JP3694864B2 - イーサネット(登録商標)伝送装置及びその回線品質監視機能の試験方法 - Google Patents

イーサネット(登録商標)伝送装置及びその回線品質監視機能の試験方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、回線品質監視機能を検証するための試験手段を備えたイーサネット伝送装置及びその回線品質監視機能の試験方法に関する。近年、LAN(Local Area Network)で使用されているイーサネット技術がWAN(Wide Area Network )側でも使用されるようになり、WANで使用するイーサネット伝送装置には、高い回線品質を維持する必要があるため、回線品質管理機能を備えたイーサネット伝送装置が多く使用されるようになっている。
【0002】
この回線品質管理機能は、伝送回線上で発生するエラー発生率を計測する機能を含み、該エラー発生率を基に、伝送制御及び管理を行い、所定の回線品質の維持を図っている。そして、イーサネット伝送装置の出荷試験時やサービス運用開始(回線開通)時等に、回線品質管理機能の正常性を検証する必要があり、該回線品質管理機能によるエラー発生率の正確な計測結果が得られる試験手段が要求されている。
【0003】
【従来の技術】
従来の回線品質監視機能の試験においては、送信側のイーサネット伝送装置から擬似回線エラーコードを、受信側のイーサネット伝送装置に対して非同期に挿入して送信し、受信側のイーサネット伝送装置で該擬似回線エラーコードを計測し、受信側のイーサネット伝送装置における回線品質監視機能の試験を行ってい
た。
【0004】
回線品質の測定方式に関する発明として特許文献1に、回線試験機能を備えた通信装置に関する発明として特許文献2に、回線エラー率測定方式に関する発明として特許文献3に記載されている。
【0005】
【特許文献1】
特開平5−300171号公報
【特許文献2】
特開平6−276270号公報
【特許文献3】
特開平2−94935号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、送信側における擬似回線エラーコードの挿入期間が、受信側におけるエラーコード発生カウンターのカウント期間と非同期で無関係であったため、回線品質監視機能の試験を行うと、送信側で送出した擬似回線エラーコードの挿入個数と、受信側のエラーコード計測カウンターのカウント値が異なる結果となっていた。
【0007】
従って、回線品質機能の試験を行っても、毎回、擬似回線エラーコードの計測結果が異なってしまい、回線品質機能の正常性の判定を正確に行うことができないといった問題が生じていた。本発明は、回線品質監視機能の試験において、送信側における擬似回線エラーコードの挿入個数と、受信側における該擬似回線エラーコードの計測カウント数にズレが生じないようにし、回線品質監視機能の試験結果を基に、正確に回線品質監視機能の正常性を判定することができるイーサネット伝送装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明のイーサネット伝送装置は、(1)伝送回線を介して接続された対向するイーサネット伝送装置からの信号を受信し、所定のエラーカウント期間内に計測されるエラーコードの個数を基に回線品質を監視するイーサネット伝送装置において、前記エラーカウント期間に同期した同期信号を生成し、前記対向するイーサネット伝送装置への伝送回線に該同期信号を挿入して送信する同期信号生成手段と、前記対向するイーサネット伝送装置において該同期信号の検出後に送信される所定数の擬似エラーコードの検出個数を計測するエラーカウンタとを備えたものである。
【0009】
また、(2)伝送回線を介して接続された対向するイーサネット伝送装置からの信号を受信し、所定のエラーカウント期間内に計測されるエラーコードの個数を基に回線品質を監視するイーサネット伝送装置において、前記エラーカウント期間に同期したエラー挿入通知フレームを生成し、前記対向するイーサネット伝送装置への伝送回線に該エラー挿入通知フレームを挿入して送信するエラー挿入通知フレーム生成手段と、前記対向するイーサネット伝送装置において該エラー挿入通知フレームの検出後に送信される所定数の擬似エラーコードの検出個数を計測するエラーカウンタと、を備えたものである。
