JP3692597B2 - 継目無金属管の穿孔圧延方法および穿孔圧延装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、継目無金属管の穿孔圧延方法と穿孔圧延装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
継目無金属管の製造方法として広く採用されているいわゆるマンネスマン製管法は、周知のように、所定温度に加熱された中実の丸ビレットを素材とし、この丸ビレットを穿孔圧延機(以下、ピアサという)に送給してその軸芯部に孔を開けて中空素管を得る。次いで、得られた中空素管をそのまま、あるいは必要に応じて前記ピアサと同一構成のエロンゲータに通して拡径、薄肉化した後、プラグミルまたはマンドレルミルなどの後続する延伸圧延機に送給して延伸圧延する。その後、延伸圧延して得られた仕上げ用素管を、リーラ、サイザあるいはストレッチレデューサなどの仕上げ圧延機に通して磨管、形状修正およびサイジングする精整工程を経て製品管に仕上げる方法である。
【0003】
その後、延伸圧延して得られた仕上げ用素管を、リーラ、サイザあるいはストレッチレデューサなどの仕上げ圧延機に通して磨管、形状修正およびサイジングする精整工程を経て製品管に仕上げる方法である。
【0004】
図5は、上記の如きマンネスマン製管法の実施に用いるピアサの一例を示す斜視図である。図示のピアサは、被穿孔材料である中実の丸ビレット4の送給線となるパスラインX−Xを挟んで互いに逆方向に傾斜させて対向配置された一対の主ロール1、1を備え、この主ロールと位相を90°位相させて前記パスラインX−Xを挟んで対向配置された被圧延材案内部材である一対のディスクロール2、2を備えると共に、パスラインX−X上に穿孔工具としてのプラグ3を芯金5で支持して構成されている。
【0005】
上記のように構成されたピアサにおいては、主ロール1、1がパスラインX−Xに対して傾斜角βを付与されて同一方向に回転せしめられる。このため、パスラインX−X上を白抜き矢印方向に送給された丸ビレット4は、主ロール1、1間に噛み込んだ後は螺進行移動し、プラグ3によりその軸心部に孔を明けられて中空素管となる。この間、ディスクロール2、2は、圧延中の丸ビレット4の案内部材の役目をすると同時に、プラグ3により穿孔された中空素管の主ロール1、1の対向方向とは90°位相した方向への膨らみを抑制して外径形状を整える役目をなしている。また、このディスクロール2、2は、穿孔された中空素管との摺動を軽減して焼き付きが発生しないように丸ビレット4の送り出し方向と同方向に回転駆動されている。
【0006】
さらに、前記プラグ3は、耐焼付性と断熱性を付与するため、通常、その使用前に酸化雰囲気中で熱処理を施し、その表面に酸化鉄を主成分とするスケールが形成される。また、穿孔圧延に供されたプラグ3の温度は高温に達し、そのまま継続使用すると寿命が極めて短くなるので、複数個のプラグを冷却しながら順番に循環繰り返し使用される。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、以上の如き穿孔圧延方法においては、プラグの損耗が激しく、その寿命が操業上の大きな問題となっている。すなわち、プラグは穿孔圧延中に被圧延材料である丸ビレットから受ける熱負荷によってしばしばその先端部が溶損する。この先端部が溶損したプラグをそのまま使用すると、得られた中空素管の内面に疵が発生し、製品の品質低下を招くという問題がある。この問題をなくすために、従来は作業者が目視によってプラグ先端部の溶損をチェックし、継続使用の可否を判定していた。しかし、作業者による目視判定は、ばらつきが大きく不確実であるのみならず、非効率で能率低下を招くのに加え、人件費が嵩み、製造コストの上昇をもたらす最も大きな原因の一つとなっている。
【0008】
