JP3702923B2 - 情報処理方法および情報処理装置 - Google Patents

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    • G07F7/0813Specific details related to card security
    • G07F7/082Features insuring the integrity of the data on or in the card

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、情報処理方法および情報処理装置に関し、特に、例えば、データの送受信を非接触で行うIC(Interrated Curcuit)カードなどに用いて好適な情報処理方法および情報処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
電子マネーシステムやセキュリティシステムでの利用が期待されているICカード(スマートカード)が開発されている。
【0003】
ICカードは、各種処理を行うCPUや、処理に必要なデータなどを記憶するメモリを内蔵し、所定のリーダ/ライタ(R/W)に接触させた状態で、データの送受信が行われる。
【0004】
ところで、ICカードの中には、自らはバッテリを有していないバッテリレス型のICカードがあり、このようなバッテリレス型のICカードは、R/Wから電力が供給される。
【0005】
さらに、ICカードには、電磁波を利用して、非接触でR/Wとの間でデータの送受信を行うとともに、その電磁波により必要な電力を取得するようなものもある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、非接触でICカードとR/Wと間でデータの送受信を行う場合においては、ICカードが内蔵するメモリにアクセスしている途中で、電磁波の受信状態が不良になった場合に十分な電力が得られなくなり、メモリにおけるデータの整合性に欠陥が生じる(メモリコラプション(Memory Corruption)が生じる)課題があった。
【0007】
また、ICカードとR/Wとを接触させてデータの送受信を行う場合においても、ユーザが、ICカードを、R/Wに対して自由に抜き差しすることができるときには、メモリにアクセスしている途中で、ICカードがR/Wから抜かれると、やはり、メモリコラプションが生じることがあった。
【0008】
ここで、ICカードにおいて、例えば、MS−DOS(Microsoft-Disc Operating System)(登録商標)のFAT(File Allocation Table)のように、データが記憶される単位(MS−DOSの場合はセクタ)毎に、情報が保持される場合には、FATにメモリコラプションが生じると、データ(ファイル)の位置情報がすべて失われ、データにアクセスすることができなくなる。
【0009】
従って、メモリコラプションが生じると、最悪の場合で、ICカードが使用不能となるため、メモリコラプションについては、何らかの対処が必要となる。
【0010】
さらに、ICカードでは、一般に、所定のブロック単位でデータの読み書きが行われるため、関連する複数のデータが、複数のブロックにそれぞれ書き込まれることがある。即ち、例えば、ICカードを、電車賃の支払いのための電子マネーなどとして利用する場合に、ログ(利用した履歴)を記憶しておきたいことがある。そして、いま、ログとして、例えば、乗車した駅と時刻、降車した駅と時刻、乗降車した駅間の運賃などの関連する情報が記憶されるとすると、これらの関連する情報が、複数のブロックに分けて書き込まれることがある。従って、このような場合には、1ブロックについてのメモリコラプションに対処するだけでなく、関連するデータが書き込まれる複数のブロックのいずれかでメモリコラプションが生じたときにも対処する必要がある。
【0011】
本発明は、このような状況に鑑みてなされたものであり、メモリコラプションに対して、効果的に対処することができるようにするものである。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明の第1の情報処理方法は、記憶手段は、複数のブロックから構成され、ブロック単位でデータを記憶するデータ領域と、複数のブロックブロックに割当てられたブロック番号であって、更新前のデータが記憶されているブロックのブロック番号を示す第1のブロック番号群、更新後のデータを記憶するブロックのブロック番号を示す第2のブロック番号群、および記憶内容の新しさに関する情報である最新情報、それぞれ記憶する第1の領域並びに第2の領域とを有し、最新情報に基づいて選択された第1および第2の領域のうちの一方の領域の、第2のブロック番号群が示すブロック番号のブロックに、更新後のデータを記憶させ第1および第2の領域のうちの他方の領域の第1ブロック番号群に、更新後のデータを記憶させたブロックのブロック番号を記憶させ、その他方の領域の第2のブロック番号群に、更新前のデータが記憶されているブロックのブロック番号を記憶させることを特徴とする。
【0013】
本発明の第1の情報処理装置は、記憶手段は、複数のブロックから構成され、ブロック単位でデータを記憶するデータ領域と、複数のブロックブロックに割当てられたブロック番号であって、更新前のデータが記憶されているブロックのブロック番号を示す第1のブロック番号群、更新後のデータを記憶するブロックのブロック番号を示す第2のブロック番号群、および記憶内容の新しさに関する情報である最新情報、それぞれ記憶する第1の領域並びに第2の領域とを有し、最新情報に基づいて選択された第1および第2の領域のうちの一方の領域の、第2のブロック番号群が示すブロック番号のブロックに、更新後のデータを記憶させるデータ記憶制御手段と、第1および第2の領域のうちの他方の領域の第1ブロック番号群に、更新後のデータを記憶させたブロックのブロック番号を記憶させ、その他方の領域の第2のブロック番号群に、更新前のデータが記憶されているブロックのブロック番号を記憶させるブロック番号記憶制御手段とを備えることを特徴とする。
【0014】
本発明の第2の情報処理方法は、記憶手段は、複数のブロックから構成され、ブロック単位でデータを記憶するデータ領域と、複数のブロックから構成され、ブロック単位で、データ領域のブロックであるデータブロックに割当てられたデータブロック番号を記憶するポインタ領域と、ポインタ領域のブロックであるポインタブロックに割当てられたポインタブロック番号を記憶する第1および第2の領域とを有し、第1および第2の領域は、更新前のデータが記憶されているデータブロックのデータブロック番号を記憶する、ポインタブロックのポインタブロック番号を示す第1のブロック番号群、更新後のデータを記憶するデータブロックのデータブロック番号を記憶する、ポインタブロックのポインタブロック番号を示す第2のブロック番号群、および記憶内容の新しさに関する情報である最新情報を、それぞれ記憶し、最新情報に基づいて選択された第1および第2の領域のうちの一方の領域の、第2のブロック番号群が示すポインタブロック番号のポインタブロックに記憶されているデータブロック番号のデータブロックに、更新後のデータを記憶させ更新後のデータを記憶させたデータブロックのデータブロック番号を、ポインタブロックに記憶させ、そのポインタブロックポインタブロック番号を、第1および第2の領域のうちの他方の領域に記憶させることを特徴とする。
【0015】
本発明の第2の情報処理装置は、記憶手段は、複数のブロックから構成され、ブロック単位でデータを記憶するデータ領域と、複数のブロックから構成され、ブロック単位で、データ領域のブロックであるデータブロックに割当てられたデータブロック番号を記憶するポインタ領域と、ポインタ領域のブロックであるポインタブロックに割当てられたポインタブロック番号を記憶する第1および第2の領域とを有し、第1および第2の領域は、更新前のデータが記憶されているデータブロックのデータブロック番号を記憶する、ポインタブロックのポインタブロック番号を示す第1のブロック番号群、更新後のデータを記憶するデータブロックのデータブロック番号を記憶する、ポインタブロックのポインタブロック番号を示す第2のブロック番号群、および記憶内容の新しさに関する情報である最新情報を、それぞれ記憶し、最新情報に基づいて選択された第1および第2の領域のうちの一方の領域の、第2のブロック番号群が示すポインタブロック番号のポインタブロックに記憶されているデータブロック番号のデータブロックに、更新後のデータを記憶させるデータ記憶手段と、更新後のデータを記憶させたデータブロックのデータブロック番号を、ポインタブロックに記憶させ、そのポインタブロックポインタブロック番号を、第1および第2の領域のうちの他方の領域に記憶させるブロック番号記憶手段とを備えることを特徴とする。
【0016】
本発明の第1の情報処理方法においては、記憶手段は、複数のブロックから構成され、ブロック単位でデータを記憶するデータ領域と、複数のブロックブロックに割当てられたブロック番号であって、更新前のデータが記憶されているブロックのブロック番号を示す第1のブロック番号群、更新後のデータを記憶するブロックのブロック番号を示す第2のブロック番号群、および記憶内容の新しさに関する情報である最新情報、それぞれ記憶する第1の領域並びに第2の領域とを有し、最新情報に基づいて選択された第1および第2の領域のうちの一方の領域の、第2のブロック番号群が示すブロック番号のブロックに、更新後のデータを記憶させ第1および第2の領域のうちの他方の領域の第1ブロック番号群に、更新後のデータを記憶させたブロックのブロック番号を記憶させ、その他方の領域の第2のブロック番号群に、更新前のデータが記憶されているブロックのブロック番号を記憶させる。
【0017】
本発明の第1の情報処理装置においては、記憶手段は、複数のブロックから構成され、ブロック単位でデータを記憶するデータ領域と、複数のブロックブロックに割当てられたブロック番号であって、更新前のデータが記憶されているブロックのブロック番号を示す第1のブロック番号群、更新後のデータを記憶するブロックのブロック番号を示す第2のブロック番号群、および記憶内容の新しさに関する情報である最新情報、それぞれ記憶する第1の領域並びに第2の領域とを有し、最新情報に基づいて選択された第1および第2の領域のうちの一方の領域の、第2のブロック番号群が示すブロック番号のブロックに、更新後のデータを記憶させ、第1および第2の領域のうちの他方の領域の第1ブロック番号群に、更新後のデータを記憶させたブロックのブロック番号を記憶させ、その他方の領域の第2のブロック番号群に、更新前のデータが記憶されているブロックのブロック番号を記憶させる
【0018】
本発明の第2の情報処理方法においては、記憶手段は、複数のブロックから構成され、ブロック単位でデータを記憶するデータ領域と、複数のブロックから構成され、ブロック単位で、データ領域のブロックであるデータブロックに割当てられたデータブロック番号を記憶するポインタ領域と、ポインタ領域のブロックであるポインタブロックに割当てられたポインタブロック番号を記憶する第1および第2の領域とを有し、第1および第2の領域は、更新前のデータが記憶されているデータブロックのデータブロック番号を記憶する、ポインタブロックのポインタブロック番号を示す第1のブロック番号群、更新後のデータを記憶するデータブロックのデータブロック番号を記憶する、ポインタブロックのポインタブロック番号を示す第2のブロック番号群、および記憶内容の新しさに関する情報である最新情報を、それぞれ記憶し、最新情報に基づいて選択された第1および第2の領域のうちの一方の領域の、第2のブロック番号群が示すポインタブロック番号のポインタブロックに記憶されているデータブロック番号のデータブロックに、更新後のデータを記憶させ更新後のデータを記憶させたデータブロックのデータブロック番号を、ポインタブロックに記憶させ、そのポインタブロックポインタブロック番号を、第1および第2の領域のうちの他方の領域に記憶させる。
【0019】
本発明の第2の情報処理装置においては、記憶手段は、複数のブロックから構成され、ブロック単位でデータを記憶するデータ領域と、複数のブロックから構成され、ブロック単位で、データ領域のブロックであるデータブロックに割当てられたデータブロック番号を記憶するポインタ領域と、ポインタ領域のブロックであるポインタブロックに割当てられたポインタブロック番号を記憶する第1および第2の領域とを有し、第1および第2の領域は、更新前のデータが記憶されているデータブロックのデータブロック番号を記憶する、ポインタブロックのポインタブロック番号を示す第1のブロック番号群、更新後のデータを記憶するデータブロックのデータブロック番号を記憶する、ポインタブロックのポインタブロック番号を示す第2のブロック番号群、および記憶内容の新しさに関する情報である最新情報を、それぞれ記憶し、最新情報に基づいて選択された第1および第2の領域のうちの一方の領域の、第2のブロック番号群が示すポインタブロック番号のポインタブロックに記憶されているデータブロック番号のデータブロックに、更新後のデータを記憶させ更新後のデータを記憶させたデータブロックのデータブロック番号を、ポインタブロックに記憶させ、そのポインタブロックポインタブロック番号を、第1および第2の領域のうちの他方の領域に記憶させる。
【0020】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明を適用した非接触カードシステムの一実施の形態の構成例を示している。
【0021】
この非接触カードシステムは、R/W1,ICカード2、およびコントローラ3で構成され、R/W1とICカード2との間では、電磁波を利用して非接触で、データの送受信が行われるようになされている。
【0022】
即ち、R/W1が、所定のコマンドをICカード2に送信し、ICカード2は、そのコマンドを受信し、そのコマンドに対応する処理を行う。そして、ICカード2は、その処理結果に対応する応答データをR/W1に送信する。
【0023】
R/W1は、所定のインタフェース(例えば、RS−485Aの規格などに準拠したもの)を介してコントローラ3に接続されており、コントローラ3は、R/W1に対して所定の制御信号を供給することで、所定の処理を行わせる。
【0024】
図2は、図1のR/W1の構成例を示している。
【0025】
IC21においては、データの処理を行うDPU(Data Processing Unit)31、ICカード2に送信するデータおよびICカード2から受信したデータの処理を行うSPU(Signal Processing Unit)32、コントローラ3との通信を行うSCC(Serial Communication Controller)33、および、データの処理に必要な情報を予め記憶しているROM部41と、処理途中のデータを一時的に記憶するRAM部42で構成されるメモリ部34が、バスを介して接続されている。
