JP3693759B2 - コンバイン - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、グレンタンクに籾を搬送する揚穀コンベアを具備したコンバインの構成に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来からコンバインにおいて、揺動選別装置の揺動本体の下方に前後に一番コンベア、二番コンベアを配設して、二番コンベアの他端部に還元コンベアを配設し、該還元コンベアの他端の排出口は揺動選別装置のクリンプ網の前部に臨ませて配置し、二番物を還元して、再度選別を行うようにしている。前記一番コンベアはグレンタンクの側方まで延出しており、側面視のいて前後方向に後方に位置し、揚穀コンベアを前上方に突出して、グレンタンクの前側部より籾を投入する構成となっていた。また、機体の後部には排出オーガを回動自在に支持する縦コンベアを配設しており、グレンタンク内部に貯留した籾を排出オーガを用いて排出するように構成していた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、従来の前傾に配設してグレンタンクの前部より投入する構成の揚穀コンベアは、グレンタンンクの底部後部より上部前部まで延出する構成となっており、揚穀コンベアの全長を長くすると共に、グレンタンクの側面形状を制限する構成となっていた。また、機体後部に配設した縦コンベアを本体より立設する支持柱に安定して支持されている。その為に、タンクの左側面形状の制限を出来る限り少なくし、安定して支持することのできる揚穀コンベアの構成が望まれていた。。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明はこのような問題点を解消するために、次の如く構成したものである。
揺動選別装置の一番コンベア22から、一番物を揚穀コンベア13を用いてグレンタンク12に搬送する構成において、該揚穀コンベア13の下端部は、側面視でグレンタンク12の前後方向の中央略後方位置にて、該一番コンベア22の終端位置に連結され、更に、該揚穀コンベア13は、前低後高に後方傾斜させて上方に突出し、グレンタンク12の後上部より前方に向かって籾を投入するように構成し、該グレンタンク12の左側は、前部から中央部にかけて脱穀部側への膨出部12cを成形し、更に、該グレンタンク12の左側の後部を、前低後高の傾斜面とした凹状に形成し、前記揚穀コンベア13を配設する凹部12aとし、該グレンタンク12の後部には、機体フレームより上方にオーガ支持フレーム307を立設し、該オーガ支持フレーム307の上部左側に本体後フレーム309を横設し、該本体後フレーム309には補強部材を固設し、該補強部材により揚穀コンベア13の途中部を支持することを特徴とするコンバインである。
【0005】
【本発明の実施の形態】
本発明が解決しようとする課題及び解決するための手段は以上の如くであり、次に添付の図面に示した実施例の構成を説明する。
図1はコンバイン全体側面図、図2は脱穀・選別装置側面断面図、図3は樹脂で成形した揺動本体の側面図、図4は同じく揺動本体の部分側面断面図、図5は同じく揺動本体の部分側面断面図、図6は同じく揺動本体の部分正面断面図、図7は揺動可能なフルイ線を配設する揺動本体の部分側面図、図8は同じくフルイ線の揺動構成を配設した揺動本体の部分平面図、図9は揺動選別装置に配設する唐箕とプレファンの側面図、図10は吸引量調整機構を示す側面図、図11は脱穀、揺動選別装置への動力伝達構成を示すスケルトン図、図12は唐箕とプレファンへの動力伝達を示す部分側面図である。図13はグレンタンク側部に配設する揚穀コンベアの支持構成を示す側面図、図14は同じく揚穀コンベアの支持構成を示す後面図、図15は同じく揚穀コンベアの支持構成を示す平面図、図16はグレンタンクの前側部に配設するオーガレストを示す右側面図、図17は同じくオーガレストを示す左側面図、図18はガイド体に配設した排出オーガの排出口を示す側面図部分断面図、図19は同じくガイド体を配設した排出オーガを示す正面図、図20は排風ファンの正面図断面図、図21は排風ファンの側面断面図、図22はオープン枠に網押さえ板を載置する正面図一部断面図、図23は唐箕の支持構成を示す部分側面図、図24は脱穀装置後部を示す後面図、図25はフィードチェーンを支持するオープン枠を示す側面図、図26は排藁搬送装置を示す平面図一部断面図、図27は補助チェーンを示す側面図一部断面図、図28は排藁チェーンへの動力伝達構成を示す部分後面図、図29は機体後部を示す部分側面図、図30は排藁ガイド棒の支持構成を示す後面図一部断面図、図31は脱穀装置のガイド棒を支持構成を示す斜視図、図32は揺動本体の揺動機構の組立斜視図、図33は覗き部を配設したグレンタンクの左側面図、図34は、覗き部を示す斜視図、図35は揺動本体の揺動駆動リンクを示す部分斜視図、図36は同じく断面図である。
【0006】
図1においてコンバインの全体構成から説明すると、クローラ式走行装置1上に機体フレーム2を載置し、該機体フレーム2前端に引起し・刈取装置Aを昇降可能に配設し、引起し・刈取装置Aは前端に分草板3を突出して穀稈を分草し、その後部に引起しケース4を立設して該引起しケース4より突出したタインの回転により穀稈を引き起こして、分草板3後部に配設した刈刃5にて株元を刈り取り、上部搬送装置、下部搬送装置、縦搬送装置6にて後部へ搬送し、この縦搬送装置6の上端から株元がフィードチェーン7に受け継がれて脱穀装置内に穀稈を搬送し、該フィードチェーン7後端には排藁搬送装置16が配設され、排藁搬送装置16後部下方に配設した排藁カッター装置17にて、搬送されてきた排藁を切断して圃場に放出している。前記脱穀装置の側部には選別後の精粒を貯留するグレンタンク12が配設され、該グレンタンク12前部には運転部19が配設されている。
【0007】
前記脱穀装置Bは図2に示すように、扱胴20と送塵口処理胴21が前後方向に横架され、扱胴20周囲に扱刃20a・20a・・・が植設され、扱胴20下部周囲にはクリンプ網31を設けて籾や小さな藁くず等のみが漏下するようにしている。前記送塵口処理胴21は、扱胴20後部のグレンタンク12側に扱胴20と平行に横架しており、扱胴20で処理できなかった枝梗付着粒等を処理して未処理物を後方に搬送して機外へ排出している。
【0008】
次に、図11に示すスケルトン図を用いて駆動構成を説明する。
前記エンジンEの左右方向に出力軸260を突出し、該出力軸260の一端をギアケース259に入力して、該ギアケース259よりプーリー、ベルトを介してミッションケースに動力を伝えて走行装置を駆動し、また、ギアケース259内の作業クラッチを介して、機体前部に配設した引起し、刈取装置Aに動力を伝達すると同時に、脱穀装置Bや揺動選別装置Cや排藁処理装置等を駆動する。前記ギアケース259から後方へ突出した出力軸よりプーリー、ベルトを介して送塵口処理胴21、及び扱胴20を駆動している。
【0009】
