JP3687165B2 - テープカセット及びデータ記録/再生方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、磁気テープの関連情報が記憶される不揮発性メモリを備えたテープカセット及びデータ記録/再生方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
ディジタルデータを磁気テープに記録/再生するテープストリーマドライブは、記録容量が膨大であるため、ハードディスク等のストレージデバイスに保存されたデータをバックアップするのに広く用いられている。また、テープストリーマドライブは、バックアップ用としてばかりでなく、動画データのような大きなファイルのデータを記録する場合にも好適である。
【0003】
このようなテープストリーマドライブとして、例えば、8ミリVTRのテープカセットと同様のテープカセットを利用し、回転ヘッドを用いて、ヘリカルスキャン方式で、ディジタルデータを磁気テープに記録/再生するようなものが提案されている。
【0004】
このようなテープストリーマドライブでは、入出力インターフェースとして、例えば、SCSI(Small Computer System Interface )インターフェースが用いられる。記録時には、SCSIインターフェースを介して、ホストコンピュータからデータが入力される。この入力データは、固定長のブロック単位に送られてくる。テープストリーマドライブで、この入力データが例えばLZ符号を用いて可変長符号で圧縮され、一旦、バッファメモリに蓄えられる。バッファメモリに蓄えられたデータは、所定のグループ毎に記録/再生系に送られ、回転ヘッドにより磁気テープに記録される。再生時には、磁気テープのデータが回転ヘッドにより再生され、一旦、バッファメモリに蓄えられる。このバッファメモリからのデータは、元のデータに伸長され、SCSIインターフェースを介して、ホストコンピュータに送られる。
【0005】
このような回転ヘッドによりデータが記録/再生されるテープストリーマドライブに装着されるテープカセットに、不揮発性メモリを取り付けることが提案されている。この不揮発性メモリには、テープカセット毎の製造年月日や製造場所、テープの厚さや長さ、材質等の情報が記録される。更に、この不揮発性メモリに、パーティション毎の管理情報や、ユーザ情報を記憶させることが検討されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
このようなテープストリーマドライブでデータを記録/再生されるテープカセットには、従来、データを保護するために、書込み禁止/許可が設定できるようになっている。すなわち、従来のテープカセットにおいては、書込み禁止状態に設定するための孔が設けられており、この孔を開閉させることで、書込み禁止/許可が設定できるようにされている。ところが、このような孔の開閉では、書込み禁止/許可しか設定できない。例えば、読出しの禁止/許可を設定したり、リードアフタライトの禁止/許可を設定したりすることができない。
【0007】
また、磁気テープは記録容量が非常に大きいために、複数のパーティションに区切ってデータを管理することが考えられている。このように、複数のパーティション毎にデータを記録した場合には、1巻毎の書込み禁止/許可ばかりでなく、各パーティション毎の書込み許可/禁止が設定できることが望まれる。
【0008】
したがって、この発明の目的は、パーティション毎に書込みや読出しの禁止/許可等の管理が行なえるテープカセット及びデータ記録/再生方法を提供することにある。
【0009】
この発明の他の目的は、書込みや読出しの禁止/許可ばかりでなく、再書込みや再読出しの許可/禁止等の管理が行なえるテープカセット及びデータ記録/再生方法を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
この発明は、ディジタルデータが記録される磁気テープと、
磁気テープに関連する情報が記憶される不揮発性メモリとを備え、
磁気テープを複数のパーティションに分割し、各パーティション毎にデータを記録すると共に、
ライト/リードの禁止/許可に関する管理情報をパーティション毎に不揮発性メモリに記憶させるようにし、
ライト/リードの禁止/許可に関する管理情報は、ライト禁止/許可、リード禁止/許可、ライトリトライ禁止/許可、リードリトライ禁止/許可を個別に設定するための情報であるテープカセットである。
【0011】
この発明は、磁気テープにパーティション毎にデータを記録すると共に、パーティション毎にライト/リードの禁止/許可に関する管理情報を不揮発性メモリに記憶させるようにし、
ライト/リードの禁止/許可に関する管理情報によって、ライト禁止/許可、リード禁止/許可、ライトリトライ禁止/許可、リードリトライ禁止/許可を個別に設定するデータ記録/再生方法である。
