JP3704838B2 - 放射線画像読取装置及び方法 - Google Patents

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Description

【0001】
本発明は放射線画像情報を光学的に読み取る放射線画像読取装置及び方法に関し、特に輝尽性蛍光体を使用した読取装置のように、精細な濃淡情報を正確に再現する必要がある読取装置における読取画像データの補正技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
図7は、輝尽性蛍光体プレートへの画像(例えば、医療用診断画像)の記録方法を示す図である。
【0003】
X線源1から出射されたX線は、絞り2によって絞られた後、被写体3に照射される。被写体3を透過したX線は、輝尽性蛍光体プレート4(以下、単に蛍光体プレートという)に入射し、これによって、被写体3の画像の潜像が形成される。
【0004】
この潜像の画像化は、レーザ光を走査して蛍光体プレート4を励起し、蓄積している潜像エネルギーを蛍光として放射させ、この蛍光を集光器により集光し、光電子増倍管(フォトマルチプライヤ)を備えた光検出器により検出し、得られるアナログ電気信号をA/D変換してデジタル化した後、そのデータに所定の信号処理を施すことにより行われる。
【0005】
本発明者は、より高精度な画像再現を行うために、読取画像データの補正技術について検討したが、その結果として以下の事項が明らかとなった。
補正の種類としては、集光系及び光学系によるムラ(シェーディング)の補正の他に、蛍光体の発光強度が時間経過とともに減衰するフェーディングに対する補正が必要である。
【0006】
また、例えば、図8(ア)に示すようなポリゴン35(反射面としてA面〜H面を持つ)を用いて光ビームを走査する場合、同図(イ)に例示されるように、A面と他の面(例えばE面)とでは反射率に差があり、その結果、蛍光体プレートの同じ位置を走査したとしても、A面を使用した場合とE面を使用した場合とでは、蛍光体プレートに達するレーザパワーが相違し、それによって、検出する信号レベルと面内での分布内容が相違する。また、各反射面毎の倒れ角の違いによっても信号レベルが相違する。従って、使用するポリゴン面を意識した補正を行う必要がある。
【0007】
また、図8(ウ)に示すように、蛍光体プレートには、2次元的な感度ムラ(あるいはX線ムラに起因するムラ)が存在し、高精度化をねらう場合は、この2次元ムラに対する補正が必要である。
【0008】
特開昭63−153048号公報には、被写体を置かずに撮影したベタ画像を用いて被写体を置いて撮影した画像を補正する技術が開示されている。
また、特開昭63−158536号公報には、被写体を置かずに撮影したベタ画像から主走査、副走査方向の補正データを求めて記憶しておき、被写体を置いて撮影した画像を補正する技術が開示されている。
【0009】
また、特開平2−58973号公報には、ポリゴンの面毎に主走査方向の特性を記憶し、ポリゴン面に対応して補正する技術が開示されている。
また、特開平5−313262号公報には、主走査、副走査方向の補正後に間引き補正データを作成し、補間した補正データで補正を行なう技術が開示されている。
【0010】
また、特開平5−313264号公報には、ポリゴン面と副走査位置を特定し、補正データの作成時と補正時で特定関係が成立するように制御する技術が開示されている。
【0011】
また、特開平7−295121号公報には、ポリゴンの反射面毎に、またポリゴンの反射面毎かつ主走査方向の各装置位置毎に補正する第1の補正データを作成し、該第1の補正データで画像を補正することにより、輝尽性蛍光体に起因するムラを補正するための第2の補正データを作成する技術が開示されている。
【0012】
更に、本出願人が出願した特願平7−272633号には、被写体を置かずに撮影したベタ画像から、主走査方向の補正データ1を作成し、該補正データ1で撮影画像を補正することにより(画像1)ポリゴンの反射面かつ主走査方向の各走査位置毎に補正する補正データ2を作成し、該補正データ2で画像1を補正することにより(画像2)副走査方向の補正データ3を作成し、該補正データ3で画像2を補正することにより2次元ムラ補正データ(間引き補正データ)を作成し、これら全ての補正データに基づいて画素毎の補正データを作成する技術が開示されている。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】
前述したように、輝尽性蛍光体を用いた放射線画像読取装置では、以下のような要因による画像ムラが発生する。
【0014】
▲1▼主走査方向ムラ
集光系ムラ、光学系によるムラ(励起光のパワー変動、走査速度ムラ)、蛍光体プレート感度ムラ
▲2▼副走査方向ムラ
輝尽性蛍光体のフェーディング、X線のヒール効果(特性に基づくムラ)、読取ユニットの移動ムラ、蛍光体プレート感度ムラ(全て副走査位置に起因)
▲3▼2次元ムラ
蛍光体プレート感度ムラ、X線の照度ムラ
▲4▼ポリゴンムラ
ポリゴンの各反射面毎の反射率差及び同一面内での反射率差、ポリゴンの倒れ前記特開昭63−153048号公報、特開昭63−158536号公報、特開平5−313262号公報では、ポリゴンによるムラが考慮されていないためポリゴンムラが補正されず、また、特開平2−58973号公報では、ポリゴンムラと主走査方向ムラが対象であるため、その他のムラは補正されないという問題がある。
【0015】
また、副走査方向には、位置に起因する副走査ムラと、偏向したポリゴン面に起因するムラが存在するため、特開平5−313264号公報のようにポリゴン面と副走査位置を特定し、補正データ作成用画像と実際の読み取り画像で関係を一致させる必要があるが、副走査の制御は極めて困難である。
