JP3701767B2 - 電力系統監視制御装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、電力系統を表現するDBソースから変換されたDBオブジェクトを用いて電力系統を監視制御する電力系統監視制御装置に関する
【0002】
【従来の技術】
一般に、電力系統の監視制御を行う場合、電力系統を構成する電力系統機器の接続状態を表すDBソースを作成するとともに、このDBソースをDBオブジェクト変換用プログラムを用いて実際に利用可能なDBオブジェクトデータに変換し、このDBオブジェクトデータを用いて電力系統の監視制御を行っている。
【0003】
なお、DBソースとは、人間が容易に認識可能な例えばASIIやJICコード等のフォーマットで構成されるデータをいう。また、DBオブジェクトとは、電力系統監視制御機能が監視・制御用プログラムで処理可能なデータを意味する。このデータとしては通常バイナリデータが用いられる。
【0004】
ところで、近年,電力需要の変化に応じて随時電力系統機器の追加,変更,削除等の増改設を行っているが、この増改設に伴ってDBソースを追加,変更,削除する一方、この変更されたDBソースに基づいて運用中のDBオブジェクトデータに変換する必要がある。しかし、この変換されたDBオブジェクトデータをそのまま実際の電力系統の監視制御に用いることは電力系統の安全操業の面から難しい。よって、電力系統機器の増改設等に伴い、DBソースを追加,変更,削除したとき、追加,変更,削除されたDBソースの試験を行う必要がある。
【0005】
従来、電力系統機器の増改設等があったとき、図21に示すような主電力系統監視制御装置100を用いて、以下のような手順に従って、追加,変更,削除されたDBソースの試験を実施し、適切と判断されたとき、変換されたオブジェクトデータを用いて電力系統の監視制御を行っている。
(1) 先ず、メンテナンス員は、端末装置101を構成する入力装置101aから読み出し指示を入力し、DBソース格納手段102に既に格納されているDBソースを読み出して表示装置などの出力装置101bに表示し、現在のDBソースを確認しながら当該DBソースの追加,変更,削除を行い、再度DBソース格納手段102に格納する。
(2) 引き続き、メンテナンス員は、入力装置101aからDBオブジェクトの変換処理を指示し、DBオブジェクト作成手段103を動作させる。このDBオブジェクト作成手段103は、DBソース格納手段102からDBソースデータを取り出し、オブジェクト変換用プログラムを用いてDBソースをDBオブジェクトデータに編集し、その編集結果のDBオブジェクトデータをDBオブジェクト格納手段104に格納する。
【0006】
このDBオブジェクトデータの編集時、DBソースにエラーが発生したとき、表示装置や印字装置などの出力装置101bからエラー発生を表示出力または印字出力し、メンテナンス員に通知する。メンテナンス員は、エラー発生を確認した後、端末装置101を構成する入力装置101aを用いて、DBソースデータを修正するために、再度前記(1)の最初の状態に戻り、前述する同様の処理を繰返し行う。
(3) さらに、メンテナンス員は、以上のようにしてDBオブジェクトデータを作成した後、電力系統機器の追加,変更,削除に伴うDBソースに関する試験手順書を作成する。この試験手順書は、電力系統に追加,変更,削除された電力系統機器を初め、これら機器に接続される他の必要な機器の試験を行うための手順を規定する書面である。
(4) しかる後、メンテナンス員は、主電力系統監視制御装置100の本来の監視作業を停止させた後、試験手順書を見ながらDBソースの試験を実施する。具体的には、電力系統監視制御機能105は、端末装置101から試験開始指示を受けると、運用中と同じように動作し、変更されたDBソースから得られるDBオブジェクトデータを取り込み、これにメンテナンス員が入力装置101aから試験手順書に基づく模擬的な電力系統機器の入り切り等の設定を受けながら、DBソースの試験を行う。
(5) この試験の結果、電力系統監視制御機能105は、DBオブジェクト格納手段104のDBオブジェクトデータを用いて正常動作を確認すると、主電力系統監視制御装置100側の追加,変更,削除されたDBソースのメンテナンスが終了する。
【0007】
ところで、従来、電力系統機器は、電力系統の安全性,信頼性を確保する観点から、複数の電力系統監視制御装置によって監視される場合が多い。このため、実際の電力系統機器は実際上唯一のみ存在するが、当該電力系統機器のDBソースは各電力系統監視制御装置毎に必要となる。その結果、主電力系統監視制御装置100に対する他の電力系統監視制御装置においても、電力系統機器の追加,変更,削除に伴い、DBソースの追加,変更,削除を行うとともに、この追加,変更,削除されたDBソースの試験を前述する(1)〜(5)の手順に従って繰返し行う必要がある。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、以上のような電力系統機器の追加,変更,削除に伴うDBソースの追加,変更,削除、さらにDBオブジェクトの更新および電力系統機器の試験をするに際し、次のような課題が指摘されている。
【0009】
その1つは、複数の電力系統監視制御装置に管轄される電力系統機器の追加,変更,削除などがあると、各電力系統監視制御装置でそれぞれDBソースの追加,変更,削除を行い、またDBオブジェクトの変換を行わなければならない。
【0010】
他の1つは、本来,主電力系統監視制御装置100側のDBソースの追加,変更,削除等に伴う試験のメンテナンス作業であるにも拘らず、従電力系統監視制御装置側でも同様にそのメンテナンスに対応して追加,変更,削除される電力系統機器に関係するDBソースのメンテナンスに必要な試験手順書の作成および当該試験手順書に基づいて試験をしなければならない。
【0011】
また、この試験の方法はメンテナンス員に任される点が多く、次の点から作業効率が悪いといった問題がある。すなわち、頻繁にDBソースのメンテナンスを行う場合、メンテナンスされるDBソースの試験漏れや試験対象項目に漏れが生じ易いこと。また、DBソースのメンテナンスに際し、メンテナンス対象ではないが、追加,変更,削除された電力系統機器との関連から試験が必要となる電力系統機器が発生するが、その関連電力系統機器の試験を落してしまう問題がある。これは、DBソースがどんな機能をもっているか把握しにくいためである。
【0012】
さらに、他の1つは、試験手順書に基づいてDBソースを試験するための電力系統の作成するが、メンテナンス員の知識,経験,判断によることが多く、そのためDBソースを試験するための電力系統の作成に勘違いや間違いが発生し易い問題がある。
【0014】
本発明は上記事情に鑑みてなされたもので、他の電力系統監視制御装置において自動的に試験手順書を作成する電力系統監視制御装置を提供することを目的とする。
また、本発明の目的は、他の電力系統監視制御装置において試験の対象となる電力系統機器を漏れなく自動的に抽出可能とする電力系統監視制御装置を提供することにある。
