JP3688071B2 - 見当ずれ修正方法および装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明はウェブに印刷する技術分野に属する。特に、グラビア印刷機等において刷り重ねを行う場合に、各印刷ユニットにおけるウェブ幅の変化に起因する見当ずれを修正する見当ずれ修正方法および装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
多色刷りを行うグラビア印刷機等においては、各色の印刷ユニットにおいてウェブの側部に印刷が行われる見当マークを光学的検出器により検出し、刷り重ねを行う場合の見当ずれがある場合には、見当ずれの方向がウェブの移送方向と平行方向(位相)の場合にはコンペンセータ装置を作動させ、また見当ずれの方向がウェブの移送方向と直交方向(蛇行)の場合には版胴のサイドレイ装置を作動させて見当ずれの修正を行う。このような単純なウェブの天地左右(位相、蛇行)の移動による見当ずれの場合には、この方法で見当ずれの修正を行うことができる。しかし、ウェブ幅(ウェブの移送方向と直交する方向の寸法)が、印刷ユニットの乾燥機や冷却ローラによる熱の影響を受けて変化するような場合には、見当マークが印刷されたウェブの側部の側においては見当が合っていても、反対側においては見当が合わなくなる。
【0003】
このウェブ幅の変化による見当ずれに対しては、従来は印刷機のオペレータが最終ユニット通過後の印刷物を目視により検査して対処していた。すなわち見当ずれがある場合には、その刷色の印刷ユニットより1つ上流の印刷ユニットの冷却ローラの冷却水流量の調節を行う。その調節は、ウェブの幅方向の全体において見当が合うように、冷却水の開閉バルブをオペレータの手作業で操作するものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上記のオペレータによる見当ずれの修正作業は、下記▲1▼〜▲5▼のような問題を有するものである。
▲1▼見逃しを無くすためには、オペレータは常に見当ずれの監視をしていなければならず、作業負荷が大きい。
▲2▼全色印刷後に見当ずれを検査するため、たとえば最上流付近の印刷ユニットで印刷された色の見当ずれがある場合に発見が遅れ多くの不良印刷物が発生することとなる。
▲3▼紙継等によりウェブが替わった場合には急激なウェブ幅の変化が起き得るが、その対応は全てオペレータが行わねばならず作業負荷が大きく時間もかかり多くの不良印刷物が発生することとなる。
▲4▼冷却ローラの冷却水流量変更によりウェブ幅が変わっても、見当ずれの修正状況の検査に時間がかかる上に試行錯誤も必要であり、多くの不良印刷物が発生することとなる。
▲5▼冷却ローラの温度は、冷却ローラへ流入する冷却水流量を変えて制御するため設定温度を変更した場合の応答は遅く、そのことによっても調整に困難がともなう。
【0005】
そこで本発明の目的は、ウェブ幅の変化による見当ずれに関し、見当ずれが発生した場合の検出の敏速化、見当ずれを修正するための適正な冷却条件の自動演算、および冷却ローラをその冷却条件とするための自動制御を行うことができる見当修正方法と見当修正装置を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するため本発明の見当ずれ修正方法および装置は、ウェブの両側に印刷され乾燥機と冷却装置を通過した後の見当マークを検出することによってウェブ幅を計測し、計測した前記ウェブ幅を目標のウェブ幅と一致させる前記冷却装置の冷却条件を演算し、前記演算した冷却条件に基づいて冷却装置を制御する構成を有する。
本発明によれば、ウェブの両側に印刷され乾燥機と冷却装置を通過した後の見当マークを検出することによってウェブ幅を計測する。したがって、ウェブ幅が乾燥機と冷却装置による熱の影響を受けて変化すれば、計測されたウェブ幅にはその変化が含まれていることになり、しかも、ウェブ幅の変化による見当ずれが発生した場合の検出は敏速に行われる。また、計測した前記ウェブ幅を目標のウェブ幅と一致させる前記冷却装置の冷却条件が演算されるから、見当ずれを修正するための適正な冷却条件が自動で得られる。さらに、前記演算された冷却条件に基づいて冷却装置が制御されるから、見当ずれの修正は完全に自動化される。
