JP3700978B2 - 磁気記録媒体の製造方法 - Google Patents
磁気記録媒体の製造方法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP3700978B2 JP3700978B2 JP2003416093A JP2003416093A JP3700978B2 JP 3700978 B2 JP3700978 B2 JP 3700978B2 JP 2003416093 A JP2003416093 A JP 2003416093A JP 2003416093 A JP2003416093 A JP 2003416093A JP 3700978 B2 JP3700978 B2 JP 3700978B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- layer
- magnetic
- recording medium
- backcoat
- support
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Landscapes
- Magnetic Record Carriers (AREA)
- Manufacturing Of Magnetic Record Carriers (AREA)
Description
前記非磁性支持体として、片面に離型剤を含有するコーティング層を有するフィルムを用い、
前記非磁性支持体の、該離型剤含有コーティング層とは反対側の面上に、前記金属薄膜磁性層を蒸着した後、該金属薄膜磁性層上に前記保護層を形成するに先立って、前記非磁性支持体の、前記離型剤含有コーティング層上に前記バックコート層を形成し、
前記保護層形成後に、バックコート層、金属薄膜磁性層および保護層が形成された非磁性支持体を巻き取る工程を含むことを特徴とするものである。
本発明の磁気記録媒体の製造方法は、非磁性支持体の一方の面上に金属薄膜磁性層、保護層および潤滑剤層を順次備え、他方の面上にバックコート層を備える、いわゆる蒸着型の磁気記録媒体に係るものである。
R1:CF3(CF2)n−、CF3(CF2)n(CH2)m−、CH3(CH2)p−、またはHであり、
A:−COO−、−O−、またはCOOCH(CpH2p+1)CH2COO−であり、
R2:CF3(CF2)n−、CF3(CF2)n(CH2)m−、CH3(CH2)p−、またはHである。但し、R1とR2とは異なり、n=7〜17、m=1〜3、p=7〜30を満足するものが好ましい。さらに、R1および/またはR2が直鎖のものであれば、潤滑効果が大きい。nが7より小さいと撥水効果が低く、また、nが17より大きいと、潤滑剤と非磁性支持体またはバックコート層とのブロッキング現象が起こり、摩擦が低くならない。これらの中でも、特にフッ素樹脂を含む潤滑剤が好ましい。さらに、これら潤滑剤は2種以上混合して用いてもよい。
まず、以下に各実施例および比較例で使用した支持体A〜Cおよびバックコート塗料A〜Cの組成を示す。
実質的に不活性粒子を含有しないポリエチレン−2,6−ナフタレンジカルボキシレートのペレットを170℃で6時間乾燥した後、押出機に供給して305℃で溶融し、この溶融ポリマーを公知の方法で濾過した後、押出機からシート状に押出し、これをキャスティングドラム上で冷却固化して、未延伸フィルムを作製した。このようにして得られた未延伸フィルムを120℃で予熱し、さらに低速、高速のロール間で、15mm上方より900℃の赤外線ヒーターにて加熱しながら縦方向に3.7倍に延伸し、続いて下記に示す組成の水溶液をフィルムの両面に夫々塗布して、コーティング層を形成した。
(1)アクリル−ポリエステル樹脂
(2)エポキシ化合物:多官能エポキシ化合物
(3)シリカ粒子(平均粒径27nm)
(4)界面活性剤
A層の乾燥後の厚み:5nm
(1)共重合ポリエステル
(2)シリカ粒子(平均粒径60nm)
(3)ヒドロキシプロピルメチルセルロース
(4)界面活性剤
(5)離型剤:ジメチルシロキサン
B層の乾燥後の厚み:15nm
支持体Aのコーティング層Bの乾燥後厚みが20nmになるよう膜厚を調整した以外は、支持体Aと同様にして支持体Bを作製した。なお、支持体Bの最終厚みは支持体Aと同様とした。
支持体Aのベースフィルムの製造時に、ポリエチレン−2,6−ナフタレンジカルボキシレート中に、平均粒径55nmの球状シリカを0.04重量%含有させた以外は支持体Aと同様にして厚さ4.7μmのフィルムを作製し、支持体Cとした。
塗料組成
カーボンブラック(粒径80nm) 50重量部
炭酸カルシウム(粒径70nm) 50重量部
ニトロセルロース 40重量部
