JP3706819B2 - 基板処理装置 - Google Patents

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、絶縁膜材料を塗布した半導体ウエハ基板に対してベーキング処理やキュア処理等を行う基板処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
半導体デバイスの製造工程において、例えばSOD(Spin on Dielectric)システムにより層間絶縁膜を形成している。このSODシステムでは、半導体ウエハ(以下、「ウエハ」と呼ぶ。)上に塗布膜をスピンコートし、加熱等の物理的処理や化学的処理を施して層間絶縁膜を形成している。
【0003】
例えば、シロキサン系ポリマーや有機ポリマーの層間絶縁膜を形成する場合、有機溶媒にて希釈された材料をウエハ上に吐出し、スピンコータにより塗布する。次に、段階的に目的に応じた環境下にて熱処理等を行う。また、材料によっては、塗布後にアンモニア雰囲気による処理や溶剤置換処理等の化学的処理の追加を要する場合がある。
【0004】
ところで、近年においては、層間絶縁膜の材料として低誘電率や高誘電率の特性を持った有機材料や無機材料等の層間絶縁膜材料を使用し、これらを積層してメタル配線の絶縁層を形成しているため、加熱処理時において各絶縁膜材料に応じた最適な温度、酸素濃度下における処理が必要になりつつある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、現状のベーキング装置やキュア装置による加熱処理では、温度や酸素濃度のコントロールを詳細に行うことはできず、かかる多様な絶縁膜材料に応じた最適な環境下での加熱処理を行うことは困難である。
【0006】
また、将来開発されるであろう新規の絶縁膜材料に対応して最適な条件下で加熱処理できるようにしたい、という要請も強い。
【0007】
以上のような事情に鑑み、本発明の目的は、多種類の絶縁膜材料に応じて最適な条件下で加熱処理を行うことができる基板処理装置を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明の第1の観点は、第1の加熱板を有し、絶縁膜材料が塗布された基板に対し、第1の酸素濃度下及び前記第1の加熱板により第1の温度で加熱処理を行う第1の処理部と、第2の加熱板を有し、前記第1の処理部に隣接して設けられ、前記絶縁膜材料が塗布された基板に対し、前記第1の酸素濃度と異なる第2の酸素濃度下及び前記第2の加熱板により前記第1の温度より高い第2の温度で加熱処理を行う第2の処理部と、前記第1の処理部の前記第1の加熱板前記第2の処理部の前記第2の加熱板との間で基板の搬送を行う第1の搬送手段とを具備する。
【0009】
本発明の一の形態によれば、前記第1の処理部における加熱処理と前記第2の処理部における加熱処理とを連続して行う。
【0010】
本発明の一の形態によれば、前記第1の酸素濃度及び前記第2の酸素濃度を可変する濃度可変手段を更に具備する。
【0011】
本発明の一の形態によれば、前記第1の温度及び前記第2の温度を可変する手段を更に具備する。
【0012】
本発明の一の形態によれば、前記第1の酸素濃度及び前記第2の酸素濃度を1000ppm以下とする。
【0013】
このような構成によれば、例えば、同じ低酸素雰囲気における加熱処理を、第1の加熱処理及び第2の加熱処理という2段階に分け、しかもそれぞれの処理を行う処理室を隣接させて連続処理する構成とし、更に、各処理における加熱温度及び酸素濃度を可変、としたことにより、例えば、層間絶縁膜の材料として高誘電率や低誘電率の特性を持った有機膜や無機膜等、多種の絶縁膜に対応して最適な条件下で加熱処理を行うことができる。将来開発されるであろう新規の絶縁膜材料に対応して最適な条件下で加熱処理を行うことができる。この場合、酸素濃度を1000ppm以下程度の低酸素状態で加熱処理することが好ましい。
【0014】
本発明の一の形態によれば、前記第1の処理部又は前記第2の処理部のうち少なくとも一方は、基板に対し電子線を照射する手段を更に具備する。
