JPH1043803A - 熱間継目無金属管の穿孔圧延方法 - Google Patents
熱間継目無金属管の穿孔圧延方法Info
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- JPH1043803A JPH1043803A JP8204685A JP20468596A JPH1043803A JP H1043803 A JPH1043803 A JP H1043803A JP 8204685 A JP8204685 A JP 8204685A JP 20468596 A JP20468596 A JP 20468596A JP H1043803 A JPH1043803 A JP H1043803A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】プラグ寿命の延長を図り得る継目無金属管の穿
孔圧延方法を提供する。 【解決手段】プラグの各部位に温度測定手段を埋設して
穿孔圧延中のプラグ温度を測定し、この測定結果に基づ
いてピアサー穿孔条件および/またはプラグの冷却条件
を調整する。 【効果】プラグ原単位が向上し、製品の製造コスト低減
が図れる。
孔圧延方法を提供する。 【解決手段】プラグの各部位に温度測定手段を埋設して
穿孔圧延中のプラグ温度を測定し、この測定結果に基づ
いてピアサー穿孔条件および/またはプラグの冷却条件
を調整する。 【効果】プラグ原単位が向上し、製品の製造コスト低減
が図れる。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、熱間継目無金属管
の穿孔圧延方法に関する。
の穿孔圧延方法に関する。
【0002】
【従来の技術】熱間継目無金属管の製造方法として広く
採用されているマンネスマン製管法では、中実の丸ビッ
レトを素材とし、この丸ビッレトを所定の温度に加熱し
た後にマンネスマンピアサーと称される傾斜ロール式の
穿孔圧延機(以下、ピアサーという)に通し、その軸心
部に孔をあけて中空素管を得る。そして、得られた中空
素管をそのまま、あるいは必要に応じて前記ピアサーと
同一構成のエロンゲーターに通して拡径・減肉圧延した
後、プラグミルやマンドレルミルなどの延伸圧延機に通
して縮径・減肉圧延し、さらにリーラとサイザあるいは
ストレッチレデューサなどの仕上げ圧延機に通して磨管
・形状修正およびサイジングを行い、精整工程を経て製
品管とする。
採用されているマンネスマン製管法では、中実の丸ビッ
レトを素材とし、この丸ビッレトを所定の温度に加熱し
た後にマンネスマンピアサーと称される傾斜ロール式の
穿孔圧延機(以下、ピアサーという)に通し、その軸心
部に孔をあけて中空素管を得る。そして、得られた中空
素管をそのまま、あるいは必要に応じて前記ピアサーと
同一構成のエロンゲーターに通して拡径・減肉圧延した
後、プラグミルやマンドレルミルなどの延伸圧延機に通
して縮径・減肉圧延し、さらにリーラとサイザあるいは
ストレッチレデューサなどの仕上げ圧延機に通して磨管
・形状修正およびサイジングを行い、精整工程を経て製
品管とする。
【0003】また、中実の角ビッレトを素材とし、この
角ビッレトを所定の温度に加熱した後、プレスピアシン
グミルと称される孔型ロール式の穿孔圧延機で中空素管
を製造し、以降は上記とほぼ同様にして製品管を得る方
法もある。
角ビッレトを所定の温度に加熱した後、プレスピアシン
グミルと称される孔型ロール式の穿孔圧延機で中空素管
を製造し、以降は上記とほぼ同様にして製品管を得る方
法もある。
【0004】図4は、上記穿孔圧延機のうち、マンネス
マン製管法の実施に用いられるピアサーの一例を示す模
式的斜視図である。図示のピアサーは、素材である丸ビ
ッレト4の送給線となるパスラインX−Xを挟んで互い
に逆方向に傾斜させて対向配置された一対の主ロール