【0023】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、請求項1に対応する発明は、主電力系統監視制御装置としては、電力系統のDBソースを格納するとともに、その後の電力系統機器の増改設に伴って変更されるDBソースを格納する第1のDBソース格納手段と、変更後のDBソースやDBオブジェクトの変換処理制御指示を伝送する主装置伝送装置とを設け、一方、他電力系統監視制御装置は、予め主電力系統監視制御装置と同じDBソースを格納する第2のDBソース格納手段と、前記主装置伝送装置から伝送されてくるDBソースを受信し、この受信されたDBソースと前記第2のDBソース格納手段に既に格納されているDBソースとを比較し、受信されたDBソースに変更があれば当該第2のDBソース格納手段の内容を更新するDB変更確認手段と、このDB変更確認手段による変更されたDBソースの確認によって得られる試験の対象となる電力系統機器の名称を記憶する電力系統機器テーブルと、前記主装置伝送装置からのDBオブジェクト変換処理の指示要求を受けて、前記変更されたDBソースをDBオブジェクトに変換し、さらに当該変更されたDBソースおよびDBオブジェクトから電力系統機器相互に関連するノードブランチ情報を作成する相互関連情報作成手段と、このノードブランチ情報を記憶するノードブランチテーブルと、前記各電力系統機器の使用順番を表す電力系統機器の属性を定義する機器属性テーブルと、前記各電力系統機器の操作時の入り切り状態を判定するための操作可能条件を規定する電力系統機器操作関連テーブルと、前記各電力系統機器の種別および試験機能を規定する機器対応テーブルと、前記機器種別ごとに操作可能条件を規定するインターロック判定テーブルと、前記電力系統機器の増改設に伴う試験の対象となる電力系統機器の名称及び試験項目に基づき、前記各テーブルから選択的にデータを取り出して1種類以上の試験手順書を作成する試験手順書作成手段とを設けた電力系統監視制御装置である。
【0024】
この請求項 1 に対応する発明は、以上のような手段を講じたことにより、他電力系統監視制御装置では、試験手順書作成手段が、主電力系統監視制御装置から受け取った変更後のDBソースから得られる試験の対象となる電力系統機器の名称に基づき、ノードブランチ情報及びDBソースの試験のために必要なデータを記憶する各種のデータを記憶する複数のテーブルから必要なデータを取り出し、異なる複数種類の試験手順書を作成するので、従来のように人為的に試験手順書を作成することによるDBソースの試験漏れや試験対象項目に漏れをなくすことができる。
【0025】
請求項2に対応する発明は、主電力系統監視制御装置においては、電力系統のDBソースを格納するとともに、その後の電力系統機器の増改設に伴って変更されるDBソースを格納する第1のDBソース格納手段と、変更後のDBソースやDBオブジェクトの変更処理制御指示を伝送する主装置伝送装置とを設け、一方、他電力系統監視制御装置は、予め前記主電力系統監視制御装置と同じDBソースを格納する第2のDBソース格納手段と、前記主装置伝送装置から伝送されてくるDBソースを受信し、この受信されたDBソースと前記第2のDBソース格納手段に既に格納されているDBソースとを比較し、受信されたDBソースに変更があれば当該第2のDBソース格納手段の内容を更新するDB変更確認手段と、この第1のDB変更確認手段による変更されたDBソースの確認によって得られる試験の対象となる電力対象機器の名称を記憶する電力系統機器テーブルと、前記主装置伝送装置からのDBオブジェクト変換処理の制御指示を受けて、前記変更されたDBソースをDBオブジェクトに変換し、さらに当該変更されたDBソースおよびDBオブジェクトから電力系統機器相互に関連するノードブランチ情報を作成する相互関連情報作成手段と、このノードブランチ情報を記憶するノードブランチテーブルと、前記電力系統機器テーブルから試験対象の電力系統機器の名称を取り出し、かつ、前記ノードブランチテーブルから変更された電力系統機器に隣り合う電力系統機器の名称を取り出し、試験対象電力系統機器でないが試験に必要な電力系統機器を決定する第2のDB変更確認手段と、この第2のDB変更確認手段によって決定される電力系統機器に基づいて試験手順書を作成する試験手順書作成手段とを設けた電力系統監視制御装置である。
【0026】
このような手段を講じたことにより、第2のDB変更確認手段が電力系統機器記憶手段から試験対象の電力系統機器の名称を取り出し、かつ、ノードブランチ記憶手段から変更された電力系統機器に隣り合う電力系統機器の名称を取り出すことにより、試験対象電力系統機器でないが試験に必要な電力系統機器を確実に決定できる。
【0029】
【発明の実施の形態】
(第1の実施の形態)
図1は本発明に係わる電力監視制御装置の一実施形態を示すブロック構成図である。
【0030】
この電力系統監視制御装置は、大きく分けて主電力系統監視制御装置1と他電力系統監視制御装置(以下、従電力系統監視制御装置と指称する)5とで構成されている。
【0031】
この主電力系統監視制御装置1は、入力装置2aと出力装置2bとからなり、電力系統機器およびそれら機器の接続状態を含む電力系統を規定するDBソースを入力したり、また電力系統機器の追加,変更,削除等に伴うDBソースの追加,変更,削除等のデータを入力したり、その他必要な制御指示を入力する端末装置2と、この端末装置2から入力されるDBソースおよびその後の電力系統機器の追加,変更,削除等に伴って追加,変更,削除されるDBソースを格納するDBソース格納手段11と、端末装置2からの動作制御指示を受けてDBソースをDBオブジェクトデータに変換するDBオブジェクト作成手段12と、このDBオブジェクト作成手段12で作成されるDBオブジェクトデータを格納するDBオブジェクト格納手段13と、このDBオブジェクト格納手段13のオブジェクトデータを用いて電力系統の監視制御を行う電力系統監視制御機能14と、端末装置2から入力される伝送制御指示に基づいてDBソース格納手段11に格納されるDBソースデータを伝送する主装置伝送装置15とによって構成されている。
【0032】
一方、従電力系統監視制御装置5は、主装置伝送装置15から伝送されてくるDBソースデータを受信する従伝送装置51と、主電力系統監視制御装置1のDBソース格納手段11のDBソースと同一のDBソースが格納されるDBソース格納手段52と、従伝送装置51からのDBソースデータとDBソース格納手段52のDBソースとを比較しながらDBソースに追加,変更,削除があるか否かを判断し、追加,変更,削除があればDBソース格納手段52のDBソースを追加,変更,削除し、その他のデータであれば、そのデータ内容に従って所定の処理を実行するDB変更確認手段53と、このDB変更確認手段53で確認される追加,変更された電力系統機器の名称を記憶する試験対象電力系統機器テーブル54とによって構成されている。
【0033】
この試験対象電力系統機器テーブル54に追加,変更年月日とともに追加,変更された電力系統機器の名称を登録することにより、電力系統の異常,試験時など必要なときに読み出して出力すれば、その解明に役立たせることかできる。なお、従電力系統監視制御装置2には、図示されていないが必要に応じてDBオブジェクト作成手段、DBオブジェクト格納手段、電力系統監視制御機能等が設けられている。
【0034】
次に、以上のように構成された装置の動作について説明する。
メンテナンス員は、端末装置2から伝送制御指示を入力すると、主装置伝送装置15は、その伝送制御指示に従ってDBソース格納手段11の中から従電力系統監視制御装置5が管轄するDBソースを検索する。
【0035】
このDBソース格納手段11には図2に示すような構成のデータガ格納されている。同図(a)はDBソースの格納状態を概略的に表したものであって、例えば同図(b)のようなデータ配列構成となっており、電力系統の接続状態で表すと同図(c)のようになっている。すなわち、DBソースの構成は、電力系統機器(電力系統機器名称)毎に電力系統監視制御装置番号が割り当てられている。そして、同図2(b)から明らかなように、CB XXXとDS YYYが主電力系統監視制御装置1および従電力系統監視制御装置5の管轄となっており、他は主電力系統監視制御装置1のみの管轄となっている。
