JP3701101B2 - 食品包装用塩化ビニル系樹脂組成物 - Google Patents

食品包装用塩化ビニル系樹脂組成物 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、抗菌性能を有する食品包装用塩化ビニル系樹脂組成物およびこの組成物を押出成形して得られる食品包装用塩化ビニル系樹脂フィルムに関する。
【0002】
【従来の技術】
食品包装用塩化ビニル系樹脂フィルムは、スーパーマーケット市場における精肉、鮮魚、青果などの食品包装材料に用いられる、いわゆるラップフィルムとして多量に使用されている。また、飲食店や一般家庭においても調理材料や食品の保存などに使用されている。昨今、消費者の衛生意識の高まりや食中毒の発生防止対策において、このラップフィルムに抗菌性能を付与したものが使用されるようになってきた。これはラップフィルムを構成する塩化ビニル系樹脂組成物に抗菌剤を添加したものが一般的で、その抗菌剤は安全性および抗菌性能の面から抗菌成分として銀または亜鉛を有する無機系の抗菌剤が使用されている。このような例として、特開平6−287324号公報、実開平1−175814号公報が開示されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、これら無機系の抗菌剤を塩化ビニル系樹脂に添加、混合するとフィルムが光により著しく変色して、品質低下をもたらすという欠点があった。さらにこれら抗菌剤は、フィルムの表面から露出しているもののみ抗菌力を発揮するため、添加される無機系抗菌剤そのものは極めて安定で抗菌性能も長期間に亘って発揮できる反面、可塑剤、安定剤、界面活性剤などとともに塩化ビニル系樹脂組成物に添加されると、これらの添加剤との反応により、金属成分が過度にイオン化され、その結果成形して得られたフィルムが着色したり、あるいは抗菌性能が十分に発揮されず、安定しないという問題があった。
このため、上記した従来の塩化ビニル系樹脂組成物を用いて得られる成形物、特にフィルムは、長期間に亘り安定的、かつ一定した抗菌性能を得ることができないばかりでなく、その変色や着色を防止することもできなかった。
したがって、塩化ビニル系樹脂に銀または亜鉛を金属成分として含有する塩化ビニル系樹脂組成物およびこの組成物を用いた成形物について、上記した問題点を解決することが要求されていた。
【0004】
本発明は、上記従来の問題点を解決し、長期間に亘り安定で、かつ一定した優れた抗菌性能を得ることができるとともに、その変色や着色を防止することができるフィルムとして好適な食品包装用塩化ビニル系樹脂組成物を提供することを課題とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明は、1)塩化ビニル系樹脂100重量部、
2)可塑剤 20〜60重量部、
3)カルシウム−亜鉛系安定剤 0.1〜2.5重量部、
4)銀および/または亜鉛を金属成分として含有する無機化合物 0.01〜1.00重量部、
5)グリセリン脂肪酸エステルおよびポリオキシエチレンアルキルエーテルのそれぞれから選ばれる少なくとも1種の非イオン系界面活性剤 0.5〜5.0重量部、からなる塩化ビニル系樹脂組成物であって、該組成物の水分率が0.005重量%〜0.300重量%である食品包装用塩化ビニル系樹脂組成物を要旨とするものである。
また、前記非イオン系界面活性剤が、グリセリン脂肪酸エステルおよびポリオキシエチレンアルキルエーテルのそれぞれから選ばれる少なくとも1種を0.5〜5.0重量部、およびソルビタン脂肪酸エステル0.3〜1.0重量部である食品包装用塩化ビニル系樹脂組成物が好ましい。
【0006】
【発明の実施の形態】
以下、本発明について詳細に説明する。
