JP3686293B2 - 防音床構造 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、梁と、前記梁上の床根太と、前記床根太上の床板とを備えており、重量床衝撃音が低減されている、防音床構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、戸建、低層集合住宅の気密、断熱性能が急激に向上し、それに、住宅の外壁の遮音性能の向上との相乗効果により、屋外からの騒音は非常に高いレベルで遮断されてきた。その反面、屋内での騒音が余計にはっきりと聴こえるようになり、かかる騒音に対して様々の対策が行われている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、本発明者の研究によれば、重量床衝撃音の対策は非常に困難であり、多くの要望がありながら、特に、問題となる63Hzとか125Hzの低周波数の騒音を満足することができないことがわかった。
【0004】
本発明は、重量床衝撃音を著しく低減させる、防音床構造を得ることを課題とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明は、梁と、前記梁上の床根太と、前記床根太上の床板とを備えており、重量床衝撃音が低減されている、防音床構造において、前記床根太が根太木と金属製の板状体とを備えており、前記根太木が細長い角材であり、前記根太木が前記床板の長さ方向と平行になるように配置されており、前記根太木の長さ方向の両端部が前記梁によって支えられており、前記板状体の表面及び裏面の少なくとも一方が前記根太木の長さ方向の側面の全長にわたって接合されており、前記金属製の板状体と前記根太木との間、前記床根太と前記梁との間及び前記床根太と前記床板との間の少なくとも一箇所に、伝熱防止材が設けられており、前記伝熱防止材が、ハロゲンを含まないポリマーと、このポリマー100重量部に対して、150〜400重量部の水酸化アルミニウムと、10〜50重量部のホウ素化合物と、30〜200重量部の熱膨張性黒鉛とから形成されていることを特徴とする、防音床構造に係るものである。
【0006】
本発明者は、重量床衝撃音を低減させるため、梁と、根太木と、床版及び木質合板等からなる床板とから構成される防音床構造について、種々検討した。
【0007】
その結果、本発明者は、根太木の長さ方向の側面に金属板等からなる板状体を接合することによって、重量床衝撃音を著しく低下させることができることを見出し、本発明を完成させた。
【0008】
床構造では、化粧合板等の床板の表面に衝撃が加わった時、根太木は、その上の床板の振動に連れて振動する。かかる根太木の振動は、階上の床下と階下の天井との間の空間に放射音を発生させるとともに、直接梁に伝達される。
【0009】
本発明では、かかる根太木に金属板等からなる板状体を接合した床根太を用いる。かかる床根太に垂直に設けられた板状体は、床板の表面に衝撃が加わっても変形し難く、床根太の振動を抑え、梁への振動伝達が低下し、重量床衝撃音を著しく低減させる。
【0010】
また、本発明では、かかる床根太に設けられた板状体は、根太木の振動とは異なった振動を示すことによって、床根太からの放射音が低下し、重量床衝撃音を著しく低減させる。
【0011】
本発明の防音床構造によれば、根太木の長さ方向の側面に金属板等からなる板状体が接合されているため、床根太の振動が抑えられ、床根太からの放射音が著しく低下し、重量床衝撃音が著しく低減される。
【0012】
本発明の防音床構造は、戸建住宅や低層集合住宅で、構造体が在来木造、ツーバイフォー、鉄骨造等の柔構造の住宅に好適であり、その他の用途としては、天井の吊り木受けとして、床の衝撃と振動絶縁した下階壁から前記天井吊木受けを設け、独立天井を形成する時にも好適である。
【0013】
【発明の実施の形態】
図面を参照して、本発明を詳細に説明する。
図1は、本発明にかかる一例の防音床構造を、床根太の長さ方向に切断した断面図である。図2は、図1の防音床構造にかかる床パネルを、床根太の長さ方向と直交する面で切断した断面図である。図3は、図1の防音床構造にかかる床パネルの配置を示す平面図である。図4は、図3の床パネルの配置を、床根太の長さ方向と直交する面で切断した断面図である。
【0014】
図5は、本発明にかかる一例の床根太を、長さ方向と直交する面で切断した断面図である。図6は、本発明にかかる他の例の床根太を、長さ方向と直交する面で切断した断面図である。図7は、本発明にかかる更に他の例の床根太を、長さ方向と直交する面で切断した断面図である。図8は、本発明にかかる更に他の例の床根太を、長さ方向と直交する面で切断した断面図である。図9は、本発明にかかる更に他の例の床根太を、長さ方向と直交する面で切断した断面図である。図10は、本発明にかかる更に他の例の床根太を、長さ方向と直交する面で切断した断面図である。
【0015】
図11は、本発明にかかる更に他の例の床根太を、長さ方向と直交する面で切断した断面図である。図12は、図11の床根太の長さ方向の側面図である。図13は、本発明にかかる更に他の例の床根太を、長さ方向と直交する面で切断した断面図である。図14は、本発明にかかる更に他の例の床根太を、長さ方向と直交する面で切断した断面図である。
【0016】