【0036】
ここで、主電力系統監視制御装置1の主装置伝送装置15は、DBソース格納手段11の中から従電力系統監視制御装置5の管轄するDBソースを検索すると、その検索されたDBソースを従電力系統監視制御装置5に伝送する。この従電力系統監視制御装置5の従装置伝送装置51は、主装置伝送装置15からDBソースを受信すると、DB変更確認手段53に渡す。このDB変更確認手段53では、主装置伝送装置15から受け取った電力系統機器の増改設に伴う追加,変更,削除されたDBソースとDBソース格納手段52に既に格納されているDBソースとを比較し、DBソースの追加,変更,削除があれば、DBソース格納手段52のDBソースを更新する一方、追加,変更,削除された電力系統機器データに基づいて試験対象電力系統機器の名称を試験対象電力系統機器テーブル54に格納する。
【0037】
さらに、図3に示す実際の電力系統に近い電力系統例に基づき、主電力系統監視制御装置1が従電力系統監視制御装置5にDBソースを伝送する例について説明する。
【0038】
同図において電力系統甲は、主電力系統監視制御装置1が主管轄とする電力系統であって、開閉器類の監視,入り切りなどの制御を行う機能をもっている。なお、電力系統甲に対応する一点鎖線の部分は、主電力系統監視制御装置1がDBソースをメンテナンスする範囲である。
【0039】
しかしながら、従電力系統監視制御装置5は、電力系統甲を管轄するが、監視を行う程度である。その結果、従電力系統監視制御装置5では、電力系統甲の全てのDBソースは不要であり、図示四角の枠で囲む「LS101」、「LS102」、「CB101」、「CB103」が必要である。従って、これら「LS101」、「LS102」、「CB101」、「CB103」のDBソースは送信するが、母線11,母線12のDBソースは送信しない。
【0040】
一方、電力系統乙は、主電力系統監視制御装置5が主管轄とする電力系統であって、同様に開閉器類の監視,入り切りなどの制御を行う機能をもっている。この電力系統乙に対応する一点鎖線の部分は、従電力系統監視制御装置5がDBソースをメンテナンスする範囲である。
【0041】
なお、本発明装置の実現に際し、図2の電力系統機器名称は全電力系統監視制御装置において唯一であって、同一の電力系統機器名称がないものとする。例えば電力系統機器名称の例は下記のようになる。
【0042】
電気所名称+電気所内電力系統機器名称
このようにすることにより、電力系統機器の名称を唯一のものとすることができる。
【0043】
従って、以上のような実施の形態によれば、次のような効果を奏する。
従来の電力系統監視制御装置は、主・従電力系統監視制御装置1、5ともそれぞれ個別に「LS101」、「LS102」、「CB101」、「CB103」のDBソースを入力するが、本発明装置では、メンテナンスされる電力系統機器のうち複数の電力系統監視制御装置で管轄する電力系統機器の場合、当該電力系統機器の追加,変更,削除に係わるDBソースを主電力系統監視制御装置1だけに入力すればよく、従電力系統監視制御装置5のDBソースの入力作業を無くすことができる。よって、主電力系統監視制御装置1だけにDBソースを格納した後、伝送制御指示に基づき、DBソース格納手段11の中から従電力系統監視制御装置5が管轄するDBソースを検索し、当該従電力系統監視制御装置5に伝送すれば、従電力系統監視制御装置5では、DBソース格納手段52のDBソースの追加,変更,削除された部分を見つけだして更新し、さらに、追加,変更された電力系統機器の名称を試験対象電力系統機器テーブル54に登録するので、従電力系統監視制御装置5が新たにDBソースの追加,変更,削除データを入力することなく、電力系統機器の増改設に伴うDBソースの更新作業を円滑に実施でき、入力作業の省力化を図ることができる。
(第2の実施の形態)
図4は本発明に係わる電力監視制御装置の一実施形態を示すブロック構成図である。
【0044】
この電力系統監視制御装置は、図1と同様に主電力系統監視制御装置1と従電力系統監視制御装置2とで構成されている。
この主電力系統監視制御装置1は、図1と同様に端末装置2、DBソース格納手段11、DBオブジェクト作成手段12、DBオブジェクト格納手段13、電力系統監視制御機能14および主装置伝送装置15などから構成されている。
【0045】
一方、従電力系統監視制御装置5は、従伝送装置51、DBソース格納手段52、従伝送装置51からのDBソースデータとDBソース格納手段52のDBソースとを比較してDBソースに変更があるときDBソース格納手段52を更新するDB変更認識手段53、試験対象電力系統機器テーブル54の他、DBオブジェクト作成手段55、DBオブジェクト格納手段56、相互関連情報作成手段57およびノードブランチテーブル58が設けられている。ここで、ノードとは電力系統機器の開閉器(遮断器CBや断路器LSなど)を示す。開閉器の両端にブランチを接続し、開閉器の入り切り状態によってブランチに対し電気的に接続されるかどうかが決定される。また、ブランチとは、電力系統機器のノード(開閉器)で囲まれた電線を示す。通常,1つのブランチに対し、1個以上のノードの接続が可能である。
【0046】
前記DBオブジェクト作成手段55は、主電力系統監視制御装置1から従装置伝送装置51を介して直接、または従装置伝送装置51および変更確認手段53を介して変換処理制御指示を受けたとき、DBソース格納手段52に格納されているDBソースをDBオブジェクトデータに変換してDBオブジェクト格納手段56に格納する機能をもっている。
【0047】
前記相互関連情報作成手段57は、主電力系統監視制御装置1から前述と同様な経路を通って起動制御指示を受けたとき、或いはDBオブジェクトの作成後に当該DBオブジェクト作成手段54からの起動指示を受けたとき、DBソースおよびDBオブジェクトデータ等から電力系統機器相互に関連するノードブランチ情報を作成し、ノードブランチテーブル58に格納する機能をもっている。
【0048】
次に、以上のような装置の動作について説明する。
従電力系統監視制御装置5がDBソース格納手段52にDBソースを格納する動作は、第1の実施の形態で既に述べているので、ここではその説明を省略し、第1の実施の形態とは異なる部分の動作について説明する。
【0049】
メンテナンス員は、従電力系統監視制御装置5に対するDBオブジェクトの変換処理を必要とするとき、端末装置2からDBオブジェクトの変換処理制御指示を入力する。ここで、主装置伝送装置15は、変換処理の制御指示を受けると、その制御指示データを従電力系統監視制御装置5の従装置伝送装置51に通知する。
【0050】
この従装置伝送装置51は、変換処理の制御指示を受けると、DB変更認識手段53を経由するか、或いは直接にDBオブジェクト作成手段55を起動する。ここで、DBオブジェクト作成手段55は、DBソース格納手段52からDBソースを読み出し、DBオブジェクト変換用プログラムを用いてDBソースからDBオブジェクトデータに変換し、その変換されたDBオブジェクトデータをDBオブジェクト格納手段56に格納する。その後、従装置伝送装置51またはDBオブジェクト作成手段54は相互関連情報作成手段57を起動する。この相互関連情報作成手段57は、DBソースおよびDBオブジェクトデータ等から電力系統機器相互に関連する情報を取り出してノードブランチ情報を作成し、ノードブランチテーブル58に格納する。
【0051】