【0012】
テープカセットには、不揮発性メモリが内蔵される。磁気テープは、複数のパーティションに区切って使用される。各パーティション毎の書込み/読出し許可に関する情報が不揮発性メモリに記憶される。これにより、パーティション毎に、書込み/読出し許可が設定できる。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の一実施例について図面を参照して説明する。図1は、この発明が適用できるテープストリーマドライブの一例を示すものである。このテープストリーマドライブでは、テープ幅8mmのテープカセットを用い、ヘリカルスキャン方式で、磁気テープにデータが記録/再生される。
【0014】
テープカセット1には、図2に示すように、リール2A及び2Bが配設され、このリール2A及び2Bの間に、テープ幅8mmの磁気テープ3が巻装される。この磁気テープ3に、ディジタルデータが記録/再生される。また、テープカセット1には、不揮発性メモリ4が配設される。不揮発性メモリ4のモジュールからは、プラス5Vの電源端子5Aと、データ入出力力端子5Bと、クロック入力端子5Cと、接地端子5Dとが導出される。不揮発性メモリ4には、テープカセット毎の製造年月日や製造場所、テープの厚さや長さ、材質、各パーティションの管理情報、ユーザ情報等が記憶される。
【0015】
図3に示すように、テープカセット1の外観は、上側ケース6と、下側ケース7と、ガードパネル8とからなり、通常の8ミリVTRに用いられるテープカセットと基本的には同様に構成されている。このテープカセット1のラベル面9には、端子ピン10A、10B、10C、10Dが設けられる。これらの端子ピン10A、10B、10C、10Dは、テープカセット1内に設けられた不揮発性メモリ4から導出されたプラス5Vの電源端子5A、データ入出力力端子5B、クロック入力端子5C、接地端子5Dに夫々接続される。
【0016】
なお、上述の例では、4つの端子ピン10A、10B、10C、10Dが設けられているが、5つの端子ピンを有するタイプのものが検討されている。
【0017】
図1において、11は回転ドラムである。回転ドラム11には、記録ヘッド12A及び12B、再生ヘッド13A及び13Bが配置される。記録ヘッド12A及び12Bは、アジマス角の異なる2つのギャップが極めて近接して配置される構造となっている。同様に、再生ヘッド13A及び13Bは、アジマス角の異なる2つのギャップが極めて近接して配置される構造となっている。
【0018】
回転ドラム11に、テープカセット1から引き出された磁気テープ3が巻き付けられる。回転ドラム11は、ドラムモータ14により回転される。また、磁気テープ3は、キャプスタンモータ及びピンチローラ(図示せず)により送られる。ドラムモータ14は、メカコントローラ17の制御の基に回転される。メカコントローラ17により、ドラムサーボ及びトラッキングサーボ等の処理が行われている。メカコントローラ17と、全体制御を行うシステムコントローラ15とは双方向に接続されている。
【0019】
磁気テープ3への記録データは、変調/復調回路18で変調され、RFアンプ19を介して、記録ヘッド12A及び12Bに供給される。記録ヘッド12A及び12Bにより磁気テープ3に傾斜トラックに沿ってデータが記録される。記録ヘッド12A及び12Bは互いに異なるアジマス角とされており、この傾斜トラックは、1トラック毎に異なるアジマス角のトラックとなる。
【0020】
磁気テープ3のデータは、再生ヘッド13A及び13Bにより再生される。再生ヘッド13A及び13Bの出力は、RFアンプ19を介して、変調/復調回路18に供給される。変調/復調回路18により、再生データが復調される。
【0021】
このテープストリーマドライブでは、データの入出力に、SCSIインターフェースが用いられている。すなわち、データを記録する際には、ホストコンピュータ25から、例えば32kバイトを1レコードとして、データが送られてくる。このデータは、SCSIインターフェース20を介して入力される。この入力データは、データ圧縮/伸長回路21に供給される。
【0022】
データ圧縮/伸長回路21は、LZ符号により、データの圧縮/伸長処理を行うものである。LZ符号は、入力した文字列の繰り返しを検出することより、データの圧縮を行うものである。例えば、過去に処理した文字列に専用のコードが割り振られ、辞書の形で格納される。入力文字列と辞書とが比較され、一致したときは辞書コードに書き換えられる。一致しなかった文字列は、逐次、辞書に登録される。このように、入力文字列を辞書に登録し、文字列を辞書のコードに書き換えていくことにより、データが圧縮される。
【0023】
