JP3703016B2 - 高分子電解質膜及びその製造方法 - Google Patents

高分子電解質膜及びその製造方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、スルホン化ポリイミド高分子電解質膜とその製造方法に関し、さらに詳しくは、成膜性に優れ、イオン交換基容量が大きく、機械的強度に優れた、水の保持力に優れたスルホン化ポリイミド高分子電解質膜とその製造方法に関する。また、本発明は、スルホン化ポリイミド高分子電解質膜を固体高分子電解質膜として含有する固体高分子型燃料電池に関する。
【0002】
【従来の技術】
発電効率が高く、クリーンなエネルギーを供給できることから、燃料電池発電が注目されている。燃料電池は、水の電気分解の逆動作に基づく動作原理により電気エネルギーを得る装置である。燃料電池では、一般に、天然ガス、メタノール、石炭などの燃料を改質して得られる水素と、空気中の酸素とを送り込むことによって、水が生成するとともに、直流電力が得られる。
【0003】
燃料電池は、使用される電解質の種類によって、リン酸型、溶融炭酸塩型、固体酸化物型、固体高分子型などに分類される。これらの中でも、イオン交換膜(固体高分子電解質膜)を電解質として使用する固体高分子型燃料電池は、本質的に固体だけからなるセルであるため、電解質の散逸や保持の問題がないこと、100℃以下の低温で作動すること、起動時間が極めて短いこと、高エネルギー密度化や小型軽量化が可能であること、などの長所を有している。
【0004】
そのため、固体高分子型燃料電池は、家庭用やビル用の分散型電源、自動車用電源、宇宙船用電源、可搬型電源などとして開発が進められている。近年では、地球温暖化などの環境問題や自動車排ガス対策の観点から、固体高分子型燃料電池は、自動車搭載用の燃料電池として期待を集めている。
【0005】
図2に断面図を示すように、固体高分子型燃料電池は、イオン交換膜(固体高分子電解質膜)1の両面にガス拡散電極層2,3を接合した全固体型構造を有している。カソード(酸化剤極)2とアノード(燃料極)3とは、外部回路5(負荷4)によって接続されている。
【0006】
カソード2側に酸素または空気、アノード3側に水素を供給すると、アノード3側では、水素が酸化されてプロトンと電子を生成する。プロトンは、水分子を伴ってイオン交換膜1中を移動し、対極のアノード2で、外部回路5(負荷4)から供給された電子とともに、酸素の還元に使われて水を生成する。
【0007】
固体高分子型燃料電池は、図2に示すようなイオン交換膜−電極接合体からなる単セルを多数積層したスタックの形で使用される。具体的には、イオン交換膜−電極接合体の両側に、極室分離やガス供給流路の機能を持つ導電性セパレータを密着させて積層する。
【0008】
固体高分子型燃料電池は、前述のような長所を有しているものの、イオン交換膜などの電池構成材料が高価であること、イオン交換膜が含水状態で良好な伝導性を持つために、イオン交換膜の水分管理が必要であることなどの短所を有している。
【0009】
イオン交換膜を構成するポリマーは、一般に、高いイオン伝導度を有し、薄くて機械的強度に優れたフィルムを形成できる特性を有していることが要求されている。イオン交換膜は、湿潤状態だけではなく、乾燥状態においても、高いイオン伝導性を保持し、優れた熱安定性、酸化及び還元に対する耐性、機械的強度などを有することが求められる。
【0010】
従来、固体高分子型燃料電池の固体高分子電解質膜としては、デュポン社のナフィオン(Nafion;登録商標)に代表されるスルホン酸基を持つフッ素樹脂系イオン交換膜が用いられている。このフッ素樹脂系イオン交換膜は、製造工程が複雑なために、コストの低減が困難である。それに加えて、フッ素樹脂系イオン交換膜は、架橋構造を持たない線状高分子からなるため、イオン交換基濃度を高くすると溶液化すること、まわりの水分濃度によって膨潤・収縮しやすいこと、膜厚を小さくすると、含水率が大きくなって機械的強度や耐クリープ性が低下すること、などの問題があった。
【0011】
最近、フッ素樹脂系イオン交換膜に代えて、スルホン化ポリイミド膜を固体高分子型燃料電池のイオン交換膜として使用することが提案されている(特表2000−510511号公報)。しかし、本発明者らの追試結果によれば、該公報に開示されている重合条件では、成膜性に優れたスルホン化ポリイミド前駆体(即ち、ポリアミド酸)を得ることができないことが判明した。
【0012】
例えば、該公報の実施例4には、フェノールとパラ−クロロフェノールとの混合溶媒中に、4,4′−ジアミノ−(1,1′−ビフェニル)−2,2′−ジスルホン酸、1,4,5,8−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、及び4,4′−オキシ−ベンゼンアミン〔これは、オキシビス(4,4′−ベンゼンアミン)であると解される〕を一度に添加し、150℃で5時間加熱して重合させたことが記載されている。
【0013】
ところが、この重合方法では、充分に高重合度のポリアミド酸を合成することができず、得られたポリアミド酸を用いて満足な膜を得ることができなかった。その理由としては、該公報に重合条件の詳細に関する充分な開示がないことが考えられるが、それだけではなく、重合触媒、モノマーの投入順序、反応温度、反応時間などの重合条件の制御が不充分であることが判明した。
【0014】
Macromol. Symp. 106, 345-351 (1996)には、フェノール中で、安息香酸とトリエチルアミンの存在下、1,4,5,8−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物と2,2′−ジスルホン酸ベンジジン〔即ち、4,4′−ジアミノ−(1,1′−ビフェニル)−2,2′−ジスルホン酸〕とを180℃で重縮合させ、水溶性のスルホン化ポリナフトイレンイミド(PNIS)を合成したことが記載されている。
