JP3694894B2 - 正常アグリカンの測定法および測定用キット - Google Patents

正常アグリカンの測定法および測定用キット Download PDF

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Description

技術分野
本発明は、関節液中に遊出した軟骨基質成分の量および質を、基質代謝に関する貴重な情報源として有効に利用する技術に関する。本発明は、整形外科領域における関節疾患の生化学的診断に関する。具体的には、本発明は正常アグリカンの測定法および測定用キット関する。
さらに詳しくは、本発明は検体中に存在する正常アグリカンのみを検出する正常アグリカンの測定法およびその測定法に使用する測定用キットに関するものである。
本発明では、「正常アグリカン」とは、ヒアルロン酸との結合能を有するアグリカンを意味する。
背景技術
正常な関節軟骨では、軟骨基質の合成と分解はバランスよく調和しているが、病態関節の軟骨では、病態の種類にかかわらず、軟骨基質の分解が進していることが知られている。分解された軟骨基質は、まず、関節液中に遊出し、その後血中に移行して代謝される。したがって、関節液中に遊出した軟骨基質成分の量ならびに質は、基質代謝に関する貴重な情報源である。プロテオグリカンは軟骨基質の主要成分であり、軟骨プロテオグリカンの特徴は、ヒアルロン酸と会合できることであり、この能力により、軟骨基質中ではII型コラーゲンとともに巨大な基質構造が構築されている。軟骨基質の主要なプロテオグリカンであるアグリカン、およびその糖鎖であるグリコサミノグリカンの量ならびに質は、軟骨基質の分解が亢進しているかどうかを知る手がかりとなる。
従来、正常アグリカンを定量する場合、ヒアルロン酸−アグリカン会合体を超遠心法(Heinegard,D.,et al.,J.Biol.Chem.,249,4250(1974))、ゲルクロマトグラフィー法(岩田久,新生化学実験講座,第3巻,糖質II,452〜455頁,1991年4月15日,(株)東京化学同人発行)により分離して、その量を測定する方法が知られている。しかし、処理に多くの時間を要し、また、検体必要量も少なくない。
そのため正常アグリカンを定量する改良方法、すなわち処理時間が短く、また、検体必要量の少ない定量方法が必要となる。また正常アグリカンの変化と病態関節との相関関係を量的に検出して、関節炎の診断や治療方針の判断に利用できる、病態関節であるか正常関節であるかの判定、さらには病態関節の種類の判定をすることが望まれている。
関節液中のプロテオグリカンが関節炎のマーカー分子として有用であることは前述のとおりであるが、ある種の関節炎においてはプロテオグリカンの濃度が正常関節と比較して低くなる場合もあり、プロテオグリカンの濃度の上昇は必ずしも病態関節であることを反映していない。
発明の開示
本発明は、病態関節と常関節を識別できる新たなマーカー分子の測定法を提供することを目的とする。また、本発明は性質の異なる関節炎の種類を判別できるマーカー分子の測定法を提供することを目的とする。
詳しくは本発明は、検体中の、特に体液中の、正常アグリカンを簡便かつ高感度に測定するための方法およびキット提供を目的とする。
さらに詳しくは、本発明は検体中に存在する正常アグリカンのみを検出する正常アグリカンの測定法およびその測定法に使用する測定用キット提供を目的とする
軟骨に特異的で、基質代謝を鋭敏に反映する成分が病態関節のマーカー分子として有用であるが、軟骨基質の主要プロテオグリカンであるアグリカン、およびその糖鎖であるグリコサミノグリカン(glycosaminoglycans;以下、「GAGs」と省略することもある。)は、マーカー分子として要求される資質を備えた軟骨基質成分として挙げることができる。
プロテオグリカンについて概略する。
プロテオグリカンはコアタンパクとよばれるタンパク質にグリコサミノグリカンが共有結合している物質の総称で、結合組織や細胞膜などに存在し、それぞれ、独自の機能を有している。
軟骨中の主要なロテオグリカンは、アグリカン(aggrecan)とよばれるもので、グリコサミノグリカンとしてコンドロイチン硫酸とケラタン硫酸を有している。
正常アグリカンのコアタンパクの分子量は20万−30万で、アミノ末端に2個(末端側からG1、G2トメイン)、カルボキシ末端に1個(G3ドメイン)の球状ドメインがある。軟骨基質においては、正常アグリカンはG1ドメインでヒアルロン酸と結合し、巨大な会合体(ag-gregate)を形成している。この会合体は正常アグリカンとヒアルロン酸の双方に結合するリンクタンパク(分子量4万〜5万)という糖タンパクにより、安定化されている。G2とG3ドメインの間にはGAGs結合領域があり、多数のコンドロイチン硫酸鎖とケラタン硫酸鎖、さらにN−またはO−結合型のオリゴ糖鎖が結合している。
コンドロイチン硫酸はN−アセチルガラクトサミンとグルクロン酸の二糖単位から構成され、硫酸基の位置により、数種類の二糖構造が知られている。ヒトアグリカンでは、N−アセチルガラクトサミンの6位に硫酸基を持つもの(C6S)が全体の約90%を占め、以下、4位に持つもの(C4S)、硫酸基を持たないもの(C0S)の順である。これらの構造は別々の糖鎖として存在しているのではなく、1本のコンドロイチン硫酸鎖の中で、異なる二糖構造として存在している。