これらノードブランチテーブル58のノードブランチ情報は、後記する図6の装置を用いて試験手順書を自動的に作成するときに利用される。
従って、以上のような実施の形態によれば、主電力系統監視制御装置1における電力系統機器の追加,変更,削除に伴うDBソースの更新およびDBオブジェクトの変換処理だけでなく、該電力系統機器を管轄する従電力系統監視制御装置においても、主電力系統監視制御装置1からの指示に従って自動的にDBオブジェクトの変換処理を実行できる。つまり、主電力系統監視制御装置1が管轄する電力系統機器のDBソースのメンテナンス時に、従電力系統監視制御装置5側のDBソースからDBオブジェクトへの変換を同時に実行させることが可能となり、メンテンス作業の省力化を図ることができる。
(第3の実施の形態)
図5は本発明に係わる電力監視制御装置の一実施形態を示すブロック構成図である。
【0052】
この電力系統監視制御装置は、従電力系統監視制御装置5においてDBオブジェクト変換処理時および電力系統機器相互の関連情報取出し処理時にエラーが発生した時、主電力系統監視制御装置1にそのエラー状態を通知することにあり、その他については図4と構成的に同じであるので、ここでは同一機能構成部分には同一符号を付して説明する。
【0053】
主電力系統監視制御装置1は、図1および図4と同様に端末装置2、DBソース格納手段11、DBオブジェクト作成手段12、DBオブジェクト格納手段13、電力系統監視制御機能14、主装置伝送装置15の他、端末装置2を構成する出力装置2bが例えば表示装置のみである場合には新たに印字出力装置16を設ける。また、主装置伝送装置15は、送信機能だけでなく、受信機能を備え、従装置伝送装置51との間で相互にデータの授受を行う機能をもっている。
【0054】
一方、従電力系統監視制御装置5は、送受信機能をもつ従伝送装置51、DBソース格納手段52、DB変更確認手段53、試験対象電力系統機器テーブル54、主電力系統監視制御装置1からDBオブジェクトの変換処理の制御指示を受けたとき、変換用プログラムに従ってDBソースをDBオブジェクトデータに変換してDBオブジェクト格納手段56に格納するDBオブジェクト作成手段55、DBオブジェクトの作成後にDBオブジェクト作成手段55または従装置伝送装置51から起動制御指示を受けたとき、所定のプログラムを用いてDBソースおよびDBオブジェクトデータ等から電力系統機器相互に関連する情報を取り出してノードブランチ情報を作成しノードブランチテーブル58に格納する相互関連情報作成手段57が設けられている。
【0055】
次に、以上のように構成された装置の動作について説明する。
メンテナンス員は、端末装置2からDBオブジェクトの変換処理制御指示を入力すると、主装置伝送装置15では、その変換処理制御指示を受けて従電力系統監視制御装置5の従装置伝送装置51に伝送する。この従装置伝送装置51は、制御指示を受けるとDBオブジェクト作成手段55を起動する。
【0056】
ここで、DBオブジェクト作成手段55は、オブジェクト変換用プログラムを用いてDBソース格納手段52に格納されるDBソースをDBオブジェクトに変換し、例えばバッフアメモリ(図示せず)などに一時格納した後、DBオブジェクト格納手段56に格納する。
【0057】
ところで、DBオブジェクトの変換処理時、DBソースの間違いと思われる異常を検出する場合がある。これは、例えば相互関連情報作成手段57において所定のプログラムを用いてDBソースおよびDBオブジェクトデータ等から電力系統機器相互に関連する情報を取り出すときも、同様にDBソースおよびDBオブジェクトデータの間違いと思われる異常を検出する場合がある。
【0058】
以上の点に関し、図3を用いて具体的に説明する。図3では、LS 101、LS 102、CB 101、LS 103のDBソースが従電力系統監視制御装置5に伝送するものとする。一方、相互関連情報作成手段56は、LS 101とLS 102とが母線に接続するLSであるのに拘らず、母線の定義がないことから、定義不足であると診断する。
【0059】
そこで、相互関連情報作成手段56は、その診断に基づき、従装置伝送装置51を経由して主電力系統監視制御装置1に定義不足出ある旨のエラーデータを送信する。その結果、主電力系統監視制御装置1の主装置伝送装置15は、従装置伝送装置51からLS 101とLS 102との接続に関する母線の定義が存在しないことを印字出力装置16または表示装置2dに出力する。
【0060】
DBメンテナンス中のメンテナンス員は、その出力内容からDBソースの修正が必要であるか否かを判断し、修正が必要な場合には例えばDBソース格納手段11のDBソースの中に従電力系統監視制御装置5で管轄するための母線11および母線12に関するDBソースを追加する。
【0061】
従って、以上のような実施の形態によれば、従電力系統監視制御装置5においてDBソースからDBオブジェクトの変換処理時または電力系統機器相互の関連情報取出し処理時、DBソースに間違いがあった場合、主電力系統監視制御装置1のメンテナンス員に対して間違いを通知するので、メンテナンス員はエラー内容を確認後、間違いが発見されれば、DBソースを容易に修正できる。しかも、修正されたDBソースは従電力系統監視制御装置5に伝送するので、従電力系統監視制御装置5ではその修正されたDBソースの下にDBオブジェクトの変換処理や電力系統機器相互の関連情報の取出し処理を実行でき、DBソースに間違いを未然に発見でき、メンテナンスの信頼性、電力系統の安全性に貢献する。
(第4の実施の形態)
図6は本発明に係わる電力監視制御装置の一実施形態を示すブロック構成図である。
【0062】
この電力系統監視制御装置は、主電力系統監視制御装置1と従電力系統監視制御装置2とからなっている。
この主電力系統監視制御装置1は、図1,図4および図5と同様に端末装置2、DBソース格納手段11、DBオブジェクト作成手段12、DBオブジェクト格納手段13、電力系統監視制御機能14等によって構成され、さらに送受信機能をもった主装置伝送装置15が設けられている。
【0063】
一方、従電力系統監視制御装置5は、送受信機能をもった従装置伝送装置51、DBソース格納手段52、従装置伝送装置51からのDBソースデータとDBソース格納手段52のDBソースとを比較しDBソースに変更があるときDBソース格納手段52を更新するDB変更確認手段53、DB変更確認手段53で追加,変更,削除等の変更されたDBソースから取り出される試験対象電力系統機器名称その他必要なデータを格納する試験対象電力系統機器テーブル54、DBソース格納手段52のDBソースからDBオブジェクトデータを変換するDBオブジェクト作成手段55、このDBオブジェクト作成手段54で作成されるDBオブジェクトデータを格納するDBオブジェクト格納手段56が設けられている。
【0064】
さらに、従電力系統監視制御装置5は、所定のプログラムを用いてDBソースおよびDBオブジェクトデータ等から電力系統機器相互に関連する情報を取り出しノードブランチ情報を作成する相互関連情報作成手段57と、この相互関連情報作成手段57で作成されるノードブランチ情報を格納するノードブランチテーブル(図7参照)58と、予め各電力系統機器がどの場所でどのような順番で使用されるか等を表す電力系統機器の属性を定義する機器属性テーブル(図8参照)59と、電力系統機器の操作時の入り切り状態を判定するための操作可能条件を規定する電力系統機器操作関連テーブル(図9参照)60と、各電力系統機器の種別および試験機能を規定する機能対応テーブル(図10参照)61と、機器種別ごとに操作可能条件を規定するインターロック判定テーブル(図11参照)62、これら各種のテーブルの内容を用いて試験項目の異なる複数の試験手順書を作成する試験手順作成装置63とが設けられている。64は試験手順書データを格納する試験手順書格納手段である。さらに、試験手順作成装置63にはプリンタその他表示装置などの出力装置65が設けられている。
