JP3691944B2 - 中間転写ベルト、その製造方法および画像形成装置 - Google Patents

中間転写ベルト、その製造方法および画像形成装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、像担持体に接触して像担持体上に担持されている顕像が一次転写され、一次転写された顕像を転写材に2次転写するために用いられる無端状の中間転写ベルト、この中間転写ベルトを備えた画像形成装置および中間転写ベルトの製造方法に関し、特に、フルカラー画像を形成した後、転写材にフルカラー画像を転写するフルカラー複写機、プリンタの中間転写体として用いられる中間転写ベルト、この中間転写ベルトを備えた画像形成装置および中間転写ベルトの製造方法に関する。
する。
【0002】
【従来の技術】
複写機やプリンタ等の画像形成装置によりフルカラー画像を得る場合、感光体上に各色のトナー画像を形成し、中間転写体である中間転写ベルトに順次多重転写して中間転写ベルト上に多色画像を形成した後、転写材に静電的に一括して再転写し、画像ずれのない多色画像を形成する装置が既に知られている。
このような中間転写体上に多色画像を得る場合、基体に高抵抗層を設けることが高画質化に有効な手段である。
【0003】
図5に示すように、従来の中間転写ベルト50では、基体層51上に表層として高抵抗層52を形成するという複層構造とすることにより、高画質化を図っていた。
【0004】
しかし、このような従来の中間転写ベルト50では、複層構造であるので、基体層51と表層である高抵抗層52との剥離という問題を解決しなければならなかった。つまり、中間転写ベルト50の基体層51と高抵抗層52との密着性が悪い場合、繰り返し使用していると基体層51から高抵抗層52が浮き上がる部分ができ、電流が高抵抗層52の一部に流れず、画像のムラが発生してしまうことがあった。
【0005】
その対策として特開平8−160654号に解決方法が開示されているが、この特開平8−160654号の中間転写体では、中間転写体の基体を得た後、ディッピングによって表層を得ている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、この従来の中間転写体では、基体の製造工程、その後の塗装工程といった二つの工程を経なければ2層ベルトを得ることができなかった。また、複層構造であるので、長時間の使用において層間剥離を生じる虞がないとはいえなかった。
【0007】
本発明はこのような問題点を鑑みてなされたものであり、基体内に異なる導電性のカーボンが偏在しているので、ベルト表面とベルト裏面とで異なる表面抵抗を有し、単層構造であるので、層間剥離を生ずることのない中間転写ベルト、その製造方法および画像形成装置を提供することをその目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために請求項1の中間転写ベルトは、像担持体に接触して像担持体上に担持されている顕像が一次転写され、この一次転写された顕像を転写材に2次転写するために用いられる無端状の中間転写ベルトにおいて、前記中間転写ベルトが、基体と、該基体中に分散している粒径の大きさ導電性とが異なる複数種類のカーボンとを有し、そして、前記複数種類のカーボンのうち他のカーボンより粒径の大きくて導電性の低いカーボンが、該中間転写ベルトの表面側に偏在してベルト表面を裏面よりも高抵抗とすることを特徴している。
【0009】
この構成では、前記中間転写ベルトが、基体と、該基体中に分散している粒径の大きと導電性とが異なる複数種類のカーボンとを有し、そして、前記複数種類のカーボンのうち他のカーボンより粒径の大きくて導電性の低いカーボンが、該中間転写ベルトの表面側に偏在してベルト表面を裏面よりも高抵抗とするので、高画質化を達成することができる。また、この中間転写ベルトは、従来のごとく、複層構造ではないので、基体と表層とが分離することがなく、そのために、画像ムラを防止した中間転写ベルトを得ることができる。
【0011】