【0010】
また、(3)伝送回線を介して接続された対向するイーサネット伝送装置において計測されたエラーコードの個数を含むエラー結果通知フレームを受信し、該エラーコードの個数を基に回線品質を監視するイーサネット伝送装置において、前記エラー結果通知フレームを検出するエラー結果通知フレーム検出手段と、該エラー結果通知フレームの検出後に、所定数の擬似エラーコードを、前記対向するイーサネット伝送装置への伝送回線に挿入して送信するエラー挿入手段とを備えたものである。
【0011】
また、(4)前記エラー挿入通知フレームを、主信号のフレーム間ギャップの区間に挿入して送信する手段を備えたものである。
また、(5)前記エラー結果通知フレームを、主信号のフレーム間ギャップの区間に挿入して送信する手段を備えたものである。
【0012】
また、本発明のイーサネット伝送装置の回線品質監視機能の試験方法は、(6)伝送回線を介して接続された対向するイーサネット伝送装置からの信号を受信し、所定のエラーカウント期間内に計測されるエラーコードの個数を基に回線品質を監視するイーサネット伝送装置の回線品質監視機能の試験において、前記エラーカウント期間に同期した同期信号を生成し、前記対向するイーサネット伝送装置への伝送回線に該同期信号を挿入して送信するステップと、前記対向するイーサネット伝送装置において、該同期信号の検出後に所定数の擬似エラーコードを送信するステップと、前記対向するイーサネット伝送装置から送信される所定数の擬似エラーコードの検出個数を計測するステップとを含むものである。
【0013】
また、(7)伝送回線を介して接続された対向するイーサネット伝送装置からの信号を受信し、所定のエラーカウント期間内に計測されるエラーコードの個数を基に回線品質を監視するイーサネット伝送装置の回線品質監視機能の試験において、前記エラーカウント期間に同期したエラー挿入通知フレームを生成し、前記対向するイーサネット伝送装置への伝送回線に該エラー挿入通知フレームを挿入して送信するステップと、前記対向するイーサネット伝送装置において、該エラー挿入通知フレームの検出後に所定数の擬似エラーコードを送信するステップと、前記対向するイーサネット伝送装置から送信される所定数の擬似エラーコードの検出個数を計測するステップとを含むものである。
【0014】
また、(8)伝送回線を介して接続された対向するイーサネット伝送装置において計測されたエラーコードの個数を含むエラー結果通知フレームを受信し、該エラーコードの個数を基に回線品質を監視するイーサネット伝送装置の回線品質監視機能の試験において、前記エラー結果通知フレームを検出するステップと、該エラー結果通知フレームの検出後に、所定数の擬似エラーコードを、前記対向するイーサネット伝送装置への伝送回線に挿入して送信するステップと、前記対向するイーサネット伝送装置において、受信信号から検出されるエラーコードをカウントするステップと、該エラーコードのカウント値を含むエラー結果通知フレーム、所定のエラーカウント期間の終了後に対向するイーサネット伝送装置に送信するステップとを含むものである。
【0015】
また、(9)前記エラー挿入通知フレームを、主信号のフレーム間ギャップの区間に挿入して送信するステップを含むものである。
また、(10)前記エラー結果通知フレームを、主信号のフレーム間ギャップの区間に挿入して送信するステップを含むものである。
【0016】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明による回線品質監視機能試験の第1の実施形態を示す。管理部1−1は、回線品質監視機能の試験を制御する。回線品質監視機能の試験対象のイーサネット伝送装置は、タイマー1−2とエラーカウンタ1−3と同期信号生成部1−4とを備える。