【0015】
本発明の一の形態によれば、前記第1の処理部又は前記第2の処理部のうち少なくとも一方には、基板に対し紫外線を照射する手段を更に具備する。
【0016】
このような構成によれば、加熱処理とともに絶縁膜に対し電子線や紫外線を照射し、キュア処理等、膜の改質処理を同時に行うことができる。
【0017】
本発明の一の形態によれば、前記第1の搬送手段による基板の搬送方向に対して直角方向に基板を搬送する第2の搬送手段と、前記第1の処理部に隣接するとともに前記第2の搬送手段による基板の搬入が可能な位置に配置され、前記絶縁膜材料が塗布された基板に対し、前記第1の温度及び前記第2の温度とは異なる温度で加熱処理を行う第3の処理部と、前記第2の処理部と前記第3の処理部との間で基板の搬送を行う第3の搬送手段とを具備する。
【0018】
このような構成によれば、第3の加熱処理、第1の加熱処理及び第2の加熱処理の3段階加熱とすることにより、一連の加熱処理において基板を大気にさらすことがないので基板の酸化を防止し、絶縁膜への悪影響を阻止することができる。また、連続3段階加熱によりスループットの向上が図れる。
本発明の一の形態によれば、前記第2の処理部に対してアクセス可能に設けられ、前記第2の処理部において加熱処理が行われた基板に対し基板の冷却処理を行う移動冷却プレートを有し、前記第2の処理部に隣接するとともに、前記第1の処理部との間で前記第2の処理部を挟むように配置された冷却処理部を更に具備する。
【0019】
本発明の第2の観点は、(a)絶縁膜材料が塗布された基板に対し、第1の酸素濃度下及び第1の温度で加熱処理を行う工程と、(b)基板に対し前記第1の酸素濃度と異なる第2の酸素濃度下及び前記第1の温度と異なる第2の温度で加熱処理を行う工程とを具備する。
【0020】
本発明の更なる特徴と利点は、添付した図面及び発明の実施の形態の説明を参酌することにより一層明らかになる。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づき説明する。
【0022】
図1〜図3は本発明の第1の実施形態に係るSODシステムの全体構成を示す図であって、図1は平面図、図2は正面図および図3は背面図である。
【0023】
このSODシステム1は、基板としての半導体ウエハWをウエハカセットCRで複数枚たとえば25枚単位で外部からシステムに搬入しまたはシステムから搬出したり、ウエハカセットCRに対してウエハWを搬入・搬出したりするためのカセットブロック10と、SOD塗布工程の中で1枚ずつウエハWに所定の処理を施す枚葉式の各種処理ステーションを所定位置に多段配置してなる処理ブロック11とを一体に接続した構成を有している。
【0024】
カセットブロック10では、図1に示すように、カセット載置台20上の突起20aの位置に複数個たとえば4個までのウエハカセットCRがそれぞれのウエハ出入口を処理ブロック11側に向けてX方向一列に載置され、カセット配列方向(X方向)およびウエハカセットCR内に収納されたウエハのウエハ配列方向(Z垂直方向)に移動可能なウエハ搬送体21が各ウエハカセットCRに選択的にアクセスするようになっている。さらに、このウエハ搬送体21は、θ方向に回転可能に構成されており、後述するように処理ブロック11側の第3の組G3の多段ステーション部に属する受け渡し・冷却プレート(TCP)にもアクセスできるようになっている。
【0025】
処理ブロック11では、図1に示すように、中心部に垂直搬送型の主ウエハ搬送機構22が設けられ、その周りに全ての処理ステーションが1組または複数の組に亙って多段に配置されている。この例では、4組G1,G2,G3,G4の多段配置構成であり、第1および第2の組G1,G2の多段ステーションはシステム正面(図1において手前)側に並置され、第3の組G3の多段ステーションはカセットブロック10に隣接して配置され、第4の組G4の多段ステーションはキャビネット12に隣接して配置されている。
【0026】