さらに、近年の継目無金属管の需要の大部分を占める油井管やラインパイプとしては、劣悪な環境の油井戸やガス井戸の開発が増すのに伴い、ステンレス鋼等の高耐食性材料からなる製品が求められている。ところが、これらの材料は、炭素鋼に比べて変形抵抗が大きいために炭素鋼よりも高温に加熱されて穿孔圧延に供給される。このため、プラグには、より大きな圧力と熱負荷が作用することになる。この結果、そのプラグ寿命は、数回程度と短くなり、穿孔圧延終了毎にその先端部の溶損発生状況をより確実に判定することが必要になり、そのための方法の開発が望まれているのが実情である。
【0009】
本発明の目的は、上記の実状に鑑みなされたもので、使用直後のプラグ先端部温度を予測してその先端部の溶損可否を判定することのできる継目無金属管の穿孔圧延方法とその穿孔圧延装置を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
穿孔圧延終了直後のプラグ先端部の温度を正確に予測することができれば、プラグの溶損発生状況が把握でき、その継続使用可否を容易に判定することが可能になる。
【0011】
ところで、穿孔圧延中のプラグの温度上昇に影響を及ぼす因子は、被圧延材料からの熱伝達、摩擦発熱ならびに加工発熱である。
【0012】
そこで、本発明者らは、種々実験研究の結果、穿孔圧延に要する所要時間、換言すれば穿孔時間と丸ビレットの進行速度とに基づいてプラグ先端部の温度上昇を正確に求めることができることを知見し、これによってその継続使用可否を判定し得ることを見いだした。
【0013】
すなわち、プラグの温度は、穿孔時間が増すと、高温に加熱された被圧延材料に対するプラグの接触時間が長くなるので、被圧延材料からの熱伝達が大きくなって上昇する。また、プラグ先端部でのビレット進行速度は、材料の進行方向速度と等しいが、このビレット進行速度が速くなるとプラグ先端部における摩擦発熱が大きくなり、プラグの温度が上昇する。さらに、前記の摩擦発熱は、プラグと圧延中の材料の回転方向の回転速度差によっても発生し、この回転速度差が大きくなると、プラグの温度が上昇する。
【0014】
図1は、穿孔比(穿孔圧延後の中空素管長さ/穿孔圧延前のビレット長さ)2.6の条件で穿孔圧延した場合で、この時のビレット進行速度に基づいて求めたプラグの軸長方向各位置の材料進行速度分布の一例を示す図である。
【0015】
この図1からわかるように、プラグ先端部における材料進行速度は、前述したように、ビッレト進行速度に等しい。しかし、その材料進行速度は、プラグの前半部分である圧延部において急激に上昇し、穿孔圧延が完了してプラグから離脱した素管進行速度とビレット進行速度との速度差を100%とすると、プラグの圧延部におけるビレット進行速度は素管進行速度の90%にも達するものの、プラグの後半部分であるリーリング部における速度上昇は極めて小さい。
【0016】
なお、ビレット進行速度VB に基づくプラグ軸長方向各位置における材料進行速度Mviは、プラグ先端を原点とするプラグ軸長方向の座標位置をyi 、プラグの圧延部長さをL1 、プラグのリーリング部長さをL2 、穿孔比をEL とすると、下記の(1) 式または(2) 式によって求めることができる。
【0017】
【0018】
そして、このプラグ軸長方向各位置における材料進行速度Mviと、材料とプラグの進行速度差VLiとの間には、プラグがパスライン上に芯金により軸長方向不動に支持されていて材料進行方向へのプラグ進行速度は0(ゼロ)であるので、下記(3) 式の関係が成立する。
【0019】
VLi=Mvi ・・・・・ (3)
また、図2は、上記と同じ条件で穿孔圧延した場合の結果を示し、プラグの軸長方向各位置におけるプラグと材料の回転速度分布の一例を示す図である。
【0020】