【0065】
次に、以上のような装置の動作について説明する。
メンテナンス員は、端末装置2から追加,変更,削除されたDBソースの伝送制御指示を入力すると、主装置伝送装置15はその送信指示を受け取って追加,変更,削除後のDBソースを取り出して従電力系統監視制御装置5の従装置伝送装置51に送信する。
【0066】
ここで、従装置伝送装置51は受信したDBソースをDB変更確認手段53に渡す。このDB変更確認手段53は、受信したDBソースとDBソース格納手段52に既に格納されているDBソースとを比較し、受信したDBソースに追加,変更,削除があればDBソース格納手段52の内容を更新する一方、電力系統機器の追加,変更されたことによる試験対象電力機器の名称その他必要なデータを試験対象電力系統機器テーブル54に格納する。
【0067】
引き続き、メンテナンス員は、端末装置2および主装置伝送装置15を介してDBオブジェクトの変換処理制御指示を送信すると、従装置伝送装置51ではその制御指示を受けてDBオブジェクト作成手段55を起動させる。このDBオブジェクト作成手段55は、変換用プログラムを用いてDBソース格納手段52からDBソースを取り出してDBオブジェクトに変換しDBオブジェクト格納手段56に格納するが、この変換処理時にエラーが発生すれば従装置伝送装置51および主装置伝送装置15を経由してプリンタなどの出力装置16に出力し、メンテナンス員に通知する。
【0068】
そして、DBオブジェクトに変換した後、相互関連情報作成手段57を起動し、第4の実施の形態で説明したようにノードブランチ情報を作成しノードブランチテーブル58に格納する。図7はノードブランチテーブル58の内容を説明する図であって、同図(a)に示す電力系統では同図(b)のようなデータ配列の形で格納されている。
【0069】
以上のようにして試験対象電力系統機器テーブル54およびノードブランチテーブル58に必要なデータを確保した後、試験手順書作成手段63にて試験に必要とする複数種類の試験手順書を自動的に作成する。この試験手順書の作成にあっては、機器属性テーブル59、機器操作関連テーブル60、機器対応テーブル61およびインターロック判定テーブル62などのデータを用いて作成する。
【0070】
前記機器属性テーブル59は、図8に示すように電力系統機器名称ごとに属性を規定する。電力系統機器操作関連テーブル60は、図9に示すように送電線引出口の開閉器の操作可能条件を規定する。これら電力系統機器名称ごとに属性と開閉器の操作可能条件とを用いて、各電力系統機器ごとに操作可能か否かの試験手順書を作成する。前記機器対応テーブル61は、図10に示すように各電力系統機器の種別および試験機能を規定し、またインターロック判定テーブル62は、図11に示すように機器ごとに操作可能条件を規定する。
【0071】
次に、以上のような各種テーブルのデータを用いて4種類の試験手順書を作成する例について説明する。ここで、4種類とは、(1) 電気的な接続に関する操作試験。ここで、操作とは入り切りなどの操作を意味する、(2) 他の開閉器(アースなども含む)の入り切り状態と関連する操作試験。(3) 電気的な接続以外の操作試験。(4) 状態変化時の試験である。
(1) 電気的な接続に関する操作試験について。
【0072】
試験手順書作成手段63は、試験対象電力系統機器テーブル54から追加,変更された電力系統機器名称を取り出した後、その電力系統機器名称を用いて図7のノードブランチテーブル58からブランチ番号を取り出し、さらに同一のブランチ番号を使用している電力系統機器を再度ノードブランチテーブル58から取り出す。
【0073】
今、例えば図7に示すように電力系統機器LS YYYを新たに追加したとする。LS YYYの操作における電気的な接続の試験のためには、ノードブランチテーブル58からLS YYYの両ブランチであるブランチ番号「36」と 「37」との充停電状態を変化させればよいことが判断できる。よって、LS YYYの電力系統機器の両端ブランチの充停電状態を変化させたときに操作を行うための試験手順書を作成できる。この試験手順書は、
の4通りの試験手順をが作成できる。
【0074】
引き続き、試験手順書作成手段63は、これら試験結果の良否について作成する。このためには図11のインターロック判定テーブル62が用いられる。
ここで、LS YYYの機器種別がLSタイプ2と入力されている場合、上述の試験ケース1〜3では「操作不可」、試験ケース4は「操作可」と判断することができる。その結果、試験手順書作成手段63では、図12に示すような試験手順書を作成できる。作成された試験手順書データは試験手順書格納手段64に格納する一方、出力装置65から出力する。なお、図12の「判定」項目部分はメンテナンス員が試験結果として記入する部分である。
(2) 他の開閉器の入り切り状態と関連する操作試験について。
【0075】
試験手順書作成手段63は、試験対象電力系統機器テーブル54から追加,変更された電力系統機器名称を取り出し、かつ、この電力系統機器名称に基づいて図8に示す機器属性テーブル59から属性を取り出し、さらに電力系統機器操作関連テーブル60から操作可能条件を取り出す。
【0076】
以上の点に関し、図13、図8および図9を用いて具体的に説明する。図13は電気所30番、送電線引出口部の3番目における電力系統機器LS 1に対する他の開閉器の入り切り状態を説明する図である。
【0077】
今、LS 1の操作可能条件は、機器属性テーブル59のLS 1に対応する属性に基づいて図9の電力系統機器操作関連テーブル60に基づき、
LS 1の操作可能条件1…… CB 1切り
または
LS 1の操作可能条件2…… CB 1入り、かつ、LS 3切り
と定義づけられる。そして、これらの条件のもとに図14に示すような試験手順書を作成でき、出力装置65から出力できる。
(3) 電気的な接続以外の操作試験について。
【0078】
この試験手順の作成は、例えば操作禁止設定の試験などである。
開閉器の入り切り操作を計算機から禁止させるという機能がある。例えば該当する開閉器が現地で作業中であるとか、或いは送電線の故障が復旧していないために送電線への電気の送電を禁止するため、該当する遮断器CBの入り操作を禁止するなどの場合、この機能を使用し、操作禁止を設定する。ここでは、かかる設定が可能であるかどうかの試験を行うことにある。
【0079】
試験手順書作成手段63は、追加,変更された電力系統機器の機器種別を把握しているので、この機器種別に基づき、予め機器対応テーブル61に規定する内容から操作禁止設定の試験必要有りの試験手順書を作成し、試験手順書格納手段64に格納する一方、出力装置65から出力する。
【0080】
今、試験として、遮断器CB1が追加され、かつ、CB1が制御可能な開閉器であるという前提を考えると、次のような試験手順書を作成できる。
試験のための準備:なし
試験の実施:遮断器CB1に操作禁止設定の操作を画面から行う。
【0081】
試験の結果:操作禁止の設定が受け付けられ、遮断器CB1に操作禁止が設定され、画面の該当部分の表示が操作禁止設定状態に変化することを確認する、と出力される。
(4) 状態変化時の試験について
また、試験手順書作成手段63は、前述によって求められた試験対象の電力間系統機器の状態変化時の試験手順書を作成する。
【0082】
出力例としては、
