JP3695856B2 - 磁気ディスク制御装置 - Google Patents

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Description

【発明の属する技術分野】
本発明は磁気ディスク制御装置に関し、特に上位装置と独立して定期的にパトロール診断を行う磁気ディスク制御装置に関するものである。
【0001】
近年のコンピュータシステムは、膨大な情報を磁気ディスク装置に記憶して保持している。この磁気ディスク装置は動作環境(例えば温度、湿度、振動、衝撃、高度等)が悪い場所で利用する場合や、長期間利用することなくアクセス頻度が少ない場合や、総合運転時間が長い場合には、ディスク内の微小なゴミや水滴などが磁気ヘッドやディスク表面に付着して堆積して行き、ヘッドクラッシュを起こしたり、不良ブロックを発生したりする。
【0002】
このような事態は、磁気ディスク装置に記憶されている重要な情報を損失することになり、コンピュータシステムの全稼働率と信頼性を低下することにつながる。
【0003】
従って、上位装置と独立して定期的にパトロール診断することで、ヘッドクラッシュ及び不良ブロックの発生を事前に回避すると共に、発生した不良ブロックを迅速に発見できる磁気ディスク制御装置が必要とされている。
【0004】
【従来の技術】
従来の磁気ディスク制御装置は、上位装置のオペレーティングシステムやアプリケーションプログラムとは独立して、一定のインタバル時間をおいて磁気ディスク装置を起動し、磁気ディスク装置中の磁気ヘッドを一定の距離間隔でディスク表面上を移動させることで、磁気ヘッドやディスク表面に付着したゴミを振り払い、ヘッドクラッシュを事前回避していた。
【0005】
また、磁気ディスク制御装置は、磁気ヘッドが移動した位置のブロックをリードすることで、同時にそのブロックの良否を判定していた。これをより具体的に説明する。
【0006】
図15は従来の磁気ディスク制御装置におけるパトロール診断の動作原理を示しており、図中、40は磁気ヘッド、50はディスク表面を示し、同図(1)の「ブロック」は1回のパトロール診断で検査するディスク表面50の1ブロックを“□”で表したものであり、同図(2)の「ブロック番号」はブロックに付けた通し番号(同図においては一例として1〜18K(Kは正の整数))であり、同図(3)の「診断順序」はブロックをパトロール診断する順番を示しており、そして、同図(4)の「インタバル時間,移動間隔」は次のパトロール診断を行うまでの時間Tと移動する距離間隔K(単位はブロック数)を表している。
【0007】
実線で示されている磁気ヘッド40は、まず「診断順序」=1である「ブロック番号」=1のブロックの良否を判定し、次に「インタバル時間」=T(例えば1時間)後に「移動間隔」=K(例えば4)ブロックだけ移動した磁気ヘッド40(破線で示されている)の位置に移動して「診断順序」=2の「ブロック番号」=K+1のブロックの良否を判定する。
【0008】
以後同様にして、インタバル時間T毎にKブロック分移動して順次「診断順序」=3〜18までのパトロール診断を実行する。
【0009】
診断番号19のパトロール診断はブロック番号=2のブロックに戻って実行され、さらに以後のパトロール診断は、インタバル時間T毎にKブロック分だけ移動して実行される。
【0010】
ブロック番号が18Kを超えるとまだパトロール診断が実行されていない一番若いブロック番号のブロックに戻り、全てのブロックのパトロール診断が完了するとブロック番号1のブロックに戻り同じ動作を繰り返す。
【0011】
上記の動作により磁気ヘッド40は均等にディスク表面50の上を移動して磁気ヘッド40やディスク表面50に付着したゴミを振り払うと共に、全てのブロックの良否を判定することとなる。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
図16は従来のディスク制御装置におけるパトロール診断による不良ブロックの発見手順を示しており、パトロール診断の動作は図15の原理と同じである。
【0013】
ただし、図16において、例えば連続したブロック番号7K,7K+1,7K+2のブロック(×記号で示されている)に不良が発生して不良ブロック群Aを形成し、さらにこの不良ブロック群Aの近くの連続したブロック番号10K,10K+1,10K+2のブロック(×記号で示されている)にも不良が発生して不良ブロック群Bを形成しているものとする。
【0014】
磁気ディスクの動作環境が悪い場合には、発生原因が同じ不良ブロック群A,Bが接近して形成されることは有り得ることである。
【0015】
▲1▼まず、不良ブロック群Aに属する各不良ブロックが従来のパトロール診断によって発見される手順と時間を考える。
【0016】
この不良ブロック群Aの中で最初に発見されるブロックは「診断順序」=8でブロック番号=7K+1の不良ブロックである。しかしこの不良ブロックに隣接するブロック番号=7K,7K+2の不良ブロックはこの時点では発見されない。
【0017】
「診断順序」=26で「ブロック番号」=7K+2のブロックの不良が発見される時点は、「ブロック番号」7Kのブロックの不良が発見された(26−8)T時間後となる。例えばインタバル時間T=1時間とすれば18時間後となる。
【0018】
さらに「ブロック番号」=7Kのブロックの不良が発見されるのはさらに後の時間となる。
【0019】
すなわち、不良ブロック群Aに属する連続した全ての不良ブロックを発見するには時間が掛かるという問題がある。
【0020】
▲2▼次に、不良ブロック群Aに属する不良ブロックが発見された後に不良ブロック群Bに属する不良ブロックが発見される手順と時間を考える。
【0021】
不良ブロック群Aの中で最初に不良が発見されるブロックは上記▲1▼の場合と同様に「診断順序」=8でブロック番号=7K+1の不良ブロックである。
【0022】
