JP3702492B2 - 衣類乾燥機 - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
本発明は、衣類などに衣類薬剤を吸着する衣類乾燥機に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、衣類乾燥機は図12に示すように構成していた。以下、その構成について説明する。
【0003】
図に示すように、回転ドラム1は、メタル2を介してシャフト3によってその一端を支持され、このシャフト3は固定板4によって外枠5に固定されている。回転ドラム1の他端はドラム支持板6によって支持され、このドラム支持板6は、回転ドラム1内に空気を流通させる熱交換型ファン(送風手段)7を収納するファンケース8と回転ドラム1とをつなぐガイド部9を併設している。電動機10は、回転ドラム1および熱交換型ファン6を駆動回転させる。
【0004】
電動機10の回転はベルト11により熱交換型ファン7に伝え、ベルト12により回転ドラム1に伝える。風胴13は、熱交換型ファン7によって送風された空気を回転ドラム1に戻すものであり、熱源14は送風された空気を加熱する。第1の蓋15は、回転ドラム1内を略密閉状態とするように構成している。第1の蓋開閉検知手段16は、第1の蓋15の開閉状態を検知するもので、通常この第1の蓋開閉検知手段16によって、第1の蓋15の開状態を検知した場合には、電動機10および熱源14の運転を中止する安全対策が施されている。
【0005】
以上の構成によって、回転ドラム1内の衣類の撹拌を行いながら温風を衣類内を通すことによって、洗濯などによって湿った衣類を乾燥することができる。近年、このような構成の衣類乾燥機において、殺菌および殺ダニ機能を有するものがある。これは、乾燥行程における恒率乾燥時に所定の温度以上に維持することによる湿熱乾燥によって殺菌および殺ダニ効果を発揮している。
【0006】
また、抗菌、抗黴、抗ダニ作用を有する薬剤を吸着処理した衣類について説明する。市販の抗菌処理衣料は、その購入前に抗菌剤によって処理されているものであり、洗濯をくり返すとその機械力によって抗菌剤が洗い落とされ、抗菌効果が徐々に低下するものが多く、洗濯方法として手洗い表示となっている。中でも天然系の植物精油を利用した抗菌剤を使用した抗菌処理衣料では、天然系の植物精油が気化することで、その抗菌作用を発揮するもので、当然初期性能を長期的に維持することは困難である。
【0007】
このため、抗菌剤をマイクロカプセル化し、着用時に摩擦などによる物理作用によってマイクロカプセルが徐々に壊れ気化する構成となっている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
このような従来の衣類乾燥機で、特に殺菌および殺ダニ効果のある衣類乾燥機では、衣類は衛生的に乾燥できるが、乾燥を終了した後、タンスなどにしまったり、または着用によってダニや菌の汚染を受ける。つまり、折角衛生的に乾燥ができても、その状態を継続的に維持できない一過性の効果である。
【0009】
また、市販の抗菌衣料については、一般的に洗濯などをくり返すと、徐々に抗菌作用が低下して行くという耐久性の問題を有している。抗菌作用を長期にわたって発揮するためには、初期に薬剤を大量に吸着しなければならないため、初期性能が強すぎることがある。また、天然系植物精油を利用したものについては一定期間効果を持続させるために、天然系植物精油をマイクロカプセル化する高度の技術手段が取られ、抗菌衣料が高価な衣類となっている。
【0010】
その一方で、このような抗菌性を有する衣類の購入者は、当然、同じ抗菌処理をした衣類を数日間着つづけるのではなく、ほぼ毎日交換するわけで、着替えるために複数枚必要である。また、季節によっても着る衣類が違うため、多くの枚数が必要となる。
