JP3694122B2 - アスファルト乳剤 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は水中油滴型アスファルト乳剤に関し、更に詳しくはアスファルト乳剤の性質として乳剤安定性、分解時間コントロール、付着性、剥離防止効果、耐久性等の優れたアスファルト乳剤に関するものである。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】
石油から得られるアスファルトのような瀝青質は、古くから舗装材料、防水・接着材料及び鉄道軌道等に広く使用されているが、非常に粘着性の高い物質であり、そのままでは作業性が極めて悪い。そこで、所望の作業を行う際にアスファルトを加熱する(加熱溶融方式)、適当な乳化剤と水を添加してエマルション化する、適当な溶剤に溶解させる等の方法によりアスファルトの流動性を向上させることが行われている。
【0003】
これらの方法のうち、乳剤により調製されたアスファルトの水性エマルションは、一般に「アスファルト乳剤」と呼ばれており、このアスファルト乳剤に適宜、骨材、フィラー、その他の成分を添加してアスファルト組成物を形成し、これを例えば舗装体の形成等に用いる。その際、水性成分が蒸発除去されて、いわゆるエマルション破壊が起こることによりアスファルトが硬化する。
【0004】
アスファルト乳剤は使用した乳化剤(界面活性剤)の種類によってアニオン性乳剤、カチオン性乳剤、ノニオン性乳剤の3種類があり、またこれらの乳剤は施工面に直接散布して用いる急分解性乳剤と、骨材と混合して用いる遅分解性乳剤とに大別できる。
【0005】
いずれの場合においても乳剤が破壊して再生するアスファルトは骨材間のバインダーとして作用するので、骨材との付着性機能が極めて重要である。ところが、アニオン性乳剤及びノニオン性乳剤は骨材との混合性が良いという利点を有するが、骨材との付着性が悪いという大きい欠点がある。他方、カチオン性乳剤はアスファルト分散粒子と骨材との間に電気的誘引力を働かせて付着性機能を付与しているが、実用上まだ充分とは言えず、その改善策が要望されている。
【0006】
更に、骨材と混合して用いる遅分解性乳剤は、機械的な強制攪拌混合安定性が良いこと、及び運搬、敷きならし、転圧等の施工中は分解しないことが重要で、舗装後は分解がある程度速く、付着性が優れていること、並びにこのような諸性質が骨材の種類、施工時の気温等の影響を受けない等の条件を満足させなければならない。この対策として乳化剤を多量に使用するか、また水溶性の有機高分子、例えばポリビニルアルコール、ゼラチン、メチルセルロース、ポリアクリルアミド、グァーガム等を保護コロイドとして添加する方法が広く考えられている。
しかし、アスファルト乳剤は安定化されるが、骨材−アスファルト界面の性質を改善し、骨材との付着性を本質的に改善するという効果を得ることができない。
【0007】
その他、アスファルト乳剤の骨材混合性、付着性能向上のために従来種々の方法が考案されてきている。例えば、USP3871893(1975)によれば、アミノ化リグニン、アルキルイミダゾリン系及び、ノニオン乳化剤の併用系、更にUSP3979323(1976)ではアルキルイミダゾリン系の脂肪酸塩、また特開平7-118538号公報にはノニオン系乳化剤による改良がなされている。しかし、骨材混合性は改良されるが、水の介入による接着性、剥離抵抗性はまだまだ不充分である。また、特開昭57-42763号公報では飽和脂肪酸を、USP3867162(1975)ではトール油脂肪酸を利用する考案がされているが、この場合、アルカリ性を示すセメントや鉄鉱宰を混入する配合系では使用不可能である。これに対し、特開昭63-17960号公報ではアスファルト乳剤中にタンニン酸もしくはタンニン化合物を含有させることにより、骨材との混合性、分解時間コントロール、付着性、剥離防止効果を改善できることが示されているが、添加剤としては高価なものであり実用的であるとはいえず、安価で優れた効果を有するアスファル乳剤の出現が強く望まれ、業界の大きな課題となっている。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記問題点を解決すべく鋭意研究の結果、アスファルト乳化水溶液中に亜硫酸塩を添加することにより、乳剤安定性、骨材付着性、更に剥離抵抗性が飛躍的に改善され、かつ安価なアスファルト乳剤が得られることを見出し、本発明を完成した。
