JP3690376B2 - 画像データ通信装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、遠隔装置との間で画像データを通信可能な画像データ通信装置に監視、とくに画像データを適切に管理することができる画像データ通信装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、遠隔の通信装置から送信されてきた画像データを受信すると共に、この画像データを印刷する通信装置が存在している。このような通信装置のなかには、その内部に備えている記憶装置(内部メモリ)に受信した画像データをバックアップとして記憶する機能を持つものもある。このような受信バックアップ機能を持たない通信装置では、受信して印刷された重要な書類等の記録紙が紛失すると、送信元に対して再度送信を依頼せねばならない。このような不都合を無くすためにも受信バックアップ機能は有効な機能である。また、近年では、コンパクトフラッシュ(登録商標)、スマートメディア(登録商標)、メモリスティック(登録商標)といった着脱可能な外部メモリを装着可能なスロットを設けて、受信バックアップデータを外部メモリに記憶させることのできる通信装置も案出されている。このように構成したことにより、通信装置内部に備えている記憶装置の容量からくる受信データのバックアップ件数の制限を改善することができる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、受信データをバックアップして通信装置内部の記憶装置あるいは外部メモリに記憶させる場合、各データには自動的に名称(ファイル名)が付加されるが、単純に連続番号や受信日時を基にした名称では、記憶した件数が多くなったときに、必要なデータを見つけるのに多大な労力を必要とするという問題がある。また、外部メモリに受信データを記憶した場合は、以下のような長所・短所がある。長所としては、受信データの記憶された外部メモリを通信装置から取り外して、他の装置、例えばその外部メモリに対応するスロットを備えるパーソナルコンピュータ(以下、PCと称す。)やプリンタに装着することで、記憶された受信データを自由に他の装置で印刷することができるというものである。しかしその反面、短所もある。即ち、外部メモリを装着してアクセスできる装置を持ってさえいれば、誰でも通信装置から外部メモリを取り外して自ら持つ装置へと持って行って、外部メモリに記憶されている受信データを別の環境で取り出すことができるのである。従って、受信データの管理面におけるセキュリティを確保することが困難となるのである。
【0004】
本発明は、遠隔の通信装置から受信した画像データを適切に管理することができる画像データ通信装置を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明の画像データ通信装置は、遠隔装置との間で画像データを通信可能であり、当該遠隔装置から受信した画像データを内部メモリに記憶可能な画像データ通信装置において、前記遠隔装置から送信されてきた画像データおよび当該遠隔装置の電話番号を受信する受信手段と、前記画像データを記憶可能な外部メモリが着脱可能に装着される装着手段と、特定の電話番号を登録する電話番号登録手段と、当該電話番号登録手段により登録された前記特定の電話番号と、前記受信手段により受信された前記遠隔装置の電話番号とが一致したとき、前記外部メモリが前記装着手段に装着されている場合には前記遠隔装置から受信した画像データを前記遠隔装置の電話番号と対応付けて前記外部メモリに記憶するとともに、前記外部メモリが前記装着手段に装着されていない場合には前記内部メモリに記憶する制御手段と、を備えることを特徴とする。
【0006】
この画像データ通信装置によれば、外部メモリが装着されている場合には受信手段により受信された画像データを遠隔装置の電話番号と対応付けて当該外部メモリに記憶するので、画像データを電話番号ごとに管理できるため、画像データを適切に管理できる。また、外部メモリが装着されていない場合であっても、受信された画像データを内部メモリに格納することができる。
【0007】
更に、各特定の電話番号に対応付けられたフォルダを前記外部メモリに作成するフォルダ作成手段を備えてもよい。
【0008】
この場合には、フォルダがない電話番号について、新たなフォルダが作成される。
【0009】