本発明に用いられる塩化ビニル系樹脂としては、重合度700〜1700、特には重合度1000〜1300の塩化ビニル単独重合体が好ましい。この塩化ビニル単独重合体の他に、これと共重合可能なビニル系単量体との共重合体、塩化ビニル系重合体以外の重合体に塩化ビニルをグラフト重合させたグラフト共重合体などが挙げられ、これらの共重合体は共重合体中の塩化ビニル以外の構成単位の含有量が多くなると、機械的特性が低下するので、塩化ビニルを60重量%以上含有するのが好ましい。
【0007】
上記の塩化ビニルと共重合可能なビニル系単量体としては、分子中に反応性二重結合を有するものであればよく、例えば、エチレン、プロピレン、ブチレンなどのα−オレフィン類、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニルなどのビニルエステル類、ブチルビニルエーテル、セチルビニルエーテルなどのビニルエーテル類、メタクリル酸、アクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸フェニルなどのアクリル酸またはメタクリル酸のエステル類、スチレン、α−メチルスチレンなどの芳香族ビニル類、塩化ビニリデン、フッ化ビニルなどのハロゲン化ビニル類、N−フェニルマレイミド、N−シクロヘキシルマレイミドなどのN−置換マレイミド類などが挙げられ、これらは1種または2種以上の組み合わせで用いられる。
【0008】
上記の塩化ビニル系重合体以外の重合体としては、塩化ビニルをグラフトできるものであればよく、例えば、エチレン・酢酸ビニル共重合体、エチレン・酢酸ビニル・一酸化炭素共重合体、エチレン・エチルアクリレート共重合体、エチレン・エチルアクリレート・一酸化炭素共重合体、エチレン・メチルメタクリレート共重合体、エチレン・プロピレン共重合体、アクリロニトリル・ブタジエン共重合体、ポリウレタン、塩素化ポリエチレン、塩素化ポリプロピレンなどが挙げられ、これらは1種または2種以上の組み合わせで用いられる。これらの塩化ビニル系樹脂は1種または2種以上の組み合わせで使用される。
また、上記の塩化ビニル系樹脂は、乳化重合法、懸濁重合法、溶液重合法、塊状重合法などのいずれの重合方法で得られたものでよい。
【0009】
本発明に用いられる第二成分としての可塑剤は、イ)炭素数が8以上のアルキル基を有するアジピン酸エステル系可塑剤、ロ)炭素数が10以下のアルキル基を有する脂肪族アルコール2種以上とアジピン酸との反応で得られる混合アジピン酸エステル系可塑剤、およびハ)エポキシ化植物油系可塑剤の3種類の中から少なくとも2種以上を適宜選択して使用されるが、中でもその組み合わせはイ)とロ)とハ)、イ)とハ)、ロ)とハ)のものが好ましい。
イ)の可塑剤の具体例としては、ジオクチルアジペート[炭素数8のアルキル基を有するアルコール(n−オクチルおよび/または2−エチルヘキシルアルコール)のエステル]、ジイソノニルアジペート、ジイソデシルアジペートなどが挙げられ、これらの中ではジイソノニルアジペートが好ましい。
【0010】
ロ)の可塑剤は、n−ヘキシルアルコール(C6 )、n−ヘプチルアルコール(C7 )、n−オクチルアルコール(C8 )、n−ノニルアルコール(C9 )、n−デシルアルコール(C10)の中から2種以上の脂肪族アルコールとアジピン酸との反応で得られるもので、その具体例としては、C6,8 アジペート、C8,10アジペート、C7,9 アジペート、C6,8,10アジペートなどが挙げられ、これらの中ではC6,8,10アジペートが好ましい。
【0011】
ハ)の可塑剤の具体例としては、エポキシ化大豆油、エポキシ化ヒマシ油、エポキシ化アマニ油、エポキシ化サフラワー油などが挙げられ、これらの中ではエポキシ化大豆油が好ましい。
