JP3687057B2 - 標準電波によって点滅のタイミングを取る視線誘導標識 - Google Patents
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、電源を具備した自発光式視線誘導標識に係わり、標準電波によって点滅のタイミングを取る視線誘導標識に関する。
なお、本明細書及び図面で問題とする視線誘導標識は、自発光式の視線誘導標識であり、特に自発光式とことわらなくても、視線誘導標識と言えば、それは、自発光式視線誘導標識のことを意味するものとする。
また、本明細書で使用する点滅という言葉は、点灯/消灯動作一般を含めた意味で用いる。すなわち、点滅するというのは、発光部が所定時間点灯した後、所定時間消灯するという繰り返しの動作のことであり、点灯状態及び消灯状態の時間の長短は、問わないものとする。
【0002】
【従来の技術】
道路、特に山道とか海岸沿いの道とかの一方の側が崖になっているような道路に所定間隔を空けて一連の視線誘導標識が配列されることがある。例えば、降雪地帯の道路において、夜間の降雪時または積雪時にサイドライン及びガードレールが雪で埋もれて見えなくなったりすることがある。このような場合、路肩からの転落などの危険が増大するので、サイドラインをドライバーに知らせる、つまり、ドライバーの視線を誘導するための矢羽状の発光体(発光部)が道路サイドライン上方に配置するなどされている。
【0003】
この視線誘導標識は、太陽電池及び蓄電池などの電源を具備しており、発光部には、通常、LEDを多数配列したLEDモジュールが使用されている。
このLEDモジュールは、視線誘導標識に設けられている制御装置の制御の基、昼間は消灯されており、夜間は、前記蓄電池の容量に余裕がある限りは、点滅されている。
【0004】
道路に沿って配列されている一連の視線誘導標識が、それぞれ勝手に点滅したのでは、ドライバーを惑わすことになりかねないので、一連の視線誘導標識は、一斉に点灯させ、一斉に消灯させることが望ましい。つまり、各視線誘導標識は、点滅のタイミングを取って(合わせて)動作させることが望まれている。
【0005】
従来の点滅のタイミングを取る視線誘導標識は、各視線誘導標識に通信装置(送信装置及び受信装置)が備えられており、隣の視線誘導標識から発せられる電波、光、赤外線または音波などの信号(タイミング信号)を受信し、該タイミング信号を受信した視線誘導標識は、もう一方の隣の視線誘導標識へ電磁波などのタイミング信号を発信している。このようにして、順次、隣の視線誘導標識へタイミング信号を受け渡していくことにより、各視線誘導標識は、ほぼ同時に点滅することができる。
【0006】
視線誘導標識は、昼間に太陽電池で蓄電池を充電し、夜間に該蓄電池に蓄えられた電荷を放電させることによって、通信装置、制御装置及び発光部を駆動しているので、消費電力は、少ないほどよい。
従来の視線誘導標識は、この消費電力という点で問題があった。
【0007】
従来のタイミングを取って点滅する視線誘導標識は、配列されている一連の視線誘導標識のうち、タイミング信号送信の基地局となる視線誘導標識と末端の視線誘導標識とを除いては、タイミング信号の発信及び受信という動作が必ず必要であり、該タイミング信号の送信装置と受信装置とが必要であったからである。
【0008】
従来の視線誘導標識について、例えば、道路の1900mの区間に、1番目から20番目まで番号を振られた20本の視線誘導標識が100m毎に配列され、1番目から20番目の視線誘導標識へタイミング信号を受け渡していくものとして、少し詳しく説明する。
1番目の視線誘導標識は、タイミング信号を送信する必要はあるが、タイミング信号を受信する必要はないので、受信装置を設けなくてもよい(設けておいてもよい)。20番目の視線誘導標識には、受信装置は設けておく必要があるが、送信装置は、あってもなくてもよい。2番目から19番目までの視線誘導標識には、送信装置と受信装置の両方が必要である。
なお、タイミング信号送信の基地局となる視線誘導標識を配列の両端のどちらかにする必要は、必ずしもないが、今は、配列の一方の端である1番目の視線誘導標識をタイミング信号送信の基地局とするものとして説明を続ける。
【0009】
このように、従来の視線誘導標識は、3種類の視線誘導標識を用意する必要があり、設置の際に、配列の仕方を考慮する必要があって、ときに3種の配列を間違う可能性もあった。
もちろん、上記の例で言えば、1番目から20番目まで、送信装置及び受信装置を備えた同じ構成の視線誘導標識を用いれば、配列の際、混乱する恐れは、全くない。この場合には、1番目の視線誘導標識の受信装置、20番目の視線誘導標識の送信装置は、使用されないのに、わずかではあるが電力だけは食うという無駄が生じるという問題点があった。
【0010】
このように、従来のタインミング信号を順次受け渡していくことによって点滅のタイミングを取る視線誘導標識は、原則として送信装置と受信装置とを駆動するための電気容量を考慮した電源の設計が必要であった。
【0011】
なお、従来の視線誘導標識において、送信の基地局となる視線誘導標識を1台設け、その他の視線誘導標識は、受信装置のみを設けておくことも考えられる。
しかし、この方式では、基地局となる視線誘導標識からより離れた位置に設置される視線誘導標識ほど、受信装置の感度を上げなければならないし、基地局となる視線誘導標識の送信装置の出力もかなり大きくしなければならない。視線誘導標識の蓄電池の電気容量には、限度があり、電気容量にそれほど余裕があるわけではないので、この方式は、現実的ではなかった。
【0012】
また、従来のタイミング信号を順次受け渡していく視線誘導標識は、何らかの事情により、一台の視線誘導標識がタイミング信号を受信または送信できなくなる事態が発生すると、その視線誘導標識以後に配列されている視線誘導標識は、他の視線誘導標識と同時に点滅することができなくなるという問題点があった。
もちろん、ある視線誘導標識を発したタイミング信号が隣の隣の視線誘導標識まで着信するようにすることも可能であり、そうすれば、一連の視線誘導標識がタイミングを合わせて点滅することができななくなるという恐れは、大いに減少するが、送信装置の出力を上げなけらばならず、消費電力が増加するので、この解決法も問題があった。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、従来の点滅のタイミングを取る視線誘導標識の問題点を解決するためになされたもので、その目的とするところは、消費電力が少なくて済み、配列設置されている一連の視線誘導標識が確実にタイミングを合わせて点滅することができる構成が簡易な、つまり低コストの標準電波によって点滅のタイミングを取る視線誘導標識を提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記した課題を解決したもので、次のようなものである。
請求項1の標準電波によって点滅のタイミングを取る視線誘導標識は、太陽電池、蓄電手段及び昼夜判別手段を有し、昼間は、前記太陽電池で前記蓄電手段を充電し、夜間は、前記蓄電手段から供給される電流によって発光部を駆動する自発光式の視線誘導標識において、標準電波を受信し、かつ前記標準電波に掛けられている変調信号を復調する機能を有する標準電波受信手段、前記標準電波受信手段から出力される信号から所定周波数の信号を検出する周波数検出手段、所定周期の計数信号を出力するタイマー及び制御手段を具備して成るものである。
【0015】
この制御手段は、視線誘導標識の各部を制御及び駆動する制御中枢であり、前記周波数検出手段の出力を読み取りに行き、前記所定周波数の信号を検出したことを示す信号を読み込んだ際には、経過時間の計測を開始するための基準時刻を前記所定周波数の信号を検出したことを示す信号に基づいて設定する。
また、前記制御手段は、前記基準時刻からの所定単位時間毎の時間の経過を前記計数信号により計測していき、前記昼夜判別手段から夜間を示す信号が入力したことを確認した後、前記基準時刻からの所定単位時間毎の時間の経過に基づいて、前記発光部を点滅させるように構成されている。
【0016】
請求項2の標準電波によって点滅のタイミングを取る視線誘導標識は、太陽電池、蓄電手段及び昼夜判別手段を有し、昼間は、前記太陽電池で前記蓄電手段を充電し、夜間は、前記蓄電手段から供給される電流によって発光部を駆動する自発光式の視線誘導標識において、標準電波を受信し、かつ前記標準電波に掛けられている変調信号を復調する機能を有する標準電波受信手段、前記標準電波受信手段から出力される信号から所定周波数の信号を検出する周波数検出手段、所定周期の計数信号を出力するタイマー及び制御手段を具備して成るものである。
【0017】
この制御手段は、視線誘導標識の各部を制御及び駆動する制御中枢であり、前記昼夜判別手段から昼間を示す信号が出力されているときは、前記周波数検出手段の出力を所定時間間隔毎に読み取りに行き、前記所定周波数の信号を検出したことを示す信号を読み込んだ際には、経過時間の計測を開始するための基準時刻を前記所定周波数の信号を検出したことを示す信号に基づいてその都度設定更新する。