この図2からわかるように、圧延中の材料とプラグの回転速度は、プラグ先端部では等しく、その回転速度差は0(ゼロ)である。しかし、その回転速度は上記の材料進行速度の場合と同様で、プラグの回転速度については、その圧延部において急激に上昇し、さらにリーリング部において漸増してその終端部で100%に達している。これに対し、材料回転速度については、プラグの圧延部終端においてリーリング部におけるプラグ回転速度の110%に達し、その後は一定となっている。そして、両者の回転速度差は、プラグの圧延部においてはその終端側に向かうにしたがって順次大きく、リーリング部においてはその終端側に向かうにしたがって順次小さくなっており、プラグ圧延部の終端で最も大きい。
【0021】
なお、ビレット回転数RB は、ビレットの直径をDB 、主ロールのゴージ部(最大径部)直径をDR 、主ロールの回転数をRR 、主ロールの傾斜角をβとすると、下記(4) 式によって求めることができる。このビレット回転数RB は、プラグの回転数と等しい。
【0022】
RB =[(DR ×RR )/DB ]×cosβ ・・・・ (4)
また、プラグ軸長方向各位置におけるプラグ回転速度RPiおよび材料回転速度RMiは、プラグ先端を原点とするプラグ軸長方向の座標位置をyi 、yi におけるプラグ半径をPri、プラグのリーリング部始点におけるプラグ半径をPrL、プラグの最大半径(リーリング部終点半径)をPrmaxとすると、上記のビレット回転数RB を用い、それぞれ下記(5) 式および(6) または(7) 式によって求めることができる。
【0023】
RPi=2×π×Pri×RB ・・・・・・・・・・ (5)
RMi=RPi×(1.1×Prmax/PrL)・・・・・ (6)
ただし、0≦yi ≦L1 のとき
RMi=2.2×π×Prmax×RB ・・・・・・・ (7)
ただし、L1 <yi ≦(L1 +L2 )のとき
従って、材料とプラグの回転速度差VRiは、下記(8) で表される。
【0024】
VRi=RMi−RPi ・・・・・ (8)
一方、プラグの温度を上昇させる因子としては、穿孔圧延時の材料変形によって発生する加工発熱がある。
【0025】
ところが、この材料変形は、プラグ先端部においてはほとんど生じることがなく、主にプラグ先端部以降において生じる。このため、その加工発熱は、プラグ先端部ではほとんど発生せず、プラグ先端部以降において発生する。
【0026】
そして、プラグ先端部以降における加工発熱量は、圧延中の材料の加工歪みεに対応して発生し、加工歪みεが大きくなると増加し、加工歪みεが小さくなると減少する。この加工歪みεは、プラグ先端を原点とするプラグ軸長方向の座標任意位置yi における材料の断面積をAM 、プラグ先端部における材料の断面積をAP とすると、下記(9) 式で表される。
【0027】
ε=ln(AM /AP ) ・・・・・・ (9)
また、上記yi 位置における材料の進行速度Mviは、前述したように、ビレットの進行速度VB に基づいて求めることができる。そして、この材料進行速度Mviは、材料とビレットの進行速度差VLiに等しいので、これら進行速度と断面積との間には下記(10)式の関係が成立する。
【0028】
AP ×VB =AM ×Mvi ・・・・・ (10)
よって、加工歪みεは、上記(9) 式に(10)式を代入して下記(11)式で表すことができる。
【0029】
ε=ln(Mvi/VB ) ・・・・・・ (11)
従って、穿孔圧延時の材料変形によって発生する加工発熱qi は、材料の変形抵抗をσとすると、熱の仕事当量J(4.19J/cal)、重力加速度gn (9.8×103 mm/s2 )および上記加工歪みεを用い、下記(12)式によって求めることができる。しかし、この加工発熱量qi は、材料の進行と回転に基づいて発生する熱量に比べると極めて少ない。
【0030】
qi =[0.9×σ×ln(Mvi/VB )×gn ]/J ・・・ (12)
以上の説明から明らかなように、穿孔時間とピアサ入側におけるビレット進行速度との2つを用いる場合には、穿孔圧延に供した直後のプラグ温度上昇を高精度に予測することができ、特にプラグ先端部の温度上昇を正確に予測することが可能となるのである。
【0031】
そして、穿孔圧延に供した直後のプラグの先端部温度は、穿孔時間とビレット進行速度とを考慮した三次元的シュミレーションが可能な下記に示す解析モデル式(13)を用いて求めることができる。
【0032】
ただし、式 (13) のQは下記の式 (14) から求められる値である。
なお、式 (13) および式 (14) 中の各記号の意味は下記のとおりである。
T : プラグ先端部の温度(℃)
t : 穿孔時間(s)
λ : 熱伝導率(cal/mm・s・℃)
c : プラグの比熱(cal/g・℃)
ρ : 密度(kg/mm3)
Q : プラグ表面での発熱量(cal)
μ : 摩擦係数
σ : 材料の変形抵抗(kg/mm2)
VLi: 材料とプラグの進行速度差(mm/s)
VRi: 材料とプラグの回転速度差(mm/s)
gn : 重力加速度(9.8×103mm/s2)
qi : 加工発熱量(cal)
h : 熱伝達率(cal/mm2・s・℃)
J : 熱の仕事当量(4.19J/cal)
TM : 材料(ビレット)もしくはプラグの存在環境温度(℃)
S : プラグと材料の接触面積もしくはプラグの表面積(mm2)
x : プラグ直径方向の座標
y : プラグ軸長方向の座標
z : プラグ直径方向の座標
【0033】
ここで、材料からプラグへの伝熱は、熱伝達として取り扱ってあり、式(13)中のQを求める(14)式の右辺第3項[h・(TM −T)・S]で表してある。
【0034】
また、穿孔圧延に供した後のプラグは、空冷または/および水冷を施して後に繰り返し使用される。この時、上記(13)式の右辺第1項[μ・σ・(VLi2 +VRi2 )1/2 ・gn /J]および第2項[qi ]には、プラグの温度がいずれも0(ゼロ)として与えられ、第3項[h・(TM −T)・S]中、のTM にはプラグの存在環境温度が、Sにはプラグの全表面積がそれぞれ与えられる。
【0035】
図3は、上記の解析モデル式を用い、有限要素法により解いて得られたプラグの温度分布の一例を示す図である。この図3からわかるように、その温度分布は、体積の小さいプラグ先端部の温度のみが非常に高くなっている。このため、プラグ先端部分において溶損が生じるのである。
【0036】
なお、図3に示すプラグの温度分布は、表1に示すケース▲1▼の穿孔圧延条件と表2に示すケース▲1▼のプラグ冷却条件で穿孔圧延を行った場合において、2本目の穿孔圧延に供した直後のプラグの温度分布を示している。
【0037】
【表1】
【0038】
【表2】
【0039】
ところで、前述したように、プラグ表面には断熱効果を有する酸化鉄を主成分とするスケール層が形成されている。この場合、そのスケール層は、プラグの表面温度が上記スケールの溶融温度を超えると解けてなくなり、断熱効果が失われるので、プラグ母材の温度が急上昇する。この結果、プラグ母材はその変形抵抗が低下し、被圧延材料の変形抵抗よりも小さくなるので、プラグ先端部が溶損する。
【0040】
このため、圧延に供した直後に、上記解析モデル式を用いて求めたプラグ先端部の温度がスケールの溶融温度を超えると、そのプラグを次回の圧延に供した場合、プラグ先端部が溶損してしまう。従って、この場合のプラグは、次回の圧延に供することなく破棄され、新品プラグに交換する必要がある。
【0041】
なお、プラグ表面に形成されるスケールの溶融温度(融点)は、プラグの母材材質とスケール生成処理条件によって異なり、その一例を表3に示す。
【0042】
【表3】
【0043】
表3中に示す各スケールの融点は、いずれも、ブタンガス炉を用い、水蒸気分圧10%以上の雰囲気中で、1050℃に6時間保持する熱処理を施して得られたスケールの融点である。
【0044】
本発明は、上記の各知見に基づいてなされたもので、その要旨は次の(1)および(2)の継目無金属管の穿孔圧延方法と継目無金属管の穿孔圧延装置にある。
【0045】
(1)パスライン周りに対向配置された一対の主ロールと一対の被圧延材案内部材との間にパスラインに沿ってプラグを配してなるピアサを用い、中実の丸ビレットを螺進移動させてその中心部に孔を開けて中空素管を得る継目無金属管の製造方法において、前記丸ビレットの進行速度および穿孔圧延に要した穿孔時間を測定し、このビレット進行速度と穿孔時間とに基づき、下記の解析モデル式(a)を用いて使用直後のプラグ先端部温度Tを求め、この結果によってプラグ先端部の溶損を予測してそのプラグの継続使用可否を判定しつつ圧延に供することを特徴とする継目無金属管の穿孔圧延方法。
ただし、式(a)のQは下記の式(b)から求められる値である。
なお、式(a)および式(b)中の各記号の意味は下記のとおりである。
T : プラグ先端部の温度(℃)
t : 穿孔時間(s)
λ : 熱伝導率(cal/mm・s・℃)
c : プラグの比熱(cal/g・℃)
ρ : 密度(kg/mm3)
Q : プラグ表面での発熱量(cal)
μ : 摩擦係数
σ : 材料の変形抵抗(kg/mm2)
VLi: 材料とプラグの進行速度差(mm/s)
VRi: 材料とプラグの回転速度差(mm/s)
gn : 重力加速度(9.8×103mm/s2)
qi : 加工発熱量(cal)
h : 熱伝達率(cal/mm2・s・℃)
J : 熱の仕事当量(4.19J/cal)
TM : 材料(ビレット)もしくはプラグの存在環境温度(℃)
S : プラグと材料の接触面積もしくはプラグの表面積(mm2)
x : プラグ直径方向の座標
y : プラグ軸長方向の座標
z : プラグ直径方向の座標
【0046】
(2)パスライン周りに対向配置された一対の主ロールと一対の被圧延材案内部材との間にパスラインに沿ってプラグを配してなるピアサを用い、中実の丸ビレットを螺進移動させてその中心部に孔を開けて中空素管を得る継目無金属管の穿孔圧延装置であって、前記ピアサの入側において丸ビレットの進行速度を測定するビレット進行速度測定手段と、穿孔圧延に要した穿孔時間を測定する穿孔時間測定手段と、前記両測定手段の測定結果に基づき、下記の解析モデル式(a)を用いて繰り返し使用されるプラグの先端部温度を求めてプラグ先端部の溶損を予測し、そのプラグの継続使用可否を判定する演算手段を備えることを特徴とする継目無金属管の穿孔圧延装置。
ただし、式(a)のQは下記の式(b)から求められる値である。
なお、式(a)および式(b)中の各記号の意味は下記のとおりである。
T : プラグ先端部の温度(℃)
t : 穿孔時間(s)
λ : 熱伝導率(cal/mm・s・℃)
c : プラグの比熱(cal/g・℃)
ρ : 密度(kg/mm3)
Q : プラグ表面での発熱量(cal)
μ : 摩擦係数
σ : 材料の変形抵抗(kg/mm2)
VLi: 材料とプラグの進行速度差(mm/s)
VRi: 材料とプラグの回転速度差(mm/s)
gn : 重力加速度(9.8×103mm/s2)
qi : 加工発熱量(cal)
h : 熱伝達率(cal/mm2・s・℃)
J : 熱の仕事当量(4.19J/cal)
TM : 材料(ビレット)もしくはプラグの存在環境温度(℃)
S : プラグと材料の接触面積もしくはプラグの表面積(mm2)
x : プラグ直径方向の座標
y : プラグ軸長方向の座標
z : プラグ直径方向の座標
【0047】
なお、上記(1)の穿孔圧延方法においては、プラグの継続使用可否を判定するに際し、プラグ表面に形成されたスケールの溶融温度を考慮するのが好ましい。
【0048】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の方法と装置について図4を参照して詳細に説明する。
【0049】
図4において、符号1は傾斜圧延機であるピアサを構成する主ロール、3は芯金5に支持されたプラグ、4は中実の丸ビレット、Hは中空素管、6はピアサの入側に配置されたビレット進行速度測定手段、7は穿孔時間測定手段、8は演算手段である。
【0050】
上記ビレット進行速度測定手段6は、所定の間隔を隔てて配置された2つの光センサー6a、6aからなっており、この2つの光センサー6a、6a間を丸ビレット4の後端が通過する時間からそのビレット進行速度vを求めるようになっている。
【0051】
なお、丸ビレット4の進行速度vは、その外径と主ロール1、1の寸法および傾斜角β(および交叉角γ)に基づいて求められる中空素管Hの進行速度を穿孔比で除することによって間接的に求めることもできる。しかし、上記の穿孔比は、同一の穿孔条件であってもばらつき、かつ丸ビレット4の長さもばらつきがあるのが普通であり、あまり正確に求められない。よって、本発明では、ビレット進行速度vを上記測定手段6によって測定することとした。
【0052】
また、上記穿孔時間測定手段7は、主ロール1に付設された荷重検出器(ロードセル)を用い、この荷重検出器によって検出される圧延荷重の出力時間を求めることにより、穿孔時間tを測定するようになっている。
【0053】
この穿孔時間tは、上記に替えて、図4中に破線で示すように、プラグ3を支持する芯金5の後端に、圧延時に作用するスラスト荷重を検出する荷重検出器(ロードセル)9を設け、この荷重検出器9によって検出されるスラスト荷重の出力時間を求めることにより、穿孔時間tを測定するようにしてもよい。
【0054】
上記のように構成された本発明の穿孔圧延装置においては、ビレット進行速度測定手段6によって測定されたビレット進行速度vと、穿孔時間測定手段7によって測定された穿孔時間tとが演算手段8に入力される。
【0055】
上記ビレット進行速度vと穿孔時間tが入力された演算手段8では、循環繰り返し使用される各プラグの任意回目の穿孔圧延に供した直後のプラグ先端部の温度Tを、前述の解析モデル式を用い、有限要素法により計算して求める(ステップ1)。
【0056】
そして、求められたプラグ先端部の表面温度Tが、計算対象のプラグ表面スケールの溶融温度以上になる場合には、プラグ先端部が溶損しており、寿命に達したものと見なして当該プラグを新品プラグに交換する指令を発する(ステップ2)。
【0057】
一方、求められたプラグ先端部の表面温度Tが、プラグ表面スケールの溶融温度よりも低い場合には、今回の穿孔圧延時に測定したビレット進行速度vと穿孔時間tとに基づき、現在計算対象となっているプラグが次回の穿孔圧延に供される場合のプラグ先端部の温度を、上記同様に解析モデル式を用い、有限要素法により計算して予測する(ステップ3)。
【0058】
上記の結果、予測されるプラグ先端部の表面温度がプラグ表面スケールの溶融温度以上になる場合には、このプラグを次回の穿孔圧延に供すると、プラグ先端部が溶損すると予測されるため、当該プラグを新品プラグに交換する指令を発する(ステップ4)。
【0059】
これに対し、予想されるプラグ先端部の温度がスケールの融点よりも低い場合には、このプラグを次回の穿孔圧延に供するように指令を発し(ステップ5)、再使用に先立って冷却された後のプラグ表面温度を、例えば、前述した方法によって求める(ステップ6)。
【0060】
すなわち、演算手段8は、上記ステップ1からステップ6の操作を繰り返し行うことによって、循環繰り返し使用される各プラグの次回圧延への使用可否を判定する。
【0061】
このように、循環繰り返し使用される各プラグの先端部温度を、ビレット進行速度と穿孔時間とに基づいて求め、その結果からその使用可否を判定する場合には、穿孔圧延時においてプラグ先端部が溶損することがないので、内面性状に優れた中空素管を安定して得ることができる。
【0062】
【実施例】
(実施例1)