データ圧縮/伸長回路21の出力は、バッファコントローラ22の制御の基に、バッファメモリ23に一旦蓄えられる。データの記録は、グループ毎に行われる。1グループは、所定トラック数のデータである。バッファメモリ26から出力される1グループ分のデータは、変調/復調回路18に供給される。変調/復調回路18で記録データが変調される。変調/復調回路18の出力は、RFアンプ19を介して、記録ヘッド12A及び12Bに供給される。記録ヘッド12A及び12Bにより磁気テープ3にデータが傾斜トラックで記録される。
【0024】
データを再生する際には、磁気テープ3の記録データが再生ヘッド13A及び13Bにより再生される。再生ヘッド13A及び13Bの出力は、RFアンプ19を介して、変調/復調回路18に供給される。変調/復調回路18により、再生データが復調される。変調/復調回路18の出力は、バッファコントローラ22の制御の基に、バッファメモリ23に一旦蓄えられる。
【0025】
バッファメモリ23の出力は、データ圧縮/伸長回路21に供給される。データ圧縮/伸長回路21により、データが伸長され、元のデータに戻される。データ圧縮/伸長回路21の出力は、SCSIインターフェース20を介して、ホストコンピュータ25に出力される。
【0026】
テープカセット1には、MIC(Memory In Cassette)と呼ばれる不揮発性メモリ4が設けられている。システムコントローラ15により、不揮発性メモリ4にデータが入/出力される。なお、不揮発性メモリ4とホストコンピュータ25との間では、SCSIのコマンドを用いて、情報がやり取りされる。このため、不揮発性メモリ4とホストコンピュータ25との間を結線する必要はない。テープカセット1とホストコンピュータ25との間は、SCSIインターフェースだけで結ぶことができる。
【0027】
図4及び図5は、磁気テープ3に記録されるデータの構成を示すものである。磁気テープ3には、図4に示すように、ブロックを単位としてデータが記録/再生される。1ブロックは、図4に示すように、1バイトのシンクA1と、サーチ等に用いる6バイトのIDデータA2と、2バイトのパリティA3と、64バイトのデータA4とからなる。
【0028】
1トラックには、図5に示すように、データが配置される。すなわち、1トラックには、471ブロック分のデータが配置される。図5に示すように、1トラックの両端にトラッキング制御用のATFエリアA12、A16が設けられると共に、1トラックの中間にATFエリアA14が設けられる。このATFエリアA12、A14、A16としては、5ブロック分の領域が用意されている。ATFエリアA12及びA16の更に端部は、4ブロック分のマージンA11及びA17とされている。ATFエリアA12とATFエリアA14との間に、224ブロック分のデータエリアA13が設けられ、また、ATFエリアA14とATFエリアA16との間に、224ブロック分のデータエリアA15が設けられる。
【0029】
そして、図6に示すように、所定数、例えば40トラック(20フレーム)を1グループとして、磁気テープ3にデータが記録される。記録データは、LZ符号により可変長で圧縮されるので、1グループに何レコード分のデータが入るかは不定である。また、1グループのデータ中には、グループ内でのレコードの情報や、エラー訂正コードが含まれている。
【0030】
このテープストリーマドライブでは、図7に示すように、1本のテープを複数のパーティションP0、P1、P2、…に分けて使用することができる。パーティションの数は、256まで設定することができる。パーティションに分けて使用した場合には、各パーティション毎にテープをエジェクトするエリアAE 0、AE 1、AE 2、…が設けられる。
【0031】
また、テープストリーマドライブでは、SDXモードと、DDSモードとに対応できる。SDXモードは上述のテープストリーマドライブに用いて最適なモードであり、DDSモードとは、従来のテープストリーマドライブとの互換性を持たせるためのモードである。SDXモードとDDSモードとでは、パーティションの設定の仕方が異なっている。
【0032】
SDXモードでは、図8Aに示すように、テープトップから順に最大256個のパーティションP0、P1、P2、…、が設定できる。これに対して、DDSモードの場合には、図8Bに示すように、最大でもパーティションP1とパーティションP0の2つのパーティションである。また、図8Bに示すように、DDSモードの場合には、パーティションの番号がテープトップからP1、P0の順であり、そして、パーティションP1の容量を指定して、残りがパーティションP0となる。これに対して、SDXモードでは、パーティションの番号がテープトップからP0、P1、P2、…の順であり、そして、存在するパーティションの次に、パーティションを付加するようにしている。そこで、DDSモードのときには、パーティション番号P1をパーティション番号P0とし、パーティション番号P0をパーティション番号P1とするようにしている。