また、前記ギアケース259より側方に駆動軸261を突出し、該駆動軸261の端部を機体の左側部に配する動力伝達部に入力して、プーリー、ベルトを介して後方に伝達している唐箕35、一番コンベア22に動力を伝達するようにしている。更に、前記一番コンベア22のコンベア軸273には、プーリー269とは別に第二プーリー274を嵌合しており、該第二プーリー274にベルトを巻回して、二番コンベア23、揺動選別装置Cの揺動本体51や排出用の排風ファン30や排藁カッター装置17を駆動し、更に後方の機体後部に配設する結束装置に動力を伝達することもできる。
また、前記一番コンベア22の他側にベベルギアを介して揚穀コンベア13を駆動しており、該一番コンベア22によって搬送された籾は揚穀コンベア13を介してグレンタンク12に搬送している。また、前記二番コンベア23の他端部に、ベベルギアを介して還元コンベア69を駆動し、該還元コンベア69の他端の排出口は揺動選別装置Cのクリンプ網31の前部に臨ませて配置し、二番物を還元して、再度選別を行うようにしている。
【0010】
一方、前記エンジンEの右側に突出する出力軸260より、プーリーやベルトや連動軸やベベルギアを介して排出コンベア263に動力を伝達し、更に、縦コンベア264、排出オーガ265を駆動できる構成として、グレンタンク12内に貯留した籾を排出可能としている。
【0011】
次に、前記扱胴20の支持構成について図22〜図24を用いて説明する。
前記扱胴20の前部には、扱胴20の駆動軸136に動力を伝達する駆動ケース133を配設している。前記扱胴20の前部には傾斜部20bを形設して、穀稈を半径方向外側に案内している。また、前記駆動ケース133の後面には正面視中空状のガイド板134を固設し、該ガイド板134を駆動軸136と同一軸芯上に配設しており、フィードチェーン7により搬送されてくる穀稈を駆動ケース133の下部に案内して、ガイド板134より扱胴20の傾斜部20bに沿って搬送し、扱胴20と支持枠に固定されているクリンプ網31との間を通過するように案内し、扱刃20a・20a・・・を用いて脱穀を行っている。前記ガイド板134の下部には補強板137を固設して、扱胴20に案内される穀稈の当接により磨耗されるガイド板134を保護して、補強板137が磨耗するようにして、補強板137を交換すればよいようにしている。
【0012】
また、図23に示すように、前記扱胴20の後面には仕切りプレート142を配設し、該仕切りプレート142に被装板143を固設している。該被装板143は駆動軸136と同一軸芯を有する孔143aを開口した円板であり、扱胴20の後面を被装して藁屑の侵入を防止し、被装板143にガイド棒145を固設して駆動軸136に穀稈を巻き込むことを防止している。前記ガイド棒145は固定板146と螺合板147を用いて被装板143に固定している。即ち、図31に示すように、前記固定板146は四角形状の板体であり略L字状に屈曲するガイド棒145の一端を枢支し、固定板146を被装板143に開口している嵌入孔143bに挿入している。一方、前記被装板の嵌入孔143bは、後方より螺合板147により被装され固定板146を螺合板147に螺装することでガイド棒145を固設している。該ガイド棒145は図5に示す如く、扱胴20の回転方向側に傾けて配設して、穀稈を扱胴20より後方に案内している。
【0013】
そして、図2に示すように、前記脱穀装置B下方には揺動選別装置Cが配設され、該揺動選別装置Cは揺動本体51による比重選別と唐箕35による風選別により一番物と二番物と藁くず等に選別を行うものであり、揺動本体51を合成樹脂により構成して軽量化を図り、短時間で容易に製作できるようにしている。揺動本体51の前端部を扱胴20の前端下方に配置し、揺動本体51の後端を送塵口処理胴21の後部下方まで延出している。前記揺動本体51の前下部に枢支軸52を設けて後部をクランク軸53に枢支して、クランク軸53の回動により揺動するように構成されている。
そして、合成樹脂を用いて一体成形した前記揺動本体51は、前部にはグレンパン58を形設し、その後下部を一段下げて底部59を成形し、底部59の前部に選別風導入口60を開口し、底部59の後部より後方を下方に膨出して膨出部61を成形し、該膨出部61には落下口67・68を前後に開口して、射出成形時に型を抜くことができるようにしている。
【0014】
また、前記グレンパン58の上面にラック56を載置し、選別風導入口60から導入されるプレファン41からの風をラック56と底部59との間を通り、チャフ部55上に搬送される籾を風で選別するようにしている。そして、前記ラック56の後部にフルイ線70を後方へ突出して配置し、その後下部に複数のチャフフィン54・54・・・を横設するチャフ部55を配設し、チャフ部55下部位置においてグレンシーブ57を配設している。
【0015】
また、合成樹脂により成形した前記揺動本体51の各所には図3〜図6に示す如く、補助部材や補強部分を構成して揺動選別の選別性能を向上して剛性を高めるように構成している。前記グレンパン58に載置したラック56は、断面視三角形状の溝部56a・56a・・・を多数形成した板状体として、ラック56の上面が波状となり、揺動によって籾を後方に搬送し易くなる構成としている。
また、前記グレンパン58の断面形状は前記ラック56の断面形状と上下対称の三角形状の溝部58a・58aに形成し、前記ラック56の溝部56aとグレンパン58の溝部58aの開口面を重なるように螺合固定することによって、断面積が大きくなり、揺動本体51前部の剛性を高めている。
更に、前記選別風導入口60の前方位置において揺動本体51の左右側面の間には載置ステー62を横架しており、グレンパン58より前方に突出してフルイ線70の前部まで延出しておりラック56の前部を載置すると同時に、揺動本体51の後述するフルイ線70のリンク機構や枢支軸を配設する揺動本体51前部の側面を補強している。
【0016】
また、揺動本体51の選別風導入口60下面より前方に延出した底部59上にはラック63を載置しており、チャフ部55まで籾を搬送するようにしている。更に、前記底面の前部の左右側面より下方に向かって枢支板を突出するように形成して、該枢支板に枢支軸を枢支している。更に、前記揺動本体51の側面におけるラック63の上部位置に前後方向に長いリブ64・65を、上下に平行状に突出して成形して、揺動本体51の側部の剛性を高めている。
そして、前記上下のリブ64・65の間位置の側面には一定間隔毎に孔を開口しており、この開口部分の剛性を高めるために、上下の該リブ64・65を側方よりハット形状の補強体66を嵌合している。該補強体66は前後方向に長い板体であり、該板体の上部を図6に示す正面断面視の如く、正面視「コ」字状に被装部66aを成形して上下のリブを側方より嵌合して揺動本体51の側面の補強を行い、被装部66aより下方に枢支体66bを突出して本体の側面を被装している。
【0017】
