JP3700503B2 - ポリオレフィン系樹脂組成物及びそれからなるフィルム - Google Patents

ポリオレフィン系樹脂組成物及びそれからなるフィルム Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はポリオレフィン系樹脂組成物及びその樹脂組成物からなりインフレーション加工して得られるフィルムに関する。さらに詳細には、成形加工中に発泡がなく成形品の厚み精度に優れたポリオレフィン系樹脂組成物及びその樹脂組成物からなりインフレーション加工して得られるフィルムに関する。
【0002】
【従来の技術】
ポリオレフィン系樹脂は引張強度、透明性、耐薬品性、加工性などに優れ、かつ安価なので各種包装資材として大量に使用されている。しかし、ポリオレフィン系樹脂は親水性がなく帯電し静電気を発生しやすいため、包装用フィルムとして使用した場合、フィルムに水滴やほこり等が付着し、中が見えにくい、外観が損なわれる等の問題があった。
【0003】
このような水滴の付着、静電気の発生を防ぐ方法としてポリオレフィン系樹脂に防曇剤、帯電防止剤を配合する方法、特に防曇剤、帯電防止剤として界面活性剤を配合する方法が知られている。
例えば、特開昭58−63737号公報には、ポリオレフィン系樹脂に帯電防止剤としてステアリン酸アミンまたはステアリン酸アミンとアルカンスルホン酸塩の混合物を添加したポリオレフィン系樹脂の帯電防止方法が開示されている。特開平9−3273号公報には、ポリプロピレンにジグリセリン脂肪酸エステルを添加したポリプロピレン用帯電防止剤組成物が開示されている。また、特開平10−1571号公報には、ポリオレフィン系樹脂に防曇剤として非イオン系界面活性剤とアルキルスルホン酸塩を添加してなる農業用ポリオレフィン系樹脂組成物が開示されている。
【0004】
しかしこれらの方法では、樹脂中に含まれる防曇剤、帯電防止剤が吸湿し樹脂中に多くの水分が含有され、樹脂成形加工中にその水分が発泡し成形品に気泡が入り外観が不良になることがあった。
そのため、防曇剤、帯電防止剤を含む樹脂組成物を乾燥し水分を除去した後、成形加工する等の工夫がなされているが、樹脂組成物に含まれる水分が少なすぎると、特にインフレーション加工において、インフレーションバブルが不安定となりシワが発生したり、フィルムの厚みが一定にならない等の問題があった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、樹脂成形加工中に発泡がなく、成形品の厚み精度に優れたポリオレフィン系樹脂と界面活性剤からなる樹脂組成物及びその樹脂組成物を用いてインフレーション加工して得られるフィルムを提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
このような状況に鑑み、本発明者らは上記課題について鋭意研究を重ねた結果、ポリオレフィン系樹脂と界面活性剤とからなる樹脂組成物に特定量の水分を含有せしめることにより上記課題を解決できることを見出し、本発明の完成に至った。
【0007】
すなわち、本発明は、
炭素原子数2〜8個のα−オレフィンの単独重合体、炭素原子数2〜8個のα−オレフィンの共重合体、または、炭素原子数2〜8個のα−オレフィンの少なくとも1種のモノマーと、エステル基含有ビニル化合物、不飽和カルボン酸またはそのアイオノマー、ビニル芳香族化合物、ジエン化合物または環状オレフィンから選ばれる少なくとも1種のモノマーとの共重合体であるポリオレフィン系樹脂100重量部に対し、界面活性剤が0.1〜5重量部であり、水分濃度が200〜1000ppmである樹脂組成物及びその樹脂組成物をインフレーション加工して得られるフィルムに係るものである。
以下、本発明を詳細に説明する。
【0008】
【発明の実施の形態】