a.開閉器が入り状態から切り状態へ変化したときの試験
b.開閉器が切り状態から入り状態へ変化したときの試験
従って、以上のような実施の形態によれば、追加,変更された試験の対象となる電力系統機器のDBソースの試験手順書を自動的に作成でき、これにより試験手順書作成の省力化および電力系統機器の追加,変更等に伴うDBソースのメンテナンス作業の効率化を上げることができ、試験対称機器の試験の漏れを容易に防止できる。
【0083】
また、主電力系統監視制御装置1のメンテナンス時、メンテナンス対象ではないが従電力系統監視制御装置5で試験を必要とする電力系統機器についても、従電力系統監視制御装置5でDBソースの試験手順書を確実に作成できる。
(第5の実施の形態)
図15は本発明に係わる電力監視制御装置の一実施形態を示すブロック構成図である。この電力監視制御装置は、図6とほぼ同様な構成であるので、同一機能部分には同一符号を付して説明する。この実施の形態では、特にメンテナンス対象電力系統機器以外の試験必要電力系統機器を決定することにある。
【0084】
この電力系統監視制御装置は、図6と同様に主電力系統監視制御装置1と従電力系統監視制御装置5とで構成され、主電力系統監視制御装置1は、端末装置2、DBソース格納手段11、DBオブジェクト作成手段12、DBオブジェクト格納手段13、電力系統監視制御機能14、送受信機能をもった主装置伝送装置15などが設けられている。
【0085】
一方、従電力系統監視制御装置5は、送受信機能をもった従装置伝送装置51、DBソース格納手段52、従装置伝送装置51からのDBソースとDBソース格納手段52のDBソースとを比較しDBソースに変更があるときDBソース格納手段52を更新するDB変更確認手段53、DB変更確認手段53でDBソースデータから取り出される試験対象電力系統機器名称その他必要なデータを格納する試験対象電力系統機器テーブル54、DBソース格納手段52のDBソースからDBオブジェクトデータを変換するDBオブジェクト作成手段55、このDBオブジェクト作成手段54で作成されるDBオブジェクトデータを格納するDBオブジェクト格納手段56、DBソースおよびDBオブジェクトデータ等から電力系統機器相互に関連するノードブランチ情報を取り出す相互関連情報作成手段57、この作成されるノードブランチ情報を格納するノードブランチテーブル(図7参照)58、予め各電力系統機器がどの場所でどのような順番で使用されるか等を表す電力系統機器の属性を定義する機器属性テーブル(図8参照)59、電力系統機器の操作時の入り切り状態を判定するための操作可能条件を規定する電力系統機器操作関連テーブル(図9参照)60、各電力系統機器の種別および試験機能を規定する機能対応テーブル(図10参照)61、機器種別ごとに操作可能条件を規定するインターロック判定テーブル(図11参照)62、これら各種のテーブルの内容を用いて試験項目の異なる複数の試験手順書を作成する試験手順作成装置63と、試験手順書データを格納する試験手順書格納手段64及び試験手順書を出力するプリンタその他表示装置などの出力装置65等が設けられている。
【0086】
次に、以上のような装置の動作について説明する。
この実施の形態においては、電力系統機器の追加,変更,削除に伴うDBソースの追加,変更,削除に対し、従電力系統監視制御装置5へのDBソースの格納およびDBオブジェクトの変換処理、さらに試験手順書の作成等は図6の説明と同様であるので、ここではその説明を省略し、専ら異なる部分の動作について説明する。
【0087】
先ず、メンテナンス対象電力系統機器以外の試験必要電力系統機器には以下のような4ケースが考えられる。
ケース1:電力系統機器の追加,変更によって隣り合う電力系統機器が変化したことによって選出される試験必要電力系統機器
ケース2:電力系統機器の追加,変更によって操作条件となる電力系統機器が変化したことによって選出される試験必要電力系統機器
ケース3:電力系統機器の削除によって隣り合う電力系統機器が変化したことによって選出される試験必要電力系統機器
ケース4:電力系統機器の削除によって操作条件となる電力系統機器が変化したことによって選出される試験必要電力系統機器等が上げられる。
【0088】
以下、各ケースについて具体的に説明する。
(1) ケース1
DB変更確認手段53は、メンテナンスによる追加,変更される電力系統機器と隣り合う電力系統機器について図7のノードブランチテーブル58から選択し、これを試験必要電力系統機器とし、試験対象電力系統機器テーブル54に登録する。
【0089】
以上の点について、図16と図7とを用いて具体的に説明する。
今、図16に示す電力系統に対して、電力系統機器LS aaaおよびLS bbbを追加すると、図7に示すような電力系統となる。ここで、LS aaaが追加されたとき、LS aaa以外に試験に必要な電力系統機器は次のようにして求める。
【0090】
すなわち、DB変更確認手段53は、電力系統機器テーブル54から順に試験対象電力系統機器野名称を取り出す。また、ノードブランチテーブル58から追加,変更された電力系統機器に隣り合う電力系統機器の名称を取り出す。
【0091】
因みに、図7の場合には、LS YYYとLS ZZZが対象となる。なお、LS aaaとLS bbbの試験手順書は第4の実施の形態で既に作成済みである。そこで、この第4の実施の形態と同様の手順によりLS YYYとLS ZZZとの電気的な接続のための試験手順書を作成する。
(2) ケース2
DB変更確認手段53は、メンテナンスによる追加,変更される電力系統機器について操作が可能かどうかの判定条件としている電力系統機器名称を、図9に示す電力系統機器操作関連テーブル60から検索し、それを試験必要電力系統機器と判定し、試験対象電力系統機器テーブル54に登録する。
【0092】
以上の点について、図13と図17とを用いて具体的に説明する。
今、図17に示す電力系統に対して電力系統機器CB 1を追加したとき、図13のような電力系統となる。このとき、LS 1はメンテナンス対象ではないが、操作の試験をする必要がある。具体的には、DB変更確認手段53はCB 1の追加を判定する。しかる後、図8に示す機器属性テーブル59からCB 1の属性を取り出し、この属性を用いて電力系統機器操作関連テーブル60の中から、CB 1が関連する電力系統機器を選び出す。その結果、LS 1の操作にはCB 1の入り切り状態と関連すると判定できる。こうしてLS 1が試験必要電力系統機器と判定し、このLS 1を試験対象電力系統機器テーブル54に登録する。
【0093】
この試験必要電力系統機器LS 1の登録後、試験手順書作成手段63では前述する第4の実施の形態と同様の要領で試験手順書を作成する。
(3) ケース3
DB変更確認手段53は、削除された電力系統機器がかって隣り合っていた電力系統機器名称をノードブランチテーブル58から判定し、これを試験対象電力系統機器とし、試験対象電力系統機器テーブル54に登録する。
【0094】
電力系統機器のDBソースを削除した場合、DB変更確認手段53は、削除時にノードブランチテーブル58から削除された電力系統機器のブランチに隣り合うノードから電力系統機器の名称を求め、それを試験必要電力系統機器として試験対象電力系統機器テーブル54に登録する。この削除された電力系統機器のブランチに隣り合うノードから電力系統機器の名称を求めて試験対象電力系統機器テーブル54に登録後、試験手順書作成手段63において前述する第4の実施の形態と同様の要領で試験手順書を作成する。
(4) ケース4
図13の電力系統状態から電力系統機器CB 1を削除すると、図17のような電力系統となるが、この場合にもLS 1の操作試験をする必要がある。
【0095】
具体的には、CB 1が削除されたとき、DB変更確認手段53は、電力系統機器操作関連テーブル60からCB 1が関連していた電力系統機器を判定する。その結果、同じ送電線引き出し口の甲母線側のLS 1という結果が得られる。このようにして求められたLS 1を試験対象電力系統機器テーブル54に登録する。この登録後、試験手順書作成手段63において試験手順書を作成する。
【0096】
従って、以上のような実施の形態によれば、主電力系統監視制御装置1のメンテナンスにおいて、メンテナンスの対象外であるが試験を必要とする電力系統機器が従電力系統監視制御装置5で発生するとき、この従電力系統監視制御装置5でメンテナンス対象でないが試験を必要とする電力系統機器に関する試験手順書も容易に作成できる。
(第6の実施の形態)
図18は本発明に係わる電力系統監視制御装置の一実施の形態を示すブロック構成図である。
【0097】
この電力系統監視制御装置は、主電力監視制御装置1(同図a)と従電力監視制御装置5(同図b)とをそれぞれ分離独立の構成とし、そのうち特に従電力監視制御装置5において単独で必要な処理,例えばDBソースの試験を模擬的に実行可能な構成としたものである。
【0098】
従って、以下、従電力監視制御装置5のみについて説明する。なお、この従電力監視制御装置5において図15と同一機能部分には同一符号を付して説明する。
【0099】
この従電力監視制御装置5は、図15と同様な機能をもつDBソース格納手段52、DB変更確認手段53、試験対象電力系統機器テーブル54、DBオブジェクト作成手段55、DBオブジェクト格納手段56、相互関連情報作成手段57、ノードブランチテーブル58、機器属性テーブル59、電力系統機器操作関連テーブル60、機能対応テーブル61、インターロック判定テーブル62、これら各種のテーブルの内容を用いて試験項目の異なる複数の試験手順書を作成する試験手順作成装置63、試験手順書データを格納する試験手順書格納手段64などが設けられている。
【0100】
さらに、従電力監視制御装置5においては、メンテナンス員が系統模擬試験に必要なデータを入力する端末装置71と、試験手順書作成手段63で作成され特定される試験対象電力系統機器、試験必要電力系統機器の電気的接続試験や操作に関連する電力系統機器の試験のために系統状態データが格納される模擬用系統設定テーブル72と、模擬的な系統状態を格納する系統状態模擬用テーブル73と、端末装置71から試験番号および試験ケースが指定されたとき、模擬用系統設定テーブル72の系統状態に基づいて系統状態模擬用テーブル73の模擬的な系統状態を変更する模擬用系統設定手段74と、前記系統状態模擬用テーブル73の内容に応じて電力系統監視制御装置本体を実際に動作させる電力系統監視制御機能75とが設けられている。また、従電力監視制御装置5には試験をする場合のために従電力監視制御装置5を実際の電力系統から切り離し模擬的な電力系統に設定するホスト計算機運転モード設定装置76が設けられている。
【0101】
次に、以上のような装置の動作について説明する。
ここでは、DBオブジェクト作成手段55や相互関連情報作成手段57の動作は第4および第5の実施の形態で既に述べているので省略する。
【0102】
従って、以後、新たに追加された各要素71〜76に関連する部分の動作を説明する。試験手順書作成手段63は、出力装置65(図15)などに試験手順書を出力するが、このとき同時に試験対象電力系統機器や試験必要電力系統機器のの電気的な接続試験や操作に関連する電力系統機器の試験のための系統状態を模擬用系統設定テーブル72に格納する。
【0103】
この状態においてメンテナンス員が端末装置71を用いて試験番号および試験ケースを指定したとき、模擬用系統設定手段74は、模擬用系統設定テーブル72の情報から系統状態模擬用テーブル73の状態を変更する。
【0104】
しかる後、試験をする場合、ホスト計算機運転モード設定装置76は、実際の電力系統から切り離し、模擬的な電力系統に設定する。その結果、従電力系統監視制御装置5が模擬モードに設定されると、電力系統監視制御機能75は、変更された系統状態模擬用テーブル73の模擬情報を電力系統として扱い、模擬的に試験を実施する。なお、ここで、電力系統監視制御機能75とは、従電力系統監視制御装置5の動作を行わせる各種の装置例えば監視装置、表示装置、制御装置、記録装置の総称である。
【0105】
以下、動作について具体的に説明する。第4および第5の実施の形態では、予め対象電力系統機器や試験必要電力系統機器の試験のために、当該電力系統機器の入り切り状態を設定する。この入り切り状態の設定には次の2種類がある。
【0106】
* 操作における電気的な接続のものの試験を行う場合。
* 操作における他の開閉器の入り切り状態と関連する試験を行う場合。
以下、各々について述べる。
(1) 電気的な接続状態の試験の場合。
【0107】
試験のために電力系統機器の入り切り状態を全て入りとし、充電状態に設定する。しかる後、試験対象電力系統機器テーブル54から充停電状態における試験のために試験対象機器の名称を取り出す。
【0108】
今、図7を用いて具体的に説明する。図7においてLS YYYを試験対象機器とした場合、CB XXXとLS aaaとLS zzzは充停電状態の設定に必要な機器である。以上の3個の機器は、試験対象機器の両端とも充電、両端とも停電、片側のみ充電という状態で設定できる。
【0109】
このような設定状態を認識するために、試験番号と試験ケースとで割り当て、試験手順書作成手段63で図19に示す帳票(試験手順書)の形で作成され、試験手順書格納手段64や系統状態模擬用テーブル73に格納され、さらに端末装置71例えば印字出力装置から出力される。この図19の帳票は試験番号を除けば、図12の試験手順書と同じである。
【0110】
従って、メンテナンス員は、端末装置71から出力される図19の試験手順書を用いて、当該端末装置71から試験番号と試験ケースとを入力すると、模擬用系統設定手段74では、模擬用系統設定テーブル72の系統状態を参照しながら系統状態模擬用テーブル73の模擬的な系統状態を変更し試験できる系統状態を作り出するので、試験をするための効率を大幅に向上できる。
【0111】
なお、図19において試験ケース1は、ブランチiが充電、かつ、ブランチjが充電の試験手順となる。この場合には、CB xxx、LS aaa、LSzzzがすべて入りに自動設定する。次に、試験ケース2の場合には、CB xxxが入り、LS aaa、LS zzzが切りに自動設定する。試験ケース3の場合には、CB xxxが切り、LS aaa、LS zzzが入りに自動設定する。試験ケース4はの場合には、CB xxxが切り、LS aaa,LS zzzは切りに自動設定する。
(2) 他の開閉器の入り切り状態と関連する試験の場合
試験用に系統状態を初期状態に設定する。このとき、開閉器の入り切り状態を全て入りとする。しかる後、試験対象電力系統機器テーブル54から、充停電状態における試験のために試験対象機器の名称を取り出す。
【0112】
今、図13を例に上げて説明する。図13においてLS 1を試験対象機器とした場合、CB 1とLS 3の入り切り状態が試験の設定に必要な電力系統機器となる。これは、機器属性テーブル59および電力系統機器操作関連テーブル60の各データから求めることができる。この2個の電力系統機器の入り切り状態によって、試験対象機器の操作試験ケースを設定できる。
【0113】
