JP3698899B2 - 撮像装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、いわゆるイメージシフト機構による固体撮像素子の高解像度化を図れる撮像装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来より、静止画用スチルカメラや動画用ビデオカメラ等で用いられるCCD(Charge Coupled Device,電荷結合素子)を固体撮像素子として備える撮像装置(CCD撮像装置)においては、イメージシフト機構により固体撮像素子の高解像度化を図る手法が利用されている。たとえば特開昭63−284978号公報に開示されているCCD撮像装置では、図5に示すようなイメージシフト機構102を用いて上記高解像度化が図られている。
【0003】
図5に示す上記CCD撮像装置は、図示されない被写体からの光を集光する光学系101と、イメージシフト機構102と、イメージシフト機構102を間に挟んで光学系101と反対側に設けられた被写体を撮像するためのCCD103と、画像処理装置104とを備えている。上記イメージシフト機構102は、光を透過させる屈折板107と屈折板107を駆動するための駆動部106とを有している。また、屈折板107は、初期時において、その透過面を光軸105に対して直交するように設けられている。
【0004】
図示されない被写体からの光は、光学系101により集光された後、イメージシフト機構102の屈折板107を通過し、CCD103の受光面に集光される。屈折板107は、駆動部106の動作により、光軸105に対して所定の角度だけ傾斜できるようになっている。屈折板107が光軸105に対して所定の角度だけ傾斜すると、屈折板107を透過した入射光は光軸105から一定のシフト量だけずれて受光面に到達する。このようにして、イメージシフト機構102は、屈折板107を所定の角度に傾斜させて光学系101の光軸105を任意にシフトさせることができる。
【0005】
一般に、固体撮像素子の解像度は、固体撮像素子の受光面に形成される画素数でほぼ決定される。イメージシフト手法とは、上記のように屈折板を傾斜させて、被写体からの入射光を固体撮像素子の受光面に対して微小距離ずつずらして入光させることにより、疑似的に固体撮像素子の画素数を増加させ、高い解像度を得る手法である。
【0006】
上記従来例の場合では、屈折板107の傾斜角度を所定値に設定することによって、シフト量が調整されている。すなわち、CCD103の各画素の配列方向に対して、斜め方向に画素ピッチ1/2だけ被写体からの入射光がずれるようにシフト量が調整されている。
【0007】
このようにしてCCD103に検知された各画素の画像は、画像処理装置104に信号として伝送される。また、画像処理装置104は、CCD103の残りの不感領域については、周囲の画像から補間して画像データを求める。すなわち、画像処理装置104が、その不感領域の外周にある各画素の画素値の平均値を不感領域の画像データとして付与する。このようにして得られた画像データにより1フレームの画像が形成され、被写体像が得られる。
【0008】
上記のような構成により上記従来例の撮像装置では、1枚目の画像をCCD103に取り込んだ後、イメージシフト機構102により光軸105をシフトさせて被写体からの入射光を微小距離だけずらした状態で取り込む。この後、画像処理装置104のメモリー上で1枚目の画像と2枚目の画像とを合成させることにより、高解像度の画像を得る仕組みとなっている。尚、上記動作により高解像度化が行われる詳細な原理については、上記公報に詳しく述べられているのでここでは省略する。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、上記従来の撮像装置では、これをたとえば螢光燈下のように、光源としての蛍光燈の輝度が周期的に変化する場合、被写体からの光量が所定の周期で変化する。このことから、以下のような問題を生じている。すなわち、螢光燈等が所定の周期で点滅することにより、被写体からの光量が所定の周期で変化するため、上記従来の撮像装置により連続で取り込んだ上記2枚の画像に光量差が発生し、これによって高解像度化が阻害されるという問題を生じている。
【0010】
上記光量差により生じる問題を図6ないし図8により具体的に説明する。
【0011】
図6は、上記イメージシフト機構102の動作をタイミングチャートで表す説明図である。図において横軸は時間を示している。図中111は螢光燈の輝度の変化を示し、112は撮像装置による画像の読み取りタイミングを表す。また、113は、1枚目の画像の入力タイミング、すなわち1枚目の画像をCCDが蓄積している時間である。また、114は、2枚目の画像の入力タイミングすなわち2枚目の画像をCCDが蓄積している時間を示している。
【0012】
図6に示す場合において、イメージシフト機構102は、読み取り時間(蓄積時間)113と読み取り時間(蓄積時間)114との間において動作する。つまり、上記読み取り時間113において1枚目の画像が取り込まれた後に、上記イメージシフト機構102における駆動部106により屈折板107が所定の角度に傾斜される。この後、上記読み取り時間114において、2枚目の画像が取り込まれる。
【0013】
図6に示す場合では、螢光燈の輝度が高い状態で1枚目の画像が取り込まれ、螢光燈の輝度が低い状態で2枚目の画像が取り込まれる。すなわち、2枚目の画像は、1枚目の画像に比べて光量が低い状態でCCD103に取り込まれることになる。
【0014】
図7に上記のようなタイミングで入力された2枚の画像を合成した後のデータを示す。尚、この場合の被写体は、上記問題を明確にするために、図8に示すような、白で一様に塗りつぶされた絵(べた絵)を用いている。また、本従来例においては、イメージシフト機構102の画像のシフト方向は、各画素の配列方向に対し、斜め方向であり、シフト量は隣り合う各画素の中心位置からの間隔の1/2である。
【0015】
図7中、Aは1枚目の画像データを示し、Bは2枚目の画像データを示す。また、添え字は画素の配列番号を配列順に示したものである。図において明らかなように、各2枚目の画像データBは、同一の配列番号で示される1枚目の画像データAの斜め右下方向にシフトした位置に形成されている。
【0016】
また、図中○で表された領域は、画像データが抜けている不感領域、すなわち、受光面に入射した光のうち、検出できない領域を表している。上記不感領域における画像データは、周囲の画像の画像データの平均値をとることにより、補間して求められる。
【0017】
図7において、白色で表されている部分は、被写体からの光の光量が多く、網掛けの濃い部分ほど該光量が少ないことを示している。図7から明らかなように、1枚目の画像データAは、2枚目の画像データBよりも上記光量が多くなっている。従って、被写体は図8に示すように一様な、べた絵であるにもかかわらず、A画像とB画像とを合成した後の被写体像は、A画像データに基づく画像とB画像データに基づく画像とにおいて、それら画像間の平均光量に光量差がある結果、斑模様となっている。
【0018】
以上述べたように、複数回の画像読み取りを行うことにより高解像度化を図るイメージシフト機構を有する従来の撮像装置では、上記複数回の画像読み取り時における被写体からの光量差に起因する、解像度の向上に対する阻害が生じるという問題が生じている。
【0019】
本発明は、上記問題を解決するためになされたもので、その目的は、被写体からの光量が一定でない状況下において、複数回の画像読み取りを行う場合の光量差に起因する解像度向上阻害を回避できる撮像装置を提供することにある。
【0020】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記の諸問題を解決するために鋭意研究を続けてきた結果、上記の目的を達成できることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0021】
本発明に係る撮像装置は、上記の課題を解決するために、被写体からの光を集光する光学系と、該光により該被写体を撮像する固体撮像素子との間に介在され、上記固体撮像素子への入射光軸を入射光軸と交差する方向にそれぞれシフトさせて得られた複数個の撮像によって、該被写体の画像の解像度を高めるためのイメージシフト機構を備える撮像装置であって、被写体からの光の光量を検出する検出手段と、上記検出手段の出力に応じて、検出手段が、被写体からの光が所定の周期で点滅していることを検出した場合に、上記検出手段の出力が所定の値以上となるように、固体撮像素子における上記複数個の撮像それぞれの読み取り時期を制御する制御手段とを備えることを特徴としている。
【0022】
上記の構成によれば、イメージシフト機構によって複数回画像が取り込まれる際、各画像の間において、光量差を低減した状態で画像の読み取りが検出手段によって行える。このため、イメージシフト機構において、複数の入力画像の光量差に起因する、高解像度化を図った画質の劣化を防ぐことができる。
【0023】
本発明に係る撮像装置は、上記の課題を解決するために、上記構成に加えて、上記制御手段は、上記検出手段の出力が所定の値以上となるまで上記複数個の撮像それぞれの読み取り時期を遅延させるように設定されていることを特徴としている。
【0024】
本発明に係る撮像装置は、上記の課題を解決するために、上記構成に加えて、上記制御手段は、固体撮像素子の複数個の撮像それぞれの読み取り時期の設定のための制御信号を上記検出手段の出力に応じて生成するタイミングクロック生成手段を備え、該制御信号に同期して上記複数個の撮像それぞれの読み取り時期を設定するようになっていることを特徴としている。
【0025】
上記の構成によれば、上記タイミングクロック生成手段がたとえば2種類の信号のみを生成するようにできるので、上記制御手段において、たとえばCPU(Central Processing Unit)プログラミングによって制御が可能となり、上記制御を容易化できる。
【0026】
本発明に係る撮像装置は、上記の課題を解決するために、被写体からの光を集光する光学系と、該光により該被写体を撮像する固体撮像素子との間に介在され、上記固体撮像素子への入射光軸を入射光軸と交差する方向にそれぞれシフトさせて得られた複数個の撮像によって、該被写体の画像の解像度を高めるためのイメージシフト機構を備える撮像装置であって、被写体からの光の光量を検出する検出手段と、上記検出手段の出力と1回目の画像読み取り時の出力とに応じて、検出手段が、被写体からの光が所定の周期で点滅していることを検出した場合に、上記検出手段の出力が1回目の画像読み取り時の出力と同一となるように、固体撮像素子における2回目以降の画像の読み取り時期を制御する制御手段とを備えることを特徴としている。
【0027】
上記の構成によれば、複数回の画像読み取り時における各光量が所定値である状態でのみ読み取りを行うことができるので、イメージシフト機構において、複数の入力画像の光量差や低光量に起因する画質の劣化を防ぐことができる。
【0028】
本発明に係る撮像装置は、上記の課題を解決するために、上記構成に加えて、上記制御手段は、上記2回目以降の画像の読み取り時期を、上記検出手段の出力が1回目の画像読 み取り時の出力と同一となるまで遅延させるように設定されていることを特徴としている。
【0029】
本発明に係る撮像装置は、上記の課題を解決するために、上記構成に加えて、上記制御手段は、上記2回目以降の画像の読み取り時期の設定のための制御信号を上記検出手段の出力と1回目の画像読み取り時の出力とに応じて生成するタイミングクロック生成手段を備え、該制御信号に同期して上記2回目以降の画像の読み取り時期を設定するようになっていることを特徴としている。
【0030】
上記の構成によれば、上記タイミングクロック生成手段がたとえば2種類の信号のみを生成するようにできるので、上記制御手段において、たとえばCPU(Central Processing Unit)プログラミングによって制御が可能となり、上記制御を容易化できる。
【0031】
【発明の実施の形態】
〔実施の形態1〕
本発明の実施の一形態について図1ないし図4に基づいて説明すれば以下のとおりである。
【0032】
本実施の形態における撮像装置は、図1に示すように、図示されない被写体からの光を集光する光学系(集光レンズ)1と、この光学系1からの入射光の光軸5を、入射光の光軸方向に対し交差する任意の方向に任意の移動量にてシフト(移動)して出射することにより、被写体像における解像度を高めるためのイメージシフト機構2と、イメージシフト機構2を挟んで光学系1と反対側に設置され、光軸5が受光面に対し直交するように入射するCCD3(固体撮像素子)と、このCCD3の受光面に入射された画像データを信号として受け取り、画像処理を行うことにより、被写体像を形成させる画像処理装置4とを備えている。このことから、イメージシフト機構2及びCCD3は、光学系1からの光路上に順次並んで設けられていることになる。
【0033】
上記イメージシフト機構2は、光を透過させるガラス平板からなる屈折板7と、この屈折板7を光軸5に対する垂直(直交)方向から所定の角度に傾斜させる駆動部6とを備えている。
【0034】
そして、上記撮像装置では、撮像する被写体の光量を検出する検出部10と、上記検出部10の出力に応じてCCD3における画像の読み取り時期を制御する制御部11とをさらに備えている。
【0035】
CCD3は、半導体基板上に絶縁膜を介して多数の電極を内部に配列させ、該電極の近傍に遮光膜を介して各画素ごとに対応したCCDアレイが受光面にマトリックス状(碁盤の目状)に設けられた構造を備えている。光学系1により、この受光面に被写体の光学像が結像されると、受光面の各画素となるCCDアレイにおいて光電変換がおこなわれ、光の強さと時間に応じて電荷が蓄積されていくことにより、電荷像が形成される。
【0036】
電荷像として蓄積された電荷は、上記多数の各電極に、異なる電圧つまり、読み取り制御信号を印加し、次いで該電位差を逐次変化させていくことによって、任意の方向に転送(走査)させていくことが可能である。このように上記電荷像を走査させ、CCD3の縦横に順次電荷信号を転送していき、1次元の電気信号として1個の信号出力端子から信号を外部に取り出すことにより、CCD3の画像データ読み取り動作が、読み取り制御信号による読み取り時期を制御しながら行われる。
【0037】
尚、CCD3として用いられる固体撮像素子の種類としては、IT−CCD(interline transfer CCD)、FT−CCD(frame transfer−CCD)、FF−CCD(full frame−CCD)、FIT−CCD(frame interline transfer−CCD)、全画素読み出しIT−CCD等が挙げられる。
【0038】
図示されない被写体からの光は、光学系1により集光された後、イメージシフト機構2の屈折板7を透過する。透過した光は、CCD3の受光面に設けられたCCDアレイに入射され、CCDアレイにおいて画像データに変換される。画像データは、CCD3から画像処理装置4に信号の形で伝送された後、画像処理され被写体像が得られる。
【0039】
上記イメージシフト機構2では、駆動部6の電気的な制御により、通常、光軸5に対して直交した状態にある屈折板7を上記直交方向から任意の傾斜角度に傾斜させるようになっている。屈折板7が傾斜する方向を所定の角度に設定することによって、CCD3への被写体からの入射光を、CCD3の受光面上で2次元的に配列された各画素の配列方向に対して、ある所定の角度の方向に微小距離だけシフトさせることができる。
【0040】
上記のような構成により、1枚目の画像をCCD3から読み取った後、2枚目の画像をイメージシフト機構2によって、CCD3に入射する光軸5を所定の方向に微小距離たとえば、隣り合う各画素の間隔の1/2だけシフトさせた後読み取るようにする。その後、画像処理装置4のメモリー上で1枚目の画像データと2枚目の画像データとを合成する。これにより、CCD3の解像度を疑似的に高めることができ、高解像度の画像データが得られる。尚、上記これらの各動作のタイミングは図示しない回路部から指示されている。
【0041】
検出部10は、光学系1の受光部の近傍に設けられ、検出部10の受光部の光軸と、光学系1が受光する光軸とが互いに平行となるように設定されている。これにより、検出部10は、光学系1を介して、CCD3に入射される被写体からの画像における光量に応じた、つまり、正の比例関係に応じた光量値を出力することができる。
【0042】
上記検出部10は、光学系1に入射する光の平均光量に対応する光量を検出する検出手段である。また、制御部11は、上記検出部10の出力に応じて上記イメージシフト機構2の動作と、CCD3から画像処理装置4へのCCD画像の読み取り動作とを制御する制御手段である。
【0043】
検出部10としては、たとえばフォトトランジスタ等の光量を測定するセンサーが用いられる。好ましくは、被写体からの光量が精度よく測れる指向性のよいセンサーが適している。ここで、光量とは、被写体の表面から観測者であるCCD3の受光面へ、どの程度の光量の光が達しているかを表す物理量であり、たとえば単位面積当たりの光束で表される。
【0044】
ここで、上記制御部11における動作を以下に説明する。
【0045】
図2は、本実施の形態に係る撮像装置の検出部10の出力と、CCD3での画像読み取りの動作タイミングとを示している。
【0046】
図中ライン20は、検出部10の出力の経時的変化を示している。本実施の形態では関西地方の螢光燈下での撮影を行っているため、60Hzの波形つまり、高光量と低光量の略同一の期間を1秒間に60回、交互に繰り返す波形となるが、周波数に依存しないインバータ螢光燈等の状況下であっても、ライン20は、ほぼ同様の波形を示す。