【0026】
また、このバスには、所定のデータを記憶するフラッシュメモリ22も接続されている。
【0027】
DPU31は、ICカード2に送信するコマンドをSPU32に出力するとともに、ICカード2から受信した応答データをSPU32から受け取るようになされている。
【0028】
SPU32は、ICカード2に送信するコマンドに対して所定の処理(例えば、BPSK(BiPhase Shift Keying)変調(マンチェスタコードへのコーディング)など)を行った後、変調回路23に出力するとともに、ICカード2により送信されてきた応答データを復調回路25から受け取り、そのデータに対して所定の処理を行うようになされている。
【0029】
変調回路23は、発振器26より供給された所定の周波数(例えば13.56MHz)の搬送波を、SPU32より供給されたデータで、ASK(Amplitude Shift Keying)変調し、生成された変調波をアンテナ27を介して、電磁波としてICカード2に出力するようになされている。このとき、変調回路23は、変調度を1未満にして、ASK変調を行う。即ち、データがローレベルのときにおいても、変調波の最大振幅がゼロにならないようにする。
【0030】
復調回路25は、アンテナ27を介して受信した変調波(ASK変調波)を復調し、復調されたデータをSPU32に出力するようになされている。
【0031】
図3は、図1のICカード2の構成例を示している。このICカード2においては、IC51は、アンテナ53を介して、R/W1により送信された変調波を受信するようになされている。なお、コンデンサ52は、アンテナ53とともにLC回路を構成し、所定の周波数(キャリア周波数)の電磁波に同調(共振)するようになされている。
【0032】
IC51においては、RFインタフェース部61は、ASK復調部81で、アンテナ53を介して受信した変調波(ASK変調波)を検波して復調し、復調後のデータをBPSK復調回路62およびPLL(Phase Locked Loop)部63に出力するとともに、電圧レギュレータ82で、ASK復調部81が検波した信号を安定化し、各回路に直流電力として供給するようになされている。
【0033】
また、RFインタフェース部61は、発振回路83でデータのクロック周波数と同一の周波数の信号を発振し、その信号をPLL部63に出力するようになされている。
【0034】
そして、RFインタフェース部61のASK変調部81は、演算部64より供給されたデータに対応して、ICカード2の電源としてのアンテナ53の負荷を変動させる(例えば、データに対応して所定のスイッチング素子をオン/オフさせ、スイッチング素子がオン状態であるときだけ所定の負荷をアンテナ53に並列に接続させる)ことにより、アンテナ53を介して受信している変調波をASK変調し(ICカード2からデータを送信するときは(ICカード2にデータを送信させるときは)、R/W1は、その出力する変調波の最大振幅を一定にしており、この変調波が、アンテナ53の負荷の変動により、ASK変調される)、その変調成分を、アンテナ53を介してR/W1に送信する(R/W1のアンテナ27の端子電圧を変動させる)ようになされている。
【0035】
PLL部63は、ASK復調部81より供給されたデータより、そのデータに同期したクロック信号を生成し、そのクロック信号をBPSK復調回路62およびBPSK変調回路68に出力するようになされている。
【0036】
BPSK復調回路62は、ASK復調部81で復調されたデータが、BPSK変調されている場合、PLL部63より供給されたクロック信号に従って、そのデータの復調(マンチェスタコードのデコード)を行い、復調したデータを演算部64に出力するようになされている。
【0037】
演算部64は、BPSK復調回路62より供給されたデータが暗号化されている場合、そのデータを暗号/復号部92で復号化した後、そのデータを、シーケンサ91(データ書き込み手段)(ブロック番号書き込み手段)(第1および第2のブロック番号書き込み手段)で処理するようになされている。なお、データが暗号化されていない場合、BPSK復調回路62より供給されたデータは、暗号/復号部92を介さず、シーケンサ91に、直接供給される。
【0038】
シーケンサ91は、そこに供給されるコマンドとしてのデータに対応する処理を行うようになされている。即ち、例えば、シーケンサ91は、EEPROM66(記憶手段)に対するデータの書き込みや読み出しなどを行う。
【0039】
演算部64のパリティ演算部93は、EEPROM66に記憶されるデータや、EEPROM66に記憶されているデータから、パリティとして、リードソロモン符号を算出するようになされている。
【0040】
さらに、演算部64は、シーケンサ91で所定の処理を行った後、その処理に対応する応答データ(R/W1に送信するデータ)をBPSK変調回路68に出力するようになされている。
【0041】
BPSK変調回路68は、演算部64より供給されたデータをBPSK変調し、変調後のデータをRFインタフェース部61のASK変調部84に出力するようになされている。
【0042】
ROM65は、シーケンサ91が行うべき処理プログラムその他の必要なデータを記憶している。RAM67は、シーケンサ91が処理を行うとき、処理の途中のデータなどを、一時的に記憶するようになされている。
【0043】
EEPROM(Electrically Erasable and Programmable ROM)66は、不揮発性のメモリであり、ICカード2がR/W1との通信を終了し、電力供給が停止した後も、データを記憶し続けるようになされている。
【0044】
次に、R/W1とICカード2との間のデータの送受信処理について説明する。
【0045】
R/W1(図2)は、アンテナ27から所定の電磁波を放射して、アンテナ27の負荷状態を監視し、ICカード2が接近することによる負荷状態の変化が検出されるまで待機する。なお、ここでは、R/W1は、所定の短いパターンのデータでASK変調した電磁波を放射して、ICカード2への呼びかけを、ICカード2からの応答が一定時間において得られるまで繰り返す処理(ポーリング)を行うようにしてもよい。
【0046】
R/W1において、ICカード2の接近が検出されると、R/W1のSPU32は、所定の周波数(例えば、データのクロック周波数の2倍の周波数)の矩形波を搬送波として、ICカード2に送信するデータ(ICカード2に実行させる処理に対応するコマンドや、ICカード2に書き込むデータなど)で、BPSK変調を行い、生成した変調波(BPSK変調信号)(マンチェスタコード)を変調回路23に出力する。
【0047】
なお、BPSK変調時においては、差動変換を利用して、変調波の位相の変化に、データを対応させることができ、このようにした場合、BPSK変調信号が反転しても、元のデータに復調されるので、復調するとき変調波の極性を配慮する必要が無くなる。
【0048】
変調回路23は、入力されたBPSK変調信号で、所定の搬送波を1未満(例えば0.1)の変調度(=データ信号の最大振幅/搬送波の最大振幅)でASK変調し、生成された変調波(ASK変調波)を、アンテナ27を介してICカード2に送信する。
【0049】
なお、送信を行わないとき、変調回路23は、ディジタル信号の2つのレベル(ハイレベルとローレベル)のうちの、例えばハイレベルで変調波を生成するようになされている。
【0050】
ICカード2(図3)では、アンテナ53およびコンデンサ52で構成されるLC回路において、R/W1のアンテナ27が放射した電磁波の一部が電気信号に変換され、その電気信号(変調波)が、IC51のRFインタフェース61に出力される。そして、RFインタフェース61のASK復調部81は、その変調波を整流平滑化することで、包絡線検波を行い、これにより生成される信号を電圧レギュレータ82に供給するとともに、その信号の直流成分を抑制してデータ信号を抽出し、そのデータ信号をBPSK復調回路62およびPLL部63に出力する。
【0051】
電圧レギュレータ82は、ASK復調部81より供給された信号を安定化し、直流電力を生成し、各回路に供給する。
【0052】
なお、このとき、アンテナ53の端子電圧V0は、例えば次のようになる。
0=V10(1+k×Vs(t))cos(ωt)
但し、V10cos(ωt)は、搬送波を、kは変調度を、Vs(t)はSPU32が出力するデータを、それぞれ表す。
【0053】
また、ASK復調部81による整流後の電圧V1におけるローレベルの値VLRは、例えば次のようになる。
LR=V10(1+k×(−1))−Vf
【0054】
ここで、Vfは、ASK復調部81において、整流平滑化を行うための整流回路を構成するダイオードにおける電圧降下を示しており、一般に0.7ボルト程度である。
【0055】
電圧レギュレータ82は、ASK復調部81により整流平滑化された信号を受信すると、その信号を安定化し、直流電力として、演算部64を始めとする各回路に供給する。なお、変調波の変調度kは1未満であるので、整流後の電圧変動(ハイレベルとローレベルの差)が小さい。従って、電圧レギュレータ82において、直流電力を容易に生成することができる。
【0056】
例えば、変調度kが5%の変調波を、V10が3ボルト以上になるように受信した場合、整流後のローレベル電圧VLRは、2.15(=3×(1−0.05)−0.7)ボルト以上となり、電圧レギュレータ82は、電源として充分な電圧を各回路に供給することができる。さらに、この場合、整流後の電圧V1の交流成分(データ成分)の振幅2×k×V10(Peak-to-Peak値)は、0.3(=2×0.05×3)ボルト以上になり、ASK復調部81は、十分高いS/N比でデータの復調を行うことができる。
【0057】
このように、変調度kが1未満のASK変調波を利用することにより、エラーレートの低い(S/N比の高い状態で)通信を行うとともに、電源として充分な直流電圧がICカード2に供給される。
【0058】
BPSK復調回路62は、ASK復調部81からデータ信号(BPSK変調信号)を受信すると、そのデータ信号を、PLL部63より供給されるクロック信号に従って復調し、復調したデータを演算部64に出力する。
【0059】
演算部64は、BPSK復調回路62より供給されたデータが暗号化されている場合は、暗号/復号部92で復号化した後、そのデータ(コマンド)をシーケンサ91に供給して処理する。なお、この期間、即ち、ICカード2にデータを送信後、それに対する返答を受信するまでの間、R/W1は、値が1のデータを送信したまま待機している。従って、この期間においては、ICカード2は、最大振幅が一定である変調波を受信している。
【0060】
シーケンサ91は、処理が終了すると、その処理結果などについてのデータ(R/W1に送信するデータ)を、BPSK変調回路68に出力する。BPSK変調回路68は、R/W1のSPU32と同様に、そのデータをBPSK変調(マンチェスタコードにコーディング)した後、RFインタフェース部61のASK変調部84に出力する。
【0061】
そして、ASK変調部84は、アンテナ53の両端に接続される負荷を、スイッチング素子を利用し、BPSK変調回路68からのデータに応じて変動させることにより、受信している変調波(ICカード2によるデータの送信時においては、上述したように、R/W1が出力する変調波の最大振幅は一定になっている)を、送信するデータに応じてASK変調し、これによりR/W1のアンテナ27の端子電圧を変動させて、そのデータをR/W1に送信する。
【0062】
一方、R/W1の変調回路23は、ICカード2からのデータの受信時においては、値が1(ハイレベル)のデータの送信を継続している。そして、復調回路25において、ICカード2のアンテナ53と電磁気的に結合しているアンテナ27の端子電圧の微小な変動(例えば、数十マイクロボルト)から、ICカード2により送信されてきたデータが検出される。
【0063】
さらに、復調回路25では、検出した信号(ASK変調波)が高利得の増幅器で増幅されて復調され、その結果得られるディジタルデータがSPU32に出力される。SPU32は、そのデータ(BPSK変調信号)を復調し、DPU31に出力する。DPU31は、SPU32からのデータを処理し、その処理結果に応じて、通信を終了するか否かを判断する。そして、再度、通信を行うと判断した場合、上述した場合と同様にして、R/W1とICカード2との間で通信が行われる。一方、通信を終了すると判断した場合、R/W1は、ICカード2との通信処理を終了する。
【0064】
以上のように、R/W1は、変調度kが1未満であるASK変調を利用して、ICカード2にデータを送信し、ICカード2は、そのデータを受け取り、そのデータに対応する処理を行って、その処理の結果に対応するデータを、R/W1に返送する。
【0065】
次に、ICカード2(図3)のシーケンサ91による、EEPROM66に対するデータの読み書き処理について説明するが、その前に、その前段階の準備として、本発明によるメモリコラプションに対する対処方法について説明する。
【0066】
まず、メモリコラプションに対する対処方法の基本原理について説明する。
【0067】
例えば、いま、メモリに対して、情報の読み書きが所定のブロック単位で行われるとし、あるブロックB1に記憶されたデータを更新する(ブロックB1に記憶されているデータを、他のデータに書き換える)ことを考える。
【0068】
この場合、ブロックB1自体に、新たなデータを書き込むと(既に記憶されているデータに上書きすると)、その書き込みの最中に、ICカードへの電力の供給が不足したりしたときには、新たなデータは完全には書き込まれず、さらに、ブロックB1に記憶されていたデータは破壊されることになり、メモリコラプションが生じる。従って、ブロックB1に書き込むべき新たなデータを、そのブロックB1に実際に書き込む場合には、メモリコラプションが生じると、それに対処することはできなくなる。即ち、例えば、ブロックB1に記憶されていたデータが、電子マネーの残金などであって、新たに買い物をして、その代金を差し引いた額を、新たなデータとして書き込むようなことを、上述のような手法を用いて行った場合には、メモリコラプションが生じると、ICカードは使用不可能になる。
【0069】
そこで、ブロックB1に書き込むべき新たなデータを、そのブロックB1とは異なるブロックB2に書き込む。このようにすることで、ブロックB2への書き込みの最中にメモリコラプションが生じた場合には、新たなデータの書き込みは完全に行われず、その有効性は保証されないが、少なくとも、ブロックB1に記憶されていたデータが破壊されることは防止することができる。
【0070】