【0033】
前述したように、このテープストリーマドライブでは、テープカセットとして不揮発性メモリ4を備えたものが用いられる。そして、この不揮発性メモリ4とホストコンピュータ25との間でデータをやり取りするために、SCSIにコマンドが用意されている。新たに用意されたコマンドは、「Sdx DeviceConfiguration」、「Sdx Append Partition」、「Sdx Log Select」、及び「Sense Page List」である。
【0034】
「Sdx Device Configuration」コマンドは、SDXモードとDDSモードとの選択、オプションのデバイスエリアの設定を行うコマンドである。「Sdx Device Configuration」には、SDXビット、デバイスビット、ABSビットが含まれている。
【0035】
もし、SDXビットが「0」に設定されていたら、DDSモードであると判断し、最大パーティションステージ数が2で、パーティション番号P1をパーティション番号P0にし、パーティション番号P0をパーティション番号P1にする。この場合には、オプショナルデバイスエリアを設けず、MICは使わない。
【0036】
もし、SDXビットが「1」に設定されているなら、SDXモードであると判断し、最大パーティション数は256とし、パーティション番号は、P0、P1、P2、P3、…の順とする。この場合には、オプショナルデバイスエリアを置くことができ、MICを使うことができる。
【0037】
もし、SDXビットが「1」に設定され、デバイスがビットが1に設定されていたら、パーティション番号は、P0、P1、P2、P3、…の順とする。この場合には、この場合には、各パーティションにオプショナルデバイスエリアを持たなければならず、MICを使うことができる。
【0038】
もし、ABSビットが1に設定されたら、最速サーチのために、ドライブは、アブソリュートボリュームマップを作成し、保持する。
【0039】
「Sdx Append Partition」コマンドは、パーティションを1つ追加するためのコマンドである。「Sdx Append Partition」コマンドには、FDP、SDP、IDP、PSUMのビットが含まれている。パーティションは、最後のパーティションに付け加えられる。FDP=0、SDP=0、IDP=1、PSUM=10の状態に維持される。このコマンドは、最後のパーティションより後に発行されなけばならない。もし、コマンドが他のパーティションで発行されると、ドライブは、コンディションチェックをする。
【0040】
「Sdx Log Select」コマンドは、アブソリュートボリュームマップを削除するコードと、新たなユーザボリュームノートを作るためのコードと、存在するユーザボリュームノートを削除するためのコードと、特定のユーザパーティションノートを削除するためのコードと、新たなユーザパーティションノートを作成するためのコードと、コメント情報を書くためのコードとからなる。
【0041】
「Sense Page List」コマンドは、製造情報を読むためのコードと、ボリューム情報を読むためのコードと、パーティション情報を読むためのコードと、アブソリュートボリュームマップは存在するか尋ねるためのコードと、アブソリュートボリュームマップを読むためのコードと、新たなユーザボリュームノートに何バイト利用可能か尋ねるためのコードと、存在するユーザボリュームノートのサイズをチェックするためのコードと、ユーザボリュームノートを読むためのコードと、ユーザパーティションノートがあるパーティションのリストを得るためのコードと、新たなユーザパーティションノートのために何バイト利用可能か尋ねるためのコードと、ユーザパーティションノートを読むためのコードと、コメント情報を読むためのコードとからなる。
【0042】
なお、アプリケーションボリュームマップ、ユーザボリュームノート、ユーザパーティションノート、ボリュームマニュファクチャインフォメーション、パーティションインフォメーション、アブソリュートボリュームマップ等は、MICに書かれる情報であり、これらの情報については、後に詳述する。
【0043】
前述したように、テープカセット1には、MICと呼ばれる不揮発性の半導体メモリ4が設けられている。不揮発性メモリ4のデータ容量は、例えば2kバイトとされている。勿論、より大きなデータ容量のメモリを用いて不揮発性メモリ4を実現することが可能である。不揮発性メモリ4には、カセットテープの製造場所や製造年月日や、テープの厚みやテープの長さ等、製造情報が格納されると共に、初期化時のカセット全体の情報、各パーティションの情報等の初期化情報が格納される。更に、高速サーチのための情報、ユーザ情報等を記録することができる。この不揮発性メモリ4のデータ構造について、以下に詳述する。