【0047】
ライン21は、CCD3の読み取りタイミングチャートであり、22は、1枚目の画像の読み取りタイミングつまり1回目のCCD3の蓄積時間を示している。また、24は、イメージシフト機構2が動作し、光軸5がシフトされた後の2枚目の画像の読み取りタイミング、つまり2回目のCCD3の蓄積時間を示している。
【0048】
上記のような状態において、図1に示す制御部11は、2枚目の画像の読み取りの前の時点である低光量時期23において検出部10の出力を監視する。このとき、制御部11は、1枚目の画像の読み取り時の光量と、低光量時期23の時点での光量とに差異があると判断すると、2枚目の画像の読み取りを検出部10の出力が1枚目の画像読み取り時と同じレベルになる高光量時期24まで遅延させる。
【0049】
また、ここで、2回目以降の画像の読み取りを行う際、1枚目(1回目)の画像読み取り時における検出部10の出力と同一である場合における同一とは、検出部10の出力が、±10%以内の範囲であることを指す。
【0050】
また、1回目の読み取り時として認識される検出部10の出力値は、たとえば、時間を横軸として、出力値が最初に極大値を示したときの値や、複数の極大値の平均値を採用することで設定される。
【0051】
制御部11の上記動作により、1枚目の画像と2枚目の画像との読み取り時の光量が一致することとなる。従って、1枚目の画像と2枚目の画像との読み取り時に光量差が生じないため、合成後の画像は光量が一様であり、イメージシフト機構の手法による本来の解像度の向上が可能となる。
【0052】
〔実施の形態2〕
以下において上記制御部11の他の実施の形態を説明する。尚、本発明の実施の形態の撮像装置の外観構成は実施の形態1と同様であるので説明を省略する。
【0053】
図3においてライン30は、検出部10の出力の経時的変化を示す。ライン32(タイミングクロック信号32)は、ライン30の出力値を所定のしきい値33によって切り出した結果得られる所定の時間帯について、上記出力値がしきい値以下となる時間帯をLOWとし、上記出力値がしきい値以上となる時間帯をHIGHとしたタイミングクロック信号である。
【0054】
このタイミングクロック信号32において、HIGHの状態(良好な状態)は、被写体からの光の光量が高くCCD3の読み取り動作が可能な状態を示し、LOWの状態(不良な状態)は、被写体からの光の光量が低く、CCD3の読み取り動作が不可能な状態を示している。
【0055】
ライン34は、CCD3の読み取り動作のタイミングチャートである。指示タイミング36は、1枚目の画像の読み取り指示を示すタイミングの一例であり、読み取りタイミング37(高レベル期間37)は1枚目の画像の読み取り動作のタイミングの一例である。タイミングクロック信号32がLOWの期間中に、例えば、指示タイミング36の時点においてCCD3の読み取りの指示が行われても、CCD3の読み取り動作が上述したように不可能であるため、この時点でのCCD3の読み取り動作は行われず遅延される。つまり、LOWの期間に指示を示す指示タイミング36が出力されても無効となり、順次、指示を示す指示タイミング信号が出力されても、LOW期間では、無効となる。よって、読み取り指示が遅延されることになる。このため、タイミングクロック信号32がHIGHに変わった高レベル期間37でCCD3の読み取りが行われることとなる。
【0056】
また、同様に、2枚目の画像のCCD3による読み取りが1枚目の画像の読み取りに続いてタイミングクロック信号32のLOWの期間に発生したタイミング38の場合においても、タイミングクロック信号32がHIGHになるタイミング39の時点まで読み取りが遅延されることになる。
【0057】
以上のように、1枚目と2枚目の各画像の読み取りは、いずれもタイミングクロック信号32がHIGHの状態でのみなされるため、1回目と2回目に取り込んだ画像に光量差が発生せず、その結果、合成後の画像について、本来のイメージシフト機構による高解像度化を実現することができる。
【0058】
図4に、上記制御部11の動作をCPUで行った場合のプログラムのフローチャートを示す。
【0059】
図4において、ステップ(図4では、ステップはSと略する)1で1枚目の画像読み取りの指示(1回目CCD入力指示)が入る。ステップ2では、タイミングクロック信号32がHIGHであるかどうかを判断し、HIGHとなるまで以後の動作を遅延させる。タイミングクロック信号32がHIGHとなったステップ3では、1枚目のCCDの読み取りが行われる。
