは、言うまでもない。
【0055】
又、(67)は上記コイン受け入れ孔(66)の隣り合う相互間に介在する位置関係として、そのディスクローター本体(57)から裏向きにコイン(C)の厚み(t)とほぼ対応する一定高さ(h2)だけ突設された複数(図例では合計6個)の後方弯曲翼であり、上記コイン受け入れ孔(66)内へ取り込んだコイン(C)をディスクローター(R)の回転に連れて押し進め搬送作用する。
【0056】
つまり、その後方弯曲翼(67)の裏向き突出と相対して、ディスクローター本体(57)の言わば切り欠かれた関係状態に残るフラットな裏面と、上記ローター受け盤(17)におけるローター受け入れ凹溝(G)のフラットな溝底面との向かい合う上下相互間隙 が、コイン(C)の押し進められる搬送路(P)として機能し得るように画定されているわけであり、上記コイン誘導子(49)はこのコイン搬送路(P)の内部に臨んでいる。
【0057】
上記後方弯曲翼(67)の各個は図18の拡大図から示唆されるように、そのディスクローター(R)における回転進行方向(F)の後面が、各コイン受け入れ孔(66)の開口縁部に沿って弯曲する凹曲面(67r)となり、且つ同じく回転進行方向(F)の前面が凸曲面(67f)となる先細り形態に延在して、その凸曲面(前面)(67f)によりコイン(C)を押し進め搬送する。
【0058】
しかも、そのディスクローター本体(57)の中心部から周縁部に向かう一定長さの先細り形態として弯曲する各後方弯曲翼(67)の中途部には、上記コイン搬送路(P)の内部へ臨むコイン誘導子(49)との干渉を防ぐコイン誘導子逃し凹溝(68)が切り欠かれており、その切り欠きによって各後方弯曲翼(67)が根元側翼片(67a)と先端側翼片(67b)との2個に分割されている。
【0059】
この点、図例のコイン誘導子(49)は並列する2個一対として、ローター受け盤(17)のローター受け入れ凹溝(G)内へ一定高さ(h1)だけ起立している関係上、その逃し凹溝(68)もこれらと対応位置する言わば2列として、各後方弯曲翼(67)の中途部に切り欠かれていることは、言うまでもない。
【0060】
(69)は上記コイン受け入れ孔(66)の隣り合う相互間に介在する位置関係として、そのコイン受け入れ孔(66)のP.C.D(D1)よりも径小なP.C.D( Pitch Circle Diameter) (D2)上に開口分布された複数(図例では合計6個)のリベット植込み孔であり、後述の皿リベットと対応する円錐皿穴型を呈している。
【0061】
又、(70)はやはりコイン受け入れ孔(66)の隣り合う相互間に介在する全体的な放射対称分布型として、そのコイン受け入れ孔(66)のP.C.D(D1)よりも径大なP.C.D( Pitch Circle Diameter) (D3)上に開口形成された複数(図例では合計6個)のピン植込み孔であり、後述の押えピンと対応する段付き穴形態をなしている。しかも、そのピン植込み孔(70)の複数は上記後方弯曲翼(67)における就中先端側翼片(67b)の前端角隅部に対応位置している。
【0062】
(B)は上記ディスクローター本体(57)を補強するための表面カバーであり、コイン(C)よりも硬く平滑な好ましくは約0.4 mm の一定厚みを備えたステンレス鋼板やその他の金属板から、図16、17のようなディスクローター本体(57)と対応する大きさ・形状に予じめ塑性加工されている。
【0063】
即ち、その円形な表面カバー(B)の中心部には、上記ディスクローター本体(57)の円錐凸子逃し孔(71)が円形に切り欠かれているほか、同じくディスクローター本体(57)の各コイン受け入れ孔(66)と対応合致する円形な縁取り口筒片(72)の複数が、その表面カバー(B)から裏向き連続的に切り起されてもいる。その縁取り口筒片(72)によって上記コイン受け入れ孔(66)の開口縁部を被覆し、そのコイン受け入れ孔(66)がコイン(C)と直かに接触しないようになっているのである。