【0011】
さらに、小児のアトピー性皮膚炎などを対象とした天然系の抗菌剤で抗菌処理した衣類では、小児の成長にあわせて処理衣類を新しく購入する必要がある。
【0012】
抗菌剤をスプレーなどによって直接衣類に振りかけて抗菌作用を発揮する方法もあるが、衣類に均一に抗菌剤を吸着することはできず、また、抗菌剤を吸い込んだり、他のものに抗菌剤をつけてしまったりする場合がある。
【0013】
なお、近年アトピー性皮膚炎が小児を中心に患者数が増加の傾向にあり、その根本原因は、多くの学説があり、いまだに特定には至っていない。その上、決定的な治療手段も確立されていない。しかし、ダニがアトピー性皮膚炎にとって外的増悪因子であることは、学術的に見てもほぼ間違いなく、また、皮膚表面の菌、特に、カンジタ菌や、黄色ぶどう状球菌などは、痒みを生じさせて、睡眠を妨害したり症状を悪化させたりすることがわかっている。
【0014】
本発明は上記従来の課題を解決するもので、薬剤を担持する担持体を外枠の外部から挿 入し、気化室内で揮発分散させることで、一般の衣類を家庭で簡単に衣類の処理を行えるようにするとともに、担持体の一端が気化室内に挿入されたとき、他端が外枠より突出し担持体挿脱時の把手を兼ねる構成とし、担持体を簡単に着脱できるようにし、さらに回転ドラム内の空気の流出を押さえて、薬剤が有効に衣類に吸着しなかったり、気化室内で気化した薬剤が結露などによって流れ出したりするのを防止することを第1の目的としている。
【0015】
また、上記第1の目的を達成するとともに、雰囲気温度に関係なく薬剤の気化速度をほぼ同じにし、沸点の高い薬剤でも容易に揮発できるようにすることを第2の目的としている。
【0016】
また、上記第2の目的を達成するとともに、誤って担持体を挿入せずに処理運転を行って、特に衣類が処理後で有ることが安易にわかる手段がない場合において、未処理のものを処理したものと間違えることがないようにすることを第3の目的としている。
【0017】
また、上記第1〜3の目的を達成するとともに、担持体の使用後を容易に識別できるようにし、薬剤が含まれていない担持体を装填し、処理運転を行ってしまうことがないようにすることを第4の目的としている。
【0018】
また、上記第1〜4の目的を達成するとともに、担持体を挿入していないときに回転ドラム内の空気が担持体の挿入経路を通じて外に漏れ出ることを防止し、通常の乾燥運転において、衣類の乾燥むらや未乾燥などを起こすことを防止することを第5の目的としている。
【0019】
また、上記第5の目的を達成するとともに、担持体を閉塞する第2の蓋を開けたままで運転できないようにし、回転ドラム内の空気が担持体の挿入経路を通じて外に漏れ出ることを防止し、通常の乾燥運転において、衣類の乾燥むらや未乾燥などを起こすことを防止することを第6の目的としている。
【0020】
また、上記第5の目的を達成するとともに、外枠の開口部を閉塞する第1の蓋が閉まっていないときは、通常運転ができない構成を利用して、第2の蓋の開閉状態の検知手段も報知の必要もないようにすることを第7の目的としている。
【0021】
【課題を解決するための手段】
本発明は上記第1の目的を達成するために、衣類投入用の開口部を有する外枠と、この外枠に開閉自在に設け前記開口部を閉塞する第1の蓋と、前記第1の蓋の開閉状態を検知する第1の蓋開閉状態検知手段と、前記外枠内に回転自在に設けた回転ドラムと、前記回転ドラムの一端を回転自在に支持するシャフトと、前記回転ドラムの他端を支持する外周略円環状部を有するドラム支持板と、前記回転ドラム内に空気を流通させる送風手段と、前記回転ドラム内に向かって抗菌、防臭、防虫、防黴の少なくともいずれか1種の性状を有する薬剤を揮発拡散する揮発拡散手段とを備え、前記揮発拡散手段は、前記ドラム支持板に設けた開口部と、この開口部に連通した薬剤の気化室と、前記薬剤を担持する担持体とからなり、前記担持体は、その一端が前記気化室内に挿入され、前記気化室内で前記薬剤が揮発拡散するようにし、他端側が前記外枠より突出し挿脱時の把手を兼ねるようにするとともに、その突出部に回転ドラム内の空気が気化室を通って外枠外に流出するのを防止する栓部を設けたことを第1の課題解決手段としている。