また、前記チャフ部55は可動チャフ80と固定チャフ85より構成され、前記ラック63の後部より可動チャフ80を配設し、可動チャフ80を揺動本体の後部まで配設し、揺動本体51後部に固定チャフ85を配設している。前記可動チャフ80は、左右方向に配する板体であるチャフフィン54・54・・・より構成され、該チャフフィン54の側端部には上下に二本のピンを外側方に突出し、上部のピンを側板に枢支して、下部のピンを側板の長孔内で摺動自在に枢支することで可動するようにしている。即ち、前記チャフフィン54・54・・・を支持する為に揺動本体51側面に前記上部ピンを枢支するための円形の円孔81と下部のピンを摺動自在に案内する長孔82を一対として、前後方向に数個を一組として配置し、その一組の左右方向の反対側の側板に略菱形の挿入孔83を開口している。つまり、一組の円孔81・81・・・と長孔82・82・・・と、挿入孔83を対向して配置し、前記円孔81・81・・・と長孔82・82・・・の組と、挿入孔83は左右交互に後方に連続して配置している。前記挿入孔83は前記円孔81と長孔82の一組を挿入できる大きさに側面視略菱形の開口している。
【0018】
従って、前記チャフフィン54を組み立てる場合には、一側から一組分のフィン54を挿入孔83より挿入して、挿入した先端のピンを他側面の円孔81と長孔82に挿入し、また、上下に配設した前記リブ64・65に外嵌した補強体66下部の枢支体66bには円孔81・81・・・の軸芯と同じくする孔を開口しており、チャフフィン54の上方のピンを枢支している。また、前記長孔82に挿入しているチャフフィン54下方のピンと、挿入孔83に嵌合したチャフフィン54下方のピンが、前後方向に長い連結プレートに枢支され、この連結プレートを前後動させることで全てのチャフフィンを同時に揺動できるようにしている。
【0019】
そして、前記固定チャフ85は、左右の側部板86・86と該側部板86・86の間位置に横設する固定フィン87・87・・・よりなり、合成樹脂によって成形されている。該固定チャフ85を揺動本体51の後部に嵌合して、側部及び後面よりボルトを挿入して固定チャフ85をチャフフィン54・54・・・の配設面に合わせて配設すると同時に、揺動本体後部の剛性を高めている。
【0020】
また、可動チャフ80の前上部(扱胴20の後部下方)に連結体88を横設している。該連結体88は連結棒89と該連結棒89の左右を支持する側部支持板90・90より構成され、側部支持板90・90は三角形状に形成されて、低部を前記リブ64・65の間位置に位置させて、揺動本体51の側面に螺合して、左右の側部支持板90・90上部の間に連結棒89を横架することで、揺動本体51の側部中央部の剛性を高めている。また、該連結体88を横設した位置は扱胴20からの漏下量が少ない位置であり選別を乱すことは無い。
更に、揺動本体51の下面をチャフ部55下方の膨出部61に開口した落下口67の左右両側には左右方向に軸芯を有する長孔91・91を成形しており、該長孔91・91にグレンシーブ57を挿入して落下口67を被装し、ピン92・92を用いて固定している。
また、前記グレンシーブ57の後部の固定チャフ85の下部開口した落下口68と落下口67との間位置の本体の底面上に固定プレート93を横設し、該固定プレート93に二枚のゴム垂れ94・95を螺合し、一側のゴム垂れ94を一番物コンベアの流穀板28上に延出し、他方のゴム垂れ95を二番物コンベアの流穀板29上に延出し、落下口68の前部にゴム垂れ96を吊設して二番物コンベアの流穀板29上に延出しており、籾を零すことなく落下している。
【0021】
そして、図5、図6、図32に示すように、前記落下口68の前部の揺動本体51の前部下部を傾斜状に傾斜部106を成形し、該傾斜部106下面より下方にリブ107・107を突出している。該リブを用いて揺動機構100を固定している。該揺動機構100は、固設プレート101、固設リング102、従動リング103、揺動リング104、クランク軸105より構成されている。前記固設プレート101は揺動本体51の傾斜部106の上面に載置する板体であり、固設プレート101の両端を上方に屈曲して本体51の側面に螺装する螺合部101aを形成し、前記固定プレート101上にはリブ107・107の軸芯に合わせる孔101b・101bを開口しており、該孔101bよりリブ107内部に固定ボルト111を挿入し、該固定ボルト111下部にて固設リング102を螺合している。
前記固設リング102は、図11に示すように、上面にリブ107・107と軸芯を同じくする孔102a・102aを開口しており、固設リング102の下面には、側面視半円状の半円部102bを形設している。また、前記従動リング103は、側面視略半円状の半円部103aを形設し、該半円部103aの一端に嵌合部103bを前下方に突出し、該嵌合部103bに軸孔103cを開口している。
また、図10、図11に示す如く、従動リング103の内側に揺動リング104を配設している。該揺動リング104は、前後に前リング104aと後リング104bを開口し、上下に二分割に形成されている。更に、前記揺動本体51の傾斜部106の側部には補強プレートを配設して、前記固設プレート101と固設リング102の側部を螺合して、揺動による振動を受けている揺動本体51の後部の補強を行っている。
【0022】
このように構成して、前記従動リング103の半円部103aと従動リング103の半円部102bにより円を構成し、この円にてクランク軸53を挿入し、従動リング103の嵌合部103に揺動軸108を嵌合している。
そして、前記揺動リンクの後リング104bにクランク軸53のクランク部53aを枢支し、前リング104aに揺動軸108を枢支し、揺動軸108の端部にローラー109を嵌合し、図10に示す、本体(機体)側に固設するガイド体110に嵌合しており、クランク軸53を揺動すると、揺動リング104を介して揺動軸108を揺動し、揺動軸108のローラー109がガイド体110に沿って往復動することで、揺動軸108を嵌合する従動リング103を往復動させることによって、揺動本体51の前部をガイド体110に沿う方向に往復動させて、揺動本体51を揺動運動するようにしている。
【0023】
前記揺動本体51のグレンパン58の後方近傍位置に配設した、籾等を案内するフルイ線70について説明する。前記フルイガイド部71が、図2、図7、図8に示すように、揺動本体51のグレンパン58の後方位置に枢支軸72を側板に枢支し、該側板間の枢支軸72上に複数個のフルイ線70・70・・・を固設している。該フルイ線70・70・・・は前後方向に長い棒状体であり枢支軸72の外周面上に左右方向に一定間隔毎に固設し、各フルイ線70・70・・・の後端部をチャフ部55の前部近傍位置まで延出している。
【0024】
また、前記フルイガイド部71を揺動する構成としている。即ち、図7、図8に示すように、前記揺動本体51のグレンパン58の後方位置に枢支した前記枢支軸72の一側端部にアーム74を固設し、該アーム74の前端部を選別風導入口60の近傍位置まで延出し、該アーム74前部側面より側方に向かって揺動軸75を突出している。一方、前記選別風導入口60の近傍位置における揺動本体51の側面には円弧状の長孔79を開口しており、前記揺動軸75を長孔79内を貫通し、該揺動軸75の端部にガイドローラー76を嵌合している。該ガイドローラー76は、揺動本体51の側方を被装する本体(機体)側の側板に固設する二本の平行状の板体からなるガイド体77’・77’の間に嵌合している。