不良ブロック群Bの中で最初に不良が発見されるブロックは「診断順序」=11でブロック番号=10K+1の不良ブロックである。
【0023】
従って、不良ブロック群Aに属する不良ブロックが発見された後に不良ブロック群Bに属する不良ブロックが発見されるまでの時間は、(11−8)T時間である。例えばT=1時間とすれば3時間後となる。
【0024】
また、例えば不良ブロック群Bが「診断順序」11と12のブロックの間で発生した場合には、パトロール診断の11番目と12番目のパトロール診断で発見することが出来ず不良ブロック群Bの発見はさらに遅れることとなる。
【0025】
すなわち、不良ブロック群Aと同じ原因で発生した不良ブロック群Bの不良の発見が遅れるという問題がある。
【0026】
この問題を解決するために、単位時間当たりのパトロール診断の回数を増やしてインタバル時間Tを短くすると、上位装置のアプリケーションプログラム等からの入出力要求とパトロール診断の起動要求とが衝突する可能性が高くなる。
【0027】
この結果、本来の業務であるアプリケーションプログラムの応答時間を遅らせることとなりコンピュータシステム全体の性能低下につながってしまう。
【0028】
従って本発明は、一定のインタバル時間毎に一定の距離間隔で磁気ディスク装置の磁気ヘッドを移動させてブロックの良否をパトロール診断する磁気ディスク制御装置において、▲1▼不良ブロック群に属する連続した全ての不良ブロックを短い時間で発見すること、及び▲2▼複数の近傍の不良ブロック群を短い時間で発見すること、を目的とする。
【0029】
【課題を解決するための手段】
〔1〕上記の目的を達成するため、本発明に係る磁気ディスク制御装置は、まず、不良ブロックを検出したとき該不良ブロックの後方又は前方に隣接するブロック位置に該磁気ヘッドをそれぞれ戻して又は進めてブロックの良否を診断する後方又は前方隣接診断を不良でないブロックが検出されるまで繰り返し行う
【0030】
すなわち、最初に不良ブロックを発見すると後方又は前方隣接診断を実行して最初の不良ブロックの後方又は前方に連続して隣接する全ての不良ブロックを順次検出する
【0031】
さらに、該後方又は前方隣接診断において不良でないブロックが検出された場合に、それぞれ、次のパトロール診断は最初の不良ブロックの前方又は後方に隣接するブロック位置に該磁気ヘッドを移動させてブロックの良否をそれぞれ診断する前方又は後方隣接診断を不良でないブロックが検出されるまで繰り返し行う
【0032】
すなわち、後方又は前方の連続した不良ブロックを全て発見した後に、それぞれ前方又は後方隣接診断を実行することにより、最初の不良ブロックの前方又は後方に連続して隣接した全ての不良ブロックについても順次検出する
【0033】
そしてさらに、該前方又は後方隣接診断において不良でないブロックが検出された場合に、次のパトロール診断は、該距離間隔を第1の距離間隔としたとき該第1の距離間隔より短い第2の距離間隔で該磁気ヘッドを移動してブロックの良否を診断する追跡診断を行い、該追跡診断により一定時間経過後までに不良ブロックが検出出来なかった場合に磁気ヘッドの移動距離を該第1の距離間隔に戻して診断する
【0034】
すなわち、前方及び後方隣接診断モードで発見された不良ブロック群の後方のブロックについてパトロール診断の移動距離を短くした追跡診断を一定時間だけ実行するすることで、不良ブロック群の近傍後方の不良ブロック群を検出することが出来る。
【0035】
〕さらに本発明では、上記〔1〕おいて、該後方又は前方隣接診断時に該インタバル時間より短いインタバル時間でパトロール診断を行うことができる。
【0036】
すなわち、連続した後方又は前方隣接診断を短い時間で実行することで隣接する不良ブロックの発見を早めることが出来る。
【0037】
〕また本発明では、上記〔〕において、該追跡診断時に該インタバル時間より短いインタバル時間でパトロール診断を行うことも出来る。
【0038】
すなわち、連続した追跡診断を短い時間間隔で実行することで不良ブロック近傍の不良ブロックの発見を早めることが出来る。
【0039】
【発明の実施の形態】
図1は従来例を示した図15,図16に対する本発明に係る磁気ディスク制御装置のパトロール診断の動作原理〈1〉を示しており、本発明においては、図1(4)の「インタバル時間」及び「移動間隔」が「診断モード」よって変化させられるようになっている点が異なっている。この「診断モード」は次の4種類に分類されている。
【0040】
(i)従来と同じ通常診断モード: 前方に向かう破線の矢印。「インタバル時間」=T時間,「移動間隔」=Kブロック。
(ii)後方隣接診断モード:後方に向かう実線の矢印。「インタバル時間」=τ,「移動間隔」=1ブロック。
(iii)前方隣接診断モード:前方に向かう実線の矢印。「インタバル時間」=τ,「移動間隔」=1ブロック。
(iv)追跡診断モード:前方に向かう1点鎖線の矢印。「インタバル時間」=t,「移動間隔」=kブロック。
【0041】
なお、「インタバル時間」にはT>t>τ、「移動間隔」にはK>k>1の関係があるものとする。一例として「インタバル時間」:T=1時間,t=10分,τ=1秒、「移動間隔」:K=4ブロック,k=2ブロック等である。
【0042】
図2は本発明に係る磁気ディスク制御装置の動作原理〈1〉における診断モードの状態遷移とその遷移の要因(不良ブロックの有/無、後述する追跡カウンタのカウントアップの有/無)との関係を示している。
【0043】
また、同図は次のパトロール診断を実行するための「パトロール診断位置(ブロック番号)」,「インタバル時間」,及び「追跡カウンタ」の設定と、「追跡カウンタ」の演算と、「不良ブロック位置」の記憶データの指定とを示している。
【0044】
なお、図中の「長距離」、「短距離」はそれぞれ図1の「移動間隔」K,kに相当し、「長時間」、「短時間」、及び「瞬間」はそれぞれ図1の「インタバル時間」T,t,及びτに相当している。
