JP3702190B2 - 化合物半導体スイッチ回路装置 - Google Patents

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  • Electronic Switches (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、高周波スイッチング用途に用いられる化合物半導体スイッチ回路装置、特に制御端子を1つにする化合物半導体スイッチ回路装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
携帯電話等の移動体用通信機器では、GHz帯のマイクロ波を使用している場合が多く、アンテナの切換回路や送受信の切換回路などに、これらの高周波信号を切り替えるためのスイッチ素子が用いられることが多い(例えば、特開平9−181642号)。その素子としては、高周波を扱うことからガリウム・砒素(GaAs)を用いた電界効果トランジスタ(以下FETという)を使用する事が多く、これに伴って前記スイッチ回路自体を集積化したモノリシックマイクロ波集積回路(MMIC)の開発が進められている。
【0003】
図7(A)は、GaAs MESFETの断面図を示している。ノンドープのGaAs基板1の表面部分にN型不純物をドープしてN型のチャネル領域2を形成し、チャネル領域2表面にショットキー接触するゲート電極3を配置し、ゲート電極3の両脇にはGaAs表面にオーミック接触するソース・ドレイン電極4、5を配置したものである。このトランジスタは、ゲート電極3の電位によって直下のチャネル領域2内に空乏層を形成し、もってソース電極4とドレイン電極5との間のチャネル電流を制御するものである。
【0004】
図7(B)は、GaAs FETを用いたSPDT(Single Pole Double Throw)と呼ばれる化合物半導体スイッチ回路装置の原理的な回路図を示している。
【0005】
第1と第2のFET1、FET2のソース(又はドレイン)が共通入力端子INに接続され、各FET1、FET2のゲートが抵抗R1、R2を介して第1と第2の制御端子Ctl−1、Ctl-2に接続され、そして各FETのドレイン(又はソース)が第1と第2の出力端子OUT1、OUT2に接続されたものである。第1と第2の制御端子Ctl-1、Ctl-2に印加される信号は相補信号であり、Hレベルの信号が印加されたFETがONして、入力端子INに印加された信号をどちらか一方の出力端子に伝達するようになっている。抵抗R1、R2は、交流接地となる制御端子Ctl-1、Ctl-2の直流電位に対してゲート電極を介して高周波信号が漏出することを防止する目的で配置されている。
【0006】
図8は、図7(B)に示す化合物半導体スイッチ回路装置を集積化した化合物半導体チップの1例を示している。
【0007】
GaAs基板にスイッチを行うFET1およびFET2を中央部に配置し、各FETのゲート電極に抵抗R1、R2が接続されている。また共通入力端子IN、出力端子OUT1、OUT2、制御端子Ctl-1、Ctl-2に対応するパッドが基板の周辺に設けられている。なお、点線で示した第2層目の配線は各FETのゲート電極形成時に同時に形成されるゲート金属層(Ti/Pt/Au)20であり、実線で示した第3層目の配線は各素子の接続およびパッドの形成を行うパッド金属層(Ti/Pt/Au)30である。第1層目の基板にオーミックに接触するオーミック金属層(AuGe/Ni/Au)10は各FETのソース電極、ドレイン電極および各抵抗両端の取り出し電極を形成するものであり、図8では、パッド金属層と重なるために図示されていない。
【0008】
図9(A)に図8に示したFET1の部分を拡大した平面図を示す。この図で、一点鎖線で囲まれる長方形状の領域が基板11に形成されるチャネル領域12である。左側から伸びる櫛歯状の第3層目のパッド金属層30が出力端子OUT1に接続されるソース電極13(あるいはドレイン電極)であり、この下に第1層目オーミック金属層10で形成されるソース電極14(あるいはドレイン電極)がある。また右側から伸びる櫛歯状の第3層目のパッド金属層30が共通入力端子INに接続されるドレイン電極15(あるいはソース電極)であり、この下に第1層目のオーミック金属層10で形成されるドレイン電極16(あるいはソース電極)がある。この両電極は櫛歯をかみ合わせた形状に配置され、その間に第2層目のゲート金属層20で形成されるゲート電極17がチャネル領域12上に櫛歯形状に配置されている。