【0016】
本発明はこのような課題に鑑みてなされたものであって、主走査ムラ、副走査ムラ、ポリゴンムラ及び2次元ムラの全ての補正を容易に行なうことができる放射線画像読取装置及び方法を提供することを目的としている。
【0017】
【課題を解決するための手段】
(1)前記した課題を解決するための第1の発明は、複数の反射面を持つポリゴンで反射偏向された光ビームにより放射線画像が蓄積記録された輝尽性蛍光体を2次元的に走査して発生する光を検出することにより画像信号を得る放射線画像読取装置において、読み取った原画像データより主走査方向に発生するムラを補正するための第1の補正データと、副走査方向に発生するムラを補正するための第2の補正データとを算出する手段と、原画像データを前記第1の補正データを用いて補正を行ない、1次補正画像データを取得する手段と、該1次補正画像データよりポリゴンに起因するムラをポリゴンの各反射面毎かつ主走査方向の位置毎に補正するための第3の補正データを算出する手段と、原画像データを前記第1、第2の補正データを用いて補正を行ない、2次補正画像データを取得する手段と、該2次補正画像データより2次元的に発生するムラを補正するための第4の補正データを算出する手段と、前記第1乃至第4の補正データを記憶する手段と、前記第1乃至第4の補正データより各画素毎の補正データを算出する手段とを備えたことを特徴としている。
【0018】
この発明の構成によれば、各種のムラをそれぞれ分離して求めるため、主走査ムラ、副走査ムラ、ポリゴンムラ及び2次元ムラの全ての補正を容易に行なうことができる。
【0019】
(2)前記した課題を解決する第2の発明は、複数面のポリゴンで反射偏向された光ビームにより放射線画像が蓄積記録された輝尽性蛍光体を2次元的に走査して発生する光を検出することにより画像信号を得る放射線画像読取装置において、読み取った原画像データより主走査方向に発生するムラを補正するための第1の補正データと、副走査方向に発生するムラを補正するための第2の補正データと、ポリゴンに起因するムラをポリゴンの各反射面毎に補正するための第3の補正データを算出する手段と、原画像データを前記第1、第2の補正データを用いて補正を行ない、1次補正画像データを取得する手段と、該1次元補正画像データより2次元的に発生するムラを補正するための第4の補正データを算出する手段と、前記第1乃至第4の補正データを記憶する手段と、前記第1乃至第4の補正データより各画素毎の補正データを算出する手段とを備えたことを特徴としている。
【0020】
この発明の構成によれば、各種のムラをそれぞれ分離して求めるため、主走査ムラ、副走査ムラ、ポリゴンムラ及び2次元ムラの全ての補正を容易に行なうことができる。
【0021】
(3)この場合において、前記第2の補正データ算出手段が、原画像データを副走査方向に平均化したデータをローパスフィルタでフィルタリングする手段を備えることを特徴としている。
【0022】
この発明の構成によれば、副走査方向に存在するポリゴンの反射面に起因するムラ(高周波ムラ)を除去することができる。
(4)また、複数の反射面を持つポリゴンで反射偏向された光ビームにより放射線画像が蓄積記録された輝尽性蛍光体を2次元的に走査して発生する光を検出することにより画像信号を得る放射線画像読取装置において、読み取った原画像データより主走査方向に発生するムラを補正するための第1の補正データと得る工程と、副走査方向に発生するムラを補正するための第2の補正データとを算出する工程と、原画像データを前記第1の補正データを用いて補正を行ない、1次補正画像データを取得する工程と、第1次補正画像データよりポリゴンに起因するムラをポリゴンの各反射面毎かつ主走査方向の位置毎に補正するための第3の補正データを算出する工程と、原画像データを前記第1、第2の補正データを用いて補正を行ない、2次補正画像データを取得する工程と、該2次補正画像データより2次元的に発生するムラを補正するための第4の補正データを算出する工程とにより構成されることを特徴としている。
【0023】
この発明の構成によれば、各種のムラをそれぞれ分離して求めるため、主走査ムラ、副走査ムラ、ポリゴンムラ及び2次元ムラの全ての補正を容易に行なうことができる。
【0024】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態例を詳細に説明する。
図1は本発明の一実施の形態例を示すブロック図である。図7と同一のものは、同一の符号を付して示す。図1において破線で囲んだ部分20は輝尽性蛍光体プレートの読取部である。図2はこの輝尽性蛍光体プレート読取部の構成例を示す図である。
【0025】
先ず、蛍光体プレート読取部について説明すれば、図2において、蛍光体プレート4は左側壁に固定されており、繰り返し使用される。読取ユニット30は、副走査モータ(ステッピングモータ)41によるボールネジ42の駆動により、ガイドシャフト43に沿って移動し、走査線(光ビーム)31を副走査方向にスキャンする。
【0026】
主走査方向のスキャンはポリゴン走査機構32により行われる。ポリゴン走査機構32は、ポリゴンと該ポリゴンを回転させる機構を含む。副走査モータ41の動作は、副走査モータ制御機構45により制御される。蛍光は集光器5により集光され、フォトマル6により電気信号に変換されるようになっている。
【0027】
LD1はレーザ光源,PD1はフォトセンサであり、原点位置検出センサを構成している。この原点位置検出センサは、読取ユニット30の副走査方向の原点位置を検出するものである。フォトセンサPD1の出力は、副走査モータ制御機構45に入力され、副走査モータ制御機構45は読取ユニット30の停止位置を制御する。
【0028】
