JP3690220B2 - 能動型制振器 - Google Patents

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Description

【0001】
【技術分野】
本発明は、制振対象に装着されて制振対象における振動を低減する制振器に係り、特に、加振手段を備え、積極的乃至は相殺的に振動を低減することの出来る能動型制振器に関するものである。
【0002】
【背景技術】
従来から、自動車の排気管やボデー等のように振動が問題となる部材において、その振動を低減する手段の一つとして、動的吸振器(ダイナミックダンパ)が知られている。また、近年では、より高度な制振効果を得るために、特開昭61−220925号公報や特開平3−292219号公報等に記載されているように、加振手段による加振力を利用することにより、制振対象における振動を積極的乃至は相殺的に低減せしめる能動型の制振器が提案されている。ところが、能動型制振器によって有効な制振効果を得るためには、防振すべき振動に見合うだけの加振力を制振対象に及ぼす必要があることから、特に自動車ボデーのように大型で振動エネルギが大きい場合には、加振手段が大型化したり、加振のための消費エネルギが大きくなることが避けられないこととなり、十分な加振力が得られ難いために満足できる制振効果を得ることが出来ない場合もあった。
【0003】
そこで、このような問題に対処するために、特開平6−235438号公報や特開平7−190139号公報等には、制振対象に取り付けられる取付部材に対してマス部材を弾性支持せしめて一つの振動系を構成すると共に、このマス部材に加振力を及ぼすことにより、振動系における共振作用を利用して、消費エネルギを抑えつつ、制振対象に大きな加振力を及ぼすようにしたものが提案されている。
【0004】
しかしながら、このような共振作用を利用した従来の能動型制振装置では、制振対象に対して有効な加振力を及ぼすことの出来るのが、単一の振動系における固有振動周波数域に限られてしまい、それ以外の周波数域では、必ずしも有効な加振力を及ぼすことが出来ないという問題があったのであり、特に、複数の乃至は広い周波数域の振動に対して防振効果が要求される自動車のボデー等においては、未だ、要求される防振性能を満足することが難しかったのである。
【0005】
【解決課題】
ここにおいて、本発明は、上述の如き事情を背景として為されたものであって、その解決課題とするところは、消費エネルギを抑えつつ、大きな加振力を生ぜしめて有効な能動的制振効果を得ることが可能であり、しかも、複数のまたは広い周波数域の振動に対して有効な制振効果を発揮せしめ得る、新規な構造の能動型制振器を提供することにある。
【0006】
【解決手段】
以下、このような課題を解決するために為された本発明の態様を記載する。なお、以下に記載の各態様は、可能な限り任意の組み合わせで採用可能である。また、本発明の態様乃至は技術的特徴は、以下に記載のものに限定されることなく、明細書全体および図面に記載され、或いはそれらの記載から当業者が把握することのできる発明思想に基づいて認識されるものであることが理解されるべきである。
【0007】
すなわち、本発明は、制振対象に取り付けられる取付部材に対して振動入力方向に離間して、複数個のマス部材をそれぞれ独立変位可能に配設すると共に、それら複数個のマス部材を、ゴム弾性体により、相互に弾性連結せしめて該取付部材に弾性支持せしめることによって、複数の固有振動数を持つ振動系を構成する一方、それら複数個のマス部材をそれぞれ該取付部材に対して振動入力方向の一方向で対向配置せしめて、それら複数個のマス部材と取付部材の対向面間に、壁部の一部が該ゴム弾性体で構成された単一の作用空気室を形成せしめて、該作用空気室に外部から圧力変動を及ぼすことにより、前記複数個のマス部材と該取付部材との間に対してそれぞれ直接的に対向方向での加振力を及ぼすようにした能動型制振器を、特徴とする。
【0008】
このような本発明に従う構造とされた能動型制振器においては、制振対象に対して複数個のマス部材がゴム弾性体で連成的に弾性連結されて支持せしめられることによって、少なくとも2自由度の多自由度振動系が構成される。そして、作用空気室に圧力変動が生ぜしめられて、各マス部材が直接に加振されることにより、かかる多自由度の振動系を介して、取付部材ひいては制振対象に加振力が及ぼされることとなる。