このような設定状態を認識するために、試験番号と試験ケースとで割り当てた出力帳票の例が図20である。よって、試験手順書作成手段63は、図19に示す帳票(試験手順書)を作成し、試験手順書格納手段64や系統状態模擬用テーブル73に格納し、さらに端末装置71例えば印字出力装置から出力する。
【0114】
従って、メンテナンス員は、端末装置71から出力される図20の試験手順書を用いて、当該端末装置71から試験番号と試験ケースとを入力すると、模擬用系統設定手段74では、模擬用系統設定テーブル72の系統状態を参照しながら系統状態模擬用テーブル73の模擬的な系統状態を変更し試験できる系統状態を作り出するので、試験をするための効率を大幅に向上できる。
【0116】
【発明の効果】
請求項 1 の発明によれば、他の電力系統監視制御装置において各種の記憶データを用いて所定の順序に従って自動的に試験手順書を作成でき、メンテナンスするDBソースの試験漏れや試験対象項目の漏れを無くすことができる。
【0117】
請求項2の発明によれば、他の電力系統監視制御装置においてメンテナンス対象ではないが、追加,変更,削除された電力系統機器との関連から試験を必要とする電力系統機器を確実に取り出すことができ、関連電力系統機器の試験を落とすことがない。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係わる電力系統監視制御装置の基本的な構成例を示す図。
【図2】 図1のDBソース格納手段に格納されるDBソースのデータ配列構成を示す図。
【図3】 実際の電力系統例を示す図。
【図4】 本発明に係わる電力系統監視制御装置の他の基本的な構成例を示す図。
【図5】 本発明に係わる電力系統監視制御装置のさらに他の基本的な構成例を示す図。
【図6】 本発明の請求項1に係わる電力系統監視制御装置の一実施形態を示すブロック構成図。
【図7】 図6に示すノードブランチテーブルのデータ配列構成例図。
【図8】 図6に示す機器属性テーブルのデータ配列構成例図。
【図9】 図6に示す電力系統機器操作関連テーブルのデータ配列構成例図。
【図10】 図6に示す機能対応テーブルのデータ配列構成例図。
【図11】 図6に示すインターロック判定テーブルのデータ配列構成例図。
【図12】 電力系統監視制御装置で作成される試験手順書の一例を示す図。
【図13】 他の開閉器の入り切り状態と関連する例を説明する図。
【図14】 電力系統監視制御装置で作成される他の試験手順書を示す図。
【図15】 本発明の請求項2に係わる電力系統監視制御装置の一実施形態を示すブロック構成図。
【図16】 図13と比較するための系統例図。
【図17】 電力系統のブランチ状態を示す図。
【図18】 本発明に係わる電力系統監視制御装置のさらに他の基本的な構成例を示す図。
【図19】 図18の電力系統監視制御装置で作成される試験手順書の一例を示す図。
【図20】 図18の電力系統監視制御装置で作成される他の試験手順書の一例を示す図。
【図21】 従来の電力系統監視制御装置を示すブロック構成図。
【符号の説明】
1…主電力系統監視制御装置
2…端末装置、
5…従電力系統監視制御装置
11…DBソース格納手段
12…DBオブジェクト作成手段
14…電力系統監視制御機能
15…主装置伝送装置
51…従装置伝送装置
52…DBソース格納手段
53…DB変更確認手段
54…試験対象電力系統機器テーブル
55…DBオブジェクト作成手段
57…相互関連情報作成手段
58…ノードブランチテーブル
59…機器属性テーブル
60…機器操作関連テーブル
61…機器対応テーブル
62…インターロック判定テーブル
63…試験手順書作成手段
72…模擬用系統設定テーブル
73…系統状態模擬用テーブル
74…模擬用系統設定手段
75…電力系統監視制御機能
Claims (2)
- 主電力系統監視制御装置と他電力系統監視制御装置とを有する電力系統監視制御装置において、
前記主電力系統監視制御装置は、電力系統のデータベースソース(以下、DBソースと略称する)を格納するとともに、その後の電力系統機器の増改設に伴って変更されるDBソースを格納する第1のDBソース格納手段と、変更後のDBソースやDBオブジェクトの変換処理制御指示を伝送する主装置伝送装置とを備え、
前記他電力系統監視制御装置は、予め主電力系統監視制御装置と同じDBソースを格納する第2のDBソース格納手段と、前記主装置伝送装置から伝送されてくるDBソースを受信し、この受信されたDBソースと前記第2のDBソース格納手段に既に格納されているDBソースとを比較し、受信されたDBソースに変更があれば当該第2のDBソース格納手段の内容を更新するDB変更確認手段と、このDB変更確認手段による変更されたDBソースの確認によって得られる試験の対象となる電力系統機器の名称を記憶する電力系統機器テーブルと、前記主装置伝送装置からのDBオブジェクト変換処理の指示要求を受けて、前記変更されたDBソースをDBオブジェクトに変換し、さらに当該変更されたDBソースおよびDBオブジェクトから電力系統機器相互に関連するノードブランチ情報を作成する相互関連情報作成手段と、このノードブランチ情報を記憶するノードブランチテーブルと、前記各電力系統機器の使用順番を表す電力系統機器の属性を定義する機器属性テーブルと、前記各電力系統機器の操作時の入り切り状態を判定するための操作可能条件を規定する電力系統機器操作関連テーブルと、前記各電力系統機器の種別および試験機能を規定する機器対応テーブルと、前記機器種別ごとに操作可能条件を規定するインターロック判定テーブルと、前記電力系統機器の増改設に伴う試験の対象となる電力系統機器の名称及び試験項目に基づき、前記各テーブルから選択的にデータを取り出して1種類以上の試験手順書を作成する試験手順書作成手段とを備えたことを特徴とする電力系統監視制御装置。 - 主電力系統監視制御装置と他電力系統監視制御装置とを有する電力系統監視制御装置において、
前記主電力系統監視制御装置は、電力系統のDBソースを格納するとともに、その後の電力系統機器の増改設に伴って変更されるDBソースを格納する第1のDBソース格納手段と、変更後のDBソースやDBオブジェクトの変換処理制御指示を伝送する主装置伝送装置とを備え、
前記他電力系統監視制御装置は、予め前記主電力系統監視制御装置と同じDBソースを格納する第2のDBソース格納手段と、前記主装置伝送装置から伝送されてくるDBソースを受信し、この受信されたDBソースと前記第2のDBソース格納手段に既に格納されているDBソースとを比較し、受信されたDBソースに変更があれば当該第2のDBソース格納手段の内容を更新するDB変更確認手段と、この第1のDB変更確認手段による変更されたDBソースの確認によって得られる試験の対象となる電力対象機器の名称を記憶する電力系統機器テーブルと、前記主装置伝送装置からのDBオブジェクト変換処理の制御指示を受けて、前記変更されたDBソースをDBオブジェクトに変換し、さらに当該変更されたDBソースおよびDBオブジェクトから電力系統機器相互に関連するノードブランチ情報を作成する相互関連情報作成手段と、このノードブランチ情報を記憶するノードブランチテーブルと、前記電力系統機器テーブルから試験対象の電力系統機器の名称を取り出し、かつ、前記ノードブランチテーブルから変更された電力系統機器に隣り合う電力系統機器の名称を取り出し、試験対象電力系統機器でないが試験に必要な電力系統機器を決定する第2のDB変更確認手段と、この第2のDB変更確認手段によって決定される電力系統機器に基づいて試験手順書を作成する試験手順書作成手段とを備えたことを特徴とする電力系統監視制御装置。
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