【0007】
また本発明の見当ずれ修正方法および装置においては、ウェブの両側に印刷され乾燥機と冷却装置を通過する前の見当マークを検出することによって前記目標のウェブ幅を計測する。したがって本発明によれば、計測されるウェブ幅は乾燥機と冷却装置による熱の影響を受けて変化することがない目標のウェブ幅となる。しかも、その過程または手段はウェブ幅の変化を検出する過程または手段と共通とすることができるから、ウェブ幅の変化の計測精度を極めて良くすることができる。
また本発明の見当ずれ修正方法および装置においては、冷却装置として冷却ローラが用いられる。冷却ローラはウェブに接触して効率よく冷却を行うことができ、見当ずれ修正を敏速かつ正確に行うことができる。
【0008】
【発明の実施の態様】
次に、実施の態様により本発明について説明する。図1はグラビア印刷機の隣接する2つの印刷ユニット部分とともに本発明の構成を示す模式図である。図1において、101a,、101bは印刷ユニット、102a,102bは版胴、103a,103bは版胴サイドレモータ、104はウェブ、105a,105b,106a,106b,107,108は見当マーク、109、110は見当マーク検出器、111は処理装置、112a,112bは乾燥機、113はウェブ104の移送信号、114はコンペンセータモータ、120は冷却ローラ、121は冷却水流入口、122は冷却水流出口、123は流量調節バルブである。
【0009】
ウェブ104は移送装置(図示せず)によって印刷ユニット101aから印刷ユニット101bへと移送される。印刷ユニット101aにおいて、ウェブ104には版胴102aを通過する際に印刷が行われる。ウェブ104の両側部の見当マーク105aと見当マーク106aは版胴102aによって主要な印刷項目(絵柄文字等)とともに印刷される見当マークである。版胴102aによって印刷が行われた後ウェブ104は乾燥機112aに進入する。乾燥機112aは熱風をウェブ104に吹きつけ印刷により転移したインキを乾燥する。乾燥機112aを通過し加熱したウェブ104は冷却ローラ120aに接触し冷却される。その後、ウェブ104はガイドローラに導かれて印刷ユニット101bへと移送される。
【0010】
印刷ユニット101bにおいて、ウェブ104には版胴102bを通過する際に印刷が行われる。ウェブ104の両側部の見当マーク107と見当マーク108は版胴102bによって主要な印刷項目(絵柄文字等)とともに印刷される見当マークである。また、見当マーク105bと見当マーク106bは印刷ユニット101aで印刷された見当マークがウェブ104の移送にともなって印刷ユニット101bに現れたものである。見当マーク105b,見当マーク106b,見当マーク107,および見当マーク108は、印刷見当が合っている場合には、ウェブ104の所定の部位に所定の間隔を置いて印刷される。ウェブ104の一方の側部の見当マーク105bと見当マーク107は、ウェブ104の一方の側部の上方に設けられた見当マーク検出器109によって検出される。また、ウェブ104の他方の側部の見当マーク106bと見当マーク108は、ウェブ104の他方の側部の上方に設けられた見当マーク検出器110によって検出される。そして、見当マーク検出器109と見当マーク検出器110はそれら見当マークの検出信号を処理装置111に出力する。
【0011】
この見当マーク検出器109と見当マーク検出器110による見当マークの検出は、図1に示すように、ウェブ104が版胴102bによって印刷が行われた後、かつ、乾燥機112bに進入する前において行われる。したがって、印刷ユニット101bに示す見当マーク105bと見当マーク106bの相対的位置は、印刷後に乾燥機112aと冷却ローラ120aとにより熱の影響を受けてウェブ104が寸法変化することにより、版胴102aにより規定される所定の相対的位置から変位していることも有り得る見当マークである。また、見当マーク107と見当マーク108の相対的位置は、印刷後に熱の影響を受けないからウェブ104が寸法変化することが無く、版胴102bにより規定される所定の相対的位置から変位していることは有り得ないマークである。