【0045】
図1のパトロール診断の動作を図2を参照して説明する。なお、初期状態の診断は通常診断モードであるものとする。
【0046】
まず、図1(3)の「診断順序」が“1”である同図(2)の「ブロック番号」が“1”の「ブロック」(以後、診断順序“1”のブロック等と称することがある)がパトロール診断(以後、単に診断と称することがある)され、□で図示された正常なブロックであるので「不良ブロックなし」と判定される。
【0047】
ここで、現在の状態は(i)通常診断モード及び「不良ブロックなし」に基づいて図2の状態遷移図を参照すると、次の状態は(i)通常診断モードであることと、次の「パトロール診断位置」は現在の「パトロール診断位置(ブロック番号“1”)」に「長距離」であるKブロックを加算したK+1番目のブロックであることと、「インタバル時間」は「長時間」であるT時間に設定されている。
【0048】
したがって、次の診断位置である図1(2)のブロック番号“K+1”のブロックは、同図(3)の「診断順序」が“2”となっており、 同図(4)の「診断モード」には(i)通常診断モードを表す破線の矢印が診断順序“1”のブロックからKブロック後の診断順序“2”のブロックまで延び、その下にインタバル時間T及び移動間隔K(ブロック数)が記入されている。
【0049】
診断順序“2”〜“7”のブロックは不良でないため、(i)通常診断モード状態は変わらず各パトロール診断は磁気ヘッドをT時間毎にKブロック分づつ移動して実行される。
【0050】
診断順序“8”のブロックは×で図示される「不良ブロックあり」と判定され、この判定結果と現在の状態である(i)通常診断モードとに基づいて図2を参照すると次の状態は(ii)後方隣接診断モードとなり診断位置は現在の診断位置の1ブロック前(パトロール診断位置−1ブロック=“9”)で、次の診断までのインタバル時間は瞬間的なτ秒である。
【0051】
さらに、「不良ブロック位置」に最初に不良が検出されたパトロール診断位置であるブロック番号“7K+1”が記憶される。
【0052】
診断順序“9”のブロックも「不良ブロックあり」と判定され、この判定結果と(ii)後方隣接診断モードとをキーとして図2を参照し、次の状態は(ii)後方隣接診断モード、診断位置は現在の診断位置の1ブロック前、及びインタバル時間はτ秒であり、診断順序“10”が指定される。
【0053】
診断順序“10”のブロックは「不良ブロックなし」で、現在の状態は(ii)後方隣接診断モードであることから、次の状態は(iii)前方隣接診断モードとなり「不良ブロック位置」+1のブロック番号“7K+2”が診断順序“11”のブロックとなり、インタバル時間はτ秒である。
【0054】
診断順序“11”のブロックは「不良ブロックあり」と判定され、この判定結果と現在の状態である(iii)前方隣接診断モードとに基づいて図2を参照すると診断モードは変わらず次の診断位置は現在の診断位置+1ブロック=“12”で、インタバル時間はτ秒である。
【0055】
診断順序“12”のブロックは「不良ブロックなし」と判定され、この判定結果と現在の状態である(iii)前方隣接診断モードとに基づいて図2を参照すると次の状態は(iv)追跡診断モードとなり、次の診断位置は現在の移動距離間隔よりも短くなって現在の診断位置+kブロックとなり、好ましくはインタバル時間もt分に短縮する。さらに、追跡診断の回数を計数する追跡カウンタを“0”にクリアする。
【0056】
ここで、「追跡診断」が繰り返し実行され一定時間以上経過しても不良ブロックが発見できない場合には「通常診断」に移行することとし、一定時間の経過の判定は「追跡診断」のインタバル時間が一定であるので、診断回数を計数して「追跡診断」の終了回数値(例えば12回)を超えたか否かによって行うこととする。
【0057】
「追跡診断」に移って初めて診断される診断順序“13”の正常なブロックにおいては、まず追跡カウンタの値“0”が追跡診断終了値“12”未満であるので(図2中の“YES”)、次の診断位置は現在の診断位置からkブロック後方のブロックであり、インタバル時間はt時間である。また追跡カウンタは1だけ加算される。
【0058】
診断順序14〜16においても正常なブロックが検出され、追跡診断が実行されるとともに「追跡カウンタ」が各診断毎に1だけ加算され診断順序16の時点で「追跡カウンタは」=“4”となっている。
【0059】
診断順序“17”の不良ブロックにおいては、(iv)追跡診断モード及び「不良ブロックあり」となり、次の状態は(ii)後方隣接診断モード、次の診断位置は現在の診断位置の1ブロック前、次の診断までのインタバル時間はτ秒である。
【0060】
さらに、「不良ブロック位置」に追跡診断後に始めて不良が検出されたパトロール診断位置である診断順序“17”のブロック番号が記憶される。
【0061】
この診断順序“17”においては、上記の診断順序“8”と同じ診断モード状態の変化と設定が行われている。
【0062】
以下同様にして、診断順序“18”で後方隣接診断が実行され、診断順序“19”〜“21”で前方隣接診断が実行されて診断順序“19”と“20”において不良ブロックが発見され、診断順序“22”〜“33”で追跡診断が実行される。
【0063】
この追跡診断においては、各診断毎に「追跡カウンタ」が1だけ加算され、診断順序33の時点において「追跡カウンタ」は“12”となっている。
【0064】
診断順序“33”のブロックにおいては、(iv)追跡診断モード、「不良ブロックなし」、及び「追跡カウンタ」<終了値(=12)ではないことから、図中の判定は“NO”となり、次の診断モードは(i)通常診断モードで、次の診断位置は現在の診断位置にKブロックを加算したブロックとなり、インタバル時間はT時間となる。
【0065】
診断順序“33”以下は上記の診断順序“1”以下と同様に不良ブロックが発見されるまで通常診断が実行される。