本発明で用いるポリオレフィン系樹脂は、炭素原子数2〜8個のα−オレフィンの単独重合体、炭素原子数2〜8個のα−オレフィンの共重合体、または、炭素原子数2〜8個のα−オレフィンの少なくとも1種のモノマーと、エステル基含有ビニル化合物、不飽和カルボン酸またはそのアイオノマー、ビニル芳香族化合物、ジエン化合物または環状オレフィンから選ばれる少なくとも1種のモノマーとの共重合体であり、炭素原子数2〜8個のα−オレフィンから誘導される繰り返し単位の含有量が、通常50重量%を超えるものである。α−オレフィンとしては、エチレン、プロピレン、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、4−メチル−1−ペンテン、1−ヘプテン、1−オクテン等が挙げられる。
【0009】
炭素原子数2〜8個のα−オレフィンの単独重合体としては、例えばエチレン単独重合体、プロピレン単独重合体、1−ブテン単独重合体、1−ヘキセン単独重合体、1−オクテン単独重合体等が挙げられる。好ましくはエチレン単独重合体、プロピレン単独重合体である。
【0010】
炭素原子数2〜8個のα−オレフィンの共重合体としては、例えばエチレン−1−ブテン共重合体、エチレン−1−ヘキセン共重合体、エチレン−1−オクテン共重合体、プロピレン−エチレン共重合体、プロピレン−1−ブテン共重合体、プロピレン−1−ヘキセン共重合体、プロピレン−エチレン−1−ブテン共重合体、プロピレン−エチレン−1−ヘキセン共重合体、エチレン−1−ブテン−1−ヘキセン共重合体等が挙げられる。好ましくはエチレン−1−ブテン共重合体、エチレン−1−ヘキセン共重合体、エチレン−1―オクテン共重合体、プロピレン−エチレン共重合体である。
【0011】
炭素原子数2〜8個のα−オレフィンの少なくとも1種のモノマーと、エステル基含有ビニル化合物、不飽和カルボン酸またはそのアイオノマー、ビニル芳香族化合物、ジエン化合物または環状オレフィンから選ばれる少なくとも1種のモノマーとの共重合体が、ジエン化合物を含む共重合体においては、それらの水素添加物も挙げられる。
【0012】
これらモノマーとして、例えば、エステル基含有ビニル化合物としては、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル等のビニルエステルやアクリル酸メチル、アクリル酸エチル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル等の不飽和カルボン酸エステル等が挙げられ、不飽和カルボン酸またはそのアイオノマーとしては、アクリル酸、メタクリル酸、アクリル酸ナトリウム、メタクリル酸ナトリウム等が挙げられ、ビニル芳香族化合物としては、スチレン、α−メチルスチレン等が挙げられ、ジエン化合物としては、ブタジエン、イソプレン、1,3−ペンタジエン、2,5−ノルボルナジエン等が挙げられ、環状オレフィンとしては、2−ノルボルネン、5−メチル−2−ノルボルネン等が挙げられる。
【0013】
炭素原子数2〜8個のα−オレフィンの少なくとも1種のモノマーと、エステル基含有ビニル化合物、不飽和カルボン酸またはそのアイオノマー、ビニル芳香族化合物、ジエン化合物または環状オレフィンから選ばれる少なくとも1種のモノマーとの共重合体としては、例えば、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−メタクリル酸メチル共重合体、エチレン−アクリル酸共重合体、エチレン−アクリル酸ナトリウム共重合体、エチレン−スチレン共重合体、プロピレン−スチレン共重合体、エチレン−ブタジエン共重合体、プロピレン−ブタジエン共重合体、エチレン−2−ノルボルネン共重合体、プロピレン−2−ノルボルネン共重合体が挙げられる。好ましくは、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−メタクリル酸メチル共重合体、エチレン−スチレン共重合体、エチレン−2−ノルボルネン共重合体である。
【0014】
本発明で用いられるポリオレフィン系樹脂の製造方法は、公知のオレフィン重合用触媒を用いた公知の重合方法、例えばラジカル重合開始剤、チーグラー・ナッタ触媒、メタロセン錯体や非メタロセン錯体等の錯体からなる触媒系を用いた、スラリー重合法、溶液重合法、塊状重合法、気相重合法等が挙げられる。