なお、さらに新たなデータが供給されたときには、そのデータは、ブロックB2とは異なるブロックである、例えばブロックB1に書き込まれる。このように、新たなデータが供給された場合に、前回書き込まれたデータが記憶されているブロック以外のブロックに、その新たなデータを書き込むようにすることで、少なくとも、新たなデータの書き込みによる、前回書き込まれたデータの破壊が行われないようにし、これにより、ICカードが最悪の場合でも、使用不可にならないようにする。
【0071】
次に、図4を参照して、以上のような基本原理を適用したメモリの読み書き方法について説明する。
【0072】
図4においては、1ブロックが、1バイト(8ビット)の最新情報、8バイトのデータ、および2バイトの有効性情報が、その先頭から順次配置された11バイトで構成されている。但し、1ブロックのビット数、さらには、最新情報、データ、および有効性情報に割り当てるビット数は、上述したものに特に限定されるものではない。
【0073】
最新情報は、そのブロックの記憶内容の新しさ(最新性)を示すもので、例えば、絶対的な日付および時刻や、シーケンシャルな番号その他を用いることができる。即ち、絶対的な日付および時刻を用いる場合には、データが記憶された日付および時刻を最新情報として記憶するようにすれば、その最新情報により、データの記憶がなされた最新のブロックを検出することができる。また、シーケンシャルな番号を用いる場合には、データの書き込みが行われるたびに、例えばインクリメントされる番号を最新情報として記憶するようにすれば、その値の最も大きいブロックが、データの書き込みがなされた最新のものということになる。
【0074】
なお、ここでは、少なくとも2つのブロックのうちのいずれが新しいかが認識できれば充分であり、従って、最新情報は、少なくとも3つの状態を表すことができれば良い。即ち、例えば、いま、3つの状態を表すことのできる最新情報として、0,1,2の3値を用いることとすると、2つのブロックのうちのいずれかに書き込みが行われるごとに、0,1,2,0,・・・を、その書き込みが行われたブロックの最新情報とすれば良い。この場合、2つのブロックの最新情報が0と1ならば1のブロックの方が新しく、1と2ならば2のブロックの方が新しく、2と0ならば0のブロックの方が新しいということになる。このように、最新情報として、0,1,2の3値を用いる場合には、そのビット数は2ビットで済む。その他、例えば、最新情報としては、1ビットのフラグを3個用い、ブロックの書き込みが行われるごとに、ビットをたてるフラグを順次変化させるようにしても良い。
【0075】
ここで、以下では、最新情報として、0,1,2の3値を用いることとする。
【0076】
次に、有効性情報は、そのブロックの最新性情報およびデータの書き込みが正常に終了したかどうかの、いわば、最新性情報およびデータの有効性(有効か無効か)を示すもので、例えば、RS(リードソロモン)符号などを用いることができる。
【0077】
なお、有効性情報は、RS符号などの誤り訂正符号に限定されるものではない。即ち、有効性情報は、上述のように最新性情報およびデータが有効か、または無効かを表すことができれば良く、従って、例えば、最新性情報およびデータを書き込みながら計算されるパリティであっても、また、例えば、最新性情報およびデータが正常に書き込まれた後に付加される1ビットのフラグなどであっても良い。
【0078】
図4では、メモリが、第1および第2の領域としての2つのブロックを有しており、図4(A)は、第1の領域としてのブロックにデータ01H乃至08H(Hは16進数を表す)が、第2の領域としてのブロックに8つのデータFFHが、それぞれ既に記憶されている様子を示している。
【0079】
この場合において、例えば、11H乃至18Hが、新たに書き込むべきデータとして供給されたとすると、まず、第1および第2の領域としての2つのブロックの有効性が、有効性情報を参照することで判定される。なお、ここでは、いずれのブロックも有効であったとする。
【0080】
2つのブロックの両方とも有効である場合には、そのうちのいずれが新しいかを、最新情報を参照して判定する。図4(A)では、第1または第2の領域としてのブロックの最新情報が01Hまたは00Hにそれぞれなっているので、第1の領域としてのブロックの方が新しい(第1の領域としてのブロックが最新)ということになる。
【0081】
新たなデータの書き込みを行う場合、上述したように、前回書き込まれたデータの破壊を行わないようにするために、最新のブロックではないブロックに、新たなデータの書き込みを行う。従って、この場合、データ11H乃至18Hは、例えば図4(B)に示すように、第2の領域としてのブロックに書き込まれる。データ11H乃至18Hの書き込みの終了後は、まず、その書き込みが行われた方のブロックの最新情報を更新する。即ち、最新のブロックであった、第1の領域としてのブロックの最新情報が01Hであったから、いま書き込みの行われた第2の領域としてのブロックの最新情報は、01Hを1だけインクリメントした02Hとされる。
【0082】
そして、最後に、第2の領域としてのブロックに対して、データ11H乃至18Hおよび最新情報02Hの有効性を表す有効性情報の書き込みが行われる。
【0083】
次に、図4に示した構成のメモリに対するデータの読み書き処理について、図5および図6のフローチャートを参照してさらに説明する。
【0084】
まず、図5のフローチャートを参照して、読み出し処理について説明する。
【0085】
この場合、まず最初に、ステップS1において、第1および第2の領域の有効性情報を参照することで、その有効性が判定される。ステップS1において、第1の領域としてのブロックのみが有効であると判定された場合、即ち、第1の領域としてのブロックが有効で、第2の領域としてのブロックが無効である場合、ステップS2に進み、その有効なブロックである第1の領域からデータが読み出され、処理を終了する。また、ステップS1において、第2の領域としてのブロックのみが有効であると判定された場合、即ち、第1の領域としてのブロックが無効で、第2の領域としてのブロックが有効である場合、ステップS3に進み、その有効なブロックである第2の領域からデータが読み出され、処理を終了する。
【0086】
一方、ステップS1において、第1および第2の領域としてのブロックのいずれも有効であると判定された場合、ステップS4に進み、第1および第2の領域としてのブロックの最新情報を参照することで、その最新性が判定される。ステップS4において、第1の領域の方が第2の領域より新しいと判定された場合、ステップS2に進み、その新しい方の第1の領域としてのブロックからデータが読み出され、処理を終了する。また、ステップS4において、第2の領域の方が第1の領域より新しいと判定された場合、ステップS3に進み、その新しい方の第2の領域としてのブロックからデータが読み出され、処理を終了する。
【0087】
次に、図6のフローチャートを参照して、書き込み処理について説明する。
【0088】
この場合、ステップS11において、図5のステップS1における場合と同様に、有効性が判定される。ステップS11において、第1の領域としてのブロックのみが有効であると判定された場合、ステップS12に進み、有効でないブロックである第2の領域に、データと、その最新情報および有効性情報を更新したものが書き込まれ、処理を終了する。また、ステップS11において、第2の領域としてのブロックのみが有効であると判定された場合、ステップS14に進み、有効でないブロックである第1の領域に、データと、その最新情報および有効性情報を更新したものが書き込まれ、処理を終了する。
【0089】
一方、ステップS11において、第1および第2の領域としてのブロックのいずれも有効であると判定された場合、ステップS16に進み、図5のステップS4における場合と同様に、第1および第2の領域としてのブロックの最新性が判定される。ステップS16において、第1の領域の方が第2の領域より新しいと判定された場合、ステップS12に進み、その新しい方の第1の領域としてのブロックを保持するために、古い方の第2の領域としてのブロックに、上述したように、データと、最新情報および有効性情報が書き込まれる。また、ステップS16において、第2の領域の方が第1の領域より新しいと判定された場合、ステップS14に進み、その新しい方の第2の領域としてのブロックを保持するために、古い方の第1の領域としてのブロックに、上述したようにデータと、最新情報および有効性情報が書き込まれる。
【0090】
なお、第1および第2の領域としての2つのブロックは、外部からは、同一の論理的なブロックである論理ブロックとして認識されるようになされている。即ち、第1および第2の領域としてのブロックは、物理的に存在するブロックである物理ブロックであり、各物理ブロックには、その識別のために、ユニークな番号である物理ブロック番号が割り当てられている。そして、第1および第2の領域としての物理ブロックの物理ブロック番号には、いずれにも、論理ブロックを識別するための論理ブロック番号として、同一の番号が対応付けられており、これにより、第1および第2の領域としての物理ブロックは、外部からは1つの論理ブロックとして認識されるようになされている。
【0091】
つまり、図4において、第1および第2の領域としての物理ブロックの物理ブロック番号は異なるが、いずれにも、同一の論理ブロック番号が割り当てられており、外部からは、そのような論理ブロック番号を有する論理ブロックにアクセスの要求がなされる。そして、メモリ側では、論理ブロックへのアクセスの要求があると、それに対応する物理ブロック番号のブロック、即ち、第1および第2の領域について、図5または図6で説明した読み出しまたは書き込み処理がそれぞれ行われる。
【0092】
なお、以下では、物理ブロック番号および論理ブロック番号のいずれも1バイトで表されるとする。
【0093】
次に、上述の場合においては、1の物理ブロックのデータの書き込みの終了後に、その物理ブロックの最新情報と有効性情報が更新されるため、関連する複数のデータを、複数の物理ブロックに書き込む場合においては、新旧混在したデータが生じることがある。即ち、外部から見た場合において、複数の論理ブロックに、複数のデータを書き込んでいる最中にメモリコラプションが生じると、メモリコラプションが生じる前に書き込みのなされた論理ブロックには、新しいデータが存在することになるが、メモリコラプションの生じた論理ブロックから、メモリコラプションが生じなければ新たなデータの書き込みが行われたはずの論理ブロックまでには、古いデータが存在することになる。
【0094】
関連する複数のデータが一括で意味のあるものであり、従って、それ全体で有用なものである場合においては、上述のように、その中に、新しいものと古いものとが混在すると、その整合性がとれなくなる。即ち、関連する複数のデータが、例えば、前述したように、乗車した駅と時刻、降車した駅と時刻、乗降車した駅間の運賃などである場合において、乗車した駅については新しいデータが書き込まれ、乗車した時刻については古いデータのままでは、その整合性がとれず、意味のないものとなる。
【0095】
従って、複数の論理ブロックに、関連する複数のデータが書き込まれる場合において、その複数のデータの書き込みが終了するまでにメモリコラプションが生じたときには、外部から見て、論理ブロックに、その関連する複数のデータすべての古いものが存在するようにする必要がある。
【0096】
そこで、メモリを、例えば、図7に示すように構成する。
【0097】
即ち、メモリを、データを記憶するデータ領域としての物理ブロックと、データ領域を構成する物理ブロックの物理ブロック番号を記憶する第1および第2の領域としての物理ブロックとで構成する。
【0098】
なお、図7においても、図4における場合と同様に、1つの物理ブロックは、11バイトで構成されている。
【0099】
データ領域を構成する各物理ブロックは、11バイト単位でデータを記憶するようになされており、図7においては、データ領域は、物理ブロック番号として#00H乃至#07それぞれが割り当てられた8の物理ブロックで構成されている(#は、物理ブロック番号であることを表す)。
【0100】
また、ここでは、外部からは、4つの論理ブロックが見えるようになされており、その4つの論理ブロックそれぞれには、論理ブロック番号として%00H乃至%03Hが割り当てられている。なお、図7に示した状態では、論理ブロック番号%00H乃至%03Hと、物理ブロック番号#00H乃至#03Hとがそれぞれ対応付けられている。
【0101】
第1および第2の領域としての物理ブロックは、その先頭の1バイトが最新情報に、終わりの2バイトが有効性情報に、それぞれ割り当てられている点で、図4における場合と共通している。但し、最新情報と有効性情報との間の8バイトには、データ領域の物理ブロックの物理ブロック番号、即ち、データ領域を構成する物理ブロックへのポインタが配置される。
【0102】
第1および第2の領域における最新情報と有効性情報との間の8バイトのうち、前半の4バイトには、データ領域の対象ブロックの物理ブロック番号が配置され、その後半の4バイトには、データ領域の更新ブロックの物理ブロック番号が配置される。
【0103】
ここで、対象ブロックとは、情報を書き込む場合に、本来、その書き込みの対象となるべき物理ブロックを意味する。即ち、例えば、基本原理では、上述したように、ブロックB1に記憶されたデータを、新しいデータに書き換える場合に、その新しいデータを、ブロックB2に書き込むが、この場合において、本来、新しいデータを書き込むべきブロックB1が、対象ブロックに相当する。
【0104】
また、更新ブロックとは、ある物理ブロックに情報を書き込んでその記憶内容を更新するときに用いられる更新用の物理ブロックを意味する。即ち、例えば、基本原理において、ブロックB1に記憶されたデータを、新しいデータに書き換える場合に、その新しいデータを実際に書き込むブロックB2が、更新ブロックに相当する。
【0105】
第1および第2の領域における最新情報と有効性情報との間の8バイトのうちの前半の4バイトに配置される4つの物理ブロック番号は、論理ブロック番号と対応付けられるようになされている。即ち、例えば、その1乃至4バイト目に配置される物理ブロック番号は、それぞれ論理ブロック番号%00H乃至%03Hに対応付けられるようになされている。
【0106】
なお、図7では、第1または第2の領域の物理ブロック番号は、それぞれ#FEまたは#FFとなっている。
【0107】
以上のように構成されるメモリにおいて、図7では、4つの関連するデータが、物理ブロック#00H(物理ブロック番号が#00Hの物理ブロック)乃至#03に記憶されており、その物理ブロック番号#00H乃至03Hが、第1の領域における最新情報と有効性情報との間の8バイトのうちの前半の4バイト(以下、適宜、データ領域の対象ブロックへのポインタの欄という)に、その順番で配置されている。
【0108】