【0066】
上記の図1及び図2におけるパトロール診断は、(i)通常診断モード(又は(iv)追跡診断モード),(ii)「後方隣接診断モード」,(iii)「前方隣接診断モード」,(iv)追跡診断モードの順に診断モード状態を遷移させて実行したが、(i)通常診断モード(又は(iv)追跡診断モード),(iii)前方隣接診断モード,(ii)後方隣接診断モード,(iv)追跡診断モードの順に診断モード状態を言わば逆方向に遷移させて実行しても全く同様にして不良ブロック群A及びBに属する不良ブロックを検出することができる。
【0067】
これを簡単に説明すると、図3及び図4は、パトロール診断を(i)通常診断モード(又は(iv)追跡診断モード),(iii)前方隣接診断モード,(ii)後方隣接診断モード,(iv)追跡診断モードの順に実行した場合の動作原理〈2〉とその状態遷移をそれぞれ示している。
【0068】
図3においては、診断順序8の不良ブロック検出後は、前方隣接診断が順序9,10のブロックと、後方隣接診断が順序11,12のブロックでそれぞれ実行されて順序9及び順序11の診断で不良ブロックが検出されている。
【0069】
同様にして、診断順序17の不良ブロック検出後は、順序18〜22の診断についても前方隣接診断、後方隣接診断が順次実行されて順序18,19の診断で不良ブロックが検出されている。
【0070】
図4においは、(i)通常診断モード及び(iv)追跡診断モードの「不良ブロックあり」の場合には、次の状態を(iii)前方隣接診断モードとし、次の診断位置は現在の診断位置に1ブロック加算して前方隣接のブロックを指定している。
【0071】
また、(iii)前方隣接診断モードの「不良ブロックなし」の場合は、次の状態を(ii)後方隣接診断モードとし、次の診断位置は不良ブロック位置−1ブロックの位置のブロックを指定している。
【0072】
さらに、(ii)後方隣接診断モードの「不良ブロックなし」の場合は、次の状態を(iv)追跡診断モードとし、次の診断位置は現在の診断位置にkブロック加算して前方隣接のブロックを指定するとともに、「追跡カウンタ」が“0”にクリアされている。
【0073】
同図のその他の診断モード状態遷移、診断位置、インタバル時間、不良ブロック位置の記憶等は図2の場合の手順と同じである。
【0074】
【実施例】
図5は、本発明に係る磁気ディスク制御装置の実施例を機能構成で示しており、磁気ディスク装置1と磁気ディスク制御装置2は磁気ディスクインタフェースケーブル3を介して接続されている。
【0075】
磁気ディスク装置1は磁気ヘッド40、ディスク50(図1,3参照)、アクセスアームなどの媒体(図示せず)そのものを示す磁気ディスク4と、この磁気ディスクを駆動制御する磁気ディスク制御部5と、この磁気ディスク制御部5と磁気ディスク制御装置2との間のデータや制御信号を送受信するインタフェースとしての上位装置インタフェース制御部6とで構成されている。
【0076】
磁気ディスク制御装置2は磁気ディスク装置1の上位装置インタフェース制御部6と上記のデータや制御信号を送受信するインタフェースとしての磁気ディスクインタフェース制御部7と、このインタフェース制御部7を介して磁気ディスク装置1を制御する入出力命令制御部8と、オペレーティングシステム又はアプリケーションプログラムからの入出力割込みを受け付ける入出力割込み受付部9と、この入出力割込み受付部9からの割込み要求を解析してオペレーティングシステム又はアプリケーションプログラムからの入出力要求に応じて入出力命令制御部8内の制御回路を起動する割込み制御部10とで構成されている。
【0077】
さらに、磁気ディスク制御装置2はパトロール診断のインタバル時間を記憶するインタバル時間記憶部11と、このインタバル時間記憶部11に記憶されたインタバル時間が経過するとパトロール診断を要求する割込み信号を割込み制御部10に送るパトロール診断起動部12と、パトロール診断要求の割込み信号を受けた割込み制御部10からパトロール診断命令を受けて所定の診断モードでパトロール診断を実行するための制御命令を入出力命令制御部8に送る不良ブロック自動追尾パトロール診断制御部13と、このパトロール診断制御部13の制御動作に必要なパトロール診断位置を記憶するパトロール診断位置記憶部14と、不良ブロック位置を記憶する不良ブロック位置記憶部15と、追跡診断の回数を計数する追跡カウンタ記憶部16と、パトロール診断位置記憶部14が指定する診断位置が最大ブロック数を越えた時に戻る起点ブロック位置を指定する起点カウンタ記憶部17と、「不良ブロックなし/あり」の診断結果を記憶する診断結果記憶部18と、現在の診断モード状態を記憶する診断モード記憶部19と、後述する診断モード状態を不良ブロックの有無に関して示した状態遷移テーブルを記憶した状態遷移表記憶部20と、で構成されている。
【0078】
図6及び図7は上記の割込み制御部10及び不良ブロック自動追尾パトロール診断制御部13の動作をそれぞれ示すフローチャート図である。
【0079】
図8は図7で示されるパトロール診断制御部13に設定されている診断モードの状態遷移テーブル図であり、図2の状態遷移表図に対応している。
【0080】
図8中には、「通常診断モード」、「後方隣接診断モード」、「前方診断モード」、及び「追跡診断モード」にはそれぞれ状態番号0,1,2,3が付され、「不良ブロックなし」及び「不良ブロックあり」にはそれぞれ診断結果(又は要因)番号0,1が付されている。
【0081】
図9〜図12は図7で示されるパトロール診断制御部13の動作中において用いられる、通常診断モード、後方隣接診断モード、前方隣接診断モード、及び追跡診断モードにそれぞれ対応した処理を示すフローチャート図である。
【0082】
上記の図9〜図12のフローチャートは状態遷移の要因である不良ブロックの有/無に対応して(1)「不良ブロックなし」の場合の処理と、(2)「不良ブロックあり」の場合の処理とに別れている。