【0009】
それ故、多自由度の振動系における複数の固有振動数を適当にチューニングすることにより、それら各固有振動数の周波数域において、振動系の共振作用に基づき、加振手段による加振力が増幅されて取付部材に及ぼされることとなる。それ故、各固有振動数を制振すべき振動に応じて適当にチューニングすることにより、加振手段への供給エネルギに対して、大きな加振力を制振対象に及ぼすことが出来るのであり、小型で消費エネルギの小さい加振手段によって有効な制振効果を得ることが可能となるのである。特に、多自由度の振動系を構成する各マス部材に対して直接的に加振力が及ぼされることから、振動系における各固有振動数域で、極めて効率的な加振力の伝達率、ひいては能動的制振効果が達成されるのである。
【0010】
しかも、本発明に従う構造とされた能動的制振器においては、作用空気室に及ぼされる空気圧変動によって加振力が生ぜしめられるようになっていることから、制振器の内部に特別なアクチュエータを組み込む必要がないのであり、制振器の構造の簡略化とコンパクト化が有利に達成されるという利点もある。
【0011】
なお、本発明において、複数の固有振動数のチューニングに際しては、例えば、各固有振動数を、それぞれ防振すべき異なる振動の各周波数にチューニングすることが有効であり、それによって、特に、防振すべき各振動の周波数が略一定で且つ比較的狭い場合には、効率的な制振効果が実現され得る。また、例えば、複数の固有振動数の二つを、防振すべき一つの振動に対して低周波側と高周波側にずらせてチューニングすることも可能であり、それによって、特に、防振すべき一つの振動の周波数範囲が広い場合や、防振すべき振動の周波数が変動する場合に、効率的な制振効果を安定して得ることが可能となる。なお、防振すべき振動に対して低周波側と高周波側にずらせる固有振動数の範囲は、防振すべき振動特性等に応じて適宜に設定されるものであって特に限定されるものでないが、広い範囲で特に有効な制振効果を得るためには、二つの固有振動数を、低減目的の振動周波数中央値に対して、±20%以内で両側にそれぞれ振って設定することが望ましい。
【0012】
また、本発明において作用空気室に圧力変化を生ぜしめるためには、例えば、、電磁切換弁等を用いて、作用空気室を負圧源と大気中とに交互に切換接続すること等によって、有利に実現され得る。このような空気圧制御手段を作用すれば、電気信号によって作用空気室の空気圧変化の周波数や位相を容易に調節することが出来る等といった利点がある。
【0013】
また、本発明において、複数のマス部材の形状や相対的な配設構造等は、制振器の設置スペースや要求される制振特性等に応じて適宜に設計されるものである。
【0014】
具体的には、本発明における複数のマス部材の好適な配設構造としては、例えば、複数個のマス部材を、中央マス部材と、該中央マス部材の外周側に離間して同一中心軸上に配設された少なくとも一つの環状マス部材とによって構成し、それら複数個のマス部材を、それぞれ、取付部材に対して振動入力方向一方の側に離間して対向配置せしめた構造が、採用され得る。このような構造を採用すれば、複数のマス部材を優れたスペース効率をもって配設することが出来るのであり、また、各マス部材の軸直角方向対向面間を周方向の全周に亘ってゴム弾性体で弾性連結することにより、軸直角方向のばね剛性を大きくして各マス部材の軸直角方向における安定性を向上させることも可能となる。
【0015】
或いはまた、本発明における複数のマス部材の好適な配設構造としては、例えば、取付部材を軸部材によって構成すると共に、ゴム弾性体を略円筒形状として軸部材の径方向外方に離間して外挿配置せしめて、該ゴム弾性体の軸方向両端部を軸部材に固定することにより、それら軸部材とゴム弾性体の間に環状の作用空気室を形成すると共に、複数個のマス部材を、それぞれ、軸部材の周方向に半周以下の長さで延びる円弧ブロック構造として、該ゴム弾性体に対して固着せしめた構造が、採用され得る。このような構造を採用すれば、例えばロッド状の制振対象に対しても、該制振対象を軸部材として利用することにより、本発明を有利に適用することが出来、軸直角方向の振動に対する有効な能動的制振効果を得ることが可能となる。