更に、前記受信手段により受信された前記画像データの送信元である前記遠隔装置の電話番号を、前記電話番号登録手段により登録されている電話番号から検索する検索手段を備え、前記検索手段が、前記画像データの送信元である前記遠隔装置の電話番号が登録されている電話番号に含まれており、且つ前記外部メモリ内に前記遠隔装置の電話番号に対応付けられたフォルダがないと判断した場合には、前記フォルダ作成手段は前記画像データの送信元である前記遠隔装置の電話番号に対応付けられたフォルダを新たに作成してもよい。
【0010】
この場合には、登録されているにも関わらず、フォルダのない電話番号について、新たなフォルダが作成される。
【0011】
前記制御手段は前記遠隔装置の電話番号に対応付けられたフォルダに前記画像データを格納してもよい。
【0012】
この場合には、すでに作成されているフォルダに画像データが格納される。
【0013】
前記電話番号登録手段は、電話番号に対応したID情報をも設定可能とされていてもよい。
【0014】
この場合には、ID情報をパスワードとして用いることにより、画像データへのアクセスに制限を加えることができる。
【0015】
前記受信手段により受信された前記画像データを前記ID情報に基づいて暗号化する暗号化手段と、を備え、前記制御手段は、前記暗号化された前記画像データを前記外部メモリに記憶してもよい。
【0016】
この場合には、前記画像データを前記ID情報に基づいて暗号化するので、画像データに対する不正なアクセスを有効に防止できる。
【0017】
更に、前記暗号化手段により暗号化された前記画像データを非暗号化する非暗号化手段と、前記外部メモリに記憶された前記画像データを入力操作に基づいて指定する画像データ指定手段と、前記ID情報を入力操作に基づいて指定するIDデータ指定手段と、前記画像データ指定手段により指定された前記画像データを出力する出力手段と、を備え、前記制御手段は、前記IDデータ指定手段により指定された前記ID情報が、前記画像データ指定手段により指定された前記画像データに対応する正しいID情報である場合には、前記画像データ指定手段により指定された前記画像データを非暗号化して出力するように前記非暗号化手段および前記出力手段を制御してもよい。
【0018】
この場合には、ID情報を照合するので、画像データに対する不正なアクセスを有効に防止できる。
【0019】
本発明の画像データ通信装置は、遠隔装置との間で画像データを通信可能であり、当該遠隔装置から受信した画像データを内部メモリに記憶可能な画像データ通信装置において、前記遠隔装置から送信されてきた画像データおよび当該遠隔装置の電話番号を受信する受信手段と、前記画像データを記憶可能な外部メモリが着脱可能に装着される装着手段と、前記受信手段により受信された前記遠隔装置の電話番号が特定の電話番号であるか否かを判断する判断手段と、前記判断手段が、前記受信された前記遠隔装置の電話番号が特定の電話番号であると判断したとき、前記外部メモリが前記装着手段に装着されている場合には前記遠隔装置から受信した画像データに、対応する前記特定の電話番号に関連する情報を付加して前記外部メモリに記憶するとともに、前記外部メモリが前記装着手段に装着されていない場合には前記内部メモリに記憶する制御手段と、を備えることを特徴とする。
【0020】
この画像データ通信装置によれば、外部メモリが装着されている場合には対応する特定の電話番号に関連する情報を付加して受信された画像データを当該外部メモリに記憶するので、画像データを電話番号ごとに管理できるため、画像データを適切に管理できる。また、外部メモリが装着されていない場合であっても、受信された画像データを内部メモリに格納することができる。
【0021】
前記特定の電話番号に関連する情報は、当該電話番号であってもよい。
【0022】
前記特定の電話番号に関連する情報は、当該遠隔装置の使用者を特定する名称であってもよい。
【0023
0024
0025】
【発明の実施の形態】
以下、図1〜図6を参照して、本発明の画像データ通信装置の一実施形態について説明する。
【0026】
図1は本実施形態の周辺装置である画像データ通信装置を示すブロック図、図2は画像データ通信装置の動作を示すフローチャートである。
【0027】
図1に示すように、画像データ通信装置100は、原稿を読み取る原稿読取部11と、画像データを記憶する内部記憶部12と、ユーザの操作を受け付ける入力部13と、電話回線を介して画像データを送受信する通信部14と、外部メモリ16を着脱可能に装着するスロットを有する外部メモリ接続部15と、必要な情報をユーザに提示するための表示部17と、画像データを用いて印刷を実行する印刷部18と、原稿読取部11、内部記憶部12、入力部13、通信部14、外部メモリ接続部15、表示部17および印刷部18を制御する制御部21とを備える。
【0028】