また、前記制御手段は、昼間において最後に設定更新された前記基準時刻からの1秒間毎の時間の経過を前記計数信号により計測していき、前記昼夜判別手段から夜間を示す信号が入力したことを確認した後、前記基準時刻からの1秒間毎の時間の経過に基づいて、前記発光部を点滅させるように構成されている。
【0018】
請求項3は、請求項1または請求項2の標準電波によって点滅のタイミングを取る視線誘導標識において、前記蓄電手段は、直列接続された電気二重層コンデンサを並列接続したものであることを特徴としている。
【0019】
【作用】
標準電波(JJY)は、日本標準時(JST)を広く国の内外に知らせるために郵政省通信総合研究所で運用している電波であり、送信所は、茨城県猿島群三和町にある。標準電波の搬送波の周波数は、5、8及び10MHzである。本作用の項の記述は、5MHzの標準電波で説明を行うものとするが、本発明では、これらのどの周波数の搬送波の電波を利用しても差し支えない。
【0020】
標準電波は、分信号及び秒信号の他、種々の変調信号が送信プログラムに従い、送信されている。当然、搬送波(5MHz)は、停波時間帯を除いては、常に送信されている。本発明において、これらのどの変調信号を利用して、経過時間の計測を開始するための基準時刻を設定するかは、当業者の設計上の選択事項である。
【0021】
標準電波の1時間中の変調電波の送信プログラムは、次のようである。
00分から05分未満までは、分秒信号と1kHz変調による電波、05分から9分未満までは、分秒信号のみによる変調電波、9分から10分末満までは、分秒信号と認識信号による変調電波が送信される。このサイクルが10分毎に繰り返される。
但し、35分から40分未満までは、上記プログラムによるなら、分秒信号のみによる変調電波送信の時間帯であるが、搬送波を含めて電波は、送信されない。つまり停波時間帯である。
【0022】
この停波時間帯を除いては、全ての時間帯において、600Hzの分子告信号(正分の955ミリ秒前から393サイクル分)と1600Hzの秒信号(正秒から8サイクル分)による変調信号が送信される。
従って、本発明における経過時間の計測を開始するための基準時刻を設定するために利用できる変調信号としては、1分間に1回の600Hz変調信号(分予告信号)、1秒間に1回の1600Hz変調信号(秒信号)、00分から05分未満の時間帯における1秒間に1回の1kHz変調信号などがある。この1kHz変調信号は、正秒の45ミリ秒後に915ミリ秒間送信されるものである。
【0023】
標準電波における1秒毎の正秒は、該正秒の40ミリ秒前から無変調の5MHzの電波が送信され、該正秒から5ミリ秒間、1600Hzの変調信号により変調を掛けた5MHz電波が送信されることによって知らせている。すなわち、正秒から1600Hz変調による秒信号が8サイクル送信されるということである。
【0024】
なお、正秒から1600Hz変調による秒信号が8サイクル送信された後は、40ミリ秒間、無変調の電波(5MHz)が送信され、それ以後、次の正秒の40ミリ秒前までは、1kHz変調または無変調の電波が送信されている。
但し、1時間中の9分台、19分台、29分台、39分台、49分台及び59分台の認識信号による変調電波送信時間帯は、正秒から45ミリ秒後から次の正秒の40ミリ秒前までの間、1kHz変調及び無変調による電波は、送信されない。
【0025】
標準電波における1分毎の正分は、正分の955ミリ秒前から600Hz変調による分予告信号が655ミリ秒間送信されることによって知らせている。なお、正分というのは、00秒から59秒までの1分間60回の正秒のうち、00秒の正秒と同じであるから、正分そのものは、00秒の正秒を示す5ミリ秒間の1600Hzの変調信号で知らされる。
【0026】
本発明は、このような送信プログラムを持つ標準電波を受信するとともに、標準電波に掛けられている変調信号を復調し、該復調出力に含まれる時刻の情報に基づいて、タイマーの計数信号の計数開始時刻を設定するものである。すなわち該計数開始時刻を決定し記憶しておくことによって、一連の視線誘導標識が結果として点滅のタイミングを合わせることになるようにしようとするものである。
なお、本発明では、タイマーの計数信号の計数開始時刻は、制御手段が標準電波の変調信号を利用して設定するわけであるが、絶対時刻(日本標準時そのもの)を知る必要は、必ずしもない。つまり、正秒もしくは正分の時刻そのものを制御手段が認識する必要は、必ずしもない。
【0027】
もちろん、標準電波を受信し復調し所定の処理を施せば、正秒もしくは正分を知ることは可能なので、絶対時刻を算出し、その絶対時刻を基に制御手段が発光部の点滅のタイミングを取るようにしてもよい。いずれにしても、標準電波の変調信号を基に時間経過の計測の基準時刻(始点)を定めることに変わりはなく、制御手段が絶対時刻を認識できるように構成しておくかどうかは、当業者の設計上の選択事項である。
【0028】
本発明に係わる標準電波によって点滅のタイミングを取る視線誘導標識は、昼間、すなわち昼夜判別手段が昼間を示す信号を出力しているときは、従来の視線誘導標識と同様、太陽電池は、蓄電手段を充電する。昼間は、発光部(例えば複数個のLED)は、点灯されない。
標準電波受信手段は、標準電波を受信し、該受信した電波を復調し、周波数検出手段へ出力する。
【0029】
周波数検出手段は、所定周波数、例えば1kHz、600Hzもしくは1600Hzなどの周波数の周期信号が入力してくると、そのことを示す信号を出力する装置である。
周波数検出を示す信号を出力するというのは、例えば、周波数検出手段の出力が通常は、Hレベルになっており、1600Hzの信号が5ミリ秒入力してきたとすると、周波数検出手段の出力が5ミリ秒だけLレベルになるというようなことである。
【0030】
制御手段は、当業者の設計するプログラム(手順)に従い、周波数検出手段の出力を読み取りに行き、その際、所定周波数の信号、すなわち標準電波に含まれている変調信号が入力してきたことを示す出力信号を読み取れば、その読み取った信号に基づいて、例えば読み取った出力信号の立ち上がりまたは立ち下がりに同期して、計数信号の計数開始の基準となる時刻をセットすることができる。すなわちタイマーのからの計数信号のカウントを開始する。
【0031】
周波数検出手段が検出する信号が、例えば600Hzの周期信号だとすると、600Hzの周期信号が入力してきたことを周波数検出手段が出力すれば、制御手段は、読み取った周波数検出手段の出力信号が標準電波の600Hzの分子告信号であると推定できる。1分間隔で600Hz周期信号を検出したことを示す信号を周波数検出手段が出力するなら、制御手段は、正分そのものもしくは正分から所定時間ずれた所定時刻の同定ができることになる。
【0032】
タイマーからの計数信号により時間の経過の計測を開始する基準時刻の設定をどの時刻にするかは、当業者の設計上の選択事項であり、種々考えられる。
例えば、600Hzの周期信号(すなわち、分予告信号である)を255ミリ秒間検出した時点で、タイマーからの計数信号を制御手段がカウントし始めるとすると、基準時刻は、59秒の正秒と00秒の正秒の中間の時刻、つまり59.5秒を計数開始の基準時刻とすることになる。
【0033】
計数信号の計数開始の基準時刻が設定されると、制御手段は、タイマーからの計数信号を読み込んで時間の経過を計測する。このとき、時間の計測は、所定時間を単位として行われる。例えば、1分間とか1秒間とか2秒間毎の単位時間の経過を認識しながら、制御手段は、基準時刻からの時間の経過を監視していく。
【0034】
昼夜判別手段が夜間を示す信号を出力するようになった後、制御手段は、前記時間の経過を計測するため基準時刻を始点として、所定単位時間が経過する毎に、発光部を点滅させる。
つまり、前記基準時刻から経過した時間が前記所定単位時間を積算した時間である時刻に、発光部を所定時間点灯させた後、消灯させ、次の所定単位時間が経過したら、発光部を所定時間点灯させ、所定時間消灯させる。制御手段は、この操作を夜の間繰り返す。
例えば、所定単位時間が2秒間であるなら、発光部は、2秒毎に1回点滅することになる。
【0035】
請求項2に記載したように、計数信号の計数における所定単位時間を1秒間に設定すれば、1分間60回の正秒のうち、どの正秒に基づいてタイマー出力の計数を開始したとしても、1秒間隔毎に他の視線誘導標識と同期して、つまりタイミングを合わせて発光部を点滅させることができる。
【0036】
また、昼間、制御手段が標準電波受信手段の出力を所定間隔時間(例えば30分間隔毎)に所定時間(例えば3秒間)読み取りに行けば、何らかの事情で、標準電波を受信できなかったり、ノイズの電波を受信したりしても、次に制御手段が標準電波受信手段の出力を読み取りにいく際に、タイマーから出力される計数信号の計数開始時刻を標準電波に含まれる変調信号の受信及び検出に基づいて、更新することができる。
