JP3706706B2 - エンジンへの発電機取付構造 - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、エンジンへの発電機取付構造に関し、特に、クランク軸のジャーナル外方軸部にロータを固着し、クランク軸を支承するクランクケースに形成されて前記ジャーナル外方軸部を同心で囲繞する取付けボスの端面に、ロータ内に配置されるステータを固着したものゝ改良に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来のかゝる発電機取付構造では、特開平8−154354号公報に開示されているように、ステータの内周面に位置決めカラーの軸方向一半部を圧入結合する一方、該カラーの他半部を取付けボスの内周面に印籠嵌合して、ステータのクランク軸に対する同心位置を規定するようにしている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
従来のかゝる発電機取付構造では、位置決めカラーのステータへの圧入強度を確保するために該カラーを厚肉に形成する必要があること、これらの圧入結合を確実にするために圧入部の寸法を特に厳しく管理しなければならないこと、圧入機を使用しての面倒な圧入工程を要すること、等によりコストの低減が困難であった。
【0004】
本発明は、かゝる事情に鑑みてなされたもので、圧入工程を要せず、薄肉の位置決めカラーによりステータのクランク軸に対する同心位置を簡単、確実に規定することができ、コストの低減に寄与し得る、エンジンへの発電機取付構造を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、クランク軸のジャーナル外方軸部にロータを固着し、クランク軸を支承するクランクケースに形成されてジャーナル外方軸部を同心で囲繞する取付けボスの端面に、この取付けボスの内周面と略同径の中心孔を有してロータ内に配置されるステータを固着した、エンジンへの発電機取付構造において、ステータをクランク軸との同心位置に規定するための円筒状の位置決めカラーを、ステータ及び取付けボスの両内周面にわたり抜き差し可能に嵌合し、この位置決めカラーの軸方向中間部外周に形成した環状溝にクリップを係止させて、該クリップにより、ステータ及び取付けボス間に介在して該カラーの軸方向の動きを規制する鍔部を構成し、ステータ及び取付けボスの対向面が相互に密着するように、前記鍔部は、取付けボスの端面内周縁に形成された環状の面取り部内に配置されることを第1の特徴とする。
【0005】
この特徴によれば、圧入機などの特別な機械に頼ることなく、位置決めカラーの取付けボス及びステータへの装着を容易、確実に行うことができると共に、ステータをクランク軸との同心位置に保持することができる。しかも、位置決めカラーは、取付けボス及びステータコアから大なる荷重を受けないことから、これを薄肉に形成して軽量化を図ることができる。また取付けボスの端面内周縁に形成された環状の面取り部は、位置決めカラーの鍔部を納めて、ステータの取付けボス端面への密着を可能にするので、取付けボスの端面に対しステータを傾けることなく適正に取付けることができる。
【0006】
また本発明は、上記特徴に加えて、前記面取り部に誘導されて取付けボスの内周に装着されたオイルシールの外端面に位置決めカラーを対向させたことを第2の特徴とする。
【0007】
而して、取付けボスの面取り部は、取付けボス内へのオイルシールの装着誘導部ともなるので、そのオイルシールの装着を容易に行うことができる。さらに位置決めカラーは、そのオイルシールの抜け止めをも果たすことができる。
【0008】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態を、添付図面に示す本発明の一実施例に基づいて以下に説明する。
図1は自動二輪車用エンジンの一部を示し、符号Sはそのエンジンのクランク軸、Cはクランクケース、Gはそれらに取付けられる発電機である。
【0009】
クランク軸Sのジャーナル1は、クランクケースCのベアリングハウジング2に装着されるローラベアリング3を介してクランクケースCに支承される。クランク軸Sは、ジャーナル1から外方へ延出するジャーナル外方軸部4を有し、それにはジャーナル1側から先端に向かって、オイルポンプ駆動用ねじ歯車5、それより小径のストレート部6、急テーパ部7、緩テーパ部8及びねじ部9が順次連ねて形成される。一方、クランクケースCの側壁には、ねじ歯車5から急テーパ部7にかけてジャーナル外方軸部4を囲繞する取付けボス10が一体に形成される。この取付けボス10の内周面はジャーナル外方軸部4と同心状に形成されると共に、その内周縁に環状の面取り部11が形成される。そしてストレート部6の外周面にシールリップを密接させるオイルシール12が上記面取り部11に誘導されながらジャーナル外方軸部4の内周面に軽圧入される。また取付けボス10の端面には複数のねじ孔13(図には一つのねじ孔13のみが示される。)が設けられる。