【0015】
しかし、この文献に開示されているスルホン化ポリマーは、水溶性であるため、固体高分子電解質膜としては不適当なものである。該文献には、各成分の使用量や重合時間などの詳細が記載されていない。また、該文献は、水に不溶化したポリイミド骨格を有するスルホン化ポリマーの製造方法を教示していない。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の課題は、成膜性に優れ、イオン交換基容量が大きく、機械的強度と水の保持力に優れたスルホン化ポリイミドからなり、固体高分子型燃料電池のイオン交換膜として好適な高分子電解質膜とその製造方法を提供することにある。
【0017】
また、本発明の課題は、このような優れた特性を有するスルホン化ポリイミド高分子電解質膜を固体高分子電解質膜として含有する固体高分子型燃料電池を提供することにある。
【0018】
本発明者らは、前記課題を達成するために鋭意研究した結果、1,4,5,8−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物と少なくとも1つのスルホン酸基を持つジアミン化合物とスルホン酸基を持たないジアミン化合物とを反応させてポリアミド酸を合成し、次いで、該ポリアミド酸を成膜した後、イミド化するスルホン化ポリイミド高分子電解質膜の製造方法において、該ポリアミド酸を特定の方法によりブロック共重合させる方法に想到した。
【0019】
本発明の製造方法により得られたポリアミド酸は、成膜性に優れている。本発明の製造方法により得られたブロック共重合スルホン化ポリイミド膜は、イオン交換基容量が大きく、乾燥条件下及び湿潤条件下での機械的強度が良好であり、適度の体積抵抗率を示し、しかも乾燥条件下での体積抵抗率の変動が抑制され、その結果、このブロック共重合スルホン化ポリイミド膜を固体高分子電解質膜として備えた燃料電池は、乾燥条件下での作動が可能である。したがって、このブロック共重合スルホン化ポリイミド高分子電解質膜は、固体高分子型燃料電池の固体高分子電解質膜として好適である。本発明は、これらの知見に基づいて完成するに至ったものである。
【0020】
【課題を解決するための手段】
本発明によれば、下記式(I)
【0021】
【化5】
Figure 0003703016
【0022】
(式中、Ar1は、少なくとも1つのスルホン酸基によって置換されている二価の有機基である。)
で表わされる構造単位〔I〕を含む重合体ブロック(A)と、下記式(II)
【0023】
【化6】
Figure 0003703016
【0024】
(式中、Arは、スルホン酸基を持たない二価の有機基である。)
で表わされる構造単位〔II〕を含む重合体ブロック(B)とを5:95〜95:5のモル比(A:B)で含有するブロック共重合スルホン化ポリイミドから形成されている高分子電解質膜であって、交流1.0V−10kHzで測定した体積抵抗率が1〜35Ωcmで、温度80℃、相対湿度50%の乾燥条件下で24時間放置後の体積抵抗率が250Ωcm以下であり、固体NMRによるT 1ρ 緩和時間測定において、特定化学シフトでのT 1ρ 緩和時間が2成分となる高分子電解質膜が提供される。
【0025】
また、本発明によれば、下記式(Ia)
【0026】
【化7】
Figure 0003703016
【0027】
で表わされる構造単位〔Ia〕を含む重合体ブロック(A1)と、下記式(IIa)
【0028】
【化8】
Figure 0003703016
【0029】
で表わされる構造単位〔IIa〕を含む重合体ブロック(B)とを5:95〜95:5のモル比(A:B)で含有するブロック共重合スルホン化ポリイミドから形成されている高分子電解質膜であって、交流1.0V−10kHzで測定した体積抵抗率が1〜35Ωcmで、温度80℃、相対湿度50%の乾燥条件下で24時間放置後の体積抵抗率が250Ωcm以下であり、固体NMRによるT 1ρ 緩和時間測定において、化学シフト164ppm及び143ppmでのT 1ρ 緩和時間がそれぞれ2成分となる高分子電解質膜が提供される。
【0030】
さらに、本発明によれば、1,4,5,8−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物と少なくとも1つのスルホン酸基を持つジアミン化合物(D1)とスルホン酸基を持たないジアミン化合物(D2)とを反応させてポリアミド酸を合成し、次いで、該ポリアミド酸を成膜した後、イミド化するスルホン化ポリイミド高分子電解質膜の製造方法において、該ポリアミド酸を下記の工程:
(1)フェノールとp−クロロフェノールとの混合溶媒中で、トリエチルアミン及び安息香酸の存在下、1,4,5,8−テトラカルボン酸二無水物と少なくとも1つのスルホン酸基を持つジアミン化合物(D1)とを反応させる工程、
(2)フェノールとp−クロロフェノールとの混合溶媒中で、安息香酸の存在下、1,4,5,8−テトラカルボン酸二無水物とスルホン酸基を持たないジアミン化合物(D2)とを反応させる工程、及び
(3)工程(1)で得られた反応液と、工程(2)で得られた反応液とを混合し、安息香酸の存在下、重合反応を継続する工程
により合成することを特徴とするブロック共重合スルホン化ポリイミド高分子電解質膜の製造方法が提供される。
【0031】
さらにまた、本発明によれば、ブロック共重合スルホン化ポリイミド高分子電解質膜を固体高分子電解質膜として含有する固体高分子型燃料電池が提供される。
【0032】
【発明の実施の形態】
本発明では、ポリアミド酸(ポリイミド前駆体)及びポリイミドを構成するテトラカルボン酸成分として、1,4,5,8−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物を使用する。ジアミン成分としては、少なくとも1つのスルホン酸基を持つジアミン化合物(D1)とスルホン酸基を持たないジアミン化合物(D2)とを併用する。
【0033】