【0022】
また、第2の目的を達成するために、上記第1の課題解決手段において、気化室は、薬剤を加熱する加熱手段を配設したことを第2の課題解決手段としている。
【0023】
また、第3の目的を達成するために、上記第2の課題解決手段に加えて、担持体の装填を検知する検知手段を備え、気化室に前記担持体が装填されていないときは、加熱手段が作動しない構成としたことを第3の課題解決手段としている。
【0024】
また、第4の目的を達成するために、上記第1〜3の課題解決手段において、担持体は、薬剤が揮発分散後に担持体の一部または全体を未使用の段階より変色、発色、変形、変臭のいずれかの少なくとも1つを発現させる構成としたことを第4の課題解決手段としている。
【0025】
また、第5の目的を達成するために、上記第1〜4の課題解決手段において、外枠には、担持体の挿入箇所に第2の蓋を設けたことを第5の課題解決手段としている。
【0026】
また、第6の目的を達成するために、上記第5の課題解決手段に加えて、第2の蓋の開閉状態を検知する第2の蓋開閉検知手段を備え、前記第2の蓋が開いているときには処理運転を行えないようにしたことを第6の課題解決手段としている。
【0027】
また、第7の目的を達成するために、上記第5の課題解決手段において、第2の蓋が開いているときは、外枠の開口部を閉塞する第1の蓋が閉まらないようにしたことを第7の課題解決手段としている。
【0028】
【作用】
本発明は上記した第1の課題解決手段により、抗菌、防臭、防虫、防黴の少なくともいずれか1種の性状を有する薬剤を担持する担持体を外枠の外部から挿入し、ドラム支持板に設けた開口部より回転ドラム内の揮発拡散するとともに、担持体は、他端側を外枠より突出し、挿脱時の把手を兼ねるようにし、その突出部に栓部を設けたことで、一般の衣類を家庭で簡単に、抗菌、防臭、防虫、防黴の少なくともいずれか1種の性状を有する薬剤によって衣類の処理を行うことができるとともに、担持体を簡単に着脱できて、処理運転後、担持体を取り出すためにピンセットなどの器具または治具を用いる必要がなく、取扱いを簡便にでき、担持体の挿入部を通って回転ドラム内の空気が流出し、薬剤が有効に衣類に吸着しなかったり、気化室内で気化した薬剤が結露などによって挿入部より流れ出したりすることを防止することができる。
【0029】
また、第2の課題解決手段により、薬剤を加熱手段により加熱することによって雰囲気温度によって薬剤の気化速度が変化し、処理の速度、処理の濃度のばらつくのを押さえることができ、また、沸点の高い薬剤を用いたときでも揮発拡散することができる。
【0030】
また、第3の課題解決手段により、気化室内に担持体が装填されたかどうかを検知することができ、特に衣類が臭いなどによって処理後であることが安易にわかる手段がない場合においても、誤って担持体を挿入せずに処理運転を行ってしまうのを防止することができる。
【0031】
また、第4の課題解決手段により、衣類の処理に使用した後、担持体の一部または全体を未使用の段階より変色、または、発色、変形、変臭のいずれか1種の少なくとも一つを発現させる構成とすることで、薬剤が含まれていない担持体を挿入して処理運転を行ってしまうのを防止することができる。
【0032】
また、第5の課題解決手段により、担持体を挿入していないときに回転ドラム内の空気が挿入経路を通じて外に漏れ出るのを防止することができ、通常の乾燥運転において、乾燥むらや、未乾燥を防止することができる。