また、前記揺動本体51の前部を枢支する枢支軸72の左右端部は、本体側の側板に固設したガイド体77’に嵌合しており、揺動本体51を揺動すると、ガイドローラー76はガイド体77’・77’によって案内されて前後動し、枢支軸72とガイドローラー76の位置が変化することによってアーム74が回動されて、フルイガイド部71も同時に回動されて、フルイガイド部71が揺動本体51の揺動に動機して揺動し、チャフ部55上に落下した籾藁等をふるいながら揺動搬送する。但し、アーム74をなくして枢支軸72を固定することも可能であり、この場合揺動本体51の揺動でフルイ線70・70・・・も同時に揺動する。
【0025】
また、前記枢結軸72上に固設する複数のフルイ線70・70・・・と平行にストローラック78を配置することもできる。該ストローラック78は、図8に示す如く、前後方向に長い板状体を形設し枢支軸72上に固設し、該板状体の上面はノコギリ状に形成してストローラック78を構成し、チャフ部55上に送り込む籾藁をノコギリ状のストローラック78で後方へ案内している。
また、前記ストローラック78・78・・・はフルイ線70・70・・・の間に交互に配設したり、複数配設するフルイ線70・70・・・の数個置きにストローラック78・78・・・を配設することもできる。よって、細かい籾藁をフルイガイド部71から落下させて、導入口60より導入される風に乗って後方に搬送している。細かい籾藁を後方に搬送することで、一番物中に籾藁が混ざることの無いように構成し、チャフ部55により比重選別の効率を高めている。
【0026】
そして、前記揺動選別装置Cの風選別を行う唐箕35は、揺動本体51の前部下方(前記選別風導入口60とグレンシーブ57始端部の間位置下方)に配設し、前記唐箕35の後方に順に、精粒を搬送する一番コンベア22、二番物を搬送する二番コンベア23とを配設している。また、前記唐箕35の前部には揺動本体51の選別風導入口60に送風するプレファン41を配設している。
【0027】
次に、前記唐箕35とプレファン41の構成について説明する。
前記唐箕35は、図9に示す如く、左右方向に軸芯を有する回動軸236と該回動軸236より半径方向に放射状に突設する羽根体238・238・・・より構成し、また、前記唐箕35の回転周囲の前方を前ガイド板239で被装し、下方を側面視円弧状の下ガイド板240で、上方を上ガイド板234で被装している。唐箕35側部は開放されており、唐箕35の回動軸236は側部に固設した枢結プレート227により支持されている。該枢結プレート227により開口部が上下の吸引口35a・35bに分離され、ここから導入した空気は下ガイド板240のより前ガイド板239に沿って流れて風を発生させて、上ガイド板234に沿わせて唐箕35の後方に選別風を送風し、揺動本体51のグレンシーブ57と一番コンベア22と二番コンベア23との間に送風を行い風選別を行えるようにしている。
【0028】
また、前記プレファン41は図9に示すように、ファン軸242と該ファン軸242より放射状に突設する羽根体244・244・・・より成り、該プレフン41は側板249・249の間に配置されている。即ち、前記側板249に円形の吸引口249aを開口し、該吸引口249aの上下中央部に側面視略「く」字状の枢結プレート246を固設し、左右の枢結プレート246の間位置にファン軸242を枢支している。
また、前記プレファン41の前面及び下面を側面視円弧状のガイド体245を用いて被装しており、プレファン41の回転によって吸引口249aより空気が吸引され、グレンパン58の後下部の選別風導入口60より送風を行い風選別を行えるようにしている。更に、前記プレファン41は、ガイド板245の前上部に吸引口を開口し、該吸引口の下部のガイド板245上より接線方向に吸引ガイドプレートを突出し、エンジンEによる排風をプレファン41内部に導入可能に構成している。
また、図12に示すように、前記プレファン41の回動軸242の端部にプーリー267を固定し、唐箕35の回動軸236の端部にプーリー268を固定し、一番コンベア22のコンベア軸273にプーリー269を固定し、また、プレファン41のプーリー267と唐箕35のプーリー268の間位置上方にガイドプーリー272を枢支し、前記駆動軸261の軸受の端部にはアームを介してテンションプーリー271を枢支している。そして、前記駆動軸261の側方端部に固定したプーリー266とこれらの各プーリー266・267・268・269・271・272にベルト270を巻回し、ガイドプーリー272によってプーリー267・268とベルト270の接触面積を増大させて、同方向へ回動するようにしている。
そして、前記テンションプーリー271によってベルト270を緊張して、駆動軸261の回動をプレファン41、唐箕35、一番コンベア22への順に回動して駆動するようにしている。
【0029】
以上に示す如く、唐箕35とプレファン41は、側部より空気を吸引可能に構成しており、この吸引量を調整する吸引量調整機構Kを配置している。該吸引量調整機構Kは図10に示す如く、前記側板249の吸引口249a下部を被装する第一抵抗板278と、唐箕35側部の吸引口35aを被装する第二抵抗板279、これらの抵抗板278・279を固設するアーム276・277、該アーム276・277を枢支する横軸275より構成されている。即ち、前記横軸275を前支持柱25より側方に突出し、該横軸275に前アーム276を枢支し、該前アーム276の前端部に第一抵抗板278を固設している。該第一抵抗板278は、前記枢結プレート46下方の吸引口249aを被装できるように略三日月状に形設している。
また、前記横軸275より後方に前アーム276と一体的に回動する後アーム277を枢支し、該後アーム277の後部に第二抵抗板279を固設している。該第二抵抗板279は、側面視台形状に形設して唐箕35側部の枢結プレート227上部の吸引口35aを被装できるようにしている。
【0030】
また、前記後アーム277と前支持柱25の中央部との間にバネ280を係止し、後アーム277を下方へ回動するように付勢し、前アーム276と後アーム277に固定される第一抵抗板278でプレファン41の吸引口249aの下部を閉じるように、第二抵抗板279で吸引口35aを閉じるようにしており、更に、前記前アーム276の途中部にワイヤー281を締結しており、該ワイヤー281は前支持柱25下部に固設するアウターケース282に支持されて、該ワイヤー281の他端はチャフ部55のチャフフィン54・54・・・の傾斜角度変更機構と連結されている。
従って、穀稈の搬送量が多くなり、ワイヤー281が引っ張られると、前アーム276、後アーム277がバネ280に抗し回動して、図4の二点鎖線の如く、第一抵抗板278を下方に、第二抵抗板279を上方に回動して、吸引口249aと吸引口35aを開ける方向に回動しファン41・唐箕35への流入空気量を増加させ、風量を増して大量の穀粒に対して選別を行えるようにしている。逆に、穀稈量が減少すると、ワイヤー281は戻されて、吸引口249aと吸引口35aを閉じる方向に回動されて流入空気量を減少して、精粒まで排出しないようにしている。
但し、前記ワイヤー281の他端を運転部19に配設するレバーと連結して手動で風量を変更したり、ワイヤー281端をアクチュエーターと連結し、該アクチュエーターを穀粒量センサーと接続して、穀粒に応じて変更することもできる。更に、前記アーム276の途中位置には複数の締結孔276a・276b・276cを開口し、ワイヤー281を締結する締結孔276a・276b・276cを選択することによって吸引口249aと吸引口35aの開放量を大きくして流入空気量を調整することができる。従って、揺動選別装置Cの揺動本体51内部に籾量に合わせた最適な選別風を送風しており、揺動本体51により選別性能を向上し、一番物と二番物と塵屑等に選別している。
【0031】
以上のように揺動選別装置Cにて選別された後の一番物は一番コンベア22の流穀板28上に落ちて、揚穀コンベア13を介して脱穀装置B側方に配置したグレンタンク12に貯留され、二番物は二番コンベア23の流穀板29上に落ちて、図示せぬ二番還元コンベアによって揺動選別装置Cの上方に配設するクリンプ網31の前部へ還元されて再度選別され、塵埃等は排風ファン30によって吸引されて後方より排出される。
【0032】
次に、本発明のコンバインにおいて、前記揚穀コンベア13の支持構成について図13〜図15を用いて説明する。
前記揚穀コンベア13は内部にスクリュー301を嵌合して、このスクリュー301を回動することによって一番コンベア22より搬送されてくる一番物を上方に搬送している。前記揚穀コンベア13の下端部は、一番コンベア22の終端位置に連結されており、該一番コンベア22は図15に示す側面視において、グレンタンク12の前後方向の中央略後方位置に配設している。
前記揚穀コンベア13の上端部には羽根体302をスクリュー301と同一軸芯上に配設しており、該羽根体302を上部筒303を用いて被装して、上部筒303の吹出口をグレンタンク12の投入口314に合わせて配設し、上部筒303の吹出口と投入口314との間に、ジャバラ管305を用いて連結しており、漏れを生じることなくグレンタンク12内に籾を投入している。グレンタンク12を回動させた場合にはジャバラ管305を外すのみで開放させることができる。
また、前記グレンタンク12の後部には、機体フレームより上方にオーガ支持フレーム307を立設している。該オーガ支持フレーム307の上部右側に、オーガの縦コンベアを回動自在に枢支する支持メタル308を固設し、オーガ支持フレーム307上部左側に本体後フレーム309を横設しており、オーガ支持フレーム307を支持している。
更に、後面視において一番コンベア22の、終端部の後方位置における機体フレームより右斜め上方に、補強部材の一つである補強ステー310を突出し、補強ステー310の上端を、本体後フレーム309に固設して、本体後フレーム309の補強を行っている。前記補強ステー310は側面視において下部を前方に屈曲させており、本体後フレーム309の前後方向向きの荷重に対応するようにしている。
【0033】
そして、前記本体後フレーム309には補強部材を固設して揚穀コンベア13の途中部を支持するように構成している。前記補強部材は、固設体311、アーム312、嵌合体313より構成され、本体後フレーム309の左右途中部の前面に固設体311を固設し、該固設体311より前上方に向けて平面視略U型のアーム312を突出し、該アーム312の開放面を前上方に向けて内部に嵌合体313を固設している。該嵌合体313は「コ」字状に形設され、揚穀コンベア13の筒部途中部を支持している。該嵌合体313は図13に示す側面視において、一番コンベア22の配設位置より前後方向の後上方位置に配設しているので、揚穀コンベア13を前低後高に後方傾斜させて、揚穀コンベア13を補強ステー310によって補強された本体後フレーム309によって安定して支持されている。
このように、前記グレンタンク12を左側は、揚穀コンベア13を配設するグレンタンク12の後部の一部を凹状に凹部12aを形設し、グレンタンク12の前部から中央部にかけて膨出部12cを成形しており、グレンタンク12の内部容量を増大させている。
【0034】
また、前記グレンタンク12の前部右側には図16、図17に示すように、凹状に溝部12bを形成し、該溝部12bにオーガレスト320を配設して、排出オーガ265高さをグレンタンク12直上方に高さを低く収納している。該オーガレスト320は図25、図26の如く、U字型に湾曲させた挟持体321、該挟持体321を固定する固定プレート322より構成され、グレンタンク12の上面に固定プレート322を立設し、該固定プレート322上に、U字型に屈曲した挟持体321を固設して、該挟持体321の上端部を内側に折り曲げており、排出オーガ265を載置した場合に横方向へズレないようにしている。
更に、排出オーガ265の先端部の下方に排出口325を形設している。該排出口325は下面を開口する箱側に形設しており、該排出口325の下部に図18、図19に示す、左右のガイド板326・327を固設している。左ガイド板326は、前後端部を右側に屈曲して排出口325の左側下方を被装している。同様に、右ガイド板327は排出口の右側面下部を被装して ガイド板の前後端部を左側に屈曲させて排出口325の右側下方を被装しており、排出口325を下方に延長するように配設しており、スクリューを保護している。
【0035】
また、前記グレンタンク12の上面に監視窓部330を配設して運転部19よりグレンタンク12内部を視認できるように構成している。図33に示す如く、グレンタンク12の上面の前後方向中央部に監視窓部330は側面視直角三角形状の枠体であり、図34に示すように、監視窓部330の前面330aの左右中央部に覗き口331を開口し、該覗き口331を透明のアクリル板である覗き窓334を用いて被装している。
また、前記監視窓部330の前面330aの覗き窓334の左右両側にはライト332・332を固設しており、グレンタンク12内部を照らしている。更に、前記監視窓部330の斜面330bには開口を形設し、該開口を透明であるルーフ板333を用いて被装して、グレンタンク12内部に太陽光を差し込むようにしている。従って、前記運転部19よりグレンタンク12内部を覗いて、揚穀コンベア13の投入口からの籾の流入状況や、籾量を視認している。
【0036】
前記排風ファン30は図2に示すようにカバー403に被装され、揺動本体51の後部上方位置に横設するフレーム402に支持され、藁屑を吸引した排風を後方に送風し、ガイドプレート401に沿って排藁カッター装置17を配設する排藁処理室内に排藁を搬送している。前記排風ファン30について図20、図21を用いて説明する。
排風ファン30を構成するそれぞれの部品は合成樹脂によって構成され軽量化を図っており、図に示すように、複数のフィン436・436・・・と、該フィン436・436・・・の左右両端及び中央部を支持する円板状の支持板438・438・438と、左右中の支持板438の間隔を保持しファン軸437に嵌合するガイド筒439・439と、一側の支持板438の側部に配設して各フィン436を係合して固定する固定板440より構成されている。
【0037】
前記支持板438は円板状に形設し、同一半径上にフィン436の断面形状に合わせたフィン孔438a・438a・・・を略半径方向に開口し、支持板438の中央部にはファン軸437を嵌合するボス部438bを形設し、断面形状を多角形状(本実施例においては六角形)にしてファン軸437を挿入している。前記ボス部438bの左右端部にはガイド筒439を嵌合する嵌合部438c・438cを形設している。
なお、左側に配設する支持板438の側面には後述する固定板440を所定の角度位置に固定する為の孔438e・438eを開口し、右側に配設する支持板438のボス部438bには片側のみ嵌合部438cを形設している。
【0038】
また、前記フィン436・436・・・は側面断面視略三日月状に形設した帯状の板体であり、フィン436の長手方向の一端に抜け止め用の頭部436aを形設し、該フィン436の他側の中心側には溝部436bを形設しており、固定板440の凸部440bと係合可能としている。該固定板440は側面視歯車状に構成しており、外周上にフィン436・436・・・と位置を合わせて同数個の凸部440b・440b・・・を形設し前記溝部436bに係合するようにし、側面に螺合孔440a・440aを開口し、中央部にボス部438bの外周面に遊嵌する孔を開口している。また、前記ガイド筒439は筒状に形設し、その両端が左右のボス部438bの嵌合部438dに嵌合可能に形設している。
【0039】
このように構成して、合成樹脂にて成形した各部材を組み立てるには、支持板438・438・438のボス部438b・438bの間にガイド筒439を挟装し、一側(本実施例においては右側)の支持板438の各フィン孔438aより各フィン436を挿入し、中央及び左側の支持板438・438のフィン孔438aへと順に挿入する。このとき図4に示す如く、左側の支持板438の内側のボス部438bに嵌合した固定板440の凸部440bと凸部440bの間の凹部がフィン孔438aに位置し、フィン436は支持板438のフィン孔438aに挿入可能としている。
そして、フィン436の頭部436aを右支持板438の側面に当接する位置まで挿入すると、フィン436の溝部436bが固定板440の外周位置と一致し、ここで、固定板440を回動して、図4の二点鎖線の如く、凸部440bが溝部436bに係合してフィン436が左右方向に抜けないようにして、固定板440の螺合孔440aと支持板438の孔438eの軸芯を合わせてボルト・ナットを用いて螺合固定して、排風ファン30を溶接作業をすることなく簡単に組み立てられるのである。
【0040】
そして、支持板438のボス部438bにファン軸437を挿入し、該ファン30の左右側面を被装するガイド体442にファン軸437を回動自在に枢支している。該ガイド体442のファン30外周が位置する側面にはリング状の被装体443を固設しており、該被装体443は段部を設けて、この段部をフィン436の両端の外側端と重複するように配置して、スクレパーの役目を果たして、ファン軸437の枢支部に異物が侵入することを防いでいる。
【0041】
次に、前記フィードチェーン7の支持構成について図22、図25を用いて説明する。
前記フィードチェーン7の前端部を扱胴20の前側に配設する駆動スプロケット160に巻回し、フィードチェーン7後端部を排風ファン30の側部に配設する従動スプロケット161により巻回され、フィードチェーン7上面はガイド部材であるチェーンガイド162と上部ガイド163により支持されている。これらのガイド部材162・163や駆動スプロケット160、従動スプロケット161はオープン枠Wにより支持する構成となっている。該オープン枠Wは、前後方向に横設する上支持フレーム164と下支持フレーム165を上下に平行状に配設し、上支持フレーム164と下支持フレーム165の前後方向の適宜位置に連結部材を固設し、該連結部材に側部カバー170を固設している。
【0042】
また、前記オープン枠Wの後端部には上下方向に連結フレーム171を固設し、該連結フレーム171の上下位置に枢支ピン172・172を固設している。機体の側部後部に枢結柱174を立設し、該枢結柱174の上下位置に枢結体175・175を固設しており、該枢結体175・175に枢支ピン172・172を枢結して、オープン枠Wを回動支点を構成している。
更に、前記連結フレーム171の上端部より前方にアーム体177を突出し、該アーム体177の前端部に上部ガイド163を固設し、前記オープン枠W前部よりアーム体178を固設し、該アーム体178を前上方に突出してアーム体178の前端部にチェーンガイド162を固設している。
【0043】
そして、オープン枠Wの前後途中部には連結部材を配設しており、該連結部材は三本の柱部材である前連結柱167、中連結柱168、後連結柱169から成り、前側より順に前連結柱167、中連結柱168、後連結柱169に配設している。また前記前連結柱167と中連結柱168は、上支持フレーム164と下支持フレーム165とを連結し、前連結柱167と中連結柱を上支持フレームより上方に突出し、前記前連結柱167は中連結柱168より短くし、前連結柱167と中連結柱168との上端部に図3の正面視のように傾斜状にする載置部167a・168aを形設している。
更に、前記後連結柱169は上支持フレーム164より上方に突出し、中連結柱168と高さを同じく構成し、中連結柱の上端部に傾斜状の載置部168aを形成している。一方、前記扱胴20の下面に配設したクリンプ網31は、支持枠体132によって前後及びグレンタンク12側の側面を固設している。前記支持枠体132の外側側面は、網押さえ板179を固設して固定している。該網押さえ板179は図3に示すように正面視円弧状に形設し、網押さえ板179の側部を図4の側面視の如く、フィードチェーン7の上面形状に合わせて前低後高に形設し、各連結柱167・168・169の載置部167a・168a・169aに載置固定している。
【0044】
次に、前記排藁搬送装置16は、図26、図27に示す如く、排藁チェーン32と補助チェーン45により構成され、排藁チェーン32と補助チェーン45の後部を中央方向に向けている。前記排藁チェーン32は支持フレーム533に支持され、該支持フレーム533の前端部に入力スプロケット534を配設し、後部に従動スプロケット536を枢支している。前記排藁チェーン32の後部には側方に枢支管537を突出し、該枢支管537の内部に伝動軸538を枢支して伝動軸538の排藁チェーン32側端部に伝動スプロケット539を嵌合して、該伝動スプロケット539と入力スプロケット534と従動スプロケット536にチェーン540を巻回している。また、前記入力スプロケット534は入力軸542を嵌合しており、該入力軸542の端部には後述するベベルギア584を嵌合しており、排藁チェーン32に動力を伝達している。