図2に示すように、第1の組G1では、カップCP内でウエハWをスピンチャックに載せて絶縁膜材料を供給し、ウエハを回転させることによりウエハ上に均一な絶縁膜を塗布するSOD塗布処理ステーション(SCT)が配置されている。
【0027】
第2の組G2では、SOD塗布処理ステーション(SCT)が上段に配置されている。なお、必要に応じて第2の組G2の下段にSOD塗布処理ステーション(SCT)やソルベントエクスチェンジ処理ステーション(DSE)等を配置することも可能である。
【0028】
図3に示すように、第3の組G3では、2個の低酸素高温加熱処理ステーション(OHP)と、低温加熱処理ステーション(LHP)と、2個の冷却処理ステーション(CPL)と、受け渡し・冷却プレート(TCP)と、冷却処理ステーション(CPL)とが上から順に多段に配置されている。低温加熱処理ステーション(LHP)はウエハWが載置される熱板を有し、ウエハWを低温加熱処理する。冷却処理ステーション(CPL)はウエハWが載置される冷却板を有し、ウエハWを冷却処理する。受け渡し・冷却プレート(TCP)は下段にウエハWを冷却する冷却板、上段に受け渡し台を有する2段構造とされ、カセットブロック10と処理ブロック11との間でウエハWの受け渡しを行う。
【0029】
第4の組G4では、低温加熱処理ステーション(LHP)、本発明に係る加熱処理ステーション32が2個が上から順に多段に配置されている。加熱処理ステーション32については後述する。
【0030】
図3を参照して、主ウエハ搬送機構22は筒状支持体27の内側に、上下方向(Z方向)に昇降自在なウエハ搬送装置30を装備している。筒状支持体27は図示しないモータの回転軸に接続されており、このモータの回転駆動力によって、前記回転軸を中心としてウエハ搬送装置30と一体に回転する。従って、ウエハ搬送装置30はθ方向に回転自在となっている。このウエハ搬送装置30の搬送基台40上にはアームが例えば3本備えられており、これらのアーム31は主ウエハ搬送機構22の周囲に配置された処理ステーションにアクセスしてこれら処理ステーションとの間でウエハWの受け渡しを行う。
【0031】
図4及び図5は、本発明に係る加熱処理ステーション32を示す平面図及び断面図である。
【0032】
この加熱処理ステーション32は、第1の処理室45と第2の処理室46とに分かれて構成されており、この第1の処理室45と第2の処理室46は開口部33を介して連通している。開口部33には開閉自在なゲートシャッタ41が設けられいる。また、第1の処理室45側には上記主ウエハ搬送機構22のアーム31が当該処理室45にアクセスできるように窓部50が形成されており、この窓部50にも開閉自在なシャッタ部材47が設けられている。これによりそれぞれ両処理室45及び46が密閉可能とされている。
【0033】
第1の処理室45及び第2の処理室46にはそれぞれ、ウエハWを載置させ所定の温度で加熱する加熱板34及び35が設けられており、第1の処理室45側の加熱板34は温度調整部54により、例えば200℃〜350℃に調整可能とされており、一方、第2の処理室46側の加熱板35は温度調整部55により、例えば350℃〜500℃に調整可能とされている。
【0034】
両加熱板34及び35の間には、モータ53により移動路42に沿って水平方向に移動し、両加熱板間でウエハWを搬送する搬送装置37が設けられている。この搬送装置37は、ウエハWを裏面側から保持する例えば2つの保持板43が基台44に内蔵された図示しないモータにより昇降可能に立設されてなる。これにより、保持板43がウエハWを保持した状態でこの搬送装置37が加熱板34又は35の下部に移動し、保持板43が、それぞれ加熱板34及び35に形成された切欠き部34a及び35aに進入して下降することにより、ウエハWは加熱板34又は35に載置される。
【0035】
なお、ここでは両加熱板34及び35の間でウエハWを搬送するために、搬送装置37が設けられているが、多軸搬送アーム等を用いて搬送してもよい。
【0036】