外部メモリ接続部15は、データを外部メモリ16に格納する機能、データを外部メモリ16から消去する機能、および外部メモリ16内のデータを読み取る機能を備える。本明細書において、外部メモリ16へのアクセスは、データを外部メモリ16に格納する処理、データを外部メモリ16から消去する処理、外部メモリ16内のデータを読み取る処理を含む。
【0029】
外部メモリ16として、メモリスティック(登録商標)、コンパクトフラッシュ(登録商標)、スマートメディア(登録商標)等を用いることができる。
【0030】
制御部21はUSB(Universal Serial Bus)によってPC30と接続可能とされ、PC30によって画像データ通信装置100を制御できるように構成されている。
【0031】
画像データ通信装置100においては、原稿読取部11において読み取られた原稿の画像データ、あるいは通信部14によって受信された画像データを外部メモリ接続部15によって外部メモリ16に記録することができる。また、外部メモリ16に記憶された画像データを外部メモリ接続部15によって読み込むことができる。読み込まれた画像データは、例えば、通信部14を介して特定の電話番号の相手先に送信し、また、印刷部18においてこの画像データを用いて印刷を行うことができる。
【0032】
以下、図2〜図6を参照して、画像データ通信装置100の動作について説明する。以下の処理は、制御部21の制御に基づき実行される。
【0033】
図2は、外部メモリ16にデータを格納すべき送信元を設定する処理を示すフローチャートである。ここでは、送信元を電話番号で特定している。
【0034】
図2のステップS1では、表示部17にFAX受信データ格納モードのオン・オフを選択するためのメッセージを表示する。ここで、FAX受信データ格納モードは、受信されたデータを外部メモリに格納するモードである。ステップS2では、入力部13に対する操作によって、FAX受信データ格納モードオンが選択されたか否か判断し、判断が肯定されればステップS5へ進み、否定されればステップS3へ進む。ステップS3ではモード変数をオフし処理を終了する。ここで、モード変数はFAX受信データ格納モードが選択されているか否かを判断するための変数である。
【0035】
ステップS5では、モード変数をオンする。次に、ステップS6では入力部13への操作に基づいて入力された電話番号を取得する。ここでは、例えば、ユーザに対し電話番号の入力を促すメッセージを表示部17に表示し、入力部13に対する操作に基づいて、電話番号を取得する。次に、ステップS7ではステップS6で取得された電話番号がすでに登録されているか否か判断する。この判断が肯定されればステップS8において操作エラーを示すベルを鳴動させて、ステップS5へ戻る。一方、この判断が否定されればステップS9へ進み、内部記憶部12の電話番号テーブルに、入力された上記電話番号を登録する。なお、電話番号テーブルは内部記憶部12のE2PROM12aに格納される。
【0036】
ステップS10では、登録された電話番号にパスワード(ID情報)を付加するか否か判断する。ここでは、例えば、ユーザに対しパスワードを付加するか否かを問い合わせるメッセージを表示部17に表示し、入力部13への操作に基づいて、パスワードの付加をユーザが選択したか否か判断することができる。この判断が肯定ささればステップS11へ進み、否定されれば処理を終了する。
【0037】
ステップS11では、入力部13に対する入力操作に基づいて、ユーザによって入力されたパスワードを取得し、ステップS9で登録された電話番号と対応付けてこのパスワードを電話番号テーブルに登録する。ここでは、例えば、ユーザに対し、入力部13を用いてパスワードを入力する旨を指示するメッセージを表示部17に表示し、入力部13への操作に基づいて入力されたパスワードを取得することができる。
【0038】
図3は、一度登録されたパスワードを変更あるいは削除するための処理を示すフローチャートである。
【0039】
図3のステップS21では、電話番号テーブルを読み込んで登録済みの電話番号を表示部17に一覧表示する。この一覧表示の中から選択される電話番号はカーソルで示され、ステップS33においてカーソルの移動が指示されたと判断されると、カーソルの移動とともに電話番号が順次選択される。カーソルの移動は、入力部13に対する操作により指示される。図3の処理では、このようにして選択された電話番号について、パスワードの変更、削除が実行される。ユーザによるパスワードの変更、削除の指示、およびパスワードの入力は入力部13への操作により行うことができる。
【0040】