ケラタン硫酸はN−アセチルグルコサミンとガラクトースの二糖単位から構成され、N−アセチルグルコサミンの6位に硫酸基をもつモノ硫酸構造と、N−アセチルグルコサミンとガラクトース双方の6位に硫酸基を持つジ硫酸構造が知られており、アグリカンではジ硫酸構造が多く含まれている。
上述のようにコンドロイチン硫酸は分子内にカルボキシル基と硫酸基を、ケラタン硫酸は硫酸基を共有しているため、アグリカンは多量の水を保持できる。また、これらの陰性荷電の反発により、グリコサミノグリカン鎖は伸展したコイル状の形態をとる傾向がある。アグリカンは単独でもそのグリコサミノグリカン鎖の性質により、大きな体積を占有する水和した分子であるが、軟骨基質においては、リンクタンパクとともにヒアルロン酸と会合し、巨大な水和ゲルを形成している。この会合体がII型コラーゲンの骨格間を充填しているため、軟骨は特徴的な弾性体として機能することができる。
関節炎に伴う軟骨破壊はアグリカンの分解から始まり、関節炎の種類にかかわらず、アグリカンの開裂は主に、G1とG2ドメイン間に起こることが報告されている。分解され、G1ドメインを失ったアグリカンは、基質中のヒアルロン酸との結合能力がないため、粗造化した軟骨から関節液中へ容易に遊出される。したがって、関節液中のアグリカンおよびその分解物の量と質は、軟骨破壊に関する貴重な情報源である。
次いで、ヒアルロン酸について概略する。
ヒアルロン酸は、N−アセチルグルコサミンとグルクロン酸の二糖単位から構成されるグリコサミノグリカンの一つで、軟骨基質中では、含量は少ないものの、上述のようにプロテオグリカン会合体の形成という重要な機能を果たしている。一方、関節液では、2−3mg/mlの濃度で含有される主要成分の一つであり、滑膜細胞で産生されている。関節液中のヒアルロン酸の分子量は数百万と大きく、他の成分に比べて大きな空間を占有すると共に内部に多量の水を保持している。関節液中の濃度では、ヒアルロン酸の各分子は相互に重なりあっており、結果として、関節液に必要な粘性を付与することになる。すなわち、関節液中のヒアルロン酸の分子量および濃度は、関節液の特性である粘性と密接に関連している。
上記の見地から、関節液や血液などの体液中のアグリカンやグリコサミノグリカン濃度と関節疾患との関が研究されているが、痛風や外傷性関節炎(TA)のように、軟骨破壊急激に進行する関節炎では、関節液中の上記マーカー分子の著しい増加が認められるものの、変形性関節症(OA)や慢性関節リウマチ(RA)のように、軟骨破壊の進行が遅い関節炎では、軟骨基質成分は徐々に遊出するため、関節液や血液におけるマーカー分子の変動はあまり明確ではない。
この理由としては、以下の事項が考えられる。
関節液におけるこれらマーカー分子の濃度および総量(濃度に関節液量をかけたもの)は、軟骨破壊の程度以外に、軟骨量や関節腔内からの分解物の消失速度、さらに血漿成分の流入量によっても変動を受ける。極端な例として、末期の慢性関節リウマチのように、関節軟骨がほとんどない場合が挙げられる。このような関節液中のアグリカンやグリコサミノグリカンの濃度が正常関節液中の濃度に比べて低くても何ら不思議ではない。
上記のような因子の影響を排除して、できるだけ正確に関節炎の病態を把握するためには、関節液や血清中におけるマーカー分子の分解または変性程度を知る必要がある。本発明者らは、アグリカンの分解または変性の程度を検出するには、ヒアルロン酸と会合体を形成し得る正常アグリカンとその他のプロテオグリカンとの関係を把握すれば正常関節と病態関節の識別ができること、さらに両者の濃度のパターンにより、関節炎の種類の判別が可能であることを見いだした。
ヒアルロン酸結合部位(G1ドメイン)をもつ正常アグリカンは関節液中においてもヒアルロン酸と会合体を形成するが、この会合能力はアグリカンの分解または変性の有用な指標と成り、全プロテオグリカン量に対する正常(会合型)アグリカンの割合は、アグリカンの分解以外の因子の影響を受けにくいからである。さらに、本発明者らはヒアルロン酸との結合能を有する正常アグリカンを簡単かつ正確に測定する方法を見いだした。
本発明は、全プロテオグリカン量に対する正常アグリカンの割合が、アグリカンの分解以外の因子の影響を受けにくいこと、ならびに、ヒアルロン酸結合部位をもつ正常アグリカンが関節液中においてもヒアルロン酸と会合体を形成することに着眼し、この会合能力を指標として利用するものである。
まず、本発明はヒアルロン酸と結合できる正常アグリカンの測定方法を提供する。本発明の測定方法は、検体中に存在する、ヒアルロン酸との結合能を有する正常アグリカンをヒアルロン酸との結合能を有さないプロテオグリカンから分別し、正常アグリカンのみを検出することを特徴とする。
上記ヒアルロン酸との結合能を有する正常アグリカンの、ヒアルロン酸との結合能を有さないプロテオグリカンからの分別は、上記工程A,Bからなる。
A 検体中の正常アグリカンと結合したヒアルロン酸および遊離のヒアルロン酸を分解または除去する工程、および
B 上記Aで得られた処理検体を、正常アグリカンを結合または吸着できる固相と接触させ、検体中の正常アグリカンのみを該固相に結合または吸着させ、その他のプロテオリカンと分離する工程。
上記A工程において、検体中のヒアルロン酸をあらかじめ除去しておくのは、正常アグリカンは検体中のヒアルロン酸と結合しているが、本発明の測定方法が正常アグリカンのヒアルロン酸との結合能力に基づいているため、その必要がある。検体中のヒアルロン酸をあらかじめ除去するために、ヒアルロン酸を特異的に分解できる酵素やタンパク変性剤を使用する。
