JP3706154B2 - 新規なハロメチレン化合物またはその塩 - Google Patents

新規なハロメチレン化合物またはその塩 Download PDF

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
この出願発明は、一般式[1]
【化3】
Figure 0003706154
「式中、R1は、置換されていてもよいアリールまたは環中の炭素原子を介して結合する複素環式基を;R2は、水素原子または置換されていてもよいアルキル、アシルもしくは複素環式基を、R3は、ヒドロキシル基、アルコキシ基または式
【化4】
Figure 0003706154
(式中、R4およびR5は、同一または異なって水素原子もしくは置換されていてもよいアルキル基を示す。)で表わされる基を、もしくはR2とR3が一緒になって結合手を;Xは、ハロゲン原子を;Yは、水素原子、ハロゲン原子または置換されていてもよいアルキル基を示す。」
で表わされるハロメチレン化合物またはその塩に関する。
【0002】
【従来の技術】
特開平5−213906号には、たとえば、一般式[2]
【化5】
Figure 0003706154
「式中、R7は、置換されていてもよいアリールまたは環中の炭素原子を介して結合する複素環式基を;R8は、水素原子、フッ素原子または置換されていてもよいアルキル基を;R9は、式
【化6】
Figure 0003706154
[式中、R10は、ヒドロキシル基または式
【化7】
Figure 0003706154
(式中、R11およびR12は、同一または異なって水素原子または置換されていてもよいアルキル基を示す。)]
で表わされる基を示す。」
で表わされる化合物またはその塩などが開示されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、特開平5−213906号に記載の方法に比してさらに優れた方法の開発、とりわけ、光学活性な化合物についての優れた合成法の開発が望まれていた。
【0004】
【課題を解決するための手段】
このような状況下において、この出願発明者らは鋭意研究を行った結果、一般式
【化8】
Figure 0003706154
「式中、R1は、置換されていてもよいアリールまたは環中の炭素原子を介して結合する複素環式基を;R2は、水素原子または置換されていてもよいアルキル、アシルもしくは複素環式基を、R3は、ヒドロキシル基、アルコキシ基または式
【化9】
Figure 0003706154
(式中、R4およびR5は、同一または異なって水素原子もしくは置換されていてもよいアルキル基を示す。)で表わされる基を、もしくはR2とR3が一緒になって結合手を;Xは、ハロゲン原子を;Yは、水素原子、ハロゲン原子または置換されていてもよいアルキル基を示す。」
で表わされる新規なハロメチレン化合物またはその塩が、たとえば、一般式[2]の化合物またはその塩、とりわけ、それらの光学活性体の有用な中間体であることを見いだし、この出願発明を完成するに至った。
以下、この出願発明化合物について詳述する。
【0005】
この出願明細書において特にことわらない限り、ハロゲン原子とは、フッ素原子、塩素原子、臭素原子およびヨウ素原子を;アルキル基とは、たとえば、メチル、エチル、n-プロピル、イソプロピルおよびn-ブチルなどの直鎖状もしくは分枝鎖状のC1-10アルキル基を;アルコキシ基とは、たとえば、メトキシ、エトキシ、n-プロポキシ、イソプロポキシおよびn-ブトキシなどの直鎖状もしくは分枝鎖状のC1-10アルコキシ基を;アシル基とは、たとえば、ホルミル基、アセチルおよびエチルカルボニルなどC2-10アルカノイル基並びにベンゾイルおよびナフトイルなどのアロイル基を;アリール基とは、たとえば、フェニルおよびナフチル基を;また、複素環式基とは、たとえば、テトラヒドロピラン−2−イルおよびテトラヒドロフラン−2−イルなどの炭素原子を介して結合する含酸素複素環式基をそれぞれ意味する。
【0006】