従って、例えば、第1の領域に注目した場合には、物理ブロック番号#00H乃至03Hそれぞれは、論理ブロック番号%00H乃至%03Hと対応付けられている。
【0109】
ここで、第1の領域に注目した場合においては、論理ブロック%00H(論理ブロック番号が%00Hの論理ブロック)乃至%03Hに対応付けられた物理ブロック#00H乃至#03Hのうちのいずれかが、アクセスの対象となるべきブロック、即ち、対象ブロックとなる。
【0110】
更新ブロックは、その時点で対象ブロックとはならない、いわば空き領域となっている物理ブロックがなり得る。従って、図7において、第1の領域に注目した場合には、物理ブロック#04H乃至#07Hが更新ブロックとなり得るので、その第1の領域における最新情報と有効性情報との間の8バイトのうちの後半の4バイト(以下、適宜、データ領域の更新ブロックへのポインタの欄という)には、それらの更新ブロックの物理ブロック番号#04H乃至#07Hが配置されている。
【0111】
いま、例えば、第1または第2の領域のうちの一方の領域としての、例えば、第1の領域のみが有効であるとされているとして、外部から、論理ブロック番号%00Hと%02Hに対応する論理ブロックそれぞれに、関連する2つのデータの書き込みの要求があったとする。
【0112】
この場合、有効である第1の領域のうちの、データ領域の対象ブロックへのポインタの欄を参照することで、論理ブロック番号%00Hと%02Hに対応する物理ブロック番号#00Hと#02Hとが認識され、それらの物理ブロック#00Hおよび#02Hが、関連する2つのデータそれぞれを書き込むべき対象ブロックとして認識される。
【0113】
さらに、第1の領域のうちの、データ領域の更新ブロックへのポインタの欄を参照することで、対象ブロックと同一の数の更新ブロックの物理ブロック番号#04Hおよび#05Hが認識される。なお、更新ブロックの物理ブロック番号は、例えば、データ領域の更新ブロックへのポインタの欄の左から配置されているものから順番に認識される。
【0114】
そして、本来ならば、対象ブロックである物理ブロック#00Hまたは#02Hに書き込むべき2つのデータが、図8に示すように、更新ブロックである物理ブロック#04Hまたは#05Hそれぞれに書き込まれる。
【0115】
ここで、図8は、論理ブロック番号%00Hと%02Hに対応する物理ブロック番号#00Hと#02Hに書き込むべき2つのデータが、それぞれ40H乃至4AHと50H乃至5AHであったとして、これらが、更新ブロックである物理ブロック#04Hと#05Hそれぞれに書き込まれた状態を示している。
【0116】
その後、新たなデータを書き込んだ、更新ブロックであった物理ブロックのブロック番号#04Hと#05Hとが、有効でなかった第2の領域におけるデータ領域の対象ブロックへのポインタの欄に書き込まれる。即ち、第1の領域におけるデータ領域の対象ブロックへのポインタの欄が、第2の領域にコピーされ、そのうちの、対象ブロックの物理ブロック番号#00Hまたは#02Hが、図8に示すように、実際にデータが書き込まれた更新ブロックの物理ブロック番号#04Hまたは#05Hにそれぞれ書き換えられる。その結果、第2の領域に注目した場合には、物理ブロック番号#04Hまたは#05Hは、物理ブロック番号#00Hまたは#02Hが対応付けられていた論理ブロック番号%00Hまたは%02Hにそれぞれ対応付けられる。
【0117】
また、データを書き込むべきであった物理ブロック#00Hと#02Hは更新ブロックとされ、その物理ブロック番号#00Hと#02Hが、有効でなかった第2の領域におけるデータ領域の更新ブロックへのポインタの欄に書き込まれる。即ち、第1の領域におけるデータ領域の更新ブロックへのポインタの欄が、第2の領域にコピーされ、そのうちの、データが書き込まれた物理ブロックの物理ブロック番号#04Hまたは#05Hが、図8に示すように、対象ブロックの物理ブロック番号#00Hまたは#02Hにそれぞれ書き換えられる。その結果、第2の領域に注目した場合には、物理ブロック#00Hおよび#02Hは更新ブロックとなる。
【0118】
以上のようにして、第2の領域を更新した後は、図4における場合と同様に、その第2の領域における最新情報と有効性情報とが順次書き込まれる(書き換えられる)。
【0119】
従って、この場合、第2の領域について、データ領域の対象ブロックへのポインタの欄の書き込みが終了しないと、有効である旨の有効性情報は書き込まれない。即ち、上述の場合においては、2つの論理ブロック%00Hと%02Hへのデータの書き込みが両方とも終了しなければ、第2の領域には、有効である旨の有効性情報は書き込まれない。
【0120】
その結果、2つの論理ブロック%00Hと%02Hへのデータの書き込みが行われている間にメモリコラプションが生じた場合には、第1の領域のみが有効な状態となったままになり、論理ブロック%00Hと%02Hからは、有効である第1の領域を参照することで、その論理ブロック%00Hと%02Hにそれぞれ対応付けられている物理ブロック#00Hと#02Hに記憶されている古いデータが読み出されることになる。
【0121】
一方、2つの論理ブロック%00Hと%02Hへのデータの書き込みが終了し、第2の領域における最新情報と有効性情報の更新が行われた場合には、論理ブロック%00Hと%02Hからは、有効で且つ最も新しい第2の領域を参照することで、その論理ブロック%00Hと%02Hにそれぞれ対応付けられている物理ブロック#04Hと#05Hに記憶されている新しいデータが読み出されることになる。
【0122】
従って、この場合、論理ブロック%00Hと%02Hに記憶される、複数のデータとしての2つデータが関連性を有するものであるときには、メモリコラプションが生じても、個々のデータの整合性とともに、その2つのデータの間の整合性を維持することが可能となる。
【0123】
次に、図7および図8に示した構成のメモリに対するデータの読み書き処理について、図9および図10のフローチャートを参照してさらに説明する。
【0124】
まず、図9のフローチャートを参照して、読み出し処理について説明する。
【0125】
この場合、まず最初に、ステップS21またはS26において、図5のステップS1またはS4における場合とそれぞれ同様の判定処理が行われる。
【0126】
そして、第1の領域のみが有効の場合、および第1と第2の領域の両方が有効であるが、第1の領域の方が新しい場合は、ステップS22に進み、また、第2の領域のみが有効の場合、および第1と第2の領域の両方が有効であるが、第2の領域の方が新しい場合は、ステップS24に進む。
【0127】
ステップS22では、第1の領域におけるデータ領域の対象ブロックへのポインタの欄を参照することで、読み出すべきデータの論理ブロック番号(この論理ブロック番号は、例えば、外部から供給されるものとする)に対応する物理ブロック番号、即ち、対象ブロックへのポインタとしての、その物理ブロック番号が認識され、ステップS23に進む。ステップS23では、ステップS23で認識された物理ブロック番号に対応する物理ブロックからデータが読み出され、処理を終了する。
【0128】
一方、ステップS24では、第2の領域におけるデータ領域の対象ブロックへのポインタの欄を参照することで、読み出すべきデータの論理ブロック番号に対応する物理ブロック番号、即ち、対象ブロックへのポインタとしての、その物理ブロック番号が認識され、ステップS25に進む。ステップS25では、ステップS24で認識された物理ブロック番号に対応する物理ブロックからデータが読み出され、処理を終了する。
【0129】
次に、図10のフローチャートを参照して、読み出し処理について説明する。
【0130】
この場合も、ステップS31またはS40において、図5のステップS1またはS4における場合とそれぞれ同様の判定処理が行われる。
【0131】
そして、第1の領域のみが有効の場合、および第1と第2の領域の両方が有効であるが、第1の領域の方が新しい場合は、ステップS32に進み、第1の領域におけるデータ領域の更新ブロックへのポインタの欄を参照することで、更新ブロックとすることができる物理ブロックの物理ブロック番号が認識され、ステップS33に進む。ステップS33では、その認識された物理ブロックの番号に対応する物理ブロック、即ち、更新ブロックに、外部などから供給された、書き込むべきデータが書き込まれる。
【0132】
なお、外部から、複数の論理ブロックに書き込むデータが供給された場合には、ステップS32では、その複数の論理ブロックと同一の数の更新ブロックの物理ブロック番号が、第1の領域におけるデータ領域の更新ブロックへのポインタの欄を、例えば、左から右方向に順次サーチすることで認識されるようになされている。さらに、この場合、ステップS33では、このようにして認識された複数の物理ブロック番号それぞれに対応する更新ブロックに、外部からのデータが順次書き込まれるようになされている。
【0133】
その後、ステップS34に進み、第1の領域におけるデータ領域の対象ブロックへのポインタの欄と、データ領域の更新ブロックへのポインタの欄とを更新し、かつその最新情報および有効性情報を更新したものが、第2の領域にコピーされる。
【0134】
即ち、第1の領域におけるデータ領域の対象ブロックへのポインタの欄については、外部から供給されたデータを書き込む論理ブロックの論理ブロック番号に対応付けられていた物理ブロック番号(図7および図8の例では、#00Hと#02H)が、実際にデータを書き込んだ更新ブロックの物理ブロック番号(図7および図8の例では、#04Hと#05H)に更新される。また、第1の領域におけるデータ領域の更新ブロックへのポインタの欄については、データの書き込まれた物理ブロック(更新ブロックであった物理ブロック)の物理ブロック番号(図7および図8の例では、#04Hと#05H)が、データを書き込む論理ブロックの論理ブロック番号に対応付けられていた物理ブロック番号(図7および図8の例では、#00Hと#02H)に更新される。さらに、最新情報と有効性情報とが更新され、以上の更新結果が、第2の領域に書き込まれて、処理を終了する。
【0135】
一方、第2の領域のみが有効の場合、および第1と第2の領域の両方が有効であるが、第2の領域の方が新しい場合は、ステップS36乃至S38に順次進み、第1または第2の領域についての処理が、逆に第2または第1の領域についてそれぞれ行われることを除けば、ステップS32乃至S34における場合とそれぞれ同様の処理が行われる。
【0136】
なお、以上の図7乃至図10で説明したメモリに対する読み書き方式は、データ領域への1段のポインタを利用したものなので、以下、適宜、シングルポインタ方式という。
【0137】
ところで、シングルポインタ方式による場合には、図7および図8に示したように、データ領域の対象ブロックへのポインタの欄に、4つの物理ブロック番号の記憶が可能なようになっていることから、最大で、4ブロック分のデータの整合性を維持することができる。
【0138】
ここで、図7および図8において、データ領域の更新ブロックへのポインタの欄を、データ領域の対象ブロックへのポインタの欄と同様に、4つの物理ブロック番号の記憶が可能なようにしたのは、整合性の維持が可能な最大のブロック数である4ブロック分のデータの書き込みを行うのに、やはり、4つの更新ブロックが必要となるためである。
【0139】
シングルポインタ方式を、図7および図8のメモリ構成に適用した場合には、上述のように、最大で、4ブロック分のデータの整合性を維持することができるが、逆に言えば、それより多いブロック分の整合性の維持を図ることは困難である。即ち、第1および第2の領域としての物理ブロックに、データ領域を構成する物理ブロックの物理ブロック番号を記憶させて管理するだけでは、第1および第2の領域としての物理ブロックに、物理ブロック番号を記憶させることのできる数によって、データの整合性を維持することができるブロック数が制限される。
【0140】
そこで、メモリを、例えば、図11に示すように構成する。
【0141】
即ち、ここでは、メモリを、データを記憶するデータ領域としての物理ブロックと、データ領域を構成する物理ブロックへのポインタとしての、そのブロック番号を記憶するポインタ領域としての物理ブロック、およびポインタ領域を構成する物理ブロックへのポインタとしての、そのブロック番号を記憶する第1および第2の領域としての物理ブロックとで構成する。
【0142】
なお、図11では、スペースの関係上、1つの物理ブロックは、8バイトで構成されている。
【0143】
データ領域を構成する各物理ブロックは、8バイト単位でデータを記憶するようになされており、図11においては、データ領域は、物理ブロック番号として#00H乃至#17Hそれぞれが割り当てられた24の物理ブロックで構成されている。
【0144】
なお、ここでは、外部からは、16の論理ブロックが見えるようになされており、その16の論理ブロックそれぞれには、論理ブロック番号として%00H乃至%0FHが割り当てられている。但し、ここでは、説明の都合上、データ領域を構成する物理ブロックと同一の数だけ論理ブロックが存在するものとし、外部から論理ブロックとして見える物理ブロック以外の8つの物理ブロックそれぞれに、論理ブロック番号として%10乃至%17を仮想的に割り当てておく。図11に示した状態では、論理ブロック番号%00H乃至%17Hと、物理ブロック番号#00H乃至#17Hとがそれぞれ対応付けられている。
【0145】
ポインタ領域(ブロック番号領域)を構成する各物理ブロックは、8バイト単位で、データ領域を構成する物理ブロックへのポインタとしての、その物理ブロック番号を記憶するようになされており、図11においては、ポインタ領域は、物理ブロック番号として#1B乃至#1Dそれぞれが割り当てられた6の物理ブロックで構成されている。ここでは、ポインタ領域を構成する各物理ブロックは、8バイト単位で物理ブロック番号を記憶するようになされており、また、物理ブロック番号は1バイトで表されるから、1の物理ブロックには、8個の物理ブロック番号が記憶されるようになされている。
【0146】
なお、ポインタ領域の各物理ブロックに配置される8つの物理ブロック番号は、論理ブロック番号と対応付けられるようになされている。即ち、その1乃至8バイト目に配置される物理ブロック番号は、ある論理ブロック番号(後述するように、%00H,%08H、または%10H)を基準として0乃至7だけオフセットした(ずれた)論理ブロック番号に対応付けられるようになされている。
【0147】
第1および第2の領域としてのブロックは、その先頭の1バイトが最新情報に、終わりの1バイトが有効性情報に、それぞれ割り当てられている。そして、最新情報と有効性情報との間の6バイトには、ポインタ領域の物理ブロックへのポインタとしての、その物理ブロック番号が配置されている。
【0148】