【0009】
図9(B)にこのFETの一部の断面図を示す。基板11にはn型のチャネル領域12とその両側にソース領域18およびドレイン領域19を形成するn+型の高濃度領域が設けられ、チャネル領域12にはゲート電極17が設けられ、高濃度領域には第1層目のオーミック金属層10で形成されるドレイン電極14およびソース電極16が設けられる。更にこの上に前述したように3層目のパッド金属層30で形成されるドレイン電極13およびソース電極15が設けられ、各素子の配線等を行っている。
【0010】
図10にピン配置を示す。図10(A)に示すように6ピンのリードフレームで構成され、中央部にヘッダー40を配置し、このヘッダー40に化合物半導体チップ41を固着されている。化合物半導体チップ41は図8に示すパターンを有している。一端に導出される3本のリード42、43、44には、化合物半導体チップ41の制御端子Ctl-2、入力端子INおよび制御端子Ctl-1のパッドとそれぞれボンディングワイヤーで接続されている。また他端に導出された3本のリード45、46、47の両端のリード45、47には、化合物半導体チップ41の出力端子OUT1、OUT2のパッドとそれぞれボンディングワイヤーで接続されて、中央のリード46はヘッダー40と連結されて接地端子GNDと供される。更にヘッダー40は各リード間に割り込ませて、各リード間の信号のセパレーションを確保している。また、接地端子GNDとなるリード46はチップが半絶縁性のために接地されなくても動作には影響が無く、積極的に接地を行う必要は無かった。
【0011】
また図10(B)に示すように各リード42、43、44、45、46、47の先端を露出してトランスファモールドにより形成された樹脂層48でモールドされている。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
上記した化合物半導体スイッチ回路装置では、各FET1、FET2のゲートが抵抗R1、R2を介して第1と第2の制御端子Ctl-1、Ctl-2に接続されているので、相補信号である2つの制御信号を第1と第2の制御端子Ctl-1、Ctl-2に印加する必要がある。そのために化合物半導体スイッチ回路装置を組み込んだ集積回路では、必ず2つの第1と第2の制御端子Ctl-1、Ctl-2となる外部リードが必要となり、集積回路の小型パッケージ化を阻害する要因となっていた。これを避けるためにインバータ回路を内蔵させて1制御端子化を実現する方法があるが、インバータ回路を構成する余分なFETが必要となり、消費電力やパッケージサイズの増加などの問題点がある。
【0013】
また、各FET1、FET2はGaAs MESFETを用いるので、スイッチング動作はゲート電極に電圧を印加しチャネルの空乏層の開閉を制御することにより行う。通常、GaAs MESFETはデプレッション型FETであるため、制御電圧として負電圧を必要とする。従って、上記した化合物半導体スイッチ回路装置では負電圧で動作させるために、別途負電圧発生回路を必要とする問題点もあった。
【0014】
更に、1制御端子化を実現すると、外付け部品のためのリードが必要となり、リード本数の増加によりパッケージ形状が増大する恐れもある。
【0015】
【課題を解決するための手段】
本発明は上述した諸々の事情に鑑み成されたもので、インバータ回路を用いずに1制御端子化を実現するものである。
【0016】
すなわち、チャネル層表面にソース電極、ゲート電極およびドレイン電極を設けた第1および第2のFETと、前記両FETのソース電極あるいはドレイン電極に接続された共通入力端子と、前記両FETのドレイン電極あるいはソース電極に接続された第1および第2の出力端子と、前記第1のFETの前記第1の出力端子に所定のバイアスを与えるバイアス手段と、制御端子と前記第2の出力端子とを接続する接続手段と、前記第2のFETのゲート電極を接地する接地手段と、前記共通入力端子と前記第2のFETのソース電極あるいはドレイン電極間を直流的に分離する分離手段とを具備し、チップの端部に前記分離手段に接続されたパッド、前記共通入力端子に接続されたパッドおよび前記制御端子に接続されたパッド、前記第1および第2の出力端子に接続されたパッドおよび前記接地手段に接続されたパッドを配列したことを特徴とする。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下に本発明の実施の形態について図1から図6を参照して説明する。