1、1を備え、この主ロール1、1と位相を90°異な
らせてパスラインX−Xを挟んで対向配置された一対の
ディスクロール2、2を備えるとともに、パスラインX
−X上に内面規制工具としてのプラグ3を芯金5で支持
して構成されている。
マン製管法の実施に用いられるピアサーの一例を示す模
式的斜視図である。図示のピアサーは、素材である丸ビ
ッレト4の送給線となるパスラインX−Xを挟んで互い
に逆方向に傾斜させて対向配置された一対の主ロール
1、1を備え、この主ロール1、1と位相を90°異な
らせてパスラインX−Xを挟んで対向配置された一対の
ディスクロール2、2を備えるとともに、パスラインX
−X上に内面規制工具としてのプラグ3を芯金5で支持
して構成されている。
【0005】上記のように構成されたピアサーにおいて
は、主ロール1、1がパスラインX−Xに対して傾斜角
βを付与されて同一方向に回転している。このため、パ
スラインX−X上を白抜き矢符方向に送給されてきた丸
ビッレト4は、主ロール1、1間に噛み込んだ後は螺進
行移動し、プラグ3によりその軸心部に孔があけられて
中空素管となる。この間、ディスクロール2、2は、圧
延中の丸ビッレト4の案内部材の役目をすると同時に、
プラグ3により穿孔された中空素管が主ロール1、1の
対向方向と90°位相した方向へ膨らむのを抑制して外
径形状を整える役目をしている。また、このディスクロ
ール2、2は、穿孔された中空素管との摺動を軽減して
焼き付き疵が発生しないように、丸ビッレト4の進行方
向と同方向に回転駆動されている。
は、主ロール1、1がパスラインX−Xに対して傾斜角
βを付与されて同一方向に回転している。このため、パ
スラインX−X上を白抜き矢符方向に送給されてきた丸
ビッレト4は、主ロール1、1間に噛み込んだ後は螺進
行移動し、プラグ3によりその軸心部に孔があけられて
中空素管となる。この間、ディスクロール2、2は、圧
延中の丸ビッレト4の案内部材の役目をすると同時に、
プラグ3により穿孔された中空素管が主ロール1、1の
対向方向と90°位相した方向へ膨らむのを抑制して外
径形状を整える役目をしている。また、このディスクロ
ール2、2は、穿孔された中空素管との摺動を軽減して
焼き付き疵が発生しないように、丸ビッレト4の進行方
向と同方向に回転駆動されている。
【0006】一方、プラグ3は、対焼付性と断熱性を付
与するために、通常、その使用前に酸化雰囲気中で熱処
理を施し、その表面に酸化鉄を主成分とするスケールが
形成されている。そして、上記いずれの穿孔圧延機を用
いる場合も、穿孔圧延に供されたプラグ3の温度は高温
となり、そのまま継続使用すると寿命が極めて短くなる
ので、複数個を冷却しながら順番に繰り返し使用され
る。
与するために、通常、その使用前に酸化雰囲気中で熱処
理を施し、その表面に酸化鉄を主成分とするスケールが
形成されている。そして、上記いずれの穿孔圧延機を用
いる場合も、穿孔圧延に供されたプラグ3の温度は高温
となり、そのまま継続使用すると寿命が極めて短くなる
ので、複数個を冷却しながら順番に繰り返し使用され
る。
【0007】ところで、穿孔圧延、特に上記のピアサー
を用いた穿孔圧延においては、プラグの損耗が激しく、
その寿命が操業上の大きな問題となっている。すなわ
ち、プラグは、その穿孔圧延中に被圧延材であるビッレ
トから受ける熱負荷によってしばしばその先端部が溶損
し、プラグ交換を余儀なくされるために工具原単位が悪
化し、製品の製造コスト上昇を招く最も大きな要因の一
つになっている。
を用いた穿孔圧延においては、プラグの損耗が激しく、
その寿命が操業上の大きな問題となっている。すなわ
ち、プラグは、その穿孔圧延中に被圧延材であるビッレ
トから受ける熱負荷によってしばしばその先端部が溶損
し、プラグ交換を余儀なくされるために工具原単位が悪
化し、製品の製造コスト上昇を招く最も大きな要因の一
つになっている。