【0017】
上記タイマー1−2は、回線エラーコードのカウント期間を決定し、エラーカウンタ1−3は、タイマー1−2により決定されるカウント期間に受信したエラーコードをカウントして管理部1−1へ通知し、同期信号生成部1−4は、エラーカウント期間に同期した同期信号を生成し、伝送回線を介して対向するイーサネット伝送装置へ該同期信号を送信する機能を有する。
【0018】
回線品質監視機能の試験対象のイーサネット伝送装置に伝送回線を介して対向するイーサネット伝送装置は、同期信号検出部1−5とエラー挿入部1−6とを備え、同期信号検出部1−5は、回線品質監視機能の試験対象の伝送装置から送信された同期信号を検出して、該検出タイミングを基に擬似回線エラーコードの挿入期間を算出し、エラー挿入部1−6に対して所定数の擬似回線エラーコードの挿入を指示する。
【0019】
回線品質監視機能の試験対象のイーサネット伝送装置は、対向するイーサネット伝送装置のエラー挿入部1−6から挿入送信された擬似回線エラーコードを受信してカウントし、該カウント値を管理部1−1へ通知する。このように、対向するイーサネット伝送装置における擬似回線エラーコードの挿入タイミングを、回線エラーコードのカウント期間のタイミングに同期させることにより、対向するイーサネット伝送装置で挿入された擬似回線エラーコードは、回線品質監視機能の試験対象のイーサネット伝送装置で全て検出して計測されるので、正確に回線品質監視機能の正常性を判定することが可能となる。
【0020】
図2は、本発明による回線品質監視機能試験の第2の実施形態を示す。図中、管理部2−1は、回線品質監視機能の試験を制御する。回線品質監視機能の試験対象のイーサネット伝送装置は、タイマー2−2とエラーカウンタ2−3とエラー挿入通知フレーム生成部2−4とを備える。
【0021】
上記タイマー2−2は、受信エラーコードのカウント期間を決定し、エラーカウンタ2−3は、タイマー2−2により決定されるカウント期間に受信したエラーコードをカウントして管理部2−1へ通知し、エラー挿入通知フレーム生成部2−4は、エラーカウント期間に同期してエラー挿入通知フレームを生成し、伝送回線を介して対向するイーサネット伝送装置へ、該エラー挿入通知フレームを送信し、エラーコード挿入側へエラーコードの挿入開始及び期間を通知する。
【0022】
回線品質監視機能の試験対象のイーサネット伝送装置に伝送回線を介して対向するイーサネット伝送装置は、エラー挿入通知フレーム検出部2−5とエラー挿入部2−6とを備え、エラー挿入通知フレーム検出部2−5は、回線品質監視機能の試験対象の伝送装置から送信されたエラー挿入通知フレームを受信して、擬似エラーコードの挿入期間を制御し、エラー挿入部2−6に対して所定数の擬似エラーコードの挿入を指示する。
【0023】
回線品質監視機能の試験対象のイーサネット伝送装置は、対向するイーサネット伝送装置のエラー挿入部2−6から挿入送信された擬似エラーコードを受信してカウントし、該カウント値を管理部2−1へ通知する。このように、回線品質監視機能の試験対象のイーサネット伝送装置におけるエラーコードカウント期間と、対向するイーサネット装置へのエラー挿入通知フレームの送信タイミングとを同期させ、エラーコードのカウント開始と同時に上記エラー挿入通知フレームを対向するイーサネット伝送装置側へ転送するようにし、対向するイーサネット伝送装置で挿入された擬似エラーコードは、回線品質監視機能の試験対象のイーサネット伝送装置で全て検出して計測されるので、正確に回線品質監視機能の正常性を判定することが可能となる。
【0024】
なお、エラー挿入通知フレームの転送までに必要な処理時間、及び対向するイーサネット伝送装置までの信号伝播時間を考慮して、擬似エラーコードの挿入数を、対向するイーサネット伝送装置に通知するようにしている。そのため、対向するイーサネット伝送装置で挿入された擬似エラーコードの個数と、回線品質監視機能の試験対象のイーサネット伝送装置で計測するエラーコードのカウント結果を一致させることが可能となる。
【0025】
図3は、本発明による回線品質監視機能試験の第3の実施形態を示す。図中、管理部3−1は、マスター側のイーサネット伝送装置に具備され、回線品質監視機能の試験を制御する。回線品質監視機能の試験対象のスレーブ側イーサネット伝送装置は、タイマー3−2とエラーカウンタ3−3とエラー結果通知フレーム生成部3−4とを備える。
【0026】
上記タイマー3−2は、受信エラーコードのカウント期間を決定し、エラーカウンタ3−3は、タイマー3−2により決定されるカウント期間に受信したエラーコードをカウントして、該カウント結果を、エラー結果通知フレーム生成部3−4へ通知し、エラー結果通知フレーム生成部3−4は、エラーコードのカウント結果を含むフレームを生成し、該フレームを対向するマスター側のイーサネット伝送装置に送信する。
【0027】
マスター側のイーサネット伝送装置におけるエラーカウント結果通知フレーム検出部3−5は、スレーブ側イーサネット伝送装置からのエラーカウント結果通知フレームの受信タイミングを基に、エラー挿入部3−6に対する擬似エラーコードの挿入期間を制御する。エラー挿入部3−6は、エラーカウント結果通知フレーム検出部3−5の制御に従って、伝送回線上に擬似エラーコードを強制的に挿入して発生させる。
【0028】
マスター側イーサネット伝送装置におけるエラーカウント結果通知フレーム検出部3−5は、スレーブ側イーサネット伝送装置から送信されたエラー結果通知フレームの受信をトリガにして、エラー挿入部3−6に擬似エラーコード挿入を指示する。
【0029】
スレーブ側イーサネット伝送装置において、エラーカウンタ3−3のエラーコードカウント周期と、エラー結果通知フレーム生成部3−4のエラー結果通知フレームの送信タイミングとを同期させ、エラーコードのカウント終了と同時にエラー結果通知フレームをマスター側イーサネット伝送装置へ送信する。こうすることにより、マスター側イーサネット伝送装置との同期化のためのフレームを新たに定義することなく、既存のエラー結果通知フレームを同期化のためのフレームに兼用することができる。
【0030】
なお、エラー結果通知フレームの送信までに必要な処理時間、及びスレーブ側からマスター側への信号伝播時間を考慮し、マスター側のイーサネット伝送装置では該処理時間及び信号伝播時間を考慮して擬似エラーコード数を挿入することにより、マスター側イーサネット伝送装置から挿入した擬似エラーコード個数と、スレーブ側イーサネット伝送装置でカウントされるエラーカウント結果とを一致させることが可能となる。
【0031】
図4は、本発明における同期フレームの送信タイミングを示すタイムチャートである。この同期フレームは、前述の第1の実施形態における同期信号を送信するフレーム、第2の実施形態におけるエラー挿入通知フレーム、又は第3の実施形態におけるエラー結果通知フレームに該当し、これらのフレームの伝送路上の送出タイミングを示している。
【0032】
図の(a)はユーザによって送受される主信号を示し、該主信号はユーザフレームとして伝送される。図の(b)は、前述の擬似エラーコード挿入タイミングとエラーカウントタイミングとを同期化するための同期フレームを示し、同図(c)は該同期フレームを伝送路上に送信するタイミングを示し、図の(a)に示すユーザフレームの間のギャップ(IFG:Inter Frame Gap )に、同期フレームを挿入して送信する。
【0033】
図4に示すように、擬似エラーコード挿入タイミングを通知するための同期フレームを、ユーザフレーム間のギャップ(IFG)等のアイドル区間にのみ挿入することにより、ユーザフレームへ影響を与えることなく同期フレームを送信する。
【0034】
なお、同期フレームをユーザフレーム間のアイドル区間にのみ挿入するためには、最小アイドル区間長である12オクテット以下で、同期フレームを構成する。従って、ユーザの主信号データが送受信されている最中でも、主信号データに影響なく、同期フレームを送信することが可能となる。
【0035】
図5は、本発明による同期フレームを送信する機能部の構成を示す。同期フレームは、前述の第1の実施形態における同期信号を送信するフレーム、第2の実施形態におけるエラー挿入通知フレーム、又は第3の実施形態におけるエラー結果通知フレームに該当する。
【0036】
データ受信部5−1は、受信した主信号のデータを解析してフレーム挿入部5−3へ同期フレームの挿入タイミング通知する。同期フレーム生成部5−2は、エラー挿入通知フレーム又はエラー結果通知フレーム等の同期フレームを生成する。
【0037】
フレーム挿入部5−3は、同期フレーム生成部5−2で生成した同期フレームを、データ受信部5−1から通知される挿入タイミングに従って、主信号のアイドル期間に挿入する。データ送信部5−4は、主信号及び該主信号の間に挿入された同期フレームを伝送回線上へデータを送信する。
【0038】
図6は本発明の利用形態の一例を示す。6−1は本発明による回線品質監視機能の試験手段を搭載した通信事業者側(広域ネットワーク側)のギガビットイーサネット伝送装置であり、本発明におけるマスター側イーサネット伝送装置に相当するものである。
【0039】
6−2は本発明による回線品質監視機能の試験手段を搭載した加入者側ギガビットイーサネット伝送装置であり、本発明におけるスレーブ側イーサネット伝送装置に相当するものである。6−3は通信事業者側のギガビットイーサネット伝送装置6−1の監視制御を行うための制御端末であり、パーソナルコンピュータなどの情報端末機器である。
【0040】
同図は、本発明の第2の実施形態を適用した利用形態を示し、マスター側イーサネット伝送装置6−1から、エラー挿入通知フレームを送信し、スレーブ側イーサネット伝送装置6−2は、該エラー挿入通知フレームの受信タイミングに同期して擬似エラーコードを所定数送信する。
【0041】
図7はマスター側イーサネット伝送装置の品質監視機能試験のシーケンスを示す。マスター側イーサネット伝送装置は、例えば一秒間隔の一定周期で回線品質監視を行っており、この回線品質監視機能の試験を行う場合、管理部からエラー挿入試験開始の信号をマスター側イーサネット伝送装置に送り、エラー挿入試験を開始させる(7−1)。
【0042】
これを受けてマスター側イーサネット伝送装置は、スレーブ側イーサネット伝送装置に対して、一秒周期のエラーカウント期間の終了後、スレーブ側イーサネット伝送装置にエラーコードの挿入個数(n個)を指定したエラー挿入通知フレームを送信する(7−2)。
【0043】
また、スレーブ側イーサネット伝送装置は、エラー挿入通知フレームを検出した後、擬似エラーコードを指定個数分だけ連続的にマスター側イーサネット伝送装置に送信する(7−3)。なお、スレーブ側イーサネット伝送装置から送信するエラーコードは、必ずしも連続的である必要はなく、間隔を空けて挿入して送信してもよい。
【0044】
ギガビットイーサネットには符号即があり、エラーコードの挿入方法や個数によっては、連続的にエラーコードを挿入すると、回線接続が切断される場合があるため、回線接続が切断されない数の擬似エラーコードを連続的に送信し、一定期間空けて再度エラーコードを連続的に挿入して送信するようにしてもよく、各エラーコード毎に間隔を空けてエラーコードを挿入して送信してもよい。
【0045】
なお、エラーコード挿入個数は、マスター側イーサネット伝送装置からスレーブ側イーサネット伝送装置までの伝送距離によるフレームの伝播遅延、及びスレーブ側イーサネット伝送装置からマスター側イーサネット伝送装置への伝送距離によるエラーコードの伝播遅延を考慮した個数が最大挿入可能数となる。マスター側イーサネット伝送装置は、エラーカウント期間(例えば、1秒)に受信信号のエラーコードをカウントし、その個数を管理部に通知する(7−4)。
【0046】
図8はスレーブ側イーサネット伝送装置の品質監視機能試験のシーケンスを示す。スレーブ側イーサネット伝送装置は、例えば一秒間隔の一定周期で回線品質監視を行っており、この回線品質監視機能の試験を行う場合、管理部からエラー挿入試験開始の信号をマスター側イーサネット伝送装置に送信し、エラー挿入試験を開始させる(8−1)。