少なくとも1つのスルホン酸基を持つジアミン化合物(D1)としては、化学式NH2Ar1(SO3H)NH2で表わされる化合物を挙げることができる。この化学式中、Ar1は、二価の有機基であり、6〜10個の炭素原子を持つ少なくとも1つの(置換)芳香族環、5〜10個の原子を持ち、S、N、Oなどのヘテロ原子を含む芳香性の(置換)複素環、及びこれらの混合環などの構造を有するジアミン化合物が好ましい。また、このジアミン化合物(D1)は、少なくとも1個のスルホン酸基を持つが、2個のスルホン酸基を持つジアミン化合物であることが好ましい。
【0034】
少なくとも1つのスルホン酸基を持つジアミン化合物(D1)の好ましい具体例としては、2,2′−ジスルホン酸ベンジジン〔即ち、4,4′−ジアミノ−(1,1′−ビフェニル)−2,2′−ジスルホン酸〕、1,4−ジアミノベンゼン−3−スルホン酸、1,3−ジアミノベンゼン−4−スルホン酸、4,4′−ジアミノ−5,5′−ジメチル−(1,1′−ビフェニル)−2,2′−ジスルホン酸などが挙げられる。これらの中でも、2,2′−ジスルホン酸ベンジジンが好ましい。
【0035】
スルホン酸基を持たないジアミン化合物(D2)としては、化学式NH2Ar2NH2で表わされる化合物を挙げることができる。この化学式中、Ar2は、二価の有機基であり、6〜10個の炭素原子を持つ少なくとも1つの(置換)芳香族環、5〜10個の原子を持ち、S、N、Oなどのヘテロ原子を含む芳香性の(置換)複素環、及びこれらの混合環などの構造を有するジアミン化合物が好ましい。置換芳香族環及び置換複素環は、置換基としてスルホン酸基を持たないものである。
【0036】
スルホン酸基を持たないジアミン化合物(D2)としては、例えば、2,2′−ジ(p−アミノフェニル)−6,6′−ビベンゾオキサゾール、2,2′−ジ(p−アミノフェニル)−5,5′−ビベンゾオキサゾール、m−フェニレンジアミン、1−イソプロピル−2,4−フェニレンジアミン、p−フェニレンジアミン、4,4′−ジアミノジフェニルプロパン、3,3′−ジアミノジフェニルプロパン、4,4′−ジアミノジフェニルエタン、3,3′−ジアミノジフェニルエタン、4,4′−ジアミノジフェニルメタン、3,3′−ジアミノジフェニルメタン、4,4′−ジアミノジフェニルスルフィド、3,3′−ジアミノジフェニルスルフィド、4,4′−ジアミノジフェニルスルホン、3,3′−ジアミノジフェニルスルホン、4,4′−ジアミノジフェニルエーテル、3,3′−ジアミノジフェニルエーテル、1,4−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、ベンジジン、4,4″−ジアミノ−p−テルフェニル、3,3″−ジアミノ−p−テルフェニル、ビス(p−アミノシクロヘキシル)メテン、ビス(p−β−アミノ−t−ブチルフェニル)エーテル、ビス(p−β−メチル−δ−アミノペンチル)ベンゼン、p−ビス(2−メチル−4−アミノペンチル)ベンゼン、p−ビス(1,1−ジメチル−5−アミノペンチル)ベンゼン、1,5−ジアミノナフタレン、2,6−ジアミノナフタレン、2,4−ビス(β−アミノ−t−ブチル)トルエン、2,4−ジアミノトルエン、m−キシレン−2,5−ジアミン、p−キシレン−2,5−ジアミン、m−キシリレンジアミン、p−キシリレンジアミン、4,4′−〔2,2,2−トリフルオロ−(1−トリフルオロメチル)−エチリデン〕−ベンゼンアミンなどの芳香族ジアミン類;2,6−ジアミノピリジン、2,5−ジアミノピリジン、2,5−ジアミノ−1,3,4−オキサジアゾールなどの複素環ジアミン類を挙げることができる。これらの中でも、4,4′−ジアミノジフェニルエーテルが好ましい。
【0037】
テトラカルボン酸成分である1,4,5,8−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物とジアミン成分とは、一般に、ほぼ等モルの割合で用いられる。ポリマーの両末端をアミンとする場合には、ジアミン成分が若干過剰となるモル比で用いてもよい。一方、ポリマーの両末端をカルボン酸無水物基とする場合には、1,4,5,8−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物が若干過剰となるモル比で用いてもよい。また、連鎖制限剤として、無水フタル酸、ナフタレン−1,8−ジカルボン酸無水物などを少量使用することにより、ポリマー末端を形成させてもよい。
【0038】
ジアミン成分中、少なくとも1つのスルホン酸基を持つジアミン化合物(D1)とスルホン酸基を持たないジアミン化合物(D2)とは、モル比(D1:D2)で、5:95〜95:5の割合で使用することが好ましい。このモル比(D1:D2)は、より好ましくは15:85〜85:15、さらに好ましくは20:80〜80:20、特に好ましくは25:75〜75:25である。
【0039】
少なくとも1つのスルホン酸基を持つジアミン化合物(D1)のモル比が小さすぎると、充分に高いイオン交換基容量を有する高分子電解質膜を得ることが困難になる。少なくとも1つのスルホン酸基を持つジアミン化合物(D1)のモル比が大きすぎると、高分子電解質膜の機械的強度が低下し、特に湿潤状態での引張破断応力が低下する。多くの場合、前記モル比(D1:D2)を30:70〜70:30の範囲内とすることにより、良好な結果を得ることができる。
【0040】
本発明では、ポリアミド酸を下記の工程(1)〜(3)により合成する。
(1)フェノールとp−クロロフェノールとの混合溶媒中で、トリエチルアミン及び安息香酸の存在下、1,4,5,8−テトラカルボン酸二無水物と少なくとも1つのスルホン酸基を持つジアミン化合物(D1)とを反応させる工程、
(2)フェノールとp−クロロフェノールとの混合溶媒中で、安息香酸の存在下、1,4,5,8−テトラカルボン酸二無水物とスルホン酸基を持たないジアミン化合物(D2)とを反応させる工程、及び
(3)工程(1)で得られた反応液と、工程(2)で得られた反応液とを混合し、安息香酸の存在下、重合反応を継続する工程。