前述の表3に示したNo. D製の5個のプラグを用い、前述の表1に示したケース▲1▼の条件であり、プラグ冷却条件として前述の表2に示したケース▲1▼の条件で穿孔圧延を行うに際し、本発明の方法を実施した場合における上記5個中の任意な1個のプラグを対象に、その測定値(ビレット進行速度、穿孔時間)を考慮した前記解析モデル式を用いて計算される結果とその計算結果に基づくプラグ交換の要否の判定結果を、表4に示す。
【0063】
【表4】
【0064】
表4に示すように、No. 6までは現在温度および次回予測温度とも、計算して求められたプラグ先端部の表面温度は、いずれもプラグ表面スケールの溶融温度の1070℃よりも低い。ところが、No. 7の使用回数7回目では現在の計算値が1070℃以上になった。そのため、次回の温度予測をすることなく、プラグの交換を行った。従って、No. 8以降は新品プラグを用い、穿孔圧延を続けたがNo. 12の使用回数5回目で、次回の穿孔圧延終了直後に予想されるプラグ先端部の表面温度が1070℃以上になったため、再度新品プラグに交換した。さらに、この再度交換した新品プラグを用いて穿孔圧延を行ったところ、No. 18の現在プラグ先端部の表面温度が1070℃以上になったために、新品プラグに交換した。
【0065】
なお、本発明を適用せずに上記と同様のプラグを循環使用したところ、プラグ先端に溶損が発生するまでの各プラグの使用可能回数は、本発明を適用した場合と同じであった。そして、その使用直後におけるプラグ先端の溶損有無は、作業者が目視によってある程度正確に判定することが可能であったが、次回圧延時にプラグ先端部に溶損が発生するか否については正確に判定することができなかった。
【0066】
(実施例2)
前述の表3に示したNo. D製の5個のプラグを循環繰り返し使用することにすると共に、前述の表1に示したケース▲1▼と▲2▼の条件であり、それぞれのプラグ冷却条件として前述の表2に示したケース▲1▼と▲2▼の条件で穿孔圧延を行うに際し、本発明の方法を実施した場合と、実施しなかった場合とにおける得られた中空素管の不良品発生状況を調査した。
【0067】
なお、不良品は、穿孔圧延後の中空素管の内面を目視観察し、その内面表面にプラグ先端部の溶損に起因する疵の発生が求められたものを不良品とした。
【0068】
その結果を、表5に示す。
【0069】
【表5】
【0070】
表5に示す結果から明らかなように、本発明の方法を適用した場合には、いずれのケースも、今回圧延後においては何らの問題も生じていないが、次回圧延時にプラグ先端の溶損発生が予測されるプラグが新品プラグに交換されるので、中空素管の不良品発生率は0.5%程度と少ない。
【0071】
これに対し、本発明の方法を適用しなかった場合には、いずれのケースも、今回圧延後においては何らの問題も生じていないが、次回圧延時にプラグ先端の溶損発生が予測されるプラグがそのまま使用されるので、不良品発生率は2%以上で、本発明を適用した場合の約4倍以上の不良品が発生していることがわかる。
【0072】
【発明の効果】
本発明によれば、前記ビレットの進行速度と穿孔時間とに基づき、前記解析モデル式を用いてプラグ先端部の温度を求めることにより、その先端部の溶損有無を正確に予測することができ、タイミングを失することなく当該プラグを新品プラグに交換しつつ穿孔圧延を継続実施することができた。この結果、穿孔圧延後の中空素管の不良発生率を大幅に低減でき、歩留まりが向上する。さらに、プラグの継続使用可否に人手を要しないので、人件費を節減できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】ビレット進行速度に基づいて求めたプラグの軸長方向各位置の材料進行速度分布の一例を示す図である。
【図2】プラグの軸長方向各位置におけるプラグと材料の回転速度分布の一例を示す図である。
【図3】本発明の方法により求められたプラグの温度分布の一例を示す図である。
【図4】本発明の穿孔圧延装置の構成を示す図である。
【図5】ピアサの構成例を示す図である。
【符号の説明】
1:主ロール、
2:ディスクロール、
3:プラグ、
4:丸ビレット、
5:芯金、
6:ビレット進行速度測定手段、
6a:光センサ、
7:穿孔時間測定手段、
8:演算手段、
9:荷重検出器。
Claims (3)
- パスライン周りに対向配置された一対の主ロールと一対の被圧延材案内部材との間にパスラインに沿ってプラグを配してなるピアサを用い、中実の丸ビレットを螺進移動させてその中心部に孔を開けて中空素管を得る継目無金属管の製造方法において、前記丸ビレットの進行速度および穿孔圧延に要した穿孔時間を測定し、このビレット進行速度と穿孔時間とに基づき、下記の解析モデル式(a)を用いて使用直後のプラグ先端部温度Tを求め、この結果によってプラグ先端部の溶損を予測してそのプラグの継続使用可否を判定しつつ圧延に供することを特徴とする継目無金属管の穿孔圧延方法。
ただし、式(a)のQは下記の式(b)から求められる値である。
なお、式(a)および式(b)中の各記号の意味は下記のとおりである。
T : プラグ先端部の温度(℃)
t : 穿孔時間(s)
λ : 熱伝導率(cal/mm・s・℃)
c : プラグの比熱(cal/g・℃)
ρ : 密度(kg/mm3)
Q : プラグ表面での発熱量(cal)
μ : 摩擦係数
σ : 材料の変形抵抗(kg/mm2)
VLi: 材料とプラグの進行速度差(mm/s)
VRi: 材料とプラグの回転速度差(mm/s)
gn : 重力加速度(9.8×103mm/s2)
qi : 加工発熱量(cal)
h : 熱伝達率(cal/mm2・s・℃)
J : 熱の仕事当量(4.19J/cal)
TM : 材料(ビレット)もしくはプラグの存在環境温度(℃)
S : プラグと材料の接触面積もしくはプラグの表面積(mm2)
x : プラグ直径方向の座標
y : プラグ軸長方向の座標
z : プラグ直径方向の座標 - プラグの継続使用可否を判定するに当たり、プラグ表面に形成されたスケールの溶融温度を考慮することを特徴とする請求項1に記載の継目無金属管の穿孔圧延方法。
- パスライン周りに対向配置された一対の主ロールと一対の被圧延材案内部材との間にパスラインに沿ってプラグを配してなるピアサを用い、中実の丸ビレットを螺進移動させてその中心部に孔を開けて中空素管を得る継目無金属管の穿孔圧延装置であって、前記ピアサの入側において丸ビレットの進行速度を測定するビレット進行速度測定手段と、穿孔圧延に要した穿孔時間を測定する穿孔時間測定手段と、前記両測定手段の測定結果に基づき、下記の解析モデル式(a)を用いて繰り返し使用されるプラグの先端部温度を求めてプラグ先端部の溶損を予測し、そのプラグの継続使用可否を判定する演算手段を備えることを特徴とする継目無金属管の穿孔圧延装置。
ただし、式(a)のQは下記の式(b)から求められる値である。
なお、式(a)および式(b)中の各記号の意味は下記のとおりである。
T : プラグ先端部の温度(℃)
t : 穿孔時間(s)
λ : 熱伝導率(cal/mm・s・℃)
c : プラグの比熱(cal/g・℃)
ρ : 密度(kg/mm3)
Q : プラグ表面での発熱量(cal)
μ : 摩擦係数
σ : 材料の変形抵抗(kg/mm2)
VLi: 材料とプラグの進行速度差(mm/s)
VRi: 材料とプラグの回転速度差(mm/s)
gn : 重力加速度(9.8×103mm/s2)
qi : 加工発熱量(cal)
h : 熱伝達率(cal/mm2・s・℃)
J : 熱の仕事当量(4.19J/cal)
TM : 材料(ビレット)もしくはプラグの存在環境温度(℃)
S : プラグと材料の接触面積もしくはプラグの表面積(mm2)
x : プラグ直径方向の座標
y : プラグ軸長方向の座標
z : プラグ直径方向の座標
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