ヒアルロン酸を分解できる酵素としては、ヒアルロン酸を分解するヒアルロニダーゼのほか、コンロイチナーゼABCが挙げられる(「糖鎖工学」,282〜315頁,1992年8月1日,(株)産業調査会発行)。
ヒアルロニダーゼとしては、ストレプトミセス属に属する微生物(例えば、Streptomyces hyalurolyticus)由来の酵素(EC4.2.2.1)、薬用ヒル由来の酵素(EC3.2.1.36)、ウシ睾丸由来の酵素(EC3.2.1.35)、ストレプトコッカス属に属する微生物(例えば、Streptococcus dysgalactie)由来の酵素が挙げられ、これらはいずれも生化学工業(株)から市販されている。
また、コンロイチナーゼABC(EC4.2.2.4)としてはプロテウス属に属する微生物(例えば、Proteus vulgaris)由来の酵素(生化学工業(株)販売)が挙げられる。また、タンパク変性剤としては4Mグアニジン塩酸、7M尿素等が挙げられる。
A工程の処理条件は限定されないが、酵素を使用する場合はその至適温度、至適pHを考慮した条件で処理を行う。以後の処理を考慮するとヒアルロニダーゼの利用が好ましい。
またタンパク変性剤を使用した場合は、さらに、塩化セシウムやグリセロール等を用いる密度勾配超遠心分離法等(続生化学実験講座,第4巻,複合糖質研究法,糖脂質とプロテオグリカン,1986年1月16日,(株)東京化学同人発行,第253〜263頁参照)を利用して、正常アグリカンをヒアルロン酸から分離する。タンパク変性剤として尿素を使用した場合は、別の方法として、陰イオン交換クロマトグラフィーを利用することもできる(同上,第265〜275頁参照)。そして分離された正常アグリカンについて希釈あるいは透析等を行い、共存するタンパク変性剤の濃度を下げるか、あるいはタンパク変性剤を除去する。タンパク変性剤がグアニジン塩酸の場合0.4M以下にすることで、また、尿素の場合1.0M以下にすることで、該正常アグリカンを、B工程における固相に結合させることができる。
上記B工程において、ヒアルロン酸との結合能を有する正常アグリカンを選択的に結合または吸着できる固相を使用する。この様な固相としてはヒアルロン酸を固定化した固相が挙げられる。具体的には、共有結合法、物理的吸着法など固定化酵素の調製法として一般的な方法[「固定化酵素」、1975年3月20日、(株)講談社発行、第9〜75頁参照]を応用してヒアルロン酸を固相に固定化することができる。
例えば、ヒアルロン酸の官能基(水酸基、カルボキシル基)と固相の官能基(水酸基、カルボキシル基、アミノ基等)とを縮合剤(例えば、1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミドのような水溶性のカルボジイミ(WSC)、ジシクロヘキシルカルボジイミド(DCC)等)を用いて共有結合させることができる。固相としてはアミノ基等の官能基を有するポリスチレン、セルロース、ガラス等からなる担体(免疫測定用のマイクロプレート、クロマトグラフィー用担体等)が好ましい。簡便性と高い感度を得るためには、免疫測定用のマイクロプレートがより好ましい。
B工程の処理は、先ずA工程処理後の検体を上記固相と接触させ、検体と固相を分離し(傾斜、濾過、遠心分離等により)、必要により洗浄することによって正常アグリカン以外のプロテオグリカンを固相から除去し、固相に結合した正常アグリカンを検出する。
また、検体を上記固相と接触させる際に、正常アグリカンとヒアルロン酸との結合または吸着を安定化するための試薬を、共存させることが好ましい。該安定化するための試薬としては、リンクタンパク等を挙げることができ、100ng/ml〜100μg/mlの濃度で共存させることが好ましい。
リンクタンパクは公知の方法、例えば、続生化学実験講座,第4巻,複合糖質研究法,II,253−263頁,1986年1月16日(株)東京化学同人発行に記載の塩化セシウム沈降平衡遠心法によって得られるものを使用すればよい。
または、上記ヒアルロン酸との結合能を有する正常アグリカンの、ヒアルロン酸との結合能を有さないプロテオグリカンからの分別は、検体中のヒアルロン酸と結合している正常アグリカンの会合体を、分子量の差によって、ヒアルロン酸との結合能を有さないプロテオグリカンから分離する工程からなる。その分子量の差による分別手段は、ヒアルロン酸と結合している正常アグリカンの会合体を濾取できる濾過膜を備えた濾過器具または、ゲル濾過を行うための器具を使用することができる。
検体が判定対象関節に由来する関節液の場合、検体中の正常アグリカンはヒアルロン酸と結合し、分子量数百万以上の巨大分子を形成する。このものは適当な孔径(0.1〜0.45μm、好ましくは0.2μm程度)の濾過膜で保持されるが、ヒアルロン酸と結合できないアグリカンはこの濾過膜を通過する。この目的のために、種々の濾過膜を使用できるが、非特異的吸着の少ない濾過膜、例えば、テフロン製のものが好ましい。
この濾過膜を適当な濾過装置に装着させ、検体を適当な圧力や遠心力により濾過する。体液として関節液以外の検体を対象とする場合は、ヒアルロン酸と結合している正常アグリカンの会合体(以下、ヒアルロン酸−アグリカン会合体ということもある)を形成させるために、検体中に分子量数十万以上のヒアルロン酸を添加することが必要である。
本発明の測定方法において、分別した正常アグリカンは、プロテオグリカンを検出する手段を用いて検出する。プロテオグリカンを検出する手段は、該正常アグリカンに結合したケラタン硫酸またはコンドロイチン硫酸あるいは正常アグリカンのコアタンパクの特異的検出手段が採用される。