【0041】
混合溶媒中のフェノールとp−クロロフェノールとの重量比は、好ましくは10:90〜90:10、より好ましくは20:80〜80:20、特に好ましくは30:70〜70:30である。多くの場合、フェノール40〜70重量%とp−クロロフェノール30〜60重量%の割合で用いることにより、良好な結果を得ることができる。この混合溶媒を用いることにより、他の条件と相まって、重縮合反応を円滑に実施することができる。
【0042】
本発明では、工程(1)において、反応系に溶解補助剤としてトリエチルアミンを存在させる。具体的には、前記混合溶媒中にトリエチルアミンを添加する。トリエチルアミンは、少なくとも1つのスルホン酸基を持つジアミン化合物(D1)の溶解補助剤として作用する。トリエチルアミンは、少なくとも1つのスルホン酸基を持つジアミン化合物(D1)1モルに対して、好ましくは0.5〜3モル、より好ましくは1〜2.5モルの割合で用いられる。トリエチルアミンを使用することにより、他の条件と相まって、重縮合反応を円滑に実施することができる。
【0043】
本発明では、工程(1)において、反応系に重合触媒として安息香酸を存在させる。具体的には、混合溶媒中に安息香酸を添加する。安息香酸は、少なくとも1つのスルホン酸基を持つジアミン化合物(D1)1モルに対して、好ましくは0.1〜2モル、より好ましくは0.3〜1.5モルの割合で使用する。重合触媒として安息香酸を使用することにより、高分子量で成膜性に優れたポリアミド酸を得ることができる。
【0044】
本発明では、全モノマー成分を一度に反応させるのではなく、フェノールとp−クロロフェノールとの混合溶媒中、トリエチルアミン及び安息香酸の存在下、先ず、1,4,5,8−テトラカルボン酸二無水物と少なくとも1つのスルホン酸基を持つジアミン化合物(D1)とを、好ましくは150℃以上の温度で反応させる。工程(1)での反応温度は、好ましくは150〜190℃、より好ましくは160〜185℃である。反応時間は、好ましくは1〜30時間、より好ましくは2〜24時間、特に好ましくは3〜20時間である。
【0045】
本発明の工程(2)は、通常、工程(1)と並行して実施する。工程(2)では、フェノールとp−クロロフェノールとの混合溶媒中で、安息香酸の存在下、1,4,5,8−テトラカルボン酸二無水物とスルホン酸基を持たないジアミン化合物(D2)とを反応させる。混合溶媒中のフェノールとp−クロロフェノールとの重量比は、工程(1)と同様である。安息香酸は、スルホン酸基を持たないジアミン化合物(D2)1モルに対して、好ましくは0.1〜2モル、より好ましくは0.3〜1.5モルの割合で使用する。工程(2)での反応温度は、好ましくは60〜190℃、より好ましくは70〜170℃である。反応時間は、好ましくは1〜30時間、より好ましくは2〜24時間、特に好ましくは3〜20時間である。
【0046】
工程(3)では、工程(1)で得られた反応液と、工程(2)で得られた反応液とを混合し、安息香酸の存在下、重合反応を継続する。反応系内に安息香酸が充分に存在している場合には、工程(3)で安息香酸を追加することは必ずしも必要ではないが、通常は、少量の安息香酸を追加して反応を継続することが好ましい。追加する場合の安息香酸の量は、スルホン酸基を持たないジアミン化合物(D2)1モルに対して、好ましくは0.1〜2モル、より好ましくは0.3〜1.5モルの割合である。
【0047】
この工程(3)では、工程(1)で得られた反応液と、工程(2)で得られた反応液とを100℃以下の温度で混合し、次いで、60〜170℃の温度で0.1〜5時間、好ましくは0.5〜2時間程度反応させる。
【0048】
このような特定の重合法により、成膜性に優れたポリアミド酸を得ることができ、製膜後、イミド化した場合に、高分子電解質膜としての各種物性が良好なブロック共重合スルホン化ポリイミド膜を得ることができる。
【0049】
反応終了後、生成ポリアミド酸の非溶媒(例えば、メタノール、エタノールなど)中に反応混合物を流し込んで生成ポリアミド酸を沈殿させる。必要に応じて、メタノール洗浄を行なう。沈殿物を濾過し、乾燥してポリアミド酸を回収する。
【0050】
ポリアミド酸は、溶媒(例えば、m−クレゾール)中に溶解させ、得られた溶液をガラス板などの支持体上に流延し、乾燥することにより製膜することができる。得られたフィルムは、通常、加熱してポリアミド酸を脱水閉環することにより、ポリイミド化する。所望により、化学閉環法を採用してもよい。このようにして得られたスルホン化ポリイミド膜は、必要に応じて、塩酸溶液で処理し、イオン交換水で充分に洗浄する。
【0051】
本発明のブロック共重合スルホン化ポリイミド高分子電解質膜は、下記式(I)
【0052】
【化9】
Figure 0003703016
【0053】
(式中、Ar1は、少なくとも1つのスルホン酸基によって置換されている二価の有機基である。)
で表わされる構造単位〔I〕を含む重合体ブロック(A)と、下記式(II)
【0054】
【化10】
Figure 0003703016
【0055】
(式中、Ar2は、スルホン酸基を持たない二価の有機基である。)
で表わされる構造単位〔II〕を含む重合体ブロック(B)とを5:95〜95:5のモル比(A:B)で含有するブロック共重合スルホン化ポリイミドから形成されている高分子電解質膜である。ここで、各構造単位〔I〕及び〔II〕を基本モルとして、モル比(A:B)を定める。
このブロック共重合スルホン化ポリイミドは、下記式(III)で表わすことができる。
【0056】
【化11】
Figure 0003703016
【0057】
式中、Ar1及びAr2は、互いに同一または異なっていてもよい二価の有機基であり、Ar1は、少なくとも1つのスルホン酸基によって更に置換されている。mは、4以上の整数であり、好ましくは4〜5,000、より好ましくは5〜300である。nは、4以上の整数であり、好ましくは4〜5,000、より好ましくは5〜300である。スルホン化ポリイミドは、ブロック共重合体である。
構造単位(I)としては、下記式(Ia)
【0058】
【化12】
Figure 0003703016
【0059】
で表わされる構造単位が好ましい。
構造単位(II)としては、下記式(IIa)
【0060】
【化13】
Figure 0003703016
【0061】
で表わされる構造単位が好ましい。
したがって、ブロック共重合スルホン化ポリイミドとしては、下記式(IIIa)
【0062】
【化14】
Figure 0003703016
【0063】
で表わされる化学構造を有するブロックスルホン化ポリイミドが好ましい。
【0064】
本発明のブロック共重合スルホン化ポリイミド高分子電解質膜は、イオン交換基容量が通常1.30meq/g以上、好ましくは1.50meg/g以上、より好ましくは1.80meq/g以上である。本発明のスルホン化ポリイミド高分子電解質膜は、重合条件を調整することにより、必要に応じて、イオン交換基容量を2.00meq/g以上にまで高めることが可能である。イオン交換基容量の上限は、通常、3.30meq/g程度であるが、特に限定されない。
【0065】
本発明のブロック共重合スルホン化ポリイミド高分子電解質膜は、乾燥状態での引張破断応力が通常25MPa以上、好ましくは25〜150MPa、より好ましくは30〜100MPaであり、機械的強度に優れている。本発明のブロックスルホン化ポリイミド高分子電解質膜は、吸水時の引張破断応力が通常3〜100MPa、好ましくは5〜60MPa、より好ましくは6〜50MPaであり、湿潤状態での機械的強度が良好である。
【0066】
本発明のブロックスルホン化ポリイミド高分子電解質膜は、乾燥時の引張破断伸びが通常1%以上、好ましくは1〜20%、より好ましくは2〜15%であり、可撓性が良好である。また、本発明のブロックスルホン化ポリイミド高分子電解質膜は、吸水時の引張破断伸びが乾燥時の破断伸びと殆んど同じ水準であり、湿潤状態での可撓性が良好である。
【0067】
本発明のブロック共重合スルホン化ポリイミド高分子電解質膜は、10mm長さ白金電極、電極間距離10mm、交流1.0V−10kHzで測定した体積抵抗率が通常1〜35Ωcm、好ましくは2〜30Ωcmである。本発明のスルホン化ポリイミド高分子電解質膜は、温度80℃、相対湿度(RH)50%の乾燥条件下で24時間放置後の体積抵抗率が、好ましくは250Ωcm以下、より好ましくは200Ωcm以下、特に好ましくは180Ωcm以下であり、したがって、本発明のブロック共重合スルホン化ポリイミド高分子電解質膜を備えた固体高分子型燃料電池は、該高分子電解質膜の水の保持力が高いので、乾燥条件下での電池作動に適している。
【0068】
本発明のブロック共重合スルホン化ポリイミド高分子電解質膜は、水に対して不溶であり、湿潤状態においても、高いイオン伝導性を保持し、優れた熱安定性、酸化及び還元に対する耐性、機械的強度などを有している。
【0069】
本発明のブロック共重合スルホン化ポリイミド高分子電解質膜は、固体NMRによるT1 ρ緩和時間測定において、特定化学シフトでのT1 ρ緩和時間が2成分となる。特に、下記式(Ia)
【0070】
【化15】
Figure 0003703016
【0071】
で表わされる構造単位〔Ia〕を含む重合体ブロック(A1)と、下記式(IIa)
【0072】
【化16】
Figure 0003703016
【0073】
で表わされる構造単位〔IIa〕を含む重合体ブロック(B1)とを含有し、下記式(IIIa)
【0074】
【化17】
Figure 0003703016
【0075】
で表わされるブロック共重合スルホン化ポリイミドから形成されている高分子電解質膜は、固体NMRによるT1 ρ緩和時間測定において、化学シフト164ppm及び143ppmでのT1 ρ緩和時間がそれぞれ2成分となる。固体NMRの測定条件は、観測周波数=75.499MHz、パルス幅=4.5μsec、スペクトル幅=30.03KHzである。
【0076】
したがって、本発明のブロック共重合スルホン化ポリイミドは、スルホン酸基を含有する重合体ブロックが数十Å以上、さらには、数百Å単位でのブロック構造となっているため、ランダム共重合体に比べて、乾燥条件下での水の保持力が向上しており、その膜は、固体高分子型燃料電池のイオン交換膜として好適である。
【0077】
【実施例】
以下に実施例及び比較例を挙げて、本発明についてより具体的に説明する。
【0078】
[実施例1]
1.反応器
容積300mlのガラス製フラスコからなる反応器に、撹拌装置、窒素ガス注入口、温度プローブ、及び冷却管を装着した。反応器の加熱は、温度調節機能を有するオイルバスを用いて行なった。この反応器を2個用意し、以下、それぞれ反応器A及び反応器Bという。
【0079】
2.反応器Aでの反応工程
反応器A内に、溶媒としてフェノール52.5gとp−クロロフェノール37.5gを投入し、撹拌しながらオイルバスにて反応器を加熱して、溶媒の温度を60℃に加温した。この反応器A内に、溶解助剤としてトリエチルアミン2.226g(0.022mol)と、重合触媒として安息香酸1.343g(0.011mol)とを投入し、30分間撹拌した。次に、2,2′−ジスルホン酸ベンジジン〔即ち、4,4′−ジアミノ−(1,1′−ビフェニル)−2,2′−ジスルホン酸〕3.788g(0.011mol)を投入し、30分間撹拌した。その後、反応器A内に、1,4,5,8−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物2.950g(0.011mol)を投入し、撹拌しながら反応器内の混合物を180℃まで加熱し、そして180℃で4時間撹拌を継続した。
【0080】
3.反応器Bでの反応工程