【0045】
前記補助チェーン45は、図26、図27に示すように構成されている。前記補助チェーン45前部は、排藁チェーン32の支持フレーム533前部より側方に突出するステー546に固定し、補助チェーン45後部を前記枢支管537の他端に固設して、左右をカバー547・547によって被装している。前記枢支管537内部の伝動軸538の他端を補助チェーン45内部に挿入して伝動スプロケット548を嵌合し、補助チェーン45に動力を伝達している。
また、前記補助チェーン45の前部には前後方向に摺動自在に従動スプロケット550を配設しており、前記従動スプロケット550と伝動スプロケット548との間にチェーン549を巻回し、該チェーン549の外周面には複数のタイン560・560・・・を具備している。
【0046】
次に、前記排藁チェーン32等への動力伝達構成は図11に示すように、脱穀装置B内の扱胴20の駆動軸136の後部には駆動プーリー580を嵌合し、該駆動プーリー580の側部に配設するカウンター軸581の前部に嵌合する伝動プーリー582との間にベルト583を巻回して動力を伝達している。前記カウンター軸581の後端部にはベベルギア584を嵌合しており、該ベベルギア584を介して排藁チェーン32の入力軸542を駆動している。
【0047】
そして、本構成において図28に示すように、前記扱胴20の駆動軸136に配設した駆動プーリー580とカウンター軸581に嵌合した伝動プーリー582との間に巻回したベルト583のテンションを、扱胴20のるオープンカバー586と連動する連動機構を介してテンションの入り切りを行うようにしている。即ち、図3に示すように、前記駆動軸136にテンションアーム587を枢支、該テンションアーム587の端部にテンションローラー588を枢支し、テンションアーム587の基部側には連結板589を固設している。一方、前記オープンカバー586の支持軸590はカバーと一体的に回動し、この支持軸590に連動機構を固設している。
前記支持軸590に左右揺動アーム591を嵌合し、該左右揺動アーム591の端部に、側方に突出する連結棒592を枢支している。該連結棒592の端部には、二本のアーム593a・593bの端部を枢支軸594に枢支して、後面視L字型に形設するL字アーム593を形設している。該L字アーム593の一側のアーム593aを連結棒592に枢支して、他方のアーム593bの端部にはスプリング595を係止して、該スプリング595の端部を連結板589に係止して、テンションアーム587を駆動軸136を中心に回動して、テンションローラー588によって、ベルト583の略中央部に当接している。
従って、前記オープンカバー586を上方に回動すると、左右揺動アーム591を左側に回動し、連結棒592を左に移動して、L字アーム593を図6に示す二点鎖線の如く回動して、スプリング595の付勢力を弱めて、テンションローラー588によりベルト583へのテンションを無くして、伝動プーリー582の巻回するベルト583を空回りさせて、排藁処理装置16への動力伝達を断つように構成している。
【0048】
また、図29に示すように、前記排藁処理装置16は排藁カッター室600上方に配設され、排藁処理装置16の上部を上部カバーによって被装されている。前記排藁カッター室600の上部には投入樋601が形設され、該投入樋601の前部には排藁ガイド部602が配設されており、該排藁ガイド部602のガイド棒603を前記排藁チェーン32に沿う如く後方右側に向けて、排藁ガイド部602の途中部を投入樋601の上部を通過させて後端部を機体後部まで延出している。
【0049】
前記排藁ガイド部602は、図30に示す如く、L字型に屈曲するガイド棒603、該ガイド棒603を摺動自在に嵌合する嵌合筒604、該嵌合筒604を立設する固定プレート605、ガイド棒603の下部に外嵌する回転体606、該回転体606を回動させるリンクアーム607より構成されている。即ち、前記固定プレート605は上部を水平状に後方に突出して載置部608を形成し、該載置部608上に嵌合筒604を載置している。該嵌合筒604は上下方向に軸芯を有する筒体であり、嵌合筒604の側部よりピン609を挿入している。L字側に屈曲させた前記ガイド棒603の一端を嵌合筒604の内部に挿入し、挿入した側には螺旋状の溝604aを形設している。該溝604aに前記ピン609を係合して、ガイド棒603の下端を載置部608より下方に突出して下端部に円柱状に形設している回動体の上部に嵌合している。該回転体606の外周面上にはピン609を突出している。
一方、前記固定プレート605の側部には後方に支点軸610を突出し、該支点軸610にリンクアーム607の一端を枢支して、リンクアーム607の途中部より下方に締結プレート611を突出し、該締結プレート611の下端部にワイヤー612とスプリンブ613を係合している。該スプリンブ613の他端を載置部608に係合してリンクアーム607を上方に回動するように付勢し、ワイヤー612は運転部に配設する図示せぬレバーによって操作されてリンクアーム607を下方に回動するようにしている。また、前記リンクアーム607の他端はロッド状に構成されており、該リンクアーム607のロッドを用いて回転体606より突出するピン614を把持している。
【0050】
このようにして、排藁を切断せずに圃場に放出したり、結束装置を用いて排藁を結束する場合には、前記排藁ガイド部602のガイド棒603を排藁チェーン32下面に沿わす形状に配設している。そして、レバーを操作してワイヤー612を引くと、リンクアーム607を下方に回動させ、回転体606を下方に移動させると同時にリンクアーム607のピン614を長さLの分において回動している。該回転体606を下方に移動させながら回動させると、ガイド棒603も下方に摺動して溝604aをピン609に沿わして回動するので、ガイド棒603の他端を排藁チェーン32の下面より下方に移動しながわガイド棒603を左右方向向きに収納している。そして、前記排藁ガイド部602のガイド棒603を収納すると、排藁チェーン32によって挟持している排藁を投入樋601に沿って排藁カッター室600内に投入して、排藁カッター装置17を用いて排藁を切断している。
【0051】
【発明の効果】
以上のように構成したので、本発明は次のような効果を奏するものである。
