JP2618887B2 - 電力系統事故判定装置 - Google Patents
電力系統事故判定装置Info
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- JP2618887B2 JP2618887B2 JP62103815A JP10381587A JP2618887B2 JP 2618887 B2 JP2618887 B2 JP 2618887B2 JP 62103815 A JP62103815 A JP 62103815A JP 10381587 A JP10381587 A JP 10381587A JP 2618887 B2 JP2618887 B2 JP 2618887B2
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- knowledge
- power system
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Description
【発明の詳細な説明】 [発明の目的] (産業上の利用分野) 本発明は電力系統監視制御システムにおいて、電力系
統から観測される情報に基づき、電力系統の事故状況を
自動的に判定する電力系統事故判定装置に関する。
統から観測される情報に基づき、電力系統の事故状況を
自動的に判定する電力系統事故判定装置に関する。
(従来の技術) 近年、系統状変情報を基にして事故状況を推論する技
術が開発された。そして、この種の技術は事故判定知識
を用いて行なうのが普通である。
術が開発された。そして、この種の技術は事故判定知識
を用いて行なうのが普通である。
又、基本的な考え方としては事故判定知識が記述され
た知識ベースと推論エンジンとからなり、系統状変時に
電力系統からの事故情報を入力し、その入力された事故
情報を基にして推論エンジンが知識ベース内の知識を選
択し、かつ組合せて推論結果を出力するものである。
た知識ベースと推論エンジンとからなり、系統状変時に
電力系統からの事故情報を入力し、その入力された事故
情報を基にして推論エンジンが知識ベース内の知識を選
択し、かつ組合せて推論結果を出力するものである。
この場合、予め形成された事故判定用ロジックに対し
て既存言語(Fortran,C等)で書かれた知識を一体と
し、これらを計算機内に順次組込む方式のものであっ
た。
て既存言語(Fortran,C等)で書かれた知識を一体と
し、これらを計算機内に順次組込む方式のものであっ
た。
(発明が解決しようとする問題点) 上記した従来方式において、電力系統事故点を自動的
に判定する場合、判定結果のみが出力されるものである
ため、出力された結果がなぜ出たのか、その判定理由が
わからない。
に判定する場合、判定結果のみが出力されるものである
ため、出力された結果がなぜ出たのか、その判定理由が
わからない。
現状において、電力系統での事故を確認するために
は、計算機によって取込むことが出来るデータのみなら
ず、オッシログラフなどのデータを、人間が直接見るこ
とによって確認したり、現地への間合わせが必要になっ
たりすることもあり、更に、これらのデータのみでは事
故点が判明せず、事故と思われる現地の巡視を行なった
結果、初めて事故点が確認できる場合もある。
は、計算機によって取込むことが出来るデータのみなら
ず、オッシログラフなどのデータを、人間が直接見るこ
とによって確認したり、現地への間合わせが必要になっ
たりすることもあり、更に、これらのデータのみでは事
故点が判明せず、事故と思われる現地の巡視を行なった
結果、初めて事故点が確認できる場合もある。
以上、述べた事故判定の現状を踏まえると、計算機で
自動的に事故判定を行なう場合、計算機が系統から得ら
れる情報のみで事故点を判定しようとすれば、信頼性が
低い。
自動的に事故判定を行なう場合、計算機が系統から得ら
れる情報のみで事故点を判定しようとすれば、信頼性が
低い。
この場合、判定結果に対して判定理由が付されて出力
されたとしても、その出力形式が一定であれば、場合に
よっては冗長性が増し、又、反対に説明不足が原因して
判定理由を出力した意義が殆んどない場合も考えられ
る。