前記反応器A内での反応と並行して、以下の手順で反応器B内での反応を行った。反応器B内に、溶媒としてフェノール105gとp−クロロフェノール75gを投入し、撹拌しながらオイルバスにて反応器を加熱して、溶媒を60℃に加温した。この反応器B内に、重合触媒として安息香酸2.930g(0.024mol)を投入し、30分間攪拌した。次に、反応器B内に4,4′−ジアミノジフェニルエーテル4.806g(0.024mol)を投入し、10分間攪拌した。その後、1,4,5,8−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物6.436g(0.024mol)を投入し、攪拌しながら反応器B内の混合物を150℃まで加熱し、150℃で4時間攪拌を継続した。
【0081】
4.ブロック共重合工程
反応器A及び反応器Bでの攪拌終了後、各反応器内温度を80℃にまで下げた。80℃になった時点で、反応器B内の溶液41gを反応器A内に投入し、混ぜ合わせた。この混合物中に、重合触媒として安息香酸0.611g(0.005mol)を投入した後、反応器Aを150℃まで加熱し、そして150℃で1時間攪拌を継続した。
【0082】
5.後処理工程
攪拌終了後、反応器内温度を60℃まで下げた。その後、反応器内の反応液を、メタノール1リットルを注いだ3リットルビーカー内にメタノールを攪拌しながら流し込み、30分間攪拌後、繊維状の沈殿物を吸引濾過により取り出した。取り出した繊維状の固体を、再び、メタノール500mlを注いだ3リットルビーカー内にメタノールを攪拌しながら投入し、30分間攪拌後、沈殿物を吸引濾過により取り出した。この操作をもう一度繰り返した後、取り出した繊維状の固体を120℃で6時間真空乾燥した。このようにして、乾燥固体として、ポリイミド前駆体(即ち、ポリアミド酸)を回収した。
【0083】
6.製膜工程
上記で得られた乾燥固体を乳鉢で擦り潰した。一方、上記と同様の反応器内にm−クレゾール92.5g投入し、60℃に加熱し、攪拌した。その中に、乳鉢で擦り潰した乾燥固体7.5gを3回に分けて30分毎に投入し、溶解した。得られた溶液を、ドクターナイフ500μm厚でガラス板上に流延して製膜した。ガラス板上の被膜を恒温槽にて昇温速度10℃/分で120℃で1時間、200℃で10分間、そして250℃で10分間の加熱硬化を連続して行った。加熱硬化によるポリイミド化(脱水閉環)の終了後、ガラス板上に透明で茶褐色の膜が生成していた。この膜をガラス板から剥がし取った。
【0084】
得られた膜を、1規定塩酸100mlを注いだ1リットルビーカー内に投入し、ビーカーに蓋をして、ウォーターバスで60℃で18時間加熱した。その後、1規定塩酸溶液から膜を取り出して、イオン交換水で充分洗浄し、スルホン化ポリイミド高分子電解質膜を得た。
【0085】
7.高分子電解質膜の特性
上記で得られたブロック共重合スルホン化ポリイミド高分子電解質膜は、イオン交換基容量が2.47meq/g、体積抵抗率(10mm長さ白金電極、電極間距離10mm、交流1.0V−10kHzで測定)が5.1Ωcm、引張特性(破断応力/破断伸び)が77MPa/3%、吸水時の引張特性(破断応力/破断伸び)が6MPa/3%であった。
【0086】
上記で得られたブロック共重合スルホン化ポリイミド高分子電解質膜の固体NMR緩和時間分析を行ったところ、T1 ρ緩和時間が164ppmで41.8/10.9msec、143ppmで34.4/13.1msecの各2成分となった。この分析結果から、重合体ブロックの大きさは数十Å以上であることが分かった。
【0087】
この高分子電解質膜を、温度80℃、相対湿度(RH)50%で24時間放置後、体積抵抗率を測定したところ、146Ωcmであった。図1に、ブロック共重合スルホン化ポリイミド高分子電解質膜の乾燥条件(80℃、50%RH)下での経過時間と体積抵抗率の変動との関係を示す。結果を表1に示す。
【0088】
[実施例2]
1.反応条件
実施例1において、反応条件を、反応器Aでの「180℃で4時間撹拌」を「180℃で8時間撹拌」に、また、反応器Bでの「150℃で4時間撹拌」を「150℃で8時間撹拌」に、それぞれ変更したこと以外は、実施例1と同様に操作してブロック共重合スルホン化ポリイミド高分子電解質膜を作製し、評価した。
【0089】
2.高分子電解質膜の特性
上記で得られたブロック共重合スルホン化ポリイミド高分子電解膜は、イオン交換基容量が2.32meq/g、体積抵抗率(10mm長さ白金電極、電極間距離10mm、交流1.0V−10kHzで測定)が2.3Ωcm、引張特性(破断応力/破断伸び)が46MPa/3%で、吸水時の引張特性(破断応力/破断伸び)が7MPa/3%であった。この膜の80℃、50RH%で24時間放置後の体積抵抗率は113Ωcmであった。T1 ρ緩和時間については、実施例1と同様の結果が得られた。結果を表1及び図1に示す。
【0090】
[実施例3]
1.反応条件
実施例1において、反応条件を、反応器Aでの「180℃で4時間撹拌」を「180℃で16時間撹拌」に、また、反応器Bでの「150℃で4時間撹拌」を「150℃で16時間撹拌」に、それぞれ変更したこと以外は、実施例1と同様に操作してブロック共重合スルホン化ポリイミド高分子電解質膜を作製し、評価した。
【0091】
2.高分子電解質膜の特性
上記で得られたブロック共重合スルホン化ポリイミド高分子電解膜は、イオン交換基容量が2.16meq/g、体積抵抗率(10mm長さ白金電極、電極間距離10mm、交流1.0V−10kHzで測定)が3.6Ωcm、引張特性(破断応力/破断伸び)が70MPa/4%で、吸水時の引張特性(破断応力/破断伸び)が17MPa/4%であった。この膜の80℃、50RH%で24時間放置後の体積抵抗率は163Ωcmであった。T1 ρ緩和時間については、実施例1と同様の結果が得られた。結果を表1及び図1に示す。
【0092】
[参考例1]
1.反応器
容積300mlのガラス製フラスコからなる反応器に、撹拌装置、窒素ガス注入口、温度プローブ、及び冷却管を装着した。反応器の加熱は、温度調節機能を有するオイルバスを用いて行なった。
【0093】
2.重合工程
反応器内に、溶媒としてフェノール70gとp−クロロフェノール50gを投入し、オイルバスにて60℃に加温し、攪拌した。この反応器内に、溶解助剤としてトリエチルアミン2.226g(0.022mol)と、重合触媒として安息香酸0.672g(0.0055mol)とを投入し、30分間攪拌した。次に、2,2′−ジスルホン酸ベンジジン〔即ち、4,4′−ジアミノ−(1,1′−ビフェニル)−2,2′−ジスルホン酸〕3.788g(0.011mol)を投入し、30分間攪拌した。
【0094】
その後、反応器内に、1,4,5,8−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物4.290g(0.016mol)を投入し、攪拌しながら180℃まで加熱し、そして180℃で4時間攪拌を継続した。4時間攪拌後、反応器内温度を80℃まで下げ、80℃になった時点で4,4′−ジアミノジフェニルエーテル〔即ち、オキシビス(4,4′−ベンゼンアミン)〕1.001g(0.0050mol)を反応器に投入し、その後、80℃で2.5時間攪拌した。2.5時間攪拌後、反応器内温度を60℃まで下げ、そして60℃で18時間攪拌した。
【0095】
3.後処理工程
反応器内の反応液を、メタノール1リットルを注いだ3リットルビーカー内にメタノールを攪拌しながら流し込み、30分間撹拌後、繊維状の沈殿物を吸引濾過により取り出した。取り出した繊維状の固体を、再び、メタノール500mlを注いだ3リットルビーカー内にメタノールを攪拌しながら投入し、30分間攪拌後、沈殿物を吸引濾過により取り出した。この操作をもう一度繰り返した後、取り出した繊維状の固体を120℃で6時間真空乾燥した。このようにして、乾燥固体として、ポリイミド前駆体(即ち、ポリアミド酸)を回収した。
【0096】
4.製膜工程
上記で得られた乾燥固体を乳鉢で擦り潰した。一方、上記と同様の反応器内にm−クレゾール92.5g投入し、60℃に加熱し、攪拌した。その中に、乳鉢で擦り潰した乾燥固体7.5gを3回に分けて30分毎に投入し、溶解した。得られた溶液を、ドクターナイフ500μm厚でガラス板上に流延して製膜した。ガラス板上の被膜を恒温槽にて昇温速度10℃/分で120℃で1時間、200℃で10分間、そして250℃で10分間の加熱硬化を連続して行った。加熱硬化によるポリイミド化(脱水閉環)の終了後、ガラス板上に透明で茶褐色の膜が生成していた。この膜をガラス板から剥がし取った。
【0097】
得られた膜を、1規定塩酸100mlを注いだ1リットルビーカー内に投入し、ビーカーに蓋をして、ウォーターバスで60℃で18時間加熱した。その後、1規定塩酸溶液から膜を取り出して、イオン交換水で充分洗浄し、スルホン化ポリイミド高分子電解質膜を得た。
【0098】
5.高分子電解質膜の特性
上記で得られたスルホン化ポリイミド高分子電解質膜は、イオン交換基容量が2.89meq/g、体積抵抗率(10mm長さ白金電極、電極間距離10mm、交流1.0V−10kHzで測定)が6.1Ωcm、引張特性(破断応力/破断伸び)が39MPa/8%、吸水時の引張特性(破断応力/破断伸び)が15MPa/7%であった。
【0099】
上記で得られたスルホン化ポリイミド高分子電解質膜の固体NMR緩和時間分析を行ったところ、T1 ρ緩和時間が164ppmで19.9msec、143ppmで14.3msecの各1成分となった。この分析結果から、スルホン酸基を有する重合体ブロックの大きさは数十Å未満で均一に分散しているランダム構造であることが分かった。この高分子電解質膜を、温度80℃、50%RHで24時間放置後、体積抵抗率を測定したところ、265Ωcmであった。結果を表1及び図1に示す。
【0100】
[参考例2]
溶解助剤、重合触媒、及び各モノマーの量を下記のとおりに変更したこと以外は、参考例1と同様に操作して、スルホン化ポリイミド高分子電解質膜を作製した。
【0101】
トリエチルアミン1.619g(0.016mol)、安息香酸0.488g(0.0040mol)、2,2′−ジスルホン酸ベンジジン2.755g(0.008mol)、1,4,5,8−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物4.290g(0.016mol)、4,4′−ジアミノジフェニルエーテル1.602g(0.008mol)。
【0102】
このようにして得られたスルホン化ポリイミド高分子電解質膜は、イオン交換基容量が2.48meq/g、体積抵抗率(10mm長さ白金電極、電極間距離10mm、交流1.0V−10kHzで測定)が11.0Ωcm、引張特性(破断応力/破断伸び)が61MPa/7%、吸水時の引張特性(破断応力/破断伸び)が25MPa/8%であった。この高分子電解質膜を、温度80℃、50%RHで24時間放置後、体積抵抗率を測定したところ、395Ωcmであった。T1 ρ緩和時間については、参考例1と同様の結果が得られた。結果を表1及び図1に示す。
【0103】
[比較例1]
1.反応器
容積500mlのガラス製フラスコからなる反応器に、撹拌装置、窒素ガス注入口、温度プローブ、及び冷却管を装着した。反応器の加熱は、温度調節機能を有するオイルバスを用いて行なった。
【0104】
2.反応媒体の調製
反応器内に、溶媒としてフェノール210gとp−クロロフェノール140gを投入した。
【0105】
3.重合工程
反応器内に、2,2′−ジスルホン酸ベンジジン〔即ち、4,4′−ジアミノ−(1,1′−ビフェニル)−2,2′−ジスルホン酸〕5g(0.015mol)、1,4,5,8−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物12.97g(0.048mol)及び4,4′−ジアミノジフェニルエーテル〔即ち、オキシビス(4,4′−ベンゼンアミン)〕6.7g(0.034mol)を一度に投入した。反応器内の混合物を撹拌しながら、オイルバスで150℃まで加熱し、そして150℃で5時間撹拌した。その後、反応混合物を60℃まで冷却した。