【0017】
なお、本発明において、作用空気室に対してゴム弾性体により互いに並列的に配設支持されて、それぞれ作用空気室の圧力変化に伴う加振力が直接的に及ぼされるマス部材は、少なくとも二つあれば良く、三つ以上あっても良い。また、かくの如き並列的に配設支持された複数のマス部材に対して、別に、追加マス部材を追加ゴム弾性体を介して弾性連結せしめて、作用空気室とマス部材に対して直列的に配設することも可能である。なお、かかる追加マス部材に対しては、作用空気室の圧力変化に伴う加振力が、マス部材を介して間接的に及ぼされることとなる。
【0018】
また、本発明において、複数の固有振動数は、従来から公知の2自由度や多自由度の振動系における運動方程式を解くことによって求めることが出来ることから、かかる式に基づいてチューニングすることが可能である。
【0019】
【発明の実施形態】
以下、本発明を更に具体的に明らかにするために、本発明の実施形態について、図面を参照しつつ、詳細に説明する。
【0020】
先ず、図1には、本発明の第一の実施形態としての能動型制振器10の全体概略構成が示されている。かかる制振器10においては、自動車のボデー等の制振対象12に取り付けられる取付部材としての取付金具14に対して、中央マス部材としての第一のマス金具16と環状マス部材としての第二のマス金具18が、ゴム弾性体としての第一のゴム弾性体20および第二のゴム弾性体22によって弾性連結されており、全体として2自由度の振動系が構成されている。そして、加振手段としての空気圧式アクチュエータ24によって、取付金具14と第一のマス金具16および取付金具14と第二のマス金具18が相互に接近/離隔方向に相対変位せしめられて、制振対象12に加振力が伝達されることにより、制振対象12における振動を相殺的乃至は干渉的に抑制するようになっている。なお、以下の説明中、上下方向とは、原則として図1中の上下方向を言うものとする。
【0021】
より詳細には、取付金具14は、薄肉の平板形状を有しており、外周縁部には、周方向に離間して複数個の取付孔26が形成されている。そして、この取付金具14は、制振対象12に重ね合わされて、取付孔26に挿通される固定ボルト28により、制振対象12に対して固定的に取り付けられるようになっている。また、取付金具14の中央には、貫通孔30が形成されており、この貫通孔30に対して円筒形状の給排ポート32が流体密に溶着固定されている。
【0022】
また、第一のマス金具16は、金属等の高比重な剛性材によって中実のブロック形状をもって形成されており、特に、本実施形態では、軸方向下部が逆円錐台形状とされている。そして、この第一のマス金具16は、取付金具14の上方に離間して配されており、小径側の下端面が取付金具14に対して振動入力方向一方の側に所定距離を隔てて対向せしめられている。
【0023】
更にまた、第二のマス金具18は、第一のマス金具16と同様に金属等の高比重な剛性材によって形成されており、環状のブロック形状を有している。また、この第二のマス金具18の内径寸法は、第一のマス金具16の外径寸法よりも大きくされており、第一のマス金具16に第二のマス金具18が外挿された状態で、第一のマス金具16の径方向外方に離間して、同一中心軸上に第二のマス金具18が配設されている。そして、第二のマス金具18も、第一のマス金具16と同様に、取付金具14の上方に離間して配されており、軸方向下端面が取付金具14に対して振動入力方向一方の側に所定距離を隔てて対向せしめられている。
【0024】
また、これら第一のマス金具16と第二のマス金具18の径方向対向面間には、第一のゴム弾性体20が介装されている。この第一のゴム弾性体20は、略円環形状乃至は円筒形状を有しており、その内周面に対して第一のマス金具16の逆テーパ状外周面が加硫接着されていると共に、その外周面に対して第二のマス金具18の円筒状内周面が加硫接着されている。要するに、第一のゴム弾性体20は、第一のマス金具16と第二のマス金具18の径方向対向面間において周方向の全周に亘って連続して配設されており、この第一のゴム弾性体20によって第一のマス金具16と第二のマス金具18が相互に弾性的に連結されていると共に、第一のマス金具16と第二のマス金具18の径方向対向面間が流体密に閉塞されている。
【0025】
さらに、第二のマス金具18と取付金具14の対向面間には、第二のゴム弾性体22が配設されている。この第二のゴム弾性体22は、円環形状乃至は円筒形状を有しており、軸方向下端面が取付金具14に加硫接着されていると共に、軸方向上端面には、かしめ固定金具34が加硫接着されている。かかるかしめ固定金具34は、第二のゴム弾性体22の上端面に加硫接着された円環板形状の接着部36を有しており、また、接着部36の外周縁部には、軸方向上方に向かって延び出す円筒状部38が一体形成されている。そして、円筒状部38が第二のマス金具18に外挿されて、軸方向上端を径方向内方にかしめ加工されることにより、かしめ固定金具34が第二のマス金具18の外周縁部にかしめ固定されているのであり、これにより、第二のマス金具18の外周縁部と取付金具14の対向面間が第一のゴム弾性体20で連結されて、第二のマス金具18が取付金具14によって弾性支持せしめられている。
【0026】
また、かしめ固定金具34は、第二のマス金具18に対して流体密に組み付けられており、以て、取付金具14と第一及び第二のマス金具16,18の対向面間には、外周壁部が第二のゴム弾性体22で構成されて、外部空間に対して密閉された略円盤形状の作用空気室40が画成されている。要するに、上述の如き構造とされた能動型制振器10においては、取付金具14に対して、第一のマス金具16と第二のマス金具18が、第一のゴム部材20と第二のゴム部材22を介して、順次、直列的に弾性連結されて、2自由度の振動径が構成されている。また、それら第一のマス金具16と第二のマス金具18は、作用空気室40に対して並列的に配設されており、第一のマス金具16と第二のマス金具18が、何れも、作用空気室40内に直接に露出して晒されて、作用空気室40の内圧が各マス金具16,18の軸方向下端面に対して直接に及ぼされるようになっている。
【0027】
さらに、作用空気室40には、接続ポート32を通じて外部エア管路42が接続されるようになっており、外部エア管路42上に配設された電磁式の切換弁44の切換作動に基づいて、作用空気室40が、負圧源と大気中とに交互に切換接続されるようになっている。そして、切換弁44の切換作動により作用空気室40に負圧と大気圧が交互に及ぼされて空気圧変動が生ぜしめられることにより、作用空気室40の壁部の一部を構成する第一のマス金具16と第二のマス金具18に対して、それぞれ、取付金具14への接近/離隔方向の加振力が直接的に及ぼされるようになっており、以て、第一及び第二のゴム弾性体20,22の弾性変形に基づいて、それら第一のマス金具16と第二のマス金具18が、相互に独立的に軸方向(図1中の上下方向)に加振変位せしめられるようになっている。なお、このことから明らかなように、本実施形態では、作用空気室40と、該作用空気室40に空気圧変化を及ぼすための切換弁44等を含んで、空気圧式アクチュエータ24が構成されている。
【0028】
而して、このような構造とされた能動型制振器10は、前述の如く取付金具14を制振対象12に対して固定ボルト28で固定すること等によって、第一、第二のマス金具16,18の弾性変位方向(中心軸の方向)が、制振対象12における防振すべき振動方向(図1中の上下方向)に略一致する状態で装着される。
【0029】
上述の如き構造とされた制振器70においては、その装着状態下において、電磁式エア切換弁44を、制振対象12における制振すべき振動に対応した周波数や位相で切換制御すると、作用空気室40に生ぜしめられる圧力変動に基づく加振力が、第一のマス金具16と第二のマス金具18に対してそれぞれ直接的に及ぼされることとなり、以て、第一及び第二のマス金具16,18と第一及び第二のゴム弾性体20,22からなる2自由度の振動系が強制加振されることとなる。ここにおいて、かかる振動系は、第一及び第二のマス金具16,18の各質量と、第一及び第二のゴム弾性体20,22における各ばね定数とから振動数方程式によって求められる2つの固有振動数を有していることから、それら各固有振動数に対応した周波数域で振動系を加振すると、振動系の共振作用によりマス金具16,18が大きく変位せしめられて大きな加振力が制振対象12に及ぼされるのであり、それ故、かかる振動系の固有振動数を制振対象12において防振すべき振動数域にチューニングすることにより、それらの固有振動数域では、小さな消費エネルギ(作用空気室40の圧力変動量)によって、制振対象12に対して有効な能動的防振効果を及ぼすことが出来るのである。
【0030】
特に、かかる制振器10においては、2自由度の振動系を備えていることから、制振すべき振動に対するチューニングの自由度が大きく確保されて、有効な制振効果が容易に達成されることとなる。具体的には、例えば、二つの固有振動数を比較的近づけて設定すると、それら二つの固有振動数の間を含む広い周波数域において共振作用に基づく能動的制振効果の向上が実現され得るのであり、また、二つの固有振動数を比較的離して設定すると、離れた二つの周波数域においてそれぞれ共振作用に基づく能動的制振効果の向上が実現され得るのである。そこにおいて、前者の場合には、二つの固有振動数間での能動的防振効果の落ち込みを回避しつつ、出来るだけ広い周波数域で有効な制振効果を得るために、二つの固有振動数間を、低減目的の振動周波数中央値に対して、±20%以内で両側にそれぞれ振って設定することが望ましい。
【0031】
なお、エア切換弁44の駆動用ソレノイドへの通電を制御して空気圧式アクチュエータ24を加振制御する制御装置としては、制振対象12の振動状態を検出する加速度センサ等の振動センサの検出信号に基づいて、その振動に対して有効な制振効果を発揮し得るように、検出信号に対応した駆動電流をエア切換弁44の駆動用ソレノイドルに出力するものが採用される。例えば、予め設定されたデータに基づいて、検出信号に対応した周波数と位相差で駆動電流を給電することによりフィードフォワード的に制御するものや、或いは、それに加えて、負圧源から作用空気室40に及ぼされる負圧の大きさを調節する負圧力調節手段を採用し、作用空気室40に及ぼされる圧力変動の大きさを制振対象12における振動の大きさに応じて調節し、検出信号に含まれる制振対象12の振動値を可及的に零にするようにフィードバック制御するもの等が好適に採用され得る。
【0032】
因みに、本実施形態に従う構造とされた制振器10について、正弦波外力による強制振動の加速度応答(変位応答乃至は共振倍率と同義)の周波数特性を測定した結果を、図2に示す。図中、実施例1は、二つの固有振動数を略35Hzと略105Hzに離してチューニングした場合であり、実施例2は、二つの固有振動数を相互に近づけて略30Hzと略40Hzにチューニングした場合である。また、比較例として、第一のマス金具14と第二のマス金具16を相互に剛結して相対変位不能とした単一マス構造の制振器について同様な試験を行なった結果を併せ示す。
【0033】
かかる図2に示された結果からも明らかなように、本実施形態に従う構造とされた能動型制振器10においては、2自由度の振動系による共振作用が顕著に発現されるのであり、それ故、各固有振動数域での共振作用を利用することによって、広い周波数域や異なる周波数域の振動に対しても、能動的制振効果を効果的に得ることの出来ることが容易に理解されるところである。
【0034】
また、本実施形態の制振器10においては、制振器本体の内部に特別なアクチュエータ機構を組み込む必要がなく、単に作用空気室40を形成すれば良いことから、部品点数の減少や製作性の向上等が有利に達成されるのであり、例えば電磁式アクチュエータを採用する場合に比して、給電用リード線の断線等に起因するトラブルも完全に防止されて、優れた耐久性も実現される。
【0035】
次に、図3及び図4には、本発明の第二の実施形態としての能動型制振器50の全体概略構成が示されている。かかる制振器50は、軸部材としてのセンタ軸金具52の外周側に離間してそれぞれマス部材としての第一のマス金具54と第二のマス金具56が配設されていると共に、筒状ゴム弾性体58によって、それら第一及び第二のマス金具54,56が、センサ軸金具52に対して弾性支持せしめられている。
【0036】
より詳細には、センタ軸金具52は、中実のストレートな円形ロッド形状を有している。このセンタ軸金具52は、それ自体が制振対象とされていても良く、或いは、制振対象に対して固定的に取り付けられるようになっていても良い。
【0037】
また、第一のマス金具54と第二のマス金具56は、何れも、センタ軸金具52の径方向外方に離間して、センタ軸金具52の中心軸周りに周方向に半周以下(本実施形態では、略1/3周弱の周方向長さ)で延びる円弧ブロック形状とされている。特に、第二のマス金具56は、第一のマス金具54よりも径方向厚さが大きくされて、質量が大きく設定されている。そして、これら第一のマス金具54と第二のマス金具56は、センタ軸金具52を中心とする略同一円周上に配設されており、センタ軸金具52を、制振すべき振動が入力される径方向一方向に挟んだ両側で互いに所定距離を隔てて対向配置されている。
【0038】
さらに、筒状ゴム弾性体52は、厚肉の中央円筒状部60を挟んだ軸方向両側に、軸方向外方に行くに従って次第に小径化するテーパ筒状部62,62が一体形成されたテーパ付円筒形状を有している。また、中央円筒状部60には、第一のマス金具54と第二のマス金具56が、それぞれ埋設状態で加硫接着されていると共に、各テーパ筒状部62の先端部内周面には、嵌着スリーブ64が加硫接着されている。要するに、本実施形態では、筒状ゴム弾性体58が、第一及び第二のマス金具54,56と一対の嵌着スリーブ64,64を有する一体加硫成形品66として形成されているのである。
【0039】
そして、かかる一体加硫成形品66は、センタ軸金具52に外挿されて、嵌着スリーブ64,64がセンタ軸金具52に流体密に外嵌固定されることにより、センタ軸金具52に対して固定的に取り付けられている。それにより、筒状ゴム弾性体58の軸方向両端開口部が、それぞれ流体密に閉塞されており、以て、一体加硫成形品66の内部には、センタ軸金具52の周囲において、外部空間に対して密閉された円筒形状の作用空気室68が画成されている。また、センタ軸金具52には、内部を軸方向に延びるエア通孔70が形成されており、このエア通孔70の内側端部が作用空気室68に連通せしめられている一方、エア通孔70の外側端部が、筒状ゴム弾性体58の軸方向外方において作用空気室68の外部に開口せしめられており、その開口部に対して接続ポート72が螺着固定されている。そして、この接続ポート72に対して外部エア管路74が接続されており、前記第一の実施形態と同様に、該外部エア管路74上に配設されたエア切換弁76の切換作動に基づいて、作用空気室68に圧力変動が生ぜしめられるようになっている。
【0040】
このような構造とされた本実施形態の制振器50においては、第一のマス金具54と第二のマス金具56が筒状ゴム弾性体58で弾性連結されることによって、2自由度の振動系が構成されており、作用空気室68の圧力変動によって、第一のマス金具54と第二のマス金具56に対して、それぞれ、センタ軸金具52の軸直角方向の加振力が直接的に及ぼされて、かかる振動系を構成する両マス金具54,56がそれぞれ加振変位せしめられるようになっているのである。そこにおいて、第一のマス金具54と第二のマス金具56には、異なる質量が設定されていることから、加振周波数によってそれら両マス金具54,56の位相や振幅が相対的に変化せしめられて、かかる振動系において2つの異なる固有振動数が有利に発現されるのである。
【0041】
従って、本実施形態の制振器50においても、エア切換弁76を、センタ軸金具52が固設される制振対象において制振すべき振動に対応した周波数や位相で切換制御することにより、2自由度の振動系を強制加振することが出来るのであり、それによって、前記第一の実施形態と同様な効果が発揮されて、制振対象に対して有効な能動的制振効果を得ることが出来るのである。
【0042】
また、図5及び図6には、本発明の第三の実施形態としての制振器80が示されている。なお、本実施形態は、第二の実施形態の制振器(50)に対して、マス金具の異なる配置形態を例示するものであって、第二の実施形態と同様な構造とされた部材および部位については、図中に、第二の実施形態と同一の符号を付することにより、それらの詳細な説明を省略する。
【0043】
すなわち、本実施形態の制振器80においては、第一のマス家具54と第二のマス金具56が、何れも、センタ軸金具52に対して振動入力方向一方の側に離間して配設されており、軸方向で相互に所定距離だけ離間して位置せしめられている。
【0044】
このような本実施形態の制振器80においても、第二の実施形態と同様に、2自由度の振動系が構成されており、作用空気室68の圧力変動によって、第一のマス金具54と第二のマス金具56に対して、それぞれ加振力が直接的に及ぼされて加振変位せしめられるのであり、それ故、エア切換弁76を制振すべき振動に応じて切換制御することにより、2自由度の振動系の共振作用に基づいて、第二の実施形態と同様に、制振対象に対して有効な能動的制振効果を得ることが出来るのである。
【0045】
特に、本実施形態では、第一のマス金具54と第二のマス金具56に対して、作用空気室68の圧力変化による加振力が略同一方向に及ぼされることから、両マス金具54,56の相加的な加振力をより効率的に得ることが出来る等といった利点がある。
【0046】
さらに、図7には、本発明の参考的な形態としての制振器82が示されている。なお、本形態において、第三の実施形態と同様な構造とされた部材及び部位については、図中に、第三の実施形態と同一の符号を付することにより、それらの詳細な説明を省略する。
【0047】
すなわち、本形態の制振器82においては、それぞれ円環ブロック形状を有する第一のマス金具84と第二のマス金具86を備えており、これら両マス金具84,86は、センタ軸金具52に外挿されて、センタ軸金具52の中心軸上で軸方向に相互に離間して配設されている。また、本実施形態では、第一のマス金具54よりも第二のマス金具56の方が断面積が小さくされて小質量とされている。
【0048】
また、これら第一のマス金具84と第二のマス金具86を弾性連結する筒状ゴム弾性体88は、軸方向中央部分が厚肉の中央円筒状部92とされており、この中央円筒状部92に第一のマス金具84と第二のマス金具86が埋設状態で加硫接着されている。また、筒状ゴム弾性体88の軸方向一方の側(図7中の左側)は、第一のマス金具54から軸方向外方に行くに従って次第に小径化するテーパ筒状部94とされている一方、軸方向他方の側が、軸直角方向に広がる円環板状部96とされている。
【0049】
このように筒状ゴム弾性体88の内部に形成された作用空気室68の軸方向両側の端壁部が、互いに傾斜角度の異なるテーパ筒状部94と円環板状部96によって構成されていることから、作用空気室68に空気圧変動が及ぼされた際、テーパ筒状部94における軸方向の弾性変形量と円環板状部96における軸方向弾性変形量が相殺することなく、筒状ゴム弾性体88の全体に軸方向変位が生ぜしめられるのであり、その結果、第一及び第二のマス金具84,86に対して軸方向の加振力が及ぼされるようになっているのである。
【0050】
従って、本形態の制振器80においては、センタ軸金具52の軸方向において2自由度の振動系が構成されており、作用空気室68の圧力変動によって、第一のマス金具84と第二のマス金具86に対して、それぞれ軸方向の加振力が直接的に及ぼされて加振変位せしめられることとなる。そして、それ故、エア切換弁76を制振すべき軸方向振動に応じて切換制御することにより、2自由度の振動系の共振作用に基づいて、センタ軸金具52の軸方向の振動に対して有効な能動的制振効果を得ることが出来るのである。
【0051】
以上、本発明の実施形態について詳述してきたが、これらはあくまでも例示であって、本発明は、これらの実施形態における具体的記載によって、何等、限定的に解釈されるものでない。
【0052】
例えば、前記実施形態では、何れも、二つのマス部材からなる2自由度の振動系が採用されていたが、三つ以上のマス部材を用いて3自由度以上の多自由度の振動系を構成することも、勿論可能である。
【0053】
また、複数個のマス部材の形状や相対的な配設形態等は、何等限定されるものでなく、例えば、第一の実施形態において、複数個のマス部材を同一中心軸上に配設することなく、別々に独立した位置にブロック状のマス部材を配設し、それらのマス部材をゴム弾性体によって相互に弾性連結して支持せしめるようにしても良い。
【0054】
更にまた、複数個のマス部材におけるそれぞれの質量は、全てのマス部材の平均質量の50〜150%の範囲内に設定することが望ましく、それにより、各固有振動数域において共振作用に基づく加振力の増大効果をより有効に得ることが出来、各固有振動数域で、何れも一層有効な防振効果を得ることが可能となる。
【0055】
加えて、本発明は、自動車のボデー用の制振器として採用されることにより、例えば、エンジンの回転数の変化によって周波数が変化するアイドリング振動等に対して極めて有効な制振効果を得ることが出来るが、自動車ボデー用の制振器の他、自動車の各種部材用の制振器等、或いは自動車以外の各種装置における能動型制振器として、何れも適用可能であることは、言うまでもない。
【0056】
その他、一々列挙はしないが、本発明は、当業者の知識に基づいて種々なる変更,修正,改良等を加えた態様において実施され得るものであり、また、そのような実施態様が、本発明の趣旨を逸脱しない限り、何れも、本発明の範囲内に含まれるものであることは、言うまでもないところである。
【0057】
【発明の効果】
上述の説明から明らかなように、本発明に従う構造とされた能動型制振器においては、少なくとも2自由度の振動系が構成されることから、かかる振動系の共振作用に基づいて、複数のまたは広い周波数域の振動に対しても、能動的な制振効果を有効に且つ効率的に得ることが出来るのである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第一の実施形態としての制振器を示す縦断面説明図である。
【図2】図1に示された制振器における受動的な共振倍率の周波数特性を測定した結果を示すグラフである。
【図3】本発明の第二の実施形態としての制振器を示す縦断面説明図である。
【図4】図3におけるIV−IV断面図である。
【図5】本発明の第三の実施形態としての制振器を示す縦断面説明図である。
【図6】図5におけるVI−VI断面図である。
【図7】 本発明の参考的な形態としての制振器を示す縦断面説明図である。
【符号の説明】
10,50,80,82 制振器
12 制振対象
14 取付金具
16,54,84 第一のマス金具
18,56,86 第二のマス金具
16 第一のゴム弾性体
28 第二のゴム弾性体
24 空気圧式アクチュエータ
40,68 作用空気室
58,88 筒状ゴム弾性体

Claims (5)

  1. 制振対象に取り付けられる取付部材に対して振動入力方向に離間して、複数個のマス部材をそれぞれ独立変位可能に配設すると共に、それら複数個のマス部材を、ゴム弾性体により、相互に弾性連結せしめて該取付部材に弾性支持せしめることによって、複数の固有振動数を持つ振動系を構成する一方、それら複数個のマス部材をそれぞれ該取付部材に対して振動入力方向の一方向で直接に対向配置せしめて、それら複数個のマス部材と取付部材の対向面間に、壁部の一部が該ゴム弾性体で構成された単一の作用空気室を形成せしめて、該作用空気室に外部から圧力変動を及ぼすことにより、前記複数個のマス部材と該取付部材との間に対してそれぞれ直接的に対向方向での加振力を及ぼすようにしたことを特徴とする能動型制振器。
  2. 前記複数個のマス部材を、中央マス部材と、該中央マス部材の外周側に離間して同一中心軸上に配設された少なくとも一つの環状マス部材とによって構成し、それら複数個のマス部材を、それぞれ、前記取付部材に対して振動入力方向一方の側に離間して対向配置せしめた請求項1に記載の能動型制振器。
  3. 前記取付部材を軸部材によって構成すると共に、前記ゴム弾性体を略円筒形状として該軸部材の径方向外方に離間して外挿配置せしめて、該ゴム弾性体の軸方向両端部を該軸部材に固定することにより、それら軸部材とゴム弾性体の間に環状の作用空気室を形成すると共に、前記複数個のマス部材を、それぞれ、該軸部材の周方向に半周以下の長さで延びる円弧ブロック構造として、該ゴム弾性体に対して固着せしめた請求項1に記載の能動型制振器。
  4. 前記複数の固有振動数の二つを、防振すべき一つの振動に対して低周波側と高周波側にずらせてチューニングした請求項1乃至の何れかに記載の能動型制振器。
  5. 前記複数の固有振動数を、それぞれ防振すべき異なる振動の各周波数にチューニングした請求項1乃至の何れかに記載の能動型制振器。
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