【0012】
処理装置111が入力する見当マークの検出信号は、見当マーク105bの検出信号、見当マーク107の検出信号、見当マーク106bの検出信号、見当マーク108の検出信号、の4つである。処理装置111はこれら4つの信号とともに、印刷機のラインシャフト等に設けられたロータリーエンコーダ等が出力するウェブ104の移送速度・移送距離を示す移送信号113とを入力する。そしてそれらに基づいて、信号およびデータの処理を行い、ウェブ移送方向と平行方向の見当ずれ(位相)、ウェブ移送方向と直交方向の見当ずれ(蛇行)、および、ウェブの移送方向と直交方向の距離(ウェブ幅)を導出する。さらに、導出されたデータに基づいて、それらを適正化するための操作量を導出し、印刷ユニット101aの流量調節バルブ123、印刷ユニット101bの版胴サイドレモータ103b、それら印刷ユニット間のコンペンセータモータ114に出力する。
【0013】
なお、図1においては上流の印刷ユニット101aとその直近の下流の印刷ユニット101bとの関係を示しているが、この関係は上流と下流に隣接するすべての印刷ユニットに拡張することができる。たとえば、印刷ユニット101bの直近の下流の印刷ユニットに対しては、印刷ユニット101bは印刷ユニット101aと同様の位置づけとなる。また、印刷ユニット101aに隣接する上流の印刷ユニットに対しては、印刷ユニット101aは印刷ユニット101bと同様の位置づけとなる。
【0014】
次に、見当ずれを修正する処理系統について説明する。図2は本発明において見当ずれを修正する処理系統の構成の一例を示すブロック図である。図2において、201は信号処理とデータ処理を行う処理装置(図1の処理装置111)、202は見当スキャニングヘッド(図1の見当マーク検出器109,110)、203はウェブの移送速度、移送距離を検出するウェブ移送検出器(図1の移送信号113を出力)、204は版胴サイドレモータ(図1の103b)、205はコンペンセータモータ(図1のコンペンセータモータ114)、206は冷却水流量バルブ(図1の冷却水流量バルブ123)である。また、処理装置201はさらに細部の構成を有し、207は見当制御装置、208は演算装置である。
【0015】
処理装置201の見当制御装置207は、見当スキャニングヘッド202が出力する見当マークの検出信号とウェブ移送検出器が出力するウェブ移送信号を入力する。そして、版胴サイドレイモータ204に見当ずれ(蛇行)を修正する操作量とコンペンセータもータ205に見当ずれ(位相)を修正する操作量を出力する。また、見当制御装置206は見当ずれ量(ウェブ幅の変化)を処理装置201の演算装置207に出力する。演算装置207は冷却水流量バルブ205にウェブ幅の変化を修正する操作量を出力する。
【0016】
次に、見当ずれを修正する処理過程について説明する。図3は本発明において見当ずれを修正する処理の過程の一例を示すフロー図である。見当ずれ(位相,蛇行)はウェブの一方の側部の見当マークだけから検出することができる(詳細は後述する)。まず、ステップS301において、見当スキャニングヘッド202が出力するマンサイド(操作側)の見当マークの検出信号により、見当制御装置206は見当ずれ量(位相,蛇行)を演算する。ここで得られる見当ずれ量(位相,蛇行)は、ステップS302、ステップS305、ステップS309において用いられ、それぞれのステップ以降の処理は、同時進行で行われる。
次に、ステップS302において、見当制御装置206は見当ずれ(位相)の有無を判定し、見当ずれ(位相)が有る場合にはステップS303に進み、見当ずれ(位相)が無い場合にはステップS301に戻り上記を繰り返す。
【0017】
ステップS303において、見当制御装置206は見当ずれ(位相)を修正するためのコンペンローラの移動方向と移動量(時間)を演算する。次に、ステップS304において、見当制御装置206はコンペンセータモータ205に操作量を出力しコンペンローラを演算した移動量だけ移動する。そして、ステップS301に戻り上記を繰り返す。
また、上記の見当ずれ(位相)の修正と同時進行でステップS305において、見当制御装置206は見当ずれ(蛇行)の有無を判定し、見当ずれ(蛇行)が有る場合にはステップS306に進み、見当ずれ(蛇行)が無い場合にはステップS301に戻り上記を繰り返す。
【0018】
ステップS306において、見当制御装置206は見当ずれ(蛇行)を修正するための版胴の移動方向と移動量(時間)を演算する。次に、ステップS307において、見当制御装置206は版胴サイドレイモータ204に操作量を出力し版胴を演算した移動量だけ移動する。そして、ステップS301に戻り上記を繰り返す。
【0019】
一方、ステップS308において、見当スキャニングヘッド202が出力するギアサイド(操作側)の見当マークの検出信号により、見当制御装置206は見当ずれ量(蛇行)を演算する。このステップS308と前述のステップS301とは同時進行で処理される。
次に、ステップS309において、見当制御装置206が出力するマンサイド(操作側)の見当ずれ量(S301参照)とギアサイド(機械側)の見当ずれ量(蛇行)を演算装置208は入力し、それらの見当ずれ量の差(ウェブ幅見当)を演算する。
【0020】
次に、ステップS310において、演算装置208は見当ずれ(ウェブ幅)の有無を判定し、見当ずれ(ウェブ幅)が有る場合にはステップS311に進み、見当ずれ(ウェブ幅)が無い場合にはステップS301に戻り上記を繰り返す。ステップS311において、演算装置208は冷却水流量変更量(バルブ開閉量)を演算する。
次に、ステップS312において、演算装置208は冷却水流量バルブ206に操作量を出力しバルブを演算した開閉量だけ開閉する。
次に、ステップS313において、演算装置208は、次回の制御タイミングの演算と認識を行う。そして、次回の制御タイミングを認識した場合にステップS308に戻り上記を繰り返す。
【0021】
以上で見当ずれを修正する処理過程の説明を終え、次に、演算装置208が行う演算について説明する。まず、冷却水流量変更量(バルブ開閉量)の演算方法の一例を説明する。冷却水流量変更量(バルブ開閉量)の演算は、たとえば、以下の数1に示す数式によって行うことができる。
【数1】
A = K1×H×L×ΔEn×ΔT×R×S×Wt
ただし、 A ; 冷却ローラバルブ開閉量
K1; 係数
H ; ウェブ幅(紙幅)に関する定数
L ; ウェブの冷却ローラとの接触経路長に関する定数
ΔEn; ウェブ幅変化による横見当ずれ量
ΔT ; 冷却ローラ温度変更量
R ; 冷却ローラ温度の現在値に関する定数
S ; ウェブ移送速度に関する定数
Wt; 冷却水温度に関する定数
【0022】
次に、演算装置208が行う制御周期の演算方法の一例を説明する。制御周期の演算は、たとえば、以下の数4に示す数式によって行うことができる。
【数2】
t = K2×(h×ΔA+P×S)
ただし、 t ; 制御周期
K2; 係数
h ; 冷却ローラ用バルブ開閉量変更の応答速度
ΔA ; 冷却ローラ用バルブ開閉量に関する定数
P ; 印刷ユニット間経路長に関する定数
S ; ウェブ移送速度に関する定数
【0023】
ここで、上記の見当ずれ(幅、移送、蛇行)を検出する方法の一例を具体的に説明する。図4は見当マークの一例として三角形の見当マークを示す図である。図4(A)には三角形の見当マークとともにウェブ幅の変化による見当ずれを検出する原理が示されている。また図4(B)は三角形の見当マークとともに位相の変化による見当ずれと蛇行による見当ずれを検出する原理が示されている。
この見当マークは投光部と受光部を有する光学的な見当マーク検出器によって検出することができる。見当マーク検出器は小さな検出領域の反射光を検出し、その反射光の強度の変化によってその検出領域が見当マークの外部にあるか内部にあるかを区別する検出信号を出力する。
【0024】
図4(A)において、見当マーク▲1▼と見当マーク▲3▼はウェブの左側部の見当マークであり見当マーク検出器109によって検出される。見当マーク▲1▼と見当マーク▲3▼を横断する直線は、見当マーク検出器109の検出軌跡を示す。また、見当マーク▲2▼と見当マーク▲4▼はウェブの右側部の見当マークであり、見当マーク検出器110によって検出される。見当マーク▲2▼と見当マーク▲4▼を横断する直線は、見当マーク検出器110の検出軌跡を示す。