【0033】
また、第6の課題解決手段により、第2の蓋を開けたままで運転し、回転ドラム内の空気が挿入経路を通して外に漏れ出るのを防止することができ、通常の乾燥運転において、乾燥むらや、未乾燥を防止することができる。
【0034】
また、第7の課題解決手段により、通常第1の蓋が閉まっていないときは、通常運転ができない構成を利用して、衣類の処理運転も行えないようにすることができ、開閉状態の検知手段も報知の必要もなく、第2の蓋を開けたままで運転し、回転ドラム内の空気が挿入経路を通して外に漏れ出ることを防止することができ、通常の乾燥運転において、乾燥むらや、未乾燥を防止することができる。
【0035】
【実施例】
以下、本発明の第1の実施例を図1および図2を参照しながら説明する。なお、従来例と同じ構成のものは同一符号を付して説明を省略する。
【0036】
図に示すように、薬剤17は、抗菌、防臭、防虫、防黴の少なくともいずれか1種の性状を有するもので、薬剤タンク(薬剤装填手段)18内に収納し、この薬剤タンク18を蓋15の上部の外枠5側より薬剤供給装置19に収納している。ドラム支持板20内には、薬剤17を回転ドラム1内に揮発拡散するための気化室21を配設し、この気化室21に薬剤タンク18内の薬剤17を薬剤供給管22を通して供給するようにしている。ドラム支持板20上には、気化室21と連通して気化室21内で気化した薬剤17を回転ドラム1内に送り出すための開口部20aを併設している。
【0037】
上記構成において、薬剤タンク18内の薬剤17は、薬剤供給管22によって気化室21に供給され、気化室21内で気化し、ドラム支持板20の開口部20aを通って回転ドラム1内に揮発拡散される。揮発拡散された薬剤17は、回転ドラム1の転動回転によって撹拌されている衣類に吸着され、衣類の処理が行われる。
【0038】
このように本実施例によれば、抗菌、防臭、防虫、防黴の少なくともいずれか1種の性状を有する薬剤を外枠5の外部から装填し、ドラム支持板20に設けた開口部20aより回転ドラム1内の揮発拡散することができ、一般の衣類を家庭で簡単に、抗菌、防臭、防虫、防黴の少なくともいずれか1種の性状を有する薬剤17によって衣類の処理を行うことができる。
【0039】
なお、上記実施例では、薬剤供給装置19を蓋15の上部に配置しているが、外枠5より薬剤17を装填でき、回転ドラム1内に薬剤17を揮発分散できる位置であれば、ドラム支持板20上のどの位置であっても効果は同じである。
【0040】
つぎに、本発明の第2の実施例を図3を参照しながら説明する。なお、上記第1の実施例と同じ構成のものは同一符号を付して説明を省略する。
【0041】
図に示すように、気化室21内に薬剤17を加熱するヒータ(加熱手段)23を設けている。他の構成は上記第1の実施例と同じである。
【0042】
上記構成において、薬剤タンク18内の薬剤17は、薬剤供給管22を通して気化室21に供給され、気化室21内のヒータ23上に滴下され、ヒータ23の熱によって気化し、開口部20aを通って回転ドラム1内に揮発拡散される。揮発分散された薬剤17は、回転ドラム1の転動回転によって撹拌されている衣類に吸着され、衣類の処理が行われる。
【0043】
このように本実施例によれば、薬剤17をヒータ23により加熱することによって雰囲気温度によって薬剤17の気化速度が変化し、処理の速度、処理の濃度のばらつくのを押さえることができ、また、沸点の高い薬剤を用いたときでも揮発拡散することができる。
【0044】
つぎに、本発明の第3の実施例を図4を参照しながら説明する。なお、上記第1の実施例と同じ構成のものは同一符号を付して説明を省略する。
【0045】
