JP3697950B2 - 空気清浄器 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、空気を浄化するための空気清浄器、特に、縦置き、横置きのいずれの設置状態においても、それぞれの設置状態で使用者が空気の汚れ度を確認することができる空気清浄器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来からハウスダストや花粉粒子などのダストを検知するダストセンサと、臭い成分やガス成分を検知するガスセンサを備え、ダストセンサにより検知した室内のダストによる汚れ度表示と、ガスセンサにより検知した室内汚れ度表示を表示部において行うものが知られている。この汚れ度を表示する表示部は一般的に本体のフィルタ収納部の邪魔にならない位置、つまり、本体上面か、あるいは本体の左右いずれかの面に固定的に配置してある。
【0003】
また、一般に空気清浄器は室内設置型のものであって、略長方形タイプが主流で、室内の容積に関係なく、床面設置か、あるいは壁掛け設置がほとんどであり、いずれの場合も横置の使用しか考えられておらず、表示部が固定的であるため、仮に、縦置きとした場合には表示部に表示される表示が横に倒れた表示となり、表示部の表示が見にくくて正確に認識できないという問題がある。
【0004】
また、ダスト表示をデジタル表示で行う場合、従来は2桁の数値表示で、例えば2.0とか0.2とかの表示がなされていた。ところが、環境基準レベルは0.15mg以下であり、この環境基準に従い、適切な粉塵濃度表示をして使用者に、正しい粉塵濃度レベルを見せて動作させる必要が発生している。
【0005】
また、ダストセンサの汚れ度表示と、ガスセンサの汚れ度表示とが同じ表示形態の場合には区別がし難くて、理解しにくいという問題がある。
【0006】
そこで、本発明者は本発明に至る過程でダストセンサの汚れ度表示と、ガスセンサの汚れ度表示とが異なる表示形態とすることを考えたが、異なる表示形態とする場合、例えば、一方の表示をデジタル表示とし、他方の表示を複数の発光素子によりなるレベル表示とすることが考えられるが、片面回路基板にデジタル表示部の端子と発光素子の端子を片面回路基板の同一面に実装した場合、発光素子の前面がデジタル表示部の前面よりも片面回路基板からの突出長さが長くなり、このため、発光素子の前面がデジタル表示部の前面との間に段差が生じてしまい、表示が見にくいという新たな問題が生じることが判明した。また、片面回路基板を用いる場合、各部品をどのように配置したらコンパクトにできるか、あるいは片面回路基板における回路をどのように形成したらコンパクトにできるかという問題が新たな課題として生まれている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は上記の点に鑑みてなされたものであり、横置きに設置しても縦置きに設置しても室内空気の汚れの表示を正確に見ることができ、また、ダストセンサの汚れ度表示とガスセンサの汚れ度表示との表示形態を変えて見る人がそれぞれの表示を認識しやすくし、また、異なる表示が略同一面で表示されて見やすくし、表示部を回転自在とするに当たって回転する部分のコンパクト化が図れる空気清浄器を提供することを課題とするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために本発明に係る空気清浄器は、下面側が下となる縦置き姿勢で設置する形態と、一側面側が下となる横置き姿勢で設置する形態との二形態での設置が可能な空気清浄器7であって、空気を取り込むためのファン1およびモータ2と空気浄化用のフィルタ3を収納するハウジング4を備え、ハウスダストや花粉粒子などのダストを検知するダストセンサ5と、臭い成分やガス成分を検知するガスセンサ6を有した空気清浄器7において、ハウジング4にカバー部材4aを取り付けると共に、該カバー部材4aに設けた円孔部30に表面側にダストセンサ5により検知した室内のダストによる汚れ度表示とガスセンサ6により検知した室内汚れ度表示をする表示部50を設けた円状の回転体12を回転自在に嵌め込んで支持し、上記縦置き姿勢及び横置き姿勢のいずれの状態でも表示部50における表示方向を一定にすることを可能としたことを特徴とするものである。このような構成とすることで、空気清浄器7を横置きに設置しても、縦置きに設置しても、回転体12をハウジング4に取り付けたカバー部材4aに対して回転させてダストセンサ5とガスセンサ6とで検知した室内の汚れ度を表示する表示部を回転することで、表示方向を常に一定にすることができるものである。
【0009】