【0018】
図1は、本発明の化合物半導体スイッチ回路装置を示す回路図である。チャネル層表面にソース電極、ゲート電極およびドレイン電極を設けた第1のFET1および第2のFET2と、両FET1、2のソース電極(あるいはドレイン電極)に接続された共通入力端子INと、両FET1、2のドレイン電極(あるいはソース電極)に接続された第1の出力端子OUT1および第2の出力端子OUT2と、第1のFET1の第1の出力端子OUT1に所定のバイアスを与えるバイアス手段と、制御端子と第2の出力端子OUT2とを接続する接続手段と、第2のFET2のゲート電極を接地する接地手段と、共通入力端子INと第2のFET2のソース電極(あるいはドレイン電極)間を直流的に分離する分離手段と、第1のFET1のゲート電極のみに制御信号を印加する制御端子Ctl−1とから構成される。
【0019】
第1のFET1および第2のFET2はGaAs MESFET(デプレッション型FET)で構成され、GaAs基板に集積化される(図5参照)。なお、第1のFET1および第2のFET2は図9(A)(B)に示す構造と同じであるので、説明を省略する。
【0020】
バイアス手段は本発明の特徴の1つであり、正の一定の直流電圧、例えば3Vを抵抗Rを介して常に第1の出力端子OUT1に印加する手段である。
【0021】
接地手段も同様に本発明の特徴の1つであり、第2のFET2のゲート電極を抵抗Rにより接地する手段であり、第2のFET2のゲート電極は常に接地電位に固定される。
【0022】
接続手段も同様に本発明の特徴の1つであり、制御端子Ctl−1と第2の出力端子OUT2とを抵抗Rで接続する手段である。
【0023】
分離手段も同様に本発明の特徴の1つであり、共通入力端子INと第2のFET2のソース電極(あるいはドレイン電極)間を直流的に分離する容量Cで形成される。この容量Cは第1のFET1および第2のFET2を直流的に分離する働きを有する。
【0024】
制御端子Ctl−1も同様に本発明の特徴の1つであり、1つの端子で形成される。
【0025】
各FET1、2のゲート電極、接続手段およびバイアス手段にはそれぞれ抵抗Rが接続され、交流接地となる制御端子Ctl-1の直流電位に対してゲート電極を介して高周波信号が漏出することを防止する目的で配置されている。
【0026】
次に、図2および図3を参照して本発明の化合物半導体スイッチ回路装置の動作原理について説明する。
【0027】
SPDTスイッチの場合、制御端子を1つにするためには、制御端子に印加される制御電圧が0VのときにはどちらかのFETがオン状態、もう一方のFETがオフ状態になり、制御電圧が正電圧のときには逆の状態になれば良い。
【0028】
図2は第2のFET2に対応する回路部分である。FETは抵抗Rを介して接地手段で接地されているので、ゲート電圧は0Vに固定されている。このFETがオン状態になるバイアス条件は、ゲート−ドレイン間およびゲート−ソース間の各々の電位差が等しい状態である。すなわち、Vg=Vd=Vsの状態であり、ゲート電圧Vgは0Vであるので、Vg=Vd=Vs=0VのときにFETはオン状態になる。
【0029】
逆に、ゲート電圧が0VでFETがオフ状態になるバイアス条件は、ゲート−ドレイン間およびゲート−ソース間にFETがオフする電位差を与えれば良い。従って、この回路では制御端子に0Vを印加すればFETはオン状態となり、正電圧(例えば3V)を印加すればFETはオフ状態となる。
【0030】
図3は第1のFET1に対応する回路部分である。ゲート電圧0VでFETがオフ状態になるバイアス条件は、ゲート−ドレイン間およびゲート−ソース間にオフになるような電位差を与えればよい。従って、ソースまたはドレイン側に常時バイアスを掛ける回路(バイアス手段)を接続すればよい。
【0031】
逆に、バイアス電圧と等しい電位を制御端子からゲートに印加すれば、FETがオン状態になる。従って、この回路では制御端子が0VでFETがオフ状態になり、3VでFETがオン状態になる。
【0032】