両処理室45及び46には、例えば不活性ガスとして窒素、反応ガスとして酸素を混合して供給するための供給口57及び58がそれぞれ形成されている。これら供給口57及び58は窒素ガス供給と酸素供給の供給量を調整する窒素ガス供給調整バルブ及び61,62及び酸素供給調整バルブ63,64を介して窒素供給源36及び酸素供給源65にそれぞれ接続されている。
【0037】
これら窒素ガス供給調整バルブ61,62及び酸素供給調整バルブ63,64は、制御部60により各処理室45及び46内に設けられた室内の酸素濃度を計測するセンサ48の計測値に基づいて各々開度が調整されるようになっている。これにより、窒素供給源36からの窒素ガスの供給及び酸素供給源65からの酸素供給によって各処理室内の酸素を所定の低濃度に維持しつつ、加熱処理が行われるようになっている。
【0038】
また、第1の処理室45における加熱板34の上部には、例えばウエハWに紫外線を照射するUVランプ38が設けられ、一方、第2の処理室46における加熱板34の上部には、例えばウエハWに電子線を照射するEBランプ39が設けられている。
【0039】
更に、両処理室45及び46にはそれぞれ室内のガスを排気する排気口56が設けられており、図示しない排気管等に接続されている。
【0040】
次に以上のように構成されたこのSODシステム1の処理工程について、図6に示すフローを参照しながら説明する。
【0041】
まずカセットブロック10において、処理前のウエハWはウエハカセットCRからウエハ搬送体21を介して処理ブロック11側の第3の組G3に属する受け渡し・冷却プレート(TCP)における受け渡し台へ搬送される。
【0042】
受け渡し・冷却プレート(TCP)における受け渡し台に搬送されたウエハWは主ウエハ搬送機構22を介して冷却処理ステーション(CPL)へ搬送される。そして冷却処理ステーション(CPL)において、ウエハWはSOD塗布処理ステーション(SCT)における処理に適合する温度まで温調される(ステップ1)。
【0043】
冷却処理ステーション(CPL)で冷却処理されたウエハWは主ウエハ搬送機構22を介してSOD塗布処理ステーション(SCT)へ搬送される。そしてSOD塗布処理ステーション(SCT)において、ウエハWはSOD塗布処理が行われる(ステップ2)。
【0044】
SOD塗布処理ステーション(SCT)でSOD塗布処理が行われたウエハWは主ウエハ搬送機構22を介して低温加熱処理ステーション(LHP)へ搬送される。そして低温加熱処理ステーション(LHP)において、ウエハWは低温加熱処理される(ステップ3)。
【0045】
低温加熱処理ステーション(LHP)で低温加熱処理されたウエハWは、主ウエハ搬送機構22を介して低酸素加熱処理ステーション(OHP)において、低温加熱処理ステーション(LHP)における加熱処理より高い温度で、低酸素加熱処理される(ステップ4)。
【0046】
低酸素加熱処理ステーション(OHP)で低酸素加熱処理されたウエハWは、主ウエハ搬送機構22を介して本発明に係る加熱処理ステーション32へ搬送され、ここで所定の加熱処理が行われる(ステップ5)。これについては後述する。
【0047】
加熱処理ステーション32で加熱処理されたウエハWは、冷却処理ステーション(CPL)で冷却処理される(ステップ6)。
【0048】
冷却処理ステーション(CPL)で冷却処理されたウエハWは主ウエハ搬送機構22を介して受け渡し・冷却プレート(TCP)における冷却板へ搬送される。そして受け渡し・冷却プレート(TCP)における冷却板において、ウエハWは冷却処理される(ステップ7)。
【0049】
受け渡し・冷却プレート(TCP)における冷却板で冷却処理されたウエハWはカセットブロック10においてウエハ搬送体21を介してウエハカセットCRへ搬送される。
【0050】
なお、絶縁膜材料によっては塗布処理後にエージング処理(ステップ2−2)やソルベントエクスチェンジ(ステップ2−3)を行うこともある。
【0051】
次に、上記ステップ5の加熱処理ステーション32における加熱処理について説明する。
【0052】