図に示すように、担持体24は、マット状に形成し、抗菌、防臭、防虫、防黴の少なくともいずれか1種の性状を有する薬剤を染み込ませている。この担持体24を外枠5から挿入するように構成している。また、気化室21内には、担持体24を加熱するヒータ23を設けている。他の構成は上記第1の実施例と同じである。
【0046】
上記構成において、気化室21内に装填された担持体24はヒータ23によって加熱され、担持体24に染み込ませた薬剤を気化室21内にて気化し、ドラム支持板20の開口部20aを通って回転ドラム1内に揮発拡散される。揮発分散された薬剤は、回転ドラム1の転動回転によって撹拌されている衣類に吸着されることで衣類の処理が行われる。
【0047】
このように本実施例によれば、担持体24によって、薬剤が液体の場合でも、気化室21に装填する際にこぼれたり、配管などを用いて気化室に送り込む場合のように配管が詰まったりという、不具合を防止することができ、取扱いが容易で、使い勝手を向上することができる。
【0048】
つぎに、本発明の第4の実施例を図5を参照しながら説明する。なお、上記第3の実施例と同じ構成のものは同一符号を付して説明を省略する。
【0049】
図に示すように、検知手段25は、担持体24が気化室21に装填されていることを検知するもので、気化室21内またはその近傍部に配設している。この検知手段25の検知結果からヒータ23の通電を制御するように構成している。他の構成は上記第3の実施例と同じである。なお、検知手段25としては、担持体24の一部と接触することで機械的に接点がオン、オフし、ヒータ23への通電を制御するもの、または光センサ、磁気センサなどの非接触形のセンサによって担持体24を検知するものである。
【0050】
上記構成において、担持体24が気化室21内に装填されたことを検知してヒータ23に通電し、それによって担持体24を加熱し、担持体24に染み込ませた薬剤を気化室21内にて気化し、ドラム支持板20の開口部20aを通って回転ドラム1内に揮発拡散される。揮発分散された薬剤は、回転ドラム1の転動回転によって撹拌されている衣類に吸着されることで衣類の処理が行われる。
【0051】
このように本実施例によれば、検知手段25により気化室21内に担持体24が装填されたかどうかを検知することができ、特に衣類が臭いなどによって処理後であることが安易にわかる手段がない場合においても、誤って担持体24を挿入せずに処理運転を行ってしまうのを防止することができる。
【0052】
つぎに、本発明の第5の実施例を図6を参照しながら説明する。なお、上記第3の実施例と同じ構成のものは同一符号を付して説明を省略する。
【0053】
図に示すように、スタンプ捺印装置26は、担持体24が使用済みであることが分かるスタンプを押すものである。他の構成は上記第3の実施例と同じである。
【0054】
上記構成において、担持体24がヒータ23によって加熱され、担持体24に染みこんだ薬剤が揮発拡散すると、担持体24が使用済みであることがわかるように、スタンプ捺印装置25によって、使用済みであることが分かるスタンプを押す。
【0055】
このように本実施例によれば、衣類の処理に使用した後、担持体24に使用済みのスタンプを押すことにより、薬剤が含まれていない担持体24を挿入して処理運転を行ってしまうのを防止することができる。
【0056】
なお、本実施例では、担持体24にスタンプを押すようにしているが、担持体の一部または全体を未使用の段階より変色、または、発色、変形、変臭のいずれか少なくとも一つを発現させる構成にしてもよく、その効果は同じである。
【0057】
つぎに、本発明の第6の実施例を図7を参照しながら説明する。なお、上記第3の実施例と同じ構成のものは同一符号を付して説明を省略する。
【0058】
図に示すように、担持体27は、その一端を気化室21内に挿入したとき、他端側を外枠5より突出し、この突出部27aを挿脱時の把手を兼ねるようにしている。他の構成は上記第3の実施例と同じである。
【0059】
上記構成において、担持体27を気化室21内に挿脱するとき、突出部27aをもって、担持体27を容易に挿入または離脱することができる。
【0060】
このように本実施例によれば、担持体27は、他端側を外枠5より突出し、挿脱時の把手を兼ねるようにすることによって、担持体27を簡単に着脱できて、処理運転後、担持体27を取り出すためにピンセットなどの器具または治具を用いる必要がなく、取扱いを簡便にできる。
【0061】
つぎに、本発明の第7の実施例を図8を参照しながら説明する。なお、上記第6の実施例と同じ構成のものは同一符号を付して説明を省略する。
【0062】
図に示すように、担持体27は、その一端を気化室21内に挿入し、他端側を外枠より突出し、この突出部27aに回転ドラム1内の空気が気化室21を通って外枠5外に流出するのを防止する栓部27bを設けている。他の構成は上記第6の実施例と同じである。
【0063】
上記構成において、担持体の一端が気化室内に挿入された状態で、栓部27bによって気化室21内の空気が外部に漏れ出さないようにでき、回転ドラム1内の空気が気化室21を通って外枠5外に流出するのを防止することができる。
【0064】
このように本実施例によれば、担持体27の挿入部を通って回転ドラム1内の空気が流出し、薬剤が有効に衣類に吸着しなかったり、気化室21内で気化した薬剤が結露などによって挿入部より流れ出したりすることを防止することができる。
【0065】
つぎに、本発明の第8の実施例を図9を参照しながら説明する。なお、上記第6の実施例と同じ構成のものは同一符号を付して説明を省略する。
【0066】
図に示すように、第2の蓋28は、外枠5の担持体27を挿入する挿入箇所に設けている。他の構成は上記第6の実施例と同じである。
【0067】
上記構成において、担持体27を挿入していないときでも第2の蓋28を閉めることができ、回転ドラム1内の空気が気化室21を通って外枠5外に流出するのを防止することができる。
【0068】
このように本発明によれば、担持体27を挿入していないときに回転ドラム1内の空気が担持体27の挿入経路を通じて外に漏れ出るのを防止することができ、通常の乾燥運転において、乾燥むらや、未乾燥を防止することができる。
【0069】
つぎに、本発明の第9の実施例を図10を参照しながら説明する。なお、上記第8の実施例と同じ構成のものは同一符号を付して説明を省略する。
【0070】
図に示すように、第2の蓋開閉検知手段29は、第2の蓋28の開閉状態を検知するもので、第2の蓋28が開いているときには処理運転を行えないようにしている。他の構成は上記第8の実施例と同じである。なお、第2の蓋開閉検知手段29としては、第2の蓋28の一部と接触することで機械的に接点がオン、オフし、ヒータ23への通電などを制御するもの、または光センサ、磁気センサなどの非接触のセンサによって第2の蓋28の開閉状態を検知するもので構成している。
【0071】
上記構成において、第2の蓋開閉検知手段29の検知結果からヒータ23の通電と回転ドラム1の回転を制御することで、第2の蓋28が閉じている状態のときのみ衣類の処理が行われる。
【0072】
このように本実施例によれば、第2の蓋28を開けたままで運転し、回転ドラム1内の空気が挿入経路を通して外に漏れ出るのを防止することができ、通常の乾燥運転において、乾燥むらや、未乾燥を防止することができる。
【0073】
つぎに、本発明の第10の実施例を図11を参照しながら説明する。なお、上記第8の実施例と同じ構成のものは同一符号を付して説明を省略する。
【0074】
図に示すように、第2の蓋28が開いているときは、外枠5の開口部を閉塞する第1の蓋15が閉まらないように第2の蓋28を配置している。他の構成は上記第8の実施例と同じである。
【0075】