【0060】
次に、ステップ4で2枚目の画像読み取りが指示されると、ステップ5でタイミングクロック信号32がHIGHであるかどうかを判断し、HIGHとなるまで以後の動作を遅延させる。タイミングクロック信号32がHIGHとなったステップ6では、2枚目のCCDの読み取りが行われる。
【0061】
尚、制御部11での動作は、上述したようなCPUによるプログラムによらず、一般の電気回路を用いても構成できることはいうまでもない。
【0062】
また、上記各実施の形態における検出部10としては、フォトトランジスタを用いているが、これに限るわけではなく、例えばCCDの出力部を検出部として用いることも可能である。
【0063】
また、本実施の形態の撮像装置の動作環境として、白熱電球下や野外で撮影する場合においては、被写体の光量は一定である。このことは、検出部10の出力変化を検知することで容易に判断可能であり、上記実施の形態におけるような光量の変化はあり得ない。従って、白熱電球下や野外での撮影においては、制御部11の上記実施の形態で述べたような動作を検出部10の出力に基づいて停止するように設定すればよい。
【0064】
尚、固体撮像素子としては、上記CCDのほか、BBD(bucket brigade device)、CID(charge injection device)、CPD(charge priming device)等が挙げられる。
【0065】
【発明の効果】
本発明に係る撮像装置は、以上のように、被写体からの光を集光する光学系と、該光により該被写体を撮像する固体撮像素子との間に介在され、上記固体撮像素子への入射光軸を入射光軸と交差する方向にそれぞれシフトさせて得られた複数個の撮像によって、該被写体の画像の解像度を高めるためのイメージシフト機構を備える撮像装置であって、被写体からの光の光量を検出する検出手段と、上記検出手段の出力に応じて、検出手段が、被写体からの光が所定の周期で点滅していることを検出した場合に、上記検出手段の出力が所定の値以上となるように、固体撮像素子における上記複数個の撮像それぞれの読み取り時期を制御する制御手段とを備える構成である。
【0066】
それゆえ、イメージシフト機構によって複数回画像が取り込まれる際、各画像の間において、光量差を低減した状態で画像の読み取りが行える。このため、イメージシフト機構において、複数の入力画像の光量差に起因する、高解像度化を図った画質の劣化を防ぐことができるという効果を奏する。
【0067】
本発明に係る撮像装置は、以上のように、上記構成に加えて、上記制御手段は、上記検出手段の出力が所定の値以上となるまで上記複数個の撮像それぞれの読み取り時期を遅延させるように設定されている構成である。
【0068】
本発明に係る撮像装置は、以上のように、上記構成に加えて、上記制御手段は、固体撮像素子の複数個の撮像それぞれの読み取り時期の設定のための制御信号を上記検出手段の出力に応じて生成するタイミングクロック生成手段を備え、該制御信号に同期して上記複数個の撮像それぞれの読み取り時期を設定するようになっている構成である。
【0069】
それゆえ、上記構成による効果に加えて、上記タイミングクロック生成手段がたとえば2種類の信号のみを発するので、上記制御手段において、たとえばCPUプログラミングによる制御が容易となるという効果を奏する。
【0070】
本発明に係る撮像装置は、以上のように、被写体からの光を集光する光学系と、該光により該被写体を撮像する固体撮像素子との間に介在され、上記固体撮像素子への入射光軸を入射光軸と交差する方向にそれぞれシフトさせて得られた複数個の撮像によって、該被写体の画像の解像度を高めるためのイメージシフト機構を備える撮像装置であって、被写体からの光の光量を検出する検出手段と、上記検出手段の出力と1回目の画像読み取り時の出力とに応じて、検出手段が、被写体からの光が所定の周期で点滅していることを検出した場合に、上記検出手段の出力が1回目の画像読み取り時の出力と同一となるように、固体撮像素子における2回目以降の画像の読み取り時期を制御する制御手段とを備える構成である。
【0071】
それゆえ、複数回の画像読み取り時における各光量が所定値である状態でのみ読み取りを行うことができるので、イメージシフト機構において、複数の入力画像の光量差に起因する画質の劣化を防ぐことができるという効果を奏する。