【0015】
本発明で用いられる界面活性剤とは、防曇性や帯電防止性付与のため添加されるものであり、非イオン性界面活性剤、陰イオン性界面活性剤、陽イオン性界面活性剤、両性界面活性剤が挙げられる。
【0016】
本発明で用いられる非イオン性界面活性剤としては、多価アルコール脂肪酸エステル類、ポリエチレングリコールアルキルエーテル類等が挙げられる。
多価アルコール脂肪酸エステル類とは、少なくとも1種の多価アルコールと少なくとも1種の炭素原子数2〜24個の脂肪酸から作られるエステル類である。多価アルコールとしては、例えばグリセリン、ジグリセリン、ポリグリセリン、ソルビタン、ソルビトール、プロピレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリエチレングリコール、ペンタエリスリトール、トリメチロールプロパン等が挙げられ、好ましくはグリセリン、ジグリセリンまたはソルビタンであり、特に好ましくはジグリセリンである。従って、特に好ましい多価アルコール脂肪酸エステル類としてはジグリセリンと炭素原子数2〜24個の脂肪酸から作られるエステル類である。
【0017】
炭素原子数2〜24個の脂肪酸としては、例えばカプリル酸、カプリン酸、ラウリン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、オレイン酸、ベヘニン酸、エルカ酸、リノール酸、リシノール酸等が挙げられ、好ましくはオレイン酸またはラウリン酸である。
【0018】
これらの多価アルコール及び炭素原子数2〜24個の脂肪酸から作られるエステル類としては、具体的には、グリセリンモノオレート、グリセリンジオレート、グリセリンモノアセトモノステアレート、ジグリセリンモノラウレート、ジグリセリンジラウレート、ジグリセリンモノオレート、ジグリセリンジオレート、ソルビタンオレート等が例示される。
【0019】
特に好ましくはジグリセリンモノラウレート、ジグリセリンジラウレート、ジグリセリンモノオレート、ジグリセリンジオレートである。
【0020】
ポリエチレングリコールアルキルエーテル類とは、ポリエチレングリコールとアルコール及び/又は多価アルコールとから作られるエステルである。具体的には、ポリエチレングリコールラウリルアルコールエーテル、ポリエチレングリコールステアリルアルコールエーテル、ポリエチレングリコールノニルフェニルエーテル等が例示される。好ましくはポリエチレングリコールラウリルアルコールエーテル、ポリエチレングリコールステアリルアルコールエーテルである。
【0021】
陰イオン性界面活性剤としては、カルボン酸塩、スルホン酸塩、硫酸エステル塩、リン酸エステル塩等を用いることができる。
カルボン酸塩としては、例えばラウリル酸ナトリウム、ステアリン酸ナトリウム、ラウリル酸カリウム、ステアリン酸カリウム等が挙げられる。
【0022】
スルホン酸塩としては、例えばステアリルスルホン酸ナトリウム、ラウリルスルホン酸ナトリウム、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、ドデシルナフタレンスルホン酸ナトリウム、ステアリルスルホン酸カリウム、ラウリルスルホン酸カリウム、スルホコハク酸ジブチルナトリウム、スルホコハク酸ジ−2−エチルヘキシルナトリウム、スルホコハク酸ラウリル2ナトリウム、ポリオキシエチレンスルホコハク酸ラウリル2ナトリウム等が挙げられる。
【0023】
硫酸エステル塩としては、例えばラウリル硫酸ナトリウム、ラウリル硫酸カリウム等が、リン酸エステル塩としては、例えばラウリルリン酸ナトリウム、ラウリルリン酸カリウム等が挙げられる。
【0024】
陽イオン性界面活性剤としては、第4級アンモニウム塩、アミン塩、ピリジニウム塩等を用いることができる。
第4級アンモニウム塩としては、例えば、ステアリルトリメチルアンモニウムクロライド、オクタデシルトリメチルアンモニウムクロライド、ドデシルトリメチルアンモニウムクロライド等が挙げられる。