よって、本発明に係わる標準電波によって点滅のタイミングを取る視線誘導標識が配列された場合、各視線誘導標識がタイミングを合わせて点滅する確実さを増すことができる。
【0037】
請求項3に記載したように、蓄電手段として、コンデンサ(キャパシタ)を用いることができる。コンデンサは、二次電池と比べて液漏れ等の恐れが少なく、取扱いが楽で、寿命が長いという利点があり、視線誘導標識の蓄電手段としては向いている。
本発明では、コンデンサの容量と放電電圧を必要なだけ確保するために、直列接続した電気二重層コンデンサを必要な数だけ、並列に接続して用いている。
【0038】
【実施例】
図1は、本発明に係わる標準電波によって点滅のタイミングを取る視線誘導標識の構成を示すブロック図である。
標準電波送信基地局13は、前述したように、茨城県猿島群三和町にあり、送信される電波(搬送波)は、5、8及び10MHzである。本発明では、搬送波としてどの周波数の電波を利用してもよいが、ここでは、5MHzの電波を利用するものとして説明を行う。
【0039】
太陽電池1は、昼夜判別手段6が行う昼夜の判別に基づき、昼間に蓄電手段2を充電する。蓄電手段2は、夜間は言うまでもなく、昼間も制御手段3を初めとする各部が必要とする電力を供給する。
昼夜判別手段6には、CdSセル等の光センサを用いることができる。また、従来の視線誘導標識でも提唱されている如く、太陽電池の起電力を監視することによって、昼夜判別の機能を太陽電池1に兼ねさせてもよい。
制御手段3は、昼夜判別手段6からの出力が夜間を示す信号となってから、発光部5を駆動制御する(点滅させる)。当然、昼夜判別手段6の出力が昼間を示しているときは、発光部5が点滅されることはない。
【0040】
蓄電手段2は、その容量及びサイズを、当業者の所望により設計選択する。一般的には、鉛蓄電池などの充電及び放電可能な電池(二次電池)を用いることが推奨されるが、後述するようにキャパシタ(コンデンサ)を用いてもよい。
【0041】
(標準電波)受信手段4は、所定周波数域の電波(今の場合は、5MHzの電波)を受信できるとともに復調できる機能を有するものなら、どんなものでもよい。例えば、HFラジオ受信機(短波を受信できるAMラジオ)でもよい。
なお、本発明においては、受信手段と言えば標準電波受信手段であることは明らかなので、以後、標準電波受信手段のことを単に受信手段4とも称することにする。
【0042】
周波数検出手段8と言うのは、いわゆるトーン検出を行う回路であり、所定周波数の周期信号を検出する装置である。周波数検出手段8、すなわちトーン検出回路は、例えば、FSK復調器IC及び若干の外付け部品(抵抗器、コンデンサなど)を使用して構成することができる。
周波数検出手段8の機能については、後に詳述する。
【0043】
制御手段3は、受信手段4及びタイマー7からの信号を当業者の設計プログラムに基づき、読み込みに行くとともに、発光部5を駆動制御する。つまり、発光部5を夜間に点滅させる。
制御手段3は、受信手段4からの復調出力を周波数検出手段8を介して適宜読み込み、時刻の同定を行う。時刻の同定と言うのは、タイマー7の計数信号の起算時刻、つまり計数開始の基準となる時刻を定めるということである。
制御手段3としては、例えばマイクロコンピュータシステムを使用することができる。
【0044】
図2は、制御手段の一実施例を示すブロック図である。CPU9、メモリ(ROM10、RAM11)及びクロック7b、I/O12などの周辺装置からなる従来から知られている通常のマイクロコンピュータシステムである。
なお、本発明に係わる標準電波によって点滅のタイミングを取る視線誘導標識の構成要素である制御手段3としてのマイクロコンピュータシステムには、いわゆるワンチップマイコンを用いてもよいことはもちろんである。
【0045】
発光部5に何を用いるかは、当業者の設計上の選択事項であるが、複数個の発光ダイオードを所定形状に配列したLEDモジュールを用いることが、駆動しやすさ、輝度、及び消費電力などの点から推奨される。
【0046】
タイマー7は、所定周波数のパルス信号を出力する装置であり、制御手段3は、該パルス信号と同期して時刻の同定をすること及び該パルス信号のカウントにより所定単位時間毎の時間の経過を計測することができる。
なお、タイマー7は、制御手段3内に設けてもよい。図2に示すように、制御手段にCPU9を備えたマイクロコンピュータシステムを用いるときは、タイマー7は、CPU9の動作周波数の信号を供給するクロック7bに兼ねさせてもよいし、むしろ、その方がシステムを簡素化できるので好ましい。
【0047】
図3は、標準電波(JJY)の秒の表示方法を示す模式図であり、図4は、標準電波の分の表示方法を示す模式図である。
受信手段4は、図3及び図4で示すような変調信号を含んだ電波を受信し、復調して出力する。従って、受信手段4の出力には、5MHzの搬送波は、出てこず、標準電波の送信プログラムに応じた変調信号(変調波)のみが出力されてくる。
【0048】
標準電波に含まれる各種の変調信号、すなわち1分毎の600Hzの分予告信号、1秒毎の1600Hz秒信号または1秒毎の1kHz変調信号を受信すれば、それらの変調信号は、時刻情報を含んでいるので、時間の経過を測定するための基準時刻をセットすることができる。
【0049】
ここで、図3及び図4を参照しつつ、制御手段3の動作について説明する。1秒間中の標準電波は、図3で示すように、次のような送信プログラムで送信されているものとする。
0秒〜59秒までの各正秒の時刻から5ミリ秒間(時刻をtとして、0ミリ秒≦t<5ミリ秒)は、1600Hz変調による秒信号が送信される。正秒から5ミリ秒後から40ミリ秒間(5ミリ秒≦t<45ミリ秒)は、無変調による信号が送信される。正秒から45ミリ秒後から915ミリ秒間(45ミリ秒≦t<960ミリ秒)は、1kHz変調による信号が送信される。正秒から960ミリ秒後から40ミリ秒間(960ミリ秒≦t<1000ミリ秒)は、無変調による信号が送信される。
【0050】
このように、1600Hz及び1kHzの変調信号は、1秒毎に、所定時刻に所定時間だけ送信されてくるので、これらの変調信号の受信を基に、時刻のセットをすることは容易である。
時刻のセットには、どの変調信号を用いてもよいし、変調信号を何サイクル読み込んだ時点で、時刻のセットを行うかも当業者の設計上の選択事項である。
【0051】
今、周波数検出手段8が所定周波数の周期信号を非検出の状態であるときは、Hレベル信号を出力するように設計されているものとするなら、つまりアクティブローなら、1kHzもしくは1600Hzの周期信号が入力してくると、その入力期間中、出力がLレベルとなるように周波数検出手段8を構成しておくことが可能である。
周波数検出手段8の出力がHレベルからLレベルへ切り替わり、所定時間Lレベルのままなら、制御手段3は、5MHzの搬送波に1kHzもしくは1600Hz変調信号が掛けられている電波を受信したものと判断することができる。
さらに、周波数検出手段8の出力が1秒毎に、HレベルからLレベルへ切り替わるなら、該変調信号が掛けられている電波、すなわち標準電波を受信したものと確実に見なすことが可能である。
【0052】
作用の欄で記述したように、1kHzの変調信号は、送信されない時間帯がある。もし、1kHzの変調信号をタイマー7の計数開始時刻の設定に利用したければ、最大でも約5分間待てばよいわけである。つまり、CPU9は、周波数検出手段8の出力を約5分間以上続けて読み込み続ければ、1KHzの変調信号検出を示す信号を受け取ることができる。
【0053】
本発明に係わる標準電波によってタイミングを取る視線誘導標識は、標準電波の600Hzの変調信号を利用して点滅のタイミングを取ることもできる。
受信手段4で受信した変調信号を含む5MHzの標準電波は、復調され、600Hzの周期信号のトーン検出を行うように設計された周波数検出手段8へ出力される。制御手段3は、当業者が定めるプログラムに従い、周波数検出手段8の出力を読み取りに行く。
【0054】
制御手段3が周波数検出手段8からの信号を入力させているとき、非検出のHレベルから検出のLレベルへ信号が切り替わり、Lレベルの信号が655ミリ秒間続いたとすれば、600Hzの分予告信号が受信されたと推定できる。周波数検出手段8の出力が非検出のHレベルに戻った時刻から59.345秒後に再び周波数検出手段8の出力がHレベルからLレベルに切り替わり、Lレベルの信号が655ミリ秒間続いたら、600Hz変調信号受信の判断及び600Hz変調信号に基づくタイマー7による時間経過の計数開始時刻をセットできる。
【0055】
要するに、制御手段3は、周波数検出手段8の600Hzの分予告信号検出を示す出力を二度読みしているわけである。もちろん、三度以上読みことで、600Hz変調信号の検出を判断してもよい。
【0056】