【0010】
発電機Gは、有底円筒状のロータ15と、その内側に配置されるステータ16からなっており、そのロータ15は、有底円筒状のロータ本体17の内周面にマグネット18群を環状に配列して構成される。ロータ本体17の端壁中心にはボス17aがかしめ結合されており、このボス17aは前記緩テーパ部8にキー19を介して嵌合されると共に、前記ねじ部9に螺着されるナット20により固定される。
【0011】
またステータ16は、前記取付けボス10の内周面と略同径の中心孔22aを有する円盤状のステータコア22と、このステータコア22の外周部両側面にボビン23を介して配設されるステータコイル24とから構成される。ステータコア22には、ステータコイル24の内側で複数のボルト孔25(図には一つのボルト孔25のみが示される。)が穿設されており、これらボルト孔25に通したボルト26を前記取付けボス10のねじ孔13に螺着することにより、ステータコア22は取付けボス10の端面に接合される。
【0012】
その接合に先立って、ステータコア22は、クランク軸Sとの同心位置が位置決めカラー27により次のように規定される。即ち、図2に示すように、位置決めカラー27は、取付けボス10及びステータコア22の内周面にそれぞれ抜き差し可能に嵌合する軸方向一半部及び他半部を有しており、その両半部を区画するように環状溝28が位置決めカラー27の外周面に形成され、これに本発明の鍔部を構成する環状のクリップ29が係止される。
【0013】
而して、位置決めカラー27の軸方向一半部及び他半部を取付けボス10及びステータコア22の内周面にそれぞれ嵌合することにより、ステータ16のクランク軸Sとの同心位置が規定され、またクリップ29が取付けボス10及びステータコア22の対向面間に介在することで、位置決めカラー27の軸方向移動が阻止される。しかも、クリップ29は、その全体が取付けボス10の前記面取り部11内に納められるもので、これがステータコア22の取付けボス10端面への密着を阻害することはない。その結果、ステータコア22を取付けボス10の端面に傾けることなく適正に接合することが可能となる。
【0014】
また位置決めカラーは、取付けボス10及びステータコア22の内周面にそれぞれ抜き差し可能に嵌合されるものであるから、圧入機などの特別な機械に頼ることなく、その装着を容易に行うことができる。その上、位置決めカラー27は、取付けボス10及びステータコア22から大なる荷重を受けないことから、これを薄肉に形成して、軽量化を図ることができる。
【0015】
さらに位置決めカラー27は、前記オイルシール12の外端面に小間隙を存して対向するよう配置される。したがって、前記オイルシール12が万一、取付けボス10内を外方へ向かって動き出しても、位置決めカラー27によってその動きを抑止することができる。
【0016】
尚、前記ロータ本体17の外側面には冷却ファン31がボルト32により固着され、この冷却ファン31を包囲すると共に、その中心部に向けて空気取入口33を有するシュラウド34がクランクケースCの外周縁部に接合される。またロータ本体17の外周面には、その周方向に並ぶ多数の突起35が形成され、ロータ15の回転時、これら突起35の到来を感知するセンサ36がクランクケースCに取付けられる。そのセンサ36の感知信号はエンジン回転数信号として、図示しないタコメータに送られる。
【0017】
図3は、参考例を示すもので、前記クリップ29に代えて、フランジ37を位置決めカラー27の外周面に一体に形成した点を除けば、前実施例と同様の構成であり、図中、前実施例との対応部分には、それと同一の符号を付す。
【0018】
本発明は上記各実施例に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々の設計変更が可能である。
【0019】
【発明の効果】
以上のように本発明の第1の特徴によれば、クランクケースに形成されてクランク軸のジャーナル外方軸部を同心で囲繞する取付けボスの端面に、この取付けボスの内周面と略同径の中心孔を有するステータを固着した、エンジンへの発電機取付構造において、ステータをクランク軸との同心位置に規定するための円筒状の位置決めカラーを、ステータ及び取付けボスの両内周面にわたり抜き差し可能に嵌合し、この位置決めカラーの軸方向中間部外周に、ステータ及び取付けボス間に介在して該カラーの軸方向の動きを規制する鍔部を設け、ステータ及び取付けボスの対向面が相互に密着するように、前記鍔部は、取付けボスの端面内周縁に形成された環状の面取り部内に配置されるので、圧入機などの特別な機械に頼ることなく、位置決めカラーの取付けボス及びステータへの装着を容易、確実に行うことができると共に、ステータをクランク軸との同心位置に保持することができ、しかも、どこからも大なる荷重を受けない位置決めカラーは、これを薄肉に形成して軽量化を図ることができ、これらによりコストの低減を図ることができる。