【0009】
即ち、本発明は、アスファルト、水、界面活性剤、及び亜硫酸塩を含有することを特徴とするアスファルト乳剤に関する。
【0010】
また、本発明は、界面活性剤が炭素数8以上の炭化水素基を少なくとも1つ有する脂肪族アミンと、炭素数2〜8のアルデヒドとを反応させて得られる液状アミン化合物の酸塩である上記のアスファルト乳剤に関する。
【0011】
更に、本発明は、アスファルト40〜80重量部と水60〜20重量部との合計 100重量部に対して、界面活性剤を0.01〜10.0重量部及び亜硫酸塩を 0.001〜5.0 重量部含有することを特徴とする上記のアスファルト乳剤に関する。
【0012】
【発明の実施の形態】
本発明において用いる亜硫酸塩とは、二酸化硫黄(SO2) と塩基から生じる通常の亜硫酸塩の他、重亜硫酸塩、及びピロ亜硫酸塩も含めたものをいう。塩としては、アルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩、アンモニウム(NH4) 塩等が挙げられる。本発明においては、これらを単独で又は混合して使用する。使用量はアスファルトと水との合計 100重量部に対して 0.001〜5.0 重量部、好ましくは0.05〜1.0 重量部、さらに好ましくは0.01〜0.5 重量部が適量である。
【0013】
本発明において用いるアスファルトは、石油ストレートアスファルト、セミブローンアスファルト、カットバックアスファルト、天然アスファルト等の1種又は2種以上の混合物が挙げられる。更に天然ゴム、スチレン−ブタジエン共重合物、スチレン−イソプレン共重合物、クロロプレン共重合物等の合成ゴム、ポリエチレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体等の高分子重合体、石油樹脂、熱可塑性樹脂等を添加した改質アスファルトも使用できる。それ以外に、例えば炭酸カルシウム、消石灰、セメント、活性炭等の無機充填剤及び有機充填剤、石油系軟化剤、植物油系軟化剤、各種可塑剤、イオウ等を必要により添加することもできる。
【0014】
本発明において用いる界面活性剤成分としては、カチオン系、ノニオン系、アニオン系及び両性型の中から選ばれるいずれの界面活性剤を使用してもよく、2種以上の多成分系であっても良い。ここで、四級塩型以外のカチオン系乳化剤の場合は、塩酸、酢酸、硝酸、スルファミン酸等の一塩基酸で各々の酸塩の形にして使用する。界面活性剤としては、HLBが10以上のものが望ましく、使用量は、アスファルトと水との合計 100重量部に対して0.01〜10.0重量部、好ましくは0.05〜3.0 重量部が適量である。
【0015】
尚、本発明において用いる亜硫酸塩は、特に界面活性剤として炭素数8以上の炭化水素基を少なくとも1つ有する脂肪族アミン(以下、原料アミンと称する)と、炭素数2〜8のアルデヒドとを反応させて得られる液状アミン化合物の酸塩水溶液を高濃度で使用した場合に問題となる、炭素数2〜8のアルデヒドによる引火性を排除するという作用も発揮するため、上記液状アミン化合物の酸塩との組合せにおいて、特に好ましく使用することができる。
【0016】