【0083】
以下、図5の実施例の動作を図6〜図12を参照して説明する。初期状態として「通常診断モード」の状態番号である“0”が診断モード記憶部19に設定され、通常診断時のインタバル時間T(例えば1時間)がインタバル時間記憶部11に設定され、最初にパトロール診断する磁気ディスクのブロック位置である例えば“1”がパトロール診断位置記憶部14及び起点カウンタ記憶部17に設定されている。
【0084】
なお、不良ブロック位置記憶部15、追跡カウンタ記憶部16、診断結果記憶部18は初期設定されていない。
【0085】
パトロール診断起動部12は時間を計測し、インタバル時間記憶部11に設定された1時間が経過すると割込み制御部10にパトロール診断を要求するための割込み信号を送る。
【0086】
割込み制御部10は、入出力割込み受付部9から入出力命令割込みが発生している場合(図6のステップS1の“Yes”)は、入出力命令割込みに該当する制御部を起動する命令を入出力命令制御部8に送り、この起動命令を受けて入出力命令制御部8は所定の入出力動作を実行する(同ステップS2)。
【0087】
そして、割込み制御部10は入出力制御部8を起動した後に入出力割込みの発生を監視する動作に戻る(同ステップS1)。
【0088】
入出力命令割込みが発生していない場合(同ステップS1の“No”)には、割込み制御部10は、パトロール診断起動部11からパトロール診断の割込みが発生していない場合(同ステップS3の“No”)は,入出力命令割込みの発生を確認する動作に戻る(同ステップS1)。
【0089】
パトロール診断の割込みが発生している場合(同ステップS3の“Yes”)は、割込み制御部10は不良ブロック自動追尾パトロール診断制御部13(以後パトロール診断制御部13と略称することもある)に起動命令を送りこのパトロール診断制御部13を起動する(同ステップS4)。
【0090】
割込み制御部10はパトロール診断制御部13を起動した後に入出力割込みの発生を監視する動作に戻る(同ステップS1)。
【0091】
割込み制御部10から起動命令を受けて起動したパトロール診断制御部13は(図7のステップS4)、パトロール診断位置記憶部14からパトロール診断を実行するブロック位置“1”を読み、ディスクのブロック“1”のデータを読込む命令を入出力命令制御部8に送り、この命令を受けた入出力命令制御部8は磁気ディスクインタフェース制御部7を介して磁気ディスク装置1からブロック“1”のデータを受信する動作を実行し、受信したデータをパトロール診断制御部13に送る(同ステップS5)。
【0092】
ブロック“1”のデータを受けたパトロール診断制御部13は、このデータにエラーが発生しているか否かを検査し(同ステップS6)、例えばエラーが発生していない場合(同ステップS6の“No”)は、診断結果記憶部18を“0”とする(同ステップS7)。
【0093】
上記の処理を実行したパトロール診断制御部13は、図8の状態遷移テーブルを記憶している状態遷移表記憶部20を参照して次の診断モードに移る処理を実行する。
【0094】
すなわち、パトロール診断制御部13は、診断モード記憶部19より「通常診断モード」を示す“0”を読み出し、診断結果記憶部18より「不良ブロックなし」を示す“0”を読み出し、図8の状態遷移テーブルを参照して「処理00」を実行することとなる。
【0095】
「処理00」の内容は図9(1)に示されており、次の診断モードを実行するために、パトロール診断位置記憶部14の記憶値“1”に移動ブロック数K=“4”を加算した“5”をパトロール診断位置記憶部14の新しい記憶値とし(同図(1)ステップS20)、インタバル時間記憶部11を1時間に設定し(同ステップS21)、診断モード記憶部18を通常診断モードである“0”に設定して(同ステップS22)、処理を終了する(同ステップS23)。
【0096】
上記の「処理00」を終了したパトロール診断制御部13は、パトロール診断位置記憶部14の記憶値“5”と最大ブロック番号“40”とを比較して(図7のステップS11)、最大ブロック番号値より記憶値が小さいので(同ステップS11の“Yes”)処理を終了する(同ステップS14)。
【0097】
一方、インタバル時間記憶部11が1時間に設定された時点(図9のステップS21)から1時間後にパトロール診断起動部12は割込み制御部10にパトロール診断割込みを要求し、これを受けた割込み制御部10はパトロール診断制御部13を起動する(図6のステップS4)。
【0098】
このパトロール診断制御部13は(図7のステップS4)、パトロール診断位置記憶部14からブロック位置“5”を読み込み、磁気ディスク装置1からブロック“5”のデータを受信する(同ステップS5)。
【0099】
ブロック“5”のデータを受けたパトロール診断制御部13は、このデータにエラーが発生しているか否かを検査し(同ステップS6)、例えばエラーが発生している場合(同ステップS6の“Yes”)は、診断結果記憶部18を“1”とし(同ステップS8)、さらにディスクの復旧処置やエラーであることを上位装置に知らせる処理を実行する(同ステップS9)。
【0100】
そして、パトロール診断制御部13は、診断モード記憶部19より“0”を読み出し、診断結果記憶部18より「不良ブロックあり」を示す“1”を読み出し、図8の状態遷移テーブルを参照して「処理01」を実行することとなる。
【0101】
図9(2)の「処理01」において、パトロール診断制御部は13は、パトロール診断位置記憶部14の記憶値“5”を不良と判定された最初のブロックの番号として不良ブロック位置記憶部15に記憶させ(同図(2)ステップS24)、パトロール診断位置記憶部14の記憶値“5”を1だけ減算した“4”をパトロール診断位置記憶部14の新しい記憶値とし(同ステップS25)、インタバル時間記憶部11を1秒に設定し(同ステップS26)、診断モード記憶部18を後方隣接診断モードである“1”に設定して(同ステップS27)、処理を終了する(同ステップS28)。