これらイ)、ロ)、ハ)の可塑剤の使用は、上記した組み合わせで使用することが好ましく、その使用量は塩化ビニル系樹脂100重量部に対し、総量で20〜60重量部の範囲内であり、好ましくは25〜50重量部である。この可塑剤の割合が20重量部未満では、加工性およびフィルム特性が劣り不適となり、60重量部を超えると抗菌性能が低下するので好ましくない。また、ハ)の可塑剤の使用量は、上記範囲内において10〜30重量部の割合で使用するのが好ましく、イ)およびロ)の可塑剤の使用量は、上記ハ)の可塑剤の使用量に対して適宜選択して使用すればよい。
【0012】
第三成分としてのカルシウム−亜鉛系安定剤は、カルシウム脂肪酸塩および亜鉛脂肪酸塩を主成分としており、脂肪酸塩として具体的にはラウリン酸塩、ミリスチン酸塩、パルミチン酸塩、ステアリン酸塩、オレイン酸塩、リシノール酸塩、2−エチルヘキシル酸塩、イソデカン酸塩、ネオデカン酸塩などが挙げられ、カルシウム塩ではこれらの塩の他にカルシウム安息香酸塩が挙げられる。本発明においては、上記カルシウム脂肪酸塩と亜鉛脂肪酸塩とから各々少なくとも2種以上の組み合わせで用いる。
また、カルシウム脂肪酸塩と亜鉛脂肪酸塩の比率は、カルシウム脂肪酸塩40%〜70%、亜鉛脂肪酸塩30%〜60%の重量比率で構成することが好ましく、本発明における無機化合物の添加量に比例して亜鉛脂肪酸塩の構成比率を高めることで、着色の防止とともに成形加工時の滑性付与の点で効果的である。なお、亜鉛脂肪酸塩の構成比率が30重量%を下回ると着色し易くなるとともに成形時の滑性が不足する。一方、その構成比率が60重量%を超えると上記無機化合物の亜鉛成分とのバランスが崩れ、安定した抗菌性能が得られ難くなる可能性がある。
【0013】
また、この安定剤の他の成分として、トリスノニルフェニルホスファイトなどの有機ホスファイト類、2,2’−メチレン−ビス(4−メチル−6−tert−ブチルフェノール)などのフェノール類、トリデシルアルコール、ジプロピレングリコール、ポリプロピレングリコールなどのアルコール類、合成パラフィン、合成イソパラフィン、石油炭化水素などの溶媒類、ステアロイル・ベンゾイルメタン、パルミトイル・ベンゾイルメタン、デヒドロ酢酸などのβ−ジケトン化合物などを添加することができる。
【0014】
このような第三成分としての安定剤の添加量は、塩化ビニル系樹脂100重量部に対して0.1〜2.5重量部の範囲内で添加され、好ましくは0.5〜2.0重量部であり、更に好ましくは0.8〜1.5重量部である。この添加量が0.1重量部未満ではフィルムの成形加工時において熱安定性が不十分となり成形できない。一方この添加量が2.5重量部を超えるとフィルムの透明性が低下するとともに、抗菌性能が不安定になる虞れがあるので好ましくない。
【0015】
次に、本発明に用いられる第4成分としての無機化合物は、銀および/または亜鉛を金属成分として含有し、本発明において抗菌性能を付与するためのものであり、具体的には、銀および/または亜鉛を担持するための担体としてリン酸ジルコニウム、リン酸チタン、リン酸カルシウム、アルミノシリケートなどで構成される無機化合物、酸化亜鉛、および一般式Ca(1-x) Znx O、Mg(1-x) Znx O(xは0.001≦x≦0.5の範囲の数を示す。)で示されるものが挙げられ、本発明においては、これらの無機化合物の中から1種以上選択して使用することができる。
上記した無機化合物の中では、抗菌性能の高さおよび従来の問題点を解決するために、リン酸ジルコニウムに銀を担持したもの,一般式Ca(1-x) Znx O、Mg(1-x) Znx O(xは0.001≦x≦0.5の範囲の数を示す。)で示されるもの,および酸化亜鉛がより好ましく採用される。
【0016】
また、金属成分である銀および/または亜鉛を担持してなる上記無機化合物において、リン酸ジルコニウムまたはリン酸チタンを担体とするものとしては、一般式 M1 xy Zr2(PO4)3・nH2 OおよびM1 xy Ti2(PO4)3・nH2 Oで示され、式中M1 は銀、亜鉛から選ばれる少なくとも1種の金属イオン(イオン価をpとする)を、Aはアルカリ金属イオン、アルカリ土類金属イオン、水素イオンおよびアンモニウムイオンから選ばれる少なくとも1種のイオン(イオン価をqとする)を示し、xおよびyはpx+qy=1を満足する正数であり、また、nは0≦n≦6を満足する正数である。さらに具体的には以下のものが挙げられる。
【0017】
Ag0.030.97Zr2(PO4)3
Ag0.02Li0.98Zr2(PO4)3
Zn0.010.98Zr2(PO4)3
Zn0.1 Na0.8 Zr2(PO4)3
Ag0.80.2 Zr2(PO4)3
Ag0.1(NH4)1.9 Ti2(PO4)3・2H2
Ag0.03(NH4)0.97Zr2(PO4)3
Zn0.40.2 Ti2(PO4)3
Ag0.30.7 Ti2(PO4)3
Ag0.600.350.05Zr2(PO4)3
Ag0.250.70Na0.05Ti2(PO4)3
Ag0.300.40Na0.30Zr2(PO4)3
Ag0.650.30Na0.05Zr2(PO4)3
Zn0.550.35Na0.10Zr2(PO4)3
Ag0.700.250.05Ti2(PO4)3
【0018】
また、リン酸カルシウムを担体とするものとしては、具体的にはハイドロキシアパタイトまたはリン酸3カルシウムを担体とするものであり、Ag0.14Ca9.93(PO4)3(OH)2、Ag0.20Ca9.90(PO4)6(OH)2、Ag0.4 Ca0.98などが挙げられる。
さらに上記担体であるアルミノシリケートは、一般式xM1 O・Al23 ・ySiO2・nH2 O(式中M1 は銀イオンまたは亜鉛イオンとイオン交換可能なカリウムイオン、ナトリウムイオン、カルシウムイオン、マグネシウムイオン、鉄イオンなどのイオンを表す。x、yは係数)で示され、本発明におけるこの種の無機化合物は、銀イオンまたは亜鉛イオンを含有するものである。該無機化合物中の銀イオンまたは亜鉛イオンの含有量は0.01〜20%の範囲が好ましく、さらに5〜20%がより好ましい。
【0019】
さらに上記Ca(1-x) Znx O、Mg(1-x) Znx O、式中のxは0.001≦x≦0.5の範囲の数であり、好ましくは0.01≦x≦0.3、さらに好ましくは0.05≦x≦0.3の範囲である。
このxの値が0.001より小さいと抗菌作用の有効成分となる亜鉛の濃度が低くなり過ぎるとともに、フィルムを成形する際にこの亜鉛イオンが塩化ビニル樹脂の熱分解によって発生する塩化水素と反応することによる亜鉛濃度の低下と相まって抗菌性能が発揮できなくなる。またxの値が0.5を超えると上記無機化合物中に酸化亜鉛が混在するようになり、フィルムの透明性を低下させてしまう。この無機化合物中では、Mg(1-x) Znx Oで示されるものが、抗菌力およびフィルムの押出成形性、着色防止などの点において好適に使用され、xの値は、上記した範囲において0.03〜0.15のものが好適である。
【0020】
本発明において上記無機化合物は、1種または2種以上を選択して混合使用することができる。銀および/または亜鉛を金属成分として含有する無機化合物から2種以上混合して使用する際、その添加量は塩化ビニル系樹脂100重量部に対して、0.01〜1.00重量部の範囲、好ましくは0.03〜0.20重量部である。この添加量が0.01重量部未満では、抗菌性能が十分に発揮できず、逆に1.00重量部を超えると、着色や経時的な変色を起こすので好ましくない。
また、本発明における上記無機化合物を2種以上組み合わせて使用する場合の具体的な組み合わせ例としては、Ca(1-x) Znx O、Mg(1-x) Znx O(xは0.001≦x≦0.5の範囲の数を示す。)で示されるもの、銀を金属成分として含有したリン酸ジルコニウムが担体のもの、および酸化亜鉛が好ましい。酸化亜鉛はリン酸ジルコニウムが担体のものと組み合わせて使用することが望ましい。
上記無機化合物において、金属成分として銀単独の場合、その添加量は塩化ビニル系樹脂100重量部に対し、好ましくは0.01〜0.20重量部、さらに好ましくは0.05〜0.14重量部である。また金属成分が亜鉛単独である場合、その添加量は、好ましくは0.10〜1.00重量部であり、さらに好ましくは0.30〜0.80重量部である。
【0021】
本発明において、第5成分としての非イオン系界面活性剤は、グリセリン脂肪酸エステルおよびポリオキシエチレンアルキルエーテルのそれぞれから選ばれる少なくとも1種を0.5〜5.0重量部のものが使用される。この中でグリセリン脂肪酸エステルとしては、グリセリンモノオレート、ジグリセリンモノオレート、ジグリセリンオレートが挙げられ、ポリオキシエチレンアルキルエーテルとしては、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンミリスチルエーテル、ポリオキシエチレンパルミチルエーテル、ポリオキシエチレンステアリルエーテルなど、炭素数が12〜18の飽和アルコールのポリオキシエチレンアルキルエーテルが好ましく、これらの中ではポリオキシエチレンラウリルエーテルが好ましい。本発明においてはこれらグリセリン脂肪酸エステルおよびポリオキシエチレンアルキルエーテルから選ばれる少なくとも1種を塩化ビニル系樹脂100重量部に対して、0.5〜5.0重量部添加される。この添加量は、好ましくは0.8〜4.0重量部、さらに好ましくは1.0〜3.0重量部である。この添加量が0.5重量部未満であると、抗菌力が不足し、5.0重量部を超えると、着色や経時的な変色を起こし、さらに抗菌力も低下しやすい。
また、上記界面活性剤には、成形されたフィルムに自動包装適性を向上させるためにソルビタン脂肪酸エステルを添加することもできる。このソルビタン脂肪酸エステルとしては、ソルビタンラウレート、ソルビタンオレート、ソルビタンパルミテート、ソルビタンステアレート、ソルビタンオレート、ソルビタンリノレートなど、炭素数が12〜18の飽和脂肪酸または不飽和脂肪酸のソルビタンエステルが挙げられ、これらの中ではソルビタンオレート、ソルビタンラウレートが好ましい。
このソルビタン脂肪酸エステルの添加量は、塩化ビニル系樹脂100重量部に対して、0.3〜1.0重量部の範囲がよく、好ましくは0.5〜0.95重量部、さらに好ましくは0.6〜0.8重量部の範囲内である。この添加量が0.3重量部未満であると、自動包装適性が低下し、1.0重量部を超えると抗菌性が低下する。
【0022】
さらに上記したグリセリン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ソルビタン脂肪酸エステルは、そのHLB値が6.0以下または8.0以上であれば、得られる成形物の着色防止や抗菌性能の安定化に好適であり、上記範囲外であると本発明における第4成分である無機化合物中の銀あるいは亜鉛のイオン化を促進しやすい傾向にあり、短時間内での抗菌性能を発揮する場合に有用である。
HLB値が上記範囲外の非イオン系界面活性剤としては、本発明において使用されるソルビタンモノラウレートが挙げられるが、これを添加する場合、過度のイオン化を抑制する意味において、その添加量は1.0重量部以下とすることが必要である。
【0023】
さらに、本発明における塩化ビニル系樹脂組成物は、上記した第1成分〜第5成分からなる組成物であって、該組成物中の水分率が0.005〜0.300重量%の範囲内であることを特徴とし、好ましくは0.01〜0.20重量%、さらに好ましくは0.030〜0.150重量%である。また、上記範囲内の水分率であれば銀および/または亜鉛のイオン化が抗菌効果および押出成形性、成形物の外観などの品質へ支障を及ぼさない。
【0024】
本発明の最大の目的は、銀および/または亜鉛を金属成分として含有する無機化合物によって得られる抗菌性能を長期間に亘って安定で、かつ一定して発揮するとともに、該金属成分が酸化されて着色や変色を引き起こすことを防止することであるが、上記水分率が0.300重量%を超えると前記金属成分のイオン化が促進され、抗菌性能が長期間に亘って安定で、かつ一定したものとならず、さらに金属成分が酸化され易くなり、着色や変色を著しく引き起こしてしまう。また、0.005重量%未満であると、銀のイオン化が不十分となり、特に成形物の使用時初期の抗菌性能が低くなる虞れがある。したがって、上記範囲内の水分率である時、銀のイオン化の適切なものとなり、該組成物を用いて成形したもの、特にラップフィルムは、使用時初期より安定的な抗菌性能を得ることが可能である。
【0025】
本発明者らは、この特定の水分率による上記した効果は、第5成分として添加される非イオン系界面活性剤の効果と相まって発揮されるものであることを実験的に見いだした。
このように、本発明における樹脂組成物を用いて押出成形すると、得られた押出成形物、特にラップフィルムの品質において効果が高いことを見いだした。
上記水分率は、カールフィッシャー法(JISK−0113)により測定され、求めることが好ましい。その測定方法は、まず、清浄乾燥した粉体採取器に、試料である配合物1gを天秤で秤量する。秤量後、粉体採取器より水分気化装置の試料ボートへ速やかに投入する。その際、試料ボートは、加熱炉外筒部で1分間、加熱炉で1分間空焼きを行い、その後加熱炉外筒部で50℃以下に冷却しておく。サンプルの入った試料ボートは、加熱炉に送られ180℃に加熱し、気化された水分はN2 ガスをキャリアーとして滴定セルに送り込まれ、水分率の測定がなされる。その際、滴定セルは以下の方法で無水状態にしておく、滴定セル内の水分を、キャリアーガスを流さずに、電解液(ヨウ化物イオン、二酸化硫黄、ピリジンをメタノールに溶かしたもの)に吸収するよう静かに振り動かし、滴定セルをスターラー部に戻し撹拌し、ブランク除去を行う。これを2〜3回繰り返し、終点時の滴定測度(バックグラウンド)が0.2未満になるようにしておく。
【0026】
さらに、この水分率を特定範囲とする方法としては、添加される各成分中の水分率の合計が本発明における上記範囲内となるようにすれば良く、さらに下述する組成物混合方法においての脱気などを適宜行うことで達成されるが、より具体的にはカルシウム−亜鉛系安定剤の水分率を調整することで本発明の塩化ビニル樹脂系組成物の水分率を調整することが、比較的容易かつ精度の高い方法として利用することができる。この安定剤中の水分率の調整方法は、安定剤の主成分であるカルシウム高級脂肪酸塩および亜鉛塩を合成する際の脱水反応での水分除去量を制御することで行なわれる。
【0027】
本発明における塩化ビニル系樹脂組成物は、ヘンシェルミキサー、リボンブレンダー、ナウタミキサーなどの混合装置を使用して、混合時の発熱などによって通常90〜140℃の温度で塩化ビニル系樹脂に可塑剤などを吸収させる従来公知のドライブレンド法などによって得ることができる。
本発明において上記無機化合物は、例えばドライブレンド法によって作られた混合物に対して添加され、均一に混合・分散することが好ましい。これは以下の不都合を防止するために効果的である。まずドライブレンド時に前記無機化合物を混合させると、上記した押出成形時の不都合が助長される。これは無機化合物中にも可塑剤、安定剤などが吸収あるいはその表面を覆うために滑性効果が大きくなりすぎて、安定した混練特性が得られなくなってしまうためである。さらに成形されたフィルムが着色し易く、その着色も強いものとなる。これは上記したように無機化合物に吸収あるいは表面を覆った可塑剤などの影響により、成分である酸化マグネシウムや酸化カルシウムからマグネシウムイオンやカルシウムイオンが遊離し易くなり、これらイオンが押出成形時に塩化ビニル樹脂の熱分解によって発生した塩化水素中の塩素を捕捉するため、その化合物の色として現れるものである。