図1において、1はX線を発生するX線源、2は該X線源1から発生するX線を絞る絞り、3は該絞り2によって絞られたX線を受ける被写体、4は該被写体3を透過したX線を受ける蛍光体プレートである。該蛍光体プレート4には、被写体透過X線を入射して潜像が形成されるようになっている。13は潜像の読出し時にレーザ光を発生するレーザ光源、32は該レーザ光源13からのレーザ光を受けて、蛍光体プレート4上をレーザ光で走査する光走査手段としてのポリゴン走査機構32(図2参照)である。
【0029】
5は蛍光体プレート4から発生する蛍光を集光する集光器、6は該集光器5で集光された蛍光を光電変換するフォトマルチプライヤ(以下フォトマルと略す)である。7は該フォトマル6に管電圧を供給する電源である。
【0030】
8はフォトマル6の出力を増幅するアンプ、9は該アンプ6の出力を対数圧縮増幅するログアンプ、10は該ログアンプ9の出力を受けてノイズ成分を除去するフィルタ、11は該フィルタ10の出力をサンプリングしてホールドするサンプルホールド回路、12は該サンプルホールド回路11の出力(アナログ信号)をディジタル信号に変換するA/D変換器である。
【0031】
SWは、補正データ作成時の信号経路と実際の画像読み取り時の信号経路とを切替えるスイッチであり、補正データ作成時には共通接点をA接点側に、画像読み取り時にはB接点側に切替える。
【0032】
15はA/D変換器12の出力データ(読取画像データ)と、読み取った画像データを後述の補正手段で補正した画像データを記憶するフレームメモリ、16は該フレームメモリ15に記憶されたデータを受けて所定の処理を行なうコントローラ、17は該コントローラ16を介して送られてくる画像データを出力するプリンタ、自動現像機等の周辺機器(略してプリンタ・自現機)である。画像データはまた、コントローラ16を介してホストCPU(図示せず)に出力されるようになっている。
【0033】
14はタイミング回路であり、該タイミング回路14は、サンプルホールド回路11、A/D変換器12、後述の補正用データ作成手段52及び補正データメモリ60にそれぞれタイミングクロックを供給するものである。タイミング回路14は、放射線画像の撮影条件に応じて読み取り時の読取画素サイズを決定する。例えば、予め決められた0.1,0.15,0.2mmの3種類の読取画素サイズの中から、1つの読取画素サイズを選択して設定し、該設定された読取画素サイズで読み取りを行わせるようにサンプルホールド回路11へタイミングクロックを供給する。
【0034】
50は輝尽性蛍光体プレート読取部20で読み取られ、A/D変換器12でディジタルデータに変換されたディジタル読取画像データを、各種のムラに基づく補正データで補正する補正手段である。
【0035】
補正手段50は、読み取られた画像データを補正する補正回路51と、読取画像データを補正するための各種補正データを作成する補正用データ作成手段52と、主走査方向における補正データを記憶する主走査補正データメモリ53と、ポリゴンに起因する補正データを記憶するポリゴン補正データメモリ54と、副走査方向における補正データを記憶する副走査補正データメモリ55と、2次元補正用の2次元ムラ補正データを記憶する間引きデータメモリ56と、2次元ムラ補正データを補間して2次元ムラ補正データを作成する補間データ作成手段57と、各メモリに記憶されている補正データを読み出して加算する加算手段58と、補正データを計算する補正データ計算手段59と、作成された補正データを格納する補正データメモリ60とにより構成されている。このような補正手段50は例えばマイクロプロセッサとメモリによって構成される。
【0036】
このように構成された装置の動作を説明すれば、以下の通りである。
(1)補正データ作成動作
図に示す回路は、切り替えスイッチSWをA接点側に投入した状態で、被写体なしのベタ画像をフレームメモリ15に格納する。つまり、X線源1から発生するX線は被写体3を透過し、蛍光体プレート4に入射して潜像が形成される。潜像の読み出し時には、蛍光体プレート4上をポリゴン走査機構32によりレーザ光で走査する。
【0037】
この時、発生する蛍光は、続く集光器5により集光され、フォトマル6により光電変換される。該フォトマル6の出力信号は、アンプ8で増幅され、ログアンプ9で対数圧縮増幅され、フィルタ10でノイズ成分が除去される。
【0038】
そして、フィルタ10の出力は、サンプルホールド回路11によりタイミング回路14からの発生タイミングによりサンプルホールドされる。該サンプルホールド回路11の出力は、続くA/D変換器12によりディジタルデータに変換され、切替えスイッチSWを介してフレームメモリ15の所定の位置に格納される。以上の操作を主走査方向及び副走査方向に必要なだけ繰り返して、蛍光体プレート4の全面に記録されている画像情報をディジタル画像データに変換し、フレームメモリ15に格納する。
【0039】
そして、補正用データ作成手段52は、フレームメモリ15に格納されているベタ画像データを読み出して、後述する各種のムラ補正データを作成し、主走査補正データメモリ53,ポリゴン補正データメモリ54,副走査補正データメモリ55及び間引きデータメモリ56に記憶させる。
【0040】
間引きデータメモリ56には、ベタ画像データに所定の補正処理を加えた後、一定の規則に従ってサンプリングし、その周囲の画素データも加味したデータ(間引きデータ)から作成された2次元ムラ補正データが記憶される。補間データ作成手段57は、間引きデータメモリ56に記憶されている2次元ムラ補正データを読み出して、それに基づいて補間により2次元ムラ補正データを作成し、記憶する。この時、補間データ作成手段57は、間引きデータメモリ56に記憶されていない点の画像データの2次元ムラ補正データは、補間法を用いて作成する。
【0041】