図1に示すように、本発明にかかる一例の防音床構造1は、梁2と、梁2上の床根太3と、床根太3上の床板4とを備えている。
【0017】
この防音床構造1においては、図1及び図2に示すように、床根太3が根太木3aと金属製の板状体3bとを備えている。
【0018】
根太木3aは、細長い角材であり、この根太木3aは、床板4の長さ方向と平行になるように配置されている。また、根太木3aの長さ方向の両端部3c,3dは、梁2により支えられている。
【0019】
この防音床構造1では、板状体3bの表面及び裏面の少なくとも一方が根太木3の長さ方向の側面と接合されている。
【0020】
図2に示すような、パーティクルボード等の床下地4aと床根太3とからなる床パネル5は、図3及び図4に示すように配置することができる。また、図1に示すように、床下地4a上には、高比重シート4b、合板4c、仕上げフローリング材4dが重ねられ、床仕上げ面を形成することができる。
【0021】
かかる本発明にかかる防音床構造1では、床根太3に垂直向きに設けられた板状体3bは、床板4の表面に衝撃が加わっても変形し難く、床根太3の振動を抑え、梁2への振動伝達が低下し、重量床衝撃音を著しく低減させる。
【0022】
また、かかる防音床構造1では、床根太3に設けられた板状体3bは、根太木3aの振動とは異なった振動を示し、床根太3の放射音を低下させ、重量床衝撃音を著しく低減させる。
【0023】
さらに、かかる本発明にかかる防音床構造1では、板状体3bによって、著しく重量床衝撃音が低減されるので、床根太の高さを低くしても、重量床衝撃音に影響を与えることなく、床根太の剛性を十分に高く保つことができる。
【0024】
根太木等の木材は、元来、構造材として使用される割に軽く、振動減衰性もあり、釘止め等も容易で、万一の火災にも、周囲から芯に向けて徐々にしか燃焼しないという長所を有する。
【0025】
ところが、かかる木材を床の根太木として用いる場合、木材自体の振動減衰性は弱く、床下と天井との間の制限された空間では、高さを高くしたり、幅を大きくしたりして、床構造を全体的に設計し直すことでしか、重量床衝撃音を著しく低減することはできない。
【0026】
本発明にかかる防音床構造は、重量床衝撃音の低減のために、根太木の高さを高くする必要はなく、部屋の天井高さが低くなって圧迫感が出る等の問題が生じない。
【0027】
また、本発明にかかる防音床構造では、根太木の高さを低くしても、重量床衝撃音を低減できるので、床や天井の構造部材の全体を設計変更することなく、部屋の床と天井の間の高さを低くすることができ、そのためのコストアップ等の問題も生じない。
【0028】
さらに、かかる観点からは、本発明にかかる防音床構造を用いると、板状体が設けられた床根太が、床根太の高さを高くしなくても、重量床衝撃音を十分に緩和低減することができるため、階上の床下と下階の天井との間の空間が少なくて済み、結果として、近年のバリアフリーに対応するのに必要な床高さを少なく設定することができる。
【0029】
本発明にかかる床根太は、図2に示すように、更に図4に詳しく示すように、1対の根太木3a,3a′を備え、板状体3bの両面が各根太木3a,3a′の間に挟まれるように形成させることができる。
【0030】
かかる床根太3では、板状体3bと根太木3a,3a′との間を、接着剤や粘着材7によって接合することができる。床根太3と床下地4aとは、釘や木ネジ8等によって固定することができる。
【0031】
かかる接着剤等に粘弾性機能をもたせることにより、根太木や板状体が拘束材として働き、接着剤や粘着剤が制振材として作用するため、床根太全体が拘束型制振材となり、床根太で振動を吸収することができ、床根太の上に設置される床下地材や床仕上材の振動減衰も大きくなる。
【0032】
かかる床根太に制振効果を発揮させる上では、接着剤等は、tanδ=E″/E′(tanδ:制振性能、E″:粘性項、E′:弾性項)が大きい材質、つまり、弾性に富んだ材質よりも粘性に富んだ材質の方が有利である。
【0033】
床根太の剛性を向上させるためには、接着剤、粘着剤の強度も大きい物が好ましい。かかる接着剤としては、可撓性エポキシ、ウレタン、液状ゴム等が好ましい。
【0034】
また、床根太の剛性を向上させるには、根太木と板状体とを接着剤で接合するとともに、釘、ネジ、ボルト等の止め金具を併用すると、接着剤の強度をカバーすることができ、接合強度を更に高めることができる。
【0035】
このようにして、接着剤等によって床根太の接合強度が高められた場合、500Hz以上の高周波域での騒音が減少し、特に、重量床衝撃音自体では問題になる領域ではないものの、聴感上は騒音が低減される。
【0036】
本発明にかかる根太木は、木材、集成木材、合板等の木質材であればよく、床や床下地材を釘やビス等の固定具で固定できれば良い。
【0037】
本発明にかかる板状体は、金属板をそのまま用いることができるが、金属板を種々に折り曲げた金属成形品を用いることができる。
【0038】
かかる金属成形品には、床根太の長さ方向に垂直な断面で見て、コの字状、L字状、T字状、J字状等の成形品を用いるのが好ましい。かかる断面がコの字状等の金属成形品は、垂直部分や直立部分等、水平部分や鍔状部分等が存在し、板状体の強度が向上するからである。
【0039】