すなわち、本発明は以下のA,BおよびC工程からなる正常アグリカンの測定法(以下、「測定法1」という。)を提供する。
測定法1
A 検体中の正常アグリカンと結合したヒアルロン酸および遊離のヒアルロン酸を分解または除去する工程、
B 上記Aで得られた処理検体を、正常アグリカンを結合または吸着できる固相と接触させ、検体中の正常アグリカンのみを該固相に結合または吸着させ、その他のプロテオグリカンと分離する工程、および
C 固相に結合または吸着した正常アグリカンを検出する工程。
またB工程において検体を該固相に接触させる際に、正常アグリカンとの吸着を安定化するための試薬を共存させておくことが好ましい。
正常アグリカンは固相のヒアルロン酸とヒアルロン酸結合部位(G1ドメイン)で結合する。この結合または吸着した正常アグリカンを、プロテオグリカンを検出するための種々の手法を用いて検出する。例えば、1,9−ジメチルメチレンブルー等の色素により、正常アグリカンに結合している硫酸化グリコサミノグリカンを染色することによって検出する。あるいは、硫酸化グリコサミノグリカンである、コンドロイチン硫酸やケラタン硫酸を特異的な抗体を用いる免疫測定法(イムノアッセイ)もしくは免疫染色によって検出するか、あるいは高速液体クロマトグラフィーにより検出する。さらに、正常アグリカンのコアタンパクに対する抗体も利用できる。
本発明は少なくとも、ヒアルロン酸結合部位(G1ドメイン)、G2ドメイン、グリコサミノグリカンを保持している正常アグリカンを測定することを目的としているため、ヒアルロン酸結合部位で固相に結合または吸着した正常アグリカンを検出する方法としては、ケラタン硫酸またはコンドロイチン硫酸などのグリコサミノグリカンを検出する方法が好ましい。簡便性と十分な感度を得るためには、コンドロイチン硫酸やケラタン硫酸の抗体を利用することが好ましい。
コンドロイチン硫酸またはケラタン硫酸に対する抗体としては、正常アグリカンに結合したこれら硫酸化グリコサミノグリカンに対して特異性を有するものであればよい。
コンドロイチン硫酸に対する抗体として、種々のモノクロナール抗体が知られており、一般に入手可能である(新生化学実験講座,第3巻,糖質II,385〜391頁,1991年4月15日,(株)東京化学同人発行;抗体名、CS−56,MO−225,MC21C,S54C,3B3)。
特にMO−225(「抗−コンドロイチン硫酸(タイプ−D)」)は生化学工業株式会社から市販されている(特開昭63−137695号公報参照)。
ケラタン硫酸に対する抗体として、モノクロナール抗体が知られており、一般に入手可能である(新生化学実験講座,第3巻,糖質II,391〜393頁,1991年4月15日,(株)東京化学同人発行;抗体名、1/20/5D4または5D4)。5D4は「抗−ケラタン硫酸,ヒト」として生化学工業株式会社から市販されている(J.Biol.Chem.,258,8848(1983),特開昭60−224065号公報参照)。
または、本発明は以下のAおよびB工程からなる正常アグリカンの測定法(以下、「測定法2」という。)を提供する。
測定法2
A 検体中のヒアルロン酸と結合している正常アグリカンの会合体を、分子量の差によって、ヒアルロン酸との結合能を有さないロテオグリカンから分離する工程、および
B 濾過膜上に回収されたヒアルロン酸−アグリカン会合体を検出する工程。
上記濾過膜上に保持されたヒアルロン酸−アグリカン会合体を種々の手法を用いて検出する。例えば、1,9−ジメチルメチレンブルーにより、前記と同様に硫酸化グリコサミノグリカンを検出する。
あるいは、硫酸化グリコサミノグリカンである、コンドロイチン硫酸やケラタン硫酸を前記と同様に特異的抗体や高速液体クロマトグラフィーにより検出する。さらに、正常アグリカンのコアタンパクに対する抗体も利用できる。
本発明は少なくとも、ヒアルロン酸結合部位(G1ドメイン)、G2ドメイン、グリコサミノグリカンを保持している正常アグリカンを測定することを目的としているため、ヒアルロン酸結合部位で固相に結合または吸着した正常アグリカンを検出する方法としては、グリコサミノグリカンを検出する方法が好ましい。簡便性と十分な感度を得るためには、コンドロイチン硫酸やケラタン硫酸の抗体を利用することが好ましい。
検体は限定されないが、好ましくは判定対象関節に由来する関節液である。
本発明において、ヒアルロン酸結合部位で固相に結合または吸着した正常アグリカンを検出する方法として、コンロイチン硫酸やケラタン硫酸の抗体を利用する方法について説明する。
正常アグリカンのコアタンパク質は特異的にそして可逆的にヒアルロン酸と結合するヒアルロン酸結合領域を有する。ケラタン硫酸は複数の部分で正常アグリカンのコアタンパク質と共有結合しているグリコサミノグリカンであり、ヒアルロン酸結合領域付近のケラタン硫酸濃厚領域で結合している。
生物試料中のコンドロイチン硫酸およびケラタン硫酸の量を測定するため前記の抗体を利用したいくつかのイムノアッセイが知られている。
Thonar等の「クアンティフィケーション オブ ケラタン スルフェート イン ブラッド アズ ア マーカー オブ カーティレージ カタボリズム(Quantification of Keratan Sulfate in Blood as a marker of Cartilage Ctabolism),Arthrit is and Rheumatism,1985年,28巻,1367−1376頁」には、成人ヒト血清中のケラタン硫酸の量を測定するため、ケラタン硫酸に特異的なモノクローナル抗体を使用した酵素免疫測定法(ELISA)が記載されている。