【0008】また、先端部が溶損したプラグを継続使用
すると、得られた中空素管の内面に疵が発生し、製品品
質が悪化するのみならず、甚だしい場合には不良品とな
り、材料歩留まりが低下するという問題もあった。
すると、得られた中空素管の内面に疵が発生し、製品品
質が悪化するのみならず、甚だしい場合には不良品とな
り、材料歩留まりが低下するという問題もあった。
【0009】上記マンネスマン製管法の被圧延材として
最も多く使用される炭素鋼を穿孔圧延する場合のプラグ
寿命は、プラグ材質が例えばSKD6やSKD61およ
びその相当合金鋼の場合、数百回の繰り返し使用に耐え
る。
最も多く使用される炭素鋼を穿孔圧延する場合のプラグ
寿命は、プラグ材質が例えばSKD6やSKD61およ
びその相当合金鋼の場合、数百回の繰り返し使用に耐え
る。
【0010】しかし、プラグの温度は、使用を重ねる毎
に上昇して溶損を起こしやすくなるので、穿孔圧延に供
した後の繰り返し使用前に十分冷却する必要のあること
は前述したとおりである。このため、従来にあっては、
プラグ1個当たりの冷却時間を十分に確保すべく多数の
プラグを繰り返し使用に供するか、もしくは少数のプラ
グを繰り返し使用する反面、穿孔圧延ピッチを長く、換
言すれば生産能率を低くして十分な冷却時間を確保する
ようにしているのが一般的である。
に上昇して溶損を起こしやすくなるので、穿孔圧延に供
した後の繰り返し使用前に十分冷却する必要のあること
は前述したとおりである。このため、従来にあっては、
プラグ1個当たりの冷却時間を十分に確保すべく多数の
プラグを繰り返し使用に供するか、もしくは少数のプラ
グを繰り返し使用する反面、穿孔圧延ピッチを長く、換
言すれば生産能率を低くして十分な冷却時間を確保する
ようにしているのが一般的である。
【0011】また、穿孔圧延による加熱と、その後の空
冷および水冷の複雑な熱履歴を経て繰り返し使用される
プラグの温度変化を正確に把握することは極めて難し
く、プラグ内部および表面の温度分布を知ることは事実
上不可能とされ、操業終了後に得られたプラグ寿命に基
づいてプラグ冷却条件や穿孔圧延条件を決定することと
しているのが実情である。
冷および水冷の複雑な熱履歴を経て繰り返し使用される
プラグの温度変化を正確に把握することは極めて難し
く、プラグ内部および表面の温度分布を知ることは事実
上不可能とされ、操業終了後に得られたプラグ寿命に基
づいてプラグ冷却条件や穿孔圧延条件を決定することと
しているのが実情である。
【0012】さらに、近年、継目無金属管の需要の大部
分を占める油井管やラインパイプなどは、劣悪な環境の
油井戸やガス井戸の開発に伴い、ステンレス鋼やNi基
合金などの強耐食性材料からなる製品が求められてい
る。しかし、これらの材料は炭素鋼に比べて変形抵抗が
大きい。このため、これらの材料を穿孔圧延すると、プ
ラグにはより大きな圧力と熱負荷がかかり、そのプラグ
寿命が数10回にも満たない場合が多く、製品の製造コ
ストに占めるプラグ価格の割合がますます多くなってい
る。
分を占める油井管やラインパイプなどは、劣悪な環境の
油井戸やガス井戸の開発に伴い、ステンレス鋼やNi基
合金などの強耐食性材料からなる製品が求められてい
る。しかし、これらの材料は炭素鋼に比べて変形抵抗が
大きい。このため、これらの材料を穿孔圧延すると、プ
ラグにはより大きな圧力と熱負荷がかかり、そのプラグ
寿命が数10回にも満たない場合が多く、製品の製造コ
ストに占めるプラグ価格の割合がますます多くなってい
る。
【0013】このことから、特に上記変形抵抗の大きい
材料を穿孔圧延する場合には、プラグに作用する熱負荷
ができるだけ小さくなる穿孔圧延条件(主ロールの回転
数、傾斜角および穿孔比(素管長さ/ビレット長さ)な
ど)を決めることが重要になる。例えば、主ロールの回
転数を少なくした場合には、加工発熱と摩擦発熱は小さ
くなるが、穿孔時間が長くなり、プラグ先端部の溶損防