【0025】
アミン塩としては、例えば、オクタデシルアミン酢酸塩、テトラデシルアミン酢酸塩等が挙げられる。
【0026】
両性界面活性剤としては、ベタイン型、イミダゾリン型、アラニン型などを用いることができる。例えば、ジメチルステアリルベタイン、ジメチルラウリルベタイン、ジヒドロキシラウリルベタイン等が挙げられる。
【0027】
本発明で用いられる界面活性剤の配合量は、ポリオレフィン系樹脂100重量部に対し0.1〜5重量部である。0.1重量部未満では防曇性、帯電防止性が不充分なことがあり、5重量部を超える場合はマスターバッチである樹脂組成物を用いる方が好ましい。好ましくは0.5〜4重量部、より好ましくは1〜3重量部である。
【0028】
本発明で用いられる水分の濃度は樹脂組成物中200〜1000ppmである。200ppm未満ではインフレーション成形加工中に安定板でのフィルムの滑りが悪くインフレーションバブルが安定板に引っ掛かり、その結果フィルム厚みが一定にならなかったり、フィルムにシワが入ったりすることがある。また、1000ppmを超えると樹脂組成物に含有される水分が発泡しフィルムの外観が悪くなることがある。好ましくは300〜800ppm、より好ましくは400〜700ppmである。
【0029】
本発明で用いる水分の濃度の調製方法は、特に制限はなく、公知の方法を用いることができる。例えば、▲1▼押出成形機を用いて樹脂組成物を水中に押出し、カット、ペレット化し、次いで乾燥あるいは加湿処理して水分濃度を調整する方法、▲2▼押出成形機を用いて樹脂組成物を空気中に押出した後、水槽に入れ、再び空気中に取り出し、カットし、ペレット化する方法において、樹脂組成物を水槽に入れておく時間を調整して水分量を調整する方法、▲3▼上述の▲2▼の方法において、ペレット化した後、乾燥あるいは加湿処理して水分濃度を調整する方法等が挙げられる。
【0030】
本発明の樹脂組成物中の水分濃度の測定方法は、例えばカール・フィッシャー法が用いられる。カール・フィッシャー法とは、試料を加熱して水分を追い出し、発生する水分を窒素気流によりカール・フィッシャー液に導入し、滴定ないし電気分解の原理により水分を定量する方法である。
【0031】
本発明の樹脂組成物の調製方法は、特に制限はなく、公知の方法を用いることができ、例えば各成分を加熱溶融混練する方法等が挙げられる。加熱溶融混練は、例えばニーダー、バンバリーミキサー、ロール等の混練機、一軸又は二軸押出機等を用いて行なうことができる。
【0032】
また、本発明の樹脂組成物には、本発明の目的、効果を損なわない範囲において、必要に応じて、他の添加剤や充填剤等、例えば酸化防止剤、抗ブロッキング剤、滑剤、核剤、難燃剤等を配合させることができる。
【0033】
本発明の樹脂組成物の加工方法としては、インフレーション加工法が好ましく、さらに好ましくは空冷インフレーション加工法である。また、単層加工法、多層加工法のどちらをも用いることができるが、多層加工法の場合、本発明の樹脂組成物を安定板に接する層に使用することが望ましい。
【0034】
フィルム厚みとしては、薄肉物の厚みが好ましく、好ましくは50μm以下、より好ましくは30μm以下、最も好ましくは20μm以下である。
フィルム厚みの精度は、フィルム平均厚みに対する最大厚みと最小厚みの差の割合、即ち(最大厚み−最小厚み)/平均厚みとして求められ、好ましくは45%以下であり、より好ましくは35%以下である。
【0035】
【実施例】
次に実施例を挙げて、本発明を更に詳しく説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
【0036】
はじめに、以下の実施例および比較例における物性値の測定方法を説明する。
(1)メルトフローレート(MFR)
JIS K6924−2:1997に従い測定を行った。
(2)酢酸ビニル含量(VA)
JIS K6924−2:1997に従い測定を行った。
(3)水分含有量