(旭化成工業(株)製(BTH1/2S))
ポリウレタン樹脂(東洋紡績(株)製:UR−6300) 60重量部
メチルエチルケトン 880重量部
トルエン 640重量部
シクロヘキサノン 80重量部
ポリイソシアネート(固形分50%) 40重量部
(日本ポリウレタン工業(株)製:コロネートL)
塗料組成
カーボンブラック(粒径80nm) 50重量部
炭酸カルシウム(粒径70nm) 50重量部
ニトロセルロース 40重量部
(旭化成工業(株)製(BTH1/2S))
ポリウレタン樹脂(東洋紡績(株)製:UR−6300) 60重量部
メチルエチルケトン 800重量部
トルエン 640重量部
シクロヘキサノン 160重量部
ポリイソシアネート(固形分50%) 40重量部
(日本ポリウレタン工業(株)製:コロネートL)
塗料組成
カーボンブラック(粒径80nm) 50重量部
炭酸カルシウム(粒径70nm) 50重量部
ニトロセルロース 40重量部
(旭化成工業(株)製(BTH1/2S))
ポリウレタン樹脂(東洋紡績(株)製:UR−6300) 60重量部
メチルエチルケトン 800重量部
トルエン 600重量部
シクロヘキサノン 200重量部
ポリイソシアネート(固形分50%) 40重量部
(日本ポリウレタン工業(株)製:コロネートL)
4.7μm厚みのPEN支持体Aの一方の面上に、蒸着法でトータル0.2μm厚みのCo100%磁性層を1層成膜した。次に、反対側の面上に、バックコート塗料Aをダイノズル法で乾燥後の厚みが0.4μmとなるように塗布し、110℃にて乾燥して、バックコート層を形成した。次に、エチレンを導入して所定の放電周波数(50kHz)を印加することにより、磁性層上に、プラズマ重合硬質炭素膜(DLC膜)を0.01μm厚みで成膜した。さらに、このDLC膜上に潤滑剤を固定するための後処理(プラズマ処理)を、O2ガスを用いて行った。後処理されたDLC膜上に、潤滑剤塗布液をダイノズル法で塗布し、乾燥して、潤滑剤層を成膜した。潤滑剤塗布液は、0.3重量%の潤滑剤合計濃度となるように、以下に示すコハク酸誘導体の含フッ素化合物と脂肪族エステルの含フッ素化合物とを同一重量でMEK/ヘキサン/エタノール=1/2/7の混合溶媒中に溶解させた溶液であった。
HOOCCH(C14H29)CH2COOCH2CH2(CF2)7CF3
CH3(C16H32)COOCH2CH2(CF2)7CF3
支持体Aを、夫々支持体B、Cに変更した以外は実施例1と同様にして、磁気テープサンプルを作製した。
バックコート層の乾燥温度を90℃に変更した以外は実施例1と同様にして、磁気テープサンプルを作製した。
バックコート塗料Aに代えてバックコート塗料Bを用い、更に、バックコート層の塗布後に、予備真空機にて事前脱気を実施した以外は実施例4と同様にして、磁気テープサンプルを作製した。
バックコート塗料Aに代えてバックコート塗料Bを用いた以外は実施例4と同様にして、磁気テープサンプルを作製した。
バックコート塗料Aに代えてバックコート塗料Cを用いた以外は実施例4と同様にして、磁気テープサンプルを作製した。
4.7μm厚みのPEN支持体Aの一方の面上に、蒸着法でトータル0.2μm厚みのCo100%磁性層を1層成膜した。次に、エチレンを導入して所定の放電周波数(50kHz)を印加することにより、この磁性層上に、プラズマ重合硬質炭素膜(DLC膜)を0.01μm厚みで成膜した。次に、反対側の面上に、バックコート塗料Aをダイノズル法で乾燥後の厚みが0.4μmとなるように塗布し、100℃にて乾燥して、バックコート層を形成した。次に、このDLC膜上に潤滑剤を固定するための後処理(プラズマ処理)を、O2ガスを用いて行った。後処理されたDLC膜上に、潤滑剤塗布液をダイノズル法で塗布し、乾燥して、潤滑剤層を成膜した。潤滑剤塗布液としては、実施例1と同様のものを用いた。
支持体Aを支持体Bに変更した以外は比較例1と同様にして、磁気テープサンプルを作製した。
支持体Aを支持体Cに変更した以外は比較例1と同様にして、磁気テープサンプルを作製した。
潤滑剤塗布液の濃度を0.45%に変更した以外は比較例2と同様にして、磁気テープサンプルを作製した。
潤滑剤塗布液の濃度を0.15%に変更した以外は比較例2と同様にして、磁気テープサンプルを作製した。
ドライブとしてExabyte社製Mammoth−2を使用して、室温(20℃、60%)環境にて次のように測定を行った。まず、上記ドライブと対象テープサンプルを、各々6時間上記測定環境に置き、なじませた。その後、Exabyte社より提供されたAgentソフトを使用して、通常のWRITEモードにて20mテープを走行させた時のSERを平均化した。このドライブにおいては、SER値2.50×10-4以下が要求性能である。