上記ケラタン硫酸の量を測定する方法を例示する。
ヒアルロン酸を固相に結合させてヒアルロン酸固定化固相を形成し、
検体中の正常アグリカンと結合したヒアルロン酸および遊離のヒアルロン酸を分解または除去する工程で得られた処理検体とリンクタンパクを、の固相と接触させ、インキュベートし、遊離の正常アグリカンを前記固相上の結合ヒアルロン酸に結合させ、
工程の生成物をケラタン硫酸反応性抗体と接触させ、該抗体を、前記固相上の結合ヒアルロン酸と結合している正常アグリカンのケラタン硫酸と結合させ、
前記ケラタン硫酸と結合した上記抗体を検出し、
前記ケラタン硫酸と結合した抗体の量を試料中の正常アグリカンの量と相関づける。
上記において固相(マイクロプレート等)に結合した抗ケラタン硫酸抗体を検出する方法の一例として、該抗体と反応性を有する第2抗体であって、酵素、放射性同位元素、蛍光物質、ビオチン、アビジン等の適当な標識物質によって標識化された抗体を、上記工程におけるケラタン硫酸と結合した固相上の抗体の検出に使用することができる。
例えば第1抗体が抗ケラタン硫酸モノクローナルマウス抗体であるとき、標識化した第2抗体としては、標識物質を結合した抗マウスイムノグロブリン抗体を使用することができる。この様な各種動物のイムノグロブリンに対して特異性を有し、ペルオキシダーゼ、アルカリホスファターゼ、フルオレセインイソチオシアネート(FITC),7−アミノ−4−メチルクマリン−3−酢酸(AMCA),ビオチン等で標識化された第2抗体は、例えば生化学工業株式会社からジャクソン社の抗体が市販されており、容易に入手できる。
ペルオキシダーゼで標識化された第2抗体を使用する場合、固相に結合した第1抗体−第2抗体結合の検出は、通常ペルオキシダーゼによる発色反応によって行う。
すなわち、ペルオキシダーゼの基質である過酸化水素と発色物質(O−フェニレンジアミン、3,3',5,5'−テトラメチルベンジジン)を用い、固相に結合したペルオキシダーゼの量に比例して発色させ、用いた発色物質に適した波長での吸光度を測定する。固相がマイクロプレートである場合、マイクロプレートリーダー〔例、ウェルリーダーSK601(生化学工業株式会社)、MR600(ダイナテック社)など〕を使用して吸光度を測定する。
上記した抗ケラタン硫酸抗体を使用する検出方法は、抗コンロイチン硫酸抗体を使用する場合にも応用できる。
本発明は、正常アリカンの測定方法に使用する測定キットを提供する。例えば、上記測定法1に使用する測定用キット(以下、「測定キット1」という。)であって、下記構成試薬A,BおよびCからなる。
測定キット1
A 検体中の正常アグリカンと結合したヒアルロン酸および遊離のヒアルロン酸を分解または除去するための試薬、
B 正常アグリカンを特異的に結合または吸着するための固相、および
C 上記Bの固相に結合または吸着した正常アグリカンを検出するための試薬。
また、測定キット1にさらに、正常アグリカンとヒアルロン酸との結合または吸着を安定化するための試薬を追加することが可能である。
上記Bは、上記Aを用いる処理で得られた処理検体を、正常アグリカンを結合または吸着できる固相と接触させて、検体中の正常アグリカンを該固相に結合または吸着させる固相であって、一例として検体中のヒアルロン酸と結合できる正常アグリカンを選択的に結合または吸着させるために、ヒアルロン酸を共有結合または物理吸着させたマイクロプレートやクロマトグラフィー用の担体を使用することができる。簡便性と高い感度を得るためには、酵素免疫測定法(ELISA)等の免疫測定用のマイクロプレートが好ましい。
上記、該安定化するための試薬は、例えばリンクタンパク等である。
上記構成試薬Cは、該正常アグリカンに結合したケラタン硫酸またはコンドロイチン硫酸,あるいは正常アグリカンのコアタンパクの特異的検出試薬である。
本発明は、例えば、上記測定法2に使用する測定用キット(以下、「測定キット2」という。)であって、下記構成器具A,試薬Bからなる測定用キットを提供する。
測定キット2
A ヒアルロン酸と結合している正常アグリカンの会合体をヒアルロン酸との結合能を有さないプロテオグリカンから分別することができる分子量分画能を有する分別器具、および
B ヒアルロン酸−正常アグリカン会合体として分別された正常アグリカンを検出する試薬。
上記構成器具Aは、ヒアルロン酸と結合している正常アグリカンの会合体を濾取できる濾過膜を備えた濾過器具である。
上記構成試薬Bは、該正常アグリカンに結合したケラタン硫酸またはコンドロイチン硫酸,あるいは正常アグリカンのコアタンパクの特異的検出試薬である。
検体は好ましくは判定対象関節に由来する関節液である。
上記Aは、検体中のヒアルロン酸と結合している正常アグリカン(ヒアルロン酸−アグリカン会合体)を濾過膜により、回収する濾過膜および濾過装置である。検体中の正常アグリカンはヒアルロン酸と結合し、分子量数百万以上の巨大分子を形成する。このものは適当な孔径(0.1〜0.45μm、好ましくは0.2μm程度)の濾過膜で保持されるが、ヒアルロン酸と結合できないアグリカンはこの濾過膜を通過する。この目的のために、種々の濾過膜を使用できるが、非特異的吸着の少ない濾過、例えば、テフロン製のものが好ましい。この濾過膜を適当な濾過装置に装着させ、検体を適当な圧力や遠心力により濾過する。体液として関節液以外の検体を対象とする場合は、ヒアルロン酸−アグリカン会合体を形成させるために、検体中に分子量数十万以上のヒアルロン酸を添加することが必要である。