図3の処理では、ステップS22において、パスワードの変更が指示されたと判断されると、ステップS23においてパスワードの変更の対象となる電話番号にすでにパスワードが設定されているか否か判断する。判断が肯定されればステップS24へ進み、否定されればステップS26へスキップする。ステップS24では、パスワードが入力されたか、あるいは処理の終了が指示されたかを判断する。処理の終了が指示されたと判断されれば、処理を終了する。一方、パスワードが入力されたと判断されると、ステップS25において、すでに設定されているパスワードと、ステップS24で入力されたパスワードとが一致するか否か判断する。この判断が肯定されればステップS26へ進み、所定の電話番号についてパスワードを変更し、すなわち、新たなパスワードの入力を受付けて、内部記憶部12のパスワードを新たなパスワードに書き換え、ステップS22へ戻る。ステップS25の判断が否定されればステップS27へ進んで、操作エラーを示すベルを鳴動させるとともに表示部17によりエラー表示を行い、ステップS24へ戻る。
【0041】
上記ステップS22においてパスワードの変更が指示されていないと判断されると、ステップS28へ進む。ステップS28において、パスワードの削除が指示されたと判断されると、ステップS29においてパスワードの変更の対象となる電話番号にすでにパスワードが設定されているか否か判断する。判断が肯定されればステップS30へ進み、否定されればステップS32へ進む。ステップS30では、パスワードが入力されたか、あるいは処理の終了が指示されたかを判断する。処理の終了が指示されたと判断されれば、処理を終了する。一方、パスワードが入力されたと判断されると、ステップS31において、すでに設定されているパスワードと、ステップS30で入力されたパスワードとが一致するか否か判断する。この判断が肯定されればステップS32へ進み、所定の電話番号についてパスワードの削除を実行し、すなわち、内部記憶部12のパスワードを削除して、ステップS22へ戻る。ステップS31の判断が否定されればステップS27へ進んで、操作エラーを示すベルを鳴動させるとともに表示部17によりエラー表示を行い、ステップS24へ戻る。
【0042】
上記ステップS28においてパスワードの削除が指示されていないと判断されると、ステップS33へ進む。ステップS33では、カーソルの移動が指示されているか否か判断し、判断が肯定されれば表示部17に表示されたカーソルを次の電話番号に移動して、ステップS22へ戻る。ステップS33の判断が否定されれば、ステップS35において処理の終了が指示されたか否か判断し、判断が肯定されれば処理を終了し、否定されればステップS22へ戻る。
【0043】
図4は、遠隔の通信装置からファクシミリ受信された画像データを外部メモリにファイルとして格納する処理を示すフローチャートである。この処理は、通信部14におけるファクシミリによるデータの受信が検出されるとスタートする。
【0044】
図4のステップS41では、現在のモードがFAX受信データ格納モードか否か、即ちバックアップモードか否か判断する。判断が肯定されれば、ステップS42へ進み、否定されればステップS43へ進む。ステップS43では、通常のファクシミリ受信動作が実行される。即ち、受信された画像データに基づいて印刷部18における印刷を実行し、処理を終了する。このように、バックアップモードでない場合には、受信された画像データを外部メモリ16等に格納することなく、その画像データに基づく印刷を実行する。
【0045】
一方、ステップS42では、受信されたデータから送信元電話番号を取得する。次に、ステップS44では、内部記憶部12の電話番号を検索し、送信元電話番号が登録済みの電話番号に含まれているか否かを判断する。この判断が肯定されればステップS45へ進み、否定されればステップS44Aへ進んで、内部記憶部12に、受信された画像データを記憶する。
【0046】
一方、ステップS45では、外部メモリ接続部15に外部メモリ16が装着されているか否か判断し、判断が肯定されればステップS46へ進み、否定されればステップS45Aへ進む。ステップS45Aでは、対応するディレクトリ(フォルダ)が内部記憶部12に存在するか否か判断し、判断が肯定されればステップS45Cへ進み、否定されればステップS45Bへ進む。ステップS45Bでは、受信された画像データに対応する送信元電話番号のディレクトリ(フォルダ)を内部記憶部12に作成してステップS45Cへ進む。ステップS45Cでは、受信された画像データを内部記憶部12の対応するディレクトリ(フォルダ)に格納して、ステップS50へ進む。
【0047】