主走査補正データメモリ53,ポリゴン補正データメモリ54,副走査補正データメモリ55及び補間データ作成手段57の出力は、加算手段58により画素毎に加算される。補正データ計算手段59は、読取画素サイズに適合した補正データを計算し、補正データメモリ60に記憶する。このようにして、補正データメモリ60には、読取画素毎に補正データが記憶される。
【0042】
(2)実際の画像データの読み取り処理
前記(1)により補正データが求まったら、切替えスイッチSWをB側に投入し、被写体3を配置した状態で画像データの読み取りを行なう。読み取られた画像データは、A/D変換器12から補正回路51に与えられる。該補正回路51は、読み込んだ画像データから補正データメモリ60に記憶されている対応する画素の補正データを引算し、補正後の画像データを求める。このようにして求まった補正後画像データは、順次フレームメモリ15に格納されていく。本発明によれば、各種のムラをそれぞれ分離して求めるため、主走査ムラ、副走査ムラ、2次元ムラ及びポリゴンムラの全ての補正を容易に行なうことができる。
【0043】
(3)ムラ補正データの作成
次に、補正用データ作成手段52による各種のムラ補正データの作成方法について説明する。
【0044】
被写体がない状態で、フレームメモリ15に格納されたベタ画像データには、主走査ムラ、副走査ムラ、ポリゴンムラ、2次元ムラが混在している。そこで、本発明では、フレームメモリ15に格納されているベタ画像データを基にこれらムラの補正データを分離して抽出する。
【0045】
図3は画像データの画素配置例を示す図である。画像データの主走査方向及び副走査方向の画素数をそれぞれi,jとし、各画素データをXuv(u=0,1…i−1、v=0,1…j−1)と表わすことにする。主走査方向をx方向、副走査方向をy方向とする。
【0046】
ここで、ポリゴンの反射面数を10とすると、副走査方向の画素は偏向を行なった反射面に応じて、10n、10n+1、… 、10n+9(n=0,1,…9)と10グループに分けることができる。つまり、ポリゴンの同じ反射面を用いた画像データは、副走査方向の10行毎に現れることになる。図3を用いて説明すると、10n行目の画素データと、10n+10行目の画素データは、同じポリゴン面を用いて得られる。図中の画像データXuvは、u列・v行の画素データを表わす。
【0047】
(3−1)主走査ムラ補正データの作成
読み取ったベタ画像データXのx方向の各列の平均信号値を求め、A0、A1、…、Ai-1とする。各列の平均信号値Akは次式で表される。
【0048】
【数1】
Figure 0003704838
【0049】
これによって、ベタ画像が例えば図4の(a)に斜線で示すような濃度ムラを有する場合、同図(b)のような平均値A0〜Ai-1のプロファイルが得られる。図(b)において、縦軸は濃度レベル、横軸は主走査方向xである。ここで、Akの最小値をAminとし、AkとAminとの差Skを求めると、Skは次式で表される。
【0050】
k=Ak−Amin (k=0,1,…,i−1) (2)
このことは、図4の(b)について説明すれば、最小値Aminから上の部分(斜線領域S)を切り出し、この切り出した部分を主走査ムラ補正データとするものである。このようにして求めた差Skを主走査ムラ補正データS0、S1、…、Si-1として主走査補正データメモリ53に記憶する。
【0051】
また、異なった画素サイズで各列毎の画像データを得て、同様に補正データを求めることができる。なお、この主走査ムラ補正データS0、S1、…、Si-1は、読み出し画像データを引算により補正する場合の補正データであり、読み出し画像データを加算により補正する場合には、図4の(b)の最大値Amaxからの差分(斜線領域S’)を補正データとすることができる。このことは、いちいち記述しないが、以降の補正データについても同様である。
【0052】
(3−2)副走査ムラ補正データの作成
読み取ったベタ画像データXのy方向の各行の平均信号値を求め、B0、B1、…、Bj-1とする。各行の平均信号値Blは次式で表される。
【0053】
【数2】
Figure 0003704838
【0054】
これによって、ベタ画像が例えば図4の(a)に斜線で示すような濃度ムラを有する場合、同図(d)のような平均値B0〜Bj-1のプロファイルが得られる。ここで、Blの最小値をBminとし、BlとBminとの差Clを求めると、Clは次式で表される。
【0055】
l=Bl−Bmin(l=0,1,…,j−1) (4)
このことは、図4の(d)について説明すれば、最小値Bminから上の部分(斜線領域C)を切り出し、この切り出した部分を差分データC0、C1、…、Cj-1とするものである。
【0056】
次に、(4)式で求めた差分データClをカットオフ空間周波数fのローパスフィルタでフィルタリングしたデータを副走査ムラ補正データF0、F1、…、Fj-1として副走査補正データメモリ55に記憶する。副走査方向には、ポリゴンの反射面に起因するムラ(高周波ムラ)と、副走査の位置に起因するムラ(低周波ムラ)がある。そこで、平均した画像データをローパスフィルタでフィルタリングすることにより、高周波ムラを除去しておくものである。なお、ローパスフィルタの機能をデータ処理で実現することは周知の技術であり、周知の方法を用いてフィルタリングする。
【0057】
(3−3)ポリゴンムラ補正データの作成
▲1▼反射面毎かつ主走査方向補正データ
読み取ったベタ画像データXの0列に属する各画素から主走査ムラ補正データS0を引算する。同様に、1列、2列、…i−1列に属する各画素からそれぞれ主走査ムラ補正データS1、S2、…、Si-1を引算する。この処理は、ベタ画像を主走査ムラ補正データを用いて補正し、補正後画像データX’を作成する処理である。補正後画像データX’は次式で表される。
【0058】
X’=Xkl−Sk (k=0,1,…,i−1、l=0,1,…,j−1) (5)