【0064】
又、上記表面カバー(B)における縁取り口筒片(72)の隣り合う相互間からは、ディスクローター本体(57)のリベット植込み孔(69)と対応合致する円錐皿孔(73)と、同じく上記ピン植込み孔(70)と対応合致する段付き孔(74)との2種が、やはり裏向き連続的に切り起されている。
【0065】
更に、(75)はその円錐皿孔(73)と段付き孔(74)との隣り合う相互間に介在 しつつ、やはり表面カバー(B)からコイン(C)の厚み(t)とほぼ対応する一定高さ(h3)だけ、逆な表向きに曲げ起された円錐型の攪拌凸子であり、上記円錐皿孔(73)や段付き孔(74)よりも少ない複数(図例では合計3個)として、好ましくは上記ディスクローター本体(57)におけるコイン受け入れ孔(66)のP.C.D(D1)上に対応分布している。
【0066】
そして、このような表面カバー(B)はその円錐皿孔(73)からリベット植込み孔(69)へ圧入される皿リベット(76)の複数と、上記段付き孔(74)からピン植込み孔(70)へ圧入される押えピン(77)の複数によって、上記ディスクローター本体(57)の表面へ被着一体化されている。その皿リベット(76)の径大な頭部(76a)と押えピン(77)の径大な頭部(77a)によって、上記表面カバー(B)をディスクローター本体(57)の表面へ押え付け固定し、そのディスクローター本体(57)から抜け出さぬようになっている。
【0067】
その場合、図13、14から明白なように、皿リベット(76)は真鋳(黄銅)から成り、その径大な頭部(76a)が表面カバー(B)の表面とほぼ面一状態を保つように、径小な脚軸部(76b)の先端がディスクローター本体(57)の裏面へかしめ付けられている。
【0068】
このような皿リベット(76)に比して、上記押えピン(77)は径大な頭部(77a)と径小な脚軸部(77b)を備えた段付き形態のステンレス鋼棒から成り、その径大な頭部(77a)はやはり表面カバー(B)の表面とほぼ面一状態を保っているが、径小な脚軸部(77b)はディスクローター本体(57)の裏面から、そのディスクローター本体(57)の上記後方弯曲翼(67)とほぼ同じ一定高さ(h2)だけ突出されている。
【0069】
そのディスクローター本体(57)のピン植込み孔(70)へ圧入一体化された押えピン(77)の径小な脚軸部(77b)は、上記した通り後方弯曲翼(67)を形作る先端側翼片(67b)の前端角隅部へ臨む位置関係にあり、ディスクローター(R)が時計方向(F)へ回転進行するに連れて、その回転遠心力によりディスクローター本体(57)のコイン受け入れ孔(66)から送り出されることとなるコイン(C)と接触し、上記後方弯曲翼(67)の先端側翼片(67b)がコイン(C)と摺擦して摩耗したり、或いはその前端角隅部から欠落したりすることを防止する。尚、上記押えピン(77)における径小な脚軸部(77b)の根元には、ディスクローター本体(57)のピン植込み孔(70)へ強固に喰い付かせるための凹凸粗面(77c)が、ローレット加工などによって付与されてもいる。
【0070】
更に言えば、上記押えピン(77)の径小な脚軸部(77b)と接触するコイン(C)は、そのディスクローター(R)の後方弯曲翼(67)によりコイン搬送路(P)を押し進め搬送される過程において、上記ローター受け入れ凹溝(G)の縁取り補強面金(21)と接触し、しかもその縁取り補強面金(21)は固定ビス(22)と接地アース線(23)を介して、ホッパー型コイン払出し装置の据付け台(10)や遊技機へ電気的に接続配線されているため、上記ディスクローター(R)による攪拌中のコイン(C)に静電気が発生し、これに起因してコイン(C)のカウントセンサー(36)やその制御回路基板などが誤動作するおそれを、予防することにも役立つと言える。