【0102】
「処理01」を終了したパトロール診断制御部13は、パトロール診断位置記憶部14の記憶値“4”と最大ブロック番号“40”とを比較して(図7のステップS11)、最大ブロック番号値より記憶値が小さいので(同ステップS11の“Yes”)処理を終了する(同ステップS14)。
【0103】
一方、インタバル時間記憶部11が1秒に設定された時点(図9のステップS21)から1秒後にパトロール診断起動部12は割込み制御部10を介してパトロール診断制御部13を起動する(図6のステップS4)。
【0104】
このパトロール診断制御部13は(図7のステップS4)、パトロール診断位置記憶部14から記憶値(ブロック位置)“4”を読み出し、磁気ディスク装置1からブロック“4”のデータを受信し、このデータにエラーが発生しているか否かを検査し(同ステップS6)、例えばエラーが発生した場合(同ステップS7の“Yes”)は、診断結果記憶部18を“1”とし(同ステップS8)、復旧処理等を実行する(同ステップS9)。
【0105】
そして、状態遷移表記憶部20を参照し、診断モード記憶部19の値“1”及び診断結果記憶部18の値“1”に基づいてパトロール診断制御部13は「処理11」を選択しコールする(同ステップS10)。
【0106】
この「処理11」では、パトロール診断位置記憶部14の値“4”から“1”だけ減算した“3”とし(図10(2)のステップS34)、インタバル時間記憶部11を1秒とし(同ステップS35)、診断モード記憶部19を“1”として終了する(同ステップS36,37)。
【0107】
以下、パトロール診断起動部12、割込み制御部10、及びパトロール診断制御部13が上記と同様の動作を実行し、磁気ディスクのブロック“3”のデータが読込まれ(図7のステップS5)、例えば「不良ブロックなし」と判定されて診断結果記憶部18に“0”が書き込まれる(同ステップS8)。
【0108】
パトロール診断制御部13は、状態遷移表記憶部20を参照して、診断モード記憶部19の値“1”及び診断結果記憶部18の値“0”から「処理10」をコールする(図7のステップS10)。
【0109】
この「処理10」において、パトロール診断位置記憶部14の値を不良ブロック位置記憶部15の記憶値“5”に“1”を加算した“6”とし(図10(1)のステップS30)、インタバル時間記憶部11を1秒とし(同ステップS31)、診断モード記憶部19を“2”として終了する(同ステップS32,S33)。
【0110】
以下、パトロール診断起動部12、割込み制御部10、及びパトロール診断制御部13が上記と同様の動作を実行し、例えばブロック“6”が「不良ブロックあり」と判定されて診断結果記憶部18に“1”が書き込まれる(図7のステップS8)。
【0111】
パトロール診断制御部13は状態遷移表記憶部20を参照して、診断モード記憶部19の値“2”、及び診断結果記憶部18の値“1”から「処理21」が選択される(図7のステップS10)。
【0112】
この「処理21」においてパトロール診断位置記憶部14の値“6”は“1”加算した“7”となり(図11(2)のステップS45)、インタバル時間記憶部11は1秒となり(同ステップS46)、診断モード記憶部19は“2”となる。
【0113】
以下、パトロール診断起動部12、割込み制御部10、及びパトロール診断制御部13が上記と同様の動作を実行し、ブロック“7”が例えば「不良ブロックなし」と判定されて診断結果記憶部18に“0”が書き込まれる(図7のステップS7)。
【0114】
パトロール診断制御部13は状態遷移表記憶部20を参照して、診断モード記憶部19の値“2”及び診断結果記憶部18の値“0”から「処理20」を選択する(図7のステップS10)。
【0115】
この「処理20」でパトロール診断位置記憶部14の値“7”は“2”を加算して“9”となり(図11(1)ステップS40)、インタバル時間記憶部11は10分となり(同ステップS41)、追跡カウンタ記憶部16が“0”にクリアされ(同ステップS42)、診断モード記憶部19は追跡診断モードである“3”となる。
【0116】
以下、パトロール診断起動部12、割込み制御部10、及びパトロール診断制御部13が上記と同様の動作を実行し、ブロック“9”が例えば「不良ブロックなし」と判定されて診断結果記憶部18に“0”が書き込まれる(図7のステップS7)。
【0117】
パトロール診断制御部13は状態遷移表記憶部20を参照して、診断モード記憶部19の値“3”及び診断結果記憶部18の値“0”から「処理30」を選択する(図7のステップS10)。
【0118】
この「処理30」においては、追跡カウンタ記憶部16の記憶値“0”と最大追跡診断回数“12”と比較し(図12(1)ステップS50)、記憶値“0”が最大追跡診断回数“12”より小さいので(同ステップS50の“Yes”)、パトロール診断位置記憶部14の値“9”を“2”だけ加算した“11”とし(同ステップS51)、インタバル時間記憶部11を10分とし(同ステップS52)、追跡カウンタ記憶部16を記憶値“0”を“1”だけインクリメントした“1”とし(同ステップS53)、診断モード記憶部19を“3”とする。
【0119】
以下、パトロール診断起動部12、割込み制御部10、及びパトロール診断制御部13が上記と同様の動作を実行し、ブロック“11”が例えば「不良ブロックなし」と判定されて診断結果記憶部18に“0”が書き込まれる(図7のステップS8)。
【0120】
パトロール診断制御部13は状態遷移表記憶部20を参照して、診断モード記憶部19の値“3”及び診断結果記憶部18の値“0”から「処理30」が選択する(図7のステップS10)。
【0121】