一方、ステップS46では外部メモリ16に対応するディレクトリ(フォルダ)が存在するか否か判断し、判断が肯定されればステップS47へ進み、否定されればステップS46Aへ進む。ステップS46Aでは受信された画像データに対応する送信元電話番号のディレクトリ(フォルダ)を外部メモリ16に作成してステップS47へ進む。
【0048】
ステップS47では、内部記憶部12のデータテーブルを参照して送信元電話番号にパスワードが設定されているか否か判断する。判断が肯定されればステップS48へ進み、受信されたデータを暗号化する。また、暗号化フラグをデータに付加する。判断が否定されればステップS49へスキップする。
【0049】
次に、ステップS49では、受信されたデータまたは暗号化され暗号化フラグを付加されたデータを外部メモリ16の対応するディレクトリ(フォルダ)に格納して、このフローチャートを終了する。
【0050】
上記ステップS49では、受信されたデータを、連番を付加したファイル名で外部メモリ16に格納していく。例えば、FAX-001.DAT、FAX-002.DAT・・・というように、FAX-以下の3桁の数字を順に増加していく。なお、すでにあるファイル名と同一のファイル名のファイルが格納されないよう、ファイル名を付け替え、あるいは古いファイルから自動的に順に上書きするなどの処理を行うことが望ましい。ユーザにファイルの処理(例えば古いファイルの削除)を選択させるようにしてもよい。
【0051】
図5および図6は外部メモリ16からデータを読み込んで印刷を実行する処理を示すフローチャートである。
【0052】
この処理は、格納されたデータを印刷するモード(印刷モード)を選択することにより、スタートする。図5のステップS51では、外部メモリ16に記憶されたすべてのディレクトリ名を内部記憶部12のRAMに格納し、各ディレクトリ名に番号を付す。また、カレント番号を0に初期化する。次に、ステップS52では、カレント番号の付されたディレクトリ名を表示部17に表示し、ステップS53に進む。ステップS53では、入力部13に対し、カーソルの移動を指示する操作が行われたか否か判断し、判断が肯定されればステップS55へ進む。ステップS55では、入力部13への操作によりカーソルの上方向への移動が指示された場合には、カレント番号を1つアップし、入力部13への操作によりカーソルの下方向への移動が指示された場合には、カレント番号を1つダウンして、ステップS52へ戻る。ステップS53の判断が否定されればステップS54へ進む。
【0053】
ステップS54では、入力部13の決定キーに対し操作が行われたか否か判断する。これにより、カレント番号が付されたディレクトリ名(カーソルが位置付けられたディレクトリ名)が選択されたか否かを判断している。この判断が肯定されればステップS56へ進み、否定されればステップS52へ戻る。
【0054】
ステップS56では、選択されたディレクトリ名のディレクトリに格納されたすべてのファイルのファイル名を内部記憶部12のRAMに格納し、各ファイルに番号を付す。また、カレント番号を0に初期化する。次に、ステップS57では、カレント番号の付されたファイル名を表示部17に表示し、ステップS58に進む。ステップS58では、入力部13に対し、カーソルの移動を指示する操作が行われたか否か判断し、判断が肯定されればステップS59へ進む。ステップS59では、入力部13への操作によりカーソルの上方向への移動が指示された場合には、カレント番号を1つアップし、入力部13への操作によりカーソルの下方向への移動が指示された場合には、カレント番号を1つダウンして、ステップS57へ戻る。ステップS58の判断が否定されればステップS60へ進む。
【0055】
ステップS60では、入力部13の決定キーに対し操作が行われたか否か判断する。これにより、カレント番号が付されたファイル名(カーソルが位置付けられたファイル名)が選択されたか否かを判断している。この判断が肯定されればステップS61へ進み、否定されればステップS57へ戻る。
【0056】
次に、ステップS61では、内部記憶部12の電話番号テーブルを参照して、選択されたファイル名のファイル内のデータの送信元電話番号にパスワードが設定されているか否かを判断する。判断が肯定されればステップS62へ進み、否定されればステップS65へスキップする。
【0057】
ステップS62では、入力部13へのパスワードの入力操作を受付、ステップS63において、入力されたパスワードが正しいか否か判断する。判断が肯定されればステップS65へ進み、否定されればステップS64へ進む。ステップS64では、操作エラーを示すベルを鳴動させて、ステップS57へ戻る。