されたとしても、その出力形式が一定であれば、場合に
よっては冗長性が増し、又、反対に説明不足が原因して
判定理由を出力した意義が殆んどない場合も考えられ
る。
本発明は上記状況に鑑みてなされたものであり、事故
発生に際し、判定過程を目的に応じたレベルで説明しな
がら事故を自動的に判定し、更に、既に行なわれた判定
についての検証も任意の出力レベルにて行なうことの出
来る電力系統事故判定装置を提供することを目的として
いる。
発生に際し、判定過程を目的に応じたレベルで説明しな
がら事故を自動的に判定し、更に、既に行なわれた判定
についての検証も任意の出力レベルにて行なうことの出
来る電力系統事故判定装置を提供することを目的として
いる。
[発明の構成] (問題点を解決するための手段) 本発明では、電力系統での事故点を判定するために用
いる知識をルールの形で蓄積した知識ベースと、前記知
識ベースの知識を選択し組合せて推論処理を行なう推論
エンジンをと備えた電力系統事故判定装置において、推
論エンジンによる推論処理過程における知識適用状況を
保存する推論情報と、既に事故判定を行なったケースに
ついてその検証を行なうケースの選択と検証結果の出力
レベルの指定を行なう検証指定手段と、前記検証を行な
うためのレベルに従って前記推論情報の選択を行なう検
証機構と、推論内容を検証文として出力するための検証
文出力機構とを備えた。
いる知識をルールの形で蓄積した知識ベースと、前記知
識ベースの知識を選択し組合せて推論処理を行なう推論
エンジンをと備えた電力系統事故判定装置において、推
論エンジンによる推論処理過程における知識適用状況を
保存する推論情報と、既に事故判定を行なったケースに
ついてその検証を行なうケースの選択と検証結果の出力
レベルの指定を行なう検証指定手段と、前記検証を行な
うためのレベルに従って前記推論情報の選択を行なう検
証機構と、推論内容を検証文として出力するための検証
文出力機構とを備えた。
(作 用) 上記構成によれば判定結果出力には、検証結果の出力
レベルに応じて、なぜそのような推論結果になったかを
説明する検証文が、その都度出力され、その結果、理由
が明確になる。
レベルに応じて、なぜそのような推論結果になったかを
説明する検証文が、その都度出力され、その結果、理由
が明確になる。
(実施例) 以下図面を参照して実施例を説明する。
第1図は本発明による電力系統事故判定装置の一実施
例の機能ブロック図である。
例の機能ブロック図である。
第1図において、1は電力系統の状態であり、電力系
統事故判定装置2はこの系統状変1をトリガーとして動
作し、判定結果3を出力する。
統事故判定装置2はこの系統状変1をトリガーとして動
作し、判定結果3を出力する。
電力系統事故判定装置2は電力系統での事故を判定す
るための知識をルールの形で蓄積した知識ベース21と、
この知識ベースの知識を選択し組合せて推論を行なう推
論エンジン22と、推論過程における知識適用状況が格納
されている推論情報23と、検証を行なうためのレベル設
定(後述する)及び推論情報の選択を行なう検証機構24
と、推論内容を検証文として出力するための検証文出力
機構25とから構成されている。
るための知識をルールの形で蓄積した知識ベース21と、
この知識ベースの知識を選択し組合せて推論を行なう推
論エンジン22と、推論過程における知識適用状況が格納
されている推論情報23と、検証を行なうためのレベル設
定(後述する)及び推論情報の選択を行なう検証機構24
と、推論内容を検証文として出力するための検証文出力
機構25とから構成されている。
又、4は検証指定であって、判定結果の検証を起動
し、検証結果5に対して検証レベルに応じた検証文を出
力するようになっている。
し、検証結果5に対して検証レベルに応じた検証文を出
力するようになっている。
第2図は電力系統例図であり、これを基にして以下の
事故状況を説明する。第2図は電源に接続された平行2
回線構成を有し、α線1Lの両端子のしゃ断器(CB1,CB
2)が、各主保護リレー(RY1,RY2)により、夫々しゃ断
された状況を示している。
事故状況を説明する。第2図は電源に接続された平行2
回線構成を有し、α線1Lの両端子のしゃ断器(CB1,CB