また取付けボス部の端面内周縁に形成された環状の面取り部内に前記鍔部を配置してステータ及び取付けボスの対向端面を相互に当接させるので、該面取り部への鍔部の収納により、取付けボス端面へのステータの密着を阻害することなく位置決めカラーの軸方向移動が該鍔部を以て阻止され、取付けボス端面へのステータの取付けを適正に行うことができる。また特に上記位置決めカラーの軸方向中間部外周に環状溝を形成し、この環状溝に係止させたクリップにより上記鍔部を構成することができる。
【0020】
また本発明の第2の特徴によれば、前記面取り部に誘導されて取付けボスの内周に装着されたオイルシールの外端面に位置決めカラーを対向させたので、面取り部により、取付けボス内へのオイルシールの装着性を良好にすることができ、さらにそのオイルシールの抜け止めを位置決めカラーによって果たすことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施例に係る自動二輪車用エンジンにおける発電機周辺部の縦断面図
【図2】 図1の2部拡大図
【図3】 参考例を示す、図2と同様な断面図
【符号の説明】
C・・・・クランクケース
G・・・・発電機
S・・・・クランク軸
4・・・・ジャーナル外方軸部
10・・・取付けボス
11・・・面取り部
12・・・オイルシール
15・・・ロータ
16・・・ステータ
27・・・位置決めカラー
29・・・鍔部としてのクリップ
【発明の属する技術分野】
本発明は、エンジンへの発電機取付構造に関し、特に、クランク軸のジャーナル外方軸部にロータを固着し、クランク軸を支承するクランクケースに形成されて前記ジャーナル外方軸部を同心で囲繞する取付けボスの端面に、ロータ内に配置されるステータを固着したものゝ改良に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来のかゝる発電機取付構造では、特開平8−154354号公報に開示されているように、ステータの内周面に位置決めカラーの軸方向一半部を圧入結合する一方、該カラーの他半部を取付けボスの内周面に印籠嵌合して、ステータのクランク軸に対する同心位置を規定するようにしている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
従来のかゝる発電機取付構造では、位置決めカラーのステータへの圧入強度を確保するために該カラーを厚肉に形成する必要があること、これらの圧入結合を確実にするために圧入部の寸法を特に厳しく管理しなければならないこと、圧入機を使用しての面倒な圧入工程を要すること、等によりコストの低減が困難であった。
【0004】
本発明は、かゝる事情に鑑みてなされたもので、圧入工程を要せず、薄肉の位置決めカラーによりステータのクランク軸に対する同心位置を簡単、確実に規定することができ、コストの低減に寄与し得る、エンジンへの発電機取付構造を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、クランク軸のジャーナル外方軸部にロータを固着し、クランク軸を支承するクランクケースに形成されてジャーナル外方軸部を同心で囲繞する取付けボスの端面に、この取付けボスの内周面と略同径の中心孔を有してロータ内に配置されるステータを固着した、エンジンへの発電機取付構造において、ステータをクランク軸との同心位置に規定するための円筒状の位置決めカラーを、ステータ及び取付けボスの両内周面にわたり抜き差し可能に嵌合し、この位置決めカラーの軸方向中間部外周に形成した環状溝にクリップを係止させて、該クリップにより、ステータ及び取付けボス間に介在して該カラーの軸方向の動きを規制する鍔部を構成し、ステータ及び取付けボスの対向面が相互に密着するように、前記鍔部は、取付けボスの端面内周縁に形成された環状の面取り部内に配置されることを第1の特徴とする。
【0005】
この特徴によれば、圧入機などの特別な機械に頼ることなく、位置決めカラーの取付けボス及びステータへの装着を容易、確実に行うことができると共に、ステータをクランク軸との同心位置に保持することができる。しかも、位置決めカラーは、取付けボス及びステータコアから大なる荷重を受けないことから、これを薄肉に形成して軽量化を図ることができる。また取付けボスの端面内周縁に形成された環状の面取り部は、位置決めカラーの鍔部を納めて、ステータの取付けボス端面への密着を可能にするので、取付けボスの端面に対しステータを傾けることなく適正に取付けることができる。
【0006】
また本発明は、上記特徴に加えて、前記面取り部に誘導されて取付けボスの内周に装着されたオイルシールの外端面に位置決めカラーを対向させたことを第2の特徴とする。
【0007】
而して、取付けボスの面取り部は、取付けボス内へのオイルシールの装着誘導部ともなるので、そのオイルシールの装着を容易に行うことができる。さらに位置決めカラーは、そのオイルシールの抜け止めをも果たすことができる。
【0008】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態を、添付図面に示す本発明の一実施例に基づいて以下に説明する。
図1は自動二輪車用エンジンの一部を示し、符号Sはそのエンジンのクランク軸、Cはクランクケース、Gはそれらに取付けられる発電機である。
【0009】
クランク軸Sのジャーナル1は、クランクケースCのベアリングハウジング2に装着されるローラベアリング3を介してクランクケースCに支承される。クランク軸Sは、ジャーナル1から外方へ延出するジャーナル外方軸部4を有し、それにはジャーナル1側から先端に向かって、オイルポンプ駆動用ねじ歯車5、それより小径のストレート部6、急テーパ部7、緩テーパ部8及びねじ部9が順次連ねて形成される。一方、クランクケースCの側壁には、ねじ歯車5から急テーパ部7にかけてジャーナル外方軸部4を囲繞する取付けボス10が一体に形成される。この取付けボス10の内周面はジャーナル外方軸部4と同心状に形成されると共に、その内周縁に環状の面取り部11が形成される。そしてストレート部6の外周面にシールリップを密接させるオイルシール12が上記面取り部11に誘導されながらジャーナル外方軸部4の内周面に軽圧入される。また取付けボス10の端面には複数のねじ孔13(図には一つのねじ孔13のみが示される。)が設けられる。
【0010】
発電機Gは、有底円筒状のロータ15と、その内側に配置されるステータ16からなっており、そのロータ15は、有底円筒状のロータ本体17の内周面にマグネット18群を環状に配列して構成される。ロータ本体17の端壁中心にはボス17aがかしめ結合されており、このボス17aは前記緩テーパ部8にキー19を介して嵌合されると共に、前記ねじ部9に螺着されるナット20により固定される。
【0011】
またステータ16は、前記取付けボス10の内周面と略同径の中心孔22aを有する円盤状のステータコア22と、このステータコア22の外周部両側面にボビン23を介して配設されるステータコイル24とから構成される。ステータコア22には、ステータコイル24の内側で複数のボルト孔25(図には一つのボルト孔25のみが示される。)が穿設されており、これらボルト孔25に通したボルト26を前記取付けボス10のねじ孔13に螺着することにより、ステータコア22は取付けボス10の端面に接合される。
【0012】
その接合に先立って、ステータコア22は、クランク軸Sとの同心位置が位置決めカラー27により次のように規定される。即ち、図2に示すように、位置決めカラー27は、取付けボス10及びステータコア22の内周面にそれぞれ抜き差し可能に嵌合する軸方向一半部及び他半部を有しており、その両半部を区画するように環状溝28が位置決めカラー27の外周面に形成され、これに本発明の鍔部を構成する環状のクリップ29が係止される。
【0013】
而して、位置決めカラー27の軸方向一半部及び他半部を取付けボス10及びステータコア22の内周面にそれぞれ嵌合することにより、ステータ16のクランク軸Sとの同心位置が規定され、またクリップ29が取付けボス10及びステータコア22の対向面間に介在することで、位置決めカラー27の軸方向移動が阻止される。しかも、クリップ29は、その全体が取付けボス10の前記面取り部11内に納められるもので、これがステータコア22の取付けボス10端面への密着を阻害することはない。その結果、ステータコア22を取付けボス10の端面に傾けることなく適正に接合することが可能となる。
【0014】
また位置決めカラーは、取付けボス10及びステータコア22の内周面にそれぞれ抜き差し可能に嵌合されるものであるから、圧入機などの特別な機械に頼ることなく、その装着を容易に行うことができる。その上、位置決めカラー27は、取付けボス10及びステータコア22から大なる荷重を受けないことから、これを薄肉に形成して、軽量化を図ることができる。
【0015】
さらに位置決めカラー27は、前記オイルシール12の外端面に小間隙を存して対向するよう配置される。したがって、前記オイルシール12が万一、取付けボス10内を外方へ向かって動き出しても、位置決めカラー27によってその動きを抑止することができる。
【0016】