見当マーク▲1▼〜見当マーク▲4▼はすべて、印刷ユニット101aの版胴102aによって印刷された見当マークである。また、図示のように見当マークは角度θを有する直角三角形である。
【0025】
ウェブの左側部の見当マーク▲1▼とウェブの右側部の見当マーク▲2▼の位置関係が適正な状態であるとする。その時の見当マーク▲1▼と見当マーク▲2▼の間隔がウェブ幅方向の所定の距離W1である。またその時、見当マーク検出器109の検出信号と移送信号113から見当マーク▲1▼の横断距離aが処理装置111によって演算され、見当マーク検出器110の検出信号と移送信号113から見当マーク▲2▼の横断距離bが処理装置111によって演算される。
そして時間が経過し、見当マーク▲3▼と見当マーク▲4▼の間隔がW2となり、また、見当マーク検出器109の検出信号と移送信号113から見当マーク▲3▼の横断距離cが処理装置111によって演算され、見当マーク検出器110の検出信号と移送信号113から見当マーク▲4▼の横断距離dが処理装置111によって演算される。
【0026】
この場合、ウェブ幅の変化(W2−W1)は、次の数3に示す数式関係があり、処理装置111よって演算することができる。
【数3】
(W2−W1) = (a−b−c+d)/tanθ
【0027】
図4(B)において、見当マーク▲5▼〜見当マーク▲8▼はすべてウェブの左側部(またはすべてウェブの右側部)の見当マークであり見当マーク検出器109(または見当マーク検出器110)によって検出される。見当マーク▲5▼〜見当マーク▲8▼を横断する直線は、見当マーク検出器109(または見当マーク検出器110)の検出軌跡を示す。なお、括弧()の手前の記述と括弧()の内部の記述は常に一方を採ることにより同等であることは明らかであるから、以下の説明においては便宜上、括弧()の内部の記述は省略する。
見当マーク▲5▼と見当マーク▲7▼は、印刷ユニット101aの版胴102aによって印刷された見当マークであり、見当マーク▲6▼と見当マーク▲8▼は、印刷ユニット101aの版胴102aによって印刷された見当マークである。また、図示のように見当マークは角度θを有する直角三角形である。
【0028】
見当マーク▲5▼と見当マーク▲6▼の位置関係が適正な状態であるとする。その時の見当マーク▲5▼と見当マーク▲6▼のウェブ移送方向と平行する方向(位相)の間隔が所定の距離H1であり、ウェブ移送方向と直交する方向(蛇行)の間隔が所定の距離D1である。またその時、見当マーク検出器109の検出信号と移送信号113から見当マーク▲5▼の横断距離eと見当マーク▲5▼の横断距離f、および、距離H1が処理装置111によって演算される。
そして時間が経過し、見当マーク▲7▼と見当マーク▲8▼のウェブ移送方向と平行する方向(位相)の間隔がH2となり、ウェブ移送方向と直交する方向(蛇行)の間隔が所定の距離D2となる。また、見当マーク検出器109の検出信号と移送信号113から見当マーク▲7▼の横断距離gと見当マーク▲8▼の横断距離h、および、距離H2が処理装置111によって演算される。
【0029】
この場合、位相の変化(H2−H1)は、H2とH1がすでに得られているから処理装置111よって直ちに演算することができる。
また、蛇行の間隔(D2−D1)は、次の数2に示す数式関係があり、処理装置111よって演算することができる。なお、D1は通常は見当ずれの無い状態でゼロとなるように製版されるが、ほぼゼロであればよく、正確にゼロである必要性はない。
【数4】
(D2−D1) = (e−f−g+h)/tanθ
【0030】
以上本発明について実施例により説明を行ったが、本発明はこの実施例にのみ限定されるものではなく、本発明の技術思想において様々な態様で実施することができ、それらも本発明に含まれるものである。
たとえば、冷却装置として冷却ローラを挙げて説明したが、これに限定されるものではない。冷却空気を吹きつける方式の空冷ファンのような冷却装置であってもよく、また、冷却ローラと空冷ファンやその他の冷却装置の併用であってもよい。冷却装置と加熱装置の併用であってもよい。併用することにより制御の応答性と安定性を向上させることができる。
また、冷却ロールの冷却水流量を制御する変わりに、冷却水の温度をヒータとクーラにより制御してもよい。
また、本発明においてウェブ幅を制御する対象は、印刷用紙、合成紙、不織布、ポリ塩化ビニール、ポリエチレン等のプラスチックフィルム、アルミニュウム箔等の金属箔、それらの複合材料等のシートあるいはフィルムであり、特に限定されない。
【0031】
【発明の効果】
以上のとおりであるから本発明によれば、ウェブ幅の変化による見当ずれに関し、見当ずれが発生した場合の検出の敏速化、見当ずれを修正するための適正な冷却条件の自動演算、および冷却ローラをその冷却条件とするための自動制御を行うことができる見当修正方法と見当修正装置が提供される。
また、ウェブ幅計測手段またはウェブ幅計測過程が、ウェブ幅とともに、ウェブの両側に印刷され乾燥機と冷却ローラを通過する前の見当マークを検出することによって目標のウェブ幅を計測する本発明によれば、計測されるウェブ幅は乾燥機と冷却ローラによる熱の影響を受けて変化することがない目標のウェブ幅であり、しかも、その過程または手段はウェブ幅の変化を検出する過程または手段と共通とすることができるから、ウェブ幅の変化の計測精度を極めて良くすることができる。
また、冷却装置として冷却ローラが用いられる本発明によれば、冷却ローラはウェブに接触して効率よく冷却を行うことができ、見当ずれ修正を敏速かつ正確に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】グラビア印刷機の隣接する2つの印刷ユニット部分とともに本発明の構成を示す模式図である。
【図2】本発明において見当ずれを修正する処理系統の構成の一例を示すブロック図である。
【図3】本発明において見当ずれを修正する処理の過程の一例を示すフロー図である。
【図4】見当マークの一例として三角形の見当マークを示す図である。
【符号の説明】
101a,101b 印刷ユニット
102a,102b 版胴
103a,103b,204 版胴サイドレモータ
104 ウェブ
105a,105b,106a,106b,107,108 見当マーク
109,110 見当マーク検出器
111,201 処理装置
112a,112b 乾燥装置
113 移送信号
114,205 コンペンセータモータ
120 冷却ローラ
121 冷却水流入口
122 冷却水流出口
123 流量調節バルブ
202 見当スキャニングヘッド
203 ウェブ移送検知器
206 冷却水流量バルブ
207 見当制御装置
208 演算装置
Claims (6)
- ウェブの両側に印刷され乾燥機と冷却装置を通過した後の見当マークを検出することによってウェブ幅を計測するウェブ幅計測過程と、計測した前記ウェブ幅を目標のウェブ幅と一致させる前記冷却装置の冷却条件を演算する冷却条件演算過程と、前記演算した冷却条件に基づいて冷却装置を制御する冷却装置制御過程と、を有することを特徴とする見当ずれ修正方法。
- 前記ウェブ幅計測過程は、前記ウェブ幅とともに、ウェブの両側に印刷され乾燥機と冷却装置を通過する前の見当マークを検出することによって前記目標のウェブ幅を計測することを特徴とする請求項1記載の見当ずれ修正方法。
- 前記冷却装置は冷却ローラであることを特徴とする請求項1または2記載の見当ずれ修正方法。
- ウェブ幅計測手段と、冷却条件演算手段と、冷却装置制御手段とを有する見当ずれ修正装置であって、
前記ウェブ幅計測手段は、ウェブの両側に印刷され乾燥機と冷却装置を通過した後の見当マークを検出することによってウェブ幅を計測し、
前記冷却条件演算手段は、計測した前記ウェブ幅を目標のウェブ幅とするような前記冷却装置の冷却条件を演算し、
前記冷却装置制御手段は、前記演算された冷却条件に基づいて冷却装置を制御する、
ことを特徴とする見当ずれ修正装置。 - 前記ウェブ幅計測手段は、前記ウェブ幅とともに、ウェブの両側に印刷され乾燥機と冷却装置を通過する前の見当マークを検出することによって前記目標のウェブ幅を計測することを特徴とする請求項4記載の見当ずれ修正装置。
- 前記冷却装置は冷却ローラであることを特徴とする請求項4または5記載の見当ずれ修正装置。
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