2)が、各主保護リレー(RY1,RY2)により、夫々しゃ断
された状況を示している。
第3図は事故判定時の電力系統事故判定装置2の動作
説明のための構成例図である。ここに示す系統状変1に
は、第2図の系統例における状態変化(動作リレー名と
しゃ断器CB名)が設定され、同時に判定結果の出力レベ
ルも指定される。
説明のための構成例図である。ここに示す系統状変1に
は、第2図の系統例における状態変化(動作リレー名と
しゃ断器CB名)が設定され、同時に判定結果の出力レベ
ルも指定される。
又、この場合の知識ベース21は第4図に、推論エンジ
ン22は第5図に夫々その構成が示される。推論情報23に
は、前記した通り推論過程及び判定結果が格納されてお
り、推論情報例として、 inf(、0、動作リレー(RY1,RY2)). を以下に説明する。
ン22は第5図に夫々その構成が示される。推論情報23に
は、前記した通り推論過程及び判定結果が格納されてお
り、推論情報例として、 inf(、0、動作リレー(RY1,RY2)). を以下に説明する。
この記述例における“”は、判定情報の識別子であ
り、これにより一つの系統状変に対する推論情報の集合
を認識する。
り、これにより一つの系統状変に対する推論情報の集合
を認識する。
‘0'は当該推論情報のレベルであり、系統状変1で指
定する判定結果出力レベル及び検証指定4(後述する)
で指定する検証レベルは、このレベルを指定している。
‘動作リレー(RY1,RY2)’は、推論時の情報である。
定する判定結果出力レベル及び検証指定4(後述する)
で指定する検証レベルは、このレベルを指定している。
‘動作リレー(RY1,RY2)’は、推論時の情報である。
以上の内容から、上記した推論情報例を説明すると、
「識別子iで認識される系統状変に関するレベル0の推
論情報として、‘動作リレー(RY1,RY2)’がある」と
いうことを意味している。
「識別子iで認識される系統状変に関するレベル0の推
論情報として、‘動作リレー(RY1,RY2)’がある」と
いうことを意味している。
検証機構24は検証を行なうために検証指定(後述す
る)4で指定された検証レベルの認識及び推論情報の選
択を行なう。
る)4で指定された検証レベルの認識及び推論情報の選
択を行なう。
検証文出力機構25は推論情報を検証文として形成し、
判定結果3又は検証結果5として出力する。
判定結果3又は検証結果5として出力する。
なお、本実施例では推論情報のレベルについて、その
最高レベルを0とし、数が大きくなるに従い、レベルが
下がるとしている。そして検証文作成に際し、各文の先
頭にレベルを示すために、レベルの数だけ‘*’(アス
タリスク)を添付している。
最高レベルを0とし、数が大きくなるに従い、レベルが
下がるとしている。そして検証文作成に際し、各文の先
頭にレベルを示すために、レベルの数だけ‘*’(アス
タリスク)を添付している。
判定結果3には系統状変1にて設定された状況を受け
て、電力系統事故判定装置2で推論した事故判定結果を
示す。
て、電力系統事故判定装置2で推論した事故判定結果を
示す。
検証指定4では、既に電力系統事故判定装置2で事故
判定を行なった事故ケースについて、再びその推論過程
を確認(検証)するための検証機能に対し起動をかける
ために、その検証を行なうケースの選択と検証結果の出
力レベルを定める検証レベルの指定とを行なう。
判定を行なった事故ケースについて、再びその推論過程
を確認(検証)するための検証機能に対し起動をかける
ために、その検証を行なうケースの選択と検証結果の出
力レベルを定める検証レベルの指定とを行なう。
検証結果5には、検証指定4で指定された事故ケース
について、指定された検証レベルでの検証結果が示され
る。
について、指定された検証レベルでの検証結果が示され
る。
第4図は知識ベースの構成図であり、例えば知識例と
しては図示のものとする。以下、各知識について説明す
る。
しては図示のものとする。以下、各知識について説明す
る。
(i)制御知識 制御知識例として以下の知識例を挙げて説明する。
制御知識(動作原理、1、inf2、[動作リレー]、[単
純事故]). 上記した知識記述において、‘動作原理’は判定知識
212の判定知識名、‘1'は推論時の前記判定知識‘動作