上記の液状アミン化合物の酸塩は、固体アミンの酸塩と同様の界面活性能を示し、かつ作業性に優れるため、瀝青質等の様々な用途に適用できるものであるが、これについて詳細に説明すると、まず、液状アミン化合物を製造するための反応の際の反応温度としては原料アミンの融点以上で約 200℃以下で行うのが好ましいが、さらに好ましくは50〜150 ℃である。 200℃を超える高温では原料アミンの劣化が起こり、好ましくない。逆に融点未満では原料アミンが固体状であり、均一な反応が行われない。
【0017】
使用する炭素数2〜8のアルデヒドは水溶液の形で用いることができるが、炭素数2〜8のアルデヒドは液体なので、そのままで用いることもできる。反応方法としては、これらの液を所定の温度に保たれた原料アミン溶融物へ少しずつ滴下するという方法で反応させることができる。これはこの反応が発熱反応であるため、温度制御を容易にする必要があるためである。従って、原料アミンかアルデヒドのどちらかを、ある程度の時間、例えば、好ましくは 0.1〜5時間かけて滴下することが有利であり、原料アミンをアルデヒドへ滴下してもよい。または加熱溶融した原料アミンとアルデヒドを、同時に所定の温度に保たれた反応器に送り込み、連続的に反応させることもできる。このような連続プロセスでは、反応を完結させるために、反応の滞留時間を 0.1〜5時間になるように、原料フィード速度を調整すればよい。
【0018】
バッチ式反応においては、滴下後、反応を完結させるために、さらに1〜5時間程度熟成する。熟成温度は滴下時の温度と同じか、またはより高温にしてもよい。
【0019】
さらに、熟成反応後、反応混合物中の水分を除去するために、脱水することが好ましい。製品に水分が残ったままでは、貯蔵中に水分が徐々に分離し、不均一になる場合があり、好ましくないためである。脱水は温度を 100℃以上に上げて行ってもよいが、減圧して 100℃以下の温度で行ってもよい。連続プロセスでは、このような温度、圧力に保たれた蒸留器へ反応混合物をフィードすることで脱水を達成できる。原料アミンの種類によっては、水分が残存しても均一に保てる場合があり、脱水を必要としないこともある。
【0020】
炭素数2〜8のアルデヒドのアミンに対する仕込みモル比は、 0.1〜10倍モルが好ましく、さらに好ましくは 1.0〜2.0 倍モルである。 0.1倍モル未満では、固体アミンの流動性付与効果が小さい。また、10倍モルを超えて仕込んでも、さらなる向上効果は得られない。
【0021】
炭素数2〜8のアルデヒドとしては、アセトアルデヒド、グリオキサール、プロパナール、n−ブチルアルデヒド、イソブチルアルデヒド、クロトンアルデヒド、ペンタナール、ヘキサナール、エチルブチルアルデヒド、ヘプタナール、オクタナール、2−エチルヘキシルアルデヒド等の脂肪族アルデヒドとフルフラールなどの複素環式アルデヒドが例示できる。
【0022】
使用する原料アミンである炭素数8以上の炭化水素基を少なくとも1つ有する脂肪族アミンとしては、炭素数8〜22の直鎖炭化水素基を少なくとも1つ有する脂肪族アミンが好ましく、例えば、下記の一般式で表される脂肪族アミンが挙げられる。
【0023】
R1R2N(ANH)pH
(式中、R1:炭素数8〜22の直鎖炭化水素基、
R2:H 又は炭素数8〜22の直鎖炭化水素基、
A :エチレン基又はプロピレン基、
p :0〜4の数
を表す。)
具体的には、デシルアミン、ラウリルアミン、ミリスチルアミン、セチルアミン、ステアリルアミン、牛脂アミン、及び硬化牛脂アミン等のモノアミン類や、これらをアクリロニトリルと反応させ水素添加して得られるジアミン類、例えば、N−アミノプロピルデシルアミン、N−アミノプロピルラウリルアミン、N−アミノプロピルミリスチルアミン、N−アミノプロピルセチルアミン、N−アミノプロピルステアリルアミン、N−アミノプロピル牛脂アミン等が挙げられる。