本発明は上記測定方法および測定用キットを利用する関節情報の判定方法を提供する。本発明を関節液を検体とすることにより、関節軟骨の基質代謝に関する情報を得ることができる。
正常な関節液中に含まれるプロテオグリカンは、あまり分解が進んでおらず、前述のヒアルロン酸と会合できる正常アグリカンの割合は約38%である。一方、変形性関節症,慢性関節リウマチなどの病態では、関節液中のプロテオグリカンのなかで会合能力を有する正常アグリカンの割合は著しく低く、約18%である。この差は、軟骨基質の分解亢進をそのまま反映しているものと解釈できる。
正常、変形性関節症,慢性関節リウマチおよび外傷性関節炎(TA)で関節液中の正常アグリカンとそれ以外のプロテオグリカンの絶対量および比を測定した結果、各病態間でこれらの測定値は特徴的に異なっており、これらの病態間の生化学的な診断マーカーとしての利用が期待できる。具体的には、正常アグリカンの濃度や全プロテオグリカンに対する正常アグリカンの存在比率を知ることにより、正常関節と病態関節の判別、関節疾患の種類や予後の判定などの病態の把握、さらに治療効果の把握に利用できる。
関節炎と関節液、血清中のグリコサミノグリカン,プロテオグリカンについて説明する。
前述のように、関節炎に伴い軟骨が破壊されると、軟骨基質からプロテオグリカンの分解物が関節液中へ遊出され、その後、血液中へ移行する。関節炎に伴い変動するプロテオグリカン,グリコサミノグリカンについて、最近の報告を見ると、測定されているマーカー分子はケラタン硫酸,コンドロイチン硫酸、およびこれらの合計である硫酸化グリコサミノグリカン(S-GAG)、さらにプロテオグリカンフラグメントである。以下に各マーカー分子のケラタン硫酸,コンドロイチン硫酸,S-GAGおよびプロテオグリカンフラグメントの変動についてまとめる。
1.ケラタン硫酸
特異的なモノクロナール抗体が市販されているため、ELISAやラジオイムノアッセイ(RIA)を用いて広範な検討なされている。関節液では、痛風や反応性関節炎において、著しい濃度の増加が認められる。血清中の濃度に関しては、変形性関節症(osteoarthritis:OA)や慢性関節リウマチ(rheumatoid arthritis:RA)で増加するという報告と変動は少ないという報告がある。
2.コンドロイチン硫酸
コンドロイチナーゼABC消化後に得られた不飽和二糖を高速液体クロマトグラフィー(HPLC)で測定した結果が報告されている、コンドロイチン硫酸異性体の中でC6S濃度は、ケラタン硫酸濃度の場合と同様に、外傷性関節炎で著しく高く、軟骨の急激な破壊を反映したものと思われる。一方、C4Sは慢性関節リウマチ関節液で変形性関節症に比べて高く、C6S/C4Sの値は、変形性関節症や外傷性関節炎に比べて低かった。C4Sは主に滑膜または血清由来と考えられ、慢性関節リウマチにおける滑膜炎を反映しているのかもしれない。
3.硫酸化グリコサミノリカン(S-GAG)
関節液中においては、コンドロイチン硫酸とケラタン硫酸濃度の合計と解釈して問題ない。S-GAGを特異的に測定できる色素(1,9−ジメチルメチレンブルー:DMB)を用いて、簡便に測定されている。痛風や反応性関節炎で著しい、関節液中の増加が認められている。変形性関節症や慢性関節リウマチの関節液においては、明白な増加は認められていない。
4.プロテオグリカンフラグメント
アグリカンの部位特異的な抗体を用いて、主にアグリカンの代謝、分解、遊出機構の解明を目的として測定されている。グリコサミノグリカン濃厚領域の関節液中における変動はS−GAGの変動パターンと同様と判断される。ヒアルロン酸結合部位の濃度は、慢性関節リウマチの初期では低く、病態の進行に伴い増加した。この結果は、ヒアルロン酸結合部位が軟骨破壊の初期に、関節基質中に保持されるためと解釈されている。
5.まとめ
痛風や外傷性関節炎のように、軟骨破壊が急激に進行する関節炎では、関節液中の上記マーカー分子の著しい増加が認められる。しかし、変形性関節症や慢性関節リウマチのように、軟骨破壊の進行が遅い関節炎では、軟骨基質成分は徐々に遊出するため、関節液や血清におけるマーカー分子の変動はあまり明確ではない。
できるだけ正確に関節炎の病状を把握するためには、関節液や血清中におけるマーカー分子の分解又は変性程度を知る必要がある。
本発明の関節情報の判定方法は、検体中の正常アグリカンの量に関する情報を検出し、上記と同種類の情報であって、あらかじめ作成している、正常関節由来の関節液中の正常アグリカンの量に関する情報と対比し、有意な差がある場合に病態関節に属する情報であると、有意な差がない場合に正常関節に属する情報であると判定することを特徴とする。
上記検体中の正常アグリカンの量に関する情報の検出は、上記測定1または測定2によって検体中の正常アグリカンの濃度を測定するとともに、その検中の全プロテオグリカン濃度も測定し、全プロテオグリカンに対する正常アグリカンの割合を算出することである。
上記有意な差は、検体中の全プロテオグリカンに対する正常アグリカンの割合を算出し、その値が、あらかじめ作成した正常関節由来の関節液中の全プロテオグリカンに対する正常アグリカンの割合を示す値と比べて、有意に低いことである。
上記の有意な差がある場合、変形性関節症、慢性関節リウマチ、外傷性関節炎および痛風からなる群から選ばれたいずれかの病態関節に属する情報であると判定する。