止に対しては不利になるなどである。従って、ある鋼種
の被圧延材料とある材質のプラグにおいては最適と思わ
れる穿孔圧延条件でも、被圧延材の鋼種やプラグ材質が
異なると前記の最適条件が必ずしも最適条件にならない
場合が多い。このように、穿孔圧延条件がプラグの温度
に及ぼす影響は、今だ定量的に捉えられておらず、操業
者の経験的な判断に基づいて決定されているのが実情で
もある。
材料を穿孔圧延する場合には、プラグに作用する熱負荷
ができるだけ小さくなる穿孔圧延条件(主ロールの回転
数、傾斜角および穿孔比(素管長さ/ビレット長さ)な
ど)を決めることが重要になる。例えば、主ロールの回
転数を少なくした場合には、加工発熱と摩擦発熱は小さ
くなるが、穿孔時間が長くなり、プラグ先端部の溶損防
止に対しては不利になるなどである。従って、ある鋼種
の被圧延材料とある材質のプラグにおいては最適と思わ
れる穿孔圧延条件でも、被圧延材の鋼種やプラグ材質が
異なると前記の最適条件が必ずしも最適条件にならない
場合が多い。このように、穿孔圧延条件がプラグの温度
に及ぼす影響は、今だ定量的に捉えられておらず、操業
者の経験的な判断に基づいて決定されているのが実情で
もある。
【0014】このため、本発明者は他の発明者らと共同
で次の方法を開発し、先に特許出願した(特願平7−2
14289号)。すなわち、その方法は、ピアサーの入
側に非接触の温度測定手段を配置し、この温度測定手段
によって穿孔圧延直後のプラグ先端温度を測定し、この
測定結果に基づいてプラグの冷却条件または/および穿
孔圧延条件を変更することで、プラグ寿命を可及的に延
長し得るようにした方法である。
で次の方法を開発し、先に特許出願した(特願平7−2
14289号)。すなわち、その方法は、ピアサーの入
側に非接触の温度測定手段を配置し、この温度測定手段
によって穿孔圧延直後のプラグ先端温度を測定し、この
測定結果に基づいてプラグの冷却条件または/および穿
孔圧延条件を変更することで、プラグ寿命を可及的に延
長し得るようにした方法である。
【0015】しかし、この先に提案した方法は、プラグ
の先端部に溶損が生じるのを確実に予測してその寿命延
長を図り得るものの、プラグの側面部に溶損が生じた場
合、これを正確に予測してその寿命延長を図ることがで
きなうという欠点のあることが判明し、その対処策の開
発が望まれていた。
の先端部に溶損が生じるのを確実に予測してその寿命延
長を図り得るものの、プラグの側面部に溶損が生じた場
合、これを正確に予測してその寿命延長を図ることがで
きなうという欠点のあることが判明し、その対処策の開
発が望まれていた。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記の実情
に鑑みなされたもので、その課題は、プラグ先端部の溶
損のみならず側面部の溶損をも抑えてその寿命延長を図
ることができ、かつ生産能率の低下をも最小限に留める
ことのできる継目無金属管の穿孔圧延方法を提供するこ
とにある。
に鑑みなされたもので、その課題は、プラグ先端部の溶
損のみならず側面部の溶損をも抑えてその寿命延長を図
ることができ、かつ生産能率の低下をも最小限に留める
ことのできる継目無金属管の穿孔圧延方法を提供するこ
とにある。
【0017】
【課題を解決するための手段】本発明の要旨は、次の熱
間継目無金属管の穿孔圧延方法にある。
間継目無金属管の穿孔圧延方法にある。
【0018】パスライン周りに対向配置された一対の主
ロールとパスラインに沿って配置されたプラグとを備え
るピアサーを用い、中実ビッレトの軸心部に孔をあけて
中空素管を得る継目無金属管の穿孔圧延方法において、
前記のプラグの各部位に温度測定手段を埋設して穿孔圧
延中のプラグ温度を測定し、この測定結果に基づいてピ
アサー穿孔条件および/またはプラグの冷却条件を調整
することを特徴とする熱間継目無金属管の穿孔圧延方