さらに同じ工程を繰り返しアミノ窒素を導入したトリアミン類及びテトラミン類が例示できる。例えば、N−デシルジプロピレントリアミン、N−ラウリルジプロピレントリアミン、N−ミリスチルジプロピレントリアミン、N−セチルジプロピレントリアミン、N−ステアリルジプロピレントリアミン、N−牛脂アルキルジプロピレントリアミン等のトリアミン類、N−ラウリルトリプロピレンテトラミン、N−ミリスチルトリプロピレンテトラミン、N−セチルトリプロピレンテトラミン、N−ステアリルトリプロピレンテトラミン、N−牛脂アルキルトリプロピレンテトラミン等のテトラミン類が挙げられる。尚、これらは、カルボニル化合物との反応後、常法により水素添加処理を実施してもよい。本発明においては、これらの中でも牛脂から誘導される牛脂アミン、牛脂ポリアミン、硬化牛脂アミン及び硬化牛脂ポリアミンが好ましい。
【0024】
さらに、前記一般式で表される脂肪族アミンにおいて、好ましいものとしてはR1又はR2の炭素数が10〜22のものを、より好ましいものとしてはR1又はR2の炭素数が12〜22のものを、さらに好ましいものとしてはR1又はR2の炭素数が16〜18のものを挙げることができる。
【0025】
尚、上記の脂肪族アミンを単独で使用することも可能であるが、2種以上混合して用いることも可能である。2種以上混合して用いる場合にはモノアミンとポリアミンを混合した場合が、乳化性能上好ましい。モノアミンとポリアミンを混合する場合は、両者の比率は、モノアミン:ポリアミン=10:90〜60:40が好ましい。
【0026】
本発明においては、アスファルトと水との混合割合(重量比)としては、アスファルト:水=40〜80:60〜20が好ましい。
【0027】
その他、本発明のアスファルト乳剤には、使用目的、施工法など実用に際して塩化アンモニウム、塩化カルシウム、塩化アルミニウム、塩化鉄等の水溶性無機塩、及びポリビニルアルコール、ゼラチン、ヒドロキシエチルセルロース、メチルセルロース、カチオン澱粉等の水溶性高分子又は水溶性天然ゴム類、更に針葉樹又は広葉樹から得られるクラウトリグニン、スルホン化リグニン及びこれらの水溶性塩等のアニオン性高分子分散剤、又はグルコン酸、グルコヘプトン酸、アラボン酸、リンゴ酸、クエン酸及びこれらの水溶性塩等のオキシカルボン酸、又はグルコース、フラクトース、ガラクトース、サッカロース、異性化糖等の単糖類や、デキストリンなどのオリゴ糖、又はデキストラン等の多糖類等の糖、又はこれらを含む糖蜜類、ソルビトール等の糖アルコールなどを適宜選択し、併用することができる。
【0028】
【実施例】
以下に、実施例を挙げて本発明を更に詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
【0029】
実施例で使用する界面活性剤の中で液状アミン化合物の酸塩について、以下にその合成法を示す。
【0030】
合成品1
硬化牛脂アルキルモノアミン 200g(全アミン価:218mgKOH/g)を1リットル四つ口フラスコに秤り取り65℃に加温する。イソブチルアルデヒド78.4gを2時間かけて滴下する。同じ温度で1時間熟成後、脱水する。脱水の最終条件は85℃/50mmHg である。得られた反応物は室温で流動性を示し、固化温度は11℃であった。固化温度はJIS K 2269に準拠して、流動性評価を1℃きざみで行い測定した。
【0031】
合成品2
牛脂アルキルプロピレンジアミン 200g(全アミン価:353mgKOH/g)を1リットル四つ口フラスコに秤り取り65℃に加温する。イソブチルアルデヒド69.9gを2時間かけて滴下する。同じ温度で1時間熟成後、脱水する。脱水の最終条件は85℃/50mmHg である。得られた反応物は室温で流動性を示し、固化温度は−5℃であった。固化温度はJIS K 2269に準拠して、流動性評価を1℃きざみで行い測定した。
【0032】
合成品3