【0071】
上記構成を備えた本発明のホッパー型コイン払出し装置では、コイン搬送用ディスクローター(R)がその駆動用モーター(12)によって、図3、4、19の時計方向(F)へ回転されると、コイン収容ホッパー(18)内に収容されている大量のコイン(C)が、1枚づつ自づとディスクローター本体(57)のコイン受け入れ孔(66)を通じて、そのローター受け盤(17)のローター受け入れ凹溝(G)との上下相互間に画定されて いるコイン搬送路(P)へ取り込まれ、上記ディスクローター本体(57)から裏向きに突出している後方弯曲翼(67)により、そのコイン搬送路(P)内をコイン誘導子(49)に向かって押し進め搬送される。
【0072】
そのコイン誘導子(49)はコイン搬送路(P)内に起立しつつも、上記ローター受け盤(17)に切り欠かれたコイン払出し口(O)の付近に対応位置しているほか、そのコイン払出し口(O)にはカウンター(A)のカウントローラー(29)も張り出し付勢状態に臨まされているため、上記時計方向(F)に押し進め搬送されてきたコイン(C)は、やがてコイン誘導子(49)により一旦受け止められて、上記コイン搬送路(P)からコイン払出し口(O)へ方向を変えるように誘導され、そのコイン(C)に働くディスクローター(R)の回転遠心力とも相俟って、上記コイン払出し口(O)から円滑に払い出されることとなる。
【0073】
上記ディスクローター本体(57)のコイン受け入れ孔(66)内へ受け入れられて、その回転による押し進め搬送中のコイン(C)に対しては、コイン収容ホッパー(18)内に言わば待機中として収容されているコイン(C)の押し下げ荷重が加わるが、その荷重は上記ディスクローター本体(57)の表面カバー(B)に受け持たれ、そのフラットな表面をコイン(C)が滑ることになるため、ディスクローター本体(57)の表面がコイン(C)との摺擦によって、切削されてしまう如く不正な凹凸状態に変形するおそれはない。そのため、図3と対応する図20の変形実施形態から示唆されるように、直径(d)が大きなコイン(C)の搬送用ディスクローター(R)として、ますます有効となる。
【0074】
又、上記押し進め搬送中の回転遠心力を受けたコイン(C)は図18に示す如く、ディスクローター本体(57)のコイン受け入れ孔(66)から後方弯曲翼(67)の凸曲面(前面)(67f)に沿って、上記表面カバー(B)における押えピン(77)の脚軸部(77b)と接触し乍ら、徐々にコイン払出し口(O)へ送り出されることとなり、不慮に巻き込む如く上記コイン受け入れ孔(66)内へ復帰してしまうおそれがない。このことには、上記ローター受け盤(17)が一定角度(α)の傾斜設置状態にあって、そのローター受け入れ凹溝(G)の斜め上部位置にコイン払出し口(O)が切り欠かれていることも、効果的に働くと言える。
【0075】
そして、上記コイン払出し口(O)を通過するコイン(C)の円周面が図19に示す如く、そのコイン払出し口(O)の開口幅(w1)を狭小に制限付勢しているカウントローラー(29)と必らず接触し、そのカウンター(A)のカウントアーム(32)が回動支点軸(33)の廻りに回動作用するため、その他端部の検出片(37)を検出するカウントセンサー(36)により、上記コイン(C)の払出し枚数が正確にカウントされるのである。
【0076】
尚、上記ディスクローター(R)によるコイン(C)の押し進め搬送中、万一コイン(C)の咬み込み現象が発生しても、上記カウンター(A)のカウントアーム(32)とセパレーター(S)のセパレートアーム(51)が1本の共通な回動支点軸(33)へ、別個独立して回動できるように枢着されており、そのセパレートアーム(51)の一端部には遊転するセパレートローラー(30)が軸支されているため、上記コイン(C)の咬み込み状態を自働瞬間的に解消することができる。