この式は、図3において、各画素データから0列に属する画素データについては、S0を引算し、1列に属する画素データについては、S1を引算することを示す。以下の列についても同様である。
【0059】
このようにして求めた補正後画像データX’の10n行に属するデータであって、かつ0列に属する全ての画素の平均信号値を求め、D0,0とする。同様にして、10n行に属するデータであって、かつ1列、2列、…、i−1列に属する全ての画素の平均信号値を求め、それぞれD1,0、D2,0、…、Di-1,0とする。
【0060】
同様にして、10n+1、10n+2、…、10n+9行に属し、かつ0列、1列,…、i−1列に属する全ての画素の平均信号値を、D0,1〜Di-1,1、D0,2〜Di-1,2、…D0,9〜Di-1,9とする。
【0061】
このようにして求めた平均信号値Dk,n(k=0,1,…,i−1、n=0,1,…,9)が、図4の(c)に示すように得られたものとする。(c)において縦軸は濃度レベル(平均値)、横軸は主走査方向xである。全ての平均信号値の最小値をDminとし、Dk,nとDminとの差を、ポリゴン面毎かつ主走査方向の補正データP0,0〜Pi-1,0、…、P0,9〜Pi-1,9としてポリゴン補正データメモリ54に記憶する。
【0062】
▲2▼反射面毎の補正データ
▲1▼の場合と同様にして、補正後画像データX’を作成する。次に、補正後画像データX’の10n行に属する全ての画素の平均信号値を求めD0とする。同様に、10n+1、10n+2、…、10n+9行に属する全ての画素の平均信号値を求め、D1、D2、…、D9とする。Dn(n=0,1,…,9)の最小値をDminとし、DnとDminとの差を、ポリゴン面毎の補正データP0、P1、…、P9として、ポリゴン補正データメモリ54に記憶する。
【0063】
上述の説明において、▲1▼で求めた反射面毎かつ主走査方向補正データと、▲2▼で求めた反射面毎の補正データは、ポリゴン補正データメモリ54に記憶されるが、実際の画像読み取りでは、これら補正データが同時に採用されることはない。即ち、ポリゴン補正データメモリ54は予め決められたいずれかのポリゴン補正方法で必要なメモリ量だけあればよい。
【0064】
(3−4)2次元ムラ補正データの作成
図8の(ウ)に示したように、蛍光体プレート4には、2次元的な感度ムラがあり、このような感度ムラは、主走査方向のみならず、副走査方向も加味した2次元の補正を行なう必要がある。
【0065】
先ず、読み取ったベタ画像データXの0列に属する各画素から主走査ムラ補正データS0を引算する。同様に、1列、2列、…、i−1列に属する各画素から主走査ムラ補正データS1、S2、…、Si-1を引算する。
【0066】
同様にして、0行に属する各画素から副走査ムラ補正データF0を引算する。同様に、1行、2行、…、j−1行に属する各画素から副走査ムラ補正データF1、F2、…、Fj-1を引算する。このようにして、ベタ画像データを、主走査、副走査ムラ補正データを用いて補正し、補正後画像データX’’を作成する。補正後画像データX’’は、次式で表される。
【0067】
X’’=Xkl−Sk−Fl (k=0,1,…,i-1、l=0,1,…,j-1) (6)
以上の処理により、蛍光体プレート全面にわたる2次元補正画像データが求まったことになる。ここで、各画素から一定の法則に従って特定の画素を抽出する。図5は間引き画像データと補間方法の説明図である。図では、主走査方向にK1〜K5の5個の間引きデータをとった場合を示している。副走査方向にも同様にして間引きデータを求める。
【0068】
この間引き画像データK1〜K5は、単に前述の補正後画像データX’’からサンプリングして求めるのではなく、サンプリングした点の周囲のM×N画素のデータを平均して求める。
【0069】
このようにして求めた間引き画像データについて、最小値との差を2次元ムラ補正データとする。即ち、求めた間引き画像データについて、最小値を求め、各間引きデータから最小値を引算することにより、2次元ムラ補正データを求めるものである。Up1〜Up5は、このようにして求めた図5に示す間引きデータK1〜K5の2次元ムラ補正データである。以上の操作は蛍光体プレート全面に対して行ない、2次元ムラ補正データを求める。このようにして求めた2次元ムラ補正データは、間引きデータメモリ56に記憶される。
【0070】
なお、この間引き画像データは、例えば主走査方向、副走査方向共に例えば5mmに1個程度の割合で求める程度で、かなりの補間精度を維持できることが分かっている。従って、間引きデータメモリ56の記憶容量を小さくすることができる。
【0071】
2次元ムラ補正データUp1〜Up5が、図5に示すように求まると、各2次元ムラ補正データ間のデータは、補間して求める。補間方法として、例えば図に示すように、Up1とUp2 間の画素の2次元ムラ補正データを求める場合には、Up1とUp2 間が直線であるものとして、その間を線形補間することにより、2次元ムラ補正データUrsを求ることができる。このような補間は、図1の補間データ作成手段57が行なう。
【0072】
(4)装置全体の動作
▲1▼補正データ作成用画像データとして、被写体を配置しない状態でベタ画像の撮影を行ない、得られた画像データはフレームメモリ15に格納される。このベタ画像データを画像1とする。読み取った画像データには、主走査ムラ、副走査ムラ、ポリゴンムラ、2次元ムラが混在している。
【0073】
▲2▼そこで、補正用データ作成手段52は、画像1を主走査方向に平均し、最小平均値との差を主走査方向のムラ補正データとし、主走査補正データメモリ53に記憶する(前述の(3−1)参照)。
【0074】