また、請求項2の画像形成装置は、請求項1に記載の中間転写ベルトを備えていることを特徴としている。この構成では、前記中間転写ベルトが、基体と、該基体中に分散している粒径の大きと導電性とが異なる複数種類のカーボンとを有し、そして、前記複数種類のカーボンのうち他のカーボンより粒径の大きくて導電性の低いカーボンが、該中間転写ベルトの表面側に偏在してベルト表面を裏面よりも高抵抗とするので、高画質化を達成することができる。また、この中間転写ベルトは、従来のごとく、複層構造ではないので、基体と表層とが分離することがなく、画像ムラを防止した画像形成装置を得ることができる。
【0014】
また、請求項3の中間転写ベルトの製造方法は、像担持体に接触して像担持体上に担持されている顕像が一次転写され、この一次転写された顕像を転写材に2次転写するために用いられる無端状の中間転写ベルトの製造方法において、導電性の低い種類のカーボンの粒径が導電性の高い種類のカーボンの粒径より大きい複数種類のカーボンを用意し、該複数種類のカーボンを基体材料中に分散した後、該カーボンを分散した基体材料を遠心成形し、前記複数種類のカーボンのうち他のカーボンより粒径の大きくて導電性の低いカーボンを該中間転写ベルトの表面側に優先的に偏在させ、ベルト表面を裏面よりも高抵抗とすることを特徴としている。
【0015】
この構成では、表層の塗布工程を要することなく、遠心成形により、中間転写ベルトの基体中に導電性の異なるカーボンを膜厚方向に偏在することができ、ベルト表面を高抵抗とすることができ、高画質化に有利であるとともに、複層構造ではないので、従来の如く基体と表層とが分離することがなく、画像ムラを防止した中間転写ベルトを得ることができる中間転写ベルトの製造方法を提供することができる。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。
図1は本発明の実施形態に係わる中間転写ベルトの一部の断面図である。図1に示すように、中間転写ベルト1は、基体2と、基体2中に分散された異なる導電性を有する複数のカーボン3,4とを備えている。この異なる導電性を有する複数のカーボン3,4は、導電性の低い方の第1カーボン3と、第1カーボン3より導電性の高い第2カーボン4とからなり、第1カーボン3の方が第2カーボン4より粒径が大きい。この第1カーボン3は、図1に示すように、基体2の表面側に偏在して分散されているので、中間転写ベルト1の表面が高抵抗になっており、高画質化に有利である。また、この中間転写ベルト1は、単層であるので、従来の2層とした場合のように、表層が基体から浮き上がるということがない。
【0017】
例えば、カラー複写機に用いられる中間転写体としての中間転写ベルト1に用いられるポリマーは難燃性、強度、電気安定性が要求され、フッ素樹脂、ポリイミド樹脂等が用いられている。
特に、ポリイミド樹脂は強度や摩擦帯電性の関係で期待されている材料である。このポリイミド樹脂を用いて無端状中間転写ベルト1を作製する方法として遠心成形方法があげられる。
【0018】
まず基本的素材であるポリイミド樹脂は、その前駆体であるポリアミド酸を用いて合成される。このポリアミド酸は、熱又は触媒によってイミド閉環してポリイミドに変化する性質を有し、特定の溶剤によって溶解する性質を有している。このポリアミド酸溶液に異なる粒径を有するカーボンを分散するわけである。(以下、これを混合ポリアミック酸溶液とする)
【0019】
カーボンはアセチレンブラック、オイルファーネスブラック、サーマルブラック、チャネルブラック等に分けられる。アセチレンブラックは、アセチレンを予熱した炉で熱分解して得られ、オイルファーネスブラックは、炉に石油を吹き込み、空気量を調節し不完全燃焼させ、生じたカーボンを冷却後、サイクロンなどで補修して得られ、サーマルブラックは、天然ガスを用い、蓄熱炉中200〜1700℃で蓄熱と熱分解とを交互に行って得られ、チャネルブラックは、細長い鉄板に、天然ガスの火炎を当て、生じたカーボンを付着させて得られる。
【0020】
本発明の中間転写ベルトにはこれらのカーボンの内からある種類のカーボンを特定して使用する必要はないが、ベルト表面側の表面抵抗を高抵抗としたい場合、アセチレンブラック(電気化学工業株式会社製)やケッチェンブラックEC(ライオン株式会社製)のように少ない添加量で高い導電性を得られるカーボンがベルト表面側に偏在するように処方する事は避けるべきである。
【0021】
また、カーボンの分散方法については超音波分散、ボールミル、サンドミル等の手段を用いて行うことができるが、カーボンを直接ポリアミド酸溶液中に分散するのではなく、N−メチルピロリドン(以下、NMPと記す)中にカーボンを分散し、このそれぞれのカーボン分散溶液とポリアミド酸溶液を混合するのが一般的である。
【0022】
溶剤へのカーボンの分散についてサンドミルを用いた場合を例に説明すると、分散時間、メジアの量、ディスクの回転数、カーボン分散溶液の粘度等によって、得られる溶剤中のカーボンの粒径は変化する。よって、それぞれのカーボンについて所望の粒径が得られる分散条件を予備実験によって決めておく必要がある。
【0023】
このようにして異なる導電性のカーボンを、異なる粒径に分散したカーボン溶液を用意する。この時、導電性の低い方のカーボンの粒径の方が大きくなるように溶剤に分散しておく。
【0024】
遠心型への注液は、遠心成形型を回転しながら、ポリアミド酸溶液とそれぞれのカーボン溶液を混合した、混合ポリアミド酸溶液を遠心成形型の内側に、所定量注入することによって行う。注入に際しては、ゆっくりと回転しながら行い、そして注入後は徐々に速度を上げて所定の回転速度に到達せしめる。そして更に所定の回転速度で所定時間、回転を持続せしめる。
【0025】
回転することによって、混合ポリアミド酸溶液は遠心成形型内部に流延成型されると同時にカーボンが分離を開始する。そして粒径の大きいカーボンは優先的に表面部分に集合し、分散する状態に代わる。しかし、より高速で、またはより長時間更に回転を続行すると、粒径の小さいカーボンも表面部分に向かって、集合するように移動する傾向になる。本発明においては、異なるカーボンブラックが、一緒にベルト表面に偏在集合することは回避せねばならない。したがって、回転数および回転時間は、異なるカーボンブラックが、一緒にベルト表面に偏在集合しないように、適宜設定される。
【0026】
遠心成形型を回転せしめている間に有機溶媒を蒸発させる。この蒸発によって、ポリアミド酸の固形化が進み、円筒状のフィルムに変化する。この蒸発は常温よりも加熱雰囲気の方が短時間に効率的に行われるので好ましい。
注型金型の内面は可能な限り高精度での鏡面仕上げ加工が好ましく、大きさは、必要とする円筒状フィルムによって決めればよい。
【0027】
得られたポリアミド酸フィルムは、耐熱性、耐薬品性、機械的諸特性等において、特性を満たすため、更に加熱し、イミド閉環する必要がある。イミド閉環は加熱によって行われるが、この際にポリアミド酸フィルム中に残存する溶剤を完全に蒸発除去する。実際のイミド閉環にあっては、注型に引き続いて、そのまま回転しながら前記温度で所定時間加熱してもよいし、ポリアミック酸フィルムを一旦遠心成形型から離型し、取り出して、これを別途準備された円筒状のイミド化型に被覆し、この全体を熱風等の加熱手段によって、加熱してもよい。
【0028】
最終的に得られたポリイミドフィルムは、各用途に応じて、そのまま又は適宜加工して、1つの機能部材として使用する。カラー複写機の中間転写ベルトとして用いられる場合は、フィルムを必要な寸法に切断し、必要に応じて両端開口部に寄り止め部材を装着する。
【0029】
このようにして得られた中間転写ベルトは、異なる導電性のカーボンが分散している中間転写ベルトであり、分散しているカーボンの内、導電性の低いカーボンがベルト表面側に偏在しているため、ベルト表面が高抵抗になっている。また、この中間転写ベルトは基体+表層という従来の構造をとらないため、表層が基本から浮くということもない。
【0030】
図2は本発明の実施例に係わる中間転写ベルトの製造方法を示す図である。
図2に示すように、中間転写ベルトを製造するには、まず、図2(A)に示すように、ポリアミド酸をNMPに溶解させ20重量%にした基材の材料12と、NMP中にアセチレンブラックであるデンカブラック(電気化学株式会社製)をサンドミルを用いて、粒径が0.07μmになるように分散した第1溶液13と、NMP中にファーネスブラックである旭#60(旭カーボン株式会社製)をサンドミルを用いて粒径が0.2μmになるように分散した第2溶液14とを用意する。
【0031】
次に、図2(B)に示すように、基材の材料12と、第1溶液13と、第2溶液14とを混合する(以下これをポリアミド酸混合溶液11とする)。このときの組成はポリイミドの固形分に対してデンカブラック:6phr(固形分)、旭#60:4phr(固形分)であった。
【0032】
次に、図2(C)に示すように、ポリアミド酸混合溶液11を注入管12を介して遠心成型機の円筒型13に注入する。円筒型13は内径がφ100、長さ250mmのものを用い、ポリアミド酸混合溶液11の注入時には10rpmで回転15させ、注入完了するまでこの回転数を維持する。
【0033】
次に、図2(D)に示すように、注入が完了した後、円筒型13の回転数を400rpmに上昇させて回転16し、その後にシート状ヒータ14により、円筒型13を徐々に加熱して100℃に保持する。このようにして円筒型13の内周に塗布されたポリアミド酸溶液層11aから溶媒を揮発する。なお、円筒型13の加熱はシート状ヒータ14による加熱以外に加熱炉を用いる等の他の方法で加熱してもよいのはもちろんである。
【0034】
次に、ポリアミド酸溶液層11aから溶媒を充分に揮発した後、図2(E)に示すように、ポリアミド酸ベルト11bを円筒型13より取り外してイミド化型17にセットする。
【0035】
次に、図2(F)に示すように、ポリアミド酸ベルト11bをセットしたイミド化型17を300℃に保持した炉18内に入れ、20分加熱し、全芳香族ポリイミドベルトを得る。
【0036】
このようにして得られた全芳香族ポリイミドベルトの表面および裏面を、JIS−K6911に基づき図3に示す電極を用いて測定した。この測定に用いる電極は、リング電極21と円柱電極22とを図3のように絶縁板24上の測定面側に同心に配置する。ここで、リング電極21と円柱電極22との間の抵抗値をRsとする。測定の際には測定面の裏側にアース電極23を配置する。表面抵抗率ρsは、
ρs=18.85Rs〔Ω〕
で規定される値である。
この測定方法で全芳香族ポリイミドベルトの表面および裏面の表面抵抗率を測定したところ、表面はρs=6×1014Ωであり、裏面は、ρs=3×107 Ωであった。
【0037】
この中間転写ベルトの製造方法は、基体として用いる材料中に粒径の異なるカーボンブラックを添加し、遠心成形することで粒径の大きなカーボンがより外側に偏在することにより膜厚方向に導電性の異なる領域を得ることができる中間転写ベルト製造方法である。
【0038】
さらに用いられるカーボンの内、導電性の低いカーボンの粒径を大きくすることにより、導電性の低いカーボンが遠心成形によって外側に偏在し、表面に高抵抗層を得ることができる。このように基体の上に別途表層を設ける必要がないので従来の製造方法より、工程が少なくなる。
このようにして得られた中間転写ベルトは、例えば、図4に示すような画像形成装置に用いることができる。
【0039】
図4の画像形成装置は、像担持体としての被帯電体である感光体ドラム31と、感光体ドラム31を帯電する帯電器32と、帯電された感光体ドラム31に像露光する露光部33と、像露光された感光体ドラム31を現像して顕像化する現像装置34B,34C,34M,34Yと、感光体ドラムの現像像であるトナー像を中間転写する中間転写ベルト1と、感光体ドラム31をクリーニングする感光体クリーナ35と、中間転写ベルト1をクリーニングする転写ベルトクリーナ36と、中間転写ベルト1によりトナー像を二次転写する転写材である転写紙Pに転写されたトナー像を紙に定着させる定着装置37とを備えている。
【0040】
前記現像器は、ブラック用現像器34B、減色混合3原色(シアン、マゼンタ、イエロー)のうちのシアン用現像器34C、マゼンタ用現像器34M及びイエロー用現像器34Yから構成されている。
以上の実施例では、基体1に分散するカーボン3,4が2種類の場合について説明したが、導電性に応じて粒径の異なる3種類以上カーボンを分散してもよい。
なお、本発明は上記実施例に限定されるものではない。即ち、本発明の骨子を逸脱しない範囲で種々変形して実施することができる。
【0041】
【発明の効果】
以上、説明したように、請求項1の中間転写ベルトによれば、像担持体に接触して像担持体上に担持されている顕像が一次転写され、この一次転写された顕像を転写材に2次転写するために用いられる無端状の中間転写ベルトにおいて、前記中間転写ベルトが、基体と、該基体中に分散している粒径の大きさ導電性とが異なる複数種類のカーボンとを有し、そして、前記複数種類のカーボンのうち他のカーボンより粒径の大きくて導電性の低いカーボンが、該中間転写ベルトの表面側に偏在してベルト表面を裏面よりも高抵抗とするので高画質化を達成することができる。また、この中間転写ベルトは、従来のごとく、複層構造ではないので、基体と表層とが分離することがなく、そのために、画像ムラを防止した中間転写ベルトを得ることができる。
【0043】
また、請求項2の画像形成装置によれば、前記中間転写ベルトが、基体と、該基体中に分散している粒径の大きと導電性とが異なる複数種類のカーボンとを有し、そして、前記複数種類のカーボンのうち他のカーボンより粒径の大きくて導電性の低いカーボンが、該中間転写ベルトの表面側に偏在してベルト表面を裏面よりも高抵抗とするので、高画質化を達成することができる。また、この中間転写ベルトは、従来のごとく、複層構造ではないので、基体と表層とが分離することがなく、画像ムラを防止した画像形成装置を得ることができる。
【0045】
また、請求項3の中間転写ベルトの製造方法によれば、像担持体に接触して像担持体上に担持されている顕像が一次転写され、この一次転写された顕像を転写材に2次転写するために用いられる無端状の中間転写ベルトの製造方法において、導電性の低い種類のカーボンの粒径が導電性の高い種類のカーボンの粒径より大きい複数種類のカーボンを用意し、該複数種類のカーボンを基体材料中に分散した後、該カーボンを分散した基体材料を遠心成形し、前記複数種類のカーボンのうち他のカーボンより粒径の大きくて導電性の低いカーボンを該中間転写ベルトの表面側に優先的に偏在させ、ベルト表面を裏面よりも高抵抗とするので、高画質化に有利であり、さらに、複層構造ではないので、従来の如く基体と表層とが分離することがなく、画像ムラを防止した中間転写ベルトを得ることができる中間転写ベルトの製造方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係わる中間転写ベルトの要部を示す断面図である。
【図2】本発明に係わる中間転写ベルトの製造方法を示す図である。
【図3】測定用電極を示し、(A)は電極部分の平面図、(B)は電極部分の周辺を含む縦断面図である。
【図4】本発明の中間転写ベルトを備えた画像形成装置を示す概略図である。
【図5】従来の中間転写ベルトの要部を示す断面図である。
【符号の説明】
1 中間転写ベルト
2 基体
3 カーボン
4 カーボン
31 感光体ドラム(像担持体)

Claims (3)

  1. 像担持体に接触して像担持体上に担持されている顕像が一次転写され、この一次転写された顕像を転写材に2次転写するために用いられる無端状の中間転写ベルトにおいて、
    前記中間転写ベルトが、基体と、該基体中に分散している粒径の大きさ導電性とが異なる複数種類のカーボンとを有し、
    そして、前記複数種類のカーボンのうち他のカーボンより粒径の大きくて導電性の低いカーボンが、該中間転写ベルトの表面側に偏在してベルト表面を裏面よりも高抵抗とすることを特徴とする中間転写ベルト。
  2. 請求項1に記載の中間転写ベルトを備えている画像形成装置。
  3. 像担持体に接触して像担持体上に担持されている顕像が一次転写され、この一次転写された顕像を転写材に2次転写するために用いられる無端状の中間転写ベルトの製造方法において、
    導電性の低い種類のカーボンの粒径が導電性の高い種類のカーボンの粒径より大きい複数種類のカーボンを用意し、該複数種類のカーボンを基体材料中に分散した後、該カーボンを分散した基体材料を遠心成形し、前記複数種類のカーボンのうち他のカーボンより粒径の大きくて導電性の低いカーボンを該中間転写ベルトの表面側に優先的に偏在させ、ベルト表面を裏面よりも高抵抗とすることを特徴とする中間転写ベルトの製造方法。
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