【0077】
但し、上記セパレーター(S)の設置を省略して、その代りにコイン(C)の咬み込み現象を検知するセンサー(図示省略)と、そのセンサーの検知信号により逆転される可逆モーター(12)とを採用し、コイン(C)を咬み込んだ場合には上記ディスクローター(R)を反時計方向へ逆転させて、その咬み込み状態を解除するように定めても良い。
【0078】
【発明の効果】
以上のように、本発明では硬質な合成樹脂から表面のフラットな円盤型に成形されたディスクローター本体(57)の中心部には表向きに突出する円錐凸子(58)と裏向きに突出する回転駆動用モーター(12)への取付ボス(59)を、同じくディスクローター本体(57)の周縁部には表向きに突出するコイン係止フランジ(60)を、上記中心部と周縁部との相互中間帯域には全体的な放射対称型に開口分布する複数の円形なコイン受け入れ孔(66)を各々設けると共に、
【0079】
同じくディスクローター本体(57)における上記コイン受け入れ孔(66)の隣り合う相互間からは、回転進行方向(F)の後面が各コイン受け入れ孔(66)の開口縁部に沿って弯曲する凹曲面(67r)となり、且つ前面が凸曲面(67f)となる後方弯曲翼(67)の複数を裏向きに突出させたホッパー型コイン払出し装置のコイン搬送用ディスクローター(R)において、
【0080】
コイン(C)よりも硬い平滑な金属板から上記ディスクローター本体(57)と対応する大きさ・形状として、その円錐凸子(58)の逃し孔(71)と各コイン受け入れ孔(66)の縁取り口筒片(72)とが予じめ塑性加工された表面カバー(B)を、上記ディスクローター本体(57)のフラットな表面へ皿リベット(76)と押えピン(77)との複数づつにより被着一体化させると共に、
【0081】
そのための各押えピン(77)を径大な頭部(77a)と径小な脚軸部(77b)とから成る段付き形態として、その径大な頭部(77a)の表面を表面カバー(B)とのほぼ面一状態に保つ一方、
【0082】
上記径小な脚軸部(77b)をディスクローター本体(57)の裏面から後方弯曲翼(67)とほぼ同じ一定高さ(h2)だけ突出させて、そのディスクローター本体(57)の回転進行に連れてコイン受け入れ孔(66)から送り出されることになるコイン(C)と接触するように定めてあるため、図21〜23に基いて説明した従来技術の課題を完全に改良できる効果がある。
【0083】
即ち、本発明の上記構成によれば、コイン(C)よりも硬い平滑な金属板から、予じめ合成樹脂製のディスクローター本体(57)と対応する大きさ・形状に塑性加工された表面カバー(B)を、そのディスクローター本体(57)の表面へ複数づつの皿リベット(76)と押えピン(77)によって被着一体化してあるため、不良品の発生するおそれがなく、誰でも均一な品質に組み立てることができ、量産効果の向上にも役立つ。
【0084】
又、合成樹脂製ディスクローター本体(57)におけるコイン受け入れ孔(66)の開口縁部が、金属製表面カバー(B)の縁取り口筒片(72)によって、コイン(C)と接触しない被覆状態に縁取りされているため、そのコイン受け入れ孔(66)が金属製コイン(C)と繰り返し摺擦するも摩耗せず、コイン搬送用ディスクローター(R)の耐用性に優れる。
【0085】
更に、合成樹脂製ディスクローター本体(57)とその金属製表面カバー(B)とは予じめ別個独立しており、上記皿リベット(76)と押えピン(77)を介して組み立て一体化されているため、その皿リベット(76)と押えピン(77)を強制的に抜き取れば、容易に分別処理することができ、その各個の再利用も可能である。
【0086】