また、ダストセンサ5の汚れ度表示か、ガスセンサ6の汚れ度表示の一方を、7セグメントLEDや液晶表示等のデジタル表示とし、他方をレベル表示とすることが好ましい。このような構成とすることで、ダストセンサ5の汚れ度表示とガスセンサ6の汚れ度表示とを異なる表示形態により表示することができて、表示部を見る人がそれぞれの表示を区別して認識しやすくなるものである。
【0010】
また、ダストセンサ5の汚れ度表示か、ガスセンサ6の汚れ度表示の他方を複数の発光素子8によりレベル表示するレベル表示部13とすることが好ましい。このような構成とすることで、レベル表示部13を複数の発光素子8により簡単に構成することができる。
【0011】
また、ダストセンサ5の汚れ度表示か、ガスセンサ6の汚れ度表示の一方をデジタル表示の3桁表示とすることが好ましい。このような構成とすることで、適切な微粉濃度表示を環境基準レベル=0.15mgとの比較で3桁で正しく表示できるものである。
【0012】
また、デジタル表示の3桁表示により小数点2桁のデジタル表示をすることが好ましい。このような構成とすることで、環境基準レベル=0.15mgに対応して小数点2桁での正しい表示ができるものである。
【0013】
また、片面回路基板9にレベル表示用の発光素子8を実装し、7セグメントLEDや液晶表示によるデジタル表示部10を片面回路基板9に実装したICソケット60上に構成してデジタル表示部10の前面と発光素子8の前面とを略面一とすることが好ましい。このような構成とすることで、デジタル表示部10に比べて発光素子8は前後長さが長いので、単に片面回路基板9にデジタル表示部10と発光素子8とを実装しただけでは、片面回路基板9の前面とデジタル表示部10の前面とに段差が生じてしまって、両表示が見にくくなるので、デジタル表示部10を片面回路基板9に実装したICソケット60上に配置して接続するように構成することで、デジタル表示部10の前面と発光素子8の前面とを略面一にしてデジタル表示とレベル表示との異なる表示を見やすくするものである。
【0014】
また、片面回路基板9にレベル表示用の発光素子8を実装し、7セグメントLEDや液晶表示によるデジタル表示部10と片面回路基板9との間に絶縁基台11を介在させた状態でデジタル表示部10の端子10aを片面回路基板9に接続してデジタル表示部10の前面と発光素子8の前面とを略面一とすることが好ましい。このような構成とすることで、デジタル表示部10に比べて発光素子8は前後長さが長いので、単に片面回路基板9にデジタル表示部10と発光素子8とを実装しただけでは、片面回路基板9の前面とデジタル表示部10の前面とに段差が生じてしまって、両表示が見にくくなるので、デジタル表示部10と片面回路基板9との間に絶縁基台11を介在させた状態でデジタル表示部10の端子10aを長く設定して片面回路基板9に接続することで、デジタル表示部10の前面と発光素子8の前面とを略面一にしてデジタル表示とレベル表示との異なる表示を見やすくするものである。
【0015】
また、回転自在な円状の回転体12に片面回路基板9を取付け、この片面回路基板9の中央部にデジタル表示部10を配置し、デジタル表示部10の一側部側にレベル表示部13を配置すると共にデジタル表示部10の他側部側に電源線に接続するためのコネクタ14を配置することが好ましい。このような構成とすることで、円状の回転体12といっしょに回転する片面回路基板9にデジタル表示部10、レベル表示部13、コネクタ14を実装するに当たり、デジタル表示部10、レベル表示部13、コネクタ14を円状の回転体12の回転軌跡内にコンパクトに配置することができるものである。
【0016】
また、ダストセンサ5の汚れ度表示とガスセンサ6の汚れ度表示との2種類の表示部の端子および電源供給用のコネクタ14を同一片面に実装する片面回路基板9において、片面回路基板9の片面に導電線15を形成し、片面回路基板9上で導電線15a、15b間を他の導電線15cを跨いで配置した0Ωのチップ抵抗16で接続することが好ましい。このような構成とすることで、回転する片面回路基板9の片面に立体的に回路を構成して導電線15の配線パターンの密度を高くできるものであり、これにより回転する片面回路基板9のコンパクト化が図れることになる。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を添付図面に示す実施形態に基づいて説明する。
【0018】
空気清浄器7はハウジング4の前面部にグリル17を着脱自在に取付けて外殻を構成してあり、ハウジング4内に空気を取り込むためのシロッコファンのようなファン1、ファン1を回転するモータ2、空気浄化用のフィルタ3を収納してある。図1乃至図3は空気清浄器7を縦姿勢にした状態が示してあり、図1乃至図3に示すように、ハウジング4の前面部を構成するグリル17の一側部には格子部18aが設けてあり、また、ハウジング4の一側面部の後部に別の格子部18bが設けてあり、これら格子部18a、18bがファン1の回転による空気取り入れ口18となっている。また、ハウジング4の他側面部に更に別の格子部32が設けてあり、この格子部32aが浄化された空気の吹き出し口32となっている。
【0019】
上記ハウジング4の空気取り入れ口18を構成する格子部18bを設けたハウジング4の一側面部後部には横置き時のスタンド取付け部19が設けてある。また、ハウジング本体の下面部(縦置き姿勢における下面部)には縦置き時のスタンド取付け部20が設けてあり、縦置きに設置して使用する場合には縦置き時のスタンド取付け部20にスタンド21を着脱自在に取付けて図1乃至図3のようにして使用するものであり、また、横置きに設置して使用する場合には横置き時のスタンド取付け部19にスタンド21を着脱自在に取付けて図6のようにして使用するものである。
【0020】
縦置きにした姿勢でハウジング4内の下部に相当する箇所に電源回路39が設けてあり、また、縦置きにした姿勢でハウジング4内の最上部に相当する箇所に制御回路基板40が設けてある。この制御回路基板40の形状は、ファン1、フィルタ3等の配置に影響しないところで、最大限の基板スペースを確保するように略T型形状をしており、制御回路基板40の前面および外側周部を覆うようにカバー部材4aがハウジング4に取付けてある。
【0021】
略T型形状をした制御回路基板40の一側方には図4に示すようにハウジング4にハウスダストや花粉粒子などの汚れ物質であるダストを検出するためのダストセンサ5が取付けてあり、図示を省略しているがこのダストセンサ5は上記制御回路基板40にコネクタにより接続してある。
【0022】
制御回路基板40には図3、図5、図12に示すように人体感知センサ23、リセットボタン24、フィルタ交換表示ランプ25、電極洗浄ランプ26、タイマ表示用LED27、タイマ切り釦28、臭い成分やガス成分を検知するガスセンサ6、風量切替釦29が配置してあり、更に、制御回路基板40の人体感知センサ23と反対側の端部側にはダストセンサ5により検知した室内のダストによる汚れ度表示と、ガスセンサ6により検知した室内汚れ度表示をする表示部50が設けてあり、表示部50は制御回路板40の孔70に対して回転自在に挿入してある。これらの人体感知センサ23、リセットボタン24、フィルタ交換表示ランプ25、電極洗浄ランプ26、タイマ表示用LED27、タイマ切り釦28、ガスセンサ6、風量切替釦29、表示部50等はカバー部材4aの表面側から操作したり、あるいは視認したり、あるいはガスが通過できるように、カバー部材4aの表面に露出したり、あるいは、光透過可能としたり、あるいはガス透過可能としてある。
【0023】
ハウジング4の前方開口には図1に示すようにグリル17が着脱自在に取付けられるが、このグリル17には縦置き状態で上部に横長の半透明の操作パネル22が着脱自在に取付けてある。そして、縦置き状態でハウジング4の最上部に前述のように横一列に配置されたダストセンサ5と、制御回路基板40や表示部を覆うカバー部材4aとが、図1、図4に示すように縦置き姿勢で横長の操作パネル22により覆われるものである。
【0024】
この場合、横長の操作パネル22の一端部にはスリット状の孔部41が形成してあり、この孔部41がグリル17に設けた空気取り入れ口18を構成する格子部18の近くに配置してあって、空気取り入れ口18の近くで吸引される空気に乗ったハウスダストや花粉粒子などの汚れ物質であるダストを、ダストセンサ5が検知しやすいものとしてある。
【0025】
横長の操作パネル22の略中央部には半球状凹部が設けてあって、この半球状凹部の底に孔42が形成してあって、この孔42に制御回路基板40に取付けられてカバー部材4aの表面に露出した人体感知センサ23が配置してある。人体感知センサ23は赤外線センサのようなものであり、人体感知センサ23で人体を感知すると感知信号が制御部に送られて空気清浄器7を運転し、人体の感知が無くなると空気清浄器7の運転を停止するように制御される。人体感知センサ23を上記のように操作パネル22の略中央部(空気清浄器7の正面の巾方向の略中央部)に配置することで、空気清浄器7を縦置きに設置しても、横置きに設置しても人体感知センサ23が略中央部に位置して左右、上下とも最も人体の検知がしやすいものである。
【0026】
リセットボタン24、タイマ切り釦28、風量切替釦29は操作パネル22の表面側からの操作で操作できるようになっており(例えばタッチスイッチ構造等)、また、フィルタ交換表示ランプ25、電極洗浄ランプ26、タイマ表示用LED27、表示部は操作パネル22の前方から視認できるように少なくとも操作パネル22の該当個所は透明又は半透明又は開口を形成することで透視可能となっている。
【0027】