原理’の適用順序、‘inf2'は‘動作原理’モジュール
での推論手法(後述する)、‘[動作リレー]’は‘動
作原理’知識適用に際しての入力値、‘[単純事故]’
は同出力値である。
純事故]). 上記した知識記述において、‘動作原理’は判定知識
212の判定知識名、‘1'は推論時の前記判定知識‘動作
原理’の適用順序、‘inf2'は‘動作原理’モジュール
での推論手法(後述する)、‘[動作リレー]’は‘動
作原理’知識適用に際しての入力値、‘[単純事故]’
は同出力値である。
従って、上記した知識例は、「‘動作原理’という判
定知識を系統事故点推論時の1番目に採用し、その際の
推論手法は‘inf2'(優先度順に探査し、一つ適用す
る)を用いる。
定知識を系統事故点推論時の1番目に採用し、その際の
推論手法は‘inf2'(優先度順に探査し、一つ適用す
る)を用いる。
‘動作原理’への入力は‘動作リレー’であり、出力
は‘単純事故’である。」ということを意味しており、
PROLOG言語で記述している。
は‘単純事故’である。」ということを意味しており、
PROLOG言語で記述している。
(ii)判定知識 判定知識212には‘動作原理’、‘多重事故’、‘誤
不動作事故’及び‘誤動作事故’の4つの判定知識モジ
ュールがある。ここで、‘動作原理’とはリレーの動作
原理より事故候補区間を抽出する知識、‘多重事故’と
は事故候補区間の中から同時に複数事故が起る可能性を
抽出する知識、‘誤不動作事故’とはリレーやしゃ断器
の誤不動作を伴なう事故を判定する知識、‘誤動作事
故’とは機器の誤動作を伴なう事故を判定する知識であ
る。このうちで動作原理の一知識例を以下に示す。
不動作事故’及び‘誤動作事故’の4つの判定知識モジ
ュールがある。ここで、‘動作原理’とはリレーの動作
原理より事故候補区間を抽出する知識、‘多重事故’と
は事故候補区間の中から同時に複数事故が起る可能性を
抽出する知識、‘誤不動作事故’とはリレーやしゃ断器
の誤不動作を伴なう事故を判定する知識、‘誤動作事
故’とは機器の誤動作を伴なう事故を判定する知識であ
る。このうちで動作原理の一知識例を以下に示す。
動作原理(−動作リレー、−単純事故):− PO(−優先度1)、 P1(−動作リレー、−しゃ断CB)、 P2(−しゃ断CB、−区間)、 P3(−区間、−単純事故). 上記した知識を説明すると、先ず、‘−動作リレー’
は入力値、‘−単純事故’は出力値である。‘P1'〜‘P
3'は基本事項213に定義されている基本知識であり、‘P
O(−優先度1)’はこの知識の優先度が1であること
を示し、‘P1(−動作リレー、−しゃ断CB)’は動作し
たリレーによりしゃ断されたCBは、−しゃ断CBであるこ
とを示し、‘P2(−しゃ断CB、−区間)’は、しゃ断CB
の負荷側設備は−区間であることを示し、‘P3(−区
間、−単純事故)’は−区間のうち停電しているのが−
単純事故であることを示す。このことは「ある動作リレ
ーによりしゃ断されたCBの負荷側設備の内、停電してい
る設備が単純事故区間である(優先度=1)」というこ
とを意味するものであり、PROLOG言語で記述している。
は入力値、‘−単純事故’は出力値である。‘P1'〜‘P
3'は基本事項213に定義されている基本知識であり、‘P
O(−優先度1)’はこの知識の優先度が1であること
を示し、‘P1(−動作リレー、−しゃ断CB)’は動作し
たリレーによりしゃ断されたCBは、−しゃ断CBであるこ
とを示し、‘P2(−しゃ断CB、−区間)’は、しゃ断CB
の負荷側設備は−区間であることを示し、‘P3(−区
間、−単純事故)’は−区間のうち停電しているのが−
単純事故であることを示す。このことは「ある動作リレ
ーによりしゃ断されたCBの負荷側設備の内、停電してい
る設備が単純事故区間である(優先度=1)」というこ
とを意味するものであり、PROLOG言語で記述している。
(iii)基本事項 基本事項の知識例を以下に示して説明する。
PO(X、X) 上記した知識記述において、POに対して与えられた第
1変数Xと、第2変数Xとは等価であることを示してい
る。これは第1変数が第2変数にバインドされること
と、第1変数の値と第2変数の値が等しいかどうかを調
べることを意味する。