▲3▼次に、補正用データ作成手段52は、画像1を副走査方向に平均する。副走査方向には、ポリゴンの反射面に起因するムラ(高周波のムラ)と、位置に起因するムラ(低周波のムラ)がある。そこで、平均化したデータと最小値との差をとった後にローパスフィルタでフィルタリングすることにより、高周波ムラを除去する。
【0075】
この結果、位置に起因する低周波ムラの特性を表わすデータが残るので、副走査補正データメモリ55に記憶する(前述の(3−2)参照)。なお、フィルタリングは、平均化したデータに対して行ない、その後、最小値との差をとるようにしてもよい。
【0076】
ここで、ローパスフィルタのカットオフ空間周波数fは、ポリゴン面数をN、読取画素サイズをdとすると次式を満たすことが望ましい。
f≧1/(N×d) (7)
空間周波数は、ポリゴン面数Nと読取画素サイズdの関数となり、ポリゴン面Nが増えるほど、また読取画素サイズdが大きいほど低くなる。従って、高周波ムラは、周期N×d毎或いはその1/(整数)周期毎にスジ状の模様として現れる。このスジを除去するためには、カットオフ空間周波数fが(7)式を満たしている必要がある。
【0077】
このように、本発明によれば、副走査方向に存在するポリゴンの反射面に起因するムラ(空間周波数及びその高調波成分に基づく高周波ムラ)を除去することができる。
【0078】
▲4▼補正用データ作成手段52は、前記画像1を主走査ムラ補正データで補正し、全域にわたる主走査ムラのない画像データを作成する。この画像データを画像2とする。ここで、前述の副走査ムラ補正データは、画像2から算出するようにしてもよい。
【0079】
▲5▼次に、補正用データ作成手段52は、画像2を偏向した反射面毎に主走査方向に平均し、最小平均値との差をポリゴンの各反射面毎かつ主走査方向の位置毎に補正する補正データとし、ポリゴン補正データメモリ54に記憶する(前述の(3−3)の▲1▼参照)。この時の、補正データ数は、反射面数×主走査画素数となる。
【0080】
なお、主走査方向に発生するポリゴンの面内反射率ムラは低周波であるため、補正データ又は算出途中のデータを主走査方向にスムージング処理して求めてもよい。
【0081】
また、ポリゴンムラ補正データは、画像1を偏向した反射面毎に平均化し、最小平均値との差をポリゴンの各反射面毎に補正するデータとしてもよい(前述の(3−3)の▲2▼参照)。このポリゴンムラ補正データは、ポリゴン補正データメモリ54に記憶される。この場合のデータ数は、ポリゴンの反射面数となる。
【0082】
この場合において、主走査方向に発生するポリゴンの面内反射率ムラは補正できないが、画像2を作成する必要がなくなる。なお、画像2からポリゴンの各反射面毎に補正するデータを作成するようにしてもよい。
【0083】
▲6▼補正用データ作成手段52は、画像1を主走査ムラ補正データと副走査ムラ補正データで補正し、画像3とする。
▲7▼この画像3には、蛍光体プレート感度ムラやX線の照度ムラ以外に、ポリゴンムラをはじめ、X線モトル(X線の位置的なゆらぎ)や、輝尽性蛍光体プレート4の欠陥や、ゴミ等の高周波ムラが残っている。この高周波ムラを除去するため、2次元的にスムージング(周囲画素との平均化)処理を行ないながら画像3の間引きデータを作成し、作成した間引きデータの最小値との差を2次元ムラ補正データとし、間引きデータメモリ56に記憶する(前述の(3−4)参照)。
【0084】
▲8▼以上の動作により、主走査補正データメモリ53には主走査ムラ補正データが、副走査補正データメモリ55には副走査ムラ補正データが、ポリゴン補正データメモリ54にはポリゴンムラ補正データが、間引きデータメモリ56には2次元ムラ補正データがそれぞれ記憶されたことになる。
【0085】
▲9▼そこで、切替えスイッチSWをB側に投入し、被写体画像を輝尽性蛍光体プレート読取部20で読み取り、A/D変換器12でディジタルデータに変換された被写体の画像データを補正回路51に記憶させる。以上の読み取り操作を繰り返して、蛍光体プレート1枚分の読み取り画像データが補正回路51に記憶される。
【0086】
一方、加算手段58は各データメモリ53〜56に記憶されている補正データを一挙に加算し、補正データ計算手段59により所定の処理を経た補正データを順次、画素毎に補正データメモリ60に記憶させていく。
【0087】
この場合において、2次元ムラ補正データは、画素数だけ準備されていないので、2次元ムラ補正データの存在しない点の2次元ムラ補正データは、補間データ作成手段57により補間して求めて加算手段58に入力するようになっている。以上の加算操作を画素数だけ繰り返すことにより、補正データメモリ60には1枚の蛍光体プレートの各画素点の補正データが記憶されることになる。
【0088】
補正回路51は、読み込んだ被写体画像データと補正データメモリ60に記憶されている補正データとの対応をとりながら、被写体画像データから補正データ(全ての補正データの和)を引算する処理を全画素数繰り返す。
【0089】
なお、2次元データの補間と各メモリ53〜56に記憶されている補正データの加算と補正データ計算手段59による計算の合計処理速度が、画像データの読み取り速度以下であれば、読み取りを行ないながら各画素点の補正データを作成することが可能であり、その場合には、補正データメモリ60は不要となる。
【0090】
補正回路51で補正された画像データはフレームメモリ15に順次格納されていく。このように、本発明によれば、各種のムラをそれぞれ分離して求めるため、主走査ムラ、副走査ムラ、ポリゴンムラ及び2次元ムラの全ての補正を容易に行なうことができる。
【0091】
この場合において、ポリゴンで読み取る画像データは、補正データと読み取り画素データの面を一致させることが極めて重要である。例えば、ポリゴンのE面(図8参照)で読み取った画像データを、ポリゴンのG面の補正データで補正しても良好なムラ補正を行なうことはできない。ポリゴンのE面(図8参照)で読み取った画像データは、ポリゴンのE面の補正データで補正することにより、良好なムラ補正が行なえることになる。