即ち、第1および第2の領域における最新情報と有効性情報との間の6バイトのうち、前半の4バイト(以下、適宜、ポインタ領域の対象ブロックへのポインタの欄という)には、ポインタ領域の対象ブロックの物理ブロック番号が配置され、その後半の4バイト(以下、適宜、ポインタ領域の更新ブロックへのポインタの欄という)には、ポインタ領域の更新ブロックの物理ブロック番号が配置される。
【0149】
第1および第2の領域におけるポインタ領域の対象ブロックへのポインタの欄に配置される3つの物理ブロック番号に対応するポインタ領域の物理ブロックが記憶している物理ブロック番号は、論理ブロック番号と対応付けられるようになされている。即ち、例えば、その1乃至3バイト目に配置される物理ブロック番号に対応するポインタ領域の物理ブロックが記憶している物理ブロック番号は、それぞれ論理ブロック番号%00H乃至%07H、%08H乃至%0FH、または%10H乃至%17Hに対応付けられるようになされている。
【0150】
具体的には、例えば、図11において、第1の領域に注目した場合においては、ポインタ領域の対象ブロックへのポインタの欄における1バイト目の物理ブロック番号#18Hが指しているポインタ領域の物理ブロックの1乃至8バイト目に配置された物理ブロック番号#00H乃至#07Hは、第1の領域におけるポインタ領域の対象ブロックへのポインタの欄における1バイト目に対応付けられている論理ブロック番号%00H乃至%07Hにそれぞれ対応付けられる。即ち、ポインタ領域の対象ブロックへのポインタの欄における1バイト目の物理ブロック番号が指すポインタ領域の物理ブロックの1乃至8バイト目に配置された物理ブロック番号は、論理ブロック番号%00Hを基準として0乃至7だけオフセットした論理ブロック番号%00H乃至%07Hにそれぞれ対応付けられる。
【0151】
また、ポインタ領域の対象ブロックへのポインタの欄における2バイト目の物理ブロック番号#19Hが指しているポインタ領域の物理ブロックの1乃至8バイト目に配置された物理ブロック番号#08H乃至#0FHは、第1の領域におけるポインタ領域の対象ブロックへのポインタの欄における2バイト目に対応付けられている論理ブロック番号%08H乃至%0FHにそれぞれ対応付けられる。即ち、ポインタ領域の対象ブロックへのポインタの欄における2バイト目の物理ブロック番号が指すポインタ領域の物理ブロックの1乃至8バイト目に配置された物理ブロック番号は、論理ブロック番号%08Hを基準として0乃至7だけオフセットした論理ブロック番号%08H乃至%0FHにそれぞれ対応付けられる。
【0152】
同様にして、ポインタ領域の対象ブロックへのポインタの欄における3バイト目の物理ブロック番号が指すポインタ領域の物理ブロックの1乃至8バイト目に配置された物理ブロック番号は、論理ブロック番号%10Hを基準として0乃至7だけオフセットした論理ブロック番号%10H乃至%17Hにそれぞれ対応付けられる。
【0153】
なお、図11では、第1または第2の領域の物理ブロック番号は、それぞれ#1Eまたは#1Fとなっている。
【0154】
以上のように構成されるメモリにおいて、例えば、第1の領域に注目した場合には、ポインタ領域の対象ブロックへのポインタの欄に記述された物理ブロック番号に対応する物理ブロックが、アクセス対象となるべきポインタ領域の対象ブロックとなる。従って、図11では、物理ブロック#18H乃至#1AHがポインタ領域の対象ブロックとなっている。また、図11では、ポインタ領域の残りの物理ブロック#1BH乃至#1DHが、ポインタ領域の更新のための更新ブロックとなっており、これにより、その物理ブロック番号#1BH乃至#1DHが、第1の領域におけるポインタ領域の更新ブロックへのポインタの欄に記述されている。
【0155】
さらに、図11では、ポインタ領域の対象ブロックに記述された物理ブロック番号に対応する、データ領域の物理ブロックのうち、例えば、論理ブロック%00H乃至%0FHに対応するものがデータ領域の対象ブロックとなるようになされている。従って、図11では、物理ブロック#00H乃至#0FHがデータ領域の対象ブロックとなり、データ領域の残りの物理ブロック(論理ブロック%10H乃至%17Hに対応する物理ブロック)#10H乃至#17Hが、データ領域の更新のための更新ブロックとなっている。
【0156】
ここで、上述したように、ポインタ領域の更新ブロックは、その物理ブロック番号が、ポインタ領域の更新ブロックへのポインタの欄に記述されているので、その欄を参照することで認識することができる。一方、データ領域の更新ブロックは、論理ブロック%10H乃至%17Hに対応する物理ブロックであるから、ポインタ領域の対象ブロックへのポインタの欄の3バイト目に記述されている物理ブロック番号に対応するポインタ領域の物理ブロックを参照することで、そこに記述されている物理ブロック番号から認識することができる。
【0157】
いま、第1または第2の領域のうちの一方の領域としての、例えば、第1の領域のみが有効であるとされているとして、外部から、例えば、論理ブロック番号%00Hと%02Hに対応する論理ブロックそれぞれに、関連する2つのデータの書き込みの要求があったとする。
【0158】
この場合、有効である第1の領域のうちの、ポインタ領域の対象ブロックへのポインタの欄を参照し、さらに、そこに記述されている物理ブロック番号に対応する物理ブロックを参照することで、関連する2つのデータを書き込むべきデータ領域の物理ブロックである対象ブロックが認識される。即ち、まず、上述したことから、第1の領域におけるポインタ領域の対象ブロックへのポインタの欄の1バイト目を参照することで、論理ブロック%00Hと%02Hに対応するデータ領域の物理ブロックの物理ブロック番号が記述された、ポインタ領域の物理ブロック#18Hを認識することができる。そして、その物理ブロック#18Hの1バイト目と3バイト目を参照することで、論理ブロック%00Hと%02Hに対応するデータ領域の物理ブロック(対象ブロック)の物理ブロック番号#00Hと#02Hをそれぞれ認識することができる。
【0159】
その後、データ領域の更新ブロックが認識される。即ち、上述したことから、第1の領域におけるポインタ領域の対象ブロックへのポインタの欄の3バイト目を参照することで、データ領域の更新ブロックとなる論理ブロック%10H乃至%17Hに対応する物理ブロックの物理ブロック番号が記述された、ポインタ領域の物理ブロック#1AHを認識することができる。そして、その物理ブロック#1AHを参照することで、データ領域の更新ブロックとなっている物理ブロックの物理ブロック番号#10H乃至#17Hを認識することができる。なお、ここでは、データ領域の更新ブロックとして、データの書き込み対象である、データ領域の対象ブロックと同一の数の物理ブロックが、物理ブロック#1AHを、例えば左から順次参照することで認識されるようになされている。従って、ここでは、物理ブロック番号#10Hと#11Hに対応する、データ領域の物理ブロックが更新ブロックとされる。
【0160】
そして、本来ならば、データ領域の対象ブロックである物理ブロック#00Hまたは#02Hに書き込むべき2つのデータが、図12に示すように、データ領域の更新ブロックである物理ブロック#10Hまたは#11Hそれぞれに書き込まれる。
【0161】
ここで、図12は、論理ブロック番号%00Hと%02Hに対応する物理ブロック番号#00Hと#02Hに書き込むべき2つのデータが、それぞれ8バイトの00Hと8バイトの02Hであったとして、これらが、データ領域の更新ブロックである物理ブロック#10Hと#11Hそれぞれに書き込まれた状態を示している。
【0162】
以上のようにして、第1の領域が記憶しているポインタ領域の物理ブロック番号#18Hに対応する物理ブロックに記憶されているデータ領域の物理ブロック番号#00Hおよび#02Hに対応する物理ブロックに書き込むべき2つのデータを、データ領域の更新ブロック#10Hと#11Hにそれぞれ書き込んだ後は、そのデータを書き込んだ、データ領域の更新ブロックであった物理ブロックのブロック番号#10Hと#11Hが、ポインタ領域の更新ブロックに書き込まれるとともに、本来ならばデータが書き込まれたはずであったデータ領域の物理ブロック(対象ブロック)の物理ブロック番号#00Hおよび#02Hが、ポインタ領域の、他の更新ブロックに書き込まれる
【0163】
即ち、まず、第1の領域におけるポインタ領域の更新ブロックへのポインタの欄を参照することで、ポインタ領域の更新ブロックが認識される。なお、ここでは、ポインタ領域の更新ブロックとして、ポインタ領域の対象ブロックのうち、上述のようなデータ領域への書き込みに伴って変更(更新)する必要のあるものと同一の数の物理ブロックが、ポインタ領域の更新ブロックへのポインタの欄を、例えば左から順次参照することで認識されるようになされている。従って、上述の場合においては、本来、データが書き込まれるべき物理ブロック(データ領域の対象ブロック)の物理ブロック番号#00Hと#02Hが記憶されている、ポインタ領域の物理ブロック#18H、および実際にデータが書き込まれた物理ブロックの物理ブロック番号#10Hと#11Hが記憶されている、ポインタ領域の物理ブロック#1AHの2つの物理ブロックと同一の数である、ポインタ領域の更新ブロック#1BHと#1CHの2つが、第1の領域におけるポインタ領域の更新ブロックへのポインタの欄を左から順次参照することで認識される。
【0164】
そして、認識されたポインタ領域の更新ブロック#1BHまたは#1CHのうちの、例えば、更新ブロック#1BHには、データ領域の対象ブロックの物理ブロック番号#00Hと#02Hが記憶されている、ポインタ領域の物理ブロック#18Hの記憶内容がコピーされ、そのうちの、データ領域の対象ブロックの物理ブロック番号#00Hまたは#02Hが、図12に示すように、実際にデータが書き込まれたデータ領域の更新ブロックの物理ブロック番号#10Hまたは#11Hにそれぞれ書き換えられる。
【0165】
また、認識されたポインタ領域の更新ブロック#1BHまたは#1CHのうちの残りの更新ブロック#1CHには、実際にデータが書き込まれた物理ブロックの物理ブロック番号#10Hと#11Hが記憶されている、ポインタ領域の物理ブロック#1AHの記憶内容がコピーされ、その物理ブロック番号#10Hと#11Hが、図12に示すように、本来、データが書き込まれるべき物理ブロックの物理ブロック番号(データ領域の対象ブロック)#00Hまたは#02Hにそれぞれ書き換えられる。
【0166】
その後、物理ブロック番号が更新されたポインタ領域の更新ブロックであった物理ブロックのブロック番号#1BHと#1CHが、有効でなかった第2の領域におけるポインタ領域の対象ブロックへのポインタの欄に書き込まれる。即ち、第1の領域におけるポインタ領域の対象ブロックへのポインタの欄が、第2の領域にコピーされ、そのうちの、論理アドレス%00H乃至%07Hに対応する1バイト目が、ポインタ領域の物理ブロックの物理ブロック番号#1BHに書き換えられるとともに、論理アドレス%10H乃至%17Hに対応する3バイト目が、ポインタ領域の物理ブロックの物理ブロック番号#1CHに書き換えられる(図12)。
【0167】
その結果、第2の領域に注目した場合には、物理ブロック#1BH,#19H、および#1CHが、ポインタ領域の対象ブロックとなり、これにより、データ領域の更新ブロックであった物理ブロック#10Hまたは#11Hは、データ領域の対象ブロックであった物理ブロック#00Hまたは#02Hが対応付けられていた論理ブロック番号%00Hまたは%02Hにそれぞれ対応付けられるとともに、対象ブロックであった物理ブロック#00Hまたは#02Hは、論理ブロック%10Hまたは%11Hにそれぞれ対応付けられ、更新ブロックとされる。
【0168】
即ち、第2の領域におけるポインタ領域の対象ブロックへのポインタの欄の1バイト目を参照すると、論理ブロック%00Hと%02Hに対応するデータ領域の物理ブロックの物理ブロック番号が記述された、ポインタ領域の物理ブロックは、物理ブロック#1BHということになり、さらに、その物理ブロック#1BHの1バイト目と3バイト目を参照すると、論理ブロック%00Hと%02Hに対応するデータ領域の物理ブロックは、それぞれ物理ブロック#10Hと#11Hということになる。また、第2の領域におけるポインタ領域の対象ブロックへのポインタの欄の3バイト目を参照すると、論理ブロック%10Hと%11Hに対応するデータ領域の物理ブロックの物理ブロック番号が記述された、ポインタ領域の物理ブロックは、物理ブロック#1CHということになり、さらに、その物理ブロック#1CHの1バイト目と2バイト目を参照すると、論理ブロック%10Hと%11Hに対応するデータ領域の物理ブロック、つまりデータ領域の更新ブロックは、物理ブロック#00Hと#02Hということになる。
【0169】
さらに、ポインタ領域のうちの、本来、データが書き込まれるべき物理ブロックの物理ブロック番号#00Hと#02Hが記憶されていた物理ブロックの物理ブロック番号#18H、および実際にデータが書き込まれた物理ブロックの物理ブロック番号#10Hと#11Hが記憶されていた物理ブロックの物理ブロック番号#1AHが、有効でなかった第2の領域におけるポインタ領域の更新ブロックへのポインタの欄に書き込まれる。即ち、第1の領域におけるポインタ領域の更新ブロックへのポインタの欄が、第2の領域にコピーされ、そのうちの、記憶内容の更新がされたポインタ領域の物理ブロックの物理ブロック番号#1BHまたは#1CHが、図12に示すように、論理アドレス%00H乃至%07Hに対応していた物理ブロック番号が記憶された物理ブロック番号#18H、または論理アドレス%10H乃至%17Hに対応していた物理ブロック番号が記憶された物理ブロック番号#1AHに、それぞれ書き換えられる。
【0170】
その結果、第2の領域に注目した場合には、物理ブロック#18H,#1AH、および#1DHが、ポインタ領域の更新ブロックとなる。
【0171】
以上のようにして、第2の領域を更新した後は、シングルポインタ方式における場合と同様に、その第2の領域における最新情報と有効性情報とが順次書き込まれる。
【0172】
従って、この場合、データ領域、さらにはポインタ領域の書き込みが終了しないと、有効である旨の有効性情報は書き込まれない。即ち、上述の場合においては、2つの論理ブロック%00Hと%02Hへのデータの書き込みが終了しなければ、第2の領域には、有効である旨の有効性情報は書き込まれない。
【0173】
その結果、2つの論理ブロック%00Hと%02Hへのデータの書き込みが行われている間にメモリコラプションが生じた場合には、第1の領域のみが有効な状態となったままになり、論理ブロック%00Hと%02Hからは、有効である第1の領域を参照することで、その論理ブロック%00Hと%02Hにそれぞれ対応付けられている物理ブロック#00Hと#02Hに記憶されている古いデータが読み出されることになる。
【0174】