【0072】
本発明に係る撮像装置は、以上のように、上記構成に加えて、上記制御手段は、上記2回目以降の画像の読み取り時期を、上記検出手段の出力が1回目の画像読み取り時の出力と同一となるまで遅延させるように設定されている構成である。
【0073】
本発明に係る撮像装置は、以上のように、上記構成に加えて、上記制御手段は、上記2回目以降の画像の読み取り時期の設定のための制御信号を上記検出手段の出力と1回目の画像読み取り時の出力とに応じて生成するタイミングクロック生成手段を備え、該制御信号に同期して上記2回目以降の画像の読み取り時期を設定するようになっている構成である。
【0074】
それゆえ、上記の構成による効果に加えて、上記タイミングクロック生成手段がたとえば2種類の信号のみを発するので、上記制御手段において、たとえばCPUプログラミングによる制御が容易となるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施の形態に係る撮像装置の概略構成図である。
【図2】 本発明の一実施の形態における制御部の動作のタイミングチャートの一例を示す説明図である。
【図3】 本発明の他の実施の形態における制御部の動作のタイミングチャートの一例を示す説明図である。
【図4】 本発明の一実施の形態における制御部のフローチャートを示す説明図である。
【図5】 従来の撮像装置の概略構成図である。
【図6】 従来の撮像装置の動作のタイミングチャートを示す説明図である。
【図7】 従来の撮像装置で用いられるイメージシフト機構による画像合成後の画像を示す説明図である。
【図8】 被写体の画像を示す説明図である。
【符号の説明】
1 光学系
2 イメージシフト機構
3 CCD(固体撮像素子)
4 画像処理装置
7 屈折板
10 検出部
11 制御部
Claims (6)
- 被写体からの光を集光する光学系と、該光により該被写体を撮像する固体撮像素子との間に介在され、上記固体撮像素子への入射光軸を入射光軸と交差する方向にそれぞれシフトさせて得られた複数個の撮像によって、該被写体の画像の解像度を高めるためのイメージシフト機構を備える撮像装置であって、
被写体からの光の光量を検出する検出手段と、
上記検出手段の出力に応じて、検出手段が、被写体からの光が所定の周期で点滅していることを検出した場合に、上記検出手段の出力が所定の値以上となるように、固体撮像素子における上記複数個の撮像それぞれの読み取り時期を制御する制御手段とを備えることを特徴とする撮像装置。 - 上記制御手段は、上記検出手段の出力が所定の値以上となるまで上記複数個の撮像それぞれの読み取り時期を遅延させるように設定されていることを特徴とする請求項1記載の撮像装置。
- 上記制御手段は、固体撮像素子の複数個の撮像それぞれの読み取り時期の設定のための制御信号を上記検出手段の出力に応じて生成するタイミングクロック生成手段を備え、該制御信号に同期して上記複数個の撮像それぞれの読み取り時期を設定するようになっていることを特徴とする請求項1又は2に記載の撮像装置。
- 被写体からの光を集光する光学系と、該光により該被写体を撮像する固体撮像素子との間に介在され、上記固体撮像素子への入射光軸を入射光軸と交差する方向にそれぞれシフトさせて得られた複数個の撮像によって、該被写体の画像の解像度を高めるためのイメージシフト機構を備える撮像装置であって、
被写体からの光の光量を検出する検出手段と、
上記検出手段の出力と1回目の画像読み取り時の出力とに応じて、検出手段が、被写体からの光が所定の周期で点滅していることを検出した場合に、上記検出手段の出力が1回目の画像読み取り時の出力と同一となるように、固体撮像素子における2回目以降の画像の読み取り時期を制御する制御手段とを備えることを特徴とする撮像装置。 - 上記制御手段は、上記2回目以降の画像の読み取り時期を、上記検出手段の出力が1回目の画像読み取り時の出力と同一となるまで遅延させるように設定されていることを特徴とする請求項4記載の撮像装置。
- 上記制御手段は、上記2回目以降の画像の読み取り時期の設定のための制御信号を上記検出手段の出力と1回目の画像読み取り時の出力とに応じて生成するタイミングクロック生成手段を備え、該制御信号に同期して上記2回目以降の画像の読み取り時期を設定するようになっていることを特徴とする請求項4又は5に記載の撮像装置。
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