【0092】
そこで、ポリゴン面を識別する必要がある。読み取ったポリゴンの面を識別する方法としては、ポリゴンの各反射面にマーカをつけ、反射面を検出する方法や、読み取った画像データを解析することにより反射面を識別する方法等がある。
【0093】
上述のムラ補正処理において、ポリゴン補正データメモリ54には、前述の(3−3)の▲1▼で求めた反射面毎かつ主走査方向補正データと、(3−3)の▲2▼で求めた反射面毎の補正データが存在するが、読み取り画像を補正するにあたっては、何れか一方のみを用いる。同時に用いることはない。即ち、ポリゴン補正データメモリ54は、予め決められたいずれかのポリゴン補正方法で必要なメモリ量だけあればよい。何れを用いるかは、ホストCPUから指示したり、装置自体の操作部から指示してやることができる。
【0094】
上述の実施の形態例において、各画素毎の補正データを求める際には、補正データ量に制限を加えることができる。なお、補正量の制限は主走査ムラ補正データを例にとって説明するが、他の副走査ムラ補正データ、ポリゴンムラ補正データ、2次元ムラ補正データについても同様にして補正の制限を行なうことができる。
【0095】
例えば、ベタ画像の読み取りデータの主走査方向(x方向)のプロファイル(平均値)として、図6の(a)に示すように、濃度が画面の大部分の領域において概ね平坦であるが左端部で急低下しているものが得られたとすると、主走査ムラ補正データは、最小値(レベル1)で切り出され、(b)に示すようなものとなる。
【0096】
このため、補正量を読み取り画像データから引算すると、画像データの実質信号範囲が狭くなるという不都合を生じることがある。そこで、このような場合には、(c)に示すように補正量の切りだしレベルをレベル2まで上げて補正する。
【0097】
このようにした場合、画面の端の部分のムラは補正しきれずに残るが、それ以外の面の大部分を占める領域についてはムラが補正されるので、実用上は許容できる。ここで、レベル2の値は、許容できるムラ領域の大きさ、又はムラの値と補正後の実質信号範囲の縮小量とのかねあいによって決められる。
【0098】
例えば、許容できるムラ領域の大きさは、面の全画素数に対するムラ領域の画素数の割合によって規定することができる。即ち、この比率が所定値を越えないようにレベル2を決めるのである。これによれば、比較的単純なアルゴリズムによりレベル2、即ち補正の制限量を決めることができる。
【0099】
また、上述の実施の形態例では、ある画素サイズで画像を読み取る場合を示したが、本発明はこれに限るものではない。読み取り画素サイズが変更可能な場合には、上記補正データを複数の画素サイズ毎に求め、メモリに記憶しておき、実際の撮影時の読み取り画素サイズに合わせて最適な補正データを用いてムラ補正を行なうようにすることができる。
【0100】
また、ポリゴンの面数も上述した8面,10面に限るものではなく、任意の面数を用いることができる。
【0101】
【発明の効果】
以上、詳細に説明したように、
(1)請求項1記載の発明によれば、複数の反射面を持つポリゴンで反射偏向された光ビームにより放射線画像が蓄積記録された輝尽性蛍光体を2次元的に走査して発生する光を検出することにより画像信号を得る放射線画像読取装置において、読み取った原画像データより主走査方向に発生するムラを補正するための第1の補正データと、副走査方向に発生するムラを補正するための第2の補正データとを算出する手段と、原画像データを前記第1の補正データを用いて補正を行ない、1次補正画像データを取得する手段と、該1次補正画像データよりポリゴンに起因するムラをポリゴンの各反射面毎かつ主走査方向の位置毎に補正するための第3の補正データを算出する手段と、原画像データを前記第1、第2の補正データを用いて補正を行ない、2次補正画像データを取得する手段と、該2次補正画像データより2次元的に発生するムラを補正するための第4の補正データを算出する手段と、前記第1乃至第4の補正データを記憶する手段と、前記第1乃至第4の補正データより各画素毎の補正データを算出する手段とを備えることにより、
各種のムラをそれぞれ分離して求めるため、主走査ムラ、副走査ムラ、ポリゴンムラ及び2次元ムラの全ての補正を容易に行なうことができる。
【0102】
(2)請求項2記載の発明よれば、複数面のポリゴンで反射偏向された光ビームにより放射線画像が蓄積記録された輝尽性蛍光体を2次元的に走査して発生する光を検出することにより画像信号を得る放射線画像読取装置において、読み取った原画像データより主走査方向に発生するムラを補正するための第1の補正データと、副走査方向に発生するムラを補正するための第2の補正データと、ポリゴンに起因するムラをポリゴンの各反射面毎に補正するための第3の補正データを算出する手段と、原画像データを前記第1、第2の補正データを用いて補正を行ない、1次補正画像データを取得する手段と、該1次元補正画像データより2次元的に発生するムラを補正するための第4の補正データを算出する手段と、前記第1乃至第4の補正データを記憶する手段と、前記第1乃至第4の補正データより各画素毎の補正データを算出する手段とを備えることにより、
各種のムラをそれぞれ分離して求めるため、主走査ムラ、副走査ムラ、ポリゴンムラ及び2次元ムラの全ての補正を容易に行なうことができる。
【0103】
(3)請求項3記載の発明によれば、前記第2の補正データ算出手段が、原画像データを副走査方向に平均化したデータをローパスフィルタでフィルタリングする手段を備えることにより、
副走査方向に存在するポリゴンの反射面に起因するムラ(高周波ムラ)を除去することができる。
【0104】