ドライブとしてExabyte社製Mammoth−2を使用して、Exabyte社より提供されたVista(Visual SCSI Test Application)ソフトを使用して、下記環境にて次のように操作を行った。まず、上記ドライブと対象テープサンプルを、各々6時間下記測定環境に置き、なじませた。その後、上記ドライブで288MbyteのランダムデータをWrite/Readして走行させた。走行パターンは、(288MbyteのデータのWrite→巻き戻し→288MbyteのデータのRead→巻き戻し)の繰り返しとした。走行のカウントは、上記パターンを1回とカウントし、1000パス走行させた。
測定環境:室温(20℃60%)、
40℃20%、
29℃80%、
の3環境にて各5巻ずつ走行させた。評価基準は以下の通りである。
○:5巻走行停止無し
△:1巻走行停止
×:2巻以上走行停止
DLC工程における歩留まり不良率(熱負け発生による歩留まり損及びベース切れによる長手ロス)を、下記基準に従い段階評価した。
○:不良率0%〜2%
△:不良率2%〜5%
×:不良率5%〜20%
××:20%以上
各磁気テープサンプルから20×20cmの大きさの試験片をサンプリングし、これを25ccのバイアルビンにつめて密封し、120℃、60分間保温の条件で加熱した。その後、バイアルビンの蒸気をサンプリングして、ガスクロマトグラフにて溶剤量を測定した。測定装置としては、(株)島津製作所製HSS−2Aヘッドスペースガスクロマトグラフ(カラム:PEG20M)等を用いて測定を行い、予め求めておいた検量線より各溶剤の残留量を求めた。なお、検量線は、各々の溶剤をエチルセロソルブにて1/10に希釈して、0.5μl、1.0μl、2.0μl、4.0μlの各々をバイアルビンに入れ、120℃、60分間加熱した時に検量される溶剤量を測定して求めた。
Claims (3)
- 非磁性支持体の一方の面上に、金属薄膜磁性層、保護層および潤滑剤層を順次備え、他方の面上に結合剤樹脂と無機粉末および/またはカーボンブラックを含むバックコート層を備える磁気記録媒体を製造するに際し、
前記非磁性支持体として、片面に離型剤を含有するコーティング層を有するフィルムを用い、
前記非磁性支持体の、該離型剤含有コーティング層とは反対側の面上に、前記金属薄膜磁性層を蒸着した後、該金属薄膜磁性層上に前記保護層を形成するに先立って、前記非磁性支持体の、前記離型剤含有コーティング層上に前記バックコート層を形成し、
前記保護層形成後に、バックコート層、金属薄膜磁性層および保護層が形成された非磁性支持体を巻き取る工程を含むことを特徴とする磁気記録媒体の製造方法。 - 前記非磁性支持体として、両面にコーティング層を有し、該コーティング層のうちの一方が前記離型剤含有コーティング層であり、かつ、両面の表面粗さRaが3nm以下であるポリエチレンナフタレートフィルムを用いる請求項1記載の磁気記録媒体の製造方法。
- 前記保護層の形成工程直前における前記バックコート層の残留溶剤量を、7000μg/m2以下とする請求項1または2記載の磁気記録媒体の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003416093A JP3700978B2 (ja) | 2003-12-15 | 2003-12-15 | 磁気記録媒体の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003416093A JP3700978B2 (ja) | 2003-12-15 | 2003-12-15 | 磁気記録媒体の製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2005174508A JP2005174508A (ja) | 2005-06-30 |
JP3700978B2 true JP3700978B2 (ja) | 2005-09-28 |
Family
ID=34735384
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2003416093A Expired - Fee Related JP3700978B2 (ja) | 2003-12-15 | 2003-12-15 | 磁気記録媒体の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3700978B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPWO2007111098A1 (ja) | 2006-03-24 | 2009-08-06 | コニカミノルタエムジー株式会社 | 透明バリア性シート及びその製造方法 |