上記の「処理30」におけるブロック11と同様にしてブロック13,15,17,19,21,23,25,27,29,31、33が不良ブロックでないこととすると、各ブロックは10分毎に追跡診断モードで診断され、ブロック33においては、追跡カウンタ記憶部16は各診断毎に記憶値が“1”だけインクリメントされて“12”となり、診断モード記憶部19の記憶値は“3”となり、診断結果記憶部18は“0”である。
【0122】
パトロール診断制御部13は状態遷移表記憶部20を参照して、診断モード記憶部19の値“3”及び診断結果記憶部18の値“0”から「処理30」が選択される(図7のステップS10)。
【0123】
この「処理30」では追跡カウンタ記憶部16の値“12”と最大追跡診断回数“12”と比較し(図12(1)ステップS50)、記憶値“12”が最大追跡診断回数“12”より小さくないので(同ステップS50の“No”)、パトロール診断位置記憶部14の値“33”を“4”だけ加算した“37”とし(同ステップS56)、インタバル時間記憶部11を1時間とし(同ステップS57)、診断モード記憶部19を通常診断モードである“0”とする。
【0124】
すなわちブロック33のパトロール診断は通常診断モードに戻る。
【0125】
上記の「処理30」動作中において、例えばブロック15が「不良ブロックあり」とすると、診断結果記憶部18は「不良ブロックあり」である“1”となり(図7のステップS8)、診断モード記憶部19は“3”であるので「処理31」が選択される(同ステップS10)。
【0126】
この「処理31」において、パトロール診断制御部13は、パトロール診断位置記憶部14の記憶値“15”を不良ブロック位置記憶部15に記憶させ(図12(2)ステップS60)、パトロール診断位置記憶部14の記憶値“15”を1だけ減算した“14”とし(同ステップS61)、インタバル時間記憶部11を1秒に設定し(同ステップS62)、診断モード記憶部18を後方隣接診断モードである“1”に設定して(同ステップS63)、処理を終了する(同ステップS64)。
【0127】
また、例えば「処理30」を終了したパトロール診断制御部13は、パトロール診断位置記憶部14の記憶値が最大ブロック番号“40”以下でない場合は(図7のステップS11の“No”)、起点カウンタ記憶部17の記憶値“1”は“1”加算されて“2”とし(同ステップS12)、さらにパトロール診断位置記憶部14にこの起点カウンタ記憶部17の記憶値“2”が記憶され(同ステップS13)、パトロール診断を行うブロック位置が最初に診断されたブロックの後の隣接するまだ診断が実行されていないブロックに設定される。
【0128】
以下同様にして、パトロール診断が行われていない残りのブロックの診断が順次実施されることとなる。
【0129】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明に係る磁気ディスク制御装置によれば、不良ブロックを検出したとき該不良ブロックの後方又は前方に隣接するブロック位置に該磁気ヘッドをそれぞれ戻してブロックの良否を診断する後方又は前方隣接診断を不良でないブロックが検出されるまで短いインタバル時間で繰り返し行い、後方又は前方隣接診断において不良でないブロックが検出された場合に、次のパトロール診断は最初の不良ブロックの前方又は後方に隣接するブロック位置に該磁気ヘッドを移動させてブロックの良否をそれぞれ診断する前方又は後方隣接診断を不良でないブロックが検出されるまで短いインタバル時間で繰り返し行い、さらに前方又は後方隣接診断において不良でないブロックが検出された場合に、次のパトロール診断は、短い距離間隔と短いインタバル時間で該磁気ヘッドを移動してブロックの良否を診断する追跡診断を繰り返し実行するように構成したので、不良ブロック群に属する連続した全ての不良ブロックを短い時間で発見すること、及び複数の近傍の不良ブロック群を短い時間で発見すること、が可能となった。
【0130】
これを従来及び本発明のパトロール診断について、不良ブロックの発見時間を測定して説明する。
【0131】
図13(1)は従来のパトロール診断における磁気ディスク装置1のディスク表面50の簡単なモデルを配列で示しており、配列の1マスが1ブロックに相当する。ブロックの総数は40個であり、このうち網掛けされた6ブロックが不良のブロックである。
【0132】
従来のパトロール診断は、図13(2)に示されるように、(仕様1)最大ブロック番号:40ブロック、(仕様2)インタバル時間:1時間、(仕様3)磁気ヘッド移動距離:4ブロック、の仕様で行われた。
【0133】
同図(1)において、パトロール診断は起点として矢印で示されているブロックから開始され、パトロール診断を進めて行くうちに最大ブロック番号値を越えた場合には、起点を1ブロック分だけ後方にずらした起点に戻って行われた。
【0134】
上記のようにして行われたパトロール診断の診断順序の番号が各ブロックを表すマス内に示されている。
【0135】
同図(3)は従来例を示した同図(1)に対する本発明に係る磁気ディスク制御装置1のディスク表面50の配列を示しており、ブロック総数、不良ブロック数と配置は従来例と同じである。
【0136】
本発明のパトロール診断は、同図(4)に示されるように、(仕様1)最大ブロック番号:40ブロック、(仕様2)インタバル時間:通常診断モードでは1時間、後方及び前方隣接診断モードでは1秒間、追跡診断モードでは10分間、(仕様3)磁気ヘッド移動距離:通常診断モードでは4ブロック、後方及び前方隣接診断モードでは1ブロック、追跡診断モードでは2ブロック、(仕様4)追跡診断モード回数:12回(2時間)、の仕様で行われた。
【0137】
また、パトロール診断位置が最大ブロック番号数を越えた場合は、従来のパトロール診断と同じ手順で起点を移動して行われる。
【0138】
上記のようにして行われたパトロール診断の診断順序の番号が同図(1)の従来のパトロール診断の場合と同様に示されている。
【0139】