1における環中の炭素原子を介して結合する複素環式基の複素環式基としては、酸素、硫黄または窒素原子を1つ以上含む5員または6員の複素環式基、たとえば、2−フリル、3−フリル、2−チエニル、3−チエニル、2H−ピラン−3−イル、ピロール−3−イル、イミダゾール−2−イル、チアゾール−2−イル、チアゾール−4−イル、イソチアゾール−3−イル、イソオキサゾール−3−イル、ピリジン−2−イル、ピリジン−3−イル、1−オキシド−ピリジン−3−イル、ピラジン−2−イル、ピリミジン−2−イル、ピロリジン−2−イル、ピロリジン−3−イル、2−ピロリン−3−イル、イミダゾリジン−2−イル、2−イミダゾリジン−4−イル、ピペリジン−2−イルおよびモルホリン−3−イルなどが挙げられる。
【0007】
1におけるアリール基および環中の炭素原子を介して結合する複素環式基;R2におけるアルキル基、アシル基、複素環式基;R4およびR5におけるアルキル基;並びにYにおけるアルキル基の置換基としては、たとえば、ハロゲン原子、アルコキシ基またはハロゲン原子で置換されていてもよいアリール基などが挙げられる。R1、R2、R4、R5およびYの各基は、それぞれ、上述した置換基の一種または二種以上で置換されていてもよい。
【0008】
一般式[1]の化合物の塩としては、たとえば、塩酸、硫酸、硝酸およびリン酸などの鉱酸との塩;酢酸、フマル酸、マレイン酸、リンゴ酸、酒石酸、クエン酸、シュウ酸およびアスパラギン酸などのカルボン酸との塩;メタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸およびトルエンスルホン酸などのスルホン酸との塩;並びにナトリウムおよびカリウムなどのアルカリ金属との塩などが挙げられる。
【0009】
この出願発明化合物において、異性体、たとえば、光学異性体、幾何異性体および互変異性体などが存在する場合、この出願発明化合物はそれらすべての異性体を包含し、また水和物、溶媒和物およびすべての結晶形を包含するものである。
【0010】
一般式[1]の新規ハロメチレン化合物またはその塩は、たとえば、つぎに示す製法1〜5によって製造することができる。
【0011】
【化10】
Figure 0003706154
「式中、Zは、ハロゲン原子を;R2aは、置換されていてもよいアルキル、アシルもしくは複素環式基を;R6は、アルキル基を示し;R1、XおよびYは、それぞれ、前記したと同様の意味を有する。」
【0012】
【化11】
Figure 0003706154
「式中、R2bは、置換されていてもよいアシル基を示し;R1、R6、XおよびYは、それぞれ、前記したと同様の意味を有する。」
【0013】
【化12】
Figure 0003706154
「式中、R1、R2b、R4、R5、R6、XおよびYは、それぞれ、前記したと同様の意味を有する。」
【0014】
【化13】
Figure 0003706154
「式中、R2cは、置換されていてもよいアルキルまたは複素環式基を示し;R1、R4、R5、R6、XおよびYは、それぞれ、前記したと同様の意味を有する。」
【0015】
【化14】
Figure 0003706154
「式中、R1、R4、R5、XおよびYは、それぞれ、前記したと同様の意味を有する。」
【0016】
つぎに、一般式[1]の新規ハロメチレン化合物またはその塩の製造法を、前記の製法1〜5にしたがって、さらに詳細に説明する。
【0017】
製法1
一般式[3]の化合物は、自体公知の方法またはそれに準じた方法によって製造することができる。また、一般式[1a]の化合物は、たとえば、テトラヘドロン・レターズ(Tetrahedron Lett.)第25巻、第2301頁(1984年)、同第29巻、第1803頁(1988年)またはケミストリー・レターズ(Chem.Lett.)第1165頁(1984年)に記載の方法などにより、一般式[3]の化合物を一般式[4]の化合物および亜鉛と反応させることによって製造することができる。
【0018】
製法2
一般式[1b]の化合物を、通常の加水分解反応に付すことによって、一般式[1c]の化合物を得ることができる。さらに、一般式[1c]の化合物は、容易に脱水閉環し、一般式[1d]の化合物を生成する。
【0019】
製法3
一般式[1b]の化合物を、溶媒の存在下または不存在下に、一般式[5]の化合物と反応させることによって、一般式[1e]の化合物を得ることができる。
【0020】