揺動選別装置の一番コンベア22から、一番物を揚穀コンベア13を用いてグレンタンク12に搬送する構成において、該揚穀コンベア13の下端部は、側面視でグレンタンク12の前後方向の中央略後方位置にて、該一番コンベア22の終端位置に連結され、更に、該揚穀コンベア13は、前低後高に後方傾斜させて上方に突出し、グレンタンク12の後上部より前方に向かって籾を投入するように構成し、該グレンタンク12の左側は、前部から中央部にかけて脱穀部側への膨出部12cを成形し、更に、該グレンタンク12の左側の後部を、前低後高の傾斜面とした凹状に形成し、前記揚穀コンベア13を配設する凹部12aとし、該グレンタンク12の後部には、機体フレームより上方にオーガ支持フレーム307を立設し、該オーガ支持フレーム307の上部左側に本体後フレーム309 を横設し、該本体後フレーム309には補強部材を固設し、該補強部材により揚穀コンベア13の途中部を支持するので、揚穀コンベア13を前低後高に後方傾斜して配置することにより、グレンタンク12の形状を小さくすることを回避することが出来たものである。
このように、構成することにより、グレンタンク12に膨出部1cを構成することが可能となり、グレンタンク12を大きくすることができるので、連続した作業を行うことができるようにし、収穫作業の効率化を図ることができるのである。
また、揚穀コンベア13を一番コンベア22の配設位置より、前低後高に後方傾斜させているが、オーガ支持フレーム307と本体後フレーム309により、後方から安定して支持させることが出来たものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】 コンバイン全体側面図である。
【図2】 脱穀・選別装置側面断面図である。
【図3】 樹脂で成形した揺動本体の側面図である。
【図4】 同じく揺動本体の部分側面断面図である。
【図5】 同じく揺動本体の部分側面断面図である。
【図6】 同じく揺動本体の部分正面断面図である。
【図7】 揺動可能なフルイ線を配設する揺動本体の部分側面図である。
【図8】 同じくフルイ線の揺動構成を配設した揺動本体の部分平面図である。
【図9】 揺動選別装置に配設する唐箕とプレファンの側面図である。
【図10】 吸引量調整機構を示す側面図である。
【図11】 脱穀、揺動選別装置への動力伝達構成を示すスケルトン図である。
【図12】 唐箕とプレファンへの動力伝達を示す部分側面図である。
【図13】 グレンタンク側部に配設する揚穀コンベアの支持構成を示す側面図である。
【図14】 同じく揚穀コンベアの支持構成を示す後面図である。
【図15】 同じく揚穀コンベアの支持構成を示す平面図である。
【図16】 グレンタンクの前側部に配設するオーガレストを示す右側面図である。
【図17】 同じくオーガレストを示す左側面図である。
【図18】 ガイド体に配設した排出オーガの排出口を示す側面図部分断面図である。
【図19】 同じくガイド体を配設した排出オーガを示す正面図である。
【図20】 排風ファンの正面図断面図である。
【図21】 排風ファンの側面断面図である。
【図22】 オープン枠に網押さえ板を載置する正面図一部断面図である。
【図23】 唐箕の支持構成を示す部分側面図である。
【図24】 脱穀装置後部を示す後面図である。
【図25】 フィードチェーンを支持するオープン枠を示す側面図である。
【図26】 排藁搬送装置を示す平面図一部断面図である。
【図27】 補助チェーンを示す側面図一部断面図である。
【図28】 排藁チェーンへの動力伝達構成を示す部分後面図である。
【図29】 機体後部を示す部分側面図である。
【図30】 排藁ガイド棒の支持構成を示す後面図一部断面図である。
【図31】 脱穀装置のガイド棒を支持構成を示す斜視図である。
【図32】 揺動本体の揺動機構の組立斜視図である。
【図33】 覗き部を配設したグレンタンクの左側面図である。
【図34】 覗き部を示す斜視図である。
【図35】 揺動本体の揺動駆動リンクを示す部分斜視図である。
【図36】 同じく断面図である。
【符号の説明】
C 揺動選別装置
12c 膨出部
12a 凹部
12 グレンタンク
12a 凹部
13 揚穀コンベア
22 一番コンベア
23 二番コンベア
309 本体後フレーム
Claims (1)
- 揺動選別装置の一番コンベア22から、一番物を揚穀コンベア13を用いてグレンタンク12に搬送する構成において、
該揚穀コンベア13の下端部は、側面視でグレンタンク12の前後方向の中央略後方位置にて、該一番コンベア22の終端位置に連結され、更に、該揚穀コンベア13は、前低後高に後方傾斜させて上方に突出し、グレンタンク12の後上部より前方に向かって籾を投入するように構成し、
該グレンタンク12の左側は、前部から中央部にかけて脱穀部側への膨出部12cを成形し、更に、該グレンタンク12の左側の後部を、前低後高の傾斜面とした凹状に形成し、前記揚穀コンベア13を配設する凹部12aとし、
該グレンタンク12の後部には、機体フレームより上方にオーガ支持フレーム307を立設し、該オーガ支持フレーム307の上部左側に本体後フレーム309を横設し、該本体後フレーム309には補強部材を固設し、該補強部材により揚穀コンベア13の途中部を支持することを特徴とするコンバイン。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP16979396A JP3693759B2 (ja) | 1996-06-28 | 1996-06-28 | コンバイン |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP16979396A JP3693759B2 (ja) | 1996-06-28 | 1996-06-28 | コンバイン |
Publications (2)
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JPH1014381A JPH1014381A (ja) | 1998-01-20 |
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Family
ID=15892995
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP16979396A Expired - Lifetime JP3693759B2 (ja) | 1996-06-28 | 1996-06-28 | コンバイン |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP3693759B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP4639543B2 (ja) * | 2001-07-12 | 2011-02-23 | 井関農機株式会社 | コンバイン |
-
1996
- 1996-06-28 JP JP16979396A patent/JP3693759B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
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JPH1014381A (ja) | 1998-01-20 |
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