1変数Xと、第2変数Xとは等価であることを示してい
る。これは第1変数が第2変数にバインドされること
と、第1変数の値と第2変数の値が等しいかどうかを調
べることを意味する。
前者の場合、‘PO(−優先度、2)’の如き用い方を
し、後者の場合、AとBに何か値が与えられているとし
て、‘PO(A、B)’の形で用いられる。なお、この基
本事項もPROLOG言語で記述されている。
し、後者の場合、AとBに何か値が与えられているとし
て、‘PO(A、B)’の形で用いられる。なお、この基
本事項もPROLOG言語で記述されている。
第5図は推論エンジンの構成例図である。この例の場
合、推論手法は3つある。‘全探査’とは知識を探査し
て適用可能なものを全て抽出する手法であり、‘優先度
順’とは優先度順(数が小さい程、優先度は高い)に知
識を探査し、適用可能なものが一つ抽出されれば、そこ
で推論が終了する手法であり、‘知識ベース上の並び
順’とは知識ベース上に並んでいる順に探査し、適用可
能なものが一つ抽出されれば、そこで推論が終了する手
法である。
合、推論手法は3つある。‘全探査’とは知識を探査し
て適用可能なものを全て抽出する手法であり、‘優先度
順’とは優先度順(数が小さい程、優先度は高い)に知
識を探査し、適用可能なものが一つ抽出されれば、そこ
で推論が終了する手法であり、‘知識ベース上の並び
順’とは知識ベース上に並んでいる順に探査し、適用可
能なものが一つ抽出されれば、そこで推論が終了する手
法である。
次に、第3図、第4図、第5図を用いて作用説明をす
る。第2図で示した系統状況についての事故判定をする
場合、電力系統上での状態変化が系統状変1に設定され
ると、電力系統事故判定装置2の推論エンジン22に対し
て、判定開始の起動がかけられる。これを受けて知識ベ
ース21の制御知識に従って、動作原理→誤不動作事故→
多重事故→誤動作事故の順に推論エンジン22を用いて推
論が進められる。これらの推論過程における知識適用状
況は、推論情報23に格納されるが、例えば、動作原理判
定時の推論情報格納例を次に示す。
る。第2図で示した系統状況についての事故判定をする
場合、電力系統上での状態変化が系統状変1に設定され
ると、電力系統事故判定装置2の推論エンジン22に対し
て、判定開始の起動がかけられる。これを受けて知識ベ
ース21の制御知識に従って、動作原理→誤不動作事故→
多重事故→誤動作事故の順に推論エンジン22を用いて推
論が進められる。これらの推論過程における知識適用状
況は、推論情報23に格納されるが、例えば、動作原理判
定時の推論情報格納例を次に示す。
動作原理判定の過程に入り、各動作リレー(RY1,RY
2)についての判定知識212の適用結果をレベル2で次の
ような情報として格納する。
2)についての判定知識212の適用結果をレベル2で次の
ような情報として格納する。
inf(、2、動作原理(RY1,α線1L)). inf(、2、動作原理(RY2,α線1L)). そして動作原理判定全体としての結果をレベル1で、 inf(、1、動作原理(α線1L)). として格納する。
検証文出力機構25では、推論情報23の中の系統状変1
で設定された電力系統状況の事故判定に関する情報の中
から、系統状変1の中で指定されている判定結果出力レ
ベルより、推論情報が当該inf情報の2番目の項で持っ
ているレベルの方が高い情報について検証文を作成す
る。
で設定された電力系統状況の事故判定に関する情報の中
から、系統状変1の中で指定されている判定結果出力レ
ベルより、推論情報が当該inf情報の2番目の項で持っ
ているレベルの方が高い情報について検証文を作成す
る。
本実施例での検証文作成は、推論情報の種類によりパ
ターン化しており、例えば、判定結果に関する推論情報
に対しては、 という枠に、 のの内容を代入するようになっており、第2図の系統
例の場合は、 inf(、1、判定結果(α線1L)). となっているため、‘α線1L'がの空欄部にあてはめ
られる。
ターン化しており、例えば、判定結果に関する推論情報
に対しては、 という枠に、 のの内容を代入するようになっており、第2図の系統
例の場合は、 inf(、1、判定結果(α線1L)). となっているため、‘α線1L'がの空欄部にあてはめ