上記構成において、第2の蓋28が開いていると、第1の蓋15が閉じないため、衣類の処理運転を行えなくなる。したがって、第2の蓋28の開閉状態の検知手段も報知の必要もなく、構成を簡単にできる。
【0076】
このように本実施例によれば、通常第1の蓋15が閉まっていないときは、通常運転ができない構成を利用して、衣類の処理運転も行えないようにすることができ、開閉状態の検知手段も報知の必要もなく、第2の蓋28を開けたままで運転し、回転ドラム1内の空気が挿入経路を通して外に漏れ出ることを防止することができ、通常の乾燥運転において、乾燥むらや、未乾燥を防止することができる。
【0077】
【発明の効果】
以上のように本発明は、衣類投入用の開口部を有する外枠と、この外枠に開閉自在に設け前記開口部を閉塞する第1の蓋と、前記第1の蓋の開閉状態を検知する第1の蓋開閉状態検知手段と、前記外枠内に回転自在に設けた回転ドラムと、前記回転ドラムの一端を回転自在に支持するシャフトと、前記回転ドラムの他端を支持する外周略円環状部を有するドラム支持板と、前記回転ドラム内に空気を流通させる送風手段と、前記回転ドラム内に向かって抗菌、防臭、防虫、防黴の少なくともいずれか1種の性状を有する薬剤を揮発拡散する揮発拡散手段とを備え、前記揮発拡散手段は、前記ドラム支持板に設けた開口部と、この開口部に連通した薬剤の気化室と、前記薬剤を担持する担持体とからなり、前記担持体は、その一端が前記外枠外から前記気化室内に挿入され、前記気化室内で前記薬剤が揮発拡散するようにし、他端側が前記外枠より突出し挿脱時の把手を兼ねるようにすると ともに、その突出部に前記回転ドラム内の空気が前記気化室を通って前記外枠外に流出するのを防止する栓部を設けたから、抗菌、防臭、防虫、防黴の少なくともいずれか1種の性状を有する薬剤を担持する担持体を外枠の外部から挿入し、ドラム支持板に設けた開口部より回転ドラム内の揮発拡散するとともに、担持体は、他端側を外枠より突出し、挿脱時の把手を兼ねるようにし、その突出部に栓部を設けたことで、一般の衣類を家庭で簡単に、抗菌、防臭、防虫、防黴の少なくともいずれか1種の性状を有する薬剤によって衣類の処理を行うことができるとともに、担持体を簡単に着脱できて、処理運転後、担持体を取り出すためにピンセットなどの器具または治具を用いる必要がなく、取扱いを簡便にでき、担持体の挿入部を通って回転ドラム内の空気が流出し、薬剤が有効に衣類に吸着しなかったり、気化室内で気化した薬剤が結露などによって挿入部より流れ出したりすることを防止することができる。
【0078】
また、気化室は、薬剤を加熱する加熱手段を配設したから、薬剤を加熱手段により加熱することによって雰囲気温度によって薬剤の気化速度が変化し、処理の速度、処理の濃度がばらつくのを押さえることができ、また、沸点の高い薬剤を用いたときでも揮発拡散することができる。
【0079】
また、担持体の装填を検知する検知手段を備え、気化室に前記担持体が装填されていないときは、加熱手段が作動しない構成としたから、気化室内に担持体が装填されたかどうかを検知することができ、誤って担持体を挿入せずに処理運転を行ってしまうのを防止することができる。
【0080】
また、担持体は、薬剤が揮発分散後に担持体の一部または全体を未使用の段階より変色、発色、変形、変臭のいずれかの少なくとも1つを発現させる構成としたから、薬剤が含まれていない担持体を挿入して処理運転を行ってしまうのを防止することができる。
【0081】
また、外枠には、担持体の挿入箇所に第2の蓋を設けたから、担持体を挿入していないときに回転ドラム内の空気が挿入経路を通じて外に漏れ出るのを防止することができ、通常の乾燥運転において、乾燥むらや、未乾燥を防止することができる。
【0082】