【0047】
スレーブ側イーサネット伝送装置は、自装置のタイマーに従った一定周期のエラーカウント期間にカウントしたエラーコードの個数を、該エラーカウント期間終了後に、エラー結果通知フレームによりマスター側イーサネット伝送装置に送信する(8−2)。
【0048】
これを受けてマスター側イーサネット伝送装置は、スレーブ側イーサネット伝送装置に対して、指定個数(n個)分のみ擬似エラーコードを挿入してスレーブ側イーサネット伝送装置に送信する。この擬似エラーコードは、スレーブ側イーサネット伝送装置で一定周期のエラーカウント期間内にカウントされ、そのカウント結果が該エラーカウント期間の終了後に、マスター側イーサネット伝送装置及びマスター側イーサネット伝送装置を経由して管理部にエラー結果通知フレームにより通知される(8−4,8−5)。
【0049】
なお、擬似エラーコードの最大挿入個数は、マスター側イーサネット伝送装置の品質監視機能試験の場合と同様になる。また、擬似エラーコードの挿入個数は、制御端末から指定する構成としてもよいし、マスター側及びスレーブ側のイーサネット伝送装置に直接設定する構成としてもよい。
【0050】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、イーサネット伝送装置における回線品質監視機能の試験に際し、受信側のエラーカウント期間に同期して送信側から擬似エラーを挿入・送信することにより、受信側のエラーカウンタ値と送信側の擬似エラー挿入個数とを一致させることができ、イーサネット伝送装置の回線品質監視機能の正常性を正確に判定することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による回線品質監視機能試験の第1の実施形態を示す図である。
【図2】本発明による回線品質監視機能試験の第2の実施形態を示す図である。
【図3】本発明による回線品質監視機能試験の第3の実施形態を示す図である。
【図4】本発明における同期フレームの送信タイミングを示すタイムチャートである。
【図5】本発明による同期フレームを送信する機能部の構成を示す図である。
【図6】本発明の利用形態の一例を示す図である。
【図7】マスター側イーサネット伝送装置の品質監視機能試験のシーケンスチャートである。
【図8】スレーブ側イーサネット伝送装置の品質監視機能試験のシーケンスチャートである。
【符号の説明】
1−1 管理部
1−2 タイマー
1−3 エラーカウンタ
1−4 同期信号生成部
1−5 同期信号検出部
1−6 エラー挿入部

Claims (10)

  1. 伝送回線を介して接続された対向するイーサネット伝送装置からの信号を受信し、所定のエラーカウント期間内に計測されるエラーコードの個数を基に回線品質を監視するイーサネット伝送装置において、
    前記エラーカウント期間に同期した同期信号を生成し、前記対向するイーサネット伝送装置への伝送回線に該同期信号を挿入して送信する同期信号生成手段と、
    前記対向するイーサネット伝送装置において該同期信号の検出後に送信される所定数の擬似エラーコードの検出個数を計測するエラーカウンタと、
    を備えたことを特徴とするイーサネット伝送装置。
  2. 伝送回線を介して接続された対向するイーサネット伝送装置からの信号を受信し、所定のエラーカウント期間内に計測されるエラーコードの個数を基に回線品質を監視するイーサネット伝送装置において、
    前記エラーカウント期間に同期したエラー挿入通知フレームを生成し、前記対向するイーサネット伝送装置への伝送回線に該エラー挿入通知フレームを挿入して送信するエラー挿入通知フレーム生成手段と、
    前記対向するイーサネット伝送装置において該エラー挿入通知フレームの検出後に送信される所定数の擬似エラーコードの検出個数を計測するエラーカウンタと、
    を備えたことを特徴とするイーサネット伝送装置。
  3. 伝送回線を介して接続された対向するイーサネット伝送装置において計測されたエラーコードの個数を含むエラー結果通知フレームを受信し、該エラーコードの個数を基に回線品質を監視するイーサネット伝送装置において、