法。
ロールとパスラインに沿って配置されたプラグとを備え
るピアサーを用い、中実ビッレトの軸心部に孔をあけて
中空素管を得る継目無金属管の穿孔圧延方法において、
前記のプラグの各部位に温度測定手段を埋設して穿孔圧
延中のプラグ温度を測定し、この測定結果に基づいてピ
アサー穿孔条件および/またはプラグの冷却条件を調整
することを特徴とする熱間継目無金属管の穿孔圧延方
法。
【0019】本発明者は、プラグ先端部の溶損のみなら
ず側面部の溶損をも確実に知るには使用中のプラグ内部
の各部位の温度を知る必要があり、そのためには例えば
熱電対などの適宜な温度測定手段を内部に埋設したプラ
グを用いればよいことを知見し、本発明をなすに到っ
た。
ず側面部の溶損をも確実に知るには使用中のプラグ内部
の各部位の温度を知る必要があり、そのためには例えば
熱電対などの適宜な温度測定手段を内部に埋設したプラ
グを用いればよいことを知見し、本発明をなすに到っ
た。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、本発明の方法を芯金循環型
のピアサーに適用した場合を例にとって添付図面を参照
して詳細に説明する。
のピアサーに適用した場合を例にとって添付図面を参照
して詳細に説明する。
【0021】図1は、芯金循環型ピアサーの模式図、図
2は要部の拡大斜視図であり、図中、符号1は主ロー
ル、3はプラグ、4は中実丸ビッレト、5は芯金、6は
中空素管、7は無線発信器、Sはスラストブロックであ
る。
2は要部の拡大斜視図であり、図中、符号1は主ロー
ル、3はプラグ、4は中実丸ビッレト、5は芯金、6は
中空素管、7は無線発信器、Sはスラストブロックであ
る。
【0022】図1および図2に示すように、プラグ3に
は、その内部の適宜な位置、具体的には先端部と側面部
に、例えば熱電対からなる複数個の温度測定手段7aが
埋設されている。そして、これらの温度測定手段7a
は、ケーブル7cを介して芯金5の基端部内に固定装着
されたブラッケト7d上に設けられた無線発信器7に連
結されており、芯金5とプラグ3とが一体物として複数
本が循環使用されるようになっている。なお、7bは電
源装置である。
は、その内部の適宜な位置、具体的には先端部と側面部
に、例えば熱電対からなる複数個の温度測定手段7aが
埋設されている。そして、これらの温度測定手段7a
は、ケーブル7cを介して芯金5の基端部内に固定装着
されたブラッケト7d上に設けられた無線発信器7に連
結されており、芯金5とプラグ3とが一体物として複数
本が循環使用されるようになっている。なお、7bは電
源装置である。
【0023】このように、複数個の温度測定手段7aを
プラグに埋設して温度測定する場合には、穿孔圧延中の
プラグ3の先端部温度のみならず側面部の温度をも正確
に測定することができる。
プラグに埋設して温度測定する場合には、穿孔圧延中の
プラグ3の先端部温度のみならず側面部の温度をも正確
に測定することができる。
【0024】このため、その測定結果に基づき、図3に
示す制御フローに従ってピアサー穿孔条件および/また
はプラグの冷却条件を調整する場合には、先端部の溶損
に加えて側面部の溶損をも正確に予測することができ、
プラグの使用寿命をより長くすることができる。
示す制御フローに従ってピアサー穿孔条件および/また
はプラグの冷却条件を調整する場合には、先端部の溶損
に加えて側面部の溶損をも正確に予測することができ、
プラグの使用寿命をより長くすることができる。
【0025】図3はその制御装置を示し、図中、符号7
は無線発信器、8は演算手段、9はピアサー制御装置、
10はプラグ冷却装置であり、このように構成された装
置においては、温度測定手段7aによって測定された穿
孔圧延中のプラグ3の各部の温度が無線発信器7を介し
て演算手段8に入力される。
は無線発信器、8は演算手段、9はピアサー制御装置、