また、第2の蓋の開閉状態を検知する第2の蓋開閉検知手段を備え、前記第2の蓋が開いているときには処理運転を行えないようにしたから、第2の蓋を開けたままで運転し、回転ドラム内の空気が挿入経路を通して外に漏れ出るのを防止することができ、通常の乾燥運転において、乾燥むらや、未乾燥を防止することができる。
【0083】
また、第2の蓋が開いているときは、外枠の開口部を閉塞する第1の蓋が閉まらないようにしたから、第1の蓋が閉まっていないときは、通常運転ができない構成を利用して、衣類の処理運転も行えないようにすることができ、開閉状態の検知手段も報知の必要もなく、第2の蓋を開けたままで運転し、回転ドラム内の空気が挿入経路を通して外に漏れ出ることを防止することができ、通常の乾燥運転において、乾燥むらや、未乾燥を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1の実施例の衣類乾燥機の断面図
【図2】 同衣類乾燥機の要部拡大断面図
【図3】 本発明の第2の実施例の衣類乾燥機の要部断面図
【図4】 本発明の第3の実施例の衣類乾燥機の要部断面図
【図5】 本発明の第4の実施例の衣類乾燥機の要部断面図
【図6】 本発明の第5の実施例の衣類乾燥機の要部断面図
【図7】 本発明の第6の実施例の衣類乾燥機の要部断面図
【図8】 本発明の第7の実施例の衣類乾燥機の要部断面図
【図9】 本発明の第8の実施例の衣類乾燥機の要部断面図
【図10】 本発明の第9の実施例の衣類乾燥機の要部断面図
【図11】 本発明の第10の実施例の衣類乾燥機の要部断面図
【図12】 従来の衣類乾燥機の断面図
【符号の説明】
1 回転ドラム
3 シャフト
5 外枠
7 熱交換型ファン(送風手段)
15 第1の蓋
16 第1の蓋開閉検知手段
17 薬剤
18 薬剤タンク(薬剤装填手段)
20 ドラム支持板
20a 開口部
21 気化室
Claims (7)
- 衣類投入用の開口部を有する外枠と、この外枠に開閉自在に設け前記開口部を閉塞する第1の蓋と、前記第1の蓋の開閉状態を検知する第1の蓋開閉状態検知手段と、前記外枠内に回転自在に設けた回転ドラムと、前記回転ドラムの一端を回転自在に支持するシャフトと、前記回転ドラムの他端を支持する外周略円環状部を有するドラム支持板と、前記回転ドラム内に空気を流通させる送風手段と、前記回転ドラム内に向かって抗菌、防臭、防虫、防黴の少なくともいずれか1種の性状を有する薬剤を揮発拡散する揮発拡散手段とを備え、前記揮発拡散手段は、前記ドラム支持板に設けた開口部と、この開口部に連通した薬剤の気化室と、前記薬剤を担持する担持体とからなり、前記担持体は、その一端が前記外枠外から前記気化室内に挿入され、前記気化室内で前記薬剤が揮発拡散するようにし、他端側が前記外枠より突出し挿脱時の把手を兼ねるようにするとともに、その突出部に前記回転ドラム内の空気が前記気化室を通って前記外枠外に流出するのを防止する栓部を設けた衣類乾燥機。
- 気化室は、薬剤を加熱する加熱手段を配設した請求項1記載の衣類乾燥機。
- 担持体の装填を検知する検知手段を備え、気化室に前記担持体が装填されていないときは、加熱手段が作動しない構成とした請求項2記載の衣類乾燥機。
- 担持体は、薬剤が揮発分散後に担持体の一部または全体を未使用の段階より変色、発色、変形、変臭のいずれかの少なくとも1つを発現させる構成とした請求項1〜3のいずれか1項に記載の衣類乾燥機。
- 外枠には、担持体の挿入箇所に第2の蓋を設けた請求項1〜4のいずれか1項に記載の衣類乾燥機。
- 第2の蓋の開閉状態を検知する第2の蓋開閉検知手段を備え、前記第2の蓋が開いているときには処理運転を行えないようにした請求項5記載の衣類乾燥機。
- 第2の蓋が開いているときは、外枠の開口部を閉塞する第1の蓋が閉まらないようにした請求項5記載の衣類乾燥機。
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