JP6085656B1 (ja) * | 2015-10-27 | 2017-02-22 | 三菱樹脂株式会社 | 積層ポリエステルフィルム |
-
2003
- 2003-12-15 JP JP2003416093A patent/JP3700978B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2005174508A (ja) | 2005-06-30 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
EP0745974B1 (en) | Method for forming silica protective films | |
JP2003296918A (ja) | 磁気記録媒体及びその製造方法 | |
JP2005209265A (ja) | 磁気記録媒体の製造方法 | |
JP3700978B2 (ja) | 磁気記録媒体の製造方法 | |
JP4279644B2 (ja) | 磁気記録媒体の製造方法 | |
JP2006318535A (ja) | 磁気記録媒体 | |
JP3787086B2 (ja) | 磁気記録媒体の製造方法 | |
JP2001110040A (ja) | 磁気記録媒体の製造方法 | |
JP2001110041A (ja) | 磁気記録媒体の製造方法 | |
JP2001110042A (ja) | 磁気記録媒体の製造方法 | |
JP2002269724A (ja) | 磁気記録媒体 | |
JP2001110039A (ja) | 磁気記録媒体の製造方法 | |
JP2001195725A (ja) | 磁気記録媒体及びその製造方法 | |
JP2001236631A (ja) | 磁気記録媒体 | |
JP2002175618A (ja) | 磁気記録媒体 | |
JP2002175617A (ja) | 磁気記録媒体 | |
JP2001216625A (ja) | 磁気記録媒体及びその製造方法 | |
JP2001110037A (ja) | 磁気記録媒体の製造方法 | |
JP2001155326A (ja) | 磁気記録媒体およびその製造方法 | |
JP2001107069A (ja) | 磁気記録媒体の製造方法 | |
JPH03237618A (ja) | 磁気記録媒体およびその製造方法 | |
JP2002352414A (ja) | 磁気記録媒体 | |
JP2001236629A (ja) | 磁気記録媒体 | |
JP2001006152A (ja) | 磁気記録媒体 | |
JPH10149540A (ja) | 磁気記録媒体の製造方法 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20050527 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20050606 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20050701 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20050708 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080722 Year of fee payment: 3 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090722 Year of fee payment: 4 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090722 Year of fee payment: 4 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100722 Year of fee payment: 5 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110722 Year of fee payment: 6 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120722 Year of fee payment: 7 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |