JP3693003B2 - スライド装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はスライド装置に関し、特に、大きな偏荷重が印加する身障者乗降用スライドシート等に使用して好適なスライド装置の構造改良に関する。
【0002】
【従来の技術】
図7には身障者乗降用スライドシートを設けたバン型車両の外観を示す。車両側面のスライドドアSDが開放されて、車両用シートSTがスライド装置SEによって車両外の路面に近い下方位置へ進出させられている。このようなスライド装置SEは例えば図8に示すように、最外方に位置する平行な一対のアウタレール101、その内方に位置する平行な一対のミドルレール102、さらにその内方に位置する平行な一対のインナレール103より構成されており、左右のミドルレール102およびインナレール103はそれぞれ、前後位置に設けたクロスメンバ104,105で一体化されている。
【0003】
インナレール103上にはシートブラケット(図示略)を介してシートST(図6)が載置されるとともに、アウタレール101は、車両前後方向へ配設されたスライド機構(図示略)上に設けた回転盤上に、ブラケット106により傾斜姿勢で載置されている。身障者が乗降する場合には、回転盤によってスライド装置SE全体を車外方向へ向け、ミドルレール102とこれに続いてインナレール103を、ボールネジ駆動機構等によって図9に示すように進出方向へスライドさせて、インナレール103上のシートSTを路面近くへ位置させる。このように、二段式で進出できるようにしたことにより、乗降時以外には、スライド装置SEは各レール102,103を後退させて、スペースの限られた車内にコンパクトに収納されている。
【0004】
アウタレール101に対してミドルレール102を、ミドルレール102に対してインナレール103をそれぞれスライドさせる構造は、図10に示すように、これらレール101〜103の対向面にそれぞれレール長手方向へ延びる三角断面の案内溝107を形成して、これら案内溝107間に、ボールガイド(図示略)に保持されたボール85を所定間隔で複数配設したものである。このようなスライド装置は例えば特開2001−130293に開示されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記従来のスライド装置において、シートを車外へ進出させると、シート上の乗員の体重や各レールの自重によって、インナレール103の基端部やミドルレール102の基端部を、それぞれミドルレール102の先端部やアウタレール101の先端部に対して上下方向へずらすような大きな偏荷重が印加する。そこで、従来は上記偏荷重によって案内溝107の溝面が損傷しないように焼入れを行っているが、焼入れや、この焼入れによって変形する溝面の矯正に手間を要するという問題があった。また、クロスメンバ104,105を組付けるための取付穴等の穴開け加工や案内溝107の切削加工を必要とする上に、車両組立てライン内で、左右のレール101〜103の平行度を正確に出しつつクロスメンバを取り付ける等の作業を必要としていた。
【0006】
本発明はこのような課題を解決するもので、製造および組付けが容易なスライド装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本第1発明では、側方へ開放する空間(S1,S2)をレール長手方向へ形成した第1種レール部材(L2,L3)と、空間(S1,S2)内に位置する第2種レール部材(L1,L4)と、第2種レール部材(L1,L4)の上面および下面とこれらに対向する第1種レール部材(L2,L3)の上側面および下側面との間にそれぞれ介設されて、第1種レール部材(L2,L3)と第2種レール部材(L1,L4)をレール長手方向へ相対移動可能とした抵抗軽減部材(81,82,83,84)とを具備し、対となった可動側レール部材と固定側レール部材について、相対移動可能な第1種レール部材および第2種レール部材の一方を可動側レール部材(L1,L3)とするととともに、他方を上記可動側レール部材(L1,L3)を支持する固定側レール部材(L2,L4)とし、可動側レール部材(L1,L3)をスライド板(1A,1B)の両側部に設けるとともに、スライド板(1A,1B)を基体(62)上に複数枚平行に位置させて、一のスライド板(1A,1B)に設けた可動側レール部材(L1,L3)を、当該一のスライド板(1A,1B)に隣接する他のスライド板(1B)側ないし基体(62)側に設けた固定側レール部材(L2,L4)によって支持するようになし、かつ上下に位置する互いに他の対の可動側レール部材(L3)と固定側レール部材(L2)をそれぞれ、互いに逆方向へ開放するU字状空間を形成した上記第1種レール部材で構成するとともに、上下に位置する両第1種レール部材の側壁の一方を共通の部材(2)により成形する。なお、第1種レール部材および第2種レール部材のいずれが可動側あるいは固定側になるかは、シート装置内のこれら第1種レール部材と第2種レール部材の複数の組み合わせ毎に異なっていても良い。また、第1種レール部材(L2,L3)を、U字状空間を形成した板体で構成するとともに、第2種レール部材(L1,L4)を、第1種レール部材(L2,L3)のU字状空間内に挿入される平板状の板体で構成することができる。
【0008】
本第1発明においては、側方へ開放する空間を形成した第1種レール部材と上記空間内に位置する第2種レール部材とをこれらの間に介在させた抵抗軽減部材で相対移動可能に挟持したスライド構造を可動側レール部材とこれを支持する固定側レール部材に適用して、一のスライド板を他のスライド板ないし基体に対しスライド可能に支持させるようにしたから、従来のようにレール部材の対向する側面間に抵抗軽減部材たるボールを介在させた構造に較べて、可動側レール部材と固定側レール部材を相対的に上下方向へずらすような大きな偏荷重が印加しても十分な耐久性を発揮する。したがって、従来のような案内溝の切削加工や焼入れ、その後の矯正等の手間が不要となる。そして、このようなスライド構造をスライド板の両側部に設けたことにより、従来のような、車両組立てライン内で、左右のレール部材の平行度を正確に出しつつクロスメンバを取り付ける等の作業を行うことなく、スライド装置を組立てライン外で予めアッシー化しておくことが可能となる。また、第1種レール部材の側壁の一方を共通の部材により成形することによって、さらに製造コストを低減することができる。
【0012】
本第発明では、互いに対向する上記第1種レール部材(L2,L3)の上側面および下側面と第2種レール部材(L1,L4)の上面および下面の少なくとも一方にレール長手方向へ平行に延びる複数の案内溝(16,17,18,19,33,34,43,44,71,72)を形成して、これら案内溝に沿って転動可能に上記抵抗軽減部材たる複数のボール(81,82,83,84)を位置させ、かつ上記複数の案内溝(16,17,18,19,33,34,43,44,71,72)を、隣接する案内溝に位置する上記ボール(81,82,83,84)が、レール長手方向から見て互いに重なるような間隔に配置する。
【0013】
本第発明においては、第1種レール部材の上側面および下側面と第2種レール部材の上面および下面の少なくとも一方にレール長手方向へ平行に延びる複数の案内溝を形成して、これら案内溝に沿って転動可能に複数のボールを位置させるようにしたから、各案内溝内のボール数を従来と同数にしても、全体としてはボール数を大幅に増やすことができる。これにより、固定側レールと可動側レールを相対的に上下方向へずらすような大きな荷重が加わっても、この荷重は多数のボールに分散されて各ボールの面圧が従来よりも大幅に低減される。これにより、案内溝に焼入れ処理等を施さなくとも、そのへたりを確実に防止することができる。また、隣接する案内溝に位置するボールが、レール長手方向から見て互いに重なるような間隔に案内溝を形成しているから、レール長手方向と直交する方向、すなわち案内溝の幅方向における案内溝形成範囲を最小限にすることができ、レール幅を小さくしても十分な数のボールを配置することができる。
【0014】
本第発明では、基体(62)上に、二枚のスライド板(1A,1B)を互いに平行に略水平姿勢で上下方向に配列し、下側のスライド板(1B)の左右両側部に、上辺部と下辺部を備え、該上辺部と下辺部の間にスライド板(1B)の左右方向の一方に開放する空間が形成された第1レール部(L3)を設けるとともに、該第1レール部(L3)の上に、上辺部と下辺部を備え、該上辺部と下辺部の間にスライド板(1B)の左右方向の他方に開放する空間が形成された第2レール部(L2)を設け、上側のスライド板(1A)の両側部に、第2レール部(L2)にスライド可能に嵌合する第3レール部(L1)を設け、基体(62)に、第1レール部(L3)にスライド可能に嵌合する第4レール部(L4)を設ける。
【0015】
本第発明においては、スライド板の左右方向の一方に開放する空間が形成された第1レール部に、基体に設けた第4レール部をスライド可能に嵌合させるとともに、スライド板の左右方向の他方に開放する空間が形成された第2レール部に、上側スライド板の両側部に設けた第3レール部をスライド可能に嵌合させたから、従来のようにレール部材の対向する側面間にボールを介在させた構造に較べて、可動側レール部材と固定側レール部材を相対的に上下方向へずらすような大きな偏荷重が印加しても十分な耐久性を発揮する。したがって、従来のような案内溝の切削加工や焼入れ、その後の矯正等の手間が不要となり、製造が容易である。そして、このようなスライド構造をスライド板の両側部に設けたことにより、従来のような、車両組立てライン内で、左右のレール部材の平行度を正確に出しつつクロスメンバを取り付ける等の作業を行うことなく、スライド装置を組立てライン外で予めアッシー化しておくことが可能となるから、組付け容易である。
【0016】
本第発明では、基体(62)上に、複数枚のスライド板(1C〜1F)を互いに平行に略水平姿勢で上下方向に配列し、最上部のスライド板(1C)以外のスライド板(1D〜1F)の左右両側部に、上辺部と下辺部を備え、該上辺部と下辺部の間にスライド板(1D〜1F)の左右方向の一方に開放する空間が形成された第1レール部(L7,L9,L11)を設けるとともに、該第1レール部(L7,L9,L11)上に、上辺部と下辺部を備え、該上辺部と下辺部の間にスライド板(1D〜1F)の左右方向の他方に開放する空間が形成された第2レール部(L6,L8,L10)を設けて、各スライド板(1E,1F)の第2レール部(L8,L10)に、その上側に隣接するスライド板(1D,1E)の第1レール部(L7,L9)の下辺部をスライド可能に嵌合するとともに、各スライド板(1D,1E)の第1レール部(L7,L9)に、その下側に隣接するスライド板(1E,1F)の第2レール部(L8,L10)の上辺部をスライド可能に嵌合し、最上部に位置するスライド板(1C)の左右両側部に、その下側に隣接するスライド板(1D)の第2レール部(L6)にスライド可能に嵌合する第3レール部(L5)を設け、基体(62)に、最下部に位置するスライド板(1F)の第1レール部(L11)にスライド可能に嵌合する第4レール部(L12)を設ける。本第4発明においては、スライド板を三枚以上設けて多段式スライド装置とした場合にも、本第発明と同様の作用効果を得ることができる。
【0017】
本第発明では、本第発明又は本第発明において、上記各スライド板(1B,1D〜1F)の第1レール部(L7,L9,L11)の上辺部により、第2レール部(L6,L8,L10)の下辺部を構成する。
【0018】
また、本第発明では、本第発明ないし本第発明のいずれかにおいて、各レール部(L2,L3)同士の上下方向で対向する面の少なくとも一方に、スライド板(1B)のスライド方向に延びる案内溝(16,17,18,19,33,34,71,72)を形成し、該案内溝に上記対向する面に転接する複数のボール(81,82,83,84)を配設する。本第発明においては、スライド時の操作力を小さくすることができる。
【0019】
本第発明では、本第発明において、上記各レール部(L1〜L4)の上記案内溝(16,17,18,19,33,34,71,72)を上下方向で重なる位置に配設する。本第発明においては、荷重伝達効率を向上させることができる。
【0020】
本第発明では、本第発明又は本第発明において、上記案内溝(16,17,18,19,33,34,71,72)を1つの面に複数形成し、該複数の案内溝を、隣接する案内溝に位置するボール(81〜84)同士が、スライド板(1A,1B)のスライド方向から見て一部が重なるような間隔に配設する。
【0021】
なお、上記カッコ内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すものである。
【0022】
【発明の実施の形態】
図1にはスライド装置SEの外観を示す。スライド装置SEは、上下に平行に位置する二枚の矩形スライド板1A,1Bを備えており、各スライド板1A,1Bの板面中央部には前後位置に、軽量化のための矩形開口11が設けられている。下側スライド板1Bと上側スライド板1Aはその両側部12,13(図2に一方のみ示す)が、一般部14,15から上方あるいは下方へ湾曲した後、一定幅で水平に延びており、これらスライド板1A,1Bは同一形状にプレス成形したものを上下位置で対称形に反転配置したものである。そして、スライド板1Aの側部12は第2種レール部材でかつ可動側レール部材たるレール部材L1となるとともに、スライド板1Bの側部13は後述するレール部材L3の一部を構成している。
【0023】
スライド板1Bの一般部15側縁には連結板2が固定されている。連結板2はスライド板1Bの左右の側縁に沿って延びるとともに(図1)、図2に示すように、水平な中央部21と、これより上方ないし下方へ湾曲した後、一定幅で水平に延びる両側部22,23を有しており、側部23にて上記スライド板1Bにカシメ固定されている。連結板2の側部22には押え板3がカシメ固定されている。押え板3は連結板2に沿って延び(図1)、中央の屈曲部を境に上方に位置し一定幅で水平に延びる側部31と、下方に位置し一定幅で水平に延びる側部32とを有している。そして、押え板3と連結板2とで、より詳しくは押え板3の側部31と連結板2の中央部21とで、スライド装置SEの内側方へ開放するU字状空間S1をレール長手方向へ形成した第1種レール部材でかつ固定側レール部材たるレール部材L2が構成されている。また、スライド板1Bと連結板2とで、より詳しくはスライド板1Bの側部13と連結板2の中央部21とで、スライド装置SEの外側方へ開放するU字状空間をレール長手方向へ形成した第1種レール部材で可動側レール部材たる上記レール部材L3が構成されている。そして、これらレール部材L2,L3は上下方向で重なる位置に配置されている。
【0024】
スライド板1Aの側部12であるレール部材L1は上記レール部材L2のU字状空間内に位置しており、レール部材L1の上下面と、これらに対向する押え板3の側部31下面および連結板2の中央部21上面との間にボール81が介設されて、レール部材L1すなわちスライド板1Aがレール部材L2に対してスライド移動可能になっている。すなわち、押え板3の側部31下面およびレール部材L1の下面にはそれぞれ、これらの長手方向へ平行に円弧状に凹陥した案内溝33,34,16,17が形成されて、これら案内溝33,34,16,17内にボール81,82が位置している。ここで、平行に延びる上記案内溝33,34,16,17の形成間隔は、これらに位置させられたボール81,82が、レール長手方向から見て互いに重なるようなものとなっている。すなわち、両案内溝33,34,16,17の幅方向の中心の間隔が、各案内溝33,34,16,17に配置されているボール81,82の半径を足した寸法より小さい。
【0025】
上記ボール81,82はそれぞれボールガイド9によって回転自在に保持されている。ボールガイド9は樹脂材により成形された一定幅の長尺板体で、その幅方向中央部91(図4、図5)を厚肉とし、両側部92は薄肉としてある。ボールガイド9の板面中央部91には長手方向へ二列でボール保持穴93,94が多数形成されている。各列のボール保持穴93,94は長手方向での形成位置が交互にずれており、一方の列のボール保持穴93が、他方の列の前後に位置するボール保持穴94の中間に位置し、長手方向と直交する幅方向から見て前後に位置するボール保持穴93,94は互いに重なっている。そしてさらに、各列のボール保持穴93,94は、上記各案内溝33,34に対応するように、ボールガイド9の長手方向から見ても互いに重なるように形成されている。
【0026】
図5に示すように、各ボール保持穴93,94の内周はその内径が上記ボール81,82の外径よりもやや大きい球面に形成されるとともに、上下の開口に向けてボール81,82の外径よりも小径となるように縮径している。このようなボール保持穴93,94内へボール81,82を挿置する場合には、ボール保持穴93、94の一方の開口を弾性的に押し拡げてボール81,82をボール保持穴93,94内へ押し込むと、上記開口は原形に復してボール保持穴93,94からのボール81,82の脱出が規制され、この状態で、図2に示すように、ボール81,82は開口から上下へその一部を露出させつつボール保持穴93,94内で回転自在に保持される。
【0027】
図2において、レール部材L3のU字状空間S2内には第2種レール部材でかつ固定側レール部材たるレール部材L4が位置しており、このレール部材L4は、スライド板1Bに沿ってその両側を延びる(図1)ガイド板4の側部41である。すなわち、ガイド板4は、中央の屈曲部を境に上方に位置し一定幅で水平に延びる側部42と、下方に位置し一定幅で水平に延びる上記側部41とを有している。ガイド板4は、側部42下面に沿って配設されて側部41下面へ屈曲して延びる補強板5と共に、側部42を貫通するボルト61によって、車両前後方向へ配設されたスライド機構(図示略)上の回転盤に設けた基体としてのブラケット62上に傾斜姿勢で固定されている。
【0028】
レール部材L4の上下面と、これらに対向する連結板2の中央部21下面およびスライド板1Bの側部13上面との間にはボール84が介設されて、レール部材L3すなわちスライド板1Bがレール部材L4に対してスライド移動可能になっている。すなわち、連結板2の中央部21下面、レール部材L4の上面、スライド板1Bの側部13上面にはそれぞれ、これらの長手方向へ平行に、円弧状に凹陥した案内溝18,19,43,44,71,72が形成されて、これら案内溝内18〜72にボール83,84が位置している。ここで、平行に延びる上記案内溝18〜72の形成間隔は、これらに位置させられたボール83,84が、レール長手方向から見て互いに重なるようなものとなっている。すなわち、平行に延びる両案内溝18〜72の幅方向の中心の間隔が、各案内溝18〜72に配置されているボール83,84の半径を足した寸法より小さい。上記ボール83,84は既に説明したものと同構造のボールガイド9によって回転自在に保持されている。なお、シートST(図6)はスライド板1A上に載置されている。
【0029】
身障者が乗降する場合には、回転盤によってスライド装置SE全体を車外方向へ向け、スライド板1Bとこれに続いてスライド板1Aをボールネジ駆動機構等によって図3に示すように進出方向へスライドさせて、スライド板1A上のシートSTを路面近くへ位置させる。
【0030】
上記実施形態では、レール部材のそれぞれ下側側壁と上側側壁を共通の連結板によって成形したが、これらを別部材で成形しても良い。また、レール部材をスライド板の側部に一体に成形し、レール部材の下側側壁をスライド板の側部で構成するようにしたが、それぞれ別部材で設けるようにしても良い。上記実施形態では、レール部材を第1種レール部材で構成し、レール部材を第2種レール部材で構成したが、レール部材を第2種レール部材で構成し、レール部材を第1種レール部材で構成することもできる。
【0031】
上記実施形態ではスライド板を上下二枚としたが、三枚以上としても良く、スライド板を4枚設けた場合の概略構造を図6に示す。なお、図6ではボールは図示を省略してある。図6においては、4枚のスライド板1C〜1Dが略水平姿勢で上下方向へ配列されている。連結板2と押え板3、ないしスライド板1D〜1Fの側部とで、スライド装置SEの内側方と外側方へそれぞれ開放するU字状空間を形成した第1種レール部材としてのレール部材L6〜L11が形成されており、これらは上下方向で重なる位置に配置されている。レール部材L7〜L10は互いに一方の上辺30ないし下辺10が他方のU字状空間内へ進入している。これら上辺30ないし下辺10は第2種レール部材ともなっている。そして、スライド板1E,1Fに設けられたレール部材L8,L10が固定側レール部材として、スライド板1D,1Eに設けられたレール部材L7,L9の下辺10を可動側レール部材としてスライド移動可能に支持している。最上部のスライド板1Cの側部20であるレール部材L5は第2種レール部材でかつ可動側レール部材として、スライド板1Dに設けた第1種レール部材でかつ固定側レール部材としてのレール部材L6のU字状空間内へ進入してこれにスライド可能に支持されている。また、ガイド板4の側部41であり、第2種レール部材でかつ固定側レール部材たるレール部材L12は、最下部に位置するスライド板1Fに設けた第1種レール部材でかつ可動側レール部材たるレール部材L11のU字状空間内に進入してこれをスライド可能に支持している。
【0032】
【発明の効果】
以上のように、本発明のスライド装置は、製造および組付けを容易に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態を示す、後退収納状態でのスライド装置の全体斜視図である。
【図2】図1のII−II線に沿った断面図である。
【図3】進出状態でのスライド装置の全体斜視図である。
【図4】ボールガイドの全体平面図である。
【図5】図4のV−V線に沿った断面図である。
【図6】本発明の他の実施形態を示す、スライド装置の概略全体断面図である。
【図7】従来のスライド装置を備えたバン型車両の後方斜視図である。
【図8】後退収納状態での従来のスライド装置の全体斜視図である。
【図9】進出状態での従来のスライド装置の全体斜視図である。
【図10】従来のスライド装置の要部切断斜視図である。
【符号の説明】