かかる金属成形品は、それらの垂直部分や直立部分等を根太木の長さ方向の側面に接合させることにより、床板の表面に衝撃が加わった時に、床根太の垂直方向の変形を抑え、床構造の重量床衝撃音を著しく低減させる。
【0040】
また、かかる金属成形品は、水平部分や鍔状部分等が備わるため、床根太の変形がより一層抑えられるとともに、かかる水平部分や鍔状部分等によって、金属成形品が、根太木の振動とは異なった振動を示し、床根太の放射音を低下させ、重量床衝撃音を著しく低減させる。
【0041】
本発明にかかる板状体の材質は、鉄、ステンレス、アルミニウム等の汎用金属でよく、表面は、メッキ塗装、コーティングされたものがよい。
【0042】
また、かかる板状体の板厚は、0.3〜3.5mmが好適である。0.3mm未満では、重量床衝撃音の低減に不十分であり、3.5mmを超えても、重量床衝撃音が改善できないばかりか、重量増で施工性が悪くなり、コストアップにもなる。
【0043】
かかる板状体は、根太木の高さの50%〜100%の高さが好ましい。かかる板状体は、重量床衝撃音の低減に有効で、根太木と根太木との間や、根太木の長さ方向の両側に使用するのに取り扱い上好都合だからである。
【0044】
また、かかる板状体の下端は、根太木の下端にそろえて配設する方が良い。下端より下方に飛び出るように設けると、設置面が少なく不安定で、振動し易くなり、取扱い上も飛び出した金属板でケガをする危険性も増すからである。
【0045】
さらに、本発明にかかる板状体の長さは、必ずしも、床根太の長さと同じでなくてもよく、床根太の両端と中央という様に、部分的に使用しても、重量床衝撃音の低減には効果がある。
【0046】
床根太の長さ方向に直交する断面において、板状体の断面積が、床根太の断面積の1.5〜15%であるのが好適である。板状体の断面積が、1.5%未満では、重量床衝撃音の低減量が不足することがあり、15%を超えても、性能向上の度合が低くなり、重量が増す分、施工性の悪化やコスト増となり、メリットがなくなる。
【0047】
本発明にかかる根太木と板状体との接合には、ネジ、釘、ボルト等の止め金具や、接着剤、粘着剤等を用いることができる。
【0048】
また、かかる板状体は、金属板に打抜き加工と折り曲げ加工をして、金属板の片側又は両側に山形突起を設け、根太木に打ち込んで固定するようにしたものであってもよい。
【0049】
本発明にかかる防音床構造では、図1に示すように、床根太3の下端面3e,3fと梁2との間に、それぞれ、緩衝材9a,9bを設けることができる。
【0050】
かかる緩衝材9a,9bは、床根太3の板状体3bと、I型鋼等の梁2とが直接接するのを防止することができ、それによって、板状体3bと梁2との間からのガタツキ音等の異常音の発生を防止することができる。
【0051】
梁や床根太等の表面には、寸法精度のバラツキによる凹凸がある。特に、本発明のように、金属製の板状体が、梁等に直接接触する可能性がある場合、かかる凹凸は、部材間のガタツキ、キシミ等を生じさせ、床に衝撃を受けた場合、ガタツキが悪化したり、生活する上での異音発生が生じる可能性がある。
【0052】
そのため、本発明では、特に、床根太の下端面と梁との間に緩衝材を設け、ガタツキやキシミ等の異常音の発生を防止する細かな配慮が必要である。
【0053】
かかる緩衝材は、ゴム弾性体、フェルト、不織布、発泡体、コルク等からなるのが好ましく、その厚みは、5mm位までで十分である。
【0054】
また、かかる緩衝材は、圧縮永久歪が大きな材質でも、ガタツキの原因となる梁の高い所では大きく歪むが、低い所では歪む度合が小さくなるので、十分に使用することができる。
【0055】
本発明にかかる他の例の防音床構造では、図6に示すような床根太23を用いることができる。床根太23は、1対の板状体23b,23b′を備えており、根太木23aが各板状体23b,23b′の間に挟まれるように形成される。
【0056】
かかる床根太23では、図6に示すように、各板状体23b,23b′は、釘27,27′で接合されている。
【0057】
また、図7に示すような本発明にかかる更に他の例の床根太33は、3本の根太木33a,34,34′と、2枚の板状体33b,33b′とから構成されている。
【0058】
中央の根太木33aの両側には、根太木33aより少し低い板状体33b,33b′を木ネジ37,37′でそれぞれ固定し、その両側に根太木34,34′を接着剤層38,38′で張り合わせる。
【0059】
かかる床根太33は、板状体33b,33b′の上部の根太木33aと根太木34,34′との間の隙間に、伝熱防止材39,39′を設けられ、両脇からボルト40とナット41等の固定具で一体化される。
【0060】
本発明にかかる防音床構造では、板状体が金属製であるため、金属の併用部分が部分的に熱伝導性が高くなり、万一の火災時には、火炎の伝播速度を速めてしまうことが考えられる。
【0061】
そのため、本発明では、板状体と根太木との間、床根太と梁との間及び床根太と床板との間の少なくとも一箇所、特に、金属が接する部分に、伝熱防止材を設ける。
【0062】
かかる伝熱防止材は、難燃性、発泡断熱性を発揮し、金属に起因する火災伝播速度の上昇を避けることができる。
【0063】
かかる伝熱防止材は、シート状に形成されたものや、接着剤等を硬化させた層状等の形状で設けることができる。
【0064】