先ず、この加熱処理ステーション32の第1の処理室45に搬入されたウエハWは、加熱板34上に載置され、例えば350℃で10秒〜15分間加熱される。このときの第1の処理室における酸素濃度は、例えば1000ppmとする(図6においてステップ5−1)。このとき、UVランプ38により、ウエハWに紫外線を照射して絶縁膜のキュア処理等を適宜行うようにしてもよい(ステップ5−12)。
【0053】
次にゲートシャッタ41が開き、ウエハWは搬送装置37により第2の処理室46における加熱板35上に載置され、第1の処理室45における加熱温度より高く、例えば420℃で、10秒〜15分間加熱される。このときの第2の処理室46における酸素濃度は第1の処理室45における酸素濃度より低く、例えば100ppmとする(図6においてステップ5−2)。このとき、EBランプ39により、ウエハWに電子線を照射して絶縁膜のキュア処理等を適宜行うようにしてもよい(ステップ5−22)。
【0054】
図7は、この加熱処理ステーション32における加熱処理時間(分)と、ウエハWの加熱温度(℃)及び酸素濃度(ppm)との関係を示している。
【0055】
第2の処理室46で加熱処理されたウエハWは再び搬送装置37により第1の処理室45に搬送され、この搬送装置37から直接主ウエハ搬送機構22のアーム31に受け渡され、続く後の処理が行われる。
【0056】
以上説明したように、本実施形態によれば、同じ低酸素雰囲気における加熱処理を第1の加熱処理及び第2の加熱処理という2段階に分け、しかもそれぞれの処理を行う処理室45及び46を連接する構成とし、更に、温度調整部54、55及び制御部60により各処理における加熱温度及び酸素濃度を可変としたことにより、例えば、層間絶縁膜の材料として高誘電率や低誘電率の特性を持った有機膜や無機膜等、多種の絶縁膜に対応して最適な条件下で縮重合反応させることができる。また、将来開発されるであろう新規の絶縁膜材料に対応しても最適な条件下で縮重合反応させることができる。
【0057】
例えば、図8は、加熱処理時における酸素濃度と、比誘電率及び絶縁膜の強度との関係を模式的に示したものであり、図示するように、絶縁膜の種類によっては、酸素濃度が高いほど膜の強度が高いものが形成できる。一方、酸素濃度が低いほど比誘電率が低く形成できる。このような多様な性質をもつ絶縁膜であっても、本実施形態によれば最適な条件下で加熱処理を行うことができ、縮重合の架橋を理想的に結合させることができる。
【0058】
また、例えば、1つの処理室内で同一の加熱板により熱処理温度を200℃〜500℃にコントロールして加熱処理を行う場合に比べ、本実施形態では、2つの加熱板34、35により加熱処理を行うようにしたので、昇温時間の観点から処理時間を短縮できる。
【0059】
更に、本実施形態では第1の加熱処理と第2の加熱処理とを連接したゲートシャッタ41を介して連接させ、連続処理を行うようにしたので、第1の加熱処理が終了してから第2の加熱処理を開始するまでに、一端、処理室外に搬出して大気にさらすということはない。従って、200℃以上に加熱されたウエハWを大気にさらすことを回避できるので、ウエハWの酸化を防止することができる。
【0060】
図9は、第2の実施形態に係る加熱処理ステーションの断面図を示す。
【0061】
この加熱処理ステーションは上記実施形態に係る第2の処理室46に隣接して冷却処理室80が設けられている。この冷却処理室80内には、第2の処理室46に対してアクセス可能に構成され、ウエハWを冷却処理する移動冷却プレート72が設けられている。この移動冷却プレート72は移動シリンダ73に沿って移動可能に設けられており、開口部76に設けられたシャッタ74が開くことにより、移動冷却プレート72は開口部76を介して第2の処理室46へ入室できるようになっている。
【0062】
本実施形態の加熱処理ステーションをSODシステムに適用することにより、例えば、ウエハWを低温加熱処理ステーション(LHP)で低温加熱処理し低酸素加熱処理ステーション(OHP)で加熱処理した後、本実施形態に係る第1の処理室45による加熱処理を行い、続いて第2の処理室46による加熱処理を行い、続いて移動冷却プレート72により例えば23℃までの冷却処理を行う。冷却処理を行った後は、例えば、冷却処理室80に設けられた図示しない窓部から冷却処理室80内に、例えば外部に設けられた搬送アーム等が入室してウエハWの搬送を行うようにする。
【0063】
本実施形態によっても、上記第1の実施形態による効果と同様の効果が得られる。また、本実施形態では、冷却処理室80を第2の処理室46に連接して連続処理を行うようにしたことにより、スループットが向上し処理効率を高めることができる。
【0064】
図10は、第3の実施形態に係る加熱処理ステーションの平面図を示す。なお、図10において、図5における構成要素と同一のものについては同一の符号を付すものとする。
【0065】
本実施形態の加熱処理ステーション90は上記各実施形態における第1の処理室45に対して、搬送装置82を介して、加熱板83を有する上記低酸素加熱処理ステーション(OHP)を隣接させている。搬送装置82は、上記搬送装置37と同一の構成であり、また、この搬送装置82は搬送装置37の搬送方向(Y方向)に直角方向(X方向)に敷設された移動路88に沿ってウエハWを搬送するようになっている。
【0066】
この加熱処理ステーション90は、図示するように、SODシステムの主ウエハ搬送機構22を囲うように配置されており、主ウエハ搬送機構22のアーム31は、低酸素加熱処理ステーション(OHP)及び第2の処理室に設けられた窓部86及び87を介して、それぞれの室内に入室可能となっている。
【0067】
本実施形態による処理工程としては、ウエハWはアーム31により低酸素温加熱処理ステーション(OHP)に搬入され、ここで例えば350℃で加熱処理されて、続いて第1の加熱処理、第2の加熱処理の順に処理され、再びアーム31によりウエハWは取り出される。
【0068】
本実施形態によっても、上記各実施形態における効果と同様の効果が得られる。また、低酸素加熱処理ステーション(OHP)による加熱処理、第1の加熱処理及び第2の加熱処理の3段階加熱とすることにより、一連の加熱処理においてウエハWを大気にさらすことがないのでウエハWの酸化を防止し、絶縁膜への悪影響を阻止することができる。また、連続3段階加熱によりスループットの向上が図れる。
【0069】
本発明は以上説明した実施形態には限定されるものではなく、種々の変形が可能である。
【0070】
上記各実施形態では、第1の加熱処理及び第2の加熱処理を連続的に行うようにしたが、例えば、第1の加熱処理と第2の加熱処理の間に別のプロセスを盛り込んでも構わないし、あるいは、第1の加熱処理のみ行うかもしくは第2の加熱処理のみを行う、というように絶縁膜の種類に応じて適宜選択して処理を行うことも可能である。
【0071】
例えば、図10において、図9に示す移動冷却プレート72を有する冷却処理室80を第2の処理室46に連接させ、これにより、当該第2の加熱処理の後工程として冷却処理を行うようにすることもできる。
【0072】
また、図10において、第1の処理室45に対して搬送装置82を介して低酸素加熱処理ステーション(OHP)を隣接させているが、加熱板83上に不活性ガス供給口を設けるようにすることにより、この低酸素加熱処理ステーション(OHP)を低温加熱処理ステーション(LHP)として使用してもよい。これにより、200℃以下で低温加熱することができる。
【0073】
更に、上記各実施形態では、半導体ウエハ基板を処理する装置について説明したが、これに限らず、液晶表示等に使用されるガラス基板を処理する装置にも本発明は適用可能である。
【0074】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、多種類の絶縁膜材料に応じて最適な条件下で加熱処理を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態に係るSODシステムの平面図である。
【図2】図1に示すSODシステムの正面図である。
【図3】図1に示すSODシステムの背面図である。
【図4】本発明の第1の実施形態に係る加熱処理ステーションを示す平面図である。
【図5】図4に示す加熱処理ステーションの断面図である。
【図6】本発明に係るSODシステムの一連の処理工程を示すフロー図である。