三菱化学社製水分気化装置VA−05型、微量水分測定装置CA−05型を用い、水分気化温度180℃、遅延時間10分間、窒素流量100ml/分で測定を行った。
【0037】
(4)フィルム加工評価
インフレーション加工機を用い、加工温度200℃にて厚み20μmのインフレーションフィルムを成形した。成形したフィルムの発泡の有無およびフィルムの巻きへのシワの入り具合を目視にて判定した。また、10箇所以上のフィルム厚みをマイクロゲージを用いて測定してフィルム平均厚みを求め、その平均厚みに対する最大厚みと最小厚みの差の割合((最大厚み−最小厚み)/平均厚み)を求めフィルム厚みの精度とした。
【0038】
実施例1
ポリオレフィン系樹脂(住友化学工業(株)製エチレン−酢酸ビニル共重合体エバテートH2081 MFR=2g/10分、VA=16重量%)100重量部、非イオン性界面活性剤(丸菱油化工業(株)製STO−405)2重量部を、押出成形機より空気中に押出した後、水槽に18秒間入れて、再び空気中に取り出し、カットすることにより水分濃度が490ppmである樹脂組成物を得た。得られた樹脂組成物をインフレーション加工してフィルムを得た。フィルムの評価結果を表1に示す。
【0039】
比較例1
ポリオレフィン系樹脂(住友化学工業(株)製エチレン−酢酸ビニル共重合体エバテートH2081 MFR=2g/10分、VA=16重量%)100重量部、非イオン性界面活性剤(丸菱油化工業(株)製STO−405)2重量部を、押出成形機より空気中に押出した後、水槽に2秒間入れて、再び空気中に取り出し、カットすることにより水分濃度が170ppmである樹脂組成物を得た。得られた樹脂組成物をインフレーション加工してフィルムを得た。フィルムの評価結果を表1に示す。
【0040】
比較例2
比較例1で得た樹脂組成物を、空気中に2週間放置し水分濃度が1400ppmである樹脂組成物を得た。得られた樹脂組成物をインフレーション加工してフィルムを得た。フィルムの評価結果を表1に示す。
【0041】
本発明の実施例の樹脂組成物はフィルムに用いた場合、成形加工時の発泡及びシワがなく、厚み精度に優れることが分かる。これに対して、本発明の要件の一つである水分濃度を満足しない比較例1の樹脂組成物はフィルムに用いた場合、シワが発生し、厚み精度が不充分であり、比較例2の樹脂組成物は成形加工時に発泡することが分かる。
【0042】
【表1】
Figure 0003700503
【0043】
【発明の効果】
以上詳述したように本発明によれば、成形加工した場合に発泡がなく成形品の厚み精度に優れたポリオレフィン系樹脂組成物を提供できる。また、本発明の樹脂組成物は防曇性、帯電防止性が必要なフィルム、シートなど各種用途に適用できる。

Claims (5)

  1. 炭素原子数2〜8個のα−オレフィンの単独重合体、炭素原子数2〜8個のα−オレフィンの共重合体、または、炭素原子数2〜8個のα−オレフィンの少なくとも1種のモノマーと、エステル基含有ビニル化合物、不飽和カルボン酸またはそのアイオノマー、ビニル芳香族化合物、ジエン化合物または環状オレフィンから選ばれる少なくとも1種のモノマーとの共重合体であるポリオレフィン系樹脂100重量部に対し、界面活性剤が0.1〜5重量部であり、水分濃度が200〜1000ppmであることを特徴とする樹脂組成物。
  2. 請求項1記載の水分濃度が300〜800ppmであることを特徴とする請求項1記載の樹脂組成物。
  3. 請求項1記載の界面活性剤が0.5〜4重量部であることを特徴とする請求項1、2のいずれかに記載の樹脂組成物。
  4. 請求項1又は3記載の界面活性剤が非イオン性界面活性剤であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の樹脂組成物。
  5. 請求項1〜4のいずれかに記載の樹脂組成物をインフレーション加工して得られることを特徴とするフィルム。
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