この反応で使用される溶媒としては、反応に悪影響を及ぼさないものであれば特に限定されないが、たとえば、ジエチルエーテル、テトラヒドロフランおよび1,2−ジメトキシエタンなどのエーテル類;メタノールおよびエタノールなどのアルコール類;N,N−ジメチルホルムアミドのようなアミド類;ジメチルスルホキシド;並びに水などが挙げられ、これらの溶媒を一種または二種以上混合して使用してもよい。
【0021】
一般式[5]の化合物の使用量は、一般式[1b]の化合物に対して、等モル以上であればよい。この反応は、通常、0〜100℃で、0.1〜24時間実施すればよい。
【0022】
製法4
一般式[1f]の化合物を、製法3に準じて、一般式[5]の化合物と反応させることによって、一般式[1g]の化合物を得ることができる。
【0023】
製法5
一般式[1d]の化合物を、溶媒の存在下あるいは非存在下に、一般式[5]の化合物と反応させることによって、一般式[1e]の化合物を得ることができる。この反応で使用される溶媒としては、反応に悪影響を及ぼさないものであれば特に限定されないが、たとえば、ジエチルエーテル、テトラヒドロフランおよび1,2−ジメトキシエタンなどのエーテル類;メタノールおよびエタノールなどのアルコール類;N,N−ジメチルホルムアミドのようなアミド類;ジメチルスルホキシド;並びに水などが挙げられ、これらの溶媒を一種または二種以上混合して使用してもよい。
【0024】
一般式[5]の化合物の使用量は、一般式[1d]の化合物に対して、等モル以上であればよい。この反応は、通常0〜100℃で、0.1〜24時間実施すればよい。
【0025】
このようにして得られた一般式[1]([1a]〜[1g])の化合物またはその塩は、抽出、晶出、蒸留およびカラムクロマトグラフィーなどの常法で単離精製することができる。
また、一般式[1]の化合物またはその塩を、たとえば、アルキル化反応、アシル化反応、環化反応、置換反応、加水分解反応、酸化反応、還元反応および脱保護などの自体公知の方法を適宜組み合わせることによって、目的とする他の一般式[1]の化合物またはその塩に誘導することができる。さらに、上述したこの出願発明化合物の製造法において一般式[1]および[3]〜[5]の化合物またはそれらの塩において、異性体、たとえば、光学活性体、幾何異性体および互変異性体などが存在する場合、それらの異性体を用いることもできる。
【0026】
このようにして得られた一般式[1]の化合物またはその塩は、その分子内に不斉炭素を2個有するとき、2種のジアステレオマーが存在する。このジアステレオマーの混合物から、晶出またはカラムクロマトグラフィーなどの常法で、一方のジアステレオマーを容易に単離することができ、この中間体から、たとえば、一般式[2]
【化15】
Figure 0003706154
「式中、R7、R8およびR9は、それぞれ、前記したと同様の意味を有する。」
で表わされる化合物の光学活性体を得ることができる。
【0027】
【実施例】
つぎに、この出願発明を実施例および参考例を挙げて説明するが、この出願発明はこれらに限定されるものではない。なお、混合溶媒および溶離液の混合比は、全て容量比である。また、カラムクロマトグラフィーにおける担体は、シリカゲル60(メルク社製)を用いた。なお、表中の実施例番号に続くAはジアステレオマーの混合物を示し;また、つぎの略語は、以下の意味を有する。
Ac:アセチル
Bn:ベンジル
Et:エチル
MOM:メトキシメチル
Ph:フェニル
THP:テトラヒドロピラン−2−イル
【0028】
実施例1
亜鉛9.16gを含むテトラヒドロフラン200ml懸濁液に、四塩化チタン2.66gを5〜10℃で滴下する。25〜30℃で30分間攪拌した後、5〜10℃で2−アセトキシ−1−(2,4−ジフルオロフェニル)エタノン20.0gを加え、ついで同温度で、エチルブロモジフルオロアセタート26.5gを滴下する。20〜25℃で4時間反応させた後、反応混合物を酢酸エチル400mlおよび水400mlの混合溶媒に導入し、6N塩酸でpH0.5に調整する。有機層を分取し、飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥させ、減圧下に溶媒を留去する。得られた残留物をカラムクロマトグラフィー[溶離液;n-ヘキサン:酢酸エチル=9:1]で精製すれば、油状のエチル−4−アセトキシ−3−(2,4−ジフルオロフェニル)−2,2−ジフルオロ−3−ヒドロキシブチラート20.6gを得る。
IR(ニ-ト)cm-1:3445,2990,1760,1615,1505
【0029】
実施例2〜5
実施例1と同様にして、表1の化合物を得る。
なお、表1におけるR1およびR2は、それぞれ、つぎの式
【化16】
Figure 0003706154
で表わされる化合物の置換基を示す。
【0030】
【表1】
Figure 0003706154
【0031】
実施例6
2−アセトキシ−1−(2,4−ジフルオロフェニル)エタノン5.0gおよび亜鉛2.3gを塩化メチレン35mlおよびジメトキシエタン10mlの混合溶媒に懸濁させ、還流下、エチルブロモフルオロアセタート6.0gを含む塩化メチレン溶液5mlを30分間を要して滴下する。ついで、20分間還流させた後、反応混合物を酢酸エチル100mlおよび水50mlの混合溶媒に導入し、6N塩酸でpH1.0に調整する。有機層を分取し、飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥させ、減圧下に溶媒を留去する。得られた残留物をカラムクロマトグラフィー[溶離液;n-ヘキサン:酢酸エチル=10:1]で精製すれば、油状のエチル−4−アセトキシ−3−(2,4−ジフルオロフェニル)−2−フルオロ−3−ヒドロキシブチラート(ジアステレオマーの混合物)5.6gを得る。
IR(ニート)cm-1:3450,1750,1620,1500,1240
【0032】
実施例7
亜鉛2.29gを含むテトラヒドロフラン25ml懸濁液に、四塩化チタン443mgを5〜10℃で滴下する。25〜30℃で30分間攪拌した後、5〜10℃で2−アセトキシ−1−(2,4−ジフルオロフェニル)エタノン5.00gを加え、ついで同温度で、エチルブロモジフルオロアセタート7.11gを滴下する。20〜25℃で4時間反応させた後、反応混合物を酢酸エチル50mlおよび水50mlの混合溶媒に導入し、6N塩酸でpH0.5に調整する。有機層を分取し、飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥させ、減圧下に溶媒を留去する。得られた残留物をエタノール58mlに溶解させた後、2N水酸化ナトリウム水溶液58mlを10〜15℃で加え、同温度で30分間反応させる。ついで、反応混合物を酢酸エチル100mlおよび水100mlの混合溶媒に導入する。水層を分取し、酢酸エチル100mlを加えた後、6N塩酸でpH1.0に調整する。有機層を分取し、飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥させ、減圧下に溶媒を留去すれば、3−(2,4−ジフルオロフェニル)−2,2−ジフルオロ−3,4−ジヒドロキシ酪酸と3−(2,4−ジフルオロフェニル)−2,2−ジフルオロ−3−ヒドロキシ−4−ブタノリドの混合物を得る。ついで、この混合物をトルエン50mlに溶解させた後、ディーン−スターク(Dean-Stark)水分離器を用いて、還流下に水を留去し、減圧下に溶媒を留去すれば、融点68.5〜70.5℃を示す3−(2,4−ジフルオロフェニル)−2,2−ジフルオロ−3−ヒドロキシ−4−ブタノリド4.50gを得る。
IR(KBr)cm-1:3445,1810,1620,1510,1405
【0033】
実施例8
実施例7と同様にして、融点103.0〜105.5℃を示す3−(2−クロロ−4−フルオロフェニル)−2,2−ジフルオロ−3−ヒドロキシ−4−ブタノリドを得る。
IR(KBr)cm-1:3455,1810,1605,1500,1400
【0034】
実施例9
3−(2,4−ジフルオロフェニル)−2,2−ジフルオロ−3−ヒドロキシ−4−ブタノリド168gをエタノール500mlに溶解させ、5〜10℃でR−(+)−1−フェニルエチルアミン89.6gを加え、同温度で30分間反応させる。ついで、減圧下に溶媒を留去し、得られた残留物に酢酸エチル500mlおよび水300mlを加え、6N塩酸でpH1.0に調整する。有機層を分取し、飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥させ、減圧下に溶媒を留去する。得られた残留物をn-ヘキサンおよびジイソプロピルエーテルの混合溶媒から再結晶すれば、融点79.5〜81.0℃を示す(R,R)−3−(2,4−ジフルオロフェニル)−2,2−ジフルオロ−3,4−ジヒドロキシ−N−(1−フェニルエチル)ブタンアミドおよび(S,R)−3−(2,4−ジフルオロフェニル)−2,2−ジフルオロ−3,4−ジヒドロキシ−N−(1−フェニルエチル)ブタンアミドの混合物202gを得る。
IR(KBr)cm-1:3365,3215,1695,1665,1500
【0035】
実施例10〜14
実施例9と同様にして、表2の化合物を得る。なお、表2におけるR1およびR3は、それぞれ、つぎの式
【化17】
Figure 0003706154
で表わされる化合物の置換基を示す。
【0036】
【表2】
Figure 0003706154
【0037】
実施例15
エチル−4−アセトキシ−3−(2,4−ジフルオロフェニル)−2−フルオロ−3−ヒドロキシブチラート(ジアステレオマーの混合物)5.2gを4.2Nアンモニア−エタノール溶液100mlに溶解させ、20〜25℃で15時間反応させる。ついで、減圧下に溶媒を留去した後、得られた残留物を酢酸エチル100mlおよび水30mlの混合溶媒に導入する。有機層を分取し、飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥させ、減圧下に溶媒を留去する。得られた残留物をカラムクロマトグラフィー[溶離液;n-ヘキサン:酢酸エチル=1:1]で精製すれば、3−(2,4−ジフルオロフェニル)−2−フルオロ−3,4−ジヒドロキシブタンアミド(ジアステレオマーの一方)1.6gを得る。
IR(KBr)cm-1:3445,3300,1685,1505,1070
さらに、酢酸エチルで溶出すれば、もう一方のジアステレオマーである3−(2,4−ジフルオロフェニル)−2−フルオロ−3,4−ジヒドロブタンアミド0.8gを得る。
IR(KBr)cm-1:3445,3335,1715,1500,1125
【0038】
実施例16
実施例9で得られたジアステレオマーの混合物200gを塩化メチレン1000mlに溶解させ、5〜10℃でピリジン46.9gを加える。ついで、同温度でトリクロロアセチルクロリド108gを滴下し、10〜15℃で30分間反応させる。反応混合物に水500mlを加え、有機層を分取し、飽和食塩水で洗浄した後、無水硫酸マグネシウムで乾燥させ、減圧下に溶媒を留去する。得られた残留物をn-ヘキサンおよびジイソプロピルエーテルの混合溶媒で洗浄後、酢酸エチルおよびジイソプロピルエーテルの混合溶媒から再結晶すれば、融点147.5〜149.0℃を示す(R,R)−3−(2,4−ジフルオロフェニル)−2,2−ジフルオロ−3−ヒドロキシ−N−(1−フェニルエチル)−4−トリクロロアセトキシブタンアミドまたは(S,R)−3−(2,4−ジフルオロフェニル)−2,2−ジフルオロ−3−ヒドロキシ−N−(1−フェニルエチル)−4−トリクロロアセトキシブタンアミドのどちらか一方114gを得る。
IR(KBr)cm-1:3240,1765,1685,1505,1240
旋光度[α]D=+64.4°(C=1.05, EtOH, 25℃)
【0039】
実施例17
N−ベンジル−3−(2−クロロ−4−フルオロフェニル)−2,2−ジフルオロ−3,4−ジヒドロキシブタンアミド41.40gを塩化メチレン207mlに溶解させ、5〜10℃でピリジン10.52gを加える。ついで、同温度でS−(+)−2−フェニルプロピオン酸19.2gおよびオキサリルクロリド16.88gから調製したS−(+)−2−フェニルプロピオニルクロリドの塩化メチレン溶液42mlを滴下し、15〜25℃で1時間反応させる。反応混合物に水250mlを加え、6N塩酸でpH1.5に調整する。有機層を分取し、飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥させ、減圧下に溶媒を留去する。得られた残留物をn-ヘキサンおよびジイソプロピルエーテルの混合溶媒から再結晶すれば、融点98.5〜100.0℃を示すN−ベンジル−3−(2−クロロ−4−フルオロフェニル)−2,2−ジフルオロ−3−ヒドロキシ−4−[(S)−2−フェニルプロピオニルオキシ]ブタンアミド(ジアステレオマーの一方)10.48gを得る。
IR(KBr)cm-1:3385,1735,1680,1595,1155
旋光度[α]D=+29.6°(C=1.00, CHCl3, 25℃)
【0040】
実施例18
実施例16で得られたジアステレオマーの一方113gを、エタノール800mlおよび濃硫酸73mlの混合溶媒に加え、3時間還流させる。ついで、水500mlを加え、減圧下にエタノールを留去し、得られた残留物に酢酸エチル500mlを加える。有機層を分取し、飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥させ、減圧下に溶媒を留去する。得られた残留物をエタノール250mlに溶解させ、4.7Nアンモニア−エタノール溶液140mlを加え、15〜20℃で30分間反応させる。減圧下に溶媒を留去し、得られた残留物に酢酸エチル230mlおよび水230mlを加え、6N塩酸でpH1.0に調整する。有機層を分取し、飽和食塩水で洗浄した後、無水硫酸マグネシウムで乾燥させ、減圧下に溶媒を留去する。得られた残留物を酢酸エチルおよびジイソプロピルエーテルの混合溶媒から再結晶すれば、融点142.5〜144.5℃を示す(+)−3−(2,4−ジフルオロフェニル)−2,2−ジフルオロ−3,4−ジヒドロキシブタンアミド44.2gを得る。
IR(KBr)cm-1:3485,3420,1705,1600,1505
旋光度[α]D=+18.8° (C=1.03, EtOH, 25℃)
【0041】
参考例1
(+)−3−(2,4−ジフルオロフェニル)−2,2−ジフルオロ−3,4−ジヒドロキシブタンアミド43.0gを塩化メチレン215mlに溶解させ、5〜10℃でメタンスルホニルクロリド27.7gを加える。ついで、同温度でトリエチルアミン24.4gを滴下し、10〜15℃で1時間反応させる。反応混合物に水215mlを加え、6N塩酸でpH1.0に調整する。有機層を分取し、飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥させ、減圧下に溶媒を留去する。得られた残留物をN,N−ジメチルホルムアミド550mlに溶解させ、1,2,4−トリアゾール21.3gおよび炭酸カリウム66.7gを加え、50〜60℃で7時間反応させる。ついで、不溶物を濾去した後、減圧下に溶媒を留去する。得られた残留物に酢酸エチル430mlおよび水215mlを加え、6N塩酸でpH1.5に調整する。有機層を分取し、水層を酢酸エチル120mlで5回抽出する。有機層を合わせ、飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥させ、減圧下に溶媒を留去する。得られた残留物をカラムクロマトグラフィー[溶離液;クロロホルム:メタノール=25:1]で精製すれば、非晶質の(−)−3−(2,4−ジフルオロフェニル)−2,2−ジフルオロ−3−ヒドロキシ−4−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル)ブタンアミド28.1gを得る。
ついで、この化合物を酢酸エチル240mlに溶解させ、20〜25℃で2.86N塩酸−酢酸エチル溶液37mlを滴下する。同温度で2時間攪拌した後、濾取すれば、融点189〜202℃(分解)を示す(−)−3−(2,4−ジフルオロフェニル)−2,2−ジフルオロ−3−ヒドロキシ−4−(1H−1,2,4−トリアゾ−ル−1−イル)ブタンアミド塩酸塩26.2gを得る。
IR(KBr)cm-1:3480,1715,1610,1505,1430
旋光度[α]D=-67.1℃ (C=1.00,EtOH,25℃)

Claims (1)

  1. 一般式
    Figure 0003706154
    「式中、R1は、置換されていてもよいアリールまたは環中の炭素原子を介して結合する複素環式基を;R2は、水素原子または置換されていてもよいアルキル、アシルもしくは複素環式基を、R3は、ヒドロキシル基、アルコキシ基または式
    Figure 0003706154
    (式中、R4およびR5は、同一または異なって水素原子もしくは置換されていてもよいアルキル基を示す。)で表わされる基を、もしくはR2とR3が一緒になって結合手を;Xは、ハロゲン原子を;Yは、水素原子、ハロゲン原子または置換されていてもよいアルキル基を示す。」
    で表わされるハロメチレン化合物またはその塩。
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