【0044】
図9は、不揮発性メモリ4のデータ構造を示すものである。不揮発性メモリ4のデータには、MICヘッダが設けられる。このヘッダは、更に、マニュファクチャパートのヘッダと、ドライブイニシャライズパートのヘッダとに分けられる。マニュファクチャパートのヘッダには、製造時の情報が予め格納される。ドライブイニシャライズパートのヘッダには、初期化時にテープの情報やパーティションの情報が記録される。
【0045】
図9において、F1はマニュファクチャパートのチェックサムフィールドである。このフィールドF1には、マニュファクチャパートの部分のチェックサムが配置される。このマニュファクチャパートのチェックサムフィールドF1は、例えば1バイト確保されている。このマニュファクチャパートのチェックサムは、カセット製造時に求められる。
【0046】
なお、後に説明するように、マニュファクチャパートチェックサムは、マニュファクチャパートの部分のみについてのチェックサムであり、ドライブイニシャライズパートには別のチェックサムが設けられている。更に、各セル毎にチェックサムが設けられている。不揮発性メモリ4には、同じ所を読み書きする回数により寿命が決まるものがある。マニュファクチャパートのデータは、製造時に記録された後には変更されることがなく、ドライブイニシャライズパートの部分だけのチェックサムを書き込むようにすると、チェックサムの書き換え回数が減る。このため、MICの寿命を延ばすことができる。
【0047】
F2はMICタイプフィールドである。このフィールドF2には、MICのタイプが配置される。このMICタイプフィールドF2としては、例えば1バイト確保されている。MICのタイプには、4ピンの構造のものと、5ピンの構造のものとが定義されている。例えば、MICタイプが「0」なら4ピンの構造のものであり、「1」なら5ピンの構造のものである。
【0048】
F3はMICマニュファクチャデイトフィールドである。フィールドF3には、MICの製造年月日が配置される。MICの製造年月日は、例えば、YY/MM/DD/HHとして記述される。YYは年、DDは日、HHは時間を表す。例えば、MICが1995年4月23日午後3時に製造されたとすると、このフィールドは、バイナリコードで、「95042315」となる。
【0049】
F4はMICマニュファクチャラインネームフィールドである。このフィールドF4には、MICを製造したラインの名前が配置される。基本的には、1キャラクタ1バイトで、8キャラクタ分が確保されている。キャラクタとしては、ASCIIコードが用いられる。ところで、ASCIIコードは、7ビットで表現される。1バイトで8文字分は、(8×8=64)ビットであり、7ビットで記述すれば、9文字分収めることができる。そこで、先頭の1バイトのMSBにより、1キャラクタ1バイトで8キャラクタを表現するか、1キャラクタ7ビットで9キャラクタを表現するかが識別できるようになっている。通常は、各バイトのMSBが「0」に設定され、1キャラクタ1バイトで、8キャラクタが記述される。先頭の1バイトのMSBが「1」なら、7ビットで9キャラクタが記述される。
【0050】
F5はMICマニュファクチャプラントネームフィールドである。このフィールドF5には、MICを製造した工場名を示すものである。このネームは、上述のMICマニュファクチャラインネームと同様に、基本的には、1キャラクタ1バイトで、8キャラクタ分が確保されている。キャラクタとしては、ASCIIコードが用いられる。そして、通常は、各バイトのMSBが「0」に設定され、1キャラクタ1バイトで、8キャラクタが記述される。先頭の1バイトのMSBが「1」なら、7ビットで9キャラクタが記述される。
【0051】
F6はMICマニュファクチャネームフィールドである。このフィールドF6には、MICの製造社名が配置される。このネームは、基本的には、1キャラクタ1バイトで、8キャラクタ分が確保されている。キャラクタとしては、ASCIIコードが用いられる。そして、通常は、各バイトのMSBが「0」に設定され、1キャラクタ1バイトで、8キャラクタが記述される。先頭の1バイトのMSBが「1」なら、7ビットで9キャラクタが記述される。
【0052】
F7はMICネームフィールドである。このフィールドF7には、MICのベンダ名が配置される。このネームは、基本的には、1キャラクタ1バイトで、8キャラクタ分が確保されている。キャラクタとしては、ASCIIコードが用いられる。そして、通常は、各バイトのMSBが「0」に設定され、1キャラクタ1バイトで、8キャラクタが記述される。先頭の1バイトのMSBが「1」なら、7ビットで9キャラクタが記述される。
【0053】