なお、この混合方法はドライブレンドされた組成物を冷却する際に、ミキサー内で均一に分散、混合することができる。
【0028】
こうして得られた塩化ビニル系樹脂組成物は、溶融押出法によってフィルムに製膜することができるが、これはTダイ法あるいはインフレーション法などの従来公知の方法で行えばよい。本発明により得られたフィルムの厚さは、5〜100μmの範囲が好ましく、この厚さが5μm未満では使用時にフィルムが伸長され、無機化合物が存在する部分で穴や破れが発生し易くなり、また食品包装後に電子レンジなどで加熱する際の耐熱性の低下をもたらし実用上の不都合が生じる。一方、フィルムの厚さが100μmを超えると、フィルム表面に少なくともその一部分が露出した無機化合物が減少してしまい、十分な抗菌性能が発揮できなくなるとともに、フィルムの機械的性質が包装に適さないものとなってしまう。このためフィルム厚さは、抗菌性能および包装適性の点から、好ましくは5〜50μm、さらに好ましくは5〜30μmの範囲内である。
【0029】
本発明の塩化ビニル系樹脂組成物において、この他に使用される添加剤としては、分子量1000〜3000のポリエステル系アジピン酸可塑剤、ステアリン酸、イソステアリン酸、12−ヒドロキシステアリン酸などの高級脂肪酸、ポリエチレン、合成パラフィン、ペンタエリスリトールのアジピン酸・高級脂肪酸の混合エステルなどの滑剤、およびハイドロタルサイト化合物が必要に応じて適宜選択して使用することができる。
【0030】
【実施例】
以下、実施例によって本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例によって制限されるものではない。
まず、ポリ塩化ビニル(重合度1300)100重量部に対し、第二成分として、イ)ジイソノニルアジペート(以下、DINAと略す),ロ)C6,8,10アジペート(以下、C6,8,10Aと略す),ハ)エポキシ化大豆油(以下、ESOと略す)、第三成分として、Ca−Zn系安定剤、第五成分として、ジグリセリンモノオレート(HLB値:4.3),ポリオキシエチレンラウリルエーテル(HLB値:12.0),ソルビタンモノラウレート(HLB値:7.6)から選ばれる非イオン系界面活性剤、およびイソステアリン酸を添加した表1〜表15に示す配合を基本とし、その所定量を20リットルのヘンシェルミキサー中に投入して撹拌・混合し、混合温度が115℃〜120℃まで上昇した時点で混合・撹拌を完了し、混合物を得た。
【0031】
次に、この混合物を直ちに冷却装置を備えた20リットルのクーリングミキサーに移し、第四成分として下記▲1▼〜▲3▼から選ばれる1種または2種以上の無機化合物(抗菌剤)を添加し、混合・撹拌により冷却し、樹脂温度が70℃〜80℃に下がった時点で撹拌を完了し、樹脂組成物を得た。
【0032】
無機化合物▲1▼……Ag0.20.75Na0.05Zr2 (PO43
無機化合物▲2▼……Mg0.9 Zn0.1
無機化合物▲3▼……ZnO
このようにして得られた樹脂組成物を表1〜表15に示す配合割合で、以下の試験を行ない、その結果を表1〜表15に示した。
【0033】
[試験内容]
1.水分率測定
下記に示す装置を用いてカールフィッシャー法(JIS K−0113)により行なった。
Figure 0003701101
2.着色試験
ロール温度150℃の6インチ二本ロールを用いて、樹脂組成物を2分間混練後、165℃でプレスして厚さ50μmのシートを作製した。得られたシートをUV試験機に保存し、経時での色調の変化を色調色差計により測定した。