【図7】一実施形態に係る加熱処理時間と、ウエハWの温度及び酸素濃度との関係を示す図である。
【図8】加熱処理時における酸素濃度と、比誘電率及び絶縁膜の強度との関係を模式的に示す図である。
【図9】本発明の第2の実施形態に係る加熱処理ステーションの断面図である。
【図10】本発明の第3の実施形態に係る加熱処理ステーションの平面図である。
【符号の説明】
W…半導体ウエハ
LHP…低温加熱処理ステーション
1…SODシステム
22…主ウエハ搬送機構
31…アーム
32…加熱処理ステーション
34、35…加熱板
36…窒素供給源
37…搬送装置
38…UVランプ
39…EBランプ
45…第1の処理室
46…第2の処理室
54、55…温度調整部
60…制御部
61、62…窒素ガス供給調整バルブ
63、64…酸素供給調整バルブ
65…酸素供給源
72…移動冷却プレート
76…開口部
82…搬送装置
83…低温加熱板
90…加熱処理ステーション

Claims (9)

  1. 第1の加熱板を有し、絶縁膜材料が塗布された基板に対し、第1の酸素濃度下及び前記第1の加熱板により第1の温度で加熱処理を行う第1の処理部と、
    第2の加熱板を有し、前記第1の処理部に隣接して設けられ、前記絶縁膜材料が塗布された基板に対し、前記第1の酸素濃度と異なる第2の酸素濃度下及び前記第2の加熱板により前記第1の温度より高い第2の温度で加熱処理を行う第2の処理部と、
    前記第1の処理部の前記第1の加熱板前記第2の処理部の前記第2の加熱板との間で基板の搬送を行う第1の搬送手段と
    を具備することを特徴とする基板処理装置。
  2. 請求項1に記載の基板処理装置において、
    前記第1の処理部における加熱処理と前記第2の処理部における加熱処理とを連続して行うことを特徴とする基板処理装置。
  3. 請求項1又は請求項2に記載の基板処理装置において、
    前記第1の酸素濃度及び前記第2の酸素濃度を可変する濃度可変手段を更に具備することを特徴とする基板処理装置。
  4. 請求項1から請求項3のうちいずれか1項に記載の基板処理装置において、
    前記第1の温度及び前記第2の温度を可変する手段を更に具備することを特徴とする基板処理装置。
  5. 請求項3に記載の基板処理装置において、
    前記第1の酸素濃度及び前記第2の酸素濃度を1000ppm以下とすることを特徴とする基板処理装置。
  6. 請求項1から請求項5のうちいずれか1項に記載の基板処理装置において、
    前記第1の処理部又は前記第2の処理部のうち少なくとも一方は、基板に対し電子線を照射する手段を更に具備することを特徴とする基板処理装置。
  7. 請求項1から請求項4のうちいずれか1項に記載の基板処理装置において、
    前記第1の処理部又は前記第2の処理部のうち少なくとも一方には、基板に対し紫外線を照射する手段を更に具備することを特徴とする基板処理装置。
  8. 請求項1から請求項7のうちいずれか1項に記載の基板処理装置において、
    前記第1の搬送手段による基板の搬送方向に対して直角方向に基板を搬送する第2の搬送手段と、
    前記第1の処理部に隣接するとともに前記第2の搬送手段による基板の搬入が可能な位置に配置され、前記絶縁膜材料が塗布された基板に対し、前記第1の温度及び前記第2の温度とは異なる温度で加熱処理を行う第3の処理部と、
    前記第2の処理部と前記第3の処理部との間で基板の搬送を行う第3の搬送手段と
    を具備することを特徴とする基板処理装置。
  9. 請求項1から請求項7のうちいずれか1項に記載の基板処理装置において、
    前記第2の処理部に対してアクセス可能に設けられ、前記第2の処理部において加熱処理が行われた基板に対し基板の冷却処理を行う移動冷却プレートを有し、前記第2の処理部に隣接するとともに、前記第1の処理部との間で前記第2の処理部を挟むように配置された冷却処理部を更に具備することを特徴とする基板処理装置。
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