10はプラグ冷却装置であり、このように構成された装
置においては、温度測定手段7aによって測定された穿
孔圧延中のプラグ3の各部の温度が無線発信器7を介し
て演算手段8に入力される。
【0026】穿孔圧延中のプラグ3の各部の温度が入力
された演算手段8は、予め定めたプラグ溶損温度と実測
温度とを比較し、実測温度が予め定めたプラグ溶損温度
未満である場合には、プラグ冷却条件(時間)とピアサ
ー穿孔圧延条件(主ロールの回転数、傾斜角および穿孔
比など)を変更することなく、もしくはプラグ冷却条件
のみを短くして次の圧延に供する信号をプラグ冷却装置
10とピアサー制御装置9に発信する。
された演算手段8は、予め定めたプラグ溶損温度と実測
温度とを比較し、実測温度が予め定めたプラグ溶損温度
未満である場合には、プラグ冷却条件(時間)とピアサ
ー穿孔圧延条件(主ロールの回転数、傾斜角および穿孔
比など)を変更することなく、もしくはプラグ冷却条件
のみを短くして次の圧延に供する信号をプラグ冷却装置
10とピアサー制御装置9に発信する。
【0027】また、その実測温度が予め定めたプラグ溶
損温度以上である場合には、所定の範囲内のプラグ冷却
条件または/およびピアサー穿孔圧延条件を適宜変更し
た条件で、例えば下記の解析モデル式に基づきプラグ先
端部の温度を演算し、その演算温度が予め定めたプラグ
溶損温度未満になるプラグ冷却条件または/およびピア
サー穿孔圧延条件の信号をプラグ冷却装置10とピアサ
ー制御装置9に発信する。
損温度以上である場合には、所定の範囲内のプラグ冷却
条件または/およびピアサー穿孔圧延条件を適宜変更し
た条件で、例えば下記の解析モデル式に基づきプラグ先
端部の温度を演算し、その演算温度が予め定めたプラグ
溶損温度未満になるプラグ冷却条件または/およびピア
サー穿孔圧延条件の信号をプラグ冷却装置10とピアサ
ー制御装置9に発信する。
【0028】
【数1】
【0029】また更に、上記所定の範囲内のプラグ冷却
条件または/およびピアサー穿孔圧延条件の変更による
上記解析モデル式に基づく演算温度が予め定めたプラグ
溶損温度未満にならない場合は、プラグ冷却装置10に
当該プラグの使用中止の信号を出力する。
条件または/およびピアサー穿孔圧延条件の変更による
上記解析モデル式に基づく演算温度が予め定めたプラグ
溶損温度未満にならない場合は、プラグ冷却装置10に
当該プラグの使用中止の信号を出力する。
【0030】以上の操作は、芯金5とともに循環使用さ
れる複数個のプラグ3それぞれについて行われる。
れる複数個のプラグ3それぞれについて行われる。
【0031】より具体的には、例えば、上記実測温度が
予め定めたプラグ溶損温度(プラグ材質によって当然異
なる)に比べてはるかに低い場合には、プラグ冷却条件
のみを短縮して次の圧延に供する信号を発信する。この
場合、生産能率を向上させることができる。
予め定めたプラグ溶損温度(プラグ材質によって当然異
なる)に比べてはるかに低い場合には、プラグ冷却条件
のみを短縮して次の圧延に供する信号を発信する。この
場合、生産能率を向上させることができる。
【0032】逆に、温度測定手段7aによる実測温度が
予め定めたプラグ溶損温度以上の場合には、穿孔圧延中
のプラグ先端部もしくは側面部の温度が予め定めたプラ
グ溶損温度未満の適宜な温度になるように、プラグ冷却
条件をそのままもしくは長くするとともに、ピアサー穿
孔圧延条件(主ロールの回転数、傾斜角および穿孔比な
ど)を種々変えた条件で上記解析モデル式に基づき解析
して求め、その時のプラグ冷却条件およびピアサー穿孔
圧延条件を発信する。この場合、プラグの使用寿命を向
上させることができる。
予め定めたプラグ溶損温度以上の場合には、穿孔圧延中
のプラグ先端部もしくは側面部の温度が予め定めたプラ
グ溶損温度未満の適宜な温度になるように、プラグ冷却
条件をそのままもしくは長くするとともに、ピアサー穿