硬化牛脂アルキルモノアミン45g(全アミン価:208mgKOH/g)と牛脂アルキルプロピレンジアミン75g(全アミン価:353mgKOH/g)と牛脂アルキルジプロピレントリアミン(全アミン価:437mgKOH/g)を 300ml四つ口フラスコに秤り取り65℃に加温する。イソブチルアルデヒド58gを2時間かけて滴下する。同じ温度で1時間熟成後、脱水する。脱水の最終条件は85℃/50mmHg である。得られた反応物は室温で流動性を示し、固化温度は5℃であった。固化温度はJIS K 2269に準拠して、流動性評価を1℃きざみで行い測定した。
【0033】
実施例1〜8及び比較例1〜
〔アスファルト組成物の調製〕
針入度80〜100 のアスファルトを 145℃に加熱溶融した。一方、45℃の温水40重量部に表1に示す所定量の界面活性剤を溶解せしめた後、表1に示す所定量の亜硫酸塩を添加溶解させた。この45℃の乳化剤水溶液と前記 145℃の溶融アスファルト60重量部とを同時にハレル型ホモジナイザーに通して乳剤を調製した。ただし、アミン系の界面活性剤を使用する場合には塩酸を使用し、乳化剤水溶液をpH2に調整した。得られた乳化剤水溶液及びアスファルト乳剤について、以下に示す試験を行った。結果を表1にまとめた。
また、比較のために亜硫酸塩を添加しない乳剤、亜硫酸塩の代わりにタンニン酸を添加した乳剤も調製し、同様の試験を行った。結果を表1にまとめた。
【0034】
<試験方法>
(1) 乳剤貯蔵安定性
JIS K 2208-1980 に準じて評価し、規格に合格する場合を○印で、合格しない場合を×印で示した。尚、数値は JIS規格の値であり、合格値は 5.0以下である。
【0035】
(2) 砕石との付着性
5〜13mmの乾燥砕石を水中に1分間浸漬し、取り出した後すぐに乳剤中に1分間浸漬した。乳剤から取り出し、砕石をガラス板上に並べ、これを室温で24時間養生後、80℃の温水に1時間浸漬した。1時間後、砕石の表面にアスファルトの皮膜が被覆している面積の割合を肉眼で判定し、付着面積(%)を求めた。ただし、1回の試験で用いた砕石の数は10個とし、砕石の種類は石灰岩とした。結果の判定は次の×、△、○、◎で評価した。
×:アスファルト付着面積(%)が50%未満
△:アスファルト付着面積(%)が50%以上70%未満
○:アスファルト付着面積(%)が70%以上90%未満
◎:アスファルト付着面積(%)が90%以上。
【0036】
(3) 引火防止性
JIS K 2265に準じ、タグ密閉式引火点試験方法により、乳化剤水溶液の引火点を測定した。引火点が80℃以下のものを×、それ以外のものを○で評価した。
【0037】
【表1】
Figure 0003694122
【0038】
【発明の効果】
以上、詳述した如く、アスファルト、水、界面活性剤、及び亜硫酸塩を含有するアスファルト乳剤を調製することにより、乳剤貯蔵安定性、骨材付着性、剥離抵抗性、高耐久性などの市場が要求する諸性能を全て満足させる、安価なアスファルト乳剤が得られることが、本発明者らの実験によって初めて明らかにされた。従って、このようなアスファルト乳剤は、道路舗装用、鉄道線路用、セメントアスファルトモルタル用、防蝕、防錆、防水処理用、接着剤用、農業用地改良材用などの用途に有効に利用することができる。尚、界面活性剤として炭素数8以上の炭化水素基を少なくとも1つ有する脂肪族アミンと、炭素数2〜8のアルデヒドとを反応させて得られる液状アミン化合物の酸塩を使用した場合には、亜硫酸塩はアルデヒドキャッチャーとしての役割も果たすため、高濃度の液状アミン化合物の酸塩水溶液の引火性を排除することができ、特に有効である。

Claims (1)

  1. アスファルト40〜80重量部と水60〜20重量部との合計100重量部に対して、界面活性剤を0.01〜10.0重量部及び亜硫酸塩を0.001〜5.0重量部含有することを特徴とするアスファルト乳剤であって、前記界面活性剤が、炭素数8以上の炭化水素基を少なくとも1つ有する脂肪族アミンと、炭素数2〜8のアルデヒドとを反応させて得られる液状アミン化合物の酸塩であるアスファルト乳剤
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