リセットボタン24は、フィルター交換表示ランプ25が点灯したとき、このリセットボタン24を押すことにより、消灯する事ができるようになっている。また、電極洗浄ランプ26はこの電極洗浄ランプ26が点灯したら、グリル17を外して、後述する内部のプラズマ電極を洗浄する。プラズマ電極を洗浄すれば、電極洗浄ランプ26は自動的に消灯するようになっている。タイマ表示用LED27はタイマ表示時間の残時間を表示するものであり、タイマ切り釦28を押してタイマ運転時間の残時間表示を(1,2,3,4)→オフというようにセツトできるものである。また、風量切替釦29を押すことで運転モードを自動モード、静音運転モード、弱運転モード、標準運転モード、急速運転モード、オフという順番で切り替えることが出来るようになっている。また、タイマおよび風量切替は付属のリモコンでも操作可能になっている。
【0028】
操作パネル22のタイマ切り釦28を操作する箇所と風量切替釦29を操作する箇所との間に小さな格子が形成されている箇所がガスセンサ(臭いセンサを含む)6に対応する箇所であり、この操作パネル22のガスセンサ6に対応する箇所に小さな格子状をした孔43が設けてあり、ガスセンサ6は比較的拡散性の強い成分を検知するので、比較的小さな格子状をした孔43であっても、充分な検知感度が得られるものであり、このため、前述のダストセンサ5や人体感知センサ23と比べると空気清浄器7の構成上自由な位置に配置しても、検知感度には影響はすくない。従って、粉塵、人感、ガスの検知に必要な3種類のセンサーを、空気取り入れ口18を構成する格子部18に近い方から、順番に(ダストセンサ5、人体感知センサ23、ガスセンサ6と略直線上に配置して、本発明の空気清浄器7を構成するものである。このようにダストセンサ5、人体感知センサ23、ガスセンサ6とを略直線上に配置するに当たって、前述のように制御回路基板40を略T型形状として略T型形状の上横片部分に人体感知センサ23、ガスセンサ6を略直線上に配置することで対応することができるものである。
【0029】
操作パネル22のダストセンサ5に対応する部位側と反対側の端部はダストセンサ5により検知した室内のダストによる汚れ度表示と、ガスセンサ6により検知した室内汚れ度表示をする表示部50に対応していて汚れ度表示面51となっており、この汚れ度表示面51部分も前述のように奧の表示部50を前方から透視して見ることができるようになっている。そして、この表示部50に対応した汚れ表示面51は、空気清浄器7の前述の横置き時のスタンド取付け部19を設けた側とは反対側の端部側に位置しており、これにより空気清浄器7を横置きにしたとき、汚れ度表示面51が空気清浄器7の上部に配置することができるものである。
【0030】
本発明において表示部50における表示形態がダストセンサ5の汚れ度表示とガスセンサ6の汚れ度表示とで異なる表示形態となっている。すなわち、ダストセンサ5の汚れ度表示か、ガスセンサ6の汚れ度表示のいずれか一方を、7セグメントLEDや液晶表示等のデジタル表示とし、他方をレベル表示としてある。添付図面に示す実施形態ではダストセンサ5の汚れ度表示をする表示部が、7セグメントLEDや液晶表示等のデジタル表示によってデジタル表示するデジタル表示部10となっており、また、ガスセンサ6の汚れ度表示をする表示部が複数の発光素子8によりレベル表示するレベル表示部13となっている。デジタル表示部10は3桁のデジタル表示となっており、更に、この3桁のデジタル表示は小数点2桁のデジタル表示となっている。つまり、適切な微粉濃度表示を環境基準レベル=0.15mgとの比較で、例えば0.15mgや1.05mgや0.05mgというように小数点2桁を表示する3桁のデジタル表示となっていて、上記環境基準レベルとの対比が明確に理解できるようにしてある。
【0031】
また、複数の発光素子8によりレベル表示するレベル表示部13は、複数の発光素子8の点灯数の数によりガスセンサ6の汚れ度表示を行うものであり、例えば、複数の発光素子8の点灯数が多ければ汚れ度が高く、点灯数が少なければ汚れ度が低い表示とするものである(あるいはこれと逆でもよい)。
【0032】
図7に示すように、制御回路基板40の一端部側に配置されたデジタル表示部10、レベル表示部13よりなる表示部50は制御回路基板40を覆うカバー部材4aに対して回転自在に取付けてある円状の回転体12に設けてある。カバー部材4aの円孔部30に回転体12の外側周部の前部の回転支持部12aを回転自在に嵌め込んで支持してある。回転体12の外側周部の後部に回転支持部12aよりも大径の回転操作部12bの一部がカバー部材4aの側面の開口52から外方に突出しており、この回転操作部12bの外周面にはローレット加工部や指かかり部等の凹凸が形成してあり、回転操作部12bに指を当てて操作することで回転体12を回転してデジタル表示部10、レベル表示部13よりなる表示部を回転できるようになっており、これにより空気清浄器7を図1に示すように縦置きに設置した場合、図6に示すように横置きに設置した場合のいずれにおいても回転体12を回転して表示方向を常に一定にすることができるようになっている。回転体12の回転操作はグリル17を外して行うものである。
【0033】
回転体12の背部の外側周部内には回路基板が配設してあって回転体12に取付けてある。回路基板としては基板の片面側に回路を形成した片面回路基板9や基板の両面に回路を形成した両面回路基板が用いられる。図5、図7には片面回路基板9を用いた例を示してあり、片面回路基板9の回路を形成した片面側にデジタル表示部10と、レベル表示部13を構成する複数の発光素子8と、電源線に接続するためのコネクタ14が実装してある。ここで、この片面回路基板9の片面の中央部にデジタル表示部10を配置し、デジタル表示部10の一側部側にレベル表示部13を配置すると共にデジタル表示部10の他側部側にコネクタ14を配置するという配置になっている。このようにハウジング4に回転自在に取付けた円状の回転体12に片面回路基板9を取付け、この片面回路基板9の中央部にデジタル表示部10を配置し、デジタル表示部10の一側部側にレベル表示部13を配置すると共にデジタル表示部10の他側部側に電源線に接続するためのコネクタ14を配置することで、円状の回転体12といっしょに回転する片面回路基板9にデジタル表示部10、レベル表示部13、コネクタ14を実装するに当たり、デジタル表示部10、レベル表示部13、コネクタ14を円状の回転体12の回転軌跡内にコンパクトに配置することができ、これにより回転自在な表示部50の主体を構成する回転体12自体もコンパクトできるものである。
【0034】
ところで、7セグメントLEDや液晶表示によるデジタル表示部10と発光素子8とを比較した場合、デジタル表示部10は薄くて前後長さが短く、発光表示素子8の方がデジタル表示部10よりも前後長さが長い(なお7セグメントLEDの場合にはLEDが横向きになっているのでデジタル表示部10自体が薄くなる)ので、単に片面回路基板9の片面にデジタル表示部10の端子10aと発光表示素子8の端子8aとをハンダ付けして実装することで搭載した場合には、片面回路基板9の前面とデジタル表示部10の前面とに段差が生じてしまって、両表示が見にくくなる。したがって、図5、図7(b)に示す実施形態では片面回路基板9の回路を形成した方の片面にICソケット60を実装し、このICソケット60にデジタル表示部10の端子を挿入して接続するように構成してある。このようにして片面回路基板9にICソケット60を介してデジタル表示部10を搭載することで、図5、図7(b)のようにデジタル表示部10の前面と発光素子8の前面とを略面一にし、これによりデジタル表示とレベル表示との異なる表示を見やすくしてある。
【0035】
また、図9に示す実施形態では、片面回路基板9の片面の回路を形成した方にレベル表示用の発光素子8の端子8aを半田付けして実装し、デジタル表示部10と片面回路基板9との間に絶縁基台11を介在させた状態でデジタル表示部10の端子10aを片面回路基板9に半田付けして実装することで、デジタル表示部10の前面と発光素子8の前面とを略面一にし、これによりデジタル表示とレベル表示との異なる表示を見やすくしてある。このものではあらかじめデジタル表示部10の端子10aを前述のICソケット60を介在させる場合に比べて長く構成しておくものである。
【0036】
ところで、片面回路基板9を使用する際、片面回路基板9の片面にすべての回路を形成するのであるが、片面回路基板9の面積を小さくし、小さな片面回路基板9の片面に高密度で回路を形成できるように本発明においては以下のような構成としている。
【0037】
すなわち、ダストセンサ5の汚れ度表示とガスセンサ6の汚れ度表示との2種類の表示部の端子および電源供給用のコネクタ14を同一片面に実装する回転可能な片面回路基板9において、図10(b)、図11に示すように、片面回路基板9の絶縁性を有する基板部9aに導電線15を構成する回路パターンを形成するのであるが、この場合、導電線15aと導電線15bとの間を他の導電線15cを跨いで0Ωのチップ抵抗16で接続するものである。このように、回転する片面回路基板9の片面においてチップ抵抗16を用いて回路を立体交差にして形成することで導電線15の配線パターンの密度を高くできるものであり、これにより回転する片面回路基板9のコンパクト化が図れることになる。上記のようにして密に形成される回路パターンの上には回路パターンのランドに対応して図10(c)に示すように半田よりなる接続部31が形成され、この接続部31に図10(a)に示すデジタル表示部10の端子や発光素子8の端子が半田付けにより接続されるものである。
【0038】
また、回路基板を上記のように片面回路基板9を使用せず、両面に回路が形成された両面回路基板を使用する場合には、両面回路基板の片面に前後長さの薄い(短い)デジタル表示部10を配置して当該片面側の回路にデジタル表示部10の端子を半田付けして実装し、また、前後長さが長い発光素子8をデジタル表示部10を実装した方と同じ面に配置し、該発光素子8の端子8aを両面回路基板のスルホールに挿通して半田付けして実装することで、前述のようにICソケット60や絶縁基台11を設けることなくデジタル表示部10の前面と発光素子8の前面とを略面一にすることができるものであり、ICソケット60や絶縁基台11を設ける必要がないので、構成が簡略化され部品点数も少なくでき、また、両面回路基板の他の片面側にコネクタ14を実装することで、両面回路基板のデジタル表示部10と発光素子8とを配設した側の片面にコネクタ14を配設する必要がなく、その分回路基板の面積を小さくできてコンパクト化が図れるものである。
【0039】
次に、本発明の空気清浄器7の内部構造につき図3に基づいて説明する。ハウジング4内に内装したファン1はシロッコファンよりなり、縦置きの状態で説明すると、前面および一側面に設けた格子部18a、18bよりなる空気取り入れ口18から空気を吸い込み、遠心方向に吹きだしてハウジング4の他側面の格子部32aよりなる空気の吹き出し口32から空気を排出するようになっている。
【0040】
ファン1を構成するシロッコファン内部には、アルミのインサートボス33が設けてあり、その内部に延長軸34が貫挿してある。延長軸34とファン1の固定はムシネジのようなネジにより締め付け固定してある。このシロッコファンは左右に2個設けてある。延長軸34の両端は、ベアリング軸受け35で保持してあり、カップリング36を介して、モータ2のモータ軸2aにムシネジのようなネジで連結固定してある。ハウジング本体内のファン1ヘの風の流れの上流側には空気浄化用のフィルタ3を収納されるが、このフィルタ3は例えばプラズマ用フィルタ(プラズマヘパフィルタ)であり、内部にプラズマ消臭剤および活性炭を有している。このプラズマ用フィルタ3の上流側にはプラズマ電極部37が設けてある。もちろん、本発明において、フィルタ3としては上記の実施形態に限定されず、公知の種々の形態のフィルタが使用できるものである。
【0041】
フィルタ3の上流側にはプレフィルタ38が設けてある。
【0042】
そして、ファン1を回転することで、格子部18a、18bよりなる空気取り入れ口18から空気を吸い込み、プレフィルタ38、フィルタ3で空気を浄化し、浄化した空気を吹き出し口32から空気を排出し、これにより室内循環風をつくり、室内空気を清浄化していく。
【0043】
なお、グリル17に対して着脱自在に取付けた操作パネル22は図14、図15のように、縦置き用と横置き用との2種類があり、説明の文字等の向きが縦置き用と横置き用とで異なっている。したがって、図1のような縦置きの場合には縦置き用の操作パネル22をグリル17に対して取付け、また、図6のように横置きの場合には横置き用の操作パネル22をグリル17に取付けるものである。これにより縦置き、横置きのいずれの場合でも説明の文字の方向が正しい方向となる。
【0044】
なお、スタンド取付け部20又はスタンド取付け部19のいずれかにスタンド21を取付けて、図1のような縦置きや図6のような横置きで設置するのであるが、上記スタンド21は図13に示すように、スタンド取付け部20又はスタンド取付け部19に嵌め込むための上方に突出した脚部21a間に弧状をしたガイド凹み21bが形成してあり、このような構成とすることで、図6のように横置きとした場合でもハウジング本体の一側面部の格子部18bよりなる空気取り入れ口18部分に形成したスタンド取付け部19にスタンド21を取付けても空気取り入れ口18をスタンド21で塞ぐことがなく、弧状をしたガイド凹み21bにガイドされて空気取り入れ口18に吸い込み風をスムーズに導入できるようにしてある。もちろん、縦置きの場合にはスタンドで空気取り入れ口18をいっさい塞ぐことがないものである。
【0045】
【発明の効果】
上記のように本発明の請求項1記載の発明にあっては、下面側が下となる縦置き姿勢で設置する形態と、一側面側が下となる横置き姿勢で設置する形態との二形態での設置が可能な空気清浄器であって、空気を取り込むためのファンおよびモータと空気浄化用のフィルタを収納するハウジングを備え、ハウスダストや花粉粒子などのダストを検知するダストセンサと、臭い成分やガス成分を検知するガスセンサを有した空気清浄器において、ハウジングにカバー部材を取り付けると共に、該カバー部材に設けた円孔部に表面側にダストセンサにより検知した室内のダストによる汚れ度表示とガスセンサにより検知した室内汚れ度表示をする表示部を設けた円状の回転体を回転自在に嵌め込んで支持し、上記縦置き姿勢及び横置き姿勢のいずれの状態でも表示部における表示方向を一定にすることを可能としたので、空気清浄器を横置きに設置しても、縦置きに設置しても、回転体をハウジングに取り付けたカバー部材に対して回転させてダストセンサとガスセンサとで検知した室内の汚れ度を表示する表示部を回転することにより、簡単に表示方向を一定にすることができるものであって、いずれも設置の場合であっても表示が見やすいものである。
【0046】
また、請求項2記載の発明の発明にあっては、上記請求項1記載の発明にあっては、ダストセンサの汚れ度表示か、ガスセンサの汚れ度表示の一方を、7セグメントLEDや液晶表示等のデジタル表示とし、他方をレベル表示としたので、ダストセンサの汚れ度表示とガスセンサの汚れ度表示とを異なる表示形態により表示することができて、表示部を見る人がそれぞれの表示を区別して認識しやすくなって、ダストセンサの汚れ度表示とガスセンサの汚れ度表示とを区別してそれぞれの表示内容を正確に判断することができるものである。
【0047】
また、請求項3記載の発明にあっては、上記請求項2記載の発明の効果に加えて、ダストセンサの汚れ度表示か、ガスセンサの汚れ度表示の他方を複数の発光素子によりレベル表示するレベル表示部とするので、レベル表示部を複数の発光素子により簡単に構成することができるものである。
【0048】
また、請求項4記載の発明にあっては、上記請求項2記載の発明の効果に加えて、ダストセンサの汚れ度表示か、ガスセンサの汚れ度表示の一方をデジタル表示の3桁表示としてあるので、適切な微粉濃度表示を環境基準レベル=0.15mgとの比較で3桁で正しく表示することができて、使用者に空気の汚れ度を正確に認識させることができるものである。
【0049】
また、請求項5記載の発明にあっては、上記請求項4記載の発明の効果に加えて、デジタル表示の3桁表示により小数点2桁のデジタル表示をするので、環境基準レベル=0.15mgに対応して小数点2桁での正しい表示ができて、よりいっそう使用者に空気の汚れ度を正確に認識させることができるものである。
【0050】
また、請求項6記載の発明にあっては、上記請求項3記載の発明の効果に加えて、片面回路基板にレベル表示用の発光素子を実装し、7セグメントLEDや液晶表示によるデジタル表示部を片面回路基板に実装したICソケット上に構成してデジタル表示部の前面と発光素子の前面とを略面一としてあるので、前後方向の長さが異なるデジタル表示部と発光素子とを、デジタル表示部と片面回路基板との間にICソケットを配置するという簡単な構成で、デジタル表示部の前面と発光素子の前面とを略面一にしてデジタル表示とレベル表示との異なる表示を見やすくすることができるものである。
【0051】
また、請求項7記載の発明にあっては、上記請求項3記載の発明の効果に加えて、片面回路基板にレベル表示用の発光素子を実装し、7セグメントLEDや液晶表示によるデジタル表示部と片面回路基板との間に絶縁基台を介在させた状態でデジタル表示部の端子を片面回路基板に接続してデジタル表示部の前面と発光素子の前面とを略面一としてあるので、前後方向の長さが異なるデジタル表示部と発光素子とを、デジタル表示部と片面回路基板との間に絶縁基台を配置するという簡単な構成で、デジタル表示部の前面と発光素子の前面とを略面一にしてデジタル表示とレベル表示との異なる表示を見やすくすることができるものである。
【0052】
また、請求項8記載の発明にあっては、上記請求項2記載の発明の効果に加えて、ハウジングに回転自在に取付けた円状の回転体に片面回路基板を取付け、この片面回路基板の中央部にデジタル表示部を配置し、デジタル表示部の一側部側にレベル表示部を配置すると共にデジタル表示部の他側部側に電源線に接続するためのコネクタを配置してあるので、円状の回転体といっしょに回転する片面回路基板にデジタル表示部、レベル表示部、コネクタを実装するに当たり、デジタル表示部、レベル表示部、コネクタを円状の回転体の回転軌跡内にコンパクトに配置することができて、回転する表示部のコンパクト化ができて、回転するものであるにも係わらず場所を取らない構成とできるものである。
【0053】
また、請求項9記載の発明にあっては、上記請求項1記載の発明の効果に加えて、ダストセンサの汚れ度表示とガスセンサの汚れ度表示との2種類の表示部の端子および電源供給用のコネクタを同一片面に実装する片面回路基板において、片面回路基板の片面に導電線を形成し、片面回路基板上で導電線間を他の導電線を跨いで配置した0Ωのチップ抵抗で接続してあるので、回転する片面回路基板の片面に立体交差した回路を構成できて、導電線の配線パターンの密度を高くできるものであり、これにより回転する片面回路基板をよりコンパクト化できるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の空気清浄器を縦置きした状態を示し、(a)は水平断面図であり、(b)正面図である。
【図2】同上の空気清浄器を縦置きした状態を示し、(a)は左側面図であり、(b)は右側面図である。
【図3】同上の正面断面図である。
【図4】同上の操作パネル部分を示し、(a)は正面図であり、(b)は断面図であり、(c)は一部切欠平面図である。
【図5】同上の操作パネルの断面図である。
【図6】同上の空気清浄器を横置きした状態を示す正面図である。
【図7】同上の表示部を示し、(a)は正面図であり、(b)は断面図である。
【図8】同上の表示部を90°回転した状態を示す正面図である。
【図9】同上の表示部の他の例を示す断面図である。
【図10】(a)は表示部の平面図であり、(b)は片面回路基板の回路パターンの例を示す平面図であり、(c)は回路パターンの上にランドに対応して形成した接続部を示す平面図である。
【図11】片面回路基板上で導電線間を他の導電線を跨いで配置した0Ωのチップ抵抗で接続した部分の断面図である。
【図12】同上に用いる制御回路基板と回動体とを示す分解正面図である。
【図13】同上に用いるスタンドを示し、(a)は平面図であり、(b)は正面図であり、(c)は側面図である。
【図14】同上に用いる操作パネルを示し、縦置き用の操作パネルの正面図である。
【図15】同上に用いる操作パネルを示し、横置き用の操作パネルの正面図である。
【符号の説明】
1 ファン
2 モータ
3 フィルタ
4 ハウジング
5 ダストセンサ
6 ガスセンサ
7 空気清浄器
8 発光素子
9 片面回路基板
10 デジタル表示部
10a 端子
11 絶縁基台
12 回転体
13 レベル表示部
14 コネクタ
15 導電線
15a 導電線
16 0Ωのチップ抵抗
Claims (9)
- 下面側が下となる縦置き姿勢で設置する形態と、一側面側が下となる横置き姿勢で設置する形態との二形態での設置が可能な空気清浄器であって、空気を取り込むためのファンおよびモータと空気浄化用のフィルタを収納するハウジングを備え、ハウスダストや花粉粒子などのダストを検知するダストセンサと、臭い成分やガス成分を検知するガスセンサを有した空気清浄器において、ハウジングにカバー部材を取り付けると共に、該カバー部材に設けた円孔部に表面側にダストセンサにより検知した室内のダストによる汚れ度表示とガスセンサにより検知した室内汚れ度表示をする表示部を設けた円状の回転体を回転自在に嵌め込んで支持し、上記縦置き姿勢及び横置き姿勢のいずれの状態でも表示部における表示方向を一定にすることを可能としたことを特徴とする空気清浄器。
- ダストセンサの汚れ度表示か、ガスセンサの汚れ度表示の一方を、7セグメントLEDや液晶表示等のデジタル表示とし、他方をレベル表示としたことを特徴とする請求項1記載の空気清浄器。
- ダストセンサの汚れ度表示か、ガスセンサの汚れ度表示の他方を複数の発光素子によりレベル表示するレベル表示部とすることを特徴とする請求項2記載の空気清浄器。
- ダストセンサの汚れ度表示か、ガスセンサの汚れ度表示の一方をデジタル表示の3桁表示として成ることを特徴とする請求項2記載の空気清浄器。
- デジタル表示の3桁表示により小数点2桁のデジタル表示をすることを特徴とする請求項4記載の空気清浄器。
- 片面回路基板にレベル表示用の発光素子を実装し、7セグメントLEDや液晶表示によるデジタル表示部を片面回路基板に実装したICソケット上に構成してデジタル表示部の前面と発光素子の前面とを略面一として成ることを特徴とする請求項3記載の空気清浄器。
- 片面回路基板にレベル表示用の発光素子を実装し、7セグメントLEDや液晶表示によるデジタル表示部と片面回路基板との間に絶縁基台を介在させた状態でデジタル表示部の端子を片面回路基板に接続してデジタル表示部の前面と発光素子の前面とを略面一として成ることを特徴とする請求項3記載の空気清浄器。
- ハウジングに回転自在に取付けた円状の回転体に片面回路基板を取付け、この片面回路基板の中央部にデジタル表示部を配置し、デジタル表示部の一側部側にレベル表示部を配置すると共にデジタル表示部の他側部側に電源線に接続するためのコネクタを配置して成ることを特徴とする請求項2記載の空気清浄器。
- ダストセンサの汚れ度表示とガスセンサの汚れ度表示との2種類の表示部の端子および電源供給用のコネクタを同一片面に実装する片面回路基板において、片面回路基板の片面に導電線を形成し、片面回路基板上で導電線間を他の導電線を跨いで配置した0Ωのチップ抵抗で接続して成ることを特徴とする請求項1記載の空気清浄器。
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