一方、2つの論理ブロック%00Hと%02Hへのデータの書き込みが終了し、第2の領域における最新情報と有効性情報の更新が行われた場合には、論理ブロック%00Hと%02Hからは、有効で且つ最も新しい第2の領域を参照することで、その論理ブロック%00Hと%02Hにそれぞれ対応付けられている物理ブロック#10Hと#11Hに記憶されている新しいデータが読み出されることになる。
【0175】
従って、この場合、論理ブロック%00Hと%02Hに記憶される、複数のデータとしての2つデータが関連性を有するものであるときには、メモリコラプションが生じても、シングルポインタ方式における場合と同様に、その2つのデータの間の整合性を維持することが可能となる。
【0176】
さらに、第1および第2の領域におけるポインタ領域の対象ブロックへのポインタの欄には、ポインタ領域の物理ブロックの3つ分の物理ブロック番号を記憶させることができ、また、ポインタ領域の1の物理ブロックには、データ領域の物理ブロックの8つ分の物理ブロック番号を記憶させることができるので、最大で、データ領域の物理ブロックを、24(=3×8)個管理することができる。従って、最大で、24ブロックのうちの半分である12ブロックをデータ領域の更新ブロックとすることができ、そのブロック数分、即ち、シングルポインタ方式よりも多いブロック数のデータの整合性を維持することができる。なお、図11および図12では、24ブロックのうちの8ブロックを更新ブロックとしてあり、最大で、8ブロック分のデータの整合性を維持することができるようになされている。
【0177】
ここで、以上の図11および12で説明したメモリに対する読み書き方式は、データ領域への、いわば2段のポインタを利用したものなので、以下、適宜、ダブルポインタ方式という。
【0178】
次に、ダブルポインタ方式によるデータの読み書き処理について、図13および図14のフローチャートを参照してさらに説明する。
【0179】
まず、図13のフローチャートを参照して、読み出し処理について説明する。
【0180】
この場合、まず最初に、ステップS51またはS58において、図5のステップS1またはS4における場合とそれぞれ同様の判定処理が行われる。
【0181】
そして、第1の領域のみが有効の場合、および第1と第2の領域の両方が有効であるが、第1の領域の方が新しい場合は、ステップS52に進み、また、第2の領域のみが有効の場合、および第1と第2の領域の両方が有効であるが、第2の領域の方が新しい場合は、ステップS55に進む。
【0182】
ステップS52では、第1の領域におけるポインタ領域の対象ブロックへのポインタの欄を参照することで、読み出すべきデータの論理ブロック番号に対応する物理ブロック番号が記憶されている、ポインタ領域の物理ブロックの物理ブロック番号(ポインタ)が認識され、ステップS53に進む。即ち、例えば、図11で説明したようにメモリが構成される場合において、論理ブロック番号が%00H乃至%07H、または%08H乃至%0FHのとき、ポインタ領域の対象ブロックへのポインタの欄の1または2バイト目に記憶されている物理ブロック番号がそれぞれ認識される。
【0183】
ステップS53では、ステップS52で認識された物理ブロック番号に対応するポインタ領域の物理ブロックを参照することで、読み出すべきデータの論理ブロック番号に対応する物理ブロック番号が認識され、ステップS54に進む。即ち、読み出すべきデータの論理ブロック番号が、ある基準値(図11の場合においては、%00Hまたは%08H)から0乃至7だけオフセットした値である場合には、ステップS52で認識された物理ブロック番号に対応する物理ブロックの左から、そのオフセット分だけずれた位置に記憶された物理ブロック番号が、読み出すべきデータの論理ブロック番号に対応する物理ブロック番号として認識される。
【0184】
そして、ステップS54では、ステップS53で認識された物理ブロック番号に対応する物理ブロックからデータが読み出され、処理を終了する。
【0185】
一方、ステップS55では、第2の領域におけるポインタ領域の対象ブロックへのポインタの欄を参照することで、読み出すべきデータの論理ブロック番号に対応する物理ブロック番号が記憶されている、ポインタ領域の物理ブロックの物理ブロック番号が認識され、以下、ステップS56,S57に順次進み、ステップS53,S54それぞれに相当する処理が行われ、処理を終了する。
【0186】
次に、図14のフローチャートを参照して、書き込み処理について説明する。
【0187】
この場合も、ステップS61またはS74において、図5のステップS1またはS4における場合とそれぞれ同様の判定処理が行われる。
【0188】
そして、第1の領域のみが有効の場合、および第1と第2の領域の両方が有効であるが、第1の領域の方が新しい場合は、ステップS62に進み、第1の領域におけるポインタ領域の対象ブロックへのポインタの欄を参照することで、更新ブロックとすることができるデータ領域の物理ブロックの物理ブロック番号が記憶されたポインタ領域の物理ブロックの物理ブロック番号が認識され、ステップS63に進む。即ち、例えば、図11に示したようにメモリが構成される場合においては、第1の領域におけるポインタ領域の対象ブロックへのポインタの欄の3バイト目に記憶された物理ブロック番号#1AHが認識される。
【0189】
ステップS63では、ステップS62で認識された物理ブロック番号に対応する物理ブロックに記憶された、データ領域の更新ブロックの物理ブロック番号を参照することで、データ領域の更新ブロックが認識され、ステップS64に進み、そのデータ領域の更新ブロックに、外部などから供給された、書き込むべきデータが書き込まれる。
【0190】
なお、外部から、複数の論理ブロックに書き込むデータが供給された場合には、ステップS63では、その複数の論理ブロックと同一の数の、データ領域の更新ブロックの物理ブロック番号が、ステップS62で認識された物理ブロック番号に対応する物理ブロック(ポインタ領域の物理ブロック)を、例えば、左から右方向に順次サーチすることで認識されるようになされている。さらに、この場合、ステップS64では、このようにして認識された複数の物理ブロック番号それぞれに対応するデータ領域の更新ブロックに、外部からのデータが順次書き込まれるようになされている。
【0191】
その後、ステップS65に進み、データの書き込みの対象とした論理ブロックの論理ブロック番号が対応付けられていた物理ブロック番号を記憶していた物理ブロックを更新したものが、ポインタ領域の更新ブロックにコピーされる。即ち、例えば、図11および図12で説明した場合においては、データの書き込みの対象とした論理ブロックの論理ブロック番号%00H,%02Hが対応付けられていた物理ブロック番号#00H,#02Hを記憶していた物理ブロック#18Hを更新し、そのうちの物理ブロック番号#00H,#02Hをそれぞれ#10H,#11Hとしたものが、ポインタ領域の更新ブロック#1BHにコピーされる。
【0192】
さらに、ステップS65では、データ領域の更新ブロックへのポインタ(データ領域の更新ブロックの物理ブロック番号)を記憶している物理ブロックを更新したものが、ポインタ領域の更新ブロックにコピーされる。即ち、例えば、図11および図12で説明した場合においては、データ領域の更新ブロックの物理ブロック番号#10H乃至#17Hを記憶している物理ブロック#1AHを更新し、そのうちの物理ブロック番号#10H,#11Hをそれぞれ#00H,#02Hとしたものが、ポインタ領域の更新ブロック#1Cにコピーされる。
【0193】
そして、ステップS66に進み、第1の領域におけるポインタ領域の対象ブロックへのポインタの欄、およびポインタ領域の更新ブロックへのポインタの欄とを更新し、さらに、その最新情報および有効性情報を更新したものが、第2の領域にコピーされる。
【0194】
即ち、例えば、図11および図12の場合を例にすれば、第1の領域におけるポインタ領域の対象ブロックへのポインタの欄については、外部から供給されたデータを書き込む論理ブロックに対応付けられていたデータ領域の物理ブロック#00H,#02Hへのポインタのポインタとなっている1バイト目に記憶されていた物理ブロック番号#18Hが、実際にデータを書き込んだデータ領域の物理ブロック#10H,#11Hへのポインタのポインタである物理ブロック番号#1BHに更新されるとともに、実際にデータを書き込んだデータ領域の物理ブロック#10H,#11Hへのポインタのポインタとなっていた物理ブロック番号#1AHが、データを書き込む論理ブロックに対応付けられていたデータ領域の物理ブロック#00H,#02Hへのポインタのポインタとなった物理ブロック番号#1CHに更新される。
【0195】
また、第1の領域におけるポインタ領域の更新ブロックへのポインタの欄については、物理ブロック番号の更新されたポインタ領域の物理ブロック(更新ブロックであった物理ブロック)の物理ブロック番号#1BH,#1CHが、ポインタ領域の更新ブロックとなった物理ブロックの物理ブロック番号#18H,#1AHにそれぞれ更新される。
【0196】
さらに、第1の領域における最新情報および有効性情報が更新され、以上の更新結果が、第2の領域に書き込まれ、処理を終了する。
【0197】
一方、第2の領域のみが有効の場合、および第1と第2の領域の両方が有効であるが、第2の領域の方が新しい場合は、ステップS68乃至S72に順次進み、第1または第2の領域についての処理が、逆に第2または第1の領域についてそれぞれ行われることを除けば、ステップS62乃至S66における場合とそれぞれ同様の処理が行われる。
【0198】
なお、ダブルポインタ方式の場合においても、シングルポインタ方式と同様に、整合性を維持することができる物理ブロックの数には制限があるが、シングルポインタ方式をダブルポインタ方式に拡張するのと同様にして、ダブルポインタ方式を拡張していき、データ領域へのポインタを、3段、4段、・・・とすれば、整合性を維持することができる物理ブロックの数を、より多くすることができる。従って、1ブロックの長さを考慮して、データ領域へのポインタの段数を適切に設定することで、整合性を維持することができる物理ブロックの数の上限を、所望の値にすることができる。
【0199】
次に、図3に示したICカード2のシーケンサ91による、EEPROM66に対するデータの読み書き処理は、上述のダブルポインタ方式により行われるようになされており、この場合のEEPROM66のメモリ割り当ての例を、図15に示す。
【0200】
図15では、EEPROM66は、物理ブロックを256個有している。各物理ブロックは、32バイトのデータ部(D00乃至D1F)と、8バイトのパリティ部(P0乃至P5)との合計40バイトで構成されている。
【0201】
また、図15では、256の物理ブロックに物理ブロック番号#00H乃至#FFHがそれぞれ割り当てられており、このうち、物理ブロック#00H乃至#EFHがデータ領域を、物理ブロック#F0H乃至#FDHがポインタ領域を、物理ブロック#FEH,#FFHが第1、第2の領域を、それぞれ構成している。
【0202】
さらに、データ領域については、240の物理ブロック#00H乃至#EFHのうち、224の物理ブロックが対象ブロック(以下、データブロックともいう)とされ、残りの16の物理ブロックが更新ブロックとされている。従って、ここでは、最大で、16ブロック分のデータの整合性を維持することができるようになされている。なお、図15に示した状態では、物理ブロック#00H乃至#DFHがデータブロックに、物理ブロック#E0H乃至EFHが更新ブロックになっている。
【0203】
ポインタ領域については、14の物理ブロック#F0H乃至#FDHのうちの7個ずつが、それぞれ対象ブロック(以下、ポインタブロックともいう)または更新ブロックとされている。なお、図15に示した状態では、物理ブロック#F0H乃至#F6Hがポインタブロックに、物理ブロック#F7H乃至FDHが更新ブロックになっている。
【0204】
なお、図15では、第1および第2の領域は、有効判定ブロックとして図示してある。
【0205】
図16は、有効判定ブロック(第1および第2の領域)の構成例を示している。
【0206】
同図(A)に示すように、有効判定ブロックのデータ部の1バイト目(D00)には、最新情報(最新性判定情報)が配置され、2乃至8バイト目(D01乃至D07)には、ポインタ領域の対象ブロック(ポインタブロック)の物理ブロック番号が配置される。
【0207】
有効判定ブロックのデータ部の9乃至24バイト目(D08乃至D17)には、データ領域の更新ブロックの物理ブロック番号が配置される。即ち、上述の場合においては、第1および第2の領域に、データ領域の更新ブロックの物理ブロック番号が記憶されたポインタ領域の物理ブロックの物理ブロック番号(データ領域の更新ブロックへのポインタのポインタ)が記憶されるようになされていたが、ここでは、データ領域の更新ブロックの物理ブロック番号(データ領域の更新ブロックへのポインタ)が、直接、有効判定ブロックに配置されている。
【0208】
従って、ここでは、ポインタ領域に、データ領域の更新ブロックの物理ブロック番号が記憶される物理ブロックはない。
【0209】
有効判定ブロックのデータ部の25乃至31バイト目(D18乃至D1E)には、ポインタ領域の更新ブロックの物理ブロック番号が配置され、その32バイト目(D1F)は予備とされている。
【0210】
また、有効判定ブロックのパリティ部には、上述の有効性判定情報に相当する、例えばRS符号などが配置される。
【0211】
ここで、図15に示すように、EEPROM66が構成されている場合の、有効性判定ブロックのデータ部の初期値の例を、図16(B)に示す。
【0212】
次に、図17は、ポインタ領域を構成する物理ブロック(ポインタブロックおよびその更新ブロック)の構成例を示している。
【0213】
同図(A)に示すように、データ部(D00乃至D1F)には、データ領域の物理ブロックの物理ブロック番号が32個単位で配置される。なお、ポインタ領域を構成する物理ブロックのパリティ部は、上述した有効性情報として用いられるものではなく、通常のパリティとしての役割を果たすものであり、従って、このパリティ部に配置される情報は、誤り訂正能力を有するものであることが好ましい。これは、ダブルポインタ方式では、ポインタ領域を構成する物理ブロックのデータ部に配置された情報に誤りがないかどうかの有効性は、そのパリティ部に配置される情報によってではなく、有効判定ブロックの有効性情報としてのパリティ部に基づいて、最終的に判定されるからである。
【0214】
ここで、図15に示すように、EEPROM66が構成されている場合の、ポインタ領域を構成する物理ブロックのデータ部の初期値の例を、図17(B)に示す。
【0215】
なお、データ領域を構成する物理ブロック(データブロックおよびその更新ブロック)は、データ部に物理ブロック番号ではなく、読み書きされるデータが配置される他は、ポインタ領域を構成する物理ブロックと同様に構成されるので、その説明は省略する。
