JP3686994B2 - 業務仲介システム,業務仲介方法,及びコンピュータ可読媒体 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、最終結果物に到るまでの工程が様々な業種の複数業者によって担当される業界において、発注者に対して最終結果物に到るまでの各業種の業者を自ら選択する機会を与えることができる業務仲介システム,このような業務仲介の方法,コンピュータを業務仲介システムとして作動させるためのプログラムが格納されたコンピュータ可読媒体に、関する。
【0002】
【従来の技術】
近年のインターネット等の通信ネットワークの発展に伴い、オンラインにて各種取引を行うことが、一般的になっている。このようなオンラインでの各種取引は、発注側にとっては、受注可能業者を探して見積りを取る手間を省けるというメリットがあり、また、受注側にとっては、営業網を整備して営業を行う手間を省けるというメリットがあり、さらに、双方にとって、相手方との折衝に時間と人材とを割く必要がないというメリットがあるので、今後とも益々発展すると予測できる。
【0003】
このようなオンライン取引によるメリットは、最終結果物に到るまでの工程が様々な業種の複数業者によって担当される業界にも、享受されるべきである。このような業界の一例として、成形業界がある。この成形業界に属する業種を図94に示す。この図94に示されるように、成形業界の中心となる「成形」業種の業者は、「成形機新(新品成形機販売)」業種の業者や「成形機古(中古成形機販売)」業種の業者から成形機を仕入れるとともに、この成形機の運用に必要な周辺機器を「周辺機器(温調機,取り出し機)」業種の業者から仕入れる。さらに、「成型品発注」者から受注した成型品を型取るための金型を「金型制作」業種の業者から仕入れ、その成型品の原料を「樹脂」業種の業者から仕入れるとともに、その他の消耗品を「消耗品」業種の業者から仕入れる。なお、「金型制作」業種の業者は、金型の設計を「金型設計」業種の業者に依頼する。また、「成形」業種の業者が製造した成型品は、「検査・梱包」業種の業者によって検査され、梱包される。なお、この「検査・梱包」業種の業者は、この梱包に必要な梱包材を「梱包材」業種の業者から仕入れる。さらに、梱包された成型品は、「配送」業種の業者の手によって、「成型品発注」者へ、納品されるのである。成形業界には、通常、これら各種業種毎に複数の競合業者が属している。また、同一業者が複数の業種を業務範囲としている場合もある。
【0004】
従来、「成型品発注」元が成型品の発注をしようとする者には、「成形」業種の複数業者の中から一つの業者を選び出し、この業者に対して、発注仕様(希望納期,個数,希望総金額,希望精度)を指定して、発注を行っていた。すると、受注した「成形」業種の業者は、発注仕様を満たすことができる金型を製造可能な「金型制作」業種の業者を自ら選択するとともに、発注仕様(納期、仕入価格,精度)を自ら設定して、選択した業者に対して金型の発注を行う。同様に、発注条件を満たすことができる原料を販売している「樹脂」業種の業者を自ら選択するとともに、発注仕様(納期、分量,仕入れ価格)を自ら設定して、選択した業者に対して原料の発注を行う。なお、金型を受注した業者は、発注仕様を満たすことができる金型設計を行い得る「金型設計」業種の業者を自ら選択して、発注仕様(納期,仕入価格,精度)を自ら設定して、選択した業者に対して設計を依頼する。このような業者間の取引形態において、受注側(即ち、受注したモノを発注側へ納入する側)を「川上」と称し、発注側(即ち、発注したモノを受領する側)を「川下」と称する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、このような業者間の取引形態が採られている業界において、上述したようなオンライン取引を単純に導入したとしても、実現されるビジネスモデルは、単に、各業者間の取引をオンラインで行うといったものでしかない。従って、受注した業者は、発注側の業者から提示された発注仕様を満たしつつ自らの利益を最大限確保できるように川上の業者を選択しなければならないので、本業(即ち、「成形」)以外の部分で負担を被ってしまう。また、発注者は、通常、発注先の業者がどの川上業者を選択するのかについて干渉する機会を有さないので、コストや精度や納期を向上することができる川上業者が他にあったとしても、これら川上業者を選択させてコストや精度は納期を向上させることができない。
【0006】
そこで、本発明の課題は、一つの最終結果物発注しようとする発注者に対して、その最終結果物の製造過程における一部又は全部の工程を行う業者との間の業務仲介を行う業務仲介システム、このような業務仲介方法,コンピュータを業務仲介システムとして作動させるためのプログラムを格納したコンピュータ可読媒体を、提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記各課題を解決するために案出された本発明による業務仲介システムは、最終結果物の生成に至る工程が複数業種の複数業者によって担当される業界において当該最終結果物を発注する発注者に対して受注可能な業者を提示する業務仲介システムであって、各業種毎に、その業種によって生成される結果物としての生産品又は情報,及び、その業種において生産品を生産するため若しくはサービスを提供するために当該業種の業者に提供される物品又は情報を含む受注条件を保持するサプライチェーンモデルデータベースと、各業者毎に、その業者の業務範囲として登録される業種を保持する業者データベースとを格納する格納媒体と、発注時に発注者が業者に提供する物品又は情報を示す発注条件と発注者が発注する前記最終結果物としての発注物とを検索条件とした検索要求を受け付ける検索受付部と、前記検索受付部が前記検索要求を受け付けたときには前記サプライチェーンモデルデータベースを検索することにより、前記発注条件と前記サプライチェーンモデルデータベースの受注条件とが一致する全ての業種を夫々ルートの業種として特定し、各ルートの業種毎に、そのルートの業種によって生産される結果物が前記発注物と一致する場合には、当該ルートの業種をサプライチェーンとして特定し、当該ルートの業種によって生産される結果物が前記発注物と一致しない場合には、当該ルートの業種によって生産される結果物を受注条件とする業種を全て特定し、前記ルートの業種を起点として前記特定された業種に繋げた業種の繋がりを作成した後に、前記業種の繋がりにおける全ての末端の業種によって生産される結果物を前記サプライチェーンモデルデータベースから読み出し、この読み出した結果物の全体集合及び全ての部分集合を作成し、作成した各集合毎に、その集合に属する結果物に受注条件が一致する業種を全て特定し、特定した各業種毎に、前記業種の繋がりにおける当該特定した業種の受注条件の何れかに合致する結果物を夫々生産する各末端の業種に夫々繋げる処理を行った上で、新たに繋げた何れかの末端の業種によって生産される結果物が前記発注物と一致するか否かをチェックする処理を、新たに繋げた何れかの末端の業種によって生産される結果物が前記発注物と一致するまで繰り返し、新たに繋げた何れかの末端の業種によって生産される結果物が前記発注物と一致した場合には、前記ルートの業種からその末端に至る業種の繋がりをサプライチェーンとして特定し、前記サプライチェーンを構成する業種に対応した業者を前記業者データベースから検索し、前記サプライチェーンにおける業種の繋がり通りに各業者を並べた業者順列を作成する検索部と、前記検索部によって作成された業者順列を発注者に提示する提示部とを、備えることを特徴とする。
【0008】
同様に、本発明による業務仲介方法は、最終結果物の生成に至る工程が複数業種の複数業者によって担当される業界において当該最終結果物を発注する発注者に対して受注可能な業者を提示する業務仲介方法であって、各業種毎に、その業種によって生成される結果物としての生産品又は情報,及び、その業種において生産品を生産するため若しくはサービスを提供するために当該業種の業者に提供される物品又は情報を含む受注条件を保持するサプライチェーンモデルデータベースと、各業者毎に、その業者の業務範囲として登録される業種を保持する業者データベースとを格納する格納媒体を有するコンピュータが、発注時に発注者が業者に提供する物品又は情報を示す発注条件と発注者が発注する前記最終結果物としての発注物とを検索条件とした発注者からの検索要求を受け付け、前記コンピュータは、前記サプライチェーンモデルデータベースを検索することにより、前記発注条件と前記サプライチェーンモデルデータベースの受注条件とが一致する全ての業種を夫々ルートの業種として特定し、各ルートの業種毎に、そのルートの業種によって生産される結果物が前記発注物と一致する場合には、当該ルートの業種をサプライチェーンとして特定し、当該ルートの業種によって生産される結果物が前記発注物と一致しない場合には、当該ルートの業種によって生産される結果物を受注条件とする業種を全て特定し、前記ルートの業種を起点として前記特定された業種に繋げた業種の繋がりを作成した後に、前記業種の繋がりにおける全ての末端の業種によって生産される結果物を前記サプライチェーンモデルデータベースから読み出し、この読み出した結果物の全体集合及び全ての部分集合を作成し、作成した各集合毎に、その集合に属する結果物に受注条件が一致する業種を全て特定し、特定した各業種毎に、前記業種の繋がりにおける当該特定した業種の受注条件の何れかに合致する結果物を夫々生産する各末端の業種に夫々繋げる処理を行った上で、新たに繋げた何れかの末端の業種によって生産される結果物が前記発注物と一致するか否かをチェックする処理を、新たに繋げた何れかの末端の業種によって生産される結果物が前記発注物と一致するまで繰り返し、新たに繋げた何れかの末端の業種によって生産される結果物が前記発注物と一致した場合には、前記ルートの業種からその末端に至る業種の繋がりをサプライチェーンとして特定し、前記コンピュータは、前記サプライチェーンを構成する業種に対応した業者を前記業者データベースから検索し、前記サプライチェーンにおける業種の繋がり通りに各業者を並べた業者順列を、作成し、前記コンピュータは、作成した業者順列を発注者に提示することを、特徴とする。
【0009】
同様に、本発明によるコンピュータ可読媒体に格納されたプログラムは、コンピュータに対して、各業種毎に、その業種によって生成される結果物としての生産品又は情報,及び、その業種において生産品を生産するため若しくはサービスを提供するために当該業種の業者に提供される物品又は情報を含む受注条件を保持するサプライチェーンモデルデータベースと、各業者毎に、その業者の業務範囲として登録される業種を保持する業者データベースとをアクセスさせ、前記発注条件と前記サプライチェーンモデルデータベースの受注条件とが一致する全ての業種を夫々ルートの業種として特定させ、各ルートの業種毎に、そのルートの業種によって生産される結果物が前記発注物と一致する場合には、当該ルートの業種をサプライチェーンとして特定させ、当該ルートの業種によって生産される結果物が前記発注物と一致しない場合には、当該ルートの業種によって生産される結果物を受注条件とする業種を全て特定させ、前記ルートの業種を起点として前記特定された業種に繋げた業種の繋がりを作成した後に、前記業種の繋がりにおける全ての末端の業種によって生産される結果物を前記サプライチェーンモデルデータベースから読み出し、この読み出した結果物の全体集合及び全ての部分集合を作成させ、作成した各集合毎に、その集合に属する結果物に受注条件が一致する業種を全て特定させ、特定した各業種毎に、前記業種の繋がりにおける当該特定した業種の受注条件の何れかに合致する結果物を夫々生産する各末端の業種に夫々繋げる処理を行わせた上で、新たに繋げた何れかの末端の業種によって生産される結果物が前記発注物と一致するか否かをチェックする処理を、新たに繋げた何れかの末端の業種によって生産される結果物が前記発注物と一致するまで繰り返させ、新たに繋げた何れかの末端の業種によって生産される結果物が前記発注物と一致した場合には、前記ルートの業種からその末端に至る業種の繋がりをサプライチェーンとして特定させ、前記サプライチェーンを構成する業種に対応した業者を前記業者データベースから検索させ、前記サプライチェーンにおける業種の繋がり通りに各業者を並べた業者順列を作成させ、作成された前記業者順列を発注者に提示させることを、特徴とする。
【0010】
これらのように構成されると、発注者は、最終結果物を直接生成する業者の候補のみでなく、その業者に受注条件としての材料や原料や道具を生産物として納入する業者等、川上の業者の候補をも、業者順列として、一括して調べることができる。従って、自らの意志等に基づいて、最川上の業者から最川下の業者までを自ら選択して、夫々の業種の業務を発注することができる。その結果、全体としてのコストを下げたり、精度を上げたり、納期を早めたりすることが、可能となる。
【0011】
なお、発注者による発注先業者の選択の幅を広げるためには、このような業者順列が複数提示されることが望ましい。また、発注者による発注先業者の選択を容易にするには、それら各発注先業者の能力値をも表示することが望ましい。この場合、業者順列に含まれる全業者の能力値に基づいて、その全体値が自動的に計算されて提示されれば、業者順列単位で発注を行う発注者にとって、全体としてのコストがどのように下がるのか、全体としての精度がどの程度向上するのか、又はK全体としての納期がどの程度早まるのかを直接的に知ることができるので、業種順列を選択するための目安として非常に有意義である。なお、発注者が重視する能力値が様々である場合には、能力値の種類は複数であることが望ましい。その場合、発注者が選択した種類の能力値の全体値によって、複数の業者順列をソートして、その順に提示するようにすれば、発注者にとって最も望ましい業者順列を提示することが可能となる。
【0012】
また、能力値の全体値の限度値を、発注者が検索条件として任意に指定できるようにしておけば、能力値の全体値がこの限度値を満たさない業者順列を直ちに削除することができるので、発注者を満足させることができないことが明らかな業者順列を発注者に提示してしまう無駄を、省くことができる。
【0013】
また、データベースに格納された各情報に基づいて、その能力値の全体値が限度値を満足する全ての業者順列を作成し、何れの業者順列にも含まれなかった業者を逸注情報として記録するようにしておけば、この業者は、自らの能力値が不足していることを認識することができるので、その不足している能力値を向上させための契機となり得る。なお、この逸注情報は、適宜、様々な集計方法に従って集計されて、その集計結果が提示されることが望ましい。その集計結果は、その業者やその業者に対する営業を行おうとする業者に対して、これらの者が希望した際に、また、定期的に提示されるようにすれば良い。また、提示の方法としては、コンピュータの画面上への表示であっても良いし、電子メールであっても良い。
【0014】
さらに、発注者が選択した業者順列に属する各業者に対して見積もりを依頼するように構成しても良いし、もう一歩進めて、発注者が選択した業者順列に属する各業者に対して発注を行うように構成しても良い。後者の場合、発注がなされた業者の情報を発注情報として集計すれば、その業者のシェアを知ることができる。また、この発注情報を、上述した逸注情報と同様に、提示するようにしても良い。この場合、発注情報と逸注情報を組み合わせて集計すれば、情報の付加価値が更に向上する。
【0015】
また、本発明において、業者順列は、発注条件を受注条件とするとともに最終結果物を結果物とする業種に対応付けられた一業者のみからも構成され得るが、本発明の利点が最も明らかになるのは、業者順列が複数業者から構成される場合である。
【0016】
なお、発注条件や受注条件は、材料や部品や道具のようにその業者に持ち込まれる有体物の他、設計図に表された情報等の無体物も含む。同様に、結果物や最終結果物も、機械や部品や製品等の有体物の他、設計図に表される情報等の無体物を、含んでいる。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、図面に基づいて、本発明の実施の形態を説明する。なお、本発明が実施され得る業界は、最終結果物に到るまでの工程が様々な業種の複数業者によって担当される業界であればどのような業界でも構わないが、ここでは、最終結果物が樹脂成型品である成形業界に適用されるものとして、説明を行う。
(業務仲介システムの構成)
図1は、本発明による業務仲介システムの実施の形態を示すブロック図である。この図1に示されるように、この業務仲介システムは、インターネットN上に構築されたサーバ−クライアントシステムであり、インターネットNを介して相互に通信可能に接続された一台のホストコンピュータ1,及び、複数台(図1においては1台のみ図示)のクライアントコンピュータ2から、構成されている。ホストコンピュータ1は、この業務仲介システムを運営するプロバイダに設置されている。そして、本実施形態においては、このプロバイダは、「新規成形機」業種の業者であるものと想定されている。一方、クライアントコンピュータ2は、多数の発注側業者や多数の受注側業者,及び、上記プロバイダとしての業者における営業部門に、夫々、設置されている。
【0018】
各クライアントコンピュータ2は、端末装置として利用される通常のパーソナルコンピュータであり、互いにバスBによって接続されたCPU20,通信アダプタ21.ディスプレイ22,入力装置23,RAM24及びハードディスク25から、構成されている。これらのうち、CPU20は、このクライアントコンピュータ2全体を制御する中央処理装置である。また、通信アダプタ21は、インターネットNが構築されている回線とのインターフェースをなすモデム等である。ディスプレイ22は、CPU20によって生成された画像を表示する表示装置である。入力装置23は、キーボード及びマウスからなる。RAM24は、CPU20が上述した様な各種プログラムを実行するに際しての作業領域が展開される主記憶装置である。
【0019】
ハードディスク25は、CPU20によって読み出されて実行される各種プログラムを、格納している。このハードディスク25が格納しているプログラムには、通信アダプタ21を介してホストコンピュータ1との間でTCP/IPに従った通信を行う機能を含むオペレーティングシステム、このオペレーティングシステムの通信機能を用いてホストコンピュータ1に対して各種メッセージ(URL等)を送信するとともにこれらメッセージに応じてホストコンピュータ1が送信して来たWebコンテンツ(HTML文書,JPEGやGIF等の画像ファイル)を表示するWebブラウザ27を含む。
【0020】
一方、ホストコンピュータ1は、サーバ装置として用いられるコンピュータであり、互いにバスBによって接続されたCPU10,通信アダプタ11,RAM12及びハードディスク13から、構成されている。これらのうち、CPU10は、このホストコンピュータ1全体の制御を行う中央処理装置である。また、RAM12は、CPU10が各種処理を実行するに際しての作業領域が展開される主記憶装置である。なお、RAM12内の一部は、HTMLを動的に作成する際にソースとなる情報を蓄積するための表示バッファ(第1領域及び第2領域)12aとして、機能する。また、通信アダプタ11は、インターネットNが構築されている回線とのインターフェースをなすモデム等である。
【0021】
ハードディスク13は、CPU20によって読み出されて実行される各種プログラム及び各種データを、格納している。このハードディスク13が格納しているデータには、業者データベース16,成形機データベース17,サプライチェーンモデルデータベース18,業務仲介データベース19が、含まれている。また、データの一種であるHTMLを格納するために、HTML格納領域30が確保されている。また、このハードディスク13が格納しているプログラムには、通信アダプタ11を介して各クライアントコンピュータ2との間でTCP/IPに従った通信を行う機能を含むオペレーティングシステム(図示略)の他、クライアントコンピュータ2から送信されて来たメッセージに対応した情報を返答するサーバプログラム及び幾つかのアプリケーションプログラムが、含まれている。
【0022】
サーバプログラムは、CPU10によって実行されることにより、クライアントコンピュータ2からのメッセージがハードディスク13内に格納されているWebコンテンツ15のURLを指定するものであった場合には、そのURLによって示されるWebコンテンツ15を、メッセージ送信元のクライアントコンピュータ2へ返送する。
【0023】
サーバプログラムは、メッセージが所定の型式である場合には、メッセージの内容に対応した処理を、CGI(コモン・ゲートウェイ・インタフェース)を介して各種アプリケーションプログラム(CGIプログラム)に依頼するとともに、依頼先のアプリケーションプログラムが処理結果を通知してくると、この処理結果をメッセージ送信元のクライアントコンピュータ2へ返送する。これら各種CGIプラグラムのうちの幾つかが、業者データベース16,成形機データベース17,サプライチェーンモデルデータベース18,業務仲介データベース19,HTML格納領域30にアクセス(データ読み出し及びデータ書き込み)して、必要な情報を生成するアプリケーションプログラムである。従って、以後においては、これらサーバプログラム,CGI及びCGIプログラムが全体としてなす機能の事を、「業務仲介サーバ14」と称するものとする。なお、業務仲介サーバ14は、各クライアントのブラウザ27から要求がある毎に起動するので、CPU10(又はRAM12)上に複数存在する場合もあり得る。また、CGIプログラムのうちの他の一つは、業務仲介サーバ14から依頼を受けると起動して、依頼元の業務仲介サーバ14から独立して各クライアントからの応答(見積解答)を管理する見積管理CGI15である。これら業務仲介サーバ14及び見積管理CGI15の動作については、図13乃至図39のフローチャートに基づいて、後で詳しく説明する。さらに、CGIプログラムのうちの他の一つは、業務仲介サーバ14から依頼を受けると起動して、会員間の受発注の管理を代行するための発注・納品管理システム31である。この発注・納品管理システム31の動作については、依頼を行う仲介サーバ14の動作の説明とともに、後で詳しく説明する。
【0024】
さらに、ハードディスク13に格納されているアプリケーションプログラムには、自動月報配信プログラム32が、含まれている。この自動月報配信プログラム32は、毎月末の夜間に自動実行されて、この業務仲介システムに受注側業者として登録されている各業者毎に、その月における受注状況をまとめた月報を送信する(通知部に相当)。この自動月報配信プログラム32の動作についても、後で詳しく説明する。
【0025】
業者データベース16は、この業務仲介システムに会員として登録されている業者(発注側業者及び受注側業者)についての情報を格納しているリレーショナルデータベースである。図2に示されるように、この業者データベース16内には、各会員毎に、その業者の全体的な情報を保持する会社レコードが、最上位階層のレコードとして格納されている。各会社レコードに保持される情報の項目を、図3に示す。この図3に示されるように、各会社レコードには、その業者の「会社名(文字列)」と、その業者の「会社案内コメント(文字列)」と、連絡先としての「担当者名(文字列)」,「住所(文字列)」,「電話番号(TEL:文字列)」,「ファックス番号(FAX:文字列)」及び「電子メールアドレス(e-mail:文字列)」と、その業者の業務範囲のうち当該業務仲介システムに登録されている「登録業種数(整数)」と、個々の登録業種の識別情報(業種:予め設定されている業種コード)と、その業者の「最大生産能力(1日あたりの生産個数を示す整数)」と、その業者がその製品に出すことができる「最高精度(実数[単位はμm])」と、その業者の「保有設備数(整数)」と、その業者に付与された「パスワード(文字列)」と、その業者の取引口座の「銀行口座番号(文字列)」とが、項目として含まれている。なお、以上に挙げた会社レコード内の各項目には、対象となる業者が受注側であればその全てに具体値が書き込まれるが、対象となる業者が発注側であれば、「登録業種数」以下は空欄のままとなる。
【0026】
また、「保有設備数」が1以上である場合には、「会社名」をキーとして、図4に示されるような保有設備レコードが、業者データベース16内に格納される。この保有設備レコードには、キーとしての「会社名」と、個々の保有設備についての「設備種別(予め設定されている設備コード)」,「設備型式(文字列)」及び「設備メーカー(予め設定されているメーカーコード)」の各項目からなり上記「保有設備数」と同回数だけ繰り返されるエントリとが、含まれている。
【0027】
さらに、「登録業種数」が1以上である場合には、各「業種」をキーとして、1以上の業種レコードが、業種データベース16内に格納される。各業種レコードは、図5,図7及び図9に示されるように、リンク先の会社レコード中の「会社名」と同じ文字列が登録される「会社名」と、キーとしての「業種」と,見積もり条件の数を示す「条件・見積もり数(整数)」とが、含まれている。図5に示される例は、図3の会社レコード中の「業種」=“金型”をキーとして格納されている業種レコードであり、その「条件・見積もり数」は“3”通りとなっている。また、図7に示される例は、図3の会社レコード中の「業種」=“金型設計”をキーとして格納されている業種レコードであり、その「条件・見積もり数」は“1”通りとなっている。また、図9に示される例は、図3の会社レコード中の「業種」=“金型製作”をキーとして格納されている業種レコードであり、その「条件・見積もり数」は“3”通りとなっている。このような「条件・見積もり数」は、受注個数に依って単価が変わる場合に、複数通り設定される。
【0028】
これら各業種レコードには、更に、「業種」をキーとして、夫々、条件・見積もりレコードがリンクしている。各条件・見積レコードは、図6,図8及び図10に示されるように、リンク先の業種レコード中の「会社名」及び「業種」と夫々同じ文字列が登録される「会社名」及び「業種」と、個々の見積もり条件を構成するとともにその業者が業務を遂行する際の能力値に相当する「生産数量下限(整数[単位は個])」,「生産数量上限(整数[単位は個])」,「生産精度下限(実数[単位はμm])」,「生産精度上限(実数[単位はμm])」,「最短納期(実数[単位は日])」及び単価(一個当たりの値段[単位は円])からなり上記「条件・見積もり数」と同回数だけ繰り返されるエントリとが、含まれている。なお、図6に示される例は、図5の業種レコードにリンクした条件・見積もりレコードであり、図8に示される例は、図7の業種レコードにリンクした条件・見積もりレコードであり、図10に示される例は、図9の業種レコードにリンクした条件・見積もりレコードである。図8に示される「業種」=“金型設計”についての条件・見積もりレコード内において「生産精度下限」及び「生産精度上限」が夫々空白となっているのは、設計内容はそれ自体が精度の基準となる性格を有するものだからである。また、図6に示される「業種」=“金型”についての条件・見積もりレコード及び図10に示される「業種」=“金型製作”についての条件・見積もりレコードについては、受注個数(「生産数量下限」及び「生産数量上限」)の幅毎に、3通りの見積もり条件(受注個数が多くなるほど単価が安くなるように設定)が登録されている。なお、「業種」=“金型設計”は当然に一品製作であるので、図8に示される条件・見積もりレコードには、一通りの見積もり条件のみが登録されている。
【0029】
成形機データベース17は、この業務仲介システムを運営するプロバイダが販売する各種成形機についてのスペックが夫々登録されているリレーショナルデータベースである。図11に示されるように、この成形機データベース17は、各成形機毎にその型式を定義したメインレコード17aと、このメインレコード17a中の「基本仕様」にポインタが登録されているとともに「型締め圧」及び「最高射出速度」をその内容とする基本仕様レコード17bと、メインレコード17aの「対応成型品」に夫々のポインタが登録されているとともに「成型品(成形される品目名)」,「製品取り数(単位は個数)」,「生産能力(単位は1日当たりの個数)」及び「製品精度(単位はμm)」をその内容とする対応成型品レコード17cとから、構成されている。なお、同一の成形機が複数の成型品を成形可能である場合には、対応成型品レコード17cは、各成型品に対応して複数登録される。
【0030】
サプライチェーンモデルデータベース18は、最終結果物についての見積もり依頼が発注側業者のクライアントコンピュータ2から受け付けられる毎に、発注された最終結果物(この場合、成型品である場合もあるが、金型である場合もある[例えば、成形業種の業者が発注する場合])に係わる最も川上に位置する業種から最も川下に位置する業種(最終結果物を直接生産する業種)に到る業種の繋がり(以下、「サプライチェーン」という)をこの最終結果物の種類に合わせて自動的に生成するための基礎データを、格納している。具体的には、このサプライチェーンモデルデータベース18は、図12に示されるように、成形業界に続する各業種(図94参照)毎に、その業種名(「業種」),その業種によって生成される結果物としての生産品名又は情報名(「生産品」),及び、その業種において生産品を生産するため若しくはサービスを提供するために業者に提供される物品又は情報(「受注条件」)を、一覧している。
【0031】
業務仲介データベース19は、クライアントコンピュータ2から出された見積もり依頼を管理するための仲介データレコード190を、格納して保存するためのデータベースである。従って、初期状態においては、この業務仲介データベース19内に仲介データレコード190はなく、業務仲介サーバ14を実行するCPU10がクライアントコンピュータ2から新規の見積もり依頼を受け付ける毎に、新たな仲介データレコード190が業務仲介データベース19内に生成される。なお、仲介データレコード190中の各項目の詳しい説明は、業務仲介サーバ14による処理の説明の中で行う。
【0032】
HTML格納領域30内には、業務仲介サーバ14を実行しているCPU10が各クライアントコンピュータ2からの要求に応じて送信するHTML文書を保存しておくための領域である。なお、このHTML格納領域30の一部は、当該業務仲介システムに登録されている各会員専用に準備された専用領域となっている。
(業務仲介サーバの処理内容)
次に、上記業務仲介サーバ14に基づいたCPU10の処理内容を、説明する。この説明の中において、“画面を表示する”とは、業務仲介サーバ14を起動させたクライアントコンピュータ2内のブラウザ27に対して画面データを送信し、この画面データに基づいた画像をクライアントコンピュータ2のディスプレイ22に表示させる、という意味である。また、“ボタンが押下された”とは、業務仲介サーバ14を起動させたクライアントコンピュータ2のディスプレイ22上にハイパーリンク付きのボタンのシンボルマークが表示されており、入力装置23に含まれるマウスの動作に従って当該ボタン上にカーソルが重ねられ、その状態において、このマウスのクリックボタンが押下された事を、意味している。同様に、“情報が入力された”とは、業務仲介サーバ14を起動させたクライアントコンピュータ2のディスプレイ22上にテキストボックスが表示されており、入力装置23に含まれるマウスの動作又はキーボードへのキー入力に従って当該テキストボックス内にカーソルが重ねられ、その状態においてキーボードへのキー入力に従って情報が書き込まれた事(ブラウザ27によってその情報が当該テキストボックス内に表示された事)を、意味している。
【0033】
CPU10は、インターネットN経由で何れかのクライアントコンピュータ2から業務仲介システムのホームページ(HTML格納領域30内のHTML文書の一つ)のURLを受信する毎に、業務仲介サーバ14を起動し、この業務仲介サーバ14に従って、図13の処理を開始する。なお、CPU10は、マルチタスク実行可能であるので、業務仲介サーバ14を同時に複数起動して、夫々に基づく処理を並行に実行することが可能である。
【0034】
そして、業務仲介サーバ14に従ったCPU10(以下、単に「業務仲介サーバ14」と表現する)は、処理開始後最初のS001において、当該クライアントコンピュータ2のディスプレイ22に、ホームページを表示させる。このホームページには、そのクライアントコンピュータ2を操作しているユーザーの資格(業者データベース16に登録されているユーザーであるか、登録されていないゲストであるか、当該業務仲介システムのプロバイダとしての業者の営業担当者であるか)に対応付けられた3つのボタンが含まれている。そして、業務仲介サーバ14は、これら3つのボタンのうちの何れかが押下されるのを待ち、何れかのボタンが押下されると、押下されたボタンの種類に基づいて、そのユーザーの資格をチェックする。そして、業務仲介サーバ14は、ユーザーの資格がゲストであれば(ゲストに対応付けられたボタンが押下された場合)処理をS002へ進め、会員であれば処理をS014へ進め、営業担当者であれば処理をS1401へ進める。
【0035】
S002では、業務仲介サーバ14は、クライアントコンピュータ2のディスプレイ22に、システム案内ページを表示させる。このシステム案内ページは、当該業務仲介システムによるサービス内容の説明文を掲載しており、ページを進める事を意味する“NEXT”ボタンを含んでいる。この“NEXT”ボタンが押下されると、業務仲介サーバ14は、S003において、入会申込ページを、クライアントコンピュータ2のディスプレイ22上に表示させる。この入会申込ページは、図2乃至図10に示された業者データベース16中の会社レコード及びそれにリンクしたレコードに登録されるべき各種情報(但し、パスワードを除く)を夫々記入するための多数のテキストボックス,“キャンセル”ボタン,及び“入会申込”ボタンを、含んでいる。そして、業務仲介サーバ14は、“キャンセル”ボタンが押下された場合には、そのまま処理を終了する。
【0036】
一方、“入会申込”ボタンが押下された場合には、業務仲介サーバ14は、S005において、必要な項目が入力されたか否かをチェックする。ここでは、発注のみを行う業者をも会員として登録するため、図3に示す会社レコードの各項目のうち、「会社名」,「会社案内コメント」,「連絡先」及び「銀行口座番号」が、必要項目として設定されている。そして、必要項目が欠落している場合には、業務仲介サーバ14は、S006においてアラームを表示させた後に、処理をS004に戻し、必要項目の補充を待つ。これに対して、必要項目が全て入力されている場合には、業務仲介サーバ14は、処理をS007へ進める。
【0037】
S007では、業務仲介サーバ14は、“受付完了”を示すページを、クライアントコンピュータ2のディスプレイ22上に表示させる。
【0038】
次のS008では、業務仲介サーバ14は、認証処理を実行する。この認証処理は、「銀行口座番号」の名義が「業者名」と一致するかどうかを銀行に問い合わせたり、第三者である信用調査機関に問い合わせることによって、行われる。そして、業務仲介サーバ14は、次のS009において、この認証処理の結果がOKであるか否かをチェックする。そして、認証処理の結果がOKである場合には、業務仲介サーバ14は、次のS010において、新たな会社レコード(及び、必要であれば、これにリンクすべき他のレコード)を業者データベース16内に作成して、入会申込ページの各テキストボックスに入力された各項目の情報を登録する。次のS011では、業務仲介サーバ14は、HTML格納領域30内に、当該新規登録業者専用の領域を設定する。次のS012では、業務仲介サーバ14は、入力された「業者名」に対応付けるためのパスワードを発行し、このパスワードを当該会社レコードに登録するとともに、「連絡先」中の「e−mail」宛に、そのパスワードを通知するための電子メールを送信する。以上の後に、業務仲介サーバ14は、その処理を終了する。
【0039】
これに対して、S009にて認証処理の結果がOKでなかった場合には、業務仲介サーバ14は、S013において、「連絡先」中の「e−mail」宛に、入会を拒絶する旨を通知するための電子メールを送信する。以上の後に、業務仲介サーバ14は、その処理を終了する。
【0040】
一方、S014では、業務仲介サーバ14は、図72に示すログイン画面を、クライアントコンピュータ2のディスプレイ22上に表示させる。このログイン画面には、業者名を入力するための「ユーザ名」テキストボックスと、「パスワード」とが、含まれている。
【0041】
次のS015では、業務仲介サーバ14は、ログイン画面の両テキストボックスに入力がなされるのを待つ。そして、入力があった場合には、業務仲介サーバ14は、S016において、「ユーザ名」テキストボックスに入力された業者名と「パスワード」テキストボックスに入力されたパスワードとの組合せが、業者データベース16内の何れかの会社レコードに登録されているか否かをチェックする。そして、これら業者名及びパスワードの組合せが登録されていなければ処理をS015に戻し、当該組合せが登録されていれば処理をS017へ進める。
【0042】
S017では、業務仲介サーバ14は、S016にて業者名及びパスワードの組合せが登録されていると判断された会社レコードが示す業者(以下、「ログイン業者」と呼ぶ)に対して、見積もり依頼又は見積の結果が届いているか否かをチェックする。このチェックは、HTML格納領域30における当該ログイン業者専用領域に、見積照会画面(図78)又は見積回答リスト画面(図81)のHTML文書が格納されているか否かに基づいて行われる(S403,S411参照)。そして、見積もり依頼又は見積もりの結果が届いていない場合には、業務仲介サーバ14は、S018において、HTML格納領域30内に格納されている会員用メインメニューのHTML文書を読み出して、図73(a)に示される会員用メインメニューを、クライアントコンピュータ2のディスプレイ22上に表示させる。これに対して、見積もり依頼がある場合には、業務仲介サーバ14は、S022において、会員用メインメニューのHTML文書に「見積もり依頼があります」とのコメントテキストを付加し、S018において、図73(b)に示す会員用メインメニューを、クライアントコンピュータ2のディスプレイ22上に表示させる。また、見積もりの結果が届いている場合には、業務仲介サーバ14は、S022において、会員用メインメニューのHTML文書に「見積もりが届いています」とのコメントテキストを付加し、S018において、図73(c)に示す会員用メインメニューを、クライアントコンピュータ2のディスプレイ22上に表示させる。何れの場合においても、会員用メインメニューは、“業務仲介”ボタン及び“業務情報”ボタンを、含んでいる。
【0043】
次のS019では、業務仲介サーバ14は、会員用メインメニュー中の何れかのボタンが押下されるのを待つ。そして、“業務仲介”ボタンが押下された場合には、処理をS020へ進め、“業務情報”ボタンが押下された場合には処理をS060へ進める。
【0044】
S020では、業務仲介サーバ14は、ログイン業者宛に見積もり依頼又は見積もりの結果が届いているか否かを再度チェックする。そして、見積もり依頼又は見積もりの結果が届いていない場合には、業務仲介サーバ14は、S021において、HTML格納領域30内に格納されている業務仲介画面のHTML文書を読み出して、図74(a)に示される業務仲介画面を、クライアントコンピュータ2のディスプレイ22上に表示させる。これに対して、見積もり依頼がある場合には、業務仲介サーバ14は、S023において、業務仲介画面のHTML文書に「見積もり依頼があります」とのコメントテキストを付加し、S021において、図74(b)に示す業務仲介画面を、クライアントコンピュータ2のディスプレイ22上に表示させる。また、見積もりの結果が届いている場合には、業務仲介サーバ14は、S023において、業務仲介画面のHTML文書に「見積もりが届いています」とのコメントテキストを付加し、S021において、図74(c)に示す業務仲介画面を、クライアントコンピュータ2のディスプレイ22上に表示させる。何れの場合においても、業務仲介画面は、“発注”ボタン及び“見積もり照会”ボタンを、含んでいる。
【0045】
何れの場合においても、業務仲介サーバ14は、次のS024において、業務仲介画面上の何れかのボタンが押下されるのを待つ。そして、“見積照会”ボタンが押下された場合には、処理をS032へ進め、“発注”ボタンが押下された場合には、処理をS025へ進める。
【0046】
S025では、業務仲介サーバ14は、ログイン業者宛に見積もりの結果が届いているか否かを再チェックする。そして、見積結果が届いている場合には、業務仲介サーバ14は、S031において、HTML格納領域30内に格納されている発注画面のHTML文書を読み出し、このHTML文書中に「見積もりが届いています」とのコメントテキストを付加した後に、S026において、このHTML文書に基づいた発注画面をクライアントコンピュータ2のディスプレイ22上に表示させる。図75は、S031にてコメントが付加された後におけるHTML文書によって表示される発注画面を示している。図75に示されるように、この発注画面は、“新規発注”ボタン,“発注済み履歴”ボタン及び“未発注履歴”ボタンを、含んでいる。
【0047】
これに対して、見積結果が届いていない場合には、業務仲介サーバ14は、S026において、HTML格納領域30から読み出した発注画面のHTML文書そのものに基づいて、発注画面をクライアントコンピュータ2のディスプレイ22上に表示させる。従って、この場合には、表示される発注画面上に、「見積もりが届いています」とのコメントは表示されない。
【0048】
何れの場合においても、業務仲介サーバ14は、次のS027において、発注画面上の何れかのボタンが押下されるのを待つ。そして、“新規発注”ボタンが押下された場合には、処理をS028へ進め、“発注済み履歴”ボタンが押下された場合には、処理をS051へ進め、“未発注履歴”ボタンが押下された場合には、処理をS040へ進める。
【0049】
S028では、業務仲介サーバ14は、図76に示す検索条件入力画面をクライアントコンピュータ2のディスプレイ22上に表示する。この検索条件入力画面は、発注物(即ち、発注者であるログインユーザーが求めている最終結果物)の名称と、発注時に発注者が最川上業者に提供する物品又は情報を示す発注条件(サプライチェーンモデルデータベース18中の「受注条件」に相当)と、発注に際して指定する詳細条件を示す発注仕様(個数,希望総金額,希望製品精度,希望納期)が夫々書き込まれるテキストボックスを含んでいる。さらに、この検索条件入力画面は、“OK”ボタン及び“キャンセル”ボタンを含んでいる。
【0050】
次のS029では、業務仲介サーバ14は、検索条件入力画面の各テキストボックスに必要項目の入力がなされた状態で“OK”ボタンが押下されるか、“キャンセル”ボタンが押下されるのを待つ。そして、“キャンセル”ボタンが押下された場合には、処理をそのまま終了する。
【0051】
これに対して、必要項目の入力がなされた後に“OK”ボタンが押下された場合には、クライアントコンピュータ2のブラウザ27によって、検索条件入力画面の各テキストボックスに入力された内容が、見積要求(即ち、発注時に発注者が業者に提供する物品又は情報を示す発注条件と発注者が発注する前記最終結果物としての発注物とを検索条件とした検索要求)として業務仲介サーバ14へ送信されてくる(検索受付部に相当)。そこで、業務仲介サーバ14は、S030において、見積もり処理を実行する。
【0052】
図21は、このS030にて実行される見積もり処理の内容を示すサブルーチンである。このサブルーチンに入って最初のS101では、業務仲介サーバ14は、ユニークな仲介IDを当該新規見積要求に対して付与するとともに、この仲介IDが登録された新規の仲介データレコード190を、業務仲介データベース19内に生成する。この仲介データレコード190は、図40及び図41に示されるように、「仲介ID」,「作成日」,「発注業者名」,「発注物」,「発注条件」,「発注個数」,「希望総金額」,「希望製品精度」,「希望納期」,「サプライチェーン数」,「業者・業種数」,「業者・業種検索」,「業者リンク候補」,「見積もり」及び「見積もり期限」の各項目を、格納可能となっている。S101にて仲介データレコード190が新規生成された時点では、「作成日」にはその時点の年月日が格納され、「発注業者名」には当該ログイン業者の名称が格納され、「発注物」,「発注条件」,「発注個数」,「希望総金額」,「希望製品精度」,「希望納期」には検索条件入力画面上の対応するテキストボックスへの入力内容が夫々格納される。また、「見積もり期限」には、作成日から所定期間経過後の年月日が格納される。なお、仲介データレコード190における残りの項目には、夫々、初期値として“0”が設定される。
【0053】
次のS102では、業務仲介サーバ14は、サプライチェーン作成処理を実行する。このサプライチェーン作成処理は、「発注条件」を起点として「発注物」に到る全てのサプライチェーンを生成するための処理である。図22及び図23は、このS102にて実行されるサプライチェーン作成処理サブルーチンを示すフローチャートである。このサブルーチンに入って最初のS201では、業務仲介サーバ14は、仲介データレコード190中の「発注条件」に「受注条件」が一致する業種を、サプライチェーンモデルデータベース18から検索する。
【0054】
次のS202では、業務仲介サーバ14は、S201での検索の結果、該当する業種があったか否かをチェックする。そして、該当する業種がなければ、直ちにこのサプライチェーン作成処理を終了して、処理を図21のルーチンへ戻す。これに対して、該当する業種があった場合には、業務仲介サーバ14は、S201での検索によって見つけ出された業種名に夫々番号を付与し、その総数を変数imaxに設定する。
【0055】
次のS204では、業務仲介サーバ14は、RAM12上に、図66に示す様な複数のリスト領域を確保する。各リスト領域は、夫々、ルートを起点としたツリー構造にて、業種相互の繋がり関係を構築するための領域である。そして、業務仲介サーバ14は、RAM12上に確保された1〜imax番目の各領域のルート位置に、夫々、S201での検索によって見つけ出された各業種名を設定する。
【0056】
次のS205では、業務仲介サーバ14は、ループの実行回数を示す変数iを“1”に設定する。続いて、業務仲介サーバ14は、S206乃至S218のループ処理を実行する。
【0057】
このループ処理に入って最初のS206では、業務仲介サーバ14は、i番目のリスト領域から、ツリー構造における各枝の末端に位置する業種名(但し、発注物を生産品とする業種を除く)を、全て特定する。但し、このループ処理が初めて実行されるのであれば、ここではルートの業種のみが特定される。
【0058】
次のS207では、業務仲介サーバ14は、S206において、業種の特定がなされたか否かをチェックする。そして、発注物を生産品とする業種以外にも末端の業種がある場合には、業務仲介サーバ14は、処理をS208へ進める。このS208では、業務仲介サーバ14は、S206にて特定された各業種名に対応する全ての生産品を、サプライチェーンモデルデータベース18から読み出す。そして、読み出した生産品の全体集合及び部分集合(要素が一つのみの部分集合も含む)に夫々番号を付与し、その総数を変数jmaxに設定する。
【0059】
次のS209では、業務仲介サーバ14は、サブループの実行回数を示す変数jを“1”に初期設定する。続いて、業務仲介サーバ14は、S210乃至S213のサブループ処理を実行する。
【0060】
このサブループ処理に入って最初のS210では、業務仲介サーバ14は、j番目の集合(全体集合及び部分集合)を構成する生産品の組合せに「受注条件」が一致する業種を、サプライチェーンモデルデータベース19から検索する。
【0061】
次のS211では、業務仲介サーバ14は、S210にて検索された業種名を、j番目の集合を構成する各生産品を生産する各業種に共通してリンクした下位のノードとして、i番目のリスト領域に書き込む。また、業務仲介サーバ14は、S210にて業種名が検索されなければ、S211にて何ら処理を行わない。
【0062】
次のS212では、業務仲介サーバ14は、変数jが変数jmaxに一致したか否かをチェックする。そして、変数jが未だ変数jmaxに達していなければ、S213にて変数jを一つインクリメントした後に、処理をS210へ戻す。これに対して、変数jが変数jmaxに達していれば、業務仲介サーバ14は、処理をS214へ進める。
【0063】
S214では、業務仲介サーバ14は、S210乃至S213のサブループ処理を繰り返したにも拘わらず、S206にて特定された各末端の業種名のうちに、その直下に何れの業種名もリンクされなかったものがあったか否かを、チェックする。そして、各末端の業種名の直下に何れかの業種名が夫々リンクされた場合には、業務仲介サーバ14は、そのまま処理をS206へ戻し、リンク後における末端の業種名を探す。
【0064】
これに対して、その直下に何れの業種名もリンクされなかった業種名があった場合には、業務仲介サーバ14は、S215において、その業種名を削除する。この時、削除した業種名の上位に存在していた業種名が、削除した業種名以外に下位の業種名をリンクさせていないのであれば、当該上位の業種名も、一緒に削除する。さらに、その上位の業種名についても、同様の条件下で削除する。このS215を完了すると、業務仲介サーバ14は、処理をS206へ戻す。
【0065】
一方、S207にて発注物を生産品とする業種しか末端の業種がないと判断した場合,又は、i番目のリスト領域が空になってしまったと判断した場合には、業務仲介サーバ14は、処理をS216へ進める。S216では、業務仲介サーバ14は、i番目のリスト領域に記述されているツリーに基づいて、ルートから各末端に到る業種名の繋がりを、夫々、サプライチェーンとして抽出する。そして、S101にて生成した仲介データレコード190にリンクさせて、図42に示す型式を有するサプライチェーンデータレコード191を生成し、このサプライチェーンデータレコード191内に各サプライチェーンを登録する。図42に示すように、このサプライチェーンデータレコード191には、リンクのためのキーとしての仲介IDが登録される他、各サプライチェーン毎に、チェーン内の業種数,及び、チェーン内の各業種の特定情報(その業種名を示す“業種”,上位[川上]の業種名を示す“受注業種”,下位[川下]の業種名を示す“発注業者”)が、登録される。そして、業務仲介サーバ14は、このサプライチェーンデータレコード191内に登録されているサプライチェーンの数を、仲介データレコード190中の「サプライチェーン数」に登録する。なお、業務仲介サーバ14は、S207にてi番目のリスト領域が空になってしまったと判断した場合には、S216では、何ら処理を実行しない。また、S206乃至S218のループ処理を実行してから2回目行以降にS216を実行する際に、既に、仲介データレコード190にリンクしたサプライチェーンデータレコード191が存在していれば、業務仲介サーバ14は、既に存在しているサプライチェーンデータレコード191にサプライチェーンを登録する。
【0066】
次のS217では、業務仲介サーバ14は、変数iが変数imaxに達しているか否かをチェックする。そして、未だ変数iが変数imaxに達していなければ、業務仲介サーバ14は、S218において変数iをインクリメントした後に処理をS206に戻し、次のリスト領域から末端の業種名を探す。これに対して、以上のS206乃至S218のループ処理を繰り返した結果、変数iが変数imaxに達した場合には、業務仲介サーバ14は、可能性のある全てのサプライチェーンが作成できたとして、このサプライチェーン作成サブルーチンを終了して、処理を図21のルーチンへ戻す。
【0067】
ここで、以上に説明したサプライチェーン作成サブルーチンの理解を容易にするために、図12に示した内容のサプライチェーンモデルデータベース18に基づいたサプライチェーンの生成例を、説明する。いま、発注条件=成型品図面,且つ、発注物=成型品とする検索条件入力があったとする。すると、S201では、“成形”,“金型”,“金型設計”,“成形システム”,及び“成形システム設計”の各業種が検索される。
【0068】
そして、最初に実行されるS206では、“成形”が処理対象となる。この場合、業種“成形”に対応した生産品は“成型品”であるので、S207では、末端の業種名が特定されない。よって、S216では、下記サプライチェーンのみが抽出される。
【0069】
1:成形
次に実行されるS206では、“金型”が処理対象となる。この場合、業種“金型”に対応した生産品は“金型,樹脂型番”であるので、S207では、この業種“金型”そのものが特定される。そして、S208乃至S213のサブループ処理では、その生産品の全体集合“金型,樹脂型番”,及び各部分集合“金型”,“樹脂型番”について、夫々の集合を受注条件とする業種が検索される。すると、全体集合“金型,樹脂型番”については業種“成形1”が探し出され、部分集合“金型”については業種が全く見つからず、部分集合“樹脂型番”については業種“樹脂”が探し出される。その結果、リスト領域中のツリーは下記の通りとなる。
【0070】
次に実行されるS207では、業種“成形1”に対応した生産品は“成型品”であるが、業種“樹脂”は、“樹脂”を生産品としているので、この業種“樹脂”が特定される。そして、S208乃至S213のサブループ処理では、業種“樹脂”の生産品“樹脂”を受注条件とする業種が検索される。しかしながら、“樹脂”のみを受注条件としている業種はないので、S215において、他に下位の業種名を有さないルートの業種名“樹脂”はツリーから削除される。但し、ルートの業種“金型”は、他に下位の業種名“成形1”を有しているので、ツリーから削除されることはない。その結果、リスト領域中のツリーは下記の通りとなる。
【0071】
金型───成形1
次に実行されるS207では、業種“成形1”に対応した生産品は“成型品”であるので、末端の業種名が特定されない。よって、S216では、下記サプライチェーンのみが抽出される。
【0072】
2:金型−成形1
次に実行されるS206では、“金型設計”が処理対象となる。この場合、業種“金型設計”に対応した生産品は“金型図面,樹脂型番又は樹脂”であるので、S207では、この業種“金型設計”そのものが特定される。そして、S208乃至S213のサブループ処理では、その生産品の全体集合“金型図面,樹脂型番又は樹脂”,及び各部分集合“金型図面”,“樹脂型番又は樹脂”について、夫々の集合を受注条件とする業種が検索される。すると、全体集合“金型図面,樹脂型番又は樹脂”については業種“成形2”が探し出され、部分集合“金型図面”については業種“金型制作”が探し出され、部分集合“樹脂型番又は樹脂”については業種“樹脂”が探し出される。その結果、リスト領域中のツリーは下記の通りとなる。
【0073】
次に実行されるS207では、業種“成形2”に対応した生産品は“成型品”であるが、業種“金型制作”及び業種“樹脂”は、夫々“成型品”以外のモノを生産品としているので、これら業種“金型制作”及び業種“樹脂”が特定される。そして、S208乃至S213のサブループ処理では、それら業種の全生産品の全体集合“金型,樹脂”,及び各部分集合“金型”,“樹脂”について、夫々の集合を受注条件とする業種が検索される。すると、全体集合“金型,樹脂”については業種“成形1”が探し出される。その結果、リスト領域中のツリーは下記の通りとなる。
【0074】
次に実行されるS207では、末端の業種名が特定されないので、S216では、下記サプライチェーンが抽出される。
【0075】
3:金型設計−成形2
4:金型設計−金型制作/樹脂−成形1
次に実行されるS206では、“成形システム”が処理対象となる。この場合、業種“成形システム”に対応した生産品は“成形システム”であるので、S207では、この業種“成形システム”そのものが特定される。そして、S208乃至S213のサブループ処理では、その生産品“成形システム”を受注条件とする業種が検索される。しかしながら、“成形システム”を受注条件としている業種はないので、S215において、他に下位の業種名を有さないルートの業種名“成形システム”はツリーから削除され、そのリスト領域は空欄となる。その結果、次に実行されるS207では、末端の業種名が特定されず、S216でも何らサプライチェーンが抽出されない。
【0076】
次に実行されるS206では、“成形システム設計”が処理対象となる。この場合、業種“成形システム設計”に対応した生産品は“設計機仕様”,“取り出し機仕様”,“温調機仕様”であるので、S207では、この業種“成形システム設計”そのものが特定される。そして、S208乃至S213のサブループ処理では、その生産品の全体集合及び各部分集合について、夫々の集合を受注条件とする業種が検索される。すると、部分集合“成形機仕様”については業種“成形機新”及び業種“成形機古”が探し出され、部分集合“取り出し機仕様”については業種“取り出し機”が探し出され、部分集合“温調機仕様”については業種“温調機”が探し出される。
その結果、リスト領域中のツリーは下記の通りとなる。
【0077】
次に実行されるS207では、業種“成形機新”に対応した生産品は“成形機”であり、業種“成形機古”に対応した生産品は“成形機”であり、業種“取り出し機”に対応した生産品は“取り出し機”であり、業種“温調機”に対応した生産品は“温調機”であるので、これら業種“成形機新”,業種“成形機古”,業種“取り出し機”及び業種“温調機”が、特定される。そして、S208乃至S213のサブループ処理では、それら業種の全生産品の全体集合“成形機,取り出し機,温調機”及び各部分集合について、夫々の集合を受注条件とする業種が検索される。しかしながら、これらの生産品の何れかを受注条件とする業種はないので、S215において、これら各業種“成形機新”,“成形機古”,“取り出し機”及び“温調機”はツリーから削除される。その結果、他に下位の業種名を有さないルートの業種名“成形システム設計”はツリーから削除され、そのリスト領域は空欄となる。その結果、次に実行されるS207では、末端の業種名が特定されず、S216でも何らサプライチェーンが抽出されない。
【0078】
以上によりS201にて検索された全業種についての処理が完了する。その結果として得られたサプライチェーンをまとめると、以下の、4つになる。
【0079】
1:成形
2:金型−成形1
3:金型設計−成形2
4:金型設計−金型制作/樹脂−成形1
図42のサプライチェーンデータレコード191の内容例は、これら4つのサプライチェーンを登録した状態を示すものである。
【0080】
図21の見積もりルーチンに戻り、S102を完了すると、業務仲介サーバ14は、次のS103において、候補リンク作成処理を実行する。この候補リンク作成処理は、業者データベース16に登録されている業者の全ての順列から、S102にて作成した各サプライチェーンに沿っている業者順列(発注条件又は他の業種の結果物を受注条件とするともに他の業種の受注条件又は最終結果物を結果物とした各業種に夫々対応付けられ、一方の業種の結果物が他方の業種の受注条件であることによって互いにリンクし、このリンクによって発注条件を受注条件とする業種から最終結果物を受注条件とする業種に至る複数の業者が繋がれてなる業者順列)を探し、更に、限度値としての発注仕様を満たし得る業者順列(以下、「業種リンク候補」という)を、選び出すための検索部としての処理である。図24乃至図26は、S103にて実行される業種リンク候補作成処理サブルーチンを示すフローチャートである。
【0081】
このサブルーチンでは、最初に、S301乃至S306のループ処理を実行する。このループ処理に入って最初のS301では、業務仲介サーバ14は、S101にて生成した仲介データレコード190にリンクしたサプライチェーンデータレコード191から、サプライチェーンを一つ取り出す。
【0082】
次のS302では、業務仲介サーバ14は、S301にて取り出した対象サプライチェーンに含まれる何れかの業種を有する全業者名を業者データテーブル16から検索する。
【0083】
次のS303では、業務仲介サーバ14は、S101にて生成した仲介データレコード190にリンクさせて、図43乃至図49に示す型式を有する業種・業者リストレコード192を、対象サプライチェーンに含まれる各業種毎に生成する。これら各図に示されるように、各業種・業者リストデータレコードには、キーとしての仲介IDの他、対象業種名(業者),その業種を有する業者の数(業者数),各業者の名称(会社名)が登録され得る。そして、業務仲介サーバ14は、S302での検索の結果として探し出された各業者名を、対象サプライチェーンに含まれる各業種毎にまとめて、これら各業者・業種リストデータレコードに登録する。なお、2回目以降のループ処理においてこのS303を実行する際に、既に或る業種についての各業種・業者リストデータレコードが存在しておれば、業務仲介サーバ14は、その業種については、対応する既存の業種・業者リストデータレコードへの追記を行う。
【0084】
次のS304では、業務仲介サーバ14は、S302にて検索された各業者名を、対象サプライチェーンにおける業種の繋がり通りに並べる。そして、対象サプライチェーンに沿った業者名の順列の全てを、特定する。
【0085】
次のS305では、業務仲介サーバ14は、S101にて生成した仲介データレコード190にリンクした業種リンク候補リストレコード195に、S304にて特定した業者名の全ての順列を、業種リンク候補として登録する。なお、この業種リンク候補リストレコード195は、図示は省略されているが、キーとしての仲介IDを含んでいる。そして、業務仲介サーバ14は、この業種リンク候補リストレコード195に登録されている業種リンク候補の数を、仲介データレコード190中の「業種リンク候補数」に登録する。
【0086】
次のS306では、業務仲介サーバ14は、サプライチェーンデータレコード191から全てのサプライチェーンを取り出した否かをチェックする。そして、未だ全てのサプライチェーンを取り出していなければ、処理をS301へ戻す。これに対して、全てのサプライチェーンを取り出した場合には、業務仲介サーバ14は、業種リンク候補リストレコード195に登録されている各サプライチェーンが発注仕様を満たしているか否かを調べるために、S307乃至S318のループ処理を実行する。
【0087】
このループ処理に入って最初のS307では、業務仲介サーバ14は、総金額を表す変数m,総納期を表す変数t,総精度を表す変数aを、夫々“0”に初期設定する。
【0088】
次のS308では、業務仲介サーバ14は、S101にて生成した仲介データレコード190にリンクした業種リンク候補リストレコード195から、業種リンク候補を一つ取り出す。
【0089】
次のS309では、業務仲介サーバ14は、S308にて取り出した対象業種リンク候補の先頭業者(最川上業者)の業者名を読み出す。
【0090】
続いて業務仲介サーバ14は、対象業種リンク候補中の各業者の能力値を調べるために、S310乃至S315のサブループ処理を実行する。このサブループ処理に入って最初のS310では、業務仲介サーバ14は、S309又はS316にて読み出された業者名に基づき、その業者についての会社レコードにリンクした対応業種(対象業種リンク候補内において当該業者に宛われている業種)の業種レコードから、発注仕様を満たす条件・見積もりレコード(見積もり条件)を探す。そして、次のS311では、業務仲介サーバ14は、S310にて探し出した結果、発注仕様を満たす条件・見積もりレコード(見積もり条件)があったか否かをチェックする。そして、発注仕様を満たす条件・見積もりレコード(見積もり条件)がなければ、S319において対象業種リンク候補を業種リンク候補リストレコード195から削除した後に、処理をS318へ進める。
【0091】
これに対して、発注仕様を満たす条件・見積もりレコード(見積もり条件)がある場合には、業務仲介サーバ14は、S312において、発注仕様を満たす条件・見積もりレコード(見積もり条件)を読み込む。
【0092】
次のS313では、業務仲介サーバ14は、S312にて読み込んだ条件・見積もりレコード(見積もり条件)中の単価に発注仕様中の個数を乗じた価格を、変数mに加算する。また、S312にて読み込んだ条件・見積もりレコード(見積もり条件)中の最短納期を、変数tに加算する。さらに、S312にて読み込んだ条件・見積もりレコード(見積もり条件)中の精度下限を、変数aに加算する。
【0093】
次のS314では、業務仲介サーバ14は、その時点での変数m,t,aの値(即ち、能力値の全体値)が夫々発注仕様中の希望総金額,希望納期,希望精度(即ち、能力値の全体値の限度値)以下であるか否かを、チェックする。そして、何れかの変数m,t,aが発注仕様を超えてしまった場合には、業務仲介サーバ14は、S319において、対象業種リンク候補を削除(破棄)した後に、処理をS318へ進める。
【0094】
これに対して、全ての変数m,t,aが発注仕様以下であれば(即ち、検索条件に含まれる限度値を満たしていれば)、業務仲介サーバ14は、S315において、当該業者が対象業種リンク候補中の末尾の業者であるか否かをチェックする。そして、当該業者が末尾の業者でなければ、業務仲介サーバ14は、S316において、対象業種リンク候補中の次の業者名を読み出した後に、処理をS310へ戻す。
【0095】
これに対して、当該業者が末尾の業者であるなら、業務仲介サーバ14は、S317において、業種リンク候補リストレコード195中の対象業種リンク候補に関連付けて、変数m,t,aの値を登録する。このS317の完了後、業務仲介サーバ14は、処理をS318へ進める。
【0096】
S318では、業務仲介サーバ14は、業種リンク候補リストレコード195中の全業種リンク候補についてS308以下の処理を完了したか否かを、チェックする。そして、未だ全業種リンク候補について処理を完了していなければ、業務仲介サーバ14は、処理をS307へ戻す。これに対して、全業種リンク候補について処理を完了していれば、業務仲介サーバ14は、処理をS320へ進める。
【0097】
このS320では、業務仲介サーバ14は、S101にて生成した仲介データレコード190にリンクさせて、図50乃至図56に示す型式を有する一致業者リストレコード193を、その時点において業種リンク候補リストレコード195中に残った各業種リンク候補に含まれる全ての業種名について、夫々作成する。これら各図に示されるように、各一致業者リストレコード193には、キーとしての仲介IDの他、対象業種名(業種),その業種を有する業者の数(業者数),各業者の名称(会社名)が登録され得る。そして、業務仲介サーバ14は、その時点において業種リンク候補リストレコード195に残った各業種リンク候補に含まれる全業者名を、業種毎にまとめて、これら一致業者リストレコード193に登録する。
【0098】
次のS321では、業務仲介サーバ14は、S101にて生成した仲介データレコード190にリンクさせて、図57乃至図63に示す型式を有する不一致業者リストレコード194を、各一致業者リストレコード193と同じ業種について、夫々生成する。これら各図に示されるように、各不一致業者リストレコード194には、キーとしての仲介IDの他、対象業種名(業種),その業種を有する不一致業者の数(業者数),各業者の名称(会社名)及び不一致の詳細が、逸注情報として登録され得る。この不一致の詳細には、S311にて発注仕様を満たしていないと判断された条件・見積もりレコードの条件見積番号(不一致条件・見積もり番号),その条件・見積もりレコード内において発注仕様を満たしていないと判断された項目数(不一致項目数),発注仕様を満たしていないと判断された項目名(不一致項目名)とその値及びその不一致項目名に対応した発注仕様中の項目名とその値(対応するこれら両項目とその値を併せて、以下、「不一致項目データ対」という)が、含まれている。そして、業務仲介サーバ14は、何れの一致業者リストレコード193にも一切登録されておらず、且つ、何れかの不一致業者リストレコード194中の「業種」と同業の業者についての情報を、業種毎にまとめて、対応する不一致業者リストレコード194に登録する。S321の完了後、業務仲介サーバ14は、この業種リンク候補作成サブルーチンを終了して、処理を図21のルーチンに戻す。
【0099】
処理が戻された図21の見積処理において、業務仲介サーバ14は、処理をS103からS104へ進める。このS104では、業務仲介サーバ14は、表示順を“価格”と設定する。
【0100】
続いて、業務仲介サーバ14は、処理をS105乃至S111のループ処理へ進める。このループ処理に入って最初のS105では、業務仲介サーバ14は、総コストm,納期t及び精度aの各能力値のうち、その時点において表示順として設定されている能力値をキーとして、S101にて生成した仲介データレコード190にリンクしている業種リンク候補リストレコード195中の業種リンク候補をソートする。
【0101】
次のS106では、業務仲介サーバ14は、S105でのソートの結果得られた上位3つの業種リンク候補に基づいて、検索結果出力画面のHTML文書を作成し、クライアントコンピュータ2のディスプレイ22上にこの検索結果出力画面を表示させる(提示部に相当)。図77に示すように、この検索結果出力画面には、上位3つの業種リンク候補の内容(納期[現在年月日よりt日後の年月日],価格[m円],精度[aμm],最川上業者から最川下業者までの各業者の繋がり)を表示するための業種リンク候補リストボックス41と、この業種リンク候補リストボックス41中にて表示された各業種リンク候補に対応した3つの「見積もり」ボタン42と、納期,価格及び精度に夫々対応した3つの表示順オプションボタン44と、「表示順」ボタン43を、含んでいる。
【0102】
次のS107では、業務仲介サーバ14は、何れかの「見積もり」ボタン42が押下されたか否かをチェックする。そして、何れの見積もりボタン42も押下されていなければ、業務仲介サーバ14は、S110において、表示順ボタン43が押下されたか否かをチェックする。そして、表示順ボタン43が押下されていなければ、業務仲介サーバ14は、S109において、クライアントコンピュータ2との通信が終了したか否かをチェックする。そして、未だ通信が終了していなければ、業務仲介サーバ14は、処理をS107へ戻す。
【0103】
以上に説明したS107,S110及びS109のループ処理を繰り返す間に表示順ボタン43が押下された場合には、業務仲介サーバ14は、S111において、その時点において対応する表示順オプションボタン44が押下(チェック)されている能力値を表示順として設定し直す(即ち、発注者からののうりょくちの種類の選択情報を受け付ける選択情報受付部に相当)。そして、処理をS105に戻し、設定し直された条件に基づいたソートを行う。
【0104】
また、S107,S110及びS109のループ処理を繰り返す間に何れかの見積もりボタン42が押下された場合には(即ち、何れかの業者順列を発注業者が特定するための特定情報を受け付ける特定情報受付部に相当)、業務仲介サーバ14は、S108において、押下された見積もりボタン42に対応した業種リンク候補に対する見積管理を、見積依頼部としての見積管理CGIに対して依頼する。S108での依頼を完了すると、業務仲介サーバ14は、処理をS109へ進める。
【0105】
また、S107,S110及びS109のループ処理を繰り返す間にクライアントコンピュータ2との通信が完了すると、業務仲介サーバ14は、処理をS109からS112へ進める。このS112では、サービス情報サーバ14は、当該業務仲介システムのプロバイダとしての業者の営業部門に設置されたクライアントコンピュータ2へ、S103にて作成された各業種リンク候補の内容を、電子メール又は直接通信によって通知する(通知部に相当)。この通知を受けた営業担当部門では、何れの業種リンク候補にも含まれなかった業者を特定することができるので、必要に応じて、その業者に対する売り込みを行うことができる。S112を完了すると、業務仲介サーバ14は、この見積サブルーチンを終了して、処理を図15のメインルーチンへ戻す。処理が戻されたメインルーチンでは、業務仲介サーバ14は、業務仲介システム14による全ての処理を終了する。
【0106】
ここで、業務仲介システム14によるその他の分岐における処理(図16〜図38)の理解を容易にするために、一旦、業務仲介システム14による処理の説明を中断し、S108にて見積管理を依頼された見積管理CGI15による処理の説明を行う。図39は、この見積管理CGI15による処理を示すフローチャートである。なお、この見積管理CGI15は、業務仲介システム14によって見積管理を依頼される毎に起動するので、同時に複数の見積管理CGI15が起動して、夫々の処理を並行して実行することも可能である。また、各見積管理CGI115は、業務仲介システム14によって見積管理を依頼された後においては、この業務仲介システム14とは独立して動作する。
【0107】
見積管理CGI15は、起動後最初のS401において、以後の処理を実行するために自己が用いる作業領域としての見積もり回答領域を、RAM12内に確保する。
【0108】
次のS402では、見積管理CGI15は、対象業種リンク候補中の先頭(最川上)にその業者名が指定された業者宛に、その業者に割り当てられた業種についての見積依頼を作成する(見積依頼部に相当)。この見積依頼は、仲介ID,仲介データレコード190の作成日,発注物(当該業種における生産品),最終製品(仲介データレコード190中の「発注物」),個数(発注物の性質に依る,例えば、金型設計や金型では“1”,成型品では発注仕様中の個数,樹脂では必要量),見積もり期限(仲介データレコード190中の「見積もり期限」)及び、着手日から構成されている。なお、S402にて作成される場合には、この着手日としては、現在年月日から一定期間後の年月日が、設定される。
【0109】
続いて、見積管理CGI15は、S403乃至S408のループ処理を実行する。このループ処理に入って最初のS403では、見積管理CGI15は、S402又はS408にて作成された見積もり依頼の内容を含む見積照会画面(図78)のHTML文書を、HTML格納領域30内における当該見積もり依頼の宛先業者専用の領域に、作成する。なお、当該宛先業者専用の領域に既に見積照会画面のHTML文書が存在している場合には、見積管理CGI15は、既存のHTML文書に、見積もり依頼の内容を追記する。図78に示されるように、この見積照会画面は、見積もり照会情報リストボックス45,見積もり照会詳細情報リストボックス46,「(見積もりを)する」ボタン47,及び、「(見積もりを)しない」ボタン48を、含んでいる。見積もり照会情報リストボックス45には、見積もり依頼毎に、その仲介ID,作成日(日付),見積もり期限及び発注物が、一覧表示される。また、見積もり照会詳細情報リストボックス46には、見積もり照会情報リストボックス45上でクリックされた見積もり依頼の全内容が、一覧表示される。なお、各リストボックス45,46に表示されるべき内容がそれらリストボックス45,46内に収まらない場合には、これらリストボックス45,46は、スクロール可能な型式に書き直される。
【0110】
次のS404では、見積管理CGI15は、処理対象の見積もり依頼の宛先業者に対して、業者データベース16内における当該業者の会社レコードに掲載された連絡先に基づいて、ファクシミリ又は電子メールにて、見積もり依頼があった旨を連絡する。
【0111】
次のS405では、S404にて連絡を行った見積もり依頼の宛先業者からの回答を待つ。なお、この回答は、当該宛先業者によって起動された業務仲介サーバ14から渡される(S035)。そして、回答があると、見積管理CGI15は、処理をS406へ進める。
【0112】
S406では、見積管理CGI15は、回答に含まれる納期(当該業者が発注物を完成させる期限),及び、単価(当該業者が個々の発注物に対して自らの作業に基づいて請求する金額)を、見積もり依頼の内容に関連付けて、S401にて確保した見積もり回答領域に格納する。また、見積管理CGI15は、対象業種リンク候補に対応した仲介IDが示す仲介データレコード中の「見積もり」に“1”を代入する。
【0113】
次のS407では、見積管理CGI15は、対象業種リンク候補中の全業者から見積もりの回答を得たか否かをチェックする。そして、未だ対象業種リンク候補中の全業者から回答を得ていないのであれば、見積管理CGI15は、S408において、対象業種リンクにおける次の業者名が示す業者宛に、その業者に割り当てられた業種についての見積依頼を作成する。この場合、着手日としては、その直前に得られた回答(即ち、対象業種リンク候補における直前の業者から得られた回答)に含まれる納期の翌日が、設定される。このS408の完了後、見積管理CGI15は、この見積依頼についての処理を行うために、処理をS403へ戻す。
【0114】
これに対して、対象業種リンク候補中の全業者から見積もり回答を得ている場合には、見積管理CGI15は、S409において、S401にて確保した見積もり回答領域から、対象業種リンク候補に含まれる各業者毎に、その業者への見積もり依頼の内容及び回答を読み出す。そして、各業者毎に、見積もり依頼に含まれる「個数」に回答中の「単価」を乗ずることによって「見積金額」を計算する。そして、全業者の「見積金額」を足し合わせることによって、「全体価格」を算出する。また、対象業種リンク候補中の末尾(最川下)の業者からの回答に含まれる「納期」を、「全体納期」とする。
【0115】
次のS410では、見積管理CGI15は、対象業種リンク候補に対応した仲介IDを確認し、この仲介IDが示す仲介データレコード190にリンクさせて、業務仲介データベース19内に、その業種リンク候補に含まれる各業者からの実際の見積解答を格納した見積データレコード196を生成するとともに、当該仲介データレコード190中の「見積」の値を一つインクリメントする。具体的には、この見積データレコード196中には、キーとしての仲介ID,対象業種リンク候補の内容(業種リンク候補リストレコード195と同内容),対象業種リンク候補中の各業者から得られた回答の内容,並びに、S409にて算出した各「見積金額」,「全体価格」及び「全体納期」が、格納される。
【0116】
次のS411では、見積管理CGI15は、業務仲介データベース19内における見積もりを要求した業者(発注元業者)専用の領域に、見積確認情報画面(図80),見積回答リスト画面(図81),及び、発注画面(図82)の各HTL文書を、作成する。
【0117】
見積確認情報画面は、図80に示されるように、見積もり確認情報リストボックス49,及び、見積もり照会詳細情報リストボックス50を、含んでいる。見積もり確認情報リストボックス49は、当該業者の名称が「発注業者」に記述されている業務仲介データベース19中の各仲介データレコード190毎に、その仲介ID,作成日、見積もり期限,及び発注物を一覧している。そして、各仲介データレコード190毎に、「見積もり」の値が“0”であれば、見積もり依頼中を示す黄丸マークを表示し、「見積もり」の値が“1”以上であり且つ現在年月日が「見積もり期限」以前であれば、見積もり完了を示す緑丸マークを表示し、現在年月日が「見積もり期限」を超えていれば、見積期限切れを示す赤丸マークを表示している。また、見積もり詳細情報テキストボックス50には、見積もり確認情報リストボックス49上でクリックされた仲介データレコード190の詳細内容が、一覧表示される。なお、各リストボックス49,50に表示されるべき内容がそれらリストボックス49,50内に収まらない場合には、これらリストボックス49,50は、スクロール可能な型式に書き直される。
【0118】
見積回答リスト画面のHTML文書は、当該業者の名称が「発注業者」に記述されている業務仲介データベース19中の各仲介データレコード190毎に、作成される。そして、これらHTML文書によって表示される見積回答リスト画面は、図81に示すように、共通項目リストボックス51及び見積結果リストボックス52を有している。共通項目リストボックス51は、対象仲介データレコード190に記載された仲介ID,作成日、見積もり期限,及び発注物を表示する。また、見積結果リストボックス52は、対象仲介データレコード190にリンクした各見積もりデータレコード196毎に、その対象業種リンク候補の内容(業者の繋がり),「全体価格」及び「全体納期」を表示している。なお、見積回答リスト画面における見積結果リストボックス52の右脇には、この見積結果リストボックス52内に表示されている各業種リンク候補に対応した「詳細見積もり」ボタン53及び「発注」ボタン54が表示される。
【0119】
発注画面のHTML文書は、当該業者の名称が「発注業者」に記述されている各仲介データレコード190にリンクした各見積もりデータレコード196毎に、作成される。そして、これらHTML文書によって表示される発注画面は、図82に示すように、個別見積リストボックス55,「個別発注」ボタン56,お任せ発注管理代行料表示ボックス57及び「おまかせ発注」ボタン58を、含んでいる。個別見積リストボックス55は、対象見積もりデータレコード196に格納されている業種リンク候補に含まれる各業者毎に、その業者からの回答に含まれる「納期」及び「見積金額(価格)」を一覧表示するとともに、個別発注におけるプロバイダのサービス手数料を表示する。また、お任せ発注管理代行料表示ボックス57は、おまかせ発注におけるプロバイダのサービス手数料を表示する。
【0120】
なお、見積管理CGI15は、S411実行時に、作成すべきHTML文書が既に存在していたならば、業種データベース16の最新内容に応じて、既存のHTML文書の内容を更新する。S411の完了後、見積管理CGI15は、全ての処理を終了する。
【0121】
ここで、説明を業務仲介サーバ14による処理の説明に戻す。S018にて表示された会員用メインメニュー又はS021にて表示された業務仲介画面に「見積もり依頼があります!」とのコメント(図73(b),図74(b))が付されていることに気付いたログイン業者が業務仲介画面の「見積もり照会」ボタンを押下すると、業務仲介サーバ14は、処理をS024からS032へ進める。
【0122】
このS032では、業務仲介サーバ14は、HTML格納領域30中の当該ログイン業者専用の領域から、見積照会画面(図78)のHTML文書を読み出して、この見積照会画面をクライアントコンピュータ2のディスプレイ22上に表示する。
【0123】
次のS033では、業務仲介サーバ14は、見積照会画面上の何れかのボタンが押下されるのを待つ。そして、「(見積もりを)しない」ボタンが押下された場合には、業務仲介サーバ14は、その処理を終了する。これに対して、「(見積もりを)する」ボタンが押下された場合には、業務仲介サーバ14は、処理をS034へ進める。
【0124】
このS034では、業務仲介サーバ14は、ボタンが押下された時点において見積照会画面上の見積もり照会詳細情報リストボックス46に詳細が表示されている業種リンク候補に基づいて、見積回答画面のHTML文書を作成し、この見積回答画面をクライアントコンピュータ2のディスプレイ22上に表示させる。この見積回答画面は、図79に示すように、見積もり照会詳細情報リストボックス59及び価格見積もりリストボックス60,納期見積もりテキストボックス61及び「見積もり提出」ボタン62を、含んでいる。この見積もり照会詳細情報リストボックス59には、S032にて表示された見積照会画面(図78)における見積もり照会詳細情報46の内容が、そのまま表示される。また、価格見積もりリストボックス60は、見積もり照会詳細情報リストボックス59内に表示されている発注物の識別情報(「項目」,「型式」)及び個数(「数量」)が表示されるとともに、ログイン業者が任意に価格を入力可能な「単価」欄が含まれている。また、納期見積もりテキストボックス61には、ログイン業者が任意に年月日を入力可能となっている。
【0125】
次のS035では、業務仲介サーバ14は、見積回答画面における「見積もり提出」ボタン62が押下されるのを待つ。そして、「見積もり提出」ボタン62が押下されると、クライアントコンピュータ2のブラウザ27からは、価格見積もりリストボックス60内にログイン業者によって書き込まれた単価,及び、納期見積もりテキストボックス61に書き込まれた納期の年月日が、見積もりに対する回答メッセージとして、業務仲介サーバ14へ送信されてくる。そこで、業務仲介サーバ14は、S036において、クライアントコンピュータ2のブラウザ27から受信した回答を、S032にて表示された見積照会画面のHTML文書に対してS033にて選択された見積依頼を書き込んだ見積管理CGI15へ、引き渡す(S045参照)。S036を完了すると、業務仲介サーバ14は、その全体としての処理を終了する。
【0126】
一方、S018にて表示された会員用メインメニュー,S021にて表示された業務仲介画面又はS026にて表示された発注画面に「見積もりが届いてます」とのコメント(図73(c),図74(c),図75)が付されていることに気付いたログイン業者が発注画面の「未発注履歴」ボタンを押下すると、業務仲介サーバ14は、処理をS027からS040へ進める。
【0127】
このS040では、業務仲介サーバ14は、HTML格納領域30中の当該ログイン業者の専用領域から、見積確認情報画面(図80)のHTML文書(S411参照)を読み出して、その見積確認情報画面をクライアントコンピュータ2のディスプレイ22上に表示する。
【0128】
次のS041では、業務仲介サーバ14は、見積もり確認情報画面上の見積もり各員情報リストボックス49中の何れかの行がダブルクリックされるのを待つ。そして、何れかの行がダブルクリックされると、業務仲介サーバ14は、S042において、ダブルクリックされた行に含まれる仲介IDに対応した見積回答リスト画面のHTML文書を、HTML格納領域30中の当該ログイン業者専用領域から読み出して、その見積回答リスト画面をクライアントコンピュータ2のディスプレイ22上に表示する。
【0129】
次のS042では、業務仲介サーバ14は、見積回答リスト画面における何れかのボタン53,54が押下されるのを待つ。そして、何れかの「詳細見積もり」ボタン54が押下された場合には、業務仲介サーバ14は、S044において、押下された「詳細見積もり」ボタン54に対応した業種リンク候補に対する詳細見積処理を実行する。但し、ここでは、その詳細見積処理の具体的処理内容の説明は省略する。そして、この詳細見積処理を完了すると、業務仲介サーバ14は、処理をS043に戻す。
【0130】
これに対して、何れかの「発注」ボタン54が押下された場合には、業務仲介サーバ14は、S045において、押下された「発注」ボタン54に対応した業種リンク候補に対応した発注画面(82)のHTML文書(S411参照)を、HTML格納領域30における当該ログイン業者の専用領域から読み出して、その発注画面をクライアントコンピュータ2のディスプレイ22上に表示させる。
【0131】
次のS046では、業務仲介サーバ14は、発注画面上における何れかのボタン56,58が押下されるのを待つ。そして、「おまかせ発注」ボタン58が押下された場合には、業務仲介サーバ14は、S048において、発注者であるログイン業者に対してお任せ発注管理代行料表示ボックス57に表示された手数料を課金(請求)し、次のS049において、発注納品管理システム31に対して、S045にて表示した発注画面に対応した業種リンク候補に基づいた発注及び納品の管理を依頼した後に、処理をS050へ進める。なお、この依頼を受けた発注・納品管理システム31は、管理依頼された業種リンク候補に関連した見積もりデータレコード196及び仲介データレコード190を業務仲介データベース19から読み出して、この業種リンク候補に含まれる各業者に対して、この業種リンク候補内において割り当てられている業種の作業を、仲介データレコード190中の発注仕様に従って予約する。そして、発注業者であるログイン業者に対して、仲介データレコード190中の発注条件に示される物品又は情報を要求し、当該物品又は情報を受領すると、当該業種リンク候補に含まれる先頭(最川上)の業者に対して、当該発注条件としての物品又は情報を渡して実際の作業を発注する(発注部に相当)。そして、この業者からその生産品を受領すると、その生産品を当該業種リンク候補における次の業者に渡して実際の作業開始を指示する。このようにして、当該業種リンク候補における末尾(最川下)の業者からその生産品(即ち、最終製品としての発注物)を受け取ると、その最終製品を発注業者に引き渡す。
【0132】
これに対して、「個別発注」ボタン56が押下されたとS046にて判断すると、業務仲介サーバ14は、S047において、発注業者であるログイン業者に対して、個別見積リストボックス55に表示された手数料を課金(請求)した後に、処理をS050へ進める。この場合、発注者であるログイン業者は、S049での管理依頼によって発注納品管理システム31が行う作業を、自ら行うことになる。従って、この場合に課金される手数料は、S048にて課金される手数料よりも安く設定されている。
【0133】
何れの場合においても、S050では、業務仲介サーバ14は、S045にて表示した発注画面に対応した業種リンク候補に対応した見積もりデータレコード196の内容に基づいて、業務仲介データベース19内に、発注情報として、確定データレコード197レコード及び発注業者リストレコード198を作成する。この確定データレコード197レコードは、図64に示すように、このS050の実行時点の年月日を示す「確定日」,S048及びS049によるお任せ発注が行われたかS047による個別発注が行われたかを示す「発注方法」,見積もりデータレコード196中の全体納期が記述される「全体納期」,「検収終了日」,見積もりデータレコード196中の全体価格が記述される「総発注額」,見積もりデータレコード196内にその内容が示される業種リンク候補に含まれる業者数が記述される「発注業者数」,各発注業者リストレコード198のポインタが記述される「発注業者リスト」,及び、見積もりデータレコード196と同じ仲介IDがキーとして記述される「仲介ID」の各欄を、含んでいる。また、発注業者リストレコード198は、当該業種リンク候補に含まれる各業者に対応して、確定データレコード197中の「発注業者数」の値と同じ数だけ作成される。そして、各発注業者リストは、図65に示すように、当該業種リンク候補において当該業者に割り当てられている業種を示す「業種」,当該業者の名称を示す「会社名」,当該業種に対応する生産品を示す「発注物」,見積もりデータレコード196中の当該業者からの回答に含まれる納期が記述される「納期」,当該業者に依頼される生産品の個数を示す「発注仕様」,見積もりデータレコード196中に含まれる当該業者についての見積金額が記述される「発注金額」,及び、「検収日」の各欄を、含んでいる。このS050を完了すると、業務仲介サーバ14は、全ての処理を終了素る。
【0134】
一方、図75に示す発注画面において「発注済み履歴」ボタンが押下されると、業務仲介サーバ14は、処理をS027からS051へ進める。このS051では、業務仲介サーバ14は、当該ログイン業者の名称を「発注業者名」として含んでいる各仲介データレコード190にリンクした全ての確定データレコード197に基づいて、図83に示す発注履歴詳細情報画面のHTML文書を作成して、その発注履歴詳細情報画面をクライアントコンピュータ2のディスプレイ22上に表示させる。この発注履歴詳細情報画面は、見積確認情報画面の見積もり確認情報リストボックス49とほぼ同じ表示項目(但し、赤丸等のマークは表示されない)を含む発注履歴情報リストボックス63,及び、見積確認情報画面の見積もり照会詳細情報リストボックス50とほぼ同じ表示項目を含む発注履歴詳細情報リストボックス64を、含んでいる。そして、業務仲介サーバ14は、読み出した各確定データレコード197に基づいて、発注履歴情報リストボックス63の内容を表示させるとともに、この発注履歴情報リストボックス63内においてクリックされた行(初期状態においては先頭行)に含まれる仲介IDに対応した確定データレコード197に基づいて、発注履歴詳細情報リストボックス64の内容を表示する。
【0135】
次のS052では、業務仲介サーバ14は、S051にて表示させた発注履歴詳細情報画面上の発注履歴情報リストボックス63中の何れかの行がダブルクリックされたか否かをチェックする。そして、何れの行もダブルクリックされていなければ処理をS051に戻す(この場合、何れかの行がクリックされていなければ、S051では何ら処理を実行しない)。これに対して、何れかの行がダブルクリックされていれば、業務仲介サーバ14は、S053において、ダブルクリックされた行に含まれる仲介IDに対応した確定データレコード197及びそれにリンクした全ての発注業者リストレコード198を業務仲介データベース19から読み出し、読み出した確定データレコード197及び各発注業者リストレコード198に基づいて、図84に示す発注内容表示画面を表示する。この発注内容表示画面は、図82に示す発注画面中の個別見積リストボックス55と同じ表示項目を含んでいる。そして、業務仲介サーバ14は、確定データレコード197中の全体納期及び総発注額,各発注業者リストレコード198中の納期及び発注金額を、この発注内容表示画面に表示させる。S053を完了すると、業務仲介サーバ14は、全体としての処理を終了する。
【0136】
一方、自らの逸注率(全仲介データレコード190の数に対する自らが掲載された不一致業者リストレコード194の数の比率)やシェア(この業務仲介システムを利用した全取引額に占める自らの見積額総計の比率),若しくは、自らが逸注率を上げるための方策を知りたいログイン業者が、S018にて表示された会員用メインメニュー(図73)上の「業務情報」ボタンを押下すると、業務仲介サーバ14は、処理をS019からS060へ進める。
【0137】
このS060では、業務仲介サーバ14は、HTML格納領域30から業務情報画面のHTML文書を読み出して、その業務情報画面をクライアントコンピュータ2のディスプレイ22上に表示させる。図85に示すように、この業務情報画面は、「業務コンサル」ボタン及び「業務支援」ボタンを含んでいる。そして、業務仲介サーバ14は、S061において、業務情報画面における何れかのボタンが押下されるのを待つ。そして、業務仲介サーバ14は、「業務コンサル」ボタンが押下された場合には、処理をS062へ進め、「業務支援」ボタンが押下された場合には、処理をS064へ進める。
【0138】
S062では、業務仲介サーバ14は、逸注データリストの作成処理を実行する。図27は、このS062にて実行される逸注データリストの作成処理サブルーチンを示すフローチャートである。このサブルーチンに入って最初のS501では、業務仲介サーバ14は、検索条件を設定する。この逸注データリストの作成処理サブルーチンがS062にて実行される場合には、S501では、ログイン業者の名称(会員名)が検索条件として設定される。
【0139】
次のS502では、業務仲介サーバ14は、ハードディスク13内に、図67に示す構造を有する逸注リストデータテーブルを生成して、初期化する。この逸注リストデータテーブルは、一つの「逸注リスト数」及び「逸注リスト」から、構成されている。但し、「逸注リスト」は、初期化された状態においては存在せず、S503以降の処理を実行することによって追加され、同時に複数個存在可能となっている。そして、「逸注リスト数」には、同じ逸注リストデータテーブルに含まれる「逸注リスト」の数が、格納される。従って、初期状態においては「逸注リスト数」=“0”である。また、各「逸注リスト」には、夫々、ログイン業者について登録されている個々の不一致業者リストレコード194の全内容及びそれにリンクした仲介データレコード190の内容(仲介ID,作成日,発注物及び発注仕様)が、格納される。
【0140】
次に、業務仲介サーバ14は、この逸注リストデータテーブルに「逸注リスト」を追加するために、S503乃至S514のループ処理を実行する。このループ処理に入って最初のS503では、業務仲介サーバ14は、業務仲介データベース19から、仲介データレコード190を一つ取り出す。
【0141】
次のS504からS513までの間での処理は、S503にて取り出した仲介データレコード190にリンクされている全不一致業者リストレコード194を検索するためのサブループ処理である。そして、S504では、業務仲介サーバ14は、S503にて取り出した仲介データレコード190にリンクしている全不一致業者リストレコード194から、未取出のレコードを、一つ取り出す。
【0142】
次のS505では、業務仲介サーバ14は、チェック済みの会社名の数を示す変数Iに初期値“0”を代入するとともに、Iの最大値を示す変数NにS504にて取り出した不一致業者リストレコード194中の業者数を代入する。
【0143】
次のS506では、業務仲介サーバ14は、変数Nが“1”以上であるか否かをチェックする。そして、業務仲介サーバ14は、変数Nが“0”であれば、処理をそのままS513へ進め、“1”以上であれば、処理をS507へ進める。
【0144】
このS507では、業務仲介サーバ14は、S504にて取り出した不一致業者リスト194から、未読み出しの会社名を、一つ読み出す。
【0145】
次のS508では、S501にて検索条件として設定した会員名とS507にて読み出した会社名とが一致するか否かをチェックする。そして、両者が一致していなければ、業務仲介サーバ14は、S511において変数Iをインクリメントした後に、S512において、インクリメント後の変数Iが変数Nに達したか否かをチェックする。そして、未だ変数Iが変数Nに達していなければ、業務仲介サーバ14は、処理をS507に戻す。以上のS507,S508,S511及びS512の処理を繰り返すことによって、不一致業者リストレコード194に登録された各会社名を順番にチェックしている間に、検索条件としての会員名に一致した会社名を見つけると、業務仲介サーバ14波、処理をS508からS509へ進める。
【0146】
このS509では、業務仲介サーバ14は、S503にて取り出した仲介データレコード190中の仲介ID,作成日,発注物及び発注仕様を読み込み、これらのデータを含む逸注リストを、S502にて作成した逸注リストデータテーブルに追加するとともに、その「逸注リスト数」を一つインクリメントする。
【0147】
次のS510では、業務仲介サーバ14は、S504にて取り出した不一致業者リストレコード194における当該ログイン業者に関する内容(S508にて検索条件としての会員名に一致した会社名に対応した内容)を、S509にて追加した逸注リストに書き込む。このS510の完了後、業務仲介サーバ14は、処理をS513へ進める。
【0148】
一方、以上のS507,S508,S511及びS512の処理を繰り返して不一致業者リストレコード194中の全会社名をチェックしても、検索条件としての会員名を見つけられなかった場合には、変数Iが変数Nに達するので、業務仲介サーバ14は、S509及びS510を実行することなく、処理をS512からS513へ進める。
【0149】
S513では、業務仲介サーバ14は、S501にて取り出した仲介データレコード190にリンクしている不一致業者リストレコード194のうちに、未だS504にて取り出されていないものがあるか否かをチェックする。そして、未だ取り出されていない不一致業者リスト194がある場合には、業務仲介サーバ14は、処理を処理をS504へ戻し、次の不一致業者リストレコード194を取り出す。
【0150】
これに対して、全ての不一致業者リストレコードを取り出している場合には、業務仲介サーバ14は、S514において、業務仲介データベース19内に未だ取り出されていない仲介データレコードがあるか否かをチェックする。そして、未だ取り出されていない仲介データレコードがある場合には、業務仲介サーバ14は、処理をS503へ戻し、次の仲介データレコードを取り出す。
【0151】
これに対して、全ての仲介データレコードを取り出し終わっている場合には、業務仲介サーバ14は、この逸注データリストの作成処理を終了して、処理を図19のメインルーチンに戻す。処理が戻された図19のメインルーチンでは、業務仲介サーバ14は、処理をS062からS063に進める。このS063では、業務仲介サーバ14は、逸注データリストの画面表示処理を実行する。図28は、このS063にて実行される逸注データリストの画面表示処理サブルーチンを示すフローチャートである。このサブルーチンに入って最初のS601では、業務仲介サーバ14は、S062(S502)にてハードディスク13内に作成した逸注リストデータテーブルから、未取り出しの逸注リストを一つ取り出す。
【0152】
次のS602では、業務仲介サーバ14は、S601にて取り出した逸注リスト中の仲介ID,作成日,発注物,発注仕様を、シリアルでユニークな履歴番号に関連付けて、RAM12内の表示バッファ12aに追加する。
【0153】
次のS603では、業務仲介サーバ14は、チェックした不一致項目の数を示す変数Iに初期値“1”を代入するとともに、この変数Iの最大値を示す変数Nに、S601にて取り出した逸注リスト中の「不一致業者リストレコードの内容」に含まれる不一致項目数を代入する。
【0154】
次のS604では、業務仲介サーバ14は、S601にて取り出した逸注リスト中の「不一致業者リストレコードの内容」に含まれるI番目の不一致項目の内容を、S602にて付した履歴番号に関連付けて、表示バッファ12aに追加する。
【0155】
次のS605では、業務仲介サーバ14は、変数Iを一つインクリメントする。
【0156】
次のS606では、業務仲介サーバ14は、変数Iが変数N以下であるか否かをチェックする。そして、変数Iが未だ変数N以下であるならば、未だ逸注リスト中の全不一致項目を表示バッファ12aに追加していないことになるので、業務仲介サーバ14は、処理をS604に戻す。
【0157】
これに対して、S604乃至S606の処理を繰り返すことによって、全不一致項目を表示バッファ12aに格納した場合には、変数Iが変数Nを超えているので、業務仲介サーバ14は、処理をS606からS607へ進める。
【0158】
S607では、業務仲介サーバ14は、S062にてハードディスク13内に作成した逸注データリストから、全ての逸注リストを取り出し終わっているか否かをチェックする。そして、未だ取り出していない逸注リストがある場合には、業務仲介サーバ14は、処理をS601に戻す。
【0159】
これに対して、全ての逸注リストを取り出し終わっている場合には、業務仲介サーバ14は、S608において、表示バッファ12aに格納されている情報に基づいて、図87に示す業務コンサル画面を表示させるためのHTML文書を作成する。図87に示すように、この業務コンサル画面は、逸注情報リストボックス65を含んでいる。この逸注情報リストボックスは、各履歴番号毎に、S602にて表示バッファ12aに追加した仲介ID,作成日,発注物(品名),発注仕様(数量,納期,精度,材料,価格)を表示するとともに、S604にて追加した不一致項目における当該ログイン業者の項目を対比させて表示する。なお、この逸注情報リストボックス65は、全履歴番号に関する情報を表示可能とするために、スクロール可能な構成となっている。業務仲介サーバ14は、このHTML文書を作成し終わると、そのHTML文書に基づいた業務コンサル画面をクライアントコンピュータ2のディスプレイ22上に表示させ(逸注情報提示部及び発注情報提示部に相当)、この逸注データリストの画面表示処理サブルーチンを終了させて、処理を図19のメインルーチンに戻す。処理が戻された図19のメインルーチンにおいて、業務仲介サーバ14は、S063を完了すると、その全体としての処理を終了する。
【0160】
一方、業務情報画面上の「業務支援」ボタンが押下された場合に実行されるS064では、業務仲介サーバ14は、その時点の年月日を示す情報を取得する。
【0161】
次のS065では、業務仲介サーバ14は、逸注データリストの作成処理を実行する。具体的には、業務仲介サーバ14は、図27に示す逸注データリストの作成処理サブルーチンを実行する。この逸注データリストの作成処理サブルーチンがS065にて実行される場合には、S501では、ログイン業者の名称(会員名)が検索条件として設定される。
【0162】
次のS066では、業務仲介サーバ14は、当月分業務支援情報1の作成処理を実行する。図29は、このS066にて実行される当月分業務支援情報1作成処理サブルーチンを示す。このサブルーチンに入って最初のS701では、業務仲介サーバ14は、ハードディスク13内に、図68に示す構造を有する当月分業務支援情報第1テーブルを生成して、初期化する。この当月分業務支援情報第1テーブルは、「総計役確定件数」,「総契約確定数」,「会員契約確定件数」及び「会員受注確定額」といった4項目の情報を、格納可能となっている。
【0163】
次に、業務仲介サーバ14は、この当月分業務支援情報第1テーブルの各項目に数値を書き込むために、S702乃至S712のループ処理を実行する。このループ処理に入って最初のS702では、業務仲介サーバ14は、業務仲介データベース19から、仲介データレコード190を一つ取り出す。
【0164】
次のS703では、業務仲介サーバ14は、S702にて取り出した仲介データレコード190が当月分であるか否かを、その「作成日」が現在年月日と同月に属するか否かに基づいてチェックする。そして、その仲介データレコード190が当月分でなければ、業務仲介サーバ14は、処理をそそままS713へ進め、当月分である場合には、業務仲介サーバ14は、処理をS704へ進める。
【0165】
S704では、業務仲介サーバ14は、S702にて取り出した仲介データレコード190にリンクした確定データレコード197を抽出する。
【0166】
次のS705では、業務仲介サーバ14は、当月分業務支援情報第1テーブル中の「総契約確定数」を一つインクリメントするとともに、S704にて抽出された確定データレコード中の「総発注額」を当月分業務支援情報第1テーブル中の「総発注額」に加算する。
【0167】
次のS706では、業務仲介サーバ14は、チェック済みの会社名の数を示す変数Iに初期値“0”を代入するとともに、Iの最大値を示す変数NにS704にて取り出した不一致業者リストレコード194中の発注業者数を代入する。
【0168】
次のS707では、業務仲介サーバ14は、変数Nが“1”以上であるか否かをチェックする。そして、業務仲介サーバ14は、変数Nが“0”であれば、処理をそのままS713へ進め、“1”以上であれば、処理をS708へ進める。
【0169】
このS708では、業務仲介サーバ14は、S704にて取り出した確定データレコード197にリンクしている発注業者リストレコード198から、未取り出しのレコードを一つ取り出す。
【0170】
次のS709では、当該ログイン業者の名称(会員名)とS708にて取り出した発注業者リストレコード198中の「会社名」とが一致するか否かをチェックする。そして、両者が一致していなければ、業務仲介サーバ14は、S711において変数Iをインクリメントした後に、S712において、インクリメント後の変数Iが変数Nに達したか否かをチェックする。そして、未だ変数Iが変数Nに達していなければ、業務仲介サーバ14は、処理をS707に戻す。以上のS707〜S709,S711及びS712の処理を繰り返すことによって、不一致業者リストレコード194に登録された各会社名を順番にチェックしている間に、検索条件としての会員名に一致した会社名を見つけると、業務仲介サーバ14は、処理をS709からS710へ進める。
【0171】
このS710では、業務仲介サーバ14は、当月分業務支援情報第1テーブル中の「会員契約確定件数」を一つインクリメントするとともに、S708にて読み出した発注業者リストレコード198中の「発注金額」を当月分業務支援情報第1テーブル中の「会員受注確定額」に加算する。このS710の完了後、業務仲介サーバ14は、処理をS713へ進める。
【0172】
一方、以上のS707〜S709,S711及びS712の処理を繰り返してS704にて抽出した確定データレコード197にリンクした全ての発注業者リストレコード198をチェックしても、会員名と一致する会社名を見つけられなかった場合には、変数Iが変数Nに達するので、業務仲介サーバ14は、S710を実行することなく、処理をS712からS713へ進める。
【0173】
S713では、業務仲介サーバ14は、業務仲介データベース19内に未だ取り出されていない仲介データレコードがあるか否かをチェックする。そして、未だ取り出されていない仲介データレコードがある場合には、業務仲介サーバ14は、処理をS702へ戻し、次の仲介データレコードを取り出す。これに対して、全ての仲介データレコードを取り出し終わっている場合には、業務仲介サーバ14は、この当月分業務支援情報1の作成処理サブルーチンを終了して、処理をメインルーチンに戻す。
【0174】
処理が戻された図19のメインルーチンにおいて、業務仲介サーバ14は、S066の次にS067を実行する。このS067では、業務仲介サーバ14は、逸注情報及びコメントデータ作成処理を実行する。図30は、このS067において実行される逸注情報及びコメントデータの作成処理サブルーチンを示すフローチャートである。このサブルーチンに入って最初のS801では、業務仲介サーバ14は、ハードディスク13内に、当月分業務支援情報第2テーブル及びそれにリンクした不一致項目データリストを複数生成して、初期化する。この当月分業務支援情報第2テーブルは、図69に示すように、その当月分業務支援情報第2テーブルにリンクした不一致項目データリストの数を示す「不一致項目条件数」,及び、各不一致項目データリストのポインタを列挙するための「不一致項目データリスト」といった2項目の情報を、格納可能となっている。また、各不一致項目データリストは、図70に示すように、「不一致項目名」,「デフォルト仕様」,「不一致件数」,「全要求仕様データ(配列)」,「要求仕様ヒストグラムデータ」及び「推奨仕様」といった各項目の情報を、格納可能となっている。
【0175】
次のS802では、業務仲介サーバ14は、チェック済みの逸注リストの数を示す変数Iに初期値“0”を設定するとともに、Iの最大値を示すNに、S065にて作成した逸注リストデータテーブル中の「逸注リスト数」を代入する。
【0176】
次のS803では、業務仲介サーバ14は、変数Nが“1”以上であるか否かをチェックする。そして、変数Nが“0”であれば、そのまま処理をS901へ進め、変数Nが“1”以上であれば、処理をS804へ進める。
【0177】
次に、業務仲介サーバ14は、当月分業務支援情報第2テーブルにリンクさせる不一致項目データリスト(図70)を作成するために、S804乃至S814のループ処理を実行する。このループ処理に入って最初のS804では、業務仲介サーバ14は、変数Iが変数Nに達したか否かをチェックする。そして、変数Iが未だ変数N未満であれば、業務仲介サーバ14は、S805において、S065にてハードディスク13内に作成した逸注リストデータテーブルから、未取り出しの逸注リストを一つ取り出す。
【0178】
次のS806では、S805にて取り出した逸注リスト中の「作成日」がその時点における年月日と同月に属するか否かをチェックする。そして、対象逸注リスト中の「作成日」がその時点の年月日よりも前の月に属するのであれば、業務仲介サーバ14は、S809において変数Iをインクリメントした後に、処理をS804へ戻す。
【0179】
これに対して、「作成日」がその時点における年月日と同月に属するのであれば、業務仲介サーバ14は、S807において、チェック済みの不一致項目の数を示す変数IIに初期値“0”を設定し、変数IIの最大値を示す変数NNにS805にて取り出した逸注リスト中の「不一致項目数(不一致業者リストレコードの内容)」を代入するとともに、当月分業務支援情報第2テーブルの「不一致項目条件数」に変数NNを加算する。
【0180】
次に、業務仲介サーバ14は、S805にて取り出した逸注リストに含まれる各不一致項目データ対を、不一致項目毎に不一致データリスとに書き込むために、S808乃至S814のサブループ処理を実行する。このサブループに入って最初のS808では、業務仲介サーバ14は、変数IIが変数NNに達したか否かをチェックする。そして、変数IIが未だ変数NNに達していなければ、業務仲介サーバ14ば、処理をS810へ進める。
【0181】
S810では、業務仲介サーバ14は、S805にて取り出した逸注リストにおける「不一致業者リストレコードの内容」から、上述した不一致項目データ対(発注仕様を満たしていないと判断された不一致項目名とその値,及び、その項目名に対応した発注仕様中の項目名とその値)のうち、未取り出しのものを一つ取り出す。
【0182】
次のS811では、業務仲介サーバ14は、S801にて作成した何れかの不一項目データリスト中に、S810にて取り出した不一致項目情報対中の不一致項目名が既に登録されているか否かをチェックする。そして、既に登録されているのなら、業務仲介サーバ14は、処理をそのままS813へ進める。これに対して、不一致項目名が何れの不一致項目データリストにも登録されていなければ、業務仲介サーバ14は、処理をS812へ進める。
【0183】
S812では、業務仲介サーバ14は、空の不一致項目データリストを取得する。そして、その「不一致項目名」及び「デフォルト仕様値」の各項目に、夫々、S810にて読み出した不一致項目情報対における不一致項目名及びその値を、代入する。このS812を完了すると、業務仲介サーバ14は、処理をS813へ進める。
【0184】
S813では、業務仲介サーバ14は、S810にて読み出した不一致項目情報対に含まれる不一致項目名が登録された不一致項目データリストにおける「全要求仕様データ(配列)」に、S810にて読み出した不一致項目情報対における発注仕様の値(逸注リストの希望値)を、代入する。この際、「全要求仕様データ(配列)」に既に他の希望値が記入されていた場合には、既に記載されている希望値に加えて、新たな希望値を追記する。また、当該不一致項目データリストにおける「不一致件数」を一つインクリメントする。
【0185】
次のS814では、業務仲介サーバ14は、変数IIを一つインクリメントする。このS814の完了後、業務仲介サーバ14は、処理をS808に戻す。
【0186】
以上に示すS808乃至S814のサブループ処理を繰り返すことによって、S805にて取り出した全ての不一致項目対を不一致項目データリストに登録し終わると、変数IIが変数NNに達するので、業務仲介サーバ14は、処理をS808からS809へ進める。そして、業務仲介サーバ14は、S809において変数Iを一つインクリメントした後で、処理をS804へ戻す。
【0187】
以上の804乃至S814のループ処理を繰り返すことによって全ての逸注リストに対する処理を実行し終わると、変数Iが変数Nに達するので、業務仲介サーバ14は、処理をS814からS901へ進める。
【0188】
S901では、業務仲介サーバ14は、上記サブループ処理中のS812及びS813を実行することによってデータが書き込まれた全不一致項目データリストを、夫々の不一致件数の値に基づいてソートする。
【0189】
次のS902では、業務仲介サーバ14は、S901でのソートの結果として最も不一致件数が多かった不一致項目データリストを特定し、その不一致項目データリストの「全要求仕様データ(配列)」に列挙されている希望値の最大値及び最小値を見つける。
【0190】
次のS903では、業務仲介サーバ14は、S902にて見つけられた最大値と最小値との間を10等分して、度数分布を作成する。そして、その度数分布の結果を、図89に示すような要求仕様値のヒストグラムのデータに、書き込む。
【0191】
次のS904では、業務仲介サーバ14は、S903にて作成されたヒストグラムにおける最大値からの累積件数が全件数の半分となる要求仕様値を特定する。そして、特定した要求仕様値を、S902にて特定した不一致項目データリストにおける「推奨仕様」に代入する。このS904を完了後、業務仲介サーバ14は、この逸注情報及びコメントデータの作成処理サブルーチンを終了して、処理を図19のメインルーチンに戻す。
【0192】
処理が戻された図19のメインルーチンでは、業務仲介サーバ14は、S067の次のS068において、業務支援情報の画面表示処理を実行する。図32は、このS068にて実行される業務支援情報の画面表示処理サブルーチンを示すフローチャートである。このサブルーチンに入って最初のS1001では、業務仲介サーバ14は、概況及び御社の受注状況の表示データを作成し、表示バッファ12aへ格納する。具体的には、業務仲介サーバ14は、図33に示すように、““会員の業績”関連業種の状況は次のとおりです”とのタイトルを作成して表示バッファ12aに格納し(S1101)、S066にて作成した当月分業務支援情報第1テーブルの内容をテキストに変換して本文として表示バッファ12aに格納する(S1102)。
【0193】
図32に示す業務支援情報の画面表示処理サブルーチンにおける次のS1002では、業務仲介サーバ14は、逸注状況の表示データを作成し、表示バッファ12aへ格納する。具体的には、業務仲介サーバ14は、図34に示すように、“逸注状況(理由の件数および割合)”とのタイトルを作成して表示バッファ12aへ格納し(S1201)、S901にてソートされた結果S902にて特定された不一致項目データリスト中の不一致項目名及び不一致件数を、表示バッファ12aに格納し(S1202)、当月分業務支援情報第2テーブル中の「不一致項目条件数」に対する上記不一致件数の割合を計算して、表示バッファ12aに格納する(S1203)。
【0194】
図32に示す業務支援情報の画面処理サブルーチンにおける次のS1003では、業務仲介サーバ14は、コメントの表示データを作成し、表示バッファ12aへ格納する。具体的には、業務仲介サーバ14は、図35に示すように、S902にて特定された不一致項目データリストにおける「不一致項目名」,「デフォルト仕様」及び「推奨仕様」に基づいてコメントを作成する。即ち、「「不一致項目名」を「デフォルト仕様」から「推奨仕様」に向上されることを勧めます」との内容のコメントを作成する。そして、作成したコメントを表示バッファ12aに格納する。
【0195】
図32に示す業務支援情報の画面処理サブルーチンにおける次のS1004では、業務仲介サーバ14は、表示バッファ12aに格納されている情報に基づいて、図88に示す事業支援画面を作成させるためのHTML文書を作成する。図88に示すように、この事業支援画面は、受発注状況月報画面リストボックス66及びコメントリストボックス67を含んでいる。この受発注状況月報画面リストボックス66には、S1001及びS1002にて夫々表示バッファ12aに格納された情報が、表示される。また、コメントリストボックス67には、S1003にて表示バッファ12aに格納された情報が、表示される。業務仲介サーバ14は、このHTML文書を作成し終わると、そのHTML文書に基づいた事業支援画面をクライアントコンピュータ2のディスプレイ22上に表示させ(逸注情報提示部及び発注情報提示部に相当)、この業務支援情報の画面表示処理サブルーチンを終了させて、処理を図19のメインルーチンに戻す。処理が戻された図19のメインルーチンにおいて、業務仲介サーバ14は、S068を完了すると、その全体としての処理を終了する。
【0196】
一方、ユーザーの資格が営業担当者であるとS001にて判断した場合に実行される図20のS070では、業務仲介サーバ14は、図72に示すログイン画面のHTML文書をハードディスク13のHTML格納領域30から読み出して、そのログイン画面をクライアントコンピュータ2のディスプレイ22上に表示する。
【0197】
次のS071では、業務仲介サーバ14は、ログイン画面の両テキストボックスに入力がなされるのを待つ。そして、入力があった場合には、業務仲介サーバ14は、次のS072において、「ユーザ名」テキストボックスに入力された業者名と「パスワード」テキストボックスに入力されたパスワードとの組合せが、営業担当者のものとして予め登録されている組み合わせに一致しているか否かをチェックする。そして、これら業者名及びパスワードの組合せが登録されていなければ処理をS071に戻し、当該組合せが登録されていれば処理をS073へ進める。
【0198】
S073では、業務仲介サーバ14は、HTML格納領域30内に格納されている営業用メインメニューのHTML文書を読み出して、図86に示される営業用メインメニューを、クライアントコンピュータ2のディスプレイ22上に表示させる。図86に示すように、この営業用メインメニューには、“営業情報”ボタンが含まれている。
【0199】
次のS074では、業務仲介サーバ14は、営業用メインメニュー中の「営業情報」ボタンが押下されるのを待つ。そして、“営業情報”ボタンが押下された場合には、処理をS075へ進める。
【0200】
S075では、業務仲介サーバ14は、図90に示す検索条件入力画面をクライアントコンピュータ2のディスプレイ22上に表示する。この検索条件入力画面には、「業種」,「業者名」及び「発注条件」が夫々入力されるテキストボックス及び「検索」ボタンが、含まれている。
【0201】
次のS076では、業務仲介サーバ14は、検索条件入力画面の各テキストボックスに必要項目の入力がなされた状態で「検索」ボタンが押下されるのを待つ。そして、必要項目の入力がなされた後に「検索」ボタンが押下された場合には、クライアントコンピュータ2のブラウザ27によって、検索条件入力画面の各テキストボックスに入力された内容が、メッセージとして業務仲介サーバ14へ送信されてくる。そこで、業務仲介サーバ14は、S077において、必要項目の入力が適正であるか否かをチェックする。そして、入力が適正でなければ処理をS076に戻し、入力が適正であれば、処理をS078に進める。
【0202】
S078では、業務仲介サーバ14は、当社営業支援情報の作成処理を実行する。図36は、このS078にて実行される当社営業支援情報の作成処理サブルーチンを示すフローチャートである。このサブルーチンに入って最初のS1401では、業務仲介サーバ14は、逸注リストデータテーブルの作成処理を実行する。具体的には、業務仲介サーバ14は、図27に示す逸注リストデータテーブルの作成処理サブルーチンを実行する。但し、このS078にて実行される際には、S075乃至S077にて入力された検索条件が、S501において検索条件として設定され、S508において、S507にて取り出された不一致業者リストレコードの内容と比較される。また、S509及びS510では、業務仲介サーバ14は、処理対象の不一致業者リストレコードが複数業者の情報を含んでいる場合には、検索条件を満たす業者の情報毎に、逸注リストを作成して逸注リストデータテーブルに追加する。従って、営業担当者は、任意の業者の任意の業種に関して、逸注リストデータテーブルを作成させることができる。
【0203】
次のS1402では、業務仲介サーバ14は、S1401にて作成した逸注リストデータテーブルに基づいて、営業支援情報作成処理を実行する。図37は、このS1402にて実行される営業支援情報作成処理サブルーチンを示すフローチャートである。このサブルーチンに入って最初のS1501では、業務仲介サーバ14は、ハードディスク13内に、営業支援データテーブルを生成して、初期化する。この営業支援データテーブルは、S1401にて作成した逸注リストデータテーブルに掲載されている各業者毎に、作成される。そして、各営業支援データテーブルは、図71に示すように、一又は複数の「逸注リスト及び確定データレコード」,「保有成形機」,及び、「推奨成形機型式」の各項目を有している。このS1501では、業務仲介サーバ14は、各業者毎の営業支援データテーブルの「保有成形機」に、夫々、業者データベース16中における当該業者についての会社レコードにリンクした保有設備レコード中に記載された成形機型式を書き込む。
【0204】
次のS1502では、業務仲介サーバ14は、チェック済みの逸注リストの数を示す変数Iに初期値“0”を設定するとともに、この変数Iの最大値Nに、S1401にて作成した逸注リストデータテーブル中の「逸注リスト数」を代入する。
【0205】
次のS1503では、業務仲介サーバ14は、変数Nが“1”以上であるか否かをチェックする。そして、変数Nが“0”であれば、業務仲介サーバ14は、そのままこの営業支援情報作成処理サブルーチンを終了して、処理を図36のルーチンに戻す。これに対して、変数Nが“1”以上であれば、業務仲介サーバ14は、処理をS1504へ進める。
【0206】
S1504では、業務仲介サーバ14は、変数Iが変数Nに達したか否かをチェックする。そして、変数Iが未だ変数N未満であれば、業務仲介サーバ14は、S1505において、S1401にて作成した逸注リストデータテーブルから、未取り出しの逸注リストを一つ取り出す。
【0207】
次のS1506では、S1505にて取り出した逸注リスト中の「不一致業者リストレコードの内容」に含まれる業種が“成形”,“成形1”又は“成形2”であるか否かを、チェックする。そして、業種が“成形”,“成形1”又は“成形2”である場合には、業務仲介サーバ14は、処理をS1507へ進める。
【0208】
S1507では、業務仲介サーバ14は、S1505にて取り出した逸注リスト中の「不一致業者リストレコードの内容」に含まれる不一致項目名が“納期”又は“精度”であるか否かを、チェックする。そして、不一致項目名が“納期”又は“精度”である場合には、業務仲介サーバ14は、処理をS1508へ進める。
【0209】
S1508では、業務仲介サーバ14は、S1505にて取り出した逸注リスト中の「発注物」及び「発注仕様」中の希望製品精度を読み出す。
【0210】
次のS1509では、業務仲介サーバ14は、成形機データベース17から、「成形品」がS1508にて読み出した発注物を含み、且つ、「製品精度」がS1508にて読み出した希望製品精度を満たす成形機型式を、検索する。
【0211】
次のS1510では、業務仲介サーバ14は、S1509での検索の結果として該当する成形機型式が見つかったか否かをチェックする。そして、該当する成形機型式が見つかった場合には、業務仲介サーバ14は、処理をS1511へ進める。
【0212】
S1511では、業務仲介サーバ14は、S1505にて取り出した逸注リスト,及びこの逸注リストに含まれる仲介IDに対応した確定データレコードの内容を、その逸注リストに含まれる不一致業者リストに含まれる業者名に対応した営業支援データテーブルの「逸注リスト及び確定データレコード」に格納する。また、S1510にて見つけた成形機型式を、同営業支援データテーブルの「推奨成形機型式」に格納する。なお、「逸注リスト及び確定データレコード」に既に別の逸注リスト及び確定データレコードの内容が格納されていた場合には、業務仲介サーバ14は、新たに格納すべき逸注リスト及び確定データレコードの内容を、別の「逸注リスト及び確定データレコード」に格納する。
【0213】
S1511を完了した時、S1506にて業種が“成形”,“成形1”及び“成形2”の何れでもないと判断した時、S1507にて不一致項目名が“納期”及び“精度”の何れでもないと判断した時、及び、S1510にて該当する成形機型式が見つからなかった時には、何れも、S1512において変数Iをインクリメントした後に、処理をS1504に進める。
【0214】
以上のS1504乃至1511のループ処理を繰り返した結果として変数Iが変数Nに達した場合には、業務仲介サーバ14は、この営業支援情報作成処理サブルーチンを終了して、処理を図36のルーチンに戻す。
【0215】
処理が戻された図36のルーチンでは、業務仲介サーバ14は、S1402の次のS1403において、営業支援情報の表示データの作成処理を実行する。図38は、このS1403にて実行される営業支援情報の表示データ作成処理サブルーチンを示すフローチャートである。このサブルーチンに入って最初のS1601では、業務仲介サーバ14は、表示バッファ12aを初期化する。
【0216】
次のS1602では、業務仲介サーバ14は、未取り出しの営業支援データテーブルを一つ取り出す。
【0217】
次のS1603では、業務仲介サーバ14は、仲介ID情報の作成を行う。具体的には、業務仲介サーバ14は、S1602にて取り出した営業支援データテーブル中の何れかの「逸注リスト及び確定データレコード」から、逸注リストに含まれる仲介ID,作成日,発注物及び発注仕様を読み出して、これらの情報を表示バッファ12aの第1領域に書き込む。
【0218】
次のS1604では、業務仲介サーバ14は、営業関連情報の作成を行う。具体的には、業務仲介サーバ14は、S1602にて取り出した営業支援データテーブル中の各「逸注リスト及び確定データレコード」の逸注リストに含まれる不一致業者リストレコードの内容から、各不一致項目名を読み出す。そして、各不一致項目名を表示バッファ12aに書き込む。また、業務仲介サーバ14は、同営業支援データテーブル中の「保有成形機型式」及び「推奨成形機型式」を読み出して、表示バッファ12aの第2領域に書き込む。
【0219】
次のS1605では、業務仲介サーバ14は、未取り出しの営業支援データテーブルが未だ残っているか否かをチェックする。そして、未取り出しの営業支援データテーブルが残っている場合には、業務仲介サーバ14は、処理をS1602に戻し、次の営業支援データテーブルを読み出す。これに対して、全ての営業支援データテーブルを取り出し終わっている場合には、業務仲介サーバ14は、この営業支援情報の表示データ作成処理サブルーチンを終了して、処理を図36のルーチンに戻す。処理が戻された図36のルーチンにおいては、業務仲介サーバ14は、当社営業支援情報の作成処理サブルーチンを終了して、処理を図20のメインルーチンに戻す。処理が戻された図20のメインルーチンにおいては、業務仲介サーバ14は、S078の次にS079を実行する。
【0220】
S079では、業務仲介サーバ14は、表示バッファ12aに格納されている情報に基づいて、図91に示す営業情報画面を作成させるためのHTML文書を作成する。図91に示すように、この営業情報画面は、受発注履歴リストボックス68及び営業方針リストボックス69を含んでいる。受発注履歴リストボックス68には、S1603にて表示バッファ12aの第1領域に格納された情報が、業者毎に、表示される。この受発注履歴リストボックス68に表示させるべき情報がこの受発注履歴リストボックス68に入りきらない場合には、この受発注履歴リストボックス68はスクロール可能な形態となる。一方、営業方針リストボックス69には、同時に受発注履歴リストボックス68に情報が表示されている業者についてS1604にて表示バッファ12aの第2領域に格納された情報が、表示される。業務仲介サーバ14は、このHTML文書を作成し終わると、そのHTML文書に基づいた営業情報画面をクライアントコンピュータ2のディスプレイ22上に表示させた後に(逸注情報提示部及び発注情報提示部に相当)、その全体としての処理を終了する。
(自動月報配信プログラムによる処理)
次に、自動月報配信プログラム32によるCPU10の処理内容を、図92及び図93のフローチャートに基づいて説明する。上述したように、この自動月報配信プログラム32は、毎月末の夜間に、自動実行される。
【0221】
スタート後最初のS1701では、CPU10は、その時点の年月情報を取得する。
【0222】
次に、CPU10は、業者データベース16に受注側業者として登録されている会員(会社レコードに登録された「登録業種数」が1以上である会員)毎に月報を送信するために、S1702乃至S1709のループ処理を実行する。このループ処理に入って最初のS1702では、CPU10は、業者データベース16から、「登録業種数」が1以上である会社レコードから、未取り出しのものを一つ取り出して、その会社レコード中の「会社名」及び「連絡先」に登録された各情報を読み出す。
【0223】
次のS1703では、CPU10は、S1702にて読み出した「会社名」を検索条件として設定する。
【0224】
次のS1703では、CPU10は、逸注データリストの作成処理を実行する。具体的には、CPU10は、図27に示す逸注データリストの作成処理サブルーチンを実行する。この逸注データリストの作成処理サブルーチンがS1703にて実行される場合には、S501では、S1703にて設定された検索条件(会社名)が、そのまま設定される。
【0225】
次のS1705では、CPU10は、当月分業務支援情報1の作成処理を実行する。具体的には、CPU10は、図29に示す当月分業務支援情報1作成処理サブルーチンを実行する。
【0226】
次のS1706では、CPU10は、逸注情報及びコメントデータ作成処理を実行する。具体的には、CPU10は、図30及び図31に示す逸注情報及びコメントデータの作成処理サブルーチンを実行する。
【0227】
次の1707では、CPU10は、月報作成処理を実行する。図93は、このS1707にて実行される月報作成処理サブルーチンを示すフローチャートである。このサブルーチンに入って最初のS1801では、CPU10は、概況及び御社の受注状況のテキストを作成する。具体的には、CPU10、「(会員の業績)の状況は次のとおりです」とのタイトルテキストを作成するとともに、S01705にて作成した当月分業務支援情報第1テーブルの内容をテキストに変換する。
【0228】
次のS1802では、CPU10は、逸注状況のテキストを作成する。具体的には、CPU10は、「逸注状況(理由の件数および割合)」とのタイトルテキストを作成するとともに、S067で実行された逸注情報&コメントデータの作成処理サブルーチンのS901にてソートされた結果S902にて特定された不一致項目データリスト中の不一致項目名及び不一致件数をテキストに変換し、S801にて作成された当月分業務支援情報第2テーブル中の「不一致項目条件数」に対する上記不一致件数の割合を計算して、計算結果をテキストに変換する。
【0229】
次のS1803では、業務仲介サーバ14は、コメントのテキストを作成する。具体的には、CPU10は、S067で実行された逸注情報&コメントデータの作成処理サブルーチンのS902にて特定された不一致項目データリストにおける「不一致項目名」,「デフォルト仕様」及び「推奨仕様」に基づいてコメントテキストを作成する。即ち、「「不一致項目名」を「デフォルト仕様」から「推奨仕様」に向上されることを勧めます」との内容のコメントテキストを作成する。
【0230】
次のS1804では、CPU10は、S1801乃至S1803にて作成されたテキストを、順番通りに結合する。その結果得られたテキストは、図19のS068にて表示される事業支援画面(図88)中の受発注状況月報画面リストボックス66及びコメントリストボックス67に表示される内容と、同じ構成となっている。S1804を完了すると、CPU10は、この月報作成処理サブルーチンを終了して、処理を図92のメインルーチンに戻す。
【0231】
処理が戻された図92のメインルーチンでは、CPU10は、次のS1708において、S1707にて作成した月報を、S1702にて読み出した「連絡先」へ通知する。この場合、「連絡先」の情報に電子メールアドレスが含まれていれば、CPU10は、S1707にて作成した月報を本分とする電子メールを作成して、この電子メールアドレス宛に送信する。また、電子メールアドレスが含まれていない代わりにfax番号が含まれていれば、CPU10は、S1707にて作成した月報を、このfax番号宛てにファクシミリ送信する。
【0232】
次のS1709では、CPU10は、業者データベース16中に、S1702での取り出しが行われていない会社レコード(「登録業種数」が1以上であるもの)が残っているか否かをチェックする。そして、未取り出しの会社レコードがある場合には、CPU10は、処理をS1702に戻す。これに対して、未取り出しの会社レコードが残っていない場合には、CPU10は、この自動月報配信プログラムによる処理を終了する。
(動作例)
次に、以上のように構成された本実施形態による業務仲介システムの動作を、具体的に説明する。
<見積もり−発注>
先ず、S001乃至S013に沿った手続きを踏むことによって会員となった発注側業者が、樹脂成型品であるコネクタの見積もりを依頼してから、実際に発注を行うまでの処理の流れを説明する。
【0233】
この場合、発注業者が、S014にて表示されたログイン画面(図72)の「ユーザ名」テキストボックス及び「パスワード」テキストボックスに、夫々、業者データベース16に登録されている自らの会社名及びパスワードを入力すると、この発注業者に対する見積もり依頼も見積もりも届いていない限り、図73(a)に示す形態のメインメニューが、当該発注業者のクライアントコンピュータ2のディスプレイ22に表示される(S018)。
【0234】
発注業者は、このメインメニュー上の「業務仲介」ボタンを押下し、次に表示される業務仲介画面(図74(a))上の「発注」ボタンを押下し、次に表示される発注画面(図75)上の「新規発注」ボタンを押下する。すると、図76に示される検索条件入力画面が、当該発注業者のクライアントコンピュータ2のディスプレイ22に、表示される(S028)。
【0235】
ここでは、発注業者は、「発注物」=“成型品”,「発注条件」=“成型品図面”,発注仕様としての「個数」=“2000”個,発注仕様としての「希望総金額」=“10000”円,発注仕様としての「希望製品精度」=“7”μm,発注仕様としての「希望納期」=“10”日と、夫々入力したものとする。
【0236】
この状態において、発注側業者が検索条件入力画面上の「OK」ボタンを押下することによって見積もりの自動作成を要求すると、業務仲介サーバ14は、この見積もりを管理するための仲介データレコード190を、ハードディスク13の業務仲介データベース19内に作成し、この仲介データレコード190にユークな仲介IDを付与する(S030,S101)。
【0237】
次に、業務仲介サーバ14は、発注条件である成型品図面に基づいて発注物である成型品を制作するまでの業種の繋がり(サプライチェーン)を、サプライチェーンモデルデータベース19内の情報に基づいて作成する(S102,S201〜S218)。この場合、上述したように、
1:成形
2:金型−成形1
3:金型設計−成形2
4:金型設計−金型制作/樹脂−成形1
といった4通りのサプライチェーンが自動的に生成される。
【0238】
次に、業務仲介サーバ14は、業者データベース16に登録されている各受注側業者の業種に基づいて、各サプライチェーン毎に、そのサプライチェーンに含まれる何れかの業種を有する業者同士の当該サプライチェーンに沿った順列(業種リンク候補)を全て作成する(S103,S301〜S306)。そして、作成した各業種リンク候補に沿って、その業種リンク候補に組み込まれている各業者におけるその業種リンク候補中での業務について業者データベース16に登録されている「生産精度下限」,「最短納期」及び「単価」に基づいて、その業種リンクにおける総精度a,総納期t及び総金額mを計算して、それら総精度a,総納期t及び総金額mを発注仕様と比較する(S307〜S316)。そして、業務仲介サーバ14は、総精度a,総納期t及び総金額mのうちの何れかが発注仕様を超えている業種リンク候補については業種リンク候補リストレコード195から削除し(S319)、総精度,総納期及び総コストの何れも発注仕様を満たしている業種リンク候補のみを残す。
【0239】
その結果、ある業者のある業種についての「生産精度下限」,「最短納期」又は「単価」が良くない場合には、その業種についてその業者を含む業種リンク候補は、その総精度,総納期又は総コストが発注仕様を超えてしまう可能性が高いので、業種リンク候補リストレコード195から削除される可能性が高い。これに対して、ある業者のある業種についての「生産精度下限」,「最短納期」及び「単価」が何れも良い場合には、その業種についてその業者を含む業種リンク候補のうちの何れかが削除されずに業種リンク候補リストに残る可能性は高い。そして、業種リンク候補リストレコード195に残った業種リンク候補リストレコード195に含まれる業者は、その業種について一致業種リストレコード193にリストアップされ(S319)、その業種を有しながら業種リンク候補リストに残った何れの業種リンク候補にも含まれない業者は、その業種について不一致業者リストレコード194にリストアップされる(S321)。従って、一致業種リストレコード193にリストアップされた業者は、その業種については「生産精度下限」,「最短納期」及び「単価」が何れも良いという蓋然性が高く、不一致業者リストレコード194にリストアップされた業者は、その業種については「生産精度下限」,「最短納期」及び「単価」の何れかが良くないという蓋然性が高い。
【0240】
さて、このようにして、業種リンク候補リストに残った業種リンク候補は、発注業者のクライアントコンピュータ2のディスプレイ22上に表示される検索結果出力画面(図77)上で発注業者によって選択された能力値に従ってソートされ(S105)、ソートされた業種リンク候補の内容及び夫々の精度,納期及び価格が、この検索結果出力画面の業種リンクリストボックス41内に列挙される(S104〜S107,S110,S111)。
【0241】
この検索結果出力画面の業種リンク候補リストボックス41に列挙された各業種リンク候補の精度,納期及び価格は、業者データベース16に格納されている各受注側業者のデータに基づいて自動的に計算された目安に過ぎないので、各受注側業者のスケジュールや消耗品の時価等を考慮したものとはなっておらず、それ故、これら各受注側業者が責任を負いうるものではない。
【0242】
そこで、発注者業者は、検索結果出力画面の業種リンク候補リストボックス41に列挙された各業種リンク候補のうち、何れか一つ又は複数の業種リンク候補を選択し、選択された業種リンク候補に含まれる各業者からの実際の見積もりを要求するために「見積もり」ボタン42を押下する。すると、業務仲介サーバ14は、選択された各業種リンク候補毎に、その業種リンク候補に関する見積もりの管理を委託するために、見積管理CGI15を起動する(S108)。起動された各見積もり管理CGI15は、委託された業種リンク候補の見積もりの管理を、業務仲介サーバ14や他の見積もり管理CGI15とは独立して行う(図39)。ここでは、図77に示す内容の業種リンク候補リストボックス41から第1候補の業種リンク候補(金型設計:業者D−金型制作:業者Y−成形1:業者M)のみが選択されたものとして、説明を続ける。なお、ひととおり「見積もり」ボタン42の押下を行った発注側業者は、一旦、業務仲介サーバ14との通信を終了する。
【0243】
一方、起動された見積もり管理CGI15は、見積もり管理を委託された業種リンク候補の先頭業者に関して、対象業種リンク候補中で割り当てられた業種についての見積もり依頼を、その業種リンク候補に対応した仲介データレコード190中の「発注物」,「発注条件」及び「発注仕様」に基づいて作成する。ここでは、第1候補の業種リンク候補における業者Dに対して、「発注物」を業種=金型設計における生産品である金型図面とし、その生産物の属性故に「個数」を“1”とし、「着手日」をその時点の年月日から一定期間経過後の年月日として、見積もり依頼を作成する(S402)。そして、作成した見積もり依頼を、HTML格納領域30における業者Dの専用領域内に新規作成した(若しくは既存の)見積照会画面に書き込んで(S403)、当該業者Dへ通知を行う(S404)。その後、見積もり管理CGI15は、この業者Dからの回答を待ち続ける(S405)。
【0244】
一方、通知を受けた業者Dは、業務仲介システムにアクセスして、ログインを行う(S014〜016)。この場合、業者Dに対する見積もり依頼が存在するので、業務仲介サーバ14は、図73(b)に示すメインメニューを表示する(S017,S018)。業者Dが、このメインメニュー上で「業務仲介」ボタンを押下し、続いて表示される業務仲介画面(S023,S021,図74(b))上で「見積もり照会」ボタンを押下すると、業務仲介サーバ14は、HTML格納領域30における業者Dの専用領域から、発注業者からの見積もり依頼が書き込まれた見積照会画面のHTML文書を読み出して、この見積照会画面を業者Dのクライアントコンピュータ2のディスプレイ22に表示する(S032)。
【0245】
この見積照会画面の見積もり照会情報リストボックス45には、上記発注業者から依頼されたもの(仲介ID=000005)を含め、一又は複数の見積もり依頼がリストアップされている。そして、業者Dがこの見積もり照会情報リストボックス45にリストアップされた各見積もり依頼の中から、仲介ID=000005の見積もり依頼をクリックして選択すると、その見積もり依頼の詳細な内容が、同画面の見積もり照会詳細情報リストボックス46に表示されるので、業者Dは、その見積もりの対象を知ることができる。
【0246】
この見積照会画面上の「(見積もりを)する」ボタンを業者Dが押下すると、業務仲介サーバ14は、この仲介ID=000005の見積もり依頼の内容に対応した見積もり回答画面を、業者Dのクライアントコンピュータ2のディスプレイ22上に表示する(S034)。業者Dが、この見積もり回答画面上で単価及び納期を入力して「見積もり提出」ボタン62を押下すると、業務仲介サーバ14は、その単価及び納期を、回答として、この見積もり依頼を管理している見積もり管理CGI15に渡す(S036)。
【0247】
S405にて回答を待っていた見積もり管理CGI15は、RAM12内に確保していた見積もり管理領域に、業務仲介サーバ14から渡された回答を格納し、管理対象業種リンク候補における次の業者に関して、対象業種リンク候補中で割り当てられた業種についての見積もり依頼を作成する。ここでは、第1候補の業種リンク候補における業者Yに対して、「発注物」を業種=金型制作における生産品である金型とし、その生産物の属性故に「個数」を“1”とし、「着手日」を業者Dから回答された納期の翌日として、見積もり依頼を作成する(S408)。
【0248】
この見積もり依頼に対して上述した業者Dの場合と同様にして回答が得られると、見積もり管理CGI15は、その回答を見積もり管理領域に格納するとともに、管理対象業種リンク候補における次の業者に関して、対象業種リンク候補中で割り当てられた業種についての見積もり依頼を作成する。ここでは、第1候補の業種リンク候補における業者Mに対して、「発注物」を業種=成形1における生産品である成形品とし、その生産物の属性故に「個数」を発注仕様通りの“2000”とし、「着手日」を業者Yから回答された納期の翌日として、見積もり依頼を作成する(S408)。
【0249】
この見積もり依頼に対して回答が得られると、見積管理CGI15は、各業者D,Y,Mから夫々得られた回答に基づいて、全体納期(末尾の業者である業者Mから回答された納期),及び、全体価格(業者Dから回答された単価+業者Yから回答された単価+業者Mから回答された単価×2000)を算出し(S409)、算出された全体納期及び全体価格を仲介ID=000005の仲介データレコード190にリンクした見積もりデータレコード196に登録する(S410)。これとともに、業務仲介サーバ14は、管理対象業種リンク候補の内容と全体納期及び全体価格とを、HTML格納領域30における発注業者の専用領域内に新規作成した(若しくは既存の)見積確認情報画面(図80),見積回答リスト画面(図81)及び発注画面(図82)に、それぞれに対応した態様にて書き込む(S411)。これにより、当該見積管理CGI15による見積もり管理が完了するので、見積管理CGI15は、その処理を終了する。
【0250】
その後、発注業者が、この業務仲介システムにアクセスしてログインすると(S014〜S016)、その時点では見積もりが届いているので、業務仲介サーバ14は、図73(c)に示すメインメニューを表示する(S022,S018)。発注業者が、このメインメニュー上で「業務仲介」ボタンを押下し、続いて表示される業務仲介画面(S023,S021,図74(c))上で「発注」ボタンを押下し、続いて表示される発注画面(S031,S026,図75)上で「未発注履歴」ボタンを押下すると、業務仲介サーバ14は、HTML格納領域30における発注業者の専用領域から、見積確認情報画面(図80)のHTML文書を読み出して、その見積もり確認情報画面を、発注業者のクライアントコンピュータ2のディスプレイ22上に表示する(S040)。この見積確認情報画面の見積もり確認情報リストボックス49内では、見積もり管理が終了した(見積もりの結果が得られた)業種リンク候補の属する仲介データレコード190の仲介ID=000005に、見積もり完了を示す緑丸マークが表示されている。
【0251】
そこで、発注業者が、その仲介ID=000005の行をダブルクリックすると、業務仲介サーバ14は、HTML格納領域30における発注業者の専用領域から、その仲介ID=000005に対応した見積回答リスト画面(図81)のHTML文書を読み出して、その見積回答リスト画面を、発注業者のクライアントコンピュータ2のディスプレイ22上に表示する(S042)。この見積回答リスト画面の見積結果リストボックス52内には、仲介ID=000005に対応した全ての見積もりの結果が、一覧されている。
【0252】
そこで、発注業者が、自らの価値判断に従って、何れかの見積もり結果に対応した「発注」ボタン54を押下すると、業務仲介サーバ14は、HTML格納領域30における発注業者の専用領域から、その見積もり結果の詳細な内容を示す発注画面(図82)のHTML文書を読み出して、その発注画面を、発注業者のクライアントコンピュータ2のディスプレイ22上に表示する(S045)。この発注画面の個別見積リストボックス55内には、見積回答リスト画面において押下された「発注」ボタン54に対応した見積もり結果の詳細が、各受注業者毎の納期及び見積価格(単価×個数)を列挙することによって、表示されている。
【0253】
この発注画面によって見積もりの内容を確認した発注業者が、この発注画面上の「個別発注」ボタン56又は「おまかせ発注」ボタン58を押下すると、業務仲介サーバ14は、発注画面にその詳細が表示された見積もりデータレコード197に基づいて、確定データレコード197及び各発注業者リストレコード198を作成するとともに、発注業者に対する手数料の課金を行う。
<業務情報>
この業務仲介システムに受注側業者として登録しているにも係わらず受注成績があまり芳しくないと感じている業者は、その逸注(即ち、自己が有する業種に関連する見積要求があったにも係わらず自己が業種リンク候補にも挙げられなかったこと)の履歴や、逸注を避けるための改善点の提示(これらをまとめて「業務情報」と称する)を、業務仲介システムに求めることができる。以下、このような業務情報を要求する際の処理の流れを、説明する。
【0254】
業務情報を求める業者(以下、「要求元業者」という)は、業務仲介システムにアクセスしてログイン(S014〜016)した後に表示される会員用メインメニュー(図73)上で、「業務情報」ボタンを押下する。すると、図85に示す業務情報画面が、この業者のクライアントコンピュータ2のディスプレイ22上に、表示される(S060)。
【0255】
要求元業者は、通常、現状を把握しなければならないので、先ず、逸注の履歴を得るために「業務コンサル」ボタンを押下する。すると、業務仲介サーバ14は、その要求元業者の名称(会社名)を含む不一致業者リストレコード194を、業務仲介データベース19内において検索する(S062,S501〜S508)。この不一致業者リストレコード194は、上述したように、各仲介データレコード190について、夫々、各業種毎に逸注した業者の情報を記録するために、作成される。従って、これら不一致業者リストレコード194を検索することによって、その業者の逸注の履歴が全て抽出されるのである。
【0256】
そこで、業務仲介サーバ14は、検索された不一致業者リストレコード194におけるその要求元業者についての情報を、その不一致業者リストレコード194にリンクした仲介データレコード190中の発注仕様等の情報と組み合わせて、逸注リストデータテーブルの個々の逸注リストを作成する(S509〜S510)。
【0257】
次に、業務仲介サーバ14は、逸注リストデータテーブルの各逸注リストの内容を列挙した業務コンサル画面のHTML文書を作成し、その業務コンサル画面を、要求元業者のクライアントコンピュータ2のディスプレイ22上に表示する(S063,S601〜S608)。この業務コンサル画面では、各見積もり毎に、見積もり仕様が一覧されるとともに、不一致業者リストレコード194に記録されていた不一致項目の数値が、それに対応する見積もり仕様に対比されて表示される。従って、要求元業者は、自らの逸注の履歴を、その原因とともに知ることができる。
【0258】
ところで、この業務コンサル画面では、個々の逸注の履歴とその原因は判っても、受注件数を向上させるために企業努力を集中させるべき改善点がどこであるかは、必ずしも明らかではない。
【0259】
そこで、要求元業者は、改善点の提示を得るために、業務情報画面上で「事業支援」ボタンを押下する。すると、業務仲介サーバ14は、先ず、上述したのと同様にして、基礎データとしての逸注リストデータテーブルを作成する(S065)。
【0260】
これとともに、業務仲介サーバ14は、「概況(当月分業務支援情報1)」を作成するために、業務仲介データベース19から、処理実行時点と同じ月に作成された各業務仲介データレコードにリンクした全ての確定データレコード197を抽出して、その総件数を「総契約確定数」とするとともに、夫々の総発注額の総和を「総契約確定数」とする(S066,S701〜S705)。
【0261】
また、業務仲介サーバ14は、「御社の受注状況(当月分業務支援情報1)」を作成するために、業務仲介データベース19から抽出された各確定データレコード197にリンクした全ての発注業者リストレコード198のうちから、要求元業者に関するものを抽出して、その総件数を「会員契約確定件数」とするとともに、夫々の発注金額の総和を「会員受注確定額」とする(S066,S706〜S712)。
【0262】
さらに、業務仲介サーバ14は、「コメント(逸注情報&コメント)」を作成するために、逸注リストデータテーブル中の当月分の全ての逸注リストを抽出して、それらの中にある「不一致業者リストレコードの内容」に含まれる不一致項目毎に、その不一致項目名と、要求元業者の能力値(デフォルト値)と、その不一致に因る逸注の回数(不一致件数)と、逸注が生じた各ケース毎の発注仕様の具体値(全要求仕様データ)とからなる不一致項目データリストを作成する(S067,S801〜S814)。このように集計された不一致件数が最も多い不一致項目は、即ち、改善に対する逸注件数の減少率が最も大きいと思われるために企業努力を集中すべき改善点であることが判る。そこで、業務仲介サーバ14は、不一致件数が最も多い不一致項目データリストを探し出す(S901)。また、業務仲介サーバ14は、この不一致項目についての見積もり仕様の分布をを知るために、不一致件数が最も多かった不一致項目データリストにおける全要求仕様データ中の最大値及び最小値を検出し(S902)、その間を10等分してなるヒストグラムを作成し(S903)、最大値からの累積件数が全件数の半分,若しくは、適正結果を出すために必要に応じて予め設定された所定割合となる値を、推奨値とする(S904)。
【0263】
さらに、業務仲介サーバ14は、「逸注状況」を作成するために、全ての不一致項目データリストにおける不一致件数の総和を不一致項目条件数としてカウントし(S807)、不一致件数が最も多い不一致項目データリストにおける不一致件数の不一致項目条件数に対する割合を算出するとともに(S068,S1203)、当該不一致項目データリストにおける不一致項目名及び不一致件数を得る(S1202)。
【0264】
これらの情報に基づき、業務仲介サーバ14は、図88に示す事業支援画面のHTML文書を作成し、この事業支援画面を要求元業者のクライアントコンピュータ2のディスプレイ22上に表示する(S1004)。
【0265】
この事業支援画面を見た要求元業者は、業界における自らのシェアを件数ベース及び金額ベースで知ることができるとともに、逸注の原因となった不一致項目のうち最も件数が多いものを、その件数とそれが全件数に占める割合とともに、知ることができる。しかも、コメントを参照すれば、その不一致項目についてどの程度向上をさせれば最も効率良く逸注件数を減らすことができるかを、知ることができる。
<営業支援>
上述した業務情報は、この業務仲介システムの会員である受注側業者が自ら欲した場合にしか提供されない情報であるので、業務情報を自ら求めて自主的に改善を図ろうとしない受注側業者は、いつまでたっても、受注の機会を得ることができない。そこで、本実施形態によつ業務仲介システムは、自ら業種「成形機新」又は「成形機古」の事業を行っているプロバイダの営業部門の担当者が、改善を必要とする会員に対する改善の提案をすることができるように、この営業部門の担当者に営業情報を提示可能となっている。
【0266】
営業担当者がこの業務仲介システムにアクセスしてログイン(S070〜073)した後で表示される営業用メインメニュー(図86)上で、「営業情報」ボタンを押下する。すると、図90に示す検索条件入力画面が、この営業担当者のクライアントコンピュータ2のディスプレイ22上に、表示される(S075)。
【0267】
営業担当者は、この検索条件入力画面上の各テキストボックスに適宜検索条件を入力することにより、営業情報を求める範囲を指定する。例えば、特に会員名を特定することなく、広く改善の必要な会員を探し出すのであれば、「業者名」テキストボックスには、何も入力を行わない。そして、営業担当者が適宜各テキストボックスに検索条件の入力を行った後に「検索」ボタンを入力すると、業務仲介サーバ14は、入力された検索条件に基づいて業務仲介データベース19内の不一致業者リストレコード194を検索し、検索条件を満たす不一致業者リストレコード194に基づいて逸注データリストを作成する(S1401)。この時、検索条件として具体的業者名が入力されていないならば、S062及びS065にて実行される場合とは異なり、異なる業者についての複数の逸注リストが同一の逸注リストデータテーブル内に混在することになる。また、同一の不一致業者リストレコード196内に複数の業者についての情報が格納されている場合には、それら各業者毎に、夫々逸注リストが作成されることになる。
【0268】
そして、業務仲介サーバ14は、各逸注リストに格納された各業者毎且つ各業種毎且つ各見積要求毎の情報に基づいて、その業種が成形機を要する業種であり且つその不一項目名が納期又は精度である場合に限り、その逸注時における要求仕様を満たす自社取扱の成形機の形式を、成形機データベース17からピックアップして、図91に示す形式の営業情報画面として、営業担当者のクライアントコンピュータ2のディスプレイ22に表示させる(S1402,S1403)。
【0269】
この営業情報画面を見た営業担当者は、逸注をしてしまった業者を知ることができるとともに、それら各業者毎に逸注を避けることが可能となる成形機形式を知ることができるので、それら各業者に対して夫々に適した成形機導入の提案を行うことができる。
<月報>
上述した事業支援画面は、業者が自ら望んだ時に、その操作に応じて何時でも表示されるものであるので、自らその操作を行わない業者に対しては、表示されることはない。そこで、本実施形態による業務仲介システムでは、毎月末の夜間に、業者データベース16に発注業者として登録されている各業者(登録業者数が1以上である会社レコードに登録された会員)へ、事業支援画面と同内容の月報を、電子メール又はファクシミリにて送信する(図92,図93)。従って、この月報を見た要求元業者は、業界における自らのシェアを件数ベース及び金額ベースで知ることができるとともに、逸注の原因となった不一致項目のうち最も件数が多いものを、その件数とそれが全件数に占める割合とともに、知ることができる。
(実施形態による利点)
以上説明したように、本実施形態による業務仲介システムによれば、最終結果物である成型品に到るまでの工程が複数業種の業者によって担当される成形業界において、発注業者が成型品の見積もりを求める際に、発注条件を受注条件とする業種から成型品を生産品とする業種に到る全てのサプライチェーンについて、夫々のサプライチェーンに沿った業者の順列(業種リンク候補)の全てを、自動的に作成する。そして、各業種リンク候補全体としての価格,納期及び精度を、それらの何れかが発注業者によって提示された発注仕様をオーバーしない限り、夫々、自動的に算出する。そして、価格,納期及び精度のうち発注業者によって選択された何れかの能力値の順に、業種リンク候補を発注業者に自動的に提示することができる。従って、発注業者は、自ら選択した何れかの能力値を基準としてある程度自動的に選択された業種リンク候補(最終結果物に到るまでの複数の業者の順列)の中から、任意に、発注(の前提となる見積もり請求)先を、選択することができるのである。
(実施形態の変形例)
図29のS703及び図30のS806では、夫々、業務仲介レコード又は逸注リストの作成日がその時点の年月日と同月に属するか否かをチェックしたが、これらの期間条件を、ログイン業者が任意に選択できるように構成しても良い。例えば、特定の年月日から特定の年月日までの期間に属するか否かとのチェックを行っても良いし、過去所定の複数月の期間に属するか否かとのチェックを行っても良いし、年単位でのチェックを行っても良い。
【0270】
また、図31のS904ではヒストグラムにおける最大値からの累積度数が全件数の半分となる値を推奨仕様値としていたが、業種リンク候補が多数の業者から構成されている場合には、総精度等に占める個々の業者の精度の比率は小さくなるので、推奨値としては、ヒストグラムにおける最大値からの累積度数が全件数の半分よりも大きくなる値とすることが望ましい。
【0271】
同様の理由により、図37のS1509では、発注仕様の精度よりも所定比率だけ小さい値の精度を満たす成形機の成形機型式を検索することが望ましい。
【0272】
【発明の効果】
以上のように構成された本発明の業務仲介システム,業務仲介方法,及び、コンピュータ可読媒体に格納されたプログラムによれば、最終結果物に到るまでの工程が様々な業種の複数業者によって担当される業界において、発注者に対して最終結果物に到るまでの各業種の業者を自ら選択する機会を与えることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施形態としての業務仲介システムのブロック図
【図2】 業者データベースの構成図
【図3】 業者データベース中の会社レコードのデータ構成例を示すテーブル
【図4】 業者データベース中の保有設備レコードのデータ構成例を示すテーブル
【図5】 業者データベース中の業種レコードのデータ構成例を示すテーブル
【図6】 業者データベース中の条件・見積もりレコードのデータ構成例を示すテーブル
【図7】 業者データベース中の業種レコードのデータ構成例を示すテーブル
【図8】 業者データベース中の条件・見積もりレコードのデータ構成例を示すテーブル
【図9】 業者データベース中の業種レコードのデータ構成例を示すテーブル
【図10】 業者データベース中の条件・見積もりレコードのデータ構成例を示すテーブル
【図11】 成形機データベースの構成図
【図12】 サプライチェーンモデルデータベースのデータ構成例を示すテーブル
【図13】 業務仲介サーバに従ったCPUの処理を示すフローチャート
【図14】 業務仲介サーバに従ったCPUの処理を示すフローチャート
【図15】 業務仲介サーバに従ったCPUの処理を示すフローチャート
【図16】 業務仲介サーバに従ったCPUの処理を示すフローチャート
【図17】 業務仲介サーバに従ったCPUの処理を示すフローチャート
【図18】 業務仲介サーバに従ったCPUの処理を示すフローチャート
【図19】 業務仲介サーバに従ったCPUの処理を示すフローチャート
【図20】 業務仲介サーバに従ったCPUの処理を示すフローチャート
【図21】 図15のS030にて実行される見積処理サブルーチンを示すフローチャート
【図22】 図21のS102にて実行されるサプライチェーン作成処理サブルーチンを示すフローチャート
【図23】 図21のS102にて実行されるサプライチェーン作成処理サブルーチンを示すフローチャート
【図24】 図21のS103にて実行される業種リンク候補作成処理サブルーチンを示すフローチャート
【図25】 図21のS103にて実行される業種リンク候補作成処理サブルーチンを示すフローチャート
【図26】 図21のS103にて実行される業種リンク候補作成処理サブルーチンを示すフローチャート
【図27】 図19のS062及びS065並びに図36の1401にて実行される逸注データリストの作成処理サブルーチンを示すフローチャート
【図28】 図19のS063にて実行される逸注データリストの画面表示処理サブルーチンを示すフローチャート
【図29】 図19のS066にて実行される当月分業務支援情報第1テーブルの作成処理サブルーチンを示すフローチャート
【図30】 図19のS067にて実行される逸注情報&コメントデータの作成処理サブルーチンを示すフローチャート
【図31】 図19のS067にて実行される逸注情報&コメントデータの作成処理サブルーチンを示すフローチャート
【図32】 図19のS068にて実行される業務支援情報の画面表示処理サブルーチンを示すフローチャート
【図33】 図32のS1001にて実行される概況及び御社の受注状況の表示データ作成及び表示バッファへの格納処理サブルーチンを示すフローチャート
【図34】 図32のS1002にて実行される逸注状況の表示データの作成及び表示バッファへの格納処理サブルーチンを示すフローチャート
【図35】 図32のS1003にて実行されるコメントの表示データ作成及び表示バッファへの格納処理サブルーチンを示すフローチャート
【図36】 図20のS078にて実行される当社営業支援情報の作成処理サブルーチンを示すフローチャート
【図37】 図36のS1402にて実行される逸注リストデータテーブルからの営業支援情報作成処理サブルーチンを示すフローチャート
【図38】 図36のS1403にて実行される営業支援情報の表示データの作成処理サブルーチンを示すフローチャート
【図39】 見積管理CGIに従ったCPU10の処理を示すフローチャート
【図40】 業務仲介データベースの構成図
【図41】 仲介データレコードのデータ構成例を示すテーブル
【図42】 サプライチェーンデータレコードのデータ構成例を示すテーブル
【図43】 業種・業者リストレコードのデータ構成例を示すテーブル
【図44】 業種・業者リストレコードのデータ構成例を示すテーブル
【図45】 業種・業者リストレコードのデータ構成例を示すテーブル
【図46】 業種・業者リストレコードのデータ構成例を示すテーブル
【図47】 業種・業者リストレコードのデータ構成例を示すテーブル
【図48】 業種・業者リストレコードのデータ構成例を示すテーブル
【図49】 業種・業者リストレコードのデータ構成例を示すテーブル
【図50】 一致業者リストレコードのデータ構成例を示すテーブル
【図51】 一致業者リストレコードのデータ構成例を示すテーブル
【図52】 一致業者リストレコードのデータ構成例を示すテーブル
【図53】 一致業者リストレコードのデータ構成例を示すテーブル
【図54】 一致業者リストレコードのデータ構成例を示すテーブル
【図55】 一致業者リストレコードのデータ構成例を示すテーブル
【図56】 一致業者リストレコードのデータ構成例を示すテーブル
【図57】 不一致業者リストレコードのデータ構成例を示すテーブル
【図58】 不一致業者リストレコードのデータ構成例を示すテーブル
【図59】 不一致業者リストレコードのデータ構成例を示すテーブル
【図60】 不一致業者リストレコードのデータ構成例を示すテーブル
【図61】 不一致業者リストレコードのデータ構成例を示すテーブル
【図62】 不一致業者リストレコードのデータ構成例を示すテーブル
【図63】 不一致業者リストレコードのデータ構成例を示すテーブル
【図64】 確定データレコードのデータ構成例を示すテーブル
【図65】 発注業者リストレコードのデータ構成例を示すテーブル
【図66】 RAM内に確保される各作業領域を示すメモリマップ
【図67】 逸注リストデータテーブルの構成図
【図68】 当月分業務支援第1テーブルの構成図
【図69】 当月分業務支援第2テーブルの構成図
【図70】 不一致項目データリストの構成図
【図71】 営業支援データテーブルの構成図
【図72】 ログイン画面を示す図
【図73】 会員用メインメニューを示す図
【図74】 業務仲介画面を示す図
【図75】 発注画面を示す図
【図76】 検索条件入力画面を示す図
【図77】 検索結果出力画面を示す図
【図78】 見積照会画面を示す図
【図79】 見積回答画面を示す図
【図80】 見積確認情報画面を示す図
【図81】 見積回答リスト画面を示す図
【図82】 発注画面を示す図
【図83】 発注履歴詳細情報画面を示す図
【図84】 発注内容表示画面を示す図
【図85】 業務情報画面を示す図
【図86】 営業用メインメニューを示す図
【図87】 業務コンサル画面を示す図
【図88】 事業支援画面を示す図
【図89】 ヒストグラムの例を示すグラフ
【図90】 検索条件入力画面を示す図
【図91】 営業情報画面を示す図
【図92】 自動月報配信プログラムに従ったCPUの処理を示すフローチャート
【図93】 自動月報配信プログラムに従ったCPUの処理を示すフローチャート
【図94】 成形業界における各業種の相関図
【符号の説明】
1 ホストコンピュータ
2 クライアントコンピュータ
10 CPU
11 通信アダプタ
12 RAM
13 ハードディスク
14 業務仲介サーバ
15 見積管理サーバ
16 業者データベース
18 サプライチェーンモデルデータベース
19 業務仲介データベース
30 HTML格納領域
20 CPU
21 通信アダプタ
22 ディスプレイ
23 入力装置
27 ブラウザ
N ネットワーク
Claims (24)
- 最終結果物の生成に至る工程が複数業種の複数業者によって担当される業界において当該最終結果物を発注する発注者に対して受注可能な業者を提示する業務仲介システムであって、
各業種毎に、その業種によって生成される結果物としての生産品又は情報,及び、その業種において生産品を生産するため若しくはサービスを提供するために当該業種の業者に提供される物品又は情報を含む受注条件を保持するサプライチェーンモデルデータベースと、各業者毎に、その業者の業務範囲として登録される業種を保持する業者データベースとを格納する格納媒体と、
発注時に発注者が業者に提供する物品又は情報を示す発注条件と発注者が発注する前記最終結果物としての発注物とを検索条件とした検索要求を受け付ける検索受付部と、
前記検索受付部が前記検索要求を受け付けたときには前記サプライチェーンモデルデータベースを検索することにより、
前記発注条件と前記サプライチェーンモデルデータベースの受注条件とが一致する全ての業種を夫々ルートの業種として特定し、
各ルートの業種毎に、
そのルートの業種によって生産される結果物が前記発注物と一致する場合には、当該ルートの業種をサプライチェーンとして特定し、
当該ルートの業種によって生産される結果物が前記発注物と一致しない場合には、当該ルートの業種によって生産される結果物を受注条件とする業種を全て特定し、
前記ルートの業種を起点として前記特定された業種に繋げた業種の繋がりを作成した後に、
前記業種の繋がりにおける全ての末端の業種によって生産される結果物を前記サプライチェーンモデルデータベースから読み出し、この読み出した結果物の全体集合及び全ての部分集合を作成し、作成した各集合毎に、その集合に属する結果物に受注条件が一致する業種を全て特定し、特定した各業種毎に、前記業種の繋がりにおける当該特定した業種の受注条件の何れかに合致する結果物を夫々生産する各末端の業種に夫々繋げる処理を行った上で、新たに繋げた何れかの末端の業種によって生産される結果物が前記発注物と一致するか否かをチェックする処理を、新たに繋げた何れかの末端の業種によって生産される結果物が前記発注物と一致するまで繰り返し、
新たに繋げた何れかの末端の業種によって生産される結果物が前記発注物と一致した場合には、前記ルートの業種からその末端に至る業種の繋がりをサプライチェーンとして特定し、
前記サプライチェーンを構成する業種に対応した業者を前記業者データベースから検索し、前記サプライチェーンにおける業種の繋がり通りに各業者を並べた業者順列を作成する検索部と、
前記検索部によって作成された業者順列を発注者に提示する提示部と
を備えることを特徴とする業務仲介システム。 - 前記検索部は、前記業者順列を複数作成し、
前記提示部は、前記検索部によって作成された複数の前記業者順列を発注者に提示することを特徴とする請求項1記載の業務仲介システム。 - 前記業者データベースに格納された各業者の情報は、その業者が前記業務を遂行する際の能力値にも、対応付けられており、
前記検索部は、各前記業者順列を構成する各業者について前記業者データベース内において夫々対応付けられた能力値に基づいてその全体値を算出し、
前記提示部は、前記検索部によって作成された複数の前記業者順列を、前記検索部が算出した能力値の全体値の順に提示する
ことを特徴とする請求項2記載の業務仲介システム。 - 前記能力値は、複数種類あり、
前記発注者からの前記能力値の種類の選択情報を受け付ける選択情報受付部を更に備え、
前記検索部は、前記能力値の全体値を、各種類毎に算出し、
前記提示部は、前記選択情報受付部によって受け付けられた前記選択情報が示す種類の前記能力値の全体値の順に、前記業者順列を提示する
ことを特徴とする請求項3記載の業務仲介システム。 - 前記能力値は価格である
ことを特徴とする請求項3記載の業務仲介システム。 - 前記能力値は納期である
ことを特徴とする請求項3記載の業務仲介システム。 - 前記能力値は精度である
ことを特徴とする請求項3記載の業務仲介システム。 - 前記検索条件は、前記発注者が希望する前記能力値の全体値の限度値をも含んでおり、
前記検索部は、算出した能力値の全体値が前記検索条件に含まれる限度値を満たさない前記業者順列を破棄する
ことを特徴とする請求項3又は4記載の業務仲介システム。 - 前記検索部は、前記業者データベースに保持された全業者の情報に基づいて、その能力値の全体値が前記限度値を満たす全ての前記業者順列を作成するとともに、作成した何れの前記業者順列にも含まれない業者の情報を、逸注情報として記録する
ことを特徴とする請求項8記載の業務仲介システム。 - 前記提示手段によって提示された何れかの前記業者順列を前記発注者が特定するための特定情報を受け付ける特定情報受付部と、
この特定情報受付部によって受け付けられた特定情報が特定する前記業者順列を構成する各業者に対して、夫々、見積もりを依頼する見積依頼部とを
更に備えることを特徴とする請求項2記載の業務仲介システム。 - 前記提示手段によって提示された何れかの前記業者順列を前記発注者が特定するための特定情報を受け付ける特定情報受付部と、
この特定情報受付部によって受け付けられた特定情報が特定する前記業者順列を構成する各業者に対して、夫々、発注を行う発注部とを
更に備えることを特徴とする請求項2記載の業務仲介システム。 - 前記発注部によって発注がなされた業者の情報を発注情報として記録する
ことを特徴とする請求項11記載の業務仲介システム。 - 最終結果物の生成に至る工程が複数業種の複数業者によって担当される業界において当該最終結果物を発注する発注者に対して受注可能な業者を提示する業務仲介方法であって、
各業種毎に、その業種によって生成される結果物としての生産品又は情報,及び、その業種において生産品を生産するため若しくはサービスを提供するために当該業種の業者に提供される物品又は情報を含む受注条件を保持するサプライチェーンモデルデータベースと、各業者毎に、その業者の業務範囲として登録される業種を保持する業者データベースとを格納する格納媒体を有するコンピュータが、発注時に発注者が業者に提供する物品又は情報を示す発注条件と発注者が発注する前記最終結果物としての発注物とを検索条件とした発注者からの検索要求を受け付け、
前記コンピュータは、前記サプライチェーンモデルデータベースを検索することにより、
前記発注条件と前記サプライチェーンモデルデータベースの受注条件とが一致する全ての業種を夫々ルートの業種として特定し、
各ルートの業種毎に、
そのルートの業種によって生産される結果物が前記発注物と一致する場合には、当該ルートの業種をサプライチェーンとして特定し、
当該ルートの業種によって生産される結果物が前記発注物と一致しない場合には、当該ルートの業種によって生産される結果物を受注条件とする業種を全て特定し、
前記ルートの業種を起点として前記特定された業種に繋げた業種の繋がりを作成した後に、
前記業種の繋がりにおける全ての末端の業種によって生産される結果物を前記サプライチェーンモデルデータベースから読み出し、この読み出した結果物の全体集合及び全ての部分集合を作成し、作成した各集合毎に、その集合に属する結果物に受注条件が一致する業種を全て特定し、特定した各業種毎に、前記業種の繋がりにおける当該特定した業種の受注条件の何れかに合致する結果物を夫々生産する各末端の業種に夫々繋げる処理を行った上で、新たに繋げた何れかの末端の業種によって生産される結果物が前記発注物と一致するか否かをチェックする処理を、新たに繋げた何れかの末端の業種によって生産される結果物が前記発注物と一致するまで繰り返し、
新たに繋げた何れかの末端の業種によって生産される結果物が前記発注物と一致した場合には、前記ルートの業種からその末端に至る業種の繋がりをサプライチェーンとして特定し、
前記コンピュータは、前記サプライチェーンを構成する業種に対応した業者を前記業者データベースから検索し、前記サプライチェーンにおける業種の繋がり通りに各業者を並べた業者順列を、作成し、
前記コンピュータは、作成した業者順列を発注者に提示する
ことを特徴とする業務仲介方法。 - 前記コンピュータは、前記業者順列を複数作成し、
前記コンピュータは、各前記業者順列を夫々発注者に提示する
ことを特徴とする請求項13記載の業務仲介方法。 - 前記業者業者データベースに格納された各業者の情報は、その業者が前記業務を遂行する際の能力値にも、対応付けられているとともに、
前記業者順列を作成する際には、前記コンピュータがその業者順列を構成する各業者について前記業者データベース内において夫々対応付けられた能力値に基づいてその全体値を算出し、夫々について算出された能力値の全体値の順に、前記複数の業者順列を提示する
ことを特徴とする請求項14記載の業務仲介方法。 - 前記能力値は複数種類あるともに、
これら各種類毎に、前記コンピュータは、前記業者順列を構成する各業者について前記データベース内において夫々対応付けられた能力値の全体値を算出する
ことを特徴とする請求項15記載の業務仲介方法。 - 前記コンピュータは、前記発注者からの前記能力値の種類の選択情報を受け付けるともに、
前記コンピュータは、受け付けた選択情報が示す種類の前記能力値の全体値の順に、前記業者順列を提示する
ことを特徴とする請求項16記載の業務仲介方法。 - 前記検索条件は、前記発注者が希望する前記能力値の全体値の限度値をも含んでいるとともに、
前記コンピュータは、算出した能力値の全体値が前記検索条件に含まれる限度値を満たさない前記業者順列を破棄する
ことを特徴とする請求項15又は16記載の業務仲介方法。 - 前記コンピュータは、前記データベースに保持された全業者の情報に基づいて、その能力値の全体値が前記限度値を満たす全ての前記業者順列を作成するとともに、
前記コンピュータは、作成した何れの前記業者順列にも含まれない業者の情報を、逸注情報として記録することを特徴とする請求項15記載の業務仲介方法。 - 前記コンピュータは、提示された何れかの前記業者順列を前記発注者が特定するための特定情報を受け付け、
前記コンピュータは、この特定情報が特定する前記業者順列を構成する各業者に対して、夫々、見積もりを依頼する
ことを特徴とする請求項14記載の業務仲介方法。 - 前記コンピュータは、提示された何れかの前記業者順列を前記発注者が特定するための特定情報を受け付け、
前記コンピュータは、この特定情報が特定する前記業者順列を構成する各業者に対して、夫々、発注を行う
ことを特徴とする請求項14記載の業務仲介方法。 - コンピュータによって読み込まれ、このコンピュータに対して、
各業種毎に、その業種によって生成される結果物としての生産品又は情報,及び、その業種において生産品を生産するため若しくはサービスを提供するために当該業種の業者に提供される物品又は情報を含む受注条件を保持するサプライチェーンモデルデータベースと、各業者毎に、その業者の業務範囲として登録される業種を保持する業者データベースとをアクセスさせ、
前記発注条件と前記サプライチェーンモデルデータベースの受注条件とが一致する全ての業種を夫々ルートの業種として特定させ、
各ルートの業種毎に、
そのルートの業種によって生産される結果物が前記発注物と一致する場合には、当該ルートの業種をサプライチェーンとして特定させ、
当該ルートの業種によって生産される結果物が前記発注物と一致しない場合には、当該ルートの業種によって生産される結果物を受注条件とする業種を全て特定させ、
前記ルートの業種を起点として前記特定された業種に繋げた業種の繋がりを作成した後に、
前記業種の繋がりにおける全ての末端の業種によって生産される結果物を前記サプライチェーンモデルデータベースから読み出し、この読み出した結果物の全体集合及び全ての部分集合を作成させ、作成した各集合毎に、その集合に属する結果物に受注条件が一致する業種を全て特定させ、特定した各業種毎に、前記業種の繋がりにおける当該特定した業種の受注条件の何れかに合致する結果物を夫々生産する各末端の業種に夫々繋げる処理を行わせた上で、新たに繋げた何れかの末端の業種によって生産される結果物が前記発注物と一致するか否かをチェックする処理を、新たに繋げた何れかの末端の業種によって生産 される結果物が前記発注物と一致するまで繰り返させ、
新たに繋げた何れかの末端の業種によって生産される結果物が前記発注物と一致した場合には、前記ルートの業種からその末端に至る業種の繋がりをサプライチェーンとして特定させ、
前記サプライチェーンを構成する業種に対応した業者を前記業者データベースから検索させ、前記サプライチェーンにおける業種の繋がり通りに各業者を並べた業者順列を作成させ、
作成された前記業者順列を発注者に提示させる
プログラムを格納したコンピュータ可読媒体。 - 前記コンピュータはネットワークを介して他のコンピュータと通信可能なコンピュータであり、
前記プログラムは、前記コンピュータに対して、ネットワークを介して前記他のコンピュータから送信されてくる前記検索要求を受付させるとともに、前記ネットワークを介して前記他のコンピュータへ前記業者順列を送信させる
ことを特徴とする請求項22記載のコンピュータ可読媒体。 - 前記プログラムは、前記コンピュータを、クライアント端末としての前記他のコンピュータに対してインターネットサーバとして機能させる
ことを特徴とする請求項23記載のコンピュータ可読媒体。
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