【0106】
4.後処理工程
反応器内の反応混合物を、2リットルのメタノール中に、メタノールを撹拌しながら流し込んだ。30分間撹拌後、沈殿した固体(ポリマー)を濾過して単離した。単離した固体を、再度2リットルのメタノール中にメタノールを撹拌しながら流し込み、30分間撹拌後、沈殿した固体を濾過して単離した。単離した固体を120℃で6時間真空乾燥した。このようにして、ポリアミド酸(即ち、ポリイミド前駆体)を回収した。
【0107】
5.製膜工程
上記と同様の反応器4つに、それぞれm−クレゾール55.5g、N−メチル−2−ピロリドン(NMP)55.5g、ジメチルスルホキシド(DMSO)55.5g、及びN,N−ジメチルアセトアミド(DMAc)55.5gを投入し、60℃に加熱した。各反応器毎に、ポリアミド酸4.5gを3回に分けて30分間隔で投入し、撹拌した。この段階で、ポリアミド酸は、DMSO及びDMAcに対しては溶解せず、NMPには一部溶解し、m−クレゾールには全量溶解した。
【0108】
上記で調製したNMP溶液(ポリアミド酸の溶解部分)及びm−クレゾール溶液を、それぞれドクターナイフ500μm厚でガラス板状に流延した。ガラス板上に形成された被膜を、恒温槽にて昇温速度10℃/分で加熱し、そして120℃で1時間、200℃で10分間、及び250℃で10分間の加熱条件で硬化させて、ポリアミド酸をイミド化させた。しかし、硬化物は、赤茶色の粉状態となっており、満足な膜を得ることができなかった。したがって、膜の物性を測定することができなかった。
【0109】
【表1】
Figure 0003703016
【0110】
【発明の効果】
本発明によれば、成膜性に優れ、イオン交換基容量が大きく、機械的強度と水の保持力に優れたブロック共重合スルホン化ポリイミドからなり、固体高分子型燃料電池のイオン交換膜として好適な高分子電解質膜とその製造方法が提供される。
【図面の簡単な説明】
【図1】各実施例及び参考例で得られた高分子電解質膜の乾燥条件(80℃、50%RH)下での経過時間と体積抵抗率の変動との関係を示すグラフである。
【図2】固体高分子型燃料電池の基本構造を示す断面図である。
【符号の説明】
1:イオン交換膜(固体高分子電解質膜)
2:ガス拡散電極層(カソード)
3:ガス拡散電極層(アノード)
4:負荷
5:外部回路
21:実施例1の高分子電解質膜
22:実施例2の高分子電解質膜
23:実施例3の高分子電解質膜
24:参考例1の高分子電解質膜
25:参考例2の高分子電解質膜

Claims (5)

  1. 下記式(I)
    Figure 0003703016
    (式中、Arは、少なくとも1つのスルホン酸基によって置換されている二価の有機基である。)
    で表わされる構造単位〔I〕を含む重合体ブロック(A)と、下記式(II)
    Figure 0003703016
    (式中、Arは、スルホン酸基を持たない二価の有機基である。)
    で表わされる構造単位〔II〕を含む重合体ブロック(B)とを5:95〜95:5のモル比(A:B)で含有するブロック共重合スルホン化ポリイミドから形成されている高分子電解質膜であって、交流1.0V−10kHzで測定した体積抵抗率が1〜35Ωcmで、温度80℃、相対湿度50%の乾燥条件下で24時間放置後の体積抵抗率が250Ωcm以下であり、固体NMRによるT 1ρ 緩和時間測定において、特定化学シフトでのT 1ρ 緩和時間が2成分となる高分子電解質膜
  2. 下記式(Ia)
    Figure 0003703016
    で表わされる構造単位〔Ia〕を含む重合体ブロック(A)と、下記式(IIa)
    Figure 0003703016
    で表わされる構造単位〔IIa〕を含む重合体ブロック(B)とを5:95〜95:5のモル比(A:B)で含有するブロック共重合スルホン化ポリイミドから形成されている高分子電解質膜であって、交流1.0V−10kHzで測定した体積抵抗率が1〜35Ωcmで、温度80℃、相対湿度50%の乾燥条件下で24時間放置後の体積抵抗率が250Ωcm以下であり、固体NMRによるT 1ρ 緩和時間測定において、化学シフト164ppm及び143ppmでのT 1ρ 緩和時間がそれぞれ2成分となる高分子電解質膜
  3. 1,4,5,8−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物と少なくとも1つのスルホン酸基を持つジアミン化合物(D1)とスルホン酸基を持たないジアミン化合物(D2)とを反応させてポリアミド酸を合成し、次いで、該ポリアミド酸を成膜した後、イミド化するスルホン化ポリイミド高分子電解質膜の製造方法において、該ポリアミド酸を下記の工程:
    (1)フェノールとp−クロロフェノールとの混合溶媒中で、トリエチルアミン及び安息香酸の存在下、1,4,5,8−テトラカルボン酸二無水物と少なくとも1つのスルホン酸基を持つジアミン化合物(D1)とを反応させる工程、
    (2)フェノールとp−クロロフェノールとの混合溶媒中で、安息香酸の存在下、1,4,5,8−テトラカルボン酸二無水物とスルホン酸基を持たないジアミン化合物(D2)とを反応させる工程、及び
    (3)工程(1)で得られた反応液と、工程(2)で得られた反応液とを混合し、安息香酸の存在下、重合反応を継続する工程
    により合成することを特徴とするブロック共重合スルホン化ポリイミド高分子電解質膜の製造方法。
  4. 少なくとも1つのスルホン酸基を持つジアミン化合物(D1)とスルホン酸基を持たないジアミン化合物(D2)とを、モル比で、5:95〜95:5の割合で使用する請求項記載の製造方法。
  5. 請求項1または2に記載の高分子電解質膜を固体高分子電解質膜として含有する固体高分子型燃料電池。
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