図14は、従来及び本発明のパトロール診断を上記のそれぞれの条件のもとに行い全6個所の不良ブロックが発見されるまでの時間を示している。
【0140】
従来のパトロール診断においては、同じ不良ブロック群に属する隣接する不良ブロックが発見される順番が1個目(診断順序4)、3個目(同14)、及び5個目(同33)と2個目(同10)、4個目(同20)、及び6個目(同39)であり、発見されるまでの時間が1時間単位以上で長いことがわかる。
【0141】
一方、本発明のパトロール診断においては、同じ不良ブロック群に属する隣接する不良ブロックが発見される順番がそれぞれ1個目(診断順序4)、2個目(同5)、及び3個目(同7)と4個目(同19)、5個目(同20)、及び6個目(同22)であり、最初の不良ブロック(1個目)が発見されると同じ不良ブロック群に属するブロック(2,3個目)は3秒以内で発見されている。
【0142】
さらに、別の不良ブロック群に属するブロック(4個目)は約1時間で発見され、このブロックと同じ不良ブロック群に属する残りのブロック(5,6個目)は3秒以内で発見されている。
【0143】
6個の不良ブロック全てが発見される時間は、従来の診断においては39時間掛かり、本発明の診断によれば5時間50分7秒しか掛かっていない。
【0144】
図16は図15の測定結果をグラフにまとめたもので、従来及び本発明のパトロール診断で1個目の不良ブロックを発見する時間は同じであるが、2個目以後は本発明の診断は従来の診断に比べて残りの不良ブロックを効率よく迅速に発見していることを示している。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る磁気ディスク制御装置の動作原理<1>を説明する図である。
【図2】本発明に係る磁気ディスク制御装置の動作原理<1>の状態遷移図である。
【図3】本発明に係る磁気ディスク制御装置の動作原理<2>を説明する図である。
【図4】本発明に係る磁気ディスク制御装置の動作原理<2>の状態遷移図である。
【図5】本発明に係る磁気ディスク制御装置の実施例における機能構成を示すブロック図である。
【図6】本発明に係る磁気ディスク制御装置の実施例における割込み制御部の動作を示すフローチャート図である。
【図7】本発明に係る磁気ディスク制御装置の実施例における不良ブロック自動追尾パトロール診断制御部の動作を示すフローチャート図である。
【図8】本発明に係る磁気ディスク制御装置の実施例における診断モードの状態遷移テーブル図である。
【図9】本発明に係る磁気ディスク制御装置の実施例における通常診断モード時の処理フローチャート図である。
【図10】本発明に係る磁気ディスク制御装置の実施例における後方隣接診断モード時の処理フローチャート図である。
【図11】本発明に係る磁気ディスク制御装置の実施例における前方隣接診断モード時の処理フローチャート図である。
【図12】本発明に係る磁気ディスク制御装置の実施例における追跡診断モード時の処理フローチャート図である。
【図13】従来及び本発明に係る磁気ディスク制御装置におけるパトロール診断の実施結果例を示す図である。
【図14】従来及び本発明に係る磁気ディスク制御装置におけるパトロール診断の実施測定時間結果例を比較したグラフ図である。
【図15】従来の磁気ディスク制御装置におけるパトロール診断の動作を示す原理図である。
【図16】従来の磁気ディスク制御装置における不良ブロックが存在するパトロール診断の動作を示す原理図である。
【符号の説明】
1 磁気ディスク装置
2 磁気ディスク制御装置
3 磁気ディスクインタフェースケーブル
4 磁気ディスク
5 磁気ディスク制御部
6 上位装置インタフェース制御部
7 磁気ディスクインタフェース制御部
8 入出力命令制御部
9 入出力割込み受付部
10 割込み制御部
11 インタバル時間記憶部
12 パトロール診断起動部
13 不良ブロック自動追尾パトロール診断制御部
14 パトロール診断位置記憶部
15 不良ブロック位置記憶部
16 追跡カウンタ記憶部
17 起点カウンタ記憶部
18 診断結果記憶部
19 診断モード記憶部
20 状態遷移表記憶部
40 磁気ヘッド
50 ディスク表面
図中、同一符号は同一又は相当部分を示す。

Claims (3)

  1. 一定のインタバル時間毎に一定の距離間隔で磁気ディスク装置の磁気ヘッドを移動させてブロックの良否をパトロール診断する磁気ディスク制御装置において、
    不良ブロックを検出したとき該不良ブロックの後方又は前方に隣接するブロック位置に該磁気ヘッドをそれぞれ戻して又は進めてブロックの良否を診断する後方又は前方隣接診断を不良でないブロックが検出されるまで繰り返し行い、
    該後方又は前方隣接診断において不良でないブロックが検出された場合に、それぞれ、次のパトロール診断は最初の不良ブロックの前方又は後方に隣接するブロック位置に該磁気ヘッドを移動させてブロックの良否をそれぞれ診断する前方又は後方隣接診断を不良でないブロックが検出されるまで繰り返し行い、そして、
    該前方又は後方隣接診断において不良でないブロックが検出された場合に、次のパトロール診断は、該距離間隔を第1の距離間隔としたとき該第1の距離間隔より短い第2の距離間隔で該磁気ヘッドを移動してブロックの良否を診断する追跡診断を繰り返し行い、該追跡診断により一定時間経過後までに不良ブロックが検出出来なかった場合に磁気ヘッドの移動距離を該第1の距離間隔に戻して診断することを特徴とした磁気ディスク制御装置。
  2. 請求項1おいて、
    該後方又は前方隣接診断時に該インタバル時間より短いインタバル時間でパトロール診断を行うことを特徴とした磁気ディスク制御装置。
  3. 請求項において、
    該追跡診断時に該インタバル時間より短いインタバル時間でパトロール診断を行うことを特徴とした磁気ディスク制御装置。
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