【0216】
次に、以上のようにEEPROM66が構成される場合の、そのEEPROM66に対するデータの読み書き処理について説明する。
【0217】
上述したように、ICカード2がR/W1に近接し、ICカード2を構成する各ブロックに電源の供給が開始されると、シーケンサ91では、図18のフローチャートにしたがった初期処理が行われる。
【0218】
即ち、この場合、まず最初に、ステップS81において、シーケンサ91は、EEPROM66を参照することにより、有効で、かつ最新の有効判定ブロックを選択し、ステップS82に進み、その選択した有効判定ブロックをRAM67にコピーする。さらに、シーケンサ91は、ステップS83に進み、選択した有効性判定ブロックに配置されているポインタ領域のポインタブロックの物理ブロック番号を参照し、その物理ブロック番号に対応するポインタブロックを、EEPROM66から読み出し、RAM67にコピーして、初期処理を終了する。
【0219】
以上のような初期処理により、RAM67には、図19に示すように、有効かつ最新の有効判定ブロックと、7つのポインタブロックに記憶されているデータ領域のデータブロックの物理ブロック番号(図15に示すように、EEPROM66が構成されていた場合には、物理ブロック番号#00H乃至#DFH)とが記憶される。
【0220】
次に、図20のフローチャートは、図18のステップS81の処理の詳細を示している。
【0221】
この場合、まず最初に、ステップS91において、シーケンサ91は、物理ブロック番号#FEHと#FFHに対応する有効判定ブロックの有効性情報としてのパリティ部を参照し、有効かどうかを判定する。
【0222】
ステップS91において、物理ブロック番号#FEHに対応する有効判定ブロックのみ有効であると判定された場合、ステップS92に進み、シーケンサ91は、選択すべき有効判定ブロックの物理ブロック番号を格納する変数Bnに、物理ブロック番号#FEHをセットし、リターンする。また、ステップS91において、物理ブロック番号#FFHに対応する有効判定ブロックのみ有効であると判定された場合、ステップS93に進み、シーケンサ91は、変数Bnに、物理ブロック番号#FFHをセットし、リターンする。
【0223】
一方、ステップS91において、物理ブロック番号#FEHおよび#FFHに対応するいずれの有効判定ブロックも有効であると判定された場合、ステップS94に進み、シーケンサ91は、それぞれの有効判定ブロックの最新情報としての、そのデータ部の1バイト目を参照することで、いずれの有効判定ブロックが新しいかを判定する。ステップS94において、物理ブロック番号#FEHまたは#FFHに対応する有効判定ブロックが新しいと判定された場合、ステップS92またはS93に進み、それぞれ上述した場合と同様の処理が行われ、リターンする。
【0224】
次に、以上のような初期処理が行われた後、シーケンサ91に対して、EEPROM66からのデータの読み出しの要求が行われた場合の、シーケンサ91の読み出し処理について説明する。なお、ここでは、データの読み出しの要求とともに、その読み出すデータが記憶されている論理ブロックの論理ブロック番号も、シーケンサ91に供給されるものとする。
【0225】
この場合、図21のフローチャートに示すように、まず最初に、ステップS101において、シーケンサ91は、読み出すべきデータのブロック数を変数nにセットするとともに、そのブロック数をカウントするための変数iに、初期値としての、例えば1をセットする。ここで、シーケンサ91には、上述したように、読み出すべきデータが記憶されている論理ブロックの論理ブロック番号が供給されるようになされており、シーケンサ91では、その論理ブロック番号の数により、読み出すべきデータのブロック数nが認識されるようになされている。
【0226】
その後、シーケンサ91は、ステップS102において、変数Blに、i番目の論理ブロックの論理ブロック番号をセットし、ステップS103に進み、RAM67を参照することにより、上述したようにして、論理ブロック番号Blに対応付けられている物理ブロック番号Bpを認識する。
【0227】
そして、シーケンサ91は、ステップS104において、EEPROM66の、物理ブロック番号Bpに対応する物理ブロックからデータを読み出し、RAM67に確保された送信バッファに転送する。即ち、RAM67には、図18で説明した初期処理の結果を記憶する領域の他に、送信バッファとなる領域が確保されており、その送信バッファに、EEPROM66から読み出されたデータが転送される。
【0228】
その後、ステップS105において、シーケンサ91は、変数iを1だけインクリメントし、ステップS106に進み、変数iがn以下であるかどうかを判定する。ステップS106において、変数iがn以下であると判定された場合、即ち、要求されたブロック数だけのデータを、まだ読み出していない場合、ステップS102に戻り、以下、上述した場合と同様の処理が行われる。また、ステップS106において、変数iがnより大きいと判定された場合、即ち、要求された論理ブロックのデータの読み出しを完了した場合、ステップS107に進み、RAM67の送信バッファに記憶されていたデータが、上述したようにしてR/W1に送信され、読み出し処理を終了する。
【0229】
次に、図22のフローチャートは、図21のステップS103の処理のより詳細を示している。
【0230】
この場合、まず最初に、ステップS111において、シーケンサ91は、論理ブロック番号Blが、%00H以上%DFH以下の範囲の値であるかどうかを判定する。
【0231】
ここで、EEPROM66では、論理ブロック番号として、例えば、%00H乃至%DFHの224個(データブロックと同一の数)が用意されており、ステップS111の判定処理は、論理ブロック番号Blが、使用し得る値のものかを確認するために行われる。
【0232】
ステップS111において、論理ブロック番号Blが、%00H以上%DFH以下の範囲の値でないと判定された場合、ステップS112に進み、所定のエラー処理が行われ、読み出し処理を終了する。即ち、この場合、論理ブロック番号Blが使用し得る値ではないため、その後の処理は行われない。
【0233】
一方、ステップS111において、論理ブロック番号Blが、%00H以上%DFH以下の範囲の値であると判定された場合、ステップS113に進み、RAM67を参照することで、論理ブロック番号Blに対応する物理ブロック番号Bpが認識され、リターンする。
【0234】
次に、図18で説明した初期処理が行われた後、シーケンサ91に対して、EEPROM66へのデータの書き込み(EEPROM66に記憶されたデータの更新)の要求が行われた場合の、シーケンサ91の書き込み処理について説明する。
【0235】
なお、ここでは、データの書き込み要求とともに、そのデータおよびそのデータを書き込む論理ブロックの論理ブロック番号も、シーケンサ91に供給されるものとする。さらに、RAM67には、上述した領域の他に、シーケンサ91で受信された、書き込むデータを記憶する受信バッファの領域も確保されており、その受信バッファに、書き込むデータが記憶されるものとする。
【0236】
この場合、図23のフローチャートに示すように、まず最初に、ステップS121において、シーケンサ91は、書き込むデータのブロック数を変数nにセットするとともに、そのブロック数をカウントするための変数iに、初期値としての、例えば1をセットする。ここで、シーケンサ91では、上述したように、そこに供給される論理ブロック番号の数から、書き込むデータのブロック数nが認識されるようになされている。
【0237】
その後、シーケンサ91は、ステップS122において、変数Blに、i番目の論理ブロック(i番目のデータを書き込む論理ブロック)の論理ブロック番号をセットし、ステップS123に進み、RAM67を参照することにより、上述したようにして、論理ブロック番号Blに対応する論理ブロックに書き込むべきデータを実際に書き込む、データ領域の更新ブロックの物理ブロック番号Brを求め、さらに、それに伴い、その更新ブロックBrをデータブロックとするための処理を行う。
【0238】
即ち、ステップS123では、図24のフローチャートに示すように、まず最初に、ステップS141において、シーケンサ91は、RAM67を参照することで、論理ブロック番号Blに対応する論理ブロックに書き込むべきデータを実際に書き込む、データ領域の更新ブロックの物理ブロック番号Brを求める。具体的には、RAM67に記憶された有効判定ブロックの、データ領域の更新ブロックの物理ブロック番号が記述された部分の左からi番目を参照し、そこに記述されている物理ブロック番号を、変数Brにセットする。
【0239】
そして、ステップS142に進み、シーケンサ91は、図21のステップS103における場合と同様に、RAM67を参照することで、論理ブロック番号Blに対応付けられている物理ブロック番号Bpを認識する。
【0240】
その後、シーケンサ91は、ステップS143において、物理ブロック番号Bpを、RAM67の、データ領域の更新ブロックの物理ブロック番号Brが記述されていた位置に書き込み、ステップS144に進み、その物理ブロック番号Brを、RAM67の、論理ブロック番号Blに対応付けられていた物理ブロック番号Bpが記述されていた位置に書き込み、リターンする。
【0241】
即ち、ステップS143およびS144では、図25に示すように、物理ブロック番号BrとBpとの記憶位置が交換され、これにより、データ領域の更新ブロックであった物理ブロックBrが、論理ブロックBlに対応するデータブロックとされ、論理ブロックBlに対応付けられていた物理ブロックBpがデータ領域の更新ブロックとされる。
【0242】
図23に戻り、ステップS123の処理後は、ステップS124に進み、シーケンサ91において、データ領域の更新ブロックBr(正確には、データ領域の更新ブロックであったが、図24で説明した処理によりデータブロックとされた物理ブロックBr)に、受信バッファに記憶された、i番目のデータが書き込まれ、ステップS125に進む。
【0243】
ステップS125では、シーケンサ91は、変数iを1だけインクリメントし、ステップS126に進み、変数iがn以下であるかどうかを判定する。ステップS126において、変数iがn以下であると判定された場合、即ち、要求されたブロック数だけのデータを、まだ書き込んでいない場合、ステップS122に戻り、以下、上述した場合と同様の処理が行われる。また、ステップS126において、変数iがnより大きいと判定された場合、即ち、要求されたブロック数のデータの書き込みを完了した場合、ステップS128に進み、シーケンサ91は、ステップS122乃至S126の処理を行うことにより、RAM67に記憶されたポインタブロックのうち、その記憶内容が変更(更新)されたものの数を、変数mにセットし、その変更されたポインタブロックをカウントするための変数jに、初期値としての、例えば1をセットする。
【0244】
ここで、RAM67に記憶されたポインタブロックの記憶内容は、ステップS123の処理(図24で説明した処理)により変更されるが、このようにして、ポインタブロックの記憶内容が変更された場合、そのポインタブロックが記憶されているRAM67の領域に、その旨を示すフラグがたてられるようになされており、ステップS128では、そのフラグを参照することで、記憶内容が変更されたポインタブロックの数が認識されるようになされている。
【0245】
その後、ステップS129に進み、シーケンサ91において、変更されたポインタブロックの、例えば、RAM67の上からj番目のものの物理ブロック番号が変数Bnにセットされる。そして、シーケンサ91は、ステップS130において、RAM67を参照することにより、本来、データを書き込むべき物理ブロックの物理ブロック番号を記憶しているポインタブロックの物理ブロック番号Bnを認識し、さらに、そのポインタブロックBnを、ポインタ領域の更新ブロックとするための処理を行う。
【0246】
即ち、ステップS130では、図26のフローチャートに示すように、まず最初に、ステップS151において、シーケンサ91は、RAM67を参照することで、新たにポインタブロックとする、ポインタ領域の更新ブロックの物理ブロック番号Btを求める。具体的には、RAM67に記憶された有効判定ブロックの、ポインタ領域の更新ブロックの物理ブロック番号が記述された部分の左からj番目を参照し、そこに記述されている物理ブロック番号を、変数Btにセットする。
【0247】
そして、シーケンサ91は、ステップS152において、物理ブロック番号Btを、RAM67の、ポインタブロックの物理ブロック番号Bnが記述されていた位置に書き込み、ステップS153に進み、物理ブロック番号Bnを、RAM67の、ポインタ領域の更新ブロックの物理ブロック番号Btが記述されていた位置に書き込み、リターンする。
【0248】
即ち、ステップS152およびS153では、図27に示すように、物理ブロック番号BnとBtとの記憶位置が交換され、これにより、ポインタ領域の更新ブロックであった物理ブロックBtがポインタブロックとされ、ポインタブロックであった物理ブロックBnが、ポインタ領域の更新ブロックとされる。
【0249】
再び、図23に戻り、ステップS130の処理後は、ステップS131に進み、シーケンサ91は、EEPROM66に記憶されている、ポインタ領域の更新ブロックBtに、RAM67の更新されたポインタブロックのうちの、上からj番目のものをコピーし、ステップS132に進む。ステップS132では、シーケンサ91は、変数jを1だけインクリメントし、ステップS133に進み、変数jがm以下であるかどうかを判定する。ステップS133において、変数jがm以下であると判定された場合、即ち、変更されたポインタブロックすべてについての処理が、まだ終了していない場合、ステップS129に戻り、以下、上述した場合と同様の処理が行われる。また、また、ステップS133において、変数jがmより大きいと判定された場合、即ち、変更されたポインタブロックすべてについての処理が終了した場合、ステップS134に進み、シーケンサ91は、RAM67に記憶されている有効判定ブロックの最新情報としての、そのデータ部の1バイト目を1だけインクリメントする。
【0250】
なお、本実施の形態では、上述したように、最新情報として、0,1,2の3値が順次用いられるようになされており、前回の最新情報のインクリメントの結果得られた値が2である場合には、ステップS134では、最新情報は0とされるようになされている。
【0251】