F8はカセットマニュファクチャデイトフィールドである。このフィールドF8には、カセットの製造年月日がYY/MM/DD/HHで記述される。YYは年、DDは日、HHは時間を表す。例えば、カセットは、1995年4月23日午後3時に製造されると、このフィールドは、バイナリコードで、「95042315」となる。
【0054】
F9はカセットマニュファクチャラインネームフィールドである。このフィールドF9には、カセットを製造したラインの名前が配置される。このネームは、基本的には、1キャラクタ1バイトで、8キャラクタ分が確保されている。キャラクタとしては、ASCIIコードが用いられる。そして、通常は、各バイトのMSBが「0」に設定され、1キャラクタ1バイトで、8キャラクタが記述される。先頭の1バイトのMSBが「1」なら、7ビットで9キャラクタが記述される。
【0055】
F10はカセットマニュファクチャプラントネームフィールドである。このフィールドF10には、カセットを製造した工場名が配置される。このネームは、基本的には、1キャラクタ1バイトで、8キャラクタ分が確保されている。キャラクタとしては、ASCIIコードが用いられる。そして、通常は、各バイトのMSBが「0」に設定され、1キャラクタ1バイトで、8キャラクタが記述される。先頭の1バイトのMSBが「1」なら、7ビットで9キャラクタが記述される。
【0056】
F11はカセットマニュファクチャネームフィールドである。このフィールドF11には、カセットのベンダ名が配置される。このネームは、基本的には、1キャラクタ1バイトで、8キャラクタ分が確保されている。キャラクタとしては、ASCIIコードが用いられる。そして、通常は、各バイトのMSBが「0」に設定され、1キャラクタ1バイトで、8キャラクタが記述される。先頭の1バイトのMSBが「1」なら、7ビットで9キャラクタが記述される。
【0057】
F12はカセットネームフィールドである。このフィールドF12には、カセット名が配置される。このネームは、基本的には、1キャラクタ1バイトで、8キャラクタ分が確保されている。キャラクタとしては、ASCIIコードが用いられる。そして、通常は、各バイトのMSBが「0」に設定され、1キャラクタ1バイトで、8キャラクタが記述される。先頭の1バイトのMSBが「1」なら、7ビットで9キャラクタが記述される。
【0058】
F13はOEMカセットネームフィールドである。このフィールドF13には、OEM(Original Equipment Manufactures )の相手先の会社名が配置される。このネームは、基本的には、1キャラクタ1バイトで、8キャラクタ分が確保されている。キャラクタとしては、ASCIIコードが用いられる。そして、通常は、各バイトのMSBが「0」に設定され、1キャラクタ1バイトで、8キャラクタが記述される。先頭の1バイトのMSBが「1」なら、7ビットで9キャラクタが記述される。
【0059】
F14はロウフォーマットIDフィールドである。このフィールドF14には、物理的なテープの特性が配置される。すなわち、テープの材質、テープの厚み、テープの長さ、トラックピッチ、フレームサイズ、ブロック当たりのバイト数等がこのフィールドF14に配置される。
【0060】
F15はマキシマムクロック周波数フィールドである。このフィールドF15には、MICの最大クロック周波数が配置される。もし、100kHzなら、このフィールドは、「100」に設定される。
【0061】
F16はマキシマムライトサイクルフィールドである。このフィールドF16には、1回で何バイト記録可能かの情報が配置される。この値は、MICとして使用する不揮発性メモリの物理的な特性に依存する。
【0062】
F17はMICキャパシティフィールドである。このフィールドF17には、MICとして使用される不揮発性メモリの容量が配置される。もし、メモリの容量が2048バイトなら、このフィールドの値「11」(2048=211)として記述される。
【0063】
F18はライトプロテクトトップアドレスフィールドである。このフィールドF18は、MICの一部の領域を書込み禁止とするために用いられる。ライトプロテクトトップアドレスは、書込み禁止領域の開始アドレスを示す。
【0064】
F19はライトプロテクトカウントフィールドである。このフィールドF19は、MICの一部の領域を書込み禁止とするために用いられる。ライトプロテクトカウントは、書込み禁止領域のバイト数を示す。したがって、フィールドF18で示されるライトプロテクトトップアドレスから、このフィールドF19で示されるライトプロテクトカウント数までが書込み禁止となる。
【0065】
F20はリザーブフィールドであり、このフィールドF20は、将来必要な情報を配置するためにリザーブされている。
【0066】