また、かかる伝熱防止材は、根太木と板状体とを接合するための接着剤として用いることもできる。
【0065】
かかる伝熱防止材は、ポリマーと、このポリマー100重量部に対して、150〜400重量部の水酸化アルミニウムと、10〜50重量部のホウ素化合物と、30〜200重量部の熱膨張性黒鉛とから形成することができる。
【0066】
かかるポリマーには、EPT、IIR、NR、NBR、SBR、IR、CR等を例示することができる。しかし、燃焼ガスにハロゲンを含むものは、リサイクルや環境上好ましくないので、できればハロゲン化合物は使用しない方が良い。このことは、ポリマーだけでなく、難燃剤等についてもいえることであり、ハロゲン化合物を安易に使用することは避けるべきである。
【0067】
かかる伝熱防止材は、水酸化アルミニウムの結晶水が蒸発潜熱に費やされ、温度上昇が防止でき、熱膨張性黒鉛が熱で発泡し、発泡炭化膜を表面に形成することで、内部に熱が伝わりにくくなって、伝熱防止作用を発揮する。
【0068】
また、かかる伝熱防止材は、ホウ素化合物の溶融ガラス質で表面が被覆されることによって、空気遮断効果が得られ、炎の発生が起こらず、これにより、熱伝播速度を遅延させる作用がある。
【0069】
かかる伝熱防止材では、これらの作用が相乗的に働く結果、伝熱防止材が全体とした燃え難く、熱による液ダレがしなくなり、熱の伝播防止効果が高くなり、重量床衝撃音の低減に著しく有効な金属製の板状体の最大欠点である伝熱性を低減することができ、万一の火災の場合にも、火災の伝播を遅延させることができる。
【0070】
本発明にかかる他の例の防音床構造では、図8に示すような床根太53を用いることができる。板状体53bは、1対の垂直部53c,53dと、各垂直部53c,53dを連結している連結部53eとを備えている。
【0071】
根太木53aは、各垂直部53c,53dに挟まれ、釘57によって接合されており、連結部53eは、根太木53aの下端面に釘57によって接合されている。
【0072】
また、本発明では、図9に示すような床根太63を用いることができる。この床根太63では、1対の根太木63a,63a′と、2種の板状体63b,64とから形成される。
【0073】
板状体63bは、根太木63a,63a′の高さよりも低い金属板であり、根太木63a,63a′に挟まれ、金属板の両面が、接着剤層65,65′で根太木63a,63a′に接合されている。
【0074】
金属板の上部の根太木63a,63a′間の隙間には、伝熱防止シート66が設けられている。
【0075】
板状体64は、金属板を断面がコの字状になるように折り曲げた折り曲げ品である。この板状体64は、1対の垂直部64a,64bと、各垂直部64a,64bを連結している連結部64cとを備えている。
【0076】
根太木63a,63a′は、各垂直部64a,64bに挟まれ、接着剤層67と釘68によって接合されており、連結部64cは、根太木63aの下端面に接着剤層67と釘68によって接合されている。
【0077】
本発明にかかる更に他の例の防音床構造では、図10に示すような床根太73を用いることができる。
【0078】
かかる床根太73は、根太木73aと、1対の板状体73b,73b′とを備えており、各板状体73b,73b′が、直立部73c,73c′と、直立部73c,73c′の端部から張り出す鍔部73d,73d′とを有している。
【0079】
根太木73aは、各直立部73b,73b′の間に挟まれ、接着剤層77及び釘78によって接合されている。床根太73の側面からは、各鍔部73d,73d′が突出している。
【0080】
また、本発明にかかる更に他の防音床構造では、図11及び図12に示すような床根太83を用いることができる。
【0081】
かかる床根太83は、根太木83aと、1対の金属板83b,83b′と、1対の金属成形品84,84′とから形成されている。
【0082】
図11に示すように、根太木83aの両側面は、金属板83b,83b′で挟み込まれており、金属板83b,83b′の上部には、金属成形品84,84′の直立部84a,84a′が合わされており、根太木83aと金属板83b,83b′と金属成形品84,84′とが釘85で接合されている。
【0083】
根太木83aの上面、金属板83b,83b′の上面及び金属成形品84,84′の鍔部84b,84b′の上面には、接着剤層86で接着された伝熱防止シート87が設けられており、伝熱防止シート87の上面には、接着剤層88が設けられる。床根太83は、床下地4aに木ねじ89等によって固定される。
【0084】
この床根太83には、図12に示すように、床根太83の高さをより一層低くするために、床根太83の梁に接する部分に切り欠き部90が設けられ、緩衝材91が設けられる。
【0085】
床根太が、根太木だけの場合には、根太木に割れが生じるおそれがあるが、本発明にかかる床根太では、金属が補強材として働き、床根太の長さ方向の両端部に切り欠き部を設け、各切り欠き部を梁によって支えることにより、梁上の高さを低くすることができる。
【0086】
また、本発明にかかる防音床構造には、図13に示すような床根太103を用いることができる。床根太103は、根太木103aと、1対の金属成形品103b,103b′とからなる。
【0087】
金属成形品103b,103b′は、直立部103c,103c′と、水平部103d,103d′とからなる。直立部103c,103c′は、根太木103aの両側面に接着剤層107及び釘108で接合されており、水平部103d,103d′は、根太木103aの底面に接着剤層107及び釘108によって接合されている。
【0088】
さらに、本発明にかかる防音床構造には、図14に示すような床根太113を用いることができる。床根太113は、1対の根太木113a,113a′と、金属成形品113bとからなる。
【0089】
金属成形品113bは、床根太の長さ方向に垂直な断面で見て、T字状を有しており、垂直部113cと水平部113d,113d′とを有している。垂直部113cは、根太木113a,113a′の間に挟まれ、伝熱防止材からなる接着剤層117によって、根太木113a,113a′に接合されている。
【0090】
金属成形品113bの水平部113d,113d′は、根太木113a,113a′の下面に、伝熱防止材からなる接着剤層118と釘119とによって接合されている。
【0091】
【実施例】
以下、図面を参照して、実施例及び比較例に基づき、本発明をより一層具体的に説明する。
参考例1
図5に示すような床根太を製造した。25mm厚×100mm高さ×1800mm長さの根太木を2本用い、1mm厚×100mm高さ×1800mm長さの鉄板を板状体として用い、鉄板の両面に約1mm厚で可撓性エポキシ接着剤を塗布し、根太木の間に鉄板を挟み積層し、接着剤を硬化させて、53mm厚×100mm高さ×1800mm長さの床根太を作製した。
【0092】
可撓性エポキシ接着剤は、次の表1に示す配合例1のものを用いた。
【0093】
【表1】
Figure 0003686293
【0094】
同様にして床根太を合計7本作り、15mm厚×900mm幅×1800mm長さのパーチィクルボードと床根太とを木ネジで固定し、図2に示す断面の床パネルを3枚作り、図3及び図4に示すようにして組み合わせ、図1に示すような防音床構造を製造した。
【0095】
このようにして製造した防音床構造について、重量床衝撃音を測定した。測定は、JIS−A−1418に準じて行った。試験した防音床構造は、3×6版の床パネル3枚分で床を形成し、床開口部を1.8m×2.7mとした。
【0096】
図1に示すように、天井は、独立天井で、12.5mm厚の石膏ボード121を1枚用い、石膏ボード121の上に、グラスウール122(24K、100mm)を全面に敷いた。123は吊り木、124は、吊り木受けである。
【0097】
尚、床パネルの上には、図1に示すように、全面に比重2.6の高比重シート8mm厚を置き、その上に12mm厚合板を両端45cm幅で床パネルと同方向で釘止めし、中央を床パネルに直交方向で釘止めした。次に、12mm厚フローリング材を仕上材として、フロアーネイルで止めた。図3に示すように、打点125を5点とし、測定点は直下室5点とした。結果を表2に示す。
【0098】
【表2】
Figure 0003686293
【0099】
参考例2
図6に示すような床根太を製造した。50mm厚×100mm高さ×1800mm長さの根太木の両側に、1mm厚×100mm高さ×1800mm長さの鉄板を釘で固定した床根太を7本作った。
【0100】
参考例1と同様にして、パーチィクルボードと床根太を木ネジで固定し、床パネル3枚を作り、防音床構造を製造し、重量床衝撃音を測定した。結果を表2に示す。
【0101】
実施例
図7に示すような床根太を製造した。25mm厚×100mm高さ×1800mm長さの根太木の両側に、下端をそろえて、2.3mm厚×80mm高さ×1800mm長さの鉄板を木ねじで両面に固定し、鉄板上部の隙間に伝熱防止シートをアクリル粘着剤で貼付けて、その両側に液状ゴム接着剤で12mm厚×100mm高さ×1800mm長さの合板を貼付け、ボルトで固定し一体化して床根太を7本作った。
【0102】
液状ゴム接着剤は、次の表3に示す配合例2からなり、伝熱防止シートは、次の表4に示す配合例Aからなる。
【0103】
【表3】
Figure 0003686293
【0104】
【表4】
Figure 0003686293
【0105】
次に、参考例1と同様にして床パネルを作り、防音床構造を製造し、重量床衝撃音を測定した。また、次に示すようにして、伝熱防止材の発泡倍率及び難燃性を試験した。結果を表2に示す。
【0106】
伝熱防止材の発泡倍率
予じめ重量を測っておいたメスフラスコ500ml中に、旭硝子(株)製微小ガラスビーズ(Qセル)を500ml入れ、重量を測定し、1mg当りの容積を何mlに相当するか計算しておく。
【0107】
予め300℃の恒温槽中で恒量にして、重量を測っておいた100mlのルツボ中に、Qセルを入れ、上から押さえないように表面を平滑にして、重量を測定し、Qセルの1mlに相当する重さから、ルツボの容積を求める。
【0108】
次に、伝熱防止材10gを100mlのルツボに入れ、重量を測定し、Qセルをルツボ中に入れ、上から押さえないようにして表面を平滑にし、重量を測定する。Qセル1mlに相当する重さから、ルツボ中のQセルの容積を求めてその差額から伝熱防止材の体積を求める。
【0109】
次に、ルツボ中のQセルを取り出し、伝熱防止材10gのみを入れ、恒温槽中で300℃にて45分間加熱し、デシケーター中で冷却、乾燥し、重量を測定する。
【0110】