ステップS134の処理後は、ステップS135に進み、シーケンサ91は、RAM67が記憶している有効判定ブロックのパリティ部に書き込むべきRS符号をパリティ演算部93に演算させ、その有効判定ブロックに書き込み、ステップS136に進む。ステップS136では、シーケンサ91は、RAM67が記憶している有効判定ブロックを、図28に示すように、EEPROM66に記憶されている、初期処理(図18)のステップS81で選択しなかった方の有効判定ブロックの位置に上書きし、ステップS137に進む。ステップS137では、シーケンサ91において、データの書き込みが正常に終了したことを示す書き込み終了情報を、R/W1に送信するための制御が行われ、書き込み処理を終了する。
【0252】
以上のように、データ領域への書き込みが終了し、さらに、データ領域を構成する物理ブロックへのポインタを記憶するポインタ領域への書き込みが終了してから、ポインタ領域を構成する物理ブロックへのポインタを記憶する有効判定ブロック(第1または第2の領域)の記憶内容を更新するようにしたので、1以上の物理ブロックにおける物理的なメモリコラプションに対処することが可能となる。即ち、データ領域を構成する1の物理ブロックのメモリコラプションに対処するのと同時に、複数の物理ブロックのメモリコラプションにも対処することが可能となる。
【0253】
また、上述したことから、有効判定ブロックと、ポインタ領域とに記憶される情報は、データ領域における論理ブロック番号を物理ブロック番号に変換する、いわば変換表の役割を果たすから、有効判定ブロックや、ポインタ領域の書き込みの最中に障害が発生すると、論理的なメモリコラプションが生じるが、そのような論理的なメモリコラプションにも対処することが可能となる。
【0254】
その結果、複数の関連性のあるデータの書き込みの最中に障害が発生し、メモリコラプションが生じても、それらの複数のデータの整合性を維持するという、メモリコラプションに対する効果的な対処が可能となる。
【0255】
以上、本発明を非接触カードシステムに適用した場合について説明したが、本発明は、その他、メモリその他の記憶手段に、データを書き込むあらゆる装置に適用可能である。但し、本発明は、例えば、上述の非接触カードシステムや、また、接触型であっても、ユーザがICカードの抜き差しを自由に行うことができるシステムなどの、いわば、データの送受信が不安定な状態で行われるシステムについて、特に有用である。
【0256】
なお、本実施の形態では、有効判定ブロックまたはポインタ領域に、ポインタ領域またはデータ領域の、いわば空き領域としての、ポインタ領域の更新ブロックの物理ブロック番号、またはデータ領域の更新ブロックの物理ブロック番号をそれぞれ記憶させるようにしたが、これらの更新ブロックの物理ブロック番号は、必ずしも記憶させる必要はない。但し、更新ブロックの物理ブロック番号を記憶させておかない場合には、データの書き込みの際に、更新ブロックとなる物理ブロックを、EEPROM66の記憶内容をサーチすることにより検出する必要があるため、処理の高速化などの観点からは、更新ブロックの物理ブロック番号を記憶させておくようにするのが望ましい。
【0257】
また、本実施の形態では、EEPROM66上の所定の位置に、有効判定ブロックを記憶させる領域、ポインタ領域、およびデータ領域を割り当てるようにしたが、これらの領域を割り当てる位置は、特に限定されるものではない。さらに、これらの領域は、EEPROM66上に連続した範囲の領域として確保する必要もない。即ち、有効判定ブロックを記憶させる領域、ポインタ領域、またはデータ領域それぞれは、EEPROM66上の不連続な位置に確保することが可能である。
【0258】
さらに、本実施の形態では、EEPROM66に、前回の記憶内容のみを保持しておくようにしたが、その他、例えば、前回と前々回の記憶内容を保持しておくようにすることなども可能である。但し、この場合、より多くの記憶容量が必要となる。
【0259】
【発明の効果】
以上のように、本発明によれば、メモリコラプションにより1のブロックに記憶されていたデータが破壊されることを防止することができる。
【0260】
また、本発明によれば、メモリコラプションによりICカードが最悪の状態となった場合でも、使用不可にならないようにすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用した非接触カードシステムの一実施の形態の構成例を示すブロック図である。
【図2】図1のリーダ/ライタ1の構成例を示すブロック図である。
【図3】図1のICカード2の構成例を示すブロック図である。
【図4】本発明の基本原理を説明するための図である。
【図5】図4に示す構成のメモリに対する読み出し処理を説明するためのフローチャートである。
【図6】図4に示す構成のメモリに対する書き込み処理を説明するためのフローチャートである。
【図7】シングルポインタ方式が適用されるメモリの構成例を示す図である。
【図8】シングルポインタ方式が適用されるメモリの構成例を示す図である。
【図9】シングルポインタ方式による読み出し処理を説明するためのフローチャートである。
【図10】シングルポインタ方式による書き込み処理を説明するためのフローチャートである。
【図11】ダブルポインタ方式が適用されるメモリの構成例を示す図である。
【図12】ダブルポインタ方式が適用されるメモリの構成例を示す図である。
【図13】ダブルポインタ方式による読み出し処理を説明するためのフローチャートである。
【図14】ダブルポインタ方式による書き込み処理を説明するためのフローチャートである。
【図15】ダブルポインタ方式によりデータの読み書きを行う場合の、図3のEEPROM66の構成例を示す図である。
【図16】有効判定ブロックとなる物理ブロックの構成例を示す図である。
【図17】ポインタ領域を構成する物理ブロックの構成例を示す図である。
【図18】EEPROM66に対する読み書き処理を行う前に行われる初期処理を説明するためのフローチャートである。
【図19】RAM67の記憶内容を示す図である。
【図20】図18のステップS81の処理をより詳細を説明するためのフローチャートである。
【図21】EEPROM66に対する読み出し処理を説明するためのフローチャートである。
【図22】図21のステップS103の処理のより詳細を説明するためのフローチャートである。
【図23】EEPROM66に対する書き込み処理を説明するためのフローチャートである。
【図24】図23のステップS123の処理のより詳細を説明するためのフローチャートである。
【図25】図24のステップS143およびS144の処理を説明するための図である。
【図26】図23のステップS130の処理のより詳細を説明するためのフローチャートである。
【図27】図26のステップS152およびS153の処理を説明するための図である。
【図28】図23のステップS135の処理を説明するための図である。
【符号の説明】
1 リーダ/ライタ, 2 ICカード, 3 コントローラ, 21 IC, 23 変調回路, 25 復調回路, 27 アンテナ, 51 IC, 52 コンデンサ, 53 アンテナ, 61 RFインタフェース部, 62BPSK復調回路, 63 PLL部, 64 演算部, 65 ROM, 66 EEPROM, 67 RAM, 68 BPSK変調回路, 81 ASK復調部, 82 電圧レギュレータ, 83 発振回路, 84 ASK変調部, 91 シーケンサ, 92 暗号/復号部, 93 パリティ演算部

Claims (12)

  1. 所定のブロック単位で情報を記憶する記憶手段を用いた情報処理方法であって、
    前記記憶手段は、
    複数のブロックから構成され、ブロック単位でデータを記憶するデータ領域と、
    前記複数のブロックブロックに割当てられたブロック番号であって、更新前のデータが記憶されているブロックのブロック番号を示す第1のブロック番号群、更新後のデータを記憶するブロックのブロック番号を示す第2のブロック番号群、および記憶内容の新しさに関する情報である最新情報、それぞれ記憶する第1の領域並びに第2の領域と
    を有し、
    前記最新情報に基づいて選択された前記第1および第2の領域のうちの一方の領域の、前記第2のブロック番号群が示すブロック番号のブロックに、前記更新後のデータを記憶させ
    前記第1および第2の領域のうちの他方の領域の前記第1ブロック番号群に、前記更新後のデータを記憶させたブロックのブロック番号を記憶させ、その他方の領域の前記第2のブロック番号群に、前記更新前のデータが記憶されているブロックのブロック番号を記憶させる
    ことを特徴とする情報処理方法。
  2. 前記第1および第2の領域は、それぞれ、その領域が記憶している記憶内容の有効性に関する有効性情報を記憶し、
    前記最新情報および前記有効性情報に基づいて、前記第1および第2の領域のうちの一方の領域を選択する
    ことを特徴とする請求項1に記載の情報処理方法。
  3. 前記他方の領域前記最新情報更新する
    ことを特徴とする請求項1または2に記載の情報処理方法。
  4. 前記最新情報と前記有効性情報に基づいて、前記第1および第2の領域のいずれかを選択し、選択した領域が記憶している前記第1のブロック番号群が示すブロックに記憶されている更新前のデータを読み出す
    ことを特徴とする請求項2に記載の情報処理方法。
  5. 所定のブロック単位で情報を記憶する記憶手段を用いて情報処理を行う情報処理装置であって、
    前記記憶手段は、
    複数のブロックから構成され、ブロック単位でデータを記憶するデータ領域と、
    前記複数のブロックブロックに割当てられたブロック番号であって、更新前のデータが記憶されているブロックのブロック番号を示す第1のブロック番号群、更新後のデータを記憶するブロックのブロック番号を示す第2のブロック番号群、および記憶内容の新しさに関する情報である最新情報、それぞれ記憶する第1の領域並びに第2の領域と
    を有し、
    前記最新情報に基づいて選択された前記第1および第2の領域のうちの一方の領域の、前記第2のブロック番号群が示すブロック番号のブロックに、前記更新後のデータを記憶させるデータ記憶制御手段と、
    前記第1および第2の領域のうちの他方の領域の前記第1ブロック番号群に、前記更新後のデータを記憶させたブロックのブロック番号を記憶させ、その他方の領域の前記第2のブロック番号群に、前記更新前のデータが記憶されているブロックのブロック番号を記憶させるブロック番号記憶制御手段と
    を備えることを特徴とする情報処理装置。
  6. 前記第1および第2の領域は、それぞれ、その領域が記憶している記憶内容の有効性に関する有効性情報を記憶している
    ことを特徴とする請求項に記載の情報処理装置。
  7. 所定のブロック単位で情報を記憶する記憶手段を用いた情報処理方法であって、
    前記記憶手段は、
    複数のブロックから構成され、ブロック単位でデータを記憶するデータ領域と、
    複数のブロックから構成され、ブロック単位で、前記データ領域のブロックであるデータブロックに割当てられたデータブロック番号を記憶するポインタ領域と、
    前記ポインタ領域のブロックであるポインタブロックに割当てられたポインタブロック番号を記憶する前記第1および第2の領域と
    を有し、
    前記第1および第2の領域は、更新前のデータが記憶されている前記データブロックのデータブロック番号を記憶する、前記ポインタブロックのポインタブロック番号を示す第1のブロック番号群、更新後のデータを記憶する前記データブロックのデータブロック番号を記憶する、前記ポインタブロックのポインタブロック番号を示す第2のブロック番号群、および記憶内容の新しさに関する情報である最新情報を、それぞれ記憶し、
    前記最新情報に基づいて選択された前記第1および第2の領域のうちの一方の領域の、前記第2のブロック番号群が示すポインタブロック番号の前記ポインタブロックに記憶されているデータブロック番号の前記データブロックに、前記更新後のデータを記憶させ
    前記更新後のデータを記憶させたデータブロックのデータブロック番号を、前記ポインタブロックに記憶させ、
    そのポインタブロックポインタブロック番号を、前記第1および第2の領域のうちの他方の領域に記憶させる
    ことを特徴とする情報処理方法。
  8. 前記第1および第2の領域は、それぞれ、その領域が記憶している記憶内容の有効性に関する有効性情報を記憶し、
    前記最新情報と前記有効性情報基づいて、前記第1および第2の領域のうちの一方の領域を選択する
    ことを特徴とする請求項7に記載の情報処理方法。
  9. 前記他方の領域前記最新情報更新する
    ことを特徴とする請求項7または8に記載の情報処理方法。
  10. 前記最新情報と前記有効性情報に基づいて、前記第1および第2の領域のいずれかを選択し、選択した領域が記憶している前記第1のブロック番号群が示すポインタブロック番号のポインタブロックが記憶する、データブロック番号のデータブロックに記憶されている更新前のデータを読み出す
    ことを特徴とする請求項8に記載の情報処理方法。
  11. 所定のブロック単位で情報を記憶する記憶手段を用いて情報処理を行う情報処理装置であって、
    前記記憶手段は、
    複数のブロックから構成され、ブロック単位でデータを記憶するデータ領域と、
    複数のブロックから構成され、ブロック単位で、前記データ領域のブロックであるデータブロックに割当てられたデータブロック番号を記憶するポインタ領域と、
    前記ポインタ領域のブロックであるポインタブロックに割当てられたポインタブロック番号を記憶する前記第1および第2の領域と
    を有し、
    前記第1および第2の領域は、更新前のデータが記憶されている前記データブロックのデータブロック番号を記憶する、前記ポインタブロックのポインタブロック番号を示す第1のブロック番号群、更新後のデータを記憶する前記データブロックのデータブロック番号を記憶する、前記ポインタブロックのポインタブロック番号を示す第2のブロック番号群、および記憶内容の新しさに関する情報である最新情報を、それぞれ記憶し、
    前記最新情報に基づいて選択された前記第1および第2の領域のうちの一方の領域の、前記第2のブロック番号群が示すポインタブロック番号の前記ポインタブロックに記憶されているデータブロック番号の前記データブロックに、前記更新後のデータを記憶させるデータ記憶手段と、
    前記更新後のデータを記憶させたデータブロックのデータブロック番号を、前記ポインタブロックに記憶させ、そのポインタブロックポインタブロック番号を、前記第1および第2の領域のうちの他方の領域に記憶させるブロック番号記憶手段と
    を備えることを特徴とする情報処理装置。
  12. 前記第1および第2の領域は、それぞれ、その領域が記憶している記憶内容の有効性に関する有効性情報を記憶している
    ことを特徴とする請求項11に記載の情報処理装置。
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