次に、ドライブイニシャライズパートについて説明する。ドライブイニシャライズパートの情報は、テープを初期化するときに記録される。
【0067】
F21はドライブイニシャライズパートチェックサムフィールドである。フィールドF21には、ドライブイニシャライズパートのチェックサムが配置される。前述したように、MICヘッダのうち、マニュファクチャパートのチェクサムと、ドライブイニシャライズパートのチェックサムとは、別々に設けられている。
【0068】
F22はMICロジックフォーマットフィールドである。フィールドF22は、MICの論理フォーマットのID番号が格納される。MICフォーマットとしては、基本MICフォーマットの他に、ファームウェア更新テープMICフォーマット、リファレンステープMICフォーマット、クリーニングカセットMICフォーマット等がある。
【0069】
F23はボリュームインフォメーションポインタフィールドである。このフィールドF23には、ボリューム情報、すなわち1巻のカセットの情報の格納領域を示すポインタが配置される。このボリュームインフォメーションポインタで指し示されるアドレスに、ボリュームインフォメーションセルC1が位置する。
【0070】
F24はユーザパーティションノートポインタフィールドである。フィールドF24には、ユーザ情報の格納領域を示すポインタが配置される。これは、オプションの情報であり、もし、この情報が不要なら、「0」に設定される。ユーザインフォメーションポインタにより指し示されるアドレスに、ユーザパーティションノートセルC6が位置する。
【0071】
F25はアブソリュートボリュームマップポインタフィールドである。フィールドF25には、絶対位置情報の格納領域を示すポインタが配置される。これは、オプションの情報である。もし、この情報を実現しないなら「0」に設定される。アブソリュートボリュームマップポインタにより指し示されるアドレスに、アブソリュートボリュームマップインフォメーションセルC3が位置する。
【0072】
F26はリザーブフィールドであり、将来、必要な情報を入れるために確保されている。
【0073】
F27はガベージポインタフィールドである。フィールドF27には、ガベージセルを示すポインタが配置される。これは、オプションの情報である。もし、この情報を実現しないなら、「0」に設定される。ガベージポインタにより指し示されるアドレスに、ガベージセルC4が位置される。
【0074】
F28はコメントフィールドである。フィールドF28には、コメントが配置される。コメントとしては、1バイトのキャラクタで、15キャラクタ分が用意されている。
【0075】
次に、ポインタによりその位置が指定されるセルの構成について説明する。C1は、ボリューム情報セルである。このセルC1には、エジェクトステータス情報、初期化回数情報、ボリューム情報、パーティションセルの位置を示すポインタ、ユーザボリュームノートセルC2の位置を示すポインタが配置される。ボリュームノートセルC2のポインタは、オプションであり、もし、ボリュームノートがなければ、このポインタは、ヌルとされる。エジェクトステータスは、テープが初期化されている間、「0」にリセットされ、デバイスエリアからアンロードされる前に更新される。
【0076】
C2は、ユーザボリュームノートセルである。このユーザボリュームノートセルには、ボリューム毎のユーザデータが蓄えられる。
【0077】
C3は、アブソリュートボリュームマップインフォメーションセルである。このセルC3には、フレームのカウント数の絶対値と、パーティションIDと、グループカウント数と、レコードカウント数と、トラックマークのカウント数と、ファイルマークのカウント数が蓄えられる。また、このアブソリュートボリュームマップインフォメーションセルC3には、スパン距離と、ボリュームの絶対カウント数、スパン毎のボリュームマップの情報が蓄えられる。例えば、スパンを10mとし、テープの絶対長が160mとであるとすると、スパン距離が10、ボリュームの絶対カウント数が16となる。
【0078】
C4は、ガベージセルである。このセルC4には、特に使用しないデータを格納しておくものである。
【0079】
C5は、パーティション情報セルである。このセルC5には、パーティションの履歴の情報が蓄えられる。パーティションの履歴には、パーティション毎のロードカウント数、アクセスカウント数が含まれる。更に、このパーティション情報セルには、各パーティション毎にライト禁止/許可、リード禁止/許可、ライトリトライ禁止/許可、リードリトライ禁止/許可を設定するためのライト/リードの禁止/許可に関する管理情報が含まれている。
【0080】
C6は、ユーザパーティションノートセルを示すものである。このセルC6には、ボリューム毎のユーザデータが蓄えられる。
【0081】
図10は、パーティション情報の内容を示すものである。パーティション情報には、パーティションをロードした回数(LoadCount)G1、パーティョンをアクセスした回数(AccessCount)G2や、パーティションの更新回数(UpdateReplaceCount)G3等の履歴情報が含められる。これらの履歴情報から、テープのダメージが推察でき、テープダメージに応じたテープ管理が行なえる。例えば、所定回数以上使用したパーティションがある場合には、警告を発生される。この警告により、ユーザはそのパーティションでは、テープが損傷していることが分かる。
【0082】
また、パーティション情報には、パーティション毎のIDマップ(IdMapNumber)G4が含められる。このIDマップにより、例えば、サーチ速度に応じて、IDが配置できる。すなわち、高速サーチでは、サーチコードがまとっまっている方がサーチコードを確実に拾える。一方、低速サーチでは、サーチコードが分散している方が、サーチコードを拾える確率が上がる。そこで、例えば、低速サーチ用のフォーマットでは、16ブロック毎に1ブロックづつ1トラックに28ポイント、サーチ用のIDが配置される。高速サーチ用のフォーマットでは、例えば、128ブロック毎に7ブロックづつ1トラックに4ポイント、サーチ用のIDが配置される。そして、高速サーチ用のフォーマットであるか、低速サーチ用のフォーマットであるかが、IdMapNumberにより示される。
【0083】
パーティション情報によって、パーティション毎に、ライト/リード、ライトリトライ/リードリトライが可能か否かが設定される。すなわち、フラグビット0の(prevent_write)G5により、ライト可能かどうかが設定され、フラグビット1の(prevent_read)G6により、リード可能かどうかが設定される。フラグビット2の(prevent_write_retry)G7により、ライトリトライ可能かどうかが設定され、フラグビット3の(prevent_read_retry)G8により、リードリトライ可能かどうかが設定される。これにより、パーティション毎に、ライトプロテクトや、リードアフタライトの制御を行うことが可能となる。
【0084】
【発明の効果】
この発明によれば、テープカセットには、不揮発性メモリが内蔵される。磁気テープは、複数のパーティションに区切って使用される。各パーティション毎のライト/リードの禁止/許可に関する情報が不揮発性メモリに記憶される。これにより、パーティション毎に、ライト/リード、ライトリトライ/リードリトライの禁止/許可を個別に設定できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明が適用できるテープストリーマドライブの構成を示すブロック図である。
【図2】この発明が適用されたテープカセットの一例の説明に用いる平明図である。
【図3】この発明が適用されたテープカセットの一例の説明に用いる斜視図である。
【図4】この発明が適用できるテープストリーマドライブの説明に用いる略線図である。
【図5】この発明が適用できるテープストリーマドライブの説明に用いる略線図である。
【図6】この発明が適用できるテープストリーマドライブの説明に用いる略線図である。
【図7】この発明が適用できるテープストリーマドライブの説明に用いる略線図である。
【図8】この発明が適用できるテープストリーマドライブの説明に用いる略線図である。
【図9】この発明が適用されたテープカセットに配設された不揮発性メモリの説明に用いる略線図である。
【図10】この発明が適用されたテープカセットに配設された不揮発性メモリの説明に用いる略線図である。
【符号の説明】
2A、2B リール
3 磁気テープ
4 不揮発性メモリ
Claims (2)
- ディジタルデータが記録される磁気テープと、
上記磁気テープに関連する情報が記憶される不揮発性メモリとを備え、
上記磁気テープを複数のパーティションに分割し、上記各パーティション毎にデータを記録すると共に、
ライト/リードの禁止/許可に関する管理情報を上記パーティション毎に上記不揮発性メモリに記憶させるようにし、
上記ライト/リードの禁止/許可に関する管理情報は、ライト禁止/許可、リード禁止/許可、ライトリトライ禁止/許可、リードリトライ禁止/許可を個別に設定するための情報であるテープカセット。 - 磁気テープにパーティション毎にデータを記録すると共に、上記パーティション毎にライト/リードの禁止/許可に関する管理情報を不揮発性メモリに記憶させるようにし、
上記ライト/リードの禁止/許可に関する管理情報によって、ライト禁止/許可、リード禁止/許可、ライトリトライ禁止/許可、リードリトライ禁止/許可を個別に設定するデータ記録/再生方法。
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