上記検体中の正常アグリカンの量に関する情報の検出は、上記測定1または測定2によって検体中の正常アグリカンの濃度を測定するとともに、その検体中の全プロテオグリカン濃度を測定し、全プロテオグリカン濃度と正常アグリカンとの差を正常アグリカン以外のプロテオグリカン濃度として算出することである。
上記有意な差は、検体中の正常アグリカン濃度があらかじめ作成した正常関節由来の関節液中の正常アグリカン濃度と比べて有意に低いこと、かつ、検体中の正常アグリカン以外のプロテオグリカン濃度が、あらかじめ作成した正常関節由来の関節液中の正常アグリカン以外のプロテオグリカン濃度と比べて、有意な差がないことである。上記の有意な差がある場合、変形性関節症または慢性関節リウマチ等の軟骨破壊の進行が遅い関節炎に属する情報であると判定され、上記の有意な差がない場合、正常関節に属する情報であると判定する。
上記有意な差には種々の態様がある。上記有意な差がある場合に該当する例として、検体中の正常アグリカン濃度があらかじめ作成した正常関節由来の関節液中の正常アグリカン濃度と比べて差がないこと、かつ、検体中の正常アグリカン以外のプロテオグリカン濃度が、あらかじめ作成した正常関節由の関節液中の正常アグリカン以外のプロテオグリカン濃度と比べて、有意に高い場合がある。
上記の有意な差がある場合に、外傷性関節炎または痛風等の軟骨破壊が急激に進行する関節炎に属する情報であると判定し、有意な差がない場合に、正常関節に属する情報であると判定する。
上記検体はいずれも好ましくは判定対象関節に由来する関節液である。
発明を実施するための最良の形態
以下、実施例により本発明をさらに詳細に説明する。本発明はこれらの実施例によってなんら限定されない。
実施例1
測定1を用いて関節液中の正常アグリカンを測定した例を示す。
(1)検体中の正常アグリカンと結合したヒアルロン酸および遊離のヒアルロン酸を分解または除去する工程。
正常、変形性関節症、慢性関節リウマチ、外傷性関節炎の関節液の約10mgを正確に取り、蒸留水で10倍に希釈する。その80μlに5TRU(Turbidity Reducing Unit:濁度減少単位)/50μlのストレプトミセス属微生物由来のヒアルロニダーゼ(生化学工業(株))と80μlの100mM酢酸ナトリウム緩衝液(pH6.0)、さらに80μlのプロテアーゼ阻害剤液(100mMの6−アミノカプロン酸、10mMのエチレンジアミン4酢酸ナトリウム、10mMのN−エチルマレイミド、10mMのフェニルメタンスルフォニルフルオライド)を加え、40℃で2時間消化した。この操作により、検体中のヒアルロン酸は四糖または六糖に分解され、正常アグリカンとの結合能力を喪失した。
(2)上記で得られた処理検体を、正常アグリカンを結合または吸着できる固相と接触させて、検体中の正常アグリカンのみを該固相に結合または吸着させる工程。
処理検体にヒアルロニーゼの阻害剤(塩化第2水銀やフェリシアンカリウムなど)を適当量加えたのち、検体の一部をヒアルロン酸を共有結合させた96穴のウエルプレート(マイクロプレート)に加えた。本実施例では、住友ベークライト社製のアミノプレートに、1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミドを用いてヒアルロン酸を共有結合させたものを使用した。15℃で4時間インキュベーションした後、ウエルプレート洗浄装置を用いて十分洗浄した。
(3)固相に結合または吸着した正常アグリカンを検出する工程。
ケラタン硫酸に対するモノクローナル抗体(クローン名,5D4,サブクラスIgGl,生化学工業(株)製)溶液をウエルに加え、4℃で2時間放置した。ウエルプレートを洗浄後、ペルオキシダーゼで標識した抗マウスgG抗体(生化学工業(株)製)を加え、さらに4℃で2時間放置した。洗浄後、常法に従い、O−フェニレンジアミンで発色させ、ウエルリーダー(SK60)(生化学工業(株))で吸光度を測定した。ウシアグリカン(生化学工業(株)製)を用いて別に作成した検量線から、関節液中の正常アグリカン濃度を算出した。
また、同様の方法で、検体と上記の固相とを接触させる際に、別に調製したリンクタンパク1μgを加えても下記と同様の結果が得られた。なおリンクタンパクは、続生化学実験講座,第4巻,複合糖質研究法,II,253−263頁,1986年1月16日(株)東京化学同人発行に記載の塩化セシウム沈降平衡遠心法によって得たものを使用した。
(4)結果
表1に上記方法を用いて測定されたヒト関節液中の正常アグリカン濃度、それ以外のプロテオグリカン(PG)濃度および全プロテオグリカンに対する正常アグリカンの割合を示す。
全プロテオグリカン濃度は、既に報告されている方法(Ratcliffe,A.,et al.:Ann.Rheum.Dis.,47,826(1988))に従い、ケラタン硫酸に対するモノクロナール抗体を用いて、ウシアグリカンを標準として測定した。正常アグリカン以外のプロテオグリカン濃度は全プロテオグリカン濃度から正常アグリカン濃度を差し引いて算出した。
Figure 0003694894
4〜10例の分析結果にもかかわらず、いずれの病態関節液においても正常アグリカンの割合は有意に低く、これら病態関節におけるアグリカンの分解が示唆された。一方、正常アグリカンの濃度は変形性関節症(OA)や慢性関節リウマチ(RA)で有意に低く、外傷性関節炎(TA)では正常と差がなかった。しかし、正常アグリカン以外のプロテオグリカン濃度は外傷性関節炎(TA)で特徴的に高かった。以上のように、正常アグリカンの濃度およびその存在比率を測定することにより、関節疾患の判別や軟骨破壊に関する情報を得ることができる。