(4)請求項4記載の発明によれば、複数の反射面を持つポリゴンで反射偏向された光ビームにより放射線画像が蓄積記録された輝尽性蛍光体を2次元的に走査して発生する光を検出することにより画像信号を得る放射線画像読取装置において、読み取った原画像データより主走査方向に発生するムラを補正するための第1の補正データと得る工程と、副走査方向に発生するムラを補正するための第2の補正データとを算出する工程と、原画像データを前記第1の補正データを用いて補正を行ない、1次補正画像データを取得する工程と、第1次補正画像データよりポリゴンに起因するムラをポリゴンの各反射面毎かつ主走査方向の位置毎に補正するための第3の補正データを算出する工程と、原画像データを前記第1、第2の補正データを用いて補正を行ない、2次補正画像データを取得する工程と、該2次補正画像データより2次元的に発生するムラを補正するための第4の補正データを算出する工程とにより構成されることにより、
各種のムラをそれぞれ分離して求めるため、主走査ムラ、副走査ムラ、ポリゴンムラ及び2次元ムラの全ての補正を容易に行なうことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態例を示すブロック図である。
【図2】輝尽性蛍光体プレート読取部の構成例を示す図である。
【図3】画像データの画素配置例を示す図である。
【図4】ベタ画像と補正データ作成の説明図である。
【図5】間引き画像データと補間方法の説明図である。
【図6】補正データに制限を加える場合の説明図である。
【図7】輝尽性蛍光体プレートへの画像の記録方法の説明図である。
【図8】ポリゴンミラーの面による読み取り信号の相違と輝尽性蛍光体プレートにおける2次元ムラを示す図である。
【符号の説明】
1 X線源
2 絞り
3 被写体
4 輝尽性蛍光体プレート
5 集光器
6 フォトマル
7 電源
8 アンプ
9 ログアンプ
10 フィルタ
11 サンプルールド回路
12 A/D変換器
13 レーザ光源
14 タイミング回路
15 フレームメモリ
16 コントローラ
17 プリンタ・自現機
32 ポリゴン走査機構
50 補正手段
51 補正回路
52 補正用データ作成手段
53 走査補正データメモリ
54 ポリゴン補正データメモリ
55 副走査補正データメモリ
56 間引きデータメモリ
57 補間データ作成手段
58 加算手段
59 補正データ計算手段
60 補正データメモリ

Claims (4)

  1. 複数の反射面を持つポリゴンで反射偏向された光ビームにより放射線画像が蓄積記録された輝尽性蛍光体を2次元的に走査して発生する光を検出することにより画像信号を得る放射線画像読取装置において、
    読み取った原画像データより主走査方向に発生するムラを補正するための第1の補正データと、副走査方向に発生するムラを補正するための第2の補正データとを算出する手段と、
    原画像データを前記第1の補正データを用いて補正を行ない、1次補正画像データを取得する手段と、
    第1次補正画像データよりポリゴンに起因するムラをポリゴンの各反射面毎かつ主走査方向の位置毎に補正するための第3の補正データを算出する手段と、
    原画像データを前記第1、第2の補正データを用いて補正を行ない、2次補正画像データを取得する手段と、
    該2次補正画像データより2次元的に発生するムラを補正するための第4の補正データを算出する手段と、
    前記第1乃至第4の補正データを記憶する手段と、
    前記第1乃至第4の補正データより各画素毎の補正データを算出する手段とを備えたことを特徴とする放射線画像読取装置。
  2. 複数面のポリゴンで反射偏向された光ビームにより放射線画像が蓄積記録された輝尽性蛍光体を2次元的に走査して発生する光を検出することにより画像信号を得る放射線画像読取装置において、
    読み取った原画像データより主走査方向に発生するムラを補正するための第1の補正データと、副走査方向に発生するムラを補正するための第2の補正データと、ポリゴンに起因するムラをポリゴンの各反射面毎に補正するための第3の補正データを算出する手段と、 原画像データを前記第1、第2の補正データを用いて補正を行ない、1次補正画像データを取得する手段と、
    該1次元補正データより2次元的に発生するムラを補正するための第4の補正データを算出する手段と、
    前記第1乃至第4の補正データを記憶する手段と、
    前記第1及び第4の補正データより各画素毎の補正データを算出する手段とを備えたことを特徴とする放射線画像読取装置。
  3. 前記第2の補正データ算出手段が、原画像データを副走査方向に平均化したデータをローパスフィルタでフィルタリングする手段を備えることを特徴とする請求項1又は2記載の放射線画像読取装置。
  4. 複数の反射面を持つポリゴンで反射偏向された光ビームにより放射線画像が蓄積記録された輝尽性蛍光体を2次元的に走査して発生する光を検出することにより画像信号を得る放射線画像読取装置において、
    読み取った原画像データより主走査方向に発生するムラを補正するための第1の補正データと得る工程及び副走査方向に発生するムラを補正するための第2の補正データを得る工程と、
    原画像データを前記第1の補正データを用いて補正を行ない、1次補正画像データを取得する工程と、
    第1次補正画像データよりポリゴンに起因するムラをポリゴンの各反射面毎かつ主走査方向の位置毎に補正するための第3の補正データを算出する工程と、
    原画像データを前記第1、第2の補正データを用いて補正を行ない、2次補正画像データを取得する工程と、
    該2次補正画像データより2次元的に発生するムラを補正するための第4の補正データを算出する工程と
    により構成されることを特徴とする放射線画像読取方法
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