この図2と図3の回路を組み合わせたのが、図1に示す本発明の化合物半導体スイッチ回路装置である。容量Cで第1のFET1および第2のFET2を直流的に分離して相互のバイアス条件の干渉を防止し、図2に示した制御端子を接続手段で制御端子Ctl−1に接続すれば良い。
【0033】
図1の回路の特徴は、一方のFET(FET2)のゲートを抵抗Rを介して接地する点と、ゲートが接地されたFET(FET2)のバイアスが他方のFET(FET1)の制御端子Ctl−1と共通になっている点と、FET(FET1)のバイアスが常に一定電圧Eで供給されている点およびFET(FET1)とFET(FET2)が容量Cにより直流的に分離されている点である。
【0034】
続いて図4(A)、(B)を参照してその動作結果を説明する。
【0035】
図4(A)は、制御端子Ctl−1の制御電圧VCtlが0Vのとき、すなわち第1のFET1がオン状態のときの共通入力端子IN−出力端子OUT1と共通入力端子IN−出力端子OUT2間の挿入損失(Insertion Loss)およびアイソレーション(Isolation)特性を示す。挿入損失(Insertion Loss)は2.2GHzまで良好であり、アイソレーション(Isolation)も同様である。
【0036】
図4(B)は、制御端子Ctl−1の制御電圧VCtlが3Vのとき、すなわち第2のFET2がオン状態のときの共通入力端子IN−出力端子OUT2と共通入力端子IN−出力端子OUT1間の挿入損失(Insertion Loss)およびアイソレーション(Isolation)特性を示す。挿入損失(Insertion Loss)は2.8GHzまで良好であり、アイソレーション(Isolation)も同様である。
【0037】
図5は、図1に示す本発明の化合物半導体スイッチ回路装置を集積化した化合物半導体チップの1例を示している。
【0038】
GaAs基板にスイッチを行うFET1およびFET2を左右に配置し、上側に容量端子C、共通入力端子INおよび1つの制御端子Ctl−1を、下側に出力端子OUT2、接地端子GNDおよび出力端子OUT2に対応するパッドが基板の周辺に設けられている。なお、点線で示した第2層目の配線は各FETのゲート電極形成時に同時に形成されるゲート金属層(Ti/Pt/Au)20であり、実線で示した第3層目の配線は各素子の接続およびパッドの形成を行うパッド金属層(Ti/Pt/Au)30である。第1層目の基板にオーミックに接触するオーミック金属層(AuGe/Ni/Au)10は各FETのソース電極、ドレイン電極および各抵抗両端の取り出し電極を形成するものである。
【0039】
なお、容量Cは容量端子Cと共通入力端子IN間に外付けで接続され、バイアス手段および抵抗Rも出力端子OUT1と接地端子GND間に外付けされる。
【0040】
特に、本発明の化合物半導体スイッチ回路装置では、接続手段である制御端子Ctl−1と第2の出力端子OUT2とを抵抗Rで接続する手段が回路的には第1の出力端子OUT1への配線と第2の出力端子OUT2への配線とを交差するために、抵抗Rの配置によりチップ面積を増加させる恐れがある。
【0041】
図5に示す本発明の化合物半導体スイッチ回路装置を集積化した化合物半導体チップでは以下に説明する種々の工夫を加えている。
【0042】
第1に、接続手段の抵抗Rの配置では、上側の共通入力端子INおよび1つの制御端子Ctl−1のパッドとFET1との間に横方向に直線状に抵抗Rを延在させる。そして抵抗Rの一端は1つの制御端子Ctl−1のパッドに接続し、他端はFET2のドレイン電極(あるいはソース電極)に接続する。これにより、抵抗Rはちょうど共通入力端子INおよび1つの制御端子Ctl−1のパッドに沿って収まり、チップ面積をほとんど増大させることがない。
【0043】
第2に、接地手段の抵抗Rの配置では、接地端子GNDのパッドの上側のFET1とFET2の間のスペースに曲折して配置する。抵抗Rの一端は接地端子GNDのパッドに接続し、他端はFET2のゲート電極に接続する。この抵抗Rは上述した接続手段の抵抗Rの他端に接続されたドレイン電極と交差しており、これによりこの抵抗Rをチップの中央部に配置でき、チップの周辺に回すより大幅にチップ面積を小さくできる利点がある。
【0044】