一方、従来マーカー分子とされていたC6Sを測定したところ、C6S濃度は外傷性関節炎で正常に比べて有意に高いものの、変形性関節症では差がなく、慢性関節リウマチではむしろ低かった。
なお、測定2を用いて同一検体を測定した場合も同様の結果が得られる。
産業上の利用可能性
整形外科領域における関節疾患の生化学的診断に利用できる。正常アグリカンの濃度や全プロテオグリカンに対する正常アグリカンの存在比率を知ることにより、正常関節と病態関節の判別、関節疾患の種類や予後の判定などの病態の把握、さらに治療効果の把握に利用できる。

Claims (13)

  1. 検体中に存在するヒアルロン酸との結合能を有する正常アグリカンを、ヒアルロン酸との結合能を有さないプロテオグリカンから分別し、正常アグリカンのみを検出する正常アグリカンの測定法であって、該正常アグリカンの分別が、下記工程AおよびBを含むことを特徴とする正常アグリカンの測定法。
    A 検体中の正常アグリカンと結合したヒアルロン酸および遊離のヒアルロン酸を分解または除去する工程、および
    B 上記Aで得られた処理検体を、正常アグリカンを結合または吸着できる固相と接触させ、検体中の正常アグリカンのみを該固相に結合または吸着させ、その他のプロテオグリカンと分離する工程。
  2. 検体中に存在するヒアルロン酸との結合能を有する正常アグリカンを、ヒアルロン酸との結合能を有さないプロテオグリカンから分別し、正常アグリカンのみを検出する正常アグリカンの測定法であって、該正常アグリカンの分別が、下記工程Aを含むことを特徴とする正常アグリカンの測定法。
    A 検体中のヒアルロン酸と結合している正常アグリカンの会合体を、分子量の差によって、ヒアルロン酸との結合能を有さないプロテオグリカンから分離する工程。
  3. 分子量の差による分別の手段が、ヒアルロン酸と結合している正常アグリカンの会合体を濾取できる濾過膜を備えた濾過器具を使用するものである請求項2に記載の正常アグリカンの測定法。
  4. 正常アグリカンのみの検出が、分別した正常アグリカンを、プロテオグリカンを検出する手段を用いて検出する工程からなる請求項1〜3のいずれか1項に記載の正常アグリカンの測定法。
  5. プロテオグリカンを検出する手段が、該プロテオグリカンに結合したケラタン硫酸またはコンドロイチン硫酸、あるいはプロテオグリカンのコアタンパクの特異的検出手段である請求項4に記載の正常アグリカンの測定法。
  6. 下記工程A〜Eを含むことを特徴とする正常アグリカンの測定法。
    A 検体中の正常アグリカンと結合したヒアルロン酸および遊離のヒアルロン酸を分解または除去する工程、
    B 上記Aで得られた処理検体を、正常アグリカンを結合または吸着できる固相と接触させ、検体中の正常アグリカンのみを該固相に結合または吸着させ、その他のプロテオグリカンと分離する工程、
    C 工程Bの正常アグリカンが結合または吸着した固相をケラタン硫酸反応性抗体と接触させ、該抗体を、該固相に結合または吸着している正常アグリカンに存在するケラタン硫酸部分と結合させる工程、
    D 工程Cにおいてケラタン硫酸と結合したケラタン硫酸反応性抗体を検出する工程、および
    E 工程Dの検出結果を検体中の正常アグリカンの量と相関づける工程
  7. 検体が判定対象関節に由来する関節液である請求項1〜6のいずれか1項に記載の正常アグリカンの測定法。
  8. 請求項1の正常アグリカンの測定法に使用する測定用キットであって、下記構成試薬A、B、Cを含む正常アグリカン測定用キット。
    A 検体中の正常アグリカンと結合したヒアルロン酸および遊離のヒアルロン酸を分解又は除去するための試薬、
    B 正常アグリカンを特異的に結合または吸着するための固相、および
    C 上記Bの固相に結合または吸着した正常アグリカンを検出するための試薬。
  9. 上記構成試薬Cが、該正常アグリカンに結合したケラタン硫酸またはコンドロイチン硫酸,あるいは正常アグリカンのコアタンパクの特異的検出試薬である請求項8記載の正常アグリカン測定用キット。
  10. 請求項2の正常アグリカンの測定法に使用する測定用キットであって、下記構成器具A、試薬Bからなる正常アグリカン測定用キット。
    A 検体中のヒアルロン酸と結合している正常アグリカンの会合体をヒアルロン酸との結合能を有さないプロテオグリカンから分別することができる分子量分画能を有する分別器具、および
    B ヒアルロン酸と結合している正常アグリカン会合体として分別された正常アグリカンを検出する試薬。
  11. 上記構成器具Aが、ヒアルロン酸と結合している正常アグリカンの会合体を濾取できる濾過膜を備えた濾過器具である請求項10記載の正常アグリカン測定用キット。
  12. 上記構成試薬Bが、該正常アグリカンに結合したケラタン硫酸またはコンドロイチン硫酸,あるいは正常アグリカンのコアタンパクの特異的検出試薬である請求項10または請求項11記載の正常アグリカン測定用キット。
  13. 検体が判定対象関節に由来する関節液である請求項8、請求項9、請求項10、請求項11または請求項12記載の正常アグリカンの測定用キット。
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