JP3696871B1 - 移動可能な紙製の橋。 - Google Patents

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Abstract

【課題】従来の技術によれば、設置に熟練を要し、所要時間の大きさが問題になっている。
本発明の目的は、小規模な川、水路を渡るための短スパンの仮設橋を熟練度の高低にかかわらず、容易に設置することを課題とする。
【解決手段】本発明は材料に紙製の素材を使用して構築され、下路式のローゼ橋を橋種とする仮設橋であって、アーチ部分と床版部で構成され、アーチ部分はダンボールを積層して作ったアーチ部材と桁と紙紐を材料とした吊り紐、床版部はダンボールを積層して作った床板と補強材とで構成したものである。また、アーチ部分と床版部が組み立てられた状態で、運搬・設置が可能であるようにした。
【選択図】図1

Description

本発明は、屋外作業をするさい小規模な川、水路などをわたる必要がある時に、迅速にかつ人手もかかわらず、低コストで利用できる橋に関するものである。
従来の移動可能な橋である応急橋には、折り畳み可能として、運搬車に積載することのできるものがある(例えば、特許文献1)。また、運搬車に積載して任意の場所に移動した上で、河幅に対して最小限の橋梁長さで通過車両が容易に橋梁に乗り入れ、通過できるものがある(例えば、特許文献2参照)。このほか、容易に設置できる応急橋がある(例えば、特許文献3参照)。
しかし、折り畳み式の応急橋では、まだ橋を設置するための自動化が十分ではなく、架設車の作業性、案内梁、道床板の連結に問題がある。
橋梁に乗り入れ・通過できる応急橋では、橋節をクレーンで吊り上げて水平にしながら移動させ、連結するという複雑な操作を必要とするものであるため、自動化ができず、人力で行う場合でも熟練を要し、所要時間も大きいものである。
容易に設置することのできる応急橋では、案内梁は1本のため、架設途中の道床部の自重を支えることが必要となり、道床部の自重の大きさに対応して剛性を確保することが必要になる。
特開平7−259014(図1) 特許公開平7−259017(図1) 特許公開平7−279124(図1)
従来の技術によれば、設置に熟練を要し、所要時間の大きさが問題になっている。
本発明の目的は、小規模な川、水路を渡るための短スパンの仮設橋を熟練度の高低にかかわらず、容易に設置することである。
上記課題を解決するために、本発明は、材料に紙製の素材を使用して構築される下路式のローゼ橋を橋種とする仮設橋であって、アーチ部分と床版部で構成され、アーチ部分はダンボールを積層して作ったアーチ部材と桁と紙紐を材料とした吊り紐、床版部はダンボールを積層して作った床板と補強材とで構成したものである。
また、アーチ部分と床版部が組み立てられた状態で、運搬・設置が可能であるようにした。
橋の主材料としてダンボールを使用することにより、仮設橋の全重量は人力により移動が可能なほど軽量となる。このため、仮設橋を組み立てた状態での人力による移動も可能となるため、現場での施行は仮設橋を設置するだけとなり、現場での架設、撤収にかかる時間及び人員は少なくなる。
材料を、木ではなく紙製の素材としているので簡単に廃棄処分することが可能となる。
この発明は、一般に市販されているダンボールを主材料とし、ボンドを用いて接着することにより構成されたアーチ状の橋である。
以下、本発明の実施例を図1〜図4により説明する。図1は本発明の実施例の全体図であり、アーチ部分(1)と桁(2)と引っ張り材である紙紐を材料とした吊り紐(3)とで構成してある。図2は、床版部の構成図を表し、床板(4)に補強材(5)を組み合わせた図である。アーチ形状について、アーチ部分のダンボールの配置の仕方を図3(アーチ部材Aのダンボールの配置図)、図4(アーチ部材Bのダンボールの配置図)に示す。
アーチ部分の仕組み
図1のアーチ部分(1)は図3のアーチ部材Aのダンボールと図4のアーチ部材Bのダンボールの二種類のダンボールを積層することにより、アーチ部分と桁が剛接接合となるように成り立っている。図3のアーチ部材Aのダンボールと図4のアーチ部材Bのダンボールを交互に積層し、接着してアーチ部分を作る。アーチ部材Aのダンボールもアーチ部材Bのダンボールも一枚が270mm×160mmの寸法で円弧上に切り出したものを、それらがアーチ状になるように配置し、桁は900mm×100mmの寸法となるように切り出したダンボールを直線状に配置しボンドで接着する。図3のアーチ部材Aのダンボールと図4のアーチ部材Bのダンボールの配列はお互いのダンボールの切れ目同士が重ならないようになっている。
床の仕組み
図2の床版部はダンボールを積層して作った床板(4)とダンボールを積層して作った図2の補強材(5)によって構成されている。
全体の仕組み
アーチ部分と床版部を剛接接合によってしっかり接着して構成されている。
屋外作業をするさい小規模な川、水路などをわたる必要がある時に、迅速かつ人手も使わずに、低コストで利用できる橋である。
アーチ橋の側面図 床版部の詳細断面図 アーチ部分Aの配置図 アーチ部分Bの配置図
符号の説明
1 アーチ部分
2 桁
3 吊り紐
4 床板
5 補強材

Claims (2)

  1. 材料に紙製の素材を使用して構築される下路式のローゼ橋を橋種とする移動可 能な仮設橋であって、
    アーチ部分と床版部で構成されており、
    アーチ部分は、ダンボール製のアーチ部材を積層してアーチ状部と桁が剛接接合となるよ うにつくられ、アーチ状部と桁は紙紐を材料とする吊り紐でつながれており、
    床版部は、それぞれダンボールを積層してつくられた床板と補強材で構成され、補強材 は床板にその長手方向へ所要間隔で互いに平行になるように設けられており、
    アーチ部分と床版部は剛接接合されていることを特徴とする、
    移動可能な仮設橋。
  2. 人力による移動ができるよう軽量につくられていることを特徴とする、
    請求項1記載の移動可能な仮設橋。
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