色調は、初期値に対して、a値が2.5%、b値が2.5%以内の変化量であれば品質上支障ないものとする。
(装置)
・UV試験機 :スガ試験器機械株式会社
・ロングタイプ 耐光試験器 STANDARD UV LONG-LIFE FADE MATER
・色調色差計:スガ試験器
3.抗菌性能試験(1)
着色試験と同様に作製した試験片を用いて、大腸菌に対する抗菌性能試験を行った。試験は「フィルム密着法」により行い、その結果を無機物を添加していないものと比較した菌数の減少率(%)で示した。減少率が99.5%以上であれば十分に抗菌効果が発揮されているものとした。
【0034】
【表1】
Figure 0003701101
【0035】
【表2】
Figure 0003701101
【0036】
【表3】
Figure 0003701101
【0037】
【表4】
Figure 0003701101
【0038】
【表5】
Figure 0003701101
【0039】
【表6】
Figure 0003701101
【0040】
【表7】
Figure 0003701101
【0041】
【表8】
Figure 0003701101
【0042】
【表9】
Figure 0003701101
【0043】
【表10】
Figure 0003701101
【0044】
【表11】
Figure 0003701101
【0045】
【表12】
Figure 0003701101
【0046】
【表13】
Figure 0003701101
【0047】
【表14】
Figure 0003701101
【0048】
【表15】
Figure 0003701101
【0049】
4.抗菌性能試験(2)
代表的な実施例として、上記実施例2,14,26,99,109と同様配合の樹脂組成物について、インフレーション法による厚さ8μmのフィルムとTダイ法による厚さ13μmのフィルムを製膜し、大腸菌、黄色ブドウ状球菌、サルモネラ菌および腸炎ビブリオ菌に対する抗菌性能試験を行なった。
試験方法は、「フィルム密着法」により試料1〜3で行ない、その結果を表16〜表19に示した。なお、この表中、「<10」は菌が検出されなかったことを示す。
【0050】
【表16】
Figure 0003701101
【0051】
【表17】
Figure 0003701101
【0052】
【表18】
Figure 0003701101
【0053】
【表19】
Figure 0003701101
【0054】
【発明の効果】
上記の結果から明らかなように、本発明によれば、長期間に亘り安定で、かつ一定した抗菌性能を得ることができるとともに、変色や着色を防止することができる良好な食品包装用塩化ビニル系樹脂組成物を提供できる。

Claims (2)

  1. 1)塩化ビニル系樹脂100重量部、
    2)可塑剤 20〜60重量部、
    3)カルシウム−亜鉛系安定剤 0.1〜2.5重量部、
    4)銀および/または亜鉛を金属成分として含有する無機化合物 0.01〜1.00重量部、
    5)グリセリン脂肪酸エステルおよびポリオキシエチレンアルキルエーテルのそれぞれから選ばれる少なくとも1種の非イオン系界面活性剤 0.5〜5.0重量部、からなる塩化ビニル系樹脂組成物であって、該組成物の水分率が0.005重量%〜0.300重量%であることを特徴とする食品包装用塩化ビニル系樹脂組成物。
  2. 非イオン系界面活性剤が、グリセリン脂肪酸エステルおよびポリオキシエチレンアルキルエーテルのそれぞれから選ばれる少なくとも1種を0.5〜5.0重量部、およびソルビタン脂肪酸エステル0.3〜1.0重量部である請求項1に記載の食品包装用塩化ビニル系樹脂組成物。
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