尚、前記ロータ本体17の外側面には冷却ファン31がボルト32により固着され、この冷却ファン31を包囲すると共に、その中心部に向けて空気取入口33を有するシュラウド34がクランクケースCの外周縁部に接合される。またロータ本体17の外周面には、その周方向に並ぶ多数の突起35が形成され、ロータ15の回転時、これら突起35の到来を感知するセンサ36がクランクケースCに取付けられる。そのセンサ36の感知信号はエンジン回転数信号として、図示しないタコメータに送られる。
【0017】
図3は、参考例を示すもので、前記クリップ29に代えて、フランジ37を位置決めカラー27の外周面に一体に形成した点を除けば、前実施例と同様の構成であり、図中、前実施例との対応部分には、それと同一の符号を付す。
【0018】
本発明は上記各実施例に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々の設計変更が可能である。
【0019】
【発明の効果】
以上のように本発明の第1の特徴によれば、クランクケースに形成されてクランク軸のジャーナル外方軸部を同心で囲繞する取付けボスの端面に、この取付けボスの内周面と略同径の中心孔を有するステータを固着した、エンジンへの発電機取付構造において、ステータをクランク軸との同心位置に規定するための円筒状の位置決めカラーを、ステータ及び取付けボスの両内周面にわたり抜き差し可能に嵌合し、この位置決めカラーの軸方向中間部外周に、ステータ及び取付けボス間に介在して該カラーの軸方向の動きを規制する鍔部を設け、ステータ及び取付けボスの対向面が相互に密着するように、前記鍔部は、取付けボスの端面内周縁に形成された環状の面取り部内に配置されるので、圧入機などの特別な機械に頼ることなく、位置決めカラーの取付けボス及びステータへの装着を容易、確実に行うことができると共に、ステータをクランク軸との同心位置に保持することができ、しかも、どこからも大なる荷重を受けない位置決めカラーは、これを薄肉に形成して軽量化を図ることができ、これらによりコストの低減を図ることができる。また取付けボス部の端面内周縁に形成された環状の面取り部内に前記鍔部を配置してステータ及び取付けボスの対向端面を相互に当接させるので、該面取り部への鍔部の収納により、取付けボス端面へのステータの密着を阻害することなく位置決めカラーの軸方向移動が該鍔部を以て阻止され、取付けボス端面へのステータの取付けを適正に行うことができる。また特に上記位置決めカラーの軸方向中間部外周に環状溝を形成し、この環状溝に係止させたクリップにより上記鍔部を構成することができる。
【0020】
また本発明の第2の特徴によれば、前記面取り部に誘導されて取付けボスの内周に装着されたオイルシールの外端面に位置決めカラーを対向させたので、面取り部により、取付けボス内へのオイルシールの装着性を良好にすることができ、さらにそのオイルシールの抜け止めを位置決めカラーによって果たすことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施例に係る自動二輪車用エンジンにおける発電機周辺部の縦断面図
【図2】 図1の2部拡大図
【図3】 参考例を示す、図2と同様な断面図
【符号の説明】
C・・・・クランクケース
G・・・・発電機
S・・・・クランク軸
4・・・・ジャーナル外方軸部
10・・・取付けボス
11・・・面取り部
12・・・オイルシール
15・・・ロータ
16・・・ステータ
27・・・位置決めカラー
29・・・鍔部としてのクリップ
Claims (2)
- クランク軸(S)のジャーナル外方軸部(4)にロータ(15)を固着し、クランク軸(S)を支承するクランクケース(C)に形成されてジャーナル外方軸部(4)を同心で囲繞する取付けボス(10)の端面に、この取付けボス(10)の内周面と略同径の中心孔(22a)を有してロータ(15)内に配置されるステータ(16)を固着した、エンジンへの発電機取付構造において、
ステータ(16)をクランク軸(S)との同心位置に規定するための円筒状の位置決めカラー(27)を、ステータ(16)及び取付けボス(10)の両内周面にわたり抜き差し可能に嵌合し、
この位置決めカラー(27)の軸方向中間部外周に形成した環状溝(28)にクリップ(29)を係止させて、該クリップにより、ステータ(16)及び取付けボス(10)間に介在して該カラー(27)の軸方向の動きを規制する鍔部(29)を構成し、
ステータ(16)及び取付けボス(10)の対向面が相互に密着するように、前記鍔部(29)は、取付けボス(10)の端面内周縁に形成された環状の面取り部(11)内に配置されることを特徴とする、エンジンへの発電機取付構造。 - 請求項1記載のものにおいて、
前記面取り部(11)に誘導されて取付けボス(10)の内周に装着されたオイルシール(12)の外端面に位置決めカラー(27)を対向させたことを特徴とする、エンジンへの発電機取付構造。
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