1A,1B,1C,1D,1E,1F…スライド板、10…下辺、16,17,18,19…案内溝、2…連結板、20…側部、3…押え板、33,34…案内溝、4…ガイド板、43,44…案内溝、62…ブラケット、71,72…案内溝、81,82,83,84…ボール、L1,L2,L3,L4,L6,L7,L8,L9,L10,L11…レール部材、S1,S2…空間。

Claims (8)

  1. 側方へ開放する空間をレール長手方向へ形成した第1種レール部材と、空間内に位置する第2種レール部材と、当該第2種レール部材の上面および下面とこれらに対向する前記第1種レール部材の上側面および下側面との間にそれぞれ介設されて、前記第1種レール部材と前記第2種レール部材をレール長手方向へ相対移動可能とした抵抗軽減部材とを具備し、対となった可動側レール部材と固定側レール部材について、相対移動可能な前記第1種レール部材および前記第2種レール部材の一方を前記可動側レール部材とするとともに、他方を前記可動側レール部材を支持する固定側レール部材とし、前記可動側レール部材をスライド板の両側部に設けるとともに、前記スライド板を基体上に複数枚平行に位置させて、一のスライド板に設けた前記可動側レール部材を、当該一のスライド板に隣接する他のスライド板側ないし基体側に設けた前記固定側レール部材によって支持するようになし、かつ上下に位置する互いに他の対の前記可動側レール部材と前記固定側レール部材をそれぞれ、互いに逆方向へ開放するU字状空間を形成した前記第1種レール部材で構成するとともに、上下に位置する両第1種レール部材の側壁の一方を共通の部材により成形したことを特徴とするスライド装置。
  2. 互いに対向する前記第1種レール部材の上側面および下側面と前記第2種レール部材の上面および下面の少なくとも一方にレール長手方向へ平行に延びる複数の案内溝を形成して、これら案内溝に沿って転動可能に前記抵抗軽減部材たる複数のボールを位置させ、かつ前記複数の案内溝を、隣接する案内溝に位置する前記ボールが、レール長手方向から見て互いに重なるような間隔に配置したことを特徴とする請求項に記載のスライド装置。
  3. 基体上に、二枚のスライド板を互いに平行に略水平姿勢で上下方向に配列し、下側のスライド板の左右両側部に、上辺部と下辺部を備え、該上辺部と下辺部の間にスライド板の左右方向の一方に開放する空間が形成された第1レール部を設けるとともに、該第1レール部の上に、上辺部と下辺部を備え、該上辺部と下辺部の間にスライド板の左右方向の他方に開放する空間が形成された第2レール部を設け、上側のスライド板の両側部に、前記第2レール部にスライド可能に嵌合する第3レール部を設け、前記基体に、前記第1レール部にスライド可能に嵌合する第4レール部を設けたことを特徴とするスライド装置。
  4. 基体上に、複数枚のスライド板を互いに平行に略水平姿勢で上下方向に配列し、最上部のスライド板以外のスライド板の左右両側部に、上辺部と下辺部を備え、該上辺部と下辺部の間にスライド板の左右方向の一方に開放する空間が形成された第1レール部を設けるとともに、該第1レール部上に、上辺部と下辺部を備え、該上辺部と下辺部の間にスライド板の左右方向の他方に開放する空間が形成された第2レール部を設けて、各スライド板の第2レール部に、その上側に隣接するスライド板の第1レール部の下辺部をスライド可能に嵌合するとともに、各スライド板の第1レール部に、その下側に隣接するスライド板の第2レール部の上辺部をスライド可能に嵌合し、最上部に位置するスライド板の左右両側部に、その下側に隣接するスライド板の第2レール部にスライド可能に嵌合する第3レール部を設け、前記基体に、最下部に位置するスライド板の第1レール部にスライド可能に嵌合する第4レール部を設けたことを特徴とするスライド装置。
  5. 前記各スライド板の第1レール部の上辺部により、第2レール部の下辺部を構成した請求項又はに記載のスライド装置。
  6. 各レール部同士の上下方向で対向する面の少なくとも一方に、スライド板のスライド方向に延びる案内溝を形成し、該案内溝に前記対向する面に転接する複数のボールを配設した請求項ないしのいずれかに記載のスライド装置。
  7. 各レール部の前記案内溝を上下方向で重なる位置に配設した請求項に記載のスライド装置。
  8. 前記案内溝を1つの面に複数形成し、該複数の案内溝を、隣接する案内溝に位置する前記ボール同士が、スライド板のスライド方向から見て一部が重なるような間隔に配設した請求項又はに記載のスライド装置。
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