    前記エラー結果通知フレームを検出するエラー結果通知フレーム検出手段と、該エラー結果通知フレームの検出後に、所定数の擬似エラーコードを、前記対向するイーサネット伝送装置への伝送回線に挿入して送信するエラー挿入手段と、
    を備えたことを特徴とするイーサネット伝送装置。
  4. 前記エラー挿入通知フレームを、主信号のフレーム間ギャップの区間に挿入して送信する手段を備えたことを特徴とする請求項2に記載のイーサネット伝送装置。
  5. 前記エラー結果通知フレームを、主信号のフレーム間ギャップの区間に挿入して送信する手段を備えたことを特徴とする請求項3に記載のイーサネット伝送装置。
  6. 伝送回線を介して接続された対向するイーサネット伝送装置からの信号を受信し、所定のエラーカウント期間内に計測されるエラーコードの個数を基に回線品質を監視するイーサネット伝送装置の回線品質監視機能の試験において、
    前記エラーカウント期間に同期した同期信号を生成し、前記対向するイーサネット伝送装置への伝送回線に該同期信号を挿入して送信するステップと、
    前記対向するイーサネット伝送装置において、該同期信号の検出後に所定数の擬似エラーコードを送信するステップと、
    前記対向するイーサネット伝送装置から送信される所定数の擬似エラーコードの検出個数を計測するステップと、
    を含むことを特徴とするイーサネット伝送装置の回線品質監視機能の試験方法。
  7. 伝送回線を介して接続された対向するイーサネット伝送装置からの信号を受信し、所定のエラーカウント期間内に計測されるエラーコードの個数を基に回線品質を監視するイーサネット伝送装置の回線品質監視機能の試験において、
    前記エラーカウント期間に同期したエラー挿入通知フレームを生成し、前記対向するイーサネット伝送装置への伝送回線に該エラー挿入通知フレームを挿入して送信するステップと、
    前記対向するイーサネット伝送装置において、該エラー挿入通知フレームの検出後に所定数の擬似エラーコードを送信するステップと、
    前記対向するイーサネット伝送装置から送信される所定数の擬似エラーコードの検出個数を計測するステップと、
    を含むことを特徴とするイーサネット伝送装置の回線品質監視機能の試験方法。
  8. 伝送回線を介して接続された対向するイーサネット伝送装置において計測されたエラーコードの個数を含むエラー結果通知フレームを受信し、該エラーコードの個数を基に回線品質を監視するイーサネット伝送装置の回線品質監視機能の試験において、
    前記エラー結果通知フレームを検出するステップと、該エラー結果通知フレームの検出後に、所定数の擬似エラーコードを、前記対向するイーサネット伝送装置への伝送回線に挿入して送信するステップと、
    前記対向するイーサネット伝送装置において、受信信号から検出されるエラーコードをカウントするステップと、該エラーコードのカウント値を含むエラー結果通知フレームを所定のエラーカウント期間の終了後に対向するイーサネット伝送装置に送信するステップと、
    を含むことを特徴とするイーサネット伝送装置の回線品質監視機能の試験方法。
  9. 前記エラー挿入通知フレームを、主信号のフレーム間ギャップの区間に挿入して送信するステップを含むことを特徴とする請求項7に記載のイーサネット伝送装置の回線品質監視機能の試験方法。
  10. 前記エラー結果通知フレームを、主信号のフレーム間ギャップの区間に挿入して送信するステップを含むことを特徴とする請求項8に記載のイーサネット伝送装置の回線品質監視機能の試験方法。
JP2002282800A 2002-09-27 2002-09-27 イーサネット(登録商標)伝送装置及びその回線品質監視機能の試験方法 Expired - Fee Related JP3694864B2 (ja)

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