られる。
このようにして検証文が作成され、判定結果3として
第3図のように出力される。
第3図のように出力される。
なお、系統状変1を受けての事故判定の場合は、検証
機構24、検証指定4、検証結果5は作用しない。
機構24、検証指定4、検証結果5は作用しない。
第6図は検証時の電力系統事故判定装置の構成図であ
り、これを用いて検証時の作用説明をする。
り、これを用いて検証時の作用説明をする。
既に、事故判定を行なった事故ケースについて再び推
論過程を検証する場合、検証指定4に対して検証対象の
事故ケースと検証レベルとを指定し、電力系統事故判定
装置2の検証機構24に起動をかける。検証機構24では検
証指定4にて指定された事故ケースの識別子を持つ推論
情報を推論情報23より抽出する。推論情報23には各事故
ケースに対しての事故判定に関する推論情報が格納され
ており、検証機構24はこれらの中から検証指定4で指定
した識別子とinf情報の最初の項である推論情報の識別
子が一致するものを検索して抽出する。
論過程を検証する場合、検証指定4に対して検証対象の
事故ケースと検証レベルとを指定し、電力系統事故判定
装置2の検証機構24に起動をかける。検証機構24では検
証指定4にて指定された事故ケースの識別子を持つ推論
情報を推論情報23より抽出する。推論情報23には各事故
ケースに対しての事故判定に関する推論情報が格納され
ており、検証機構24はこれらの中から検証指定4で指定
した識別子とinf情報の最初の項である推論情報の識別
子が一致するものを検索して抽出する。
このようにして抽出した当該推論情報と検証指定4よ
り指定された検証レベルは、検証文出力機構25に渡さ
れ、指定された検証レベルよりも高い情報について、前
述した第3図の事故判定の時と同様な方法で検証文を作
成し、検証結果5として出力する。
り指定された検証レベルは、検証文出力機構25に渡さ
れ、指定された検証レベルよりも高い情報について、前
述した第3図の事故判定の時と同様な方法で検証文を作
成し、検証結果5として出力する。
なお、検証の場合は、系統状変1、知識ベース21、推
論エンジン22及び判定結果3は作用しない。
論エンジン22及び判定結果3は作用しない。
本実施例では推論情報23に設定するレベルを、知識ベ
ースの階層レベルと合わせており、各レベル毎に第1表
のような内容となっている。
ースの階層レベルと合わせており、各レベル毎に第1表
のような内容となっている。
第1表に示されるように、レベル0では系統状変と判
定結果のみを示し、レベル1ではそれに動作原理〜誤動
作事故判定の各ステップの結果を加え、レベル2では更
に各ステップの詳細情報を加えている。
定結果のみを示し、レベル1ではそれに動作原理〜誤動
作事故判定の各ステップの結果を加え、レベル2では更
に各ステップの詳細情報を加えている。
第2図に示される系統例について、その事故判定の検
証文をレベル0〜レベル2で表現すると次のようにな
る。
証文をレベル0〜レベル2で表現すると次のようにな
る。
(レベル0の場合) RY1,RY2が動作し、CB1,CB2がしゃ断した事故判定の結
果、 α線1L事故 の可能性がある。 …第3図の判定結果 (レベル1の場合) (レベル2の場合) このように検証レベルを変えることにより目的に応じ
た判定結果及び検証結果を得ることが出来る。
果、 α線1L事故 の可能性がある。 …第3図の判定結果 (レベル1の場合) (レベル2の場合) このように検証レベルを変えることにより目的に応じ
た判定結果及び検証結果を得ることが出来る。
[発明の効果] 以上説明した如く、本発明によれば事故判定に際して
判定過程を目的に応じたレベルで説明しながら事故を自
動的に判定すると共に、既に行なわれた判定についての
検証も任意の出力レベルにて行なうよう構成したので、
自動的に判定した事故候補に対し、なぜそのような推論
結果になったかが明確になって信頼性が向上し、又、検
証文の出力がレベル指定により変化することにより、目
的に応じた判定結果と検証結果の使い分けが可能となっ
た。
判定過程を目的に応じたレベルで説明しながら事故を自
動的に判定すると共に、既に行なわれた判定についての
検証も任意の出力レベルにて行なうよう構成したので、
自動的に判定した事故候補に対し、なぜそのような推論
結果になったかが明確になって信頼性が向上し、又、検
証文の出力がレベル指定により変化することにより、目
的に応じた判定結果と検証結果の使い分けが可能となっ
た。
第1図は本発明による電力系統事故判定装置の一実施例
の機能ブロック図、第2図は電力系統例図、第3図は電
力系統事故判定装置の事故判定時の構成図、第4図は知
識ベースの構成図、第5図は推論エンジンの構成図、第
6図は電力系統事故判定装置の検証時の構成図である。 1……系統状変、2……電力系統事故判定装置 3……判定結果、4……検証指定 5……検証結果、21……知識ベース 22……推論エンジン、23……推論情報 24……検証機構、25……検証文出力機構
の機能ブロック図、第2図は電力系統例図、第3図は電
力系統事故判定装置の事故判定時の構成図、第4図は知
識ベースの構成図、第5図は推論エンジンの構成図、第
6図は電力系統事故判定装置の検証時の構成図である。 1……系統状変、2……電力系統事故判定装置 3……判定結果、4……検証指定 5……検証結果、21……知識ベース 22……推論エンジン、23……推論情報 24……検証機構、25……検証文出力機構
Claims (1)
- 【請求項1】電力系統での事故点を判定するために用い
る知識をルールの形で蓄積した知識ベースと、前記知識
ベースの知識を選択し組合せて推論処理を行なう推論エ
ンジンとを備えた電力系統事故判定装置において、推論
エンジンによる推論処理過程における知識適用状況を保
存する推論情報と、既に事故判定を行なったケースにつ
いてその検証を行なうケースの選択と検証結果の出力レ
ベルの指定を行なう検証指定手段と、前記検証を行なう
ためのレベルに従って前記推論情報の選択を行なう検証
機構と、推論内容を検証文として出力するための検証文
出力機構とを備えたことを特徴とする電力系統事故判定
装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP62103815A JP2618887B2 (ja) | 1987-04-27 | 1987-04-27 | 電力系統事故判定装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP62103815A JP2618887B2 (ja) | 1987-04-27 | 1987-04-27 | 電力系統事故判定装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS63268425A JPS63268425A (ja) | 1988-11-07 |
JP2618887B2 true JP2618887B2 (ja) | 1997-06-11 |
Family
ID=14363903
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP62103815A Expired - Lifetime JP2618887B2 (ja) | 1987-04-27 | 1987-04-27 | 電力系統事故判定装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2618887B2 (ja) |
Family Cites Families (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH0773409B2 (ja) * | 1985-03-28 | 1995-08-02 | 株式会社東芝 | 電力系統事故判定装置 |
JPS6249437A (ja) * | 1985-08-28 | 1987-03-04 | Toshiba Corp | 推論結果表示方式 |
-
1987
- 1987-04-27 JP JP62103815A patent/JP2618887B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS63268425A (ja) | 1988-11-07 |
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