【0058】
ステップS65では、指定されたファイル名のファイルを外部メモリ16から読み出し、印刷部18において、ファイル内のデータに基づく印刷を実行する。なお、ここではパスワードが設定され、暗号化されているデータについては、暗号化フラグを参照して非暗号化処理を実行した後、印刷を行う。
【0059】
上記実施形態では、パスワードの変更、パスワードの削除、外部メモリ16に格納されたデータの印刷に際して、それぞれパスワードをユーザに入力させることで、個人用として管理したいデータが他人により引き出され、あるいは改竄されることを防止している。しかし、パスワードを使用する場面は、上記実施形態に示すものに限定されない。例えば、ファクシミリ受信されたデータを外部メモリに記録する際に、送信元の電話番号についてパスワードが設定されている場合には、パスワードを入力させ、入力されたパスワードが一致しない場合には外部メモリへの格納を禁止してもよい。このような処理を行うことにより、個人用のディレクトリに不用意にデータが格納されるおそれがなくなる。
【0060】
ディレクトリ名あるいはファイル名は、電話番号と対応付けられるものであれば、どのような名前を付してもよい。例えば、電話番号自体でもよいし、送信元の名称等でもよい。予め、電話番号と送信元の名称等とが対応付けられている場合には、送信元の名称等を用い、そうでない場合には電話番号を用いてもよい。例えば、ワンタッチキーやスピードダイヤル等によりデータの送信先を指定できるように、電話番号と名称等とを対応付けたテーブルが内部記憶部12に記憶されている場合には、送信元の電話番号がこのテーブルに格納されているか否か検索して調べ、テーブルに格納されていれば送信元の名称等を、テーブルに格納されていなければ電話番号を、それぞれ使用してもよい。
【0061】
また、パスワードは送信元の電話番号に対して設定されなくてもよく、例えば、ファイルごとにパスワードを設定してもよい。さらに、パスワードを個人用のデータ管理を目的として用いるのではなく、個々の画像データ通信装置ごとのデータ管理を目的として使用してもよい。例えば、パスワードとして、個々の画像データ通信装置に特定のID(例えば、シリアルナンバー)を使用することにより、他の装置で外部メモリからデータを読み出すことや、あるいは他の装置で外部メモリにデータを書き込むことが禁止されるようにしてもよい。なお、この場合には、データと関連付けて上記IDを何らかの方法で外部メモリに記録しておけばよい。
【0062】
外部メモリ16が記録・読取部15に挿入されていない場合には、外部メモリ16に代えて、内部記憶部12を用いるようにしてもよい。例えば、外部メモリ16が取り外され、しかもパスワード設定の対象となるデータを受信した場合には、パスワードの一致を確認することなく受信されたデータに基づく印刷を実行するのは好ましくない。したがって、このような場合には、内部記憶部12のRAMに、受信されたデータを一旦格納しておき、パスワードの照合処理を経てはじめてデータを読み出すことができるようにしてもよい。
【0063】
【発明の効果】
本発明の画像データ通信装置によれば、受信手段により受信された画像データを遠隔装置の電話番号と対応付けて外部メモリに記憶するので、画像データを電話番号ごとに管理できるため、画像データを適切に管理できる。
【0064】
また、本発明の画像データ通信装置によれば、対応する特定の電話番号に関連する情報を付加して受信された画像データを外部メモリに記憶するので、画像データを電話番号ごとに管理できるため、画像データを適切に管理できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本実施形態の周辺装置である画像データ通信装置を示すブロック図。
【図2】 画像データ通信装置の動作を示すフローチャート。
【図3】 登録済みのパスワードを変更あるいは削除するための処理を示すフローチャート。
【図4】 ファクシミリ受信されたデータを外部メモリにファイルとして格納する処理を示すフローチャート。
【図5】 外部メモリからデータを読み込んで印刷を実行する処理を示すフローチャート。
【図6】 外部メモリからデータを読み込んで印刷を実行する処理を示すフローチャート。
【符号の説明】
12 内部記憶部(内部メモリ)
14 通信部(受信手段)
15 記録・読取部(装着手段)
16 外部メモリ
21 制御部(電話番号登録手段、制御手段、フォルダ作成手段、検索手段、暗号化手段、非暗号化手段、画像データ指定手段、IDデータ指定手段、出力手段、判断手段)

Claims (10)

  1. 遠隔装置との間で画像データを通信可能であり、当該遠隔装置から受信した画像データを内部メモリに記憶可能な画像データ通信装置において、
    前記遠隔装置から送信されてきた画像データおよび当該遠隔装置の電話番号を受信する受信手段と、
    前記画像データを記憶可能な外部メモリが着脱可能に装着される装着手段と、
    特定の電話番号を登録する電話番号登録手段と、
    当該電話番号登録手段により登録された前記特定の電話番号と、前記受信手段により受信された前記遠隔装置の電話番号とが一致したとき、前記外部メモリが前記装着手段に装着されている場合には前記遠隔装置から受信した画像データを前記遠隔装置の電話番号と対応付けて前記外部メモリに記憶するとともに、前記外部メモリが前記装着手段に装着されていない場合には前記内部メモリに記憶する制御手段と、
    を備えることを特徴とする画像データ通信装置。
  2. 更に、各特定の電話番号に対応付けられたフォルダを前記外部メモリに作成するフォルダ作成手段を備えることを特徴とする請求項1に記載の画像データ通信装置。
  3. 更に、前記受信手段により受信された前記画像データの送信元である前記遠隔装置の電話番号を、前記電話番号登録手段により登録されている電話番号から検索する検索手段を備え、
    前記検索手段が、前記画像データの送信元である前記遠隔装置の電話番号が登録されている電話番号に含まれており、且つ前記外部メモリ内に前記遠隔装置の電話番号に対応付けられたフォルダがないと判断した場合には、前記フォルダ作成手段は前記画像データの送信元である前記遠隔装置の電話番号に対応付けられたフォルダを新たに作成することを特徴とする請求項2に記載の画像データ通信装置。
  4. 前記制御手段は前記遠隔装置の電話番号に対応付けられたフォルダに前記画像データを格納することを特徴とする請求項2または請求項3に記載の画像データ通信装置。
  5. 前記電話番号登録手段は、電話番号に対応したID情報をも設定可能とされていることを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載の画像データ通信装置。
  6. 前記受信手段により受信された前記画像データを前記ID情報に基づいて暗号化する暗号化手段と、
    を備え、
    前記制御手段は、前記暗号化された前記画像データを前記外部メモリに記憶することを特徴とする請求項5に記載の画像データ通信装置。
  7. 更に、前記暗号化手段により暗号化された前記画像データを非暗号化する非暗号化手段と、
    前記外部メモリに記憶された前記画像データを入力操作に基づいて指定する画像データ指定手段と、
    前記ID情報を入力操作に基づいて指定するIDデータ指定手段と、
    前記画像データ指定手段により指定された前記画像データを出力する出力手段と、を備え、
    前記制御手段は、前記IDデータ指定手段により指定された前記ID情報が、前記画像データ指定手段により指定された前記画像データに対応する正しいID情報である場合には、前記画像データ指定手段により指定された前記画像データを非暗号化して出力するように前記非暗号化手段および前記出力手段を制御することを特徴とする請求項6に記載の画像データ通信装置。
  8. 遠隔装置との間で画像データを通信可能であり、当該遠隔装置から受信した画像データを内部メモリに記憶可能な画像データ通信装置において、
    前記遠隔装置から送信されてきた画像データおよび当該遠隔装置の電話番号を受信する受信手段と、
    前記画像データを記憶可能な外部メモリが着脱可能に装着される装着手段と、
    前記受信手段により受信された前記遠隔装置の電話番号が特定の電話番号であるか否かを判断する判断手段と、
    前記判断手段が、前記受信された前記遠隔装置の電話番号が特定の電話番号であると判断したとき、前記外部メモリが前記装着手段に装着されている場合には前記遠隔装置から受信した画像データに、対応する前記特定の電話番号に関連する情報を付加して前記外部メモリに記憶するとともに、前記外部メモリが前記装着手段に装着されていない場合には前記内部メモリに記憶する制御手段と、
    を備えることを特徴とする画像データ通信装置。
  9. 前記特定の電話番号に関連する情報は、当該電話番号であることを特徴とする請求項8に記載の画像データ通信装置。
  10. 前記特定の電話番号に関連する情報は、当該遠隔装置の使用者を特定する名称であることを特徴とする請求項8に記載の画像データ通信装置。
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