孔圧延条件(主ロールの回転数、傾斜角および穿孔比な
ど)を種々変えた条件で上記解析モデル式に基づき解析
して求め、その時のプラグ冷却条件およびピアサー穿孔
圧延条件を発信する。この場合、プラグの使用寿命を向
上させることができる。
【0033】また、プラグ冷却条件を長くし、かつピア
サー穿孔圧延条件を変更しても穿孔圧延中のプラグ先端
部もしくは側面部の温度が予め定めたプラグ溶損温度未
満の温度に低下させることが望めない場合には、当該プ
ラグの使用中止の信号を発信する。さらに、上記のよう
にプラグ冷却条件または/およびピアサー穿孔圧延条件
を変更しながら芯金とともに繰り返し使用されるプラグ
は、その繰り返し使用に伴って温度が漸増する。しか
し、温度測定手段7aにより使用の都度その圧延中に先
端部と側面部の温度が実測されているので、その実測温
度が予め定めたプラグ溶損温度以上になる直前にその使
用を中止すべき判定がなされる。これらの場合、当該プ
ラグの改削再使用を何らの問題もなく行うことができ
る。
サー穿孔圧延条件を変更しても穿孔圧延中のプラグ先端
部もしくは側面部の温度が予め定めたプラグ溶損温度未
満の温度に低下させることが望めない場合には、当該プ
ラグの使用中止の信号を発信する。さらに、上記のよう
にプラグ冷却条件または/およびピアサー穿孔圧延条件
を変更しながら芯金とともに繰り返し使用されるプラグ
は、その繰り返し使用に伴って温度が漸増する。しか
し、温度測定手段7aにより使用の都度その圧延中に先
端部と側面部の温度が実測されているので、その実測温
度が予め定めたプラグ溶損温度以上になる直前にその使
用を中止すべき判定がなされる。これらの場合、当該プ
ラグの改削再使用を何らの問題もなく行うことができ
る。
【0034】なお、図示省略するが、演算手段8内にお
いては、その実測値を当該プラグ使用穿孔圧延時の穿孔
条件およびプラグ冷却条件の下に上記の解析モデル式で
求めた計算温度と照合し、解析モデル式中の熱伝達係数
や摩擦係数μなどの諸係数を微調整するようにしてもよ
い。この照合による熱伝達係数や摩擦係数μなどの諸係
数を微調整を行う場合には、実測値が予め定めたプラグ
溶損温度以上の時に行うプラグ冷却条件または/および
穿孔圧延条件の変更値を、プラグ先端部溶損の生じない
値により正確に定めることができる。
いては、その実測値を当該プラグ使用穿孔圧延時の穿孔
条件およびプラグ冷却条件の下に上記の解析モデル式で
求めた計算温度と照合し、解析モデル式中の熱伝達係数
や摩擦係数μなどの諸係数を微調整するようにしてもよ
い。この照合による熱伝達係数や摩擦係数μなどの諸係
数を微調整を行う場合には、実測値が予め定めたプラグ
溶損温度以上の時に行うプラグ冷却条件または/および
穿孔圧延条件の変更値を、プラグ先端部溶損の生じない
値により正確に定めることができる。
【0035】
【実施例】外径187mm、長さ2500mmの13%
Cr鋼製で、1220℃に加熱した丸ビッレトを素材と
し、砲弾形状で最大部の外径が147mm、長さが32
6mmの1.5%Cr−3%Ni−1%W−残部実質的
にFeからなる合金製プラグ(溶損温度1100℃)を
用い、表1に示すピアサー穿孔圧延条件とプラグ冷却条
件で、外径192mm、肉厚17.9mm、長さ700
0mmの中空素管を得る穿孔圧延を行った。
Cr鋼製で、1220℃に加熱した丸ビッレトを素材と
し、砲弾形状で最大部の外径が147mm、長さが32
6mmの1.5%Cr−3%Ni−1%W−残部実質的
にFeからなる合金製プラグ(溶損温度1100℃)を
用い、表1に示すピアサー穿孔圧延条件とプラグ冷却条
件で、外径192mm、肉厚17.9mm、長さ700
0mmの中空素管を得る穿孔圧延を行った。
【0036】
【表1】
【0037】その際、本発明の方法を適用した場合と本
発明者らが先に提案した方法を適用した場合および何ら
の制御も行わなかった場合の3通りの穿孔圧延を行い、