図6にピン配置を示す。図6(A)に示すように6ピンのリードフレームで構成され、中央部にヘッダー50を配置し、このヘッダー50に化合物半導体チップ51を固着されている。化合物半導体チップ51は図5に示すパターンを有している。一端に導出される3本のリード52、53、54には、化合物半導体チップ51の容量端子C、共通入力端子INおよび制御端子Ctl-1のパッドとそれぞれボンディングワイヤーで接続されている。また他端に導出された3本のリード55、56、57には、化合物半導体チップ51の出力端子OUT2、接地端子GND、出力端子OUT1のパッドとそれぞれボンディングワイヤーで接続されて、中央のリード56はヘッダー50と連結されている。更にヘッダー50は各リード間に割り込ませて、各リード間の信号のセパレーションを確保している。
【0045】
接地端子GNDと供するリード56は必ず実装上は接地されるので、容量端子Cと接続されるリード52および制御端子Ctl-1と接続されるリード54とともに直流しか印加されないDCピンを構成して高周波的には接地と等価となり、共通入力端子INとなるリード53、出力端子OUT1となるリード57および出力端子OUT2となるリード55間のアイソレーションを確保できる。
【0046】
また図6(B)に示すように各リード52、53、54、55、56、57の先端を露出してトランスファモールドにより形成された樹脂層58でモールドされている。このパッケージはMCPH6と呼ばれ、2.0mm×1.6mm×0.85mmと小型化されている。
【0047】
なお、本発明はリードフレームのみ限定されず、セラミック等の絶縁基板に設けた導電性塗料などから形成されるリードに実装することもでき、直接プリント基板に形成された銅箔等で形成されたリードにベアチップの状態でも実装できる。
【0048】
【発明の効果】
以上に詳述した如く、本発明に依れば以下の数々の効果が得られる。
【0049】
第1に、インバータ回路を用いないで1つの制御端子でGaAs FETを用いたSPDT(Single Pole Double Throw)と呼ばれる化合物半導体スイッチ回路装置を実現できる。これによりインバータ回路を制御端子数分用意する必要がなくなり、回路配置が簡素化されてプリント基板の実装面積を小さくできる。
また消費電力の低減も図れる。
【0050】
第2に、本発明の化合物半導体スイッチ回路装置では制御信号は3V/0Vの単一正電源でスイッチを行え、GaAs FETを用いた場合に必要な負電圧発生回路も省け、正電源も1種類で動作できるので実装面積も小さくできる。
【0051】
第3に、本発明では接地端子GNDと容量端子Cが増加するが、制御端子が1つに減るので、結果的に化合物半導体スイッチ回路装置のチップサイズは現行とほぼ同等にでき、単一の制御端子による取り扱い易さがセットへの実装で大きく寄与できる。
【0052】
第4に、本発明では従来と同様に6ピンのパッケージに実装でき、従来の制御端子Ctl-2を容量端子Cとすることで従来と同等のパッケージの大きさを実現できる。
【0053】
第5に、接地端子GNDと供するリードは必ず実装上は接地されるので、容量端子Cと接続されるリードおよび制御端子Ctl-1と接続されるリードとともに直流しか印加されないDCピンを構成して高周波的には接地と等価となり、共通入力端子INとなるリード、出力端子OUT1となるリードおよび出力端子OUT2となるリード間のアイソレーションを確保できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を説明するための回路図である。
【図2】本発明を説明するための回路図である。
【図3】本発明を説明するための回路図である。
【図4】本発明を説明するための(A)特性図、(B)特性図である。
【図5】本発明を説明するための平面図である。
【図6】本発明を説明するための平面図である。
【図7】従来例を説明するための(A)断面図、(B)回路図である。
【図8】従来例を説明するための平面図である。
【図9】従来例を説明するための(A)平面図、(B)断面図である。
【図10】従来例を説明するための平面図である。

Claims (11)

  1. チャネル層表面にソース電極、ゲート電極およびドレイン電極を設けた第1および第2のFETと、前記両FETのソース電極あるいはドレイン電極に接続された共通入力端子と、前記両FETのドレイン電極あるいはソース電極に接続された第1および第2の出力端子と、前記第1のFETの前記第1の出力端子に所定のバイアスを与えるバイアス手段と、制御端子と前記第2の出力端子とを接続する接続手段と、前記第2のFETのゲート電極を接地する接地手段と、前記共通入力端子と前記第2のFETのソース電極あるいはドレイン電極間を直流的に分離する分離手段とを具備し、チップの端部に前記分離手段に接続されたパッド、前記共通入力端子に接続されたパッドおよび前記制御端子に接続されたパッド、前記第1および第2の出力端子に接続されたパッドおよび前記接地手段に接続されたパッドを配列したことを特徴とする化合物半導体スイッチ回路装置。
  2. 前記チップをヘッダーに固着し、前記分離手段に接続されたパッド、前記共通入力端子に接続されたパッドおよび前記制御端子に接続されたパッド、前記第1および第2の出力端子に接続されたパッドは前記ヘッダーに近接したリードに接続され、前記接地手段に接続されたパッドは前記ヘッダーと連結されたリードに接続されることを特徴とする請求項1記載の化合物半導体スイッチ回路装置。
  3. 前記各リードは前記各パッドの配列と揃えて配置したことを特徴とする請求項2記載の化合物半導体スイッチ回路装置。
  4. 前記共通入力端子に接続されたパッドに接続されるリードと前記第1および第2の出力端子に接続されたパッドに接続されるリードとを前記分離手段に接続されたパッドに接続されるリード、前記制御端子に接続されたパッドに接続されるリードおよび前記接地手段に接続されたパッドに接続されるヘッダーとリードとで高周波的に分離することを特徴とする請求項3記載の化合物半導体スイッチ回路装置。
  5. チャネル層表面にソース電極、ゲート電極およびドレイン電極を設けた第1および第2のFETと、前記両FETのソース電極あるいはドレイン電極に接続された共通入力端子と、前記両FETのドレイン電極あるいはソース電極に接続された第1および第2の出力端子と、前記第1のFETの前記第1の出力端子に所定のバイアスを与えるバイアス手段と、制御端子と前記第2の出力端子とを接続する接続手段と、前記第2のFETのゲート電極を接地する接地手段と、前記共通入力端子と前記第2のFETのソース電極あるいはドレイン電極間を直流的に分離する分離手段とを具備し、チップの一端に前記分離手段に接続されたパッド、前記共通入力端子に接続されたパッドおよび前記制御端子に接続されたパッドを配列し、前記チップの他端に両端に前記第1および第2の出力端子に接続されたパッドと中央に前記接地手段に接続されたパッドを配列したことを特徴とする化合物半導体スイッチ回路装置。
  6. 前記チップをヘッダーに固着し、前記分離手段に接続されたパッド、前記共通入力端子に接続されたパッドおよび前記制御端子に接続されたパッド、前記第1および第2の出力端子に接続されたパッドは前記ヘッダーに近接したリードに接続され、前記接地手段に接続されたパッドは前記ヘッダーと連結されたリードに接続されることを特徴とする請求項5記載の化合物半導体スイッチ回路装置。
  7. 前記各リードは前記各パッドの配列と揃えて配置したことを特徴とする請求項6記載の化合物半導体スイッチ回路装置。
  8. 前記共通入力端子に接続されたパッドに接続されるリードと前記第1および第2の出力端子に接続されたパッドに接続されるリードとを前記分離手段に接続されたパッドに接続されるリード、前記制御端子に接続されたパッドに接続されるリードおよび前記接地手段に接続されたパッドに接続されるヘッダーとリードとで高周波的に分離することを特徴とする請求項7記載の化合物半導体スイッチ回路装置。
  9. 前記第1および第2のFETは前記チャネル層にショットキー接触するゲート電極と、前記チャネル層にオーミック接触するソース及びドレイン電極からなることを特徴とする請求項1または請求項5記載の化合物半導体スイッチ回路装置。
  10. 前記第1および第2のFETをMESFETで形成されることを特徴とする請求項1または請求項5記載の化合物半導体スイッチ回路装置。
  11. 前記第1および第2のFETを同一半導体基板に集積化して形成し、前記バイアス手段および分離手段は外付けで形成されることを特徴とする請求項1または請求項5記載の化合物半導体スイッチ回路装置。
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