このように、ある基準時刻からの時間の経過を計測するためのタイマー7の計数信号の計数開始時刻が標準電波を参照して定められ、記録される。
次に制御手段3(図2ではCPU9)は、タイマー7(クロック7b)からの計数信号をカウントすることによって、時間の経過を計測する。この時間の経過は、経過時間の計測を開始するための基準時刻を起点として、標準電波の変調信号送信の繰り返し周期を考慮して当業者が定める所定単位時間毎に行われる。
【0057】
昼夜判別手段6が夜間を示す信号を出力し、制御手段3がそのことを認識すると、計数開始時刻を起点とする所定単位時間経過毎に発光部5を点滅させる。
【0058】
請求項1の発明において、時間の経過の計測における所定単位時間は、600Hzの変調信号を利用するものとして、例えば、次のようにセットしてもよい。
600Hzの分予告信号を受信し終わる時刻、つまり各正分の300ミリ秒前を時間の経過の起点(基準時刻)とするとすれば、時間経過計測のための単位時間を1分間とし、1分間ごとに制御手段3が発光5部を制御駆動することが容易にできる。例えば、600Hzの変調信号の受信期間の終了時刻(正分の300ミリ秒前)を起点として、発光部5を0.5秒点灯、2.5秒消灯の動作を1分間に20回繰り返すというような制御ができる。
すなわち、3秒間に1回の点滅を20回行わせれば、ここでの時間経過計測のための単位時間である1分間毎に発光部5を制御駆動したことになる。
【0059】
本発明に係わる標準電波によってタイミングを取る視線誘導標識が複数台配列されているとすると、各々の発光部5は、同時に点灯し同時に消灯、すなわちタイミングを合わせて点滅しているように見える。
【0060】
請求項2の標準電波によりタイミングを取る視線誘導標識においては、制御手段3は、昼間だけ、受信手段4の信号を入力させる。従って、受信手段4は、昼間だけ動作させるようにしておくことが推奨される。
制御手段3は、所定の時間間隔毎に、所定時間、受信手段4の出力を読み取りに行く。例えば、30分とか1時間毎に受信手段4の信号を読み取りに行き、そのたびにタイマー7の計数信号カウントの基準時刻を更新する。
従って、ノイズ電波による誤受信によって基準時刻をセットする可能性を低くくすることができる。
【0061】
タイマー7は、所定周期の計数信号を出力する。制御手段3は、前記基準時刻から計数信号を積算していき、計数信号の積算が1秒間になるごとに、新たに計数信号のカウントを続ける。つまり、1秒間を単位として時間の経過を計測していくわけである。
【0062】
昼夜判別手段6が夜を示す信号を出力すると、制御手段3は、上述した積算基準時刻(計数開始時刻)からの1秒間単位の計数を引き続き続けるとともに、積算基準時刻からの1秒間単位の時間が経過するごとに、発光部5を点滅させる。例えば、発光部5を10ミリ秒点灯させ、990ミリ秒消灯させる動作を繰り返す。
このように、発光部5が1秒周期で点滅するとするなら、1秒単位の時間経過を計測するに際しての基準時刻さえ所定時刻であれば、一連の視線誘導標識の発光部の点滅のタイミングを合わせることができることになる。
【0063】
図5は、周波数検出手段の機能を説明するためのタイミングチャートである。受信手段4の復調出力は、600Hz、1kHzまたは1600Hzの変調信号を含んでいる。これらの変調信号のうち、当業者が選択する周波数の信号を検出するように周波数検出手段8を設計しておく。
受信手段4の復調出力(図5の上の波形)が周波数検出手段8に入力してくると、Hレベルであった周波数検出手段8の出力(図5の下の波形)がLレベルとなる。
【0064】
受信手段4が1回の変調信号を受信した時間をτとするなら、周波数検出手段8がLレベルとなっている時間Dは、τと等しいかほぼ等しくなるように周波数検出手段8を設計することができる。
経過時間の計測を開始するための基準時刻は、周波数検出手段8の出力の立ち下がり時刻からの所定時間経過時刻にてセットしてもよいし、立ち上がり時刻と同期してセットするようにしてもよい。
【0065】
図6は、周波数検出手段の出力波形を示す模式図である。周波数検出手段8は、1kHzの変調信号を検出するものとする(アクティブロー)。
請求項1及び請求項2の発明において、1kHzの変調信号を利用して経過時間の計測を開始するための基準時刻のセットの一例を図6を参照して説明する。
【0066】
制御手段3が周波数検出手段8の出力を読み込みに行ったとき(イ)、1kHzの変調信号が検出されており、周波数検出手段8の出力はLレベルであった。正秒の40ミリ秒前には、1kHz変調信号は、送信されて来なくなるので、周波数検出手段8の出力は、Hレベルとなる。85ミリ秒後、1kHz変調信号受信及び入力により周波数検出手段8の出力は、Lレベルとなる(ロ)。時刻ロから915ミリ秒後に周波数検出手段8の出力はHレベルとなり、時刻ロから1000ミリ秒つまり1秒後に周波数検出手段8の出力はLレベルとなる(ハ)。このように、1秒間隔(つまりロハ間)で周波数検出手段8の出力がLレベルとなったことを制御手段3が認識すると、制御手段3が2度目のLレベル取り込み時刻である時刻ハから所定時間後、例えば705ミリ秒後を計数開始の基準時刻Bとすることができる。
【0067】
図7は、蓄電手段の一実施例を示すブロック図である。本発明に係わる標準電波によって点滅のタイミングを取る視線誘導標識は、請求項3に記載したように、蓄電手段2として、直列接続したコンデンサを並列に接続したものを使用してもよい。コンデンサは、電気二重層コンデンサを使用している。
直列接続するコンデンサの数は、放電電圧を、並列接続するコンデンサ群の数は、電気容量を勘案して決めればよい。
【0068】
【発明の効果】
本発明に係わる標準電波によって点滅のタイミングを取る視線誘導標識は、上述してきたように構成されているので、次に述べるような効果を奏する。
標準電波を受信する受信手段を具備しているが、電波を送信する送信手段は、全く必要ない。よって、構成が簡易であり、低コストで、設計製作ができる。また、視線誘導標識を配列するに際しても順番とか配置とかを全く考慮する必要もないので、設置の際に便利である。
【0069】
また、本発明に係わる標準電波によって点滅のタイミングを取る視線誘導標識が2台以上配列された場合、請求項1の発明では当業者が定める単位時間毎に、請求項2の発明では1秒間毎に、各々の発光部がタイミングを合わせて点滅するので、ドライバーを惑わすことなく、視線の誘導ができる。
【0070】
請求項3の発明は、コンデンサを蓄電手段として使用しているので、二次電池を蓄電手段として使用する場合よりも、小型の請求項1または請求項2の視線誘導標識を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係わる標準電波によって点滅のタイミングを取る視線誘導標識の構成を示すブロック図
【図2】制御手段の一実施例を示すブロック図
【図3】標準電波(JJY)の秒の表示方法を示す模式図
【図4】標準電波(JJY)の分の表示方法を示す模式図
【図5】周波数検出手段の機能を説明するためのタイミングチャート
【図6】周波数検出手段の出力波形を示す模式図
【図7】蓄電手段の一実施例を示すブロック図
【符号の説明】
1 太陽電池
2 蓄電手段
3 制御手段
4 (標準電波)受信手段
5 発光部
6 昼夜判別手段
7 タイマー
7b クロック
8 周波数検出手段
9 CPU
10 ROM
11 RAM
12 I/O(入出力インタフェース装置)
13 標準電波送信基地局
B 計数開始の基準時刻
D 周波数検出手段8がLレベルとなっている時間(検出時間)
イ 制御手段の(周波数検出手段の出力)読み込み開始時刻
ロ (周波数検出手段の出力の)立ち下がり時刻
ハ (時刻ロの1秒後の)立ち下がり時刻
τ 受信手段4が1回の変調信号を受信した時間(変調信号受信時間)
【産業上の利用分野】
本発明は、電源を具備した自発光式視線誘導標識に係わり、標準電波によって点滅のタイミングを取る視線誘導標識に関する。
なお、本明細書及び図面で問題とする視線誘導標識は、自発光式の視線誘導標識であり、特に自発光式とことわらなくても、視線誘導標識と言えば、それは、自発光式視線誘導標識のことを意味するものとする。
また、本明細書で使用する点滅という言葉は、点灯/消灯動作一般を含めた意味で用いる。すなわち、点滅するというのは、発光部が所定時間点灯した後、所定時間消灯するという繰り返しの動作のことであり、点灯状態及び消灯状態の時間の長短は、問わないものとする。
【0002】
【従来の技術】
道路、特に山道とか海岸沿いの道とかの一方の側が崖になっているような道路に所定間隔を空けて一連の視線誘導標識が配列されることがある。例えば、降雪地帯の道路において、夜間の降雪時または積雪時にサイドライン及びガードレールが雪で埋もれて見えなくなったりすることがある。このような場合、路肩からの転落などの危険が増大するので、サイドラインをドライバーに知らせる、つまり、ドライバーの視線を誘導するための矢羽状の発光体(発光部)が道路サイドライン上方に配置するなどされている。
【0003】
この視線誘導標識は、太陽電池及び蓄電池などの電源を具備しており、発光部には、通常、LEDを多数配列したLEDモジュールが使用されている。
このLEDモジュールは、視線誘導標識に設けられている制御装置の制御の基、昼間は消灯されており、夜間は、前記蓄電池の容量に余裕がある限りは、点滅されている。
【0004】
道路に沿って配列されている一連の視線誘導標識が、それぞれ勝手に点滅したのでは、ドライバーを惑わすことになりかねないので、一連の視線誘導標識は、一斉に点灯させ、一斉に消灯させることが望ましい。つまり、各視線誘導標識は、点滅のタイミングを取って(合わせて)動作させることが望まれている。
【0005】
従来の点滅のタイミングを取る視線誘導標識は、各視線誘導標識に通信装置(送信装置及び受信装置)が備えられており、隣の視線誘導標識から発せられる電波、光、赤外線または音波などの信号(タイミング信号)を受信し、該タイミング信号を受信した視線誘導標識は、もう一方の隣の視線誘導標識へ電磁波などのタイミング信号を発信している。このようにして、順次、隣の視線誘導標識へタイミング信号を受け渡していくことにより、各視線誘導標識は、ほぼ同時に点滅することができる。
【0006】
視線誘導標識は、昼間に太陽電池で蓄電池を充電し、夜間に該蓄電池に蓄えられた電荷を放電させることによって、通信装置、制御装置及び発光部を駆動しているので、消費電力は、少ないほどよい。
従来の視線誘導標識は、この消費電力という点で問題があった。
【0007】
従来のタイミングを取って点滅する視線誘導標識は、配列されている一連の視線誘導標識のうち、タイミング信号送信の基地局となる視線誘導標識と末端の視線誘導標識とを除いては、タイミング信号の発信及び受信という動作が必ず必要であり、該タイミング信号の送信装置と受信装置とが必要であったからである。
【0008】
従来の視線誘導標識について、例えば、道路の1900mの区間に、1番目から20番目まで番号を振られた20本の視線誘導標識が100m毎に配列され、1番目から20番目の視線誘導標識へタイミング信号を受け渡していくものとして、少し詳しく説明する。
1番目の視線誘導標識は、タイミング信号を送信する必要はあるが、タイミング信号を受信する必要はないので、受信装置を設けなくてもよい(設けておいてもよい)。20番目の視線誘導標識には、受信装置は設けておく必要があるが、送信装置は、あってもなくてもよい。2番目から19番目までの視線誘導標識には、送信装置と受信装置の両方が必要である。
なお、タイミング信号送信の基地局となる視線誘導標識を配列の両端のどちらかにする必要は、必ずしもないが、今は、配列の一方の端である1番目の視線誘導標識をタイミング信号送信の基地局とするものとして説明を続ける。
【0009】
このように、従来の視線誘導標識は、3種類の視線誘導標識を用意する必要があり、設置の際に、配列の仕方を考慮する必要があって、ときに3種の配列を間違う可能性もあった。
もちろん、上記の例で言えば、1番目から20番目まで、送信装置及び受信装置を備えた同じ構成の視線誘導標識を用いれば、配列の際、混乱する恐れは、全くない。この場合には、1番目の視線誘導標識の受信装置、20番目の視線誘導標識の送信装置は、使用されないのに、わずかではあるが電力だけは食うという無駄が生じるという問題点があった。
【0010】
このように、従来のタインミング信号を順次受け渡していくことによって点滅のタイミングを取る視線誘導標識は、原則として送信装置と受信装置とを駆動するための電気容量を考慮した電源の設計が必要であった。
【0011】
なお、従来の視線誘導標識において、送信の基地局となる視線誘導標識を1台設け、その他の視線誘導標識は、受信装置のみを設けておくことも考えられる。
しかし、この方式では、基地局となる視線誘導標識からより離れた位置に設置される視線誘導標識ほど、受信装置の感度を上げなければならないし、基地局となる視線誘導標識の送信装置の出力もかなり大きくしなければならない。視線誘導標識の蓄電池の電気容量には、限度があり、電気容量にそれほど余裕があるわけではないので、この方式は、現実的ではなかった。
【0012】
また、従来のタイミング信号を順次受け渡していく視線誘導標識は、何らかの事情により、一台の視線誘導標識がタイミング信号を受信または送信できなくなる事態が発生すると、その視線誘導標識以後に配列されている視線誘導標識は、他の視線誘導標識と同時に点滅することができなくなるという問題点があった。
もちろん、ある視線誘導標識を発したタイミング信号が隣の隣の視線誘導標識まで着信するようにすることも可能であり、そうすれば、一連の視線誘導標識がタイミングを合わせて点滅することができななくなるという恐れは、大いに減少するが、送信装置の出力を上げなけらばならず、消費電力が増加するので、この解決法も問題があった。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、従来の点滅のタイミングを取る視線誘導標識の問題点を解決するためになされたもので、その目的とするところは、消費電力が少なくて済み、配列設置されている一連の視線誘導標識が確実にタイミングを合わせて点滅することができる構成が簡易な、つまり低コストの標準電波によって点滅のタイミングを取る視線誘導標識を提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記した課題を解決したもので、次のようなものである。
請求項1の標準電波によって点滅のタイミングを取る視線誘導標識は、太陽電池、蓄電手段及び昼夜判別手段を有し、昼間は、前記太陽電池で前記蓄電手段を充電し、夜間は、前記蓄電手段から供給される電流によって発光部を駆動する自発光式の視線誘導標識において、標準電波を受信し、かつ前記標準電波に掛けられている変調信号を復調する機能を有する標準電波受信手段、前記標準電波受信手段から出力される信号から所定周波数の信号を検出する周波数検出手段、所定周期の計数信号を出力するタイマー及び制御手段を具備して成るものである。
【0015】
この制御手段は、視線誘導標識の各部を制御及び駆動する制御中枢であり、前記周波数検出手段の出力を読み取りに行き、前記所定周波数の信号を検出したことを示す信号を読み込んだ際には、経過時間の計測を開始するための基準時刻を前記所定周波数の信号を検出したことを示す信号に基づいて設定する。
また、前記制御手段は、前記基準時刻からの所定単位時間毎の時間の経過を前記計数信号により計測していき、前記昼夜判別手段から夜間を示す信号が入力したことを確認した後、前記基準時刻からの所定単位時間毎の時間の経過に基づいて、前記発光部を点滅させるように構成されている。
【0016】
請求項2の標準電波によって点滅のタイミングを取る視線誘導標識は、太陽電池、蓄電手段及び昼夜判別手段を有し、昼間は、前記太陽電池で前記蓄電手段を充電し、夜間は、前記蓄電手段から供給される電流によって発光部を駆動する自発光式の視線誘導標識において、標準電波を受信し、かつ前記標準電波に掛けられている変調信号を復調する機能を有する標準電波受信手段、前記標準電波受信手段から出力される信号から所定周波数の信号を検出する周波数検出手段、所定周期の計数信号を出力するタイマー及び制御手段を具備して成るものである。
【0017】
この制御手段は、視線誘導標識の各部を制御及び駆動する制御中枢であり、前記昼夜判別手段から昼間を示す信号が出力されているときは、前記周波数検出手段の出力を所定時間間隔毎に読み取りに行き、前記所定周波数の信号を検出したことを示す信号を読み込んだ際には、経過時間の計測を開始するための基準時刻を前記所定周波数の信号を検出したことを示す信号に基づいてその都度設定更新する。
また、前記制御手段は、昼間において最後に設定更新された前記基準時刻からの1秒間毎の時間の経過を前記計数信号により計測していき、前記昼夜判別手段から夜間を示す信号が入力したことを確認した後、前記基準時刻からの1秒間毎の時間の経過に基づいて、前記発光部を点滅させるように構成されている。
【0018】
請求項3は、請求項1または請求項2の標準電波によって点滅のタイミングを取る視線誘導標識において、前記蓄電手段は、直列接続された電気二重層コンデンサを並列接続したものであることを特徴としている。
【0019】
【作用】
標準電波(JJY)は、日本標準時(JST)を広く国の内外に知らせるために郵政省通信総合研究所で運用している電波であり、送信所は、茨城県猿島群三和町にある。標準電波の搬送波の周波数は、5、8及び10MHzである。本作用の項の記述は、5MHzの標準電波で説明を行うものとするが、本発明では、これらのどの周波数の搬送波の電波を利用しても差し支えない。
【0020】
標準電波は、分信号及び秒信号の他、種々の変調信号が送信プログラムに従い、送信されている。当然、搬送波(5MHz)は、停波時間帯を除いては、常に送信されている。本発明において、これらのどの変調信号を利用して、経過時間の計測を開始するための基準時刻を設定するかは、当業者の設計上の選択事項である。
【0021】
標準電波の1時間中の変調電波の送信プログラムは、次のようである。
00分から05分未満までは、分秒信号と1kHz変調による電波、05分から9分未満までは、分秒信号のみによる変調電波、9分から10分末満までは、分秒信号と認識信号による変調電波が送信される。このサイクルが10分毎に繰り返される。
但し、35分から40分未満までは、上記プログラムによるなら、分秒信号のみによる変調電波送信の時間帯であるが、搬送波を含めて電波は、送信されない。つまり停波時間帯である。
【0022】
この停波時間帯を除いては、全ての時間帯において、600Hzの分子告信号(正分の955ミリ秒前から393サイクル分)と1600Hzの秒信号(正秒から8サイクル分)による変調信号が送信される。
従って、本発明における経過時間の計測を開始するための基準時刻を設定するために利用できる変調信号としては、1分間に1回の600Hz変調信号(分予告信号)、1秒間に1回の1600Hz変調信号(秒信号)、00分から05分未満の時間帯における1秒間に1回の1kHz変調信号などがある。この1kHz変調信号は、正秒の45ミリ秒後に915ミリ秒間送信されるものである。
【0023】
標準電波における1秒毎の正秒は、該正秒の40ミリ秒前から無変調の5MHzの電波が送信され、該正秒から5ミリ秒間、1600Hzの変調信号により変調を掛けた5MHz電波が送信されることによって知らせている。すなわち、正秒から1600Hz変調による秒信号が8サイクル送信されるということである。
【0024】
なお、正秒から1600Hz変調による秒信号が8サイクル送信された後は、40ミリ秒間、無変調の電波(5MHz)が送信され、それ以後、次の正秒の40ミリ秒前までは、1kHz変調または無変調の電波が送信されている。
但し、1時間中の9分台、19分台、29分台、39分台、49分台及び59分台の認識信号による変調電波送信時間帯は、正秒から45ミリ秒後から次の正秒の40ミリ秒前までの間、1kHz変調及び無変調による電波は、送信されない。
【0025】
標準電波における1分毎の正分は、正分の955ミリ秒前から600Hz変調による分予告信号が655ミリ秒間送信されることによって知らせている。なお、正分というのは、00秒から59秒までの1分間60回の正秒のうち、00秒の正秒と同じであるから、正分そのものは、00秒の正秒を示す5ミリ秒間の1600Hzの変調信号で知らされる。
【0026】
本発明は、このような送信プログラムを持つ標準電波を受信するとともに、標準電波に掛けられている変調信号を復調し、該復調出力に含まれる時刻の情報に基づいて、タイマーの計数信号の計数開始時刻を設定するものである。すなわち該計数開始時刻を決定し記憶しておくことによって、一連の視線誘導標識が結果として点滅のタイミングを合わせることになるようにしようとするものである。
なお、本発明では、タイマーの計数信号の計数開始時刻は、制御手段が標準電波の変調信号を利用して設定するわけであるが、絶対時刻(日本標準時そのもの)を知る必要は、必ずしもない。つまり、正秒もしくは正分の時刻そのものを制御手段が認識する必要は、必ずしもない。
【0027】
もちろん、標準電波を受信し復調し所定の処理を施せば、正秒もしくは正分を知ることは可能なので、絶対時刻を算出し、その絶対時刻を基に制御手段が発光部の点滅のタイミングを取るようにしてもよい。いずれにしても、標準電波の変調信号を基に時間経過の計測の基準時刻(始点)を定めることに変わりはなく、制御手段が絶対時刻を認識できるように構成しておくかどうかは、当業者の設計上の選択事項である。
【0028】
本発明に係わる標準電波によって点滅のタイミングを取る視線誘導標識は、昼間、すなわち昼夜判別手段が昼間を示す信号を出力しているときは、従来の視線誘導標識と同様、太陽電池は、蓄電手段を充電する。昼間は、発光部(例えば複数個のLED)は、点灯されない。
標準電波受信手段は、標準電波を受信し、該受信した電波を復調し、周波数検出手段へ出力する。
【0029】
周波数検出手段は、所定周波数、例えば1kHz、600Hzもしくは1600Hzなどの周波数の周期信号が入力してくると、そのことを示す信号を出力する装置である。
周波数検出を示す信号を出力するというのは、例えば、周波数検出手段の出力が通常は、Hレベルになっており、1600Hzの信号が5ミリ秒入力してきたとすると、周波数検出手段の出力が5ミリ秒だけLレベルになるというようなことである。
【0030】
制御手段は、当業者の設計するプログラム(手順)に従い、周波数検出手段の出力を読み取りに行き、その際、所定周波数の信号、すなわち標準電波に含まれている変調信号が入力してきたことを示す出力信号を読み取れば、その読み取った信号に基づいて、例えば読み取った出力信号の立ち上がりまたは立ち下がりに同期して、計数信号の計数開始の基準となる時刻をセットすることができる。すなわちタイマーのからの計数信号のカウントを開始する。
【0031】
周波数検出手段が検出する信号が、例えば600Hzの周期信号だとすると、600Hzの周期信号が入力してきたことを周波数検出手段が出力すれば、制御手段は、読み取った周波数検出手段の出力信号が標準電波の600Hzの分子告信号であると推定できる。1分間隔で600Hz周期信号を検出したことを示す信号を周波数検出手段が出力するなら、制御手段は、正分そのものもしくは正分から所定時間ずれた所定時刻の同定ができることになる。
【0032】
タイマーからの計数信号により時間の経過の計測を開始する基準時刻の設定をどの時刻にするかは、当業者の設計上の選択事項であり、種々考えられる。
例えば、600Hzの周期信号(すなわち、分予告信号である)を255ミリ秒間検出した時点で、タイマーからの計数信号を制御手段がカウントし始めるとすると、基準時刻は、59秒の正秒と00秒の正秒の中間の時刻、つまり59.5秒を計数開始の基準時刻とすることになる。
【0033】
計数信号の計数開始の基準時刻が設定されると、制御手段は、タイマーからの計数信号を読み込んで時間の経過を計測する。このとき、時間の計測は、所定時間を単位として行われる。例えば、1分間とか1秒間とか2秒間毎の単位時間の経過を認識しながら、制御手段は、基準時刻からの時間の経過を監視していく。
【0034】
昼夜判別手段が夜間を示す信号を出力するようになった後、制御手段は、前記時間の経過を計測するため基準時刻を始点として、所定単位時間が経過する毎に、発光部を点滅させる。
つまり、前記基準時刻から経過した時間が前記所定単位時間を積算した時間である時刻に、発光部を所定時間点灯させた後、消灯させ、次の所定単位時間が経過したら、発光部を所定時間点灯させ、所定時間消灯させる。制御手段は、この操作を夜の間繰り返す。
例えば、所定単位時間が2秒間であるなら、発光部は、2秒毎に1回点滅することになる。
【0035】
請求項2に記載したように、計数信号の計数における所定単位時間を1秒間に設定すれば、1分間60回の正秒のうち、どの正秒に基づいてタイマー出力の計数を開始したとしても、1秒間隔毎に他の視線誘導標識と同期して、つまりタイミングを合わせて発光部を点滅させることができる。
【0036】
また、昼間、制御手段が標準電波受信手段の出力を所定間隔時間(例えば30分間隔毎)に所定時間(例えば3秒間)読み取りに行けば、何らかの事情で、標準電波を受信できなかったり、ノイズの電波を受信したりしても、次に制御手段が標準電波受信手段の出力を読み取りにいく際に、タイマーから出力される計数信号の計数開始時刻を標準電波に含まれる変調信号の受信及び検出に基づいて、更新することができる。
よって、本発明に係わる標準電波によって点滅のタイミングを取る視線誘導標識が配列された場合、各視線誘導標識がタイミングを合わせて点滅する確実さを増すことができる。
【0037】
請求項3に記載したように、蓄電手段として、コンデンサ(キャパシタ)を用いることができる。コンデンサは、二次電池と比べて液漏れ等の恐れが少なく、取扱いが楽で、寿命が長いという利点があり、視線誘導標識の蓄電手段としては向いている。
本発明では、コンデンサの容量と放電電圧を必要なだけ確保するために、直列接続した電気二重層コンデンサを必要な数だけ、並列に接続して用いている。
【0038】
【実施例】
図1は、本発明に係わる標準電波によって点滅のタイミングを取る視線誘導標識の構成を示すブロック図である。
標準電波送信基地局13は、前述したように、茨城県猿島群三和町にあり、送信される電波(搬送波)は、5、8及び10MHzである。本発明では、搬送波としてどの周波数の電波を利用してもよいが、ここでは、5MHzの電波を利用するものとして説明を行う。
【0039】
太陽電池1は、昼夜判別手段6が行う昼夜の判別に基づき、昼間に蓄電手段2を充電する。蓄電手段2は、夜間は言うまでもなく、昼間も制御手段3を初めとする各部が必要とする電力を供給する。
昼夜判別手段6には、CdSセル等の光センサを用いることができる。また、従来の視線誘導標識でも提唱されている如く、太陽電池の起電力を監視することによって、昼夜判別の機能を太陽電池1に兼ねさせてもよい。
制御手段3は、昼夜判別手段6からの出力が夜間を示す信号となってから、発光部5を駆動制御する(点滅させる)。当然、昼夜判別手段6の出力が昼間を示しているときは、発光部5が点滅されることはない。
【0040】
蓄電手段2は、その容量及びサイズを、当業者の所望により設計選択する。一般的には、鉛蓄電池などの充電及び放電可能な電池(二次電池)を用いることが推奨されるが、後述するようにキャパシタ(コンデンサ)を用いてもよい。
【0041】
(標準電波)受信手段4は、所定周波数域の電波(今の場合は、5MHzの電波)を受信できるとともに復調できる機能を有するものなら、どんなものでもよい。例えば、HFラジオ受信機(短波を受信できるAMラジオ)でもよい。
なお、本発明においては、受信手段と言えば標準電波受信手段であることは明らかなので、以後、標準電波受信手段のことを単に受信手段4とも称することにする。
【0042】
周波数検出手段8と言うのは、いわゆるトーン検出を行う回路であり、所定周波数の周期信号を検出する装置である。周波数検出手段8、すなわちトーン検出回路は、例えば、FSK復調器IC及び若干の外付け部品(抵抗器、コンデンサなど)を使用して構成することができる。
周波数検出手段8の機能については、後に詳述する。
【0043】
制御手段3は、受信手段4及びタイマー7からの信号を当業者の設計プログラムに基づき、読み込みに行くとともに、発光部5を駆動制御する。つまり、発光部5を夜間に点滅させる。
制御手段3は、受信手段4からの復調出力を周波数検出手段8を介して適宜読み込み、時刻の同定を行う。時刻の同定と言うのは、タイマー7の計数信号の起算時刻、つまり計数開始の基準となる時刻を定めるということである。
制御手段3としては、例えばマイクロコンピュータシステムを使用することができる。
【0044】
図2は、制御手段の一実施例を示すブロック図である。CPU9、メモリ(ROM10、RAM11)及びクロック7b、I/O12などの周辺装置からなる従来から知られている通常のマイクロコンピュータシステムである。
なお、本発明に係わる標準電波によって点滅のタイミングを取る視線誘導標識の構成要素である制御手段3としてのマイクロコンピュータシステムには、いわゆるワンチップマイコンを用いてもよいことはもちろんである。
【0045】
発光部5に何を用いるかは、当業者の設計上の選択事項であるが、複数個の発光ダイオードを所定形状に配列したLEDモジュールを用いることが、駆動しやすさ、輝度、及び消費電力などの点から推奨される。
【0046】
タイマー7は、所定周波数のパルス信号を出力する装置であり、制御手段3は、該パルス信号と同期して時刻の同定をすること及び該パルス信号のカウントにより所定単位時間毎の時間の経過を計測することができる。
なお、タイマー7は、制御手段3内に設けてもよい。図2に示すように、制御手段にCPU9を備えたマイクロコンピュータシステムを用いるときは、タイマー7は、CPU9の動作周波数の信号を供給するクロック7bに兼ねさせてもよいし、むしろ、その方がシステムを簡素化できるので好ましい。
【0047】
図3は、標準電波(JJY)の秒の表示方法を示す模式図であり、図4は、標準電波の分の表示方法を示す模式図である。
受信手段4は、図3及び図4で示すような変調信号を含んだ電波を受信し、復調して出力する。従って、受信手段4の出力には、5MHzの搬送波は、出てこず、標準電波の送信プログラムに応じた変調信号(変調波)のみが出力されてくる。
【0048】
標準電波に含まれる各種の変調信号、すなわち1分毎の600Hzの分予告信号、1秒毎の1600Hz秒信号または1秒毎の1kHz変調信号を受信すれば、それらの変調信号は、時刻情報を含んでいるので、時間の経過を測定するための基準時刻をセットすることができる。
【0049】
ここで、図3及び図4を参照しつつ、制御手段3の動作について説明する。1秒間中の標準電波は、図3で示すように、次のような送信プログラムで送信されているものとする。
0秒〜59秒までの各正秒の時刻から5ミリ秒間(時刻をtとして、0ミリ秒≦t<5ミリ秒)は、1600Hz変調による秒信号が送信される。正秒から5ミリ秒後から40ミリ秒間(5ミリ秒≦t<45ミリ秒)は、無変調による信号が送信される。正秒から45ミリ秒後から915ミリ秒間(45ミリ秒≦t<960ミリ秒)は、1kHz変調による信号が送信される。正秒から960ミリ秒後から40ミリ秒間(960ミリ秒≦t<1000ミリ秒)は、無変調による信号が送信される。
【0050】
このように、1600Hz及び1kHzの変調信号は、1秒毎に、所定時刻に所定時間だけ送信されてくるので、これらの変調信号の受信を基に、時刻のセットをすることは容易である。
時刻のセットには、どの変調信号を用いてもよいし、変調信号を何サイクル読み込んだ時点で、時刻のセットを行うかも当業者の設計上の選択事項である。
【0051】
今、周波数検出手段8が所定周波数の周期信号を非検出の状態であるときは、Hレベル信号を出力するように設計されているものとするなら、つまりアクティブローなら、1kHzもしくは1600Hzの周期信号が入力してくると、その入力期間中、出力がLレベルとなるように周波数検出手段8を構成しておくことが可能である。
周波数検出手段8の出力がHレベルからLレベルへ切り替わり、所定時間Lレベルのままなら、制御手段3は、5MHzの搬送波に1kHzもしくは1600Hz変調信号が掛けられている電波を受信したものと判断することができる。
さらに、周波数検出手段8の出力が1秒毎に、HレベルからLレベルへ切り替わるなら、該変調信号が掛けられている電波、すなわち標準電波を受信したものと確実に見なすことが可能である。
【0052】
作用の欄で記述したように、1kHzの変調信号は、送信されない時間帯がある。もし、1kHzの変調信号をタイマー7の計数開始時刻の設定に利用したければ、最大でも約5分間待てばよいわけである。つまり、CPU9は、周波数検出手段8の出力を約5分間以上続けて読み込み続ければ、1KHzの変調信号検出を示す信号を受け取ることができる。
【0053】
本発明に係わる標準電波によってタイミングを取る視線誘導標識は、標準電波の600Hzの変調信号を利用して点滅のタイミングを取ることもできる。
受信手段4で受信した変調信号を含む5MHzの標準電波は、復調され、600Hzの周期信号のトーン検出を行うように設計された周波数検出手段8へ出力される。制御手段3は、当業者が定めるプログラムに従い、周波数検出手段8の出力を読み取りに行く。
【0054】
制御手段3が周波数検出手段8からの信号を入力させているとき、非検出のHレベルから検出のLレベルへ信号が切り替わり、Lレベルの信号が655ミリ秒間続いたとすれば、600Hzの分予告信号が受信されたと推定できる。周波数検出手段8の出力が非検出のHレベルに戻った時刻から59.345秒後に再び周波数検出手段8の出力がHレベルからLレベルに切り替わり、Lレベルの信号が655ミリ秒間続いたら、600Hz変調信号受信の判断及び600Hz変調信号に基づくタイマー7による時間経過の計数開始時刻をセットできる。
【0055】
要するに、制御手段3は、周波数検出手段8の600Hzの分予告信号検出を示す出力を二度読みしているわけである。もちろん、三度以上読みことで、600Hz変調信号の検出を判断してもよい。
【0056】
このように、ある基準時刻からの時間の経過を計測するためのタイマー7の計数信号の計数開始時刻が標準電波を参照して定められ、記録される。
次に制御手段3(図2ではCPU9)は、タイマー7(クロック7b)からの計数信号をカウントすることによって、時間の経過を計測する。この時間の経過は、経過時間の計測を開始するための基準時刻を起点として、標準電波の変調信号送信の繰り返し周期を考慮して当業者が定める所定単位時間毎に行われる。
【0057】
昼夜判別手段6が夜間を示す信号を出力し、制御手段3がそのことを認識すると、計数開始時刻を起点とする所定単位時間経過毎に発光部5を点滅させる。
【0058】
請求項1の発明において、時間の経過の計測における所定単位時間は、600Hzの変調信号を利用するものとして、例えば、次のようにセットしてもよい。
600Hzの分予告信号を受信し終わる時刻、つまり各正分の300ミリ秒前を時間の経過の起点(基準時刻)とするとすれば、時間経過計測のための単位時間を1分間とし、1分間ごとに制御手段3が発光5部を制御駆動することが容易にできる。例えば、600Hzの変調信号の受信期間の終了時刻(正分の300ミリ秒前)を起点として、発光部5を0.5秒点灯、2.5秒消灯の動作を1分間に20回繰り返すというような制御ができる。
すなわち、3秒間に1回の点滅を20回行わせれば、ここでの時間経過計測のための単位時間である1分間毎に発光部5を制御駆動したことになる。
【0059】
本発明に係わる標準電波によってタイミングを取る視線誘導標識が複数台配列されているとすると、各々の発光部5は、同時に点灯し同時に消灯、すなわちタイミングを合わせて点滅しているように見える。
【0060】
請求項2の標準電波によりタイミングを取る視線誘導標識においては、制御手段3は、昼間だけ、受信手段4の信号を入力させる。従って、受信手段4は、昼間だけ動作させるようにしておくことが推奨される。
制御手段3は、所定の時間間隔毎に、所定時間、受信手段4の出力を読み取りに行く。例えば、30分とか1時間毎に受信手段4の信号を読み取りに行き、そのたびにタイマー7の計数信号カウントの基準時刻を更新する。
従って、ノイズ電波による誤受信によって基準時刻をセットする可能性を低くくすることができる。
【0061】
タイマー7は、所定周期の計数信号を出力する。制御手段3は、前記基準時刻から計数信号を積算していき、計数信号の積算が1秒間になるごとに、新たに計数信号のカウントを続ける。つまり、1秒間を単位として時間の経過を計測していくわけである。
【0062】
昼夜判別手段6が夜を示す信号を出力すると、制御手段3は、上述した積算基準時刻(計数開始時刻)からの1秒間単位の計数を引き続き続けるとともに、積算基準時刻からの1秒間単位の時間が経過するごとに、発光部5を点滅させる。例えば、発光部5を10ミリ秒点灯させ、990ミリ秒消灯させる動作を繰り返す。
このように、発光部5が1秒周期で点滅するとするなら、1秒単位の時間経過を計測するに際しての基準時刻さえ所定時刻であれば、一連の視線誘導標識の発光部の点滅のタイミングを合わせることができることになる。
【0063】
図5は、周波数検出手段の機能を説明するためのタイミングチャートである。受信手段4の復調出力は、600Hz、1kHzまたは1600Hzの変調信号を含んでいる。これらの変調信号のうち、当業者が選択する周波数の信号を検出するように周波数検出手段8を設計しておく。
受信手段4の復調出力(図5の上の波形)が周波数検出手段8に入力してくると、Hレベルであった周波数検出手段8の出力(図5の下の波形)がLレベルとなる。
【0064】
受信手段4が1回の変調信号を受信した時間をτとするなら、周波数検出手段8がLレベルとなっている時間Dは、τと等しいかほぼ等しくなるように周波数検出手段8を設計することができる。
経過時間の計測を開始するための基準時刻は、周波数検出手段8の出力の立ち下がり時刻からの所定時間経過時刻にてセットしてもよいし、立ち上がり時刻と同期してセットするようにしてもよい。
【0065】
図6は、周波数検出手段の出力波形を示す模式図である。周波数検出手段8は、1kHzの変調信号を検出するものとする(アクティブロー)。
請求項1及び請求項2の発明において、1kHzの変調信号を利用して経過時間の計測を開始するための基準時刻のセットの一例を図6を参照して説明する。
【0066】
制御手段3が周波数検出手段8の出力を読み込みに行ったとき(イ)、1kHzの変調信号が検出されており、周波数検出手段8の出力はLレベルであった。正秒の40ミリ秒前には、1kHz変調信号は、送信されて来なくなるので、周波数検出手段8の出力は、Hレベルとなる。85ミリ秒後、1kHz変調信号受信及び入力により周波数検出手段8の出力は、Lレベルとなる(ロ)。時刻ロから915ミリ秒後に周波数検出手段8の出力はHレベルとなり、時刻ロから1000ミリ秒つまり1秒後に周波数検出手段8の出力はLレベルとなる(ハ)。このように、1秒間隔(つまりロハ間)で周波数検出手段8の出力がLレベルとなったことを制御手段3が認識すると、制御手段3が2度目のLレベル取り込み時刻である時刻ハから所定時間後、例えば705ミリ秒後を計数開始の基準時刻Bとすることができる。
【0067】
図7は、蓄電手段の一実施例を示すブロック図である。本発明に係わる標準電波によって点滅のタイミングを取る視線誘導標識は、請求項3に記載したように、蓄電手段2として、直列接続したコンデンサを並列に接続したものを使用してもよい。コンデンサは、電気二重層コンデンサを使用している。
直列接続するコンデンサの数は、放電電圧を、並列接続するコンデンサ群の数は、電気容量を勘案して決めればよい。
【0068】
【発明の効果】
本発明に係わる標準電波によって点滅のタイミングを取る視線誘導標識は、上述してきたように構成されているので、次に述べるような効果を奏する。
標準電波を受信する受信手段を具備しているが、電波を送信する送信手段は、全く必要ない。よって、構成が簡易であり、低コストで、設計製作ができる。また、視線誘導標識を配列するに際しても順番とか配置とかを全く考慮する必要もないので、設置の際に便利である。
【0069】
また、本発明に係わる標準電波によって点滅のタイミングを取る視線誘導標識が2台以上配列された場合、請求項1の発明では当業者が定める単位時間毎に、請求項2の発明では1秒間毎に、各々の発光部がタイミングを合わせて点滅するので、ドライバーを惑わすことなく、視線の誘導ができる。
【0070】
請求項3の発明は、コンデンサを蓄電手段として使用しているので、二次電池を蓄電手段として使用する場合よりも、小型の請求項1または請求項2の視線誘導標識を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係わる標準電波によって点滅のタイミングを取る視線誘導標識の構成を示すブロック図
【図2】制御手段の一実施例を示すブロック図
【図3】標準電波(JJY)の秒の表示方法を示す模式図
【図4】標準電波(JJY)の分の表示方法を示す模式図
【図5】周波数検出手段の機能を説明するためのタイミングチャート
【図6】周波数検出手段の出力波形を示す模式図
【図7】蓄電手段の一実施例を示すブロック図
【符号の説明】
1 太陽電池
2 蓄電手段
3 制御手段
4 (標準電波)受信手段
5 発光部
6 昼夜判別手段
7 タイマー
7b クロック
8 周波数検出手段
9 CPU
10 ROM
11 RAM
12 I/O(入出力インタフェース装置)
13 標準電波送信基地局
B 計数開始の基準時刻
D 周波数検出手段8がLレベルとなっている時間(検出時間)
イ 制御手段の(周波数検出手段の出力)読み込み開始時刻
ロ (周波数検出手段の出力の)立ち下がり時刻
ハ (時刻ロの1秒後の)立ち下がり時刻
τ 受信手段4が1回の変調信号を受信した時間(変調信号受信時間)
Claims (3)
- 太陽電池、蓄電手段及び昼夜判別手段を有し、昼間は、前記太陽電池で前記蓄電手段を充電し、夜間は、前記蓄電手段から供給される電流によって発光部を駆動する自発光式の視線誘導標識において、
標準電波を受信し、かつ前記標準電波に掛けられている変調信号を復調する機能を有する標準電波受信手段、
前記標準電波受信手段から出力される信号から所定周波数の信号を検出する周波数検出手段、
所定周期の計数信号を出力するタイマー、
前記周波数検出手段の出力を読み取りに行き、前記所定周波数の信号を検出したことを示す信号を読み込んだ際には、経過時間の計測を開始するための基準時刻を前記所定周波数の信号を検出したことを示す信号に基づいて設定するとともに、前記基準時刻からの所定単位時間毎の時間の経過を前記計数信号により計測していき、前記昼夜判別手段から夜間を示す信号が入力したことを確認した後、前記基準時刻からの所定単位時間毎の時間の経過に基づいて、前記発光部を点滅させる制御手段、
を具備して成る標準電波によって点滅のタイミングを取る視線誘導標識。 - 太陽電池、蓄電手段及び昼夜判別手段を有し、昼間は、前記太陽電池で前記蓄電手段を充電し、夜間は、前記蓄電手段から供給される電流によって発光部を駆動する自発光式の視線誘導標識において、
標準電波を受信し、かつ前記標準電波に掛けられている変調信号を復調する機能を有する標準電波受信手段、
前記標準電波受信手段から出力される信号から所定周波数の信号を検出する周波数検出手段、
所定周期の計数信号を出力するタイマー、
前記昼夜判別手段から昼間を示す信号が出力されているときは、前記周波数検出手段の出力を所定時間間隔毎に読み取りに行き、前記所定周波数の信号を検出したことを示す信号を読み込んだ際には、経過時間の計測を開始するための基準時刻を前記所定周波数の信号を検出したことを示す信号に基づいてその都度設定更新するとともに、昼間において最後に設定更新された前記基準時刻からの1秒間毎の時間の経過を前記計数信号により計測していき、前記昼夜判別手段から夜間を示す信号が入力したことを確認した後、前記基準時刻からの1秒間毎の時間の経過に基づいて、前記発光部を点滅させる制御手段、
を具備して成る標準電波によって点滅のタイミングを取る視線誘導標識。 - 前記蓄電手段は、直列接続された電気二重層コンデンサを並列接続したものであることを特徴とする請求項1または請求項2の標準電波によって点滅のタイミングを取る視線誘導標識。
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