次いで、Qセルをルツボ中に入れ、上から押さえないようにして表面を平滑にし、重量を測定する。Qセル重量より、加熱後の試料の体積を求め、加熱前後の試料の体積から試料の発泡倍率を求めた。尚、試験はn=3とし、平均値を求めた。
【0111】
難燃性
JIS−K−6269に準じて、難燃性の試験を各々3回行い、次式にて酸素指数を求めた。
酸素指数=酸素の流量(l/分) /(酸素の流量(l/分) +窒素の流量(l/分) )×100
【0112】
参考
図8に示すような床根太を製造した。50mm厚×100mm高さ×1800mm長さの根太木の下面に、断面コの字状の金属成形品(1mm厚鉄板×底面52mm両側高さ30mm×1800mm長さ)を設け、釘で固定一体化して7本の床根太を作製した。
【0113】
参考例1と同様にして、床パネル3枚を作り、防音床構造を製造した。なお、この例では、床根太の長さ方向の両端の下面と梁との間に、2mm厚の非加硫ブチルゴムシートからなる緩衝材を設け、ガタツキを防止した。
【0114】
この例の防音床構造について、参考例1と同様に、重量床衝撃音を測定した。結果を表2に示す。
【0115】
実施例
図9に示すような床根太を製造した。25mm厚×100mm高さ×1800mm長さの2本の根太木の間に、2.3mm厚×90mm高さ×1800mm長さの鉄板を挟み、エポキシ接着剤で根太木と貼り合わせた。このとき、鉄板と根太木は、下端部を合わせ、鉄板の上端部の根太木の間の隙間に伝熱防止材を設けた。さらに、断面コの字状の金属成形品(1mm厚鉄板×底面幅56mm×両側高さ25mm×1800mm長さ)を、図9に示すように、エポキシ接着剤と釘で固定一体化した。
【0116】
エポキシ接着剤には、次の表5に示す配合例3のものを用い、伝熱防止材は、表4の配合例Aのものを用いた。
【0117】
【表5】
Figure 0003686293
【0118】
3mm厚の非加硫ブチルゴムシートを用いた以外は、参考と同様にして、防音床構造を製造し、実施例と同様にして、重量床衝撃音及び伝熱防止効果を試験した。
【0119】
参考
図10に示すような床根太を製造した。50mm厚×100mm高さ×1800mm長さの根太木の下部両側に、断面L字状の金属成形品(2.3mm厚鉄板×底面幅30mm×高さ45mm×1800mm長さ)を根太木の外側に底面がとび出る形で、液状ゴム接着剤と釘で固定一体化した。液状ゴム接着剤は、表3の配合例2のものを用いた。
【0120】
実施例と同様にして、防音床構造を製造し、重量床衝撃音を測定した。結果を表6に示す。
【0121】
【表6】
Figure 0003686293
【0122】
実施例
図11及び図12に示すような床根太を製造した。50mm厚×100mm高さ×1800mm長さの根太木の両側に、2.3mm厚×100mm高さ×1800mm長さの鉄板で、根太木、鉄板共に、予じめ長さ方向下部を40mm長さ×50mm高さで切り欠いたものを木ネジで一体化した。
【0123】
次に、参考で使用したL字状金属成形品を、参考とは上下逆にして、床根太の上側にネジ止めした。次に、伝熱防止シートを床根太上部全部に粘着剤ではりつけた。伝熱防止シートは、表4に示す配合例Aのものを用いた。
【0124】
次に、床根太両端下部の切り欠き部に、緩衝材としての3mm厚の非加硫ブチルゴムシートを貼付け、更に、床下地材としての15mm厚のパーチィクルボードと床根太とをエポキシ接着剤と木ネジで固定して、床パネル3枚を作り、防音床構造を製造した。エポキシ接着剤は、表5に示す配合例3のものを用いた。
【0125】
得られた防音床構造について、実施例と同様に、重量床衝撃音及び伝熱防止性能を試験した。結果を表6に示す。
【0126】
参考
図13に示すような床根太を製造した。50mm厚×100mm高さ×1800mm長さの根太木の下部両側に、図13に示すような断面L字状をした金属成形品(鉄製の2.3mm厚×底面幅20mm×高さ35mm×1800mm長さ)を、液状ゴム接着剤と釘で固定一体化した。液状ゴム接着剤は、表3に示す配合例2のものを用いた。
【0127】
床根太の両端下部の梁に支持される部分に、緩衝材として、5mm厚の10倍発泡ポリエチレンを貼り付けた以外は、実施例と同様にして、防音床構造を製造し、この防音床構造について、重量床衝撃音を測定した。結果を表6に示す。
【0128】
実施例
図14に示すような床根太を製造した。1対の根太木(各々25mm厚×100mm高さ×1800mm長さ)の下部に、断面がT字状の2.3mm厚×底面幅53mm×高さ40mmの金属成形品を設け、根太木の間の隙間とT字状金属成形品と根太木との間を伝熱防止材からなる接着剤で接着し、金属成形品の底面を根太木の底面と伝熱防止材からなる接着剤と釘とで固定一体化した。伝熱防止材からなる接着剤は、次の表7に示す配合例Bのものを用いた。
【0129】
【表7】
Figure 0003686293
【0130】
参考と同様にして、防音床構造を製造し、重量床衝撃音を測定し、実施例と同様にして、伝熱防止性能を試験した。結果を表2に示す。
【0131】
比較例1
50mm厚×100mm高さ×1800mm長さの根太木のみを用い、参考例1と同様にして、床パネル3枚を作り、床構造を製造した。得られた床構造について、参考例1と同様にして、重量床衝撃音を測定した。結果を表2に示す。
【0132】
表2及び表6に示すように、参考例1は、1mm厚の鉄板の各々両側を可撓性エポキシ接着剤で積層一体化した床根太を使用した例である。重量床衝撃音の測定結果を比較例1のものと比べると、63Hz、125Hzともに改善効果が大きく、各々が5dB、6dB改善している。また、250Hz以上の周波数は、特に問題とはならないが、250Hz以上の領域でも改善効果は十分ある。その結果、L 等級の決定周波数は63Hzで、L 値は65である。
【0133】
表2及び表6に示すように、参考例2は、根太木の両側に、1mm厚の鉄板を釘で固定一体化した床根太を用いた例である。重量床衝撃音の測定結果を比較例1と比べると、63Hz、125Hz共に改善効果が大であり、各々6dB、7dB改善している。250Hz以上も十分な改善がある。その結果、L 等級の決定周波数は63Hzで、L 値は64である。
【0134】
表2及び表6に示すように、実施例は、中央の根太木の両側に2.3mm厚の鉄板を木ネジで固定し、さらに、その両側に液状ゴム接着剤で、12mm厚の合板を貼り付けた例である。重量床衝撃音の測定結果を比較例1と比べると、63Hz、125Hz共に改善効果が大で、各々8dB、10dB改善している。250Hz以上も十分な改善がある。その結果、L 等級の決定周波数は63Hzで、L 値は62である。
【0135】
表2及び表6に示すように、参考は、根太木の下部に、断面コの字状の金属成型品を密着させ、釘で固定一体化した例である。重量床衝撃音の測定結果は、比較例1と比べると、63Hz、125Hz共に改善効果が大であり、各々6dB、9dB改善している。250Hz以上も十分な改善がある。その結果、L 等級の決定周波数は63Hzで、L 値は64である。
【0136】
表2及び表6に示すように、実施例は、2本の根太木の間に、2.3mm厚の鉄板をはさみ、エポキシ接着剤で張り合わせ、断面コの字の1mm厚鉄板の成形品をエポキシ接着剤と釘で固定した床根太を使用した例である。重量床衝撃音の測定結果を比較例1と比べると、63Hz、125Hzで何れも9dB改善している。250Hz以上の改善量も十分ある。その結果、L 等級の決定周波数は63Hzで、L 値は61である。
【0137】
表2及び表6に示すように、参考は、根太木の下部両側に、断面L字状の2.3mm厚の鉄板を底面がとび出るように両側に設けた例である。重量床衝撃音の測定結果は、比較例1と比べると、63Hz、125Hzで各々11dB、9dB改善できた。その結果、L 等級の決定周波数は63Hzで、L 値は59となった。
【0138】
表2及び表6に示すように、実施例は、根太木の両側に、2.3mm厚の鉄板を木ネジで止め、その両側に断面L字状の2.3mm厚鉄板を床根太の両側上端にとび出るようにして木ネジ止めし、床パネル作製時に底面L字状の鉄板のとび出し部も含めてエポキシ接着剤と木ネジで固定した床根太の例である。重量床衝撃音の測定結果を比較例1と比べると、63Hz、125Hzで各々13dB、11dB改善できており、250Hz以上も良好である。その結果、L 等級の決定周波数は63Hzとなり、L 値は57である。
【0139】
表2及び表6に示すように、参考は、根太木の底面と下部両側に、断面L字状の2.3mm厚の鉄板を両側からはさんだ形で液状ゴム接着剤と釘で固定した床根太の例である。重量床衝撃音の測定結果を比較例1と比べると、63Hz、125Hzで、共に10dB改善でき、250Hz以上も十分改善されている。その結果、L 等級の決定周波数は63Hzで、L 値は60である。
【0140】
表2及び表6に示すように、実施例は、2本の根太木下部に、断面T字状の2.3mm厚の金属成形品を設け、根太木と金属成形品とは伝熱防止接着剤で接着し、底面を釘止めした床根太の例である。重量床衝撃音の測定結果を比較例1と比べると、63Hz、125Hzは各々7dB、8dB改善できており、250Hz以上も十分改善できている。その結果、L 等級の決定周波数は63Hzで、L 値は63である。
【0141】
以上より、実施例にかかる床根太の構造にすることにより、防音床構造のLH等級の決定周波数である63Hzでの改善量は、4dB〜13dB改善されている。これは1ランク以上の改善で、うまくすると3ランク改善できることを意味している。しかも、床高さを変化させる必要もなく、コスト的にも大幅なアップにはならない。
【0142】
また、実施例から、断面積中の金属部分の比率は、1.5%〜15%で済むことが判った。一方、伝熱防止シートも、酸素指数が36〜38で非常に燃焼しにくく、炭化発泡倍率も1.4倍〜2.5倍となり、炭化発泡膜を形成し、熱を伝えにくいことが判った。
【0143】
【発明の効果】
本発明の防音床構造によれば、金属板等からなる金属製板状体を根太木の長さ方向の側面の全長にわたって接合することによって、床根太の振動が抑えられ、床根太からの放射音が著しく低下し、特に、金属製板状体による拘束型制振構造を得ることが可能で、重量床衝撃音が著しく低減されるとともに、所定の伝熱防止材を設けることによって、金属製板状体に起因する火災伝播速度の上昇を避けることができ、火災時の環境におよぼす悪影響を抑制することができる
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明にかかる一例の防音床構造を、床根太の長さ方向に切断した断面図である。
【図2】 図1の防音床構造にかかる床パネルを、床根太の長さ方向と直交する面で切断した断面図である。
【図3】 図1の防音床構造にかかる床パネルの配置を示す平面図である。
【図4】 図3の床パネルの配置を、床根太の長さ方向と直交する面で切断した断面図である。
【図5】 本発明にかかる一例の床根太を、長さ方向と直交する面で切断した断面図である。
【図6】 本発明にかかる他の例の床根太を、長さ方向と直交する面で切断した断面図である。
【図7】 本発明にかかる更に他の例の床根太を、長さ方向と直交する面で切断した断面図である。
【図8】 本発明にかかる更に他の例の床根太を、長さ方向と直交する面で切断した断面図である。
【図9】 本発明にかかる更に他の例の床根太を、長さ方向と直交する面で切断した断面図である。
【図10】 本発明にかかる更に他の例の床根太を、長さ方向と直交する面で切断した断面図である。
【図11】 本発明にかかる更に他の例の床根太を、長さ方向と直交する面で切断した断面図である。
【図12】 図11の床根太の長さ方向の側面図である。
【図13】 本発明にかかる更に他の例の床根太を、長さ方向と直交する面で切断した断面図である。
【図14】 本発明にかかる更に他の例の床根太を、長さ方向と直交する面で切断した断面図である。
【符号の説明】
1 防音床構造
2 梁
3,23,33,53,63,73,83,103,113 床根太
3a,3a′,23a,33a,34,34′,53a,63a,63a′,73a,83a,103a,113a,113a′ 根太木
3b,23b,23b′,33b,33b′,53b,63b,64,73b,73b′ 板状体
3c、3d根太木の両端部
4 床板
4a 床下地
5 床パネル
4b 高比重シート
4c 合板
4d 仕上げフローリング材
7,38,38′,65,65′,67,77,86,88,107,117,118 接着剤層
8,27,27′,57,68,78,85,108,119 釘
3e,3f 床根太の下端面
9a,9b,91 緩衝材
37,37′,89 木ねじ
39,39′ 伝熱防止材
40 ボルト
41 ナット
53c,53d,64a,64b,113c 垂直部
53e,64c 連結部
66,87 伝熱防止シート
73c,73c′,84a,84a′,103c,103c′ 直立部
73d,73d′,84b,84b′ 鍔部
83b,83b′ 金属板
84,84′,103b,103b′,113b 金属成形品
90 切り欠き部
103d,103d′,113d,113d′ 水平部
121 石膏ボード
122 グラスウール
123 吊り木
124 吊り木受け
125 打点

Claims (8)

  1. 梁と、前記梁上の床根太と、前記床根太上の床板とを備えており、重量床衝撃音が低減されている、防音床構造において、
    前記床根太が根太木と金属製の板状体とを備えており、前記根太木が細長い角材であり、前記根太木が前記床板の長さ方向と平行になるように配置されており、前記根太木の長さ方向の両端部が前記梁によって支えられており、前記板状体の表面及び裏面の少なくとも一方が前記根太木の長さ方向の側面の全長にわたって接合されており、前記金属製の板状体と前記根太木との間、前記床根太と前記梁との間及び前記床根太と前記床板との間の少なくとも一箇所に、伝熱防止材が設けられており、前記伝熱防止材が、ハロゲンを含まないポリマーと、このポリマー100重量部に対して、150〜400重量部の水酸化アルミニウムと、10〜50重量部のホウ素化合物と、30〜200重量部の熱膨張性黒鉛とから形成されていることを特徴とする、防音床構造。
  2. 前記床根太が1対の前記根太木を備えており、前記金属製の板状体が前記各根太木の間に挟まれていることを特徴とする、請求項1記載の防音床構造。
  3. 前記床根太が1対の前記金属製の板状体を備えており、前記根太木が前記各板状体の間に挟まれていることを特徴とする、請求項1記載の防音床構造。
  4. 前記金属製の板状体が、1対の垂直部と、前記各垂直部を連結している連結部とを備えており、前記根太木が前記各垂直部に挟まれ接合されており、前記連結部が前記根太木の上端面及び下端面の少なくとも一方に接合されていることを特徴とする、請求項1記載の防音床構造。
  5. 前記床根太が1対の前記金属製の板状体を備えており、前記各板状体が、直立部と、前記直立部の端部から張り出している鍔部とを有しており、前記根太木が前記各直立部の間に挟まれ接合されており、前記各鍔部が前記床根太の側面から突出していることを特徴とする、請求項1記載の防音床構造。
  6. 前記根太木と前記金属製の板状体とが、粘弾性機能を持つ伝熱防止材、接着剤又は粘着剤によって接合されており、前記床根太全体が拘束型制振材として働くことを特徴とする、請求項1〜5のいずれか一項記載の防音床構造。
  7. 前記床根太の長さ方向の両端部に切り欠き部が設けられており、前記金属製の板状体が前記各切欠き部を補強しており、前記各切り欠き部が前記梁に支えられていることを特徴とする、請求項1〜6のいずれか一項記載の防音床構造。
  8. 前記床根太の下端面と前記梁との間に、緩衝材が設けられていることを特徴とする、請求項1〜7のいずれか一項記載の防音床構造。
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