しかも、上記押えピン(77)の各個を径大な頭部(77a)と径小な脚軸部(77b)とから成る段付き形態として、その径小な脚軸部(77b)を特にディスクローター本体(57)の裏面から上記後方弯曲翼(67)とほぼ同じ一定高さ(h2)だけ突出させ ることにより、そのディスクローター本体(57)の回転進行に連れてコイン受け入れ孔(66)から送り出されることとなるコイン(C)と接触するように定めてあるため、上記ディスクローター本体(57)に対する表面カバー(B)の押えピン(77)を兼用して、その押えピン(77)がディスクローター本体(57)の裏面から突出する脚軸部(77b)により、コイン押し進め搬送用の後方弯曲翼(67)を防護することもでき、そのコイン(C)との摺擦による後方弯曲翼(67)の摩耗や、その前端角隅部からの欠損などを確実に防止し得る効果がある。
【0087】
又、請求項2の構成を採用するならば、表面カバー(C)から表向きに曲げ起された複数の円錐型攪拌凸子(75)により、大量のコイン(C)を攪拌作用できる効果がある。
【0088】
請求項3の構成を採用するならば、そのコイン受け入れ孔(66)の隣り合う狭い相互間に効率良く点在分布する皿リベット(76)と押えピン(77)との複数づつにより、ディスクローター本体(57)へその表面カバー(B)を全体的に安定良く、且つ強固に被着一体化させることができるほか、上記コイン受け入れ孔(66)のP.C.D(D1)上に対応位置する関係として、その表面カバー(B)から表向きに突出する複数の円錐型攪拌凸子(75)により、ディスクローター本体(57)の円錐凸子(58)と相俟って、大量のコイン(C)をすばやく攪拌作用し得る効果もある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るホッパー型コイン払出し装置の組立状態を示す側面図である。
【図2】図1の一部を抽出して示す拡大断面図である。
【図3】コイン収容ホッパーを取りはずして示すコイン払出し装置の平面図である。
【図4】コイン搬送用ディスクローターを破断して示す図3に対応する平面図である。
【図5】コイン誘導子の取付部分を示す拡大断面図である。
【図6】ローター受け盤を抽出して示す平面図である。
【図7】そのローター受け盤から取りはずしたローター受け入れ凹溝の縁取り補強面金を示す斜面図である。
【図8】図6の横方向から見た側面図である。
【図9】図6の上方から見た正面図である。
【図10】図6の10−10線に沿う拡大断面図である。
【図11】図6の裏方向から見た底面図である。
【図12】コイン搬送用ディスクローターを抽出して示す平面図である。
【図13】図12の13−13線に沿う拡大断面図である。
【図14】図13の一部を抽出して示す拡大断面図である。
【図15】図12の底面図である。
【図16】表面カバーを抽出して示す平面図である。
【図17】図16の17−17線に沿う拡大断面図である。
【図18】図15の部分拡大底面図である。
【図19】コインの正常な払出しカウント作用を示す図4に対応する平面図である。
【図20】ディスクローターの変形実施形態を示す図3に対応する平面図である。
【図21】従来のディスクローターを抽出して示す平面図である。
【図22】図21の底面図である。
【図23】図21の23−23線断面図である。
【符号の説明】
(10)・据付け台
(12)・モーター
(17)・ローター受け盤
(18)・コイン収容ホッパー
(22)・固定ビス
(23)・接地アース線
(27)・コイン誘導片
(29)・カウントローラー
(30)・セパレートローラー
(31)・移動ガイド孔
(32)・カウントアーム
(33)・回動支点軸
(35)・枢支ピン
(36)・カウントセンサー
(37)・検出片
(40)・引張りコイルバネ
(49)・コイン誘導子
(51)・セパレートアーム
(52)・枢支ピン
(56)・引張りコイルバネ
(58)・ディスクローター本体
(66)・コイン受け入れ孔
(67)・後方弯曲翼
(71)・円錐凸子逃し孔
(72)・縁取り口筒片
(73)・円錐皿孔
(74)・段付き孔
(75)・攪拌凸子
(76)・皿リベット
(77)・押えピン
(A)・カウンター
(B)・表面カバー
(C)・コイン
(F)・ディスクローターの回転方向
(G)・ローター受け入れ凹溝
(M)・バネ受け台
(O)・コイン払出し口
(P)・コイン搬送路
(R)・コイン搬送用ディスクローター
(S)・セパレーター

Claims (3)

  1. 硬質な合成樹脂から表面のフラットな円盤型に成形されたディスクローター本体(57)の中心部には表向きに突出する円錐凸子(58)と裏向きに突出する回転駆動用モーター(12)への取付ボス(59)を、同じくディスクローター本体(57)の周縁部には表向きに突出するコイン係止フランジ(60)を、上記中心部と周縁部との相互中間帯域には全体的な放射対称型に開口分布する複数の円形なコイン受け入れ孔(66)を各々設けると共に、
    同じくディスクローター本体(57)における上記コイン受け入れ孔(66)の隣り合う相互間からは、回転進行方向(F)の後面が各コイン受け入れ孔(66)の開口縁部に沿って弯曲する凹曲面(67r)となり、且つ前面が凸曲面(67f)となる後方弯曲翼(67)の複数を裏向きに突出させたホッパー型コイン払出し装置のコイン搬送用ディスクローター(R)において、
    コイン(C)よりも硬い平滑な金属板から上記ディスクローター本体(57)と対応する大きさ・形状として、その円錐凸子(58)の逃し孔(71)と各コイン受け入れ孔(66)の縁取り口筒片(72)とが予じめ塑性加工された表面カバー(B)を、上記ディスクローター本体(57)のフラットな表面へ皿リベット(76)と押えピン(77)との複数づつにより被着一体化させると共に、
    そのための各押えピン(77)を径大な頭部(77a)と径小な脚軸部(77b)とから成る段付き形態として、その径大な頭部(77a)の表面を表面カバー(B)とのほぼ面一状態に保つ一方、
    上記径小な脚軸部(77b)をディスクローター本体(57)の裏面から後方弯曲翼(67)とほぼ同じ一定高さ(h2)だけ突出させて、そのディスクローター本体(57)の回転進行に連れてコイン受け入れ孔(66)から送り出されることになるコイン(C)と接触するように定めたことを特徴とするホッパー型コイン払出し装置におけるコイン搬送用ディスクローターの補強構造。
  2. 表面カバー(B)から点在分布する複数の円錐型攪拌凸子(75)を、コイン(C)の厚み(t)とほほ同じ一定高さ(h3)だけ表向きに曲げ起したことを特徴とする請求項1記載のホッパー型コイン払出し装置におけるコイン搬送用ディスクローターの補強構造。
  3. 皿リベット(76)をコイン受け入れ孔(66)の隣り合う相互間に点在分布する複数として、そのコイン受け入れ孔(66)のP.C.D(D1)よりも径小なP.C.D(D2)上に圧入一体化する一方、
    押えピン(77)もコイン受け入れ孔(66)の隣り合う相互間に点在分布する複数として、そのコイン受け入れ孔(66)のP.C.D(D1)よりも径大なP.C.D(D3)上に圧入一体化すると共に、
    表面カバー(B)における上記コイン受け入れ孔(66)のP.C.D(D1)上に対応位置する部分から、その皿リベット(76)や押えピン(77)よりも少ない複数の円錐型攪拌凸子(75)を、コイン(C)の厚み(t)とほぼ同じ一定高さ(h3)だけ表向きに曲げ起したことを特徴とする請求項1又は2記載のホッパー型コイン払出し装置におけるコイン搬送用ディスクローターの補強構造。
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