プラグ1個当たりの繰り返し使用可能回数を調べた。そ
の結果を、表2に示した。
発明者らが先に提案した方法を適用した場合および何ら
の制御も行わなかった場合の3通りの穿孔圧延を行い、
プラグ1個当たりの繰り返し使用可能回数を調べた。そ
の結果を、表2に示した。
【0038】
【表2】
【0039】表2に示す結果から明らかなように、本発
明の方法を適用した場合のプラグ繰り返し使用可能回数
は17回であった。
明の方法を適用した場合のプラグ繰り返し使用可能回数
は17回であった。
【0040】これに対し、本発明者らが先に提案した方
法を適用した場合のプラグ繰り返し使用可能回数は9
回、何らの制御も行わなかった場合のプラグ繰り返し使
用可能回数は5回であった。
法を適用した場合のプラグ繰り返し使用可能回数は9
回、何らの制御も行わなかった場合のプラグ繰り返し使
用可能回数は5回であった。
【0041】
【発明の効果】本発明の方法によれば、プラグ寿命をよ
り長くすることができ、製品の製造コスト低減が図れ
る。
り長くすることができ、製品の製造コスト低減が図れ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施態様を示す模式図である。
【図2】要部の拡大斜視図である。
【図3】本発明の制御フローを示す図である。
【図4】ピアサーの一例を示す模式的斜視図である。
1:主ロール、 2:ディスクロール、3:
プラグ、 4:中実丸ビレット、5:芯
金、 6:中空素管 7:無線発信器、 7a:温度測定手段。8:演
算手段、 9:ピアサー制御装置、10:プ
ラグ冷却装置。
プラグ、 4:中実丸ビレット、5:芯
金、 6:中空素管 7:無線発信器、 7a:温度測定手段。8:演
算手段、 9:ピアサー制御装置、10:プ
ラグ冷却装置。
Claims (1)
- 【請求項1】パスライン周りに対向配置された一対の主
ロールとパスラインに沿って配置されたプラグとを備え
るピアサーを用い、中実ビッレトの軸心部に孔をあけて
中空素管を得る継目無金属管の穿孔圧延方法において、
前記のプラグの各部位に温度測定手段を埋設して穿孔圧
延中のプラグ温度を測定し、この測定結果に基づいてピ
アサー穿孔条件および/またはプラグの冷却条件を調整
することを特徴とする熱間継目無金属管の穿孔圧延方
法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8204685A JPH1043803A (ja) | 1996-08-02 | 1996-08-02 | 熱間継目無金属管の穿孔圧延方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8204685A JPH1043803A (ja) | 1996-08-02 | 1996-08-02 | 熱間継目無金属管の穿孔圧延方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH1043803A true JPH1043803A (ja) | 1998-02-17 |
Family
ID=16494620
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP8204685A Pending JPH1043803A (ja) | 1996-08-02 | 1996-08-02 | 熱間継目無金属管の穿孔圧延方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH1043803A (ja) |
-
1996
- 1996-08-02 JP JP8204685A patent/JPH1043803A/ja active Pending
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |