JP3686217B2 - 樹脂組成物からなる医療用具 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、柔軟性および透明性に優れ、特に医療用途に好適に用いられる、樹脂組成物からなる医療用具に関する。
【0002】
【従来の技術】
カテーテル、血液回路、血液バッグ等の医療用具は柔軟性および透明性に優れていることが要求されることから、この両方の性質を兼ね備えた素材である軟質塩化ビニルを用いて製造されることが多い。しかしながら、軟質塩化ビニルはDOP(ジオクチルフタレート)等の低分子量の可塑剤が比較的多量に添加されており、可塑剤の溶出という問題が安全性の面から指摘されている。また、近年では医療用具のディスポーザブル化が進められており、使用後に焼却されることが多くなってきているが、軟質塩化ビニルを使用した医療用具は焼却の際に有毒ガスを発生し、環境汚染の原因になるという問題がある。
【0003】
また、軟質塩化ビニル製の医療用具は、一般にエチレンオキシドガス(EOG)を用いて滅菌が行われているが、残留EOGによる患者への悪影響が懸念されている。残留EOGの影響をなくすためには、他の滅菌法であるオートクレーブ滅菌(高圧蒸気滅菌)に切り換えることが考えられるが、軟質塩化ビニルは耐熱性が悪く、この滅菌法に耐えることができない。
【0004】
このため、最近では医療用具の素材として軟質塩化ビニルを他の材料へ置換することが検討されており、柔軟性に優れ、医療用に適した成形物を与える樹脂組成物として、特開平4−159344号公報には、オレフィン系樹脂とスチレン−ブタジエンブロック共重合体の水素添加物およびスチレン−イソプレンブロック共重合体の水素添加物からなる樹脂組成物が提案されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
上記の特開平4−159344号公報に記載された樹脂組成物は柔軟性に優れた成形物を与え、しかも成形物を焼却しても有毒ガスの発生を伴なわないという特徴を有している。しかしながら、かかる樹脂組成物から得られる成形物は、医療用具において要求されるもう一つの性質、すなわち透明性において十分満足できるものではなく、この点において改良の余地が認められる。
しかして本発明は、柔軟性および透明性に優れた成形物を与え、しかも、焼却した際に有毒ガスを発生させることがなく、耐熱性も十分であって、オートクレーブ滅菌に耐える樹脂組成物から形成される医療用具を提供することを課題とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明によれば、上記の課題は、少なくとも体液と接触する部分が、ポリプロピレン系樹脂(a)と、(b−1)ビニル芳香族化合物からなる重合体ブロックAを1個以上、および1,2−結合と3,4−結合の含有量が10〜75モル%であるポリイソプレンブロックBを1個以上有し、ビニル芳香族化合物の含有量が10〜40重量%であり、かつポリイソプレンブロックBの炭素−炭素二重結合の70%以上が水素添加されてなる水添ブロック共重合体、および(b−2)ビニル芳香族化合物からなる重合体ブロックAを1個以上、およびイソプレンとブタジエンを5/95〜95/5の重量比で混合してなる混合物の重合体からなり、1,2−結合と3,4−結合の含有量が20〜85モル%である重合体ブロックCを1個以上有し、ビニル芳香族化合物の含有量が10〜40重量%であり、かつ重合体ブロックCの炭素−炭素二重結合の70%以上が水素添加されてなる水添ブロック共重合体からなる群から選ばれる少なくとも1種の水添ブロック共重合体(b)からなり、両者の割合がポリプロピレン系樹脂(a)/水添ブロック共重合体(b)=10/90〜90/10(重量比)である樹脂組成物から形成されている医療用具を提供することによって解決される。
【0007】
本発明の医療用具を形成する樹脂組成物を構成するポリプロピレン系樹脂(a)としては、公知のものを使用することができ、ホモポリプロピレン、ランダムポリプロピレン、ブロックポリプロピレンのいずれであってもよい。また、ポリプロピレン系樹脂(a)は単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
ポリプロピレン系樹脂(a)の溶融粘度は、ASTM D−1238に従って230℃、荷重2160gにおいて測定したときのメルトフローレート(MFR)が0.1〜500の範囲内にあることが好ましく、2〜200の範囲内にあることがより好ましい。
【0008】
一方、本発明の医療用具を形成する樹脂組成物を構成する水添ブロック共重合体(b)は、
(b−1)ビニル芳香族化合物からなる重合体ブロックAを1個以上、および1,2−結合と3,4−結合の含有量(以下、1,2−結合と3,4−結合の含有量をビニル結合含有量と略称することがある)が10〜75モル%であるポリイソプレンブロックBを1個以上有し、ビニル芳香族化合物の含有量が10〜40重量%であり、かつポリイソプレンブロックBの炭素−炭素二重結合の70%以上が水素添加されてなる水添ブロック共重合体、および
(b−2)ビニル芳香族化合物からなる重合体ブロックAを少なくとも1個以上、およびイソプレンとブタジエンを5/95〜95/5の重量比で混合してなる混合物の重合体からなり、ビニル結合含有量が20〜85モル%である重合体ブロックCを1個以上有し、ビニル芳香族化合物の含有量が10〜40重量%であり、かつ重合体ブロックCの炭素−炭素二重結合の70%以上が水素添加されてなる水添ブロック共重合体
からなる群から選ばれる少なくとも1種の重合体である。
【0009】
これらの水添ブロック共重合体(b−1)および(b−2)における重合体ブロックAは、ビニル芳香族化合物から構成されている。かかるビニル芳香族化合物としては、例えば、スチレン、α−メチルスチレン、1−ビニルナフタレン、3−メチルスチレン、4−プロピルスチレン、4−シクロヘキシルスチレン、4−ドデシルスチレン、2−エチル−4−ベンジルスチレン、4−(フェニルブチル)スチレン等が挙げられるが、これらの中でもスチレンが好ましい。
【0010】
重合体ブロックAの数平均分子量は特に制限されないが、2,500〜20,000の範囲内であることが好ましい。
【0011】
また、水添ブロック共重合体(b)におけるビニル芳香族化合物重合体の含有量は、(b−1)および(b−2)のいずれの重合体においても10〜40重量%の範囲内にあることが必要である。水添ブロック共重合体(b)におけるビニル芳香族化合物重合体の含有量が10重量%未満の場合には、水添ブロック共重合体(b)の機械的強度が不十分となる。また水添ブロック共重合体(b)におけるビニル芳香族化合物重合体の含有量が40重量%を越えると水添ブロック共重合体(b)の溶融粘度が著しく高くなり、ポリプロピレン系樹脂(a)と均一に混合することが困難となるので成形加工上での制約を受ける。
【0012】
水添ブロック共重合体(b−1)を構成するポリイソプレンブロックBは、ビニル結合含有量が10〜75モル%の範囲にあり、かつ炭素−炭素二重結合の70%以上が水素添加されていることが必要である。
ポリイソプレンブロックBにおけるビニル結合含有量が10モル%未満の場合には、樹脂組成物から得られる成形物の透明性が十分ではなく、また、ポリイソプレンブロックBにおけるビニル結合含有量が75モル%を越える場合には、重合体ブロックBのガラス転移温度(Tg)が高くなり過ぎ、樹脂組成物から得られる成形物の柔軟性が損なわれる。
【0013】
また、ポリイソプレンブロックBの炭素−炭素二重結合の水素添加率が70%未満の場合、水添ブロック共重合体(b−1)は、ポリプロピレン系樹脂(a)との相溶性が劣り、樹脂組成物から得られる成形物の透明性が損なわれる。
【0014】
ポリイソプレンブロックBの数平均分子量は特に制限されないが、10,000〜200,000の範囲内にあることが好ましい。
【0015】
また、水添ブロック共重合体(b−2)における重合体ブロックCは、イソプレンとブタジエンを5/95〜95/5の重量比で混合してなる混合物から構成されたものであって、ビニル結合含有量が20〜85モル%の範囲にあり、しかも炭素−炭素二重結合の70%以上が水素添加されていることが必要である。
【0016】
重合体ブロックCを構成するイソプレンとブタジエンの混合物において、イソプレンの含有量が95重量%を越えると、重合体ブロックCはビニル結合含有量が75モル%以上となった場合にそのガラス転移温度が(Tg)が高くなりすぎ、樹脂組成物から得られる成形物の柔軟性が損なわれる。一方、イソプレンとブタジエンの混合物においてイソプレンの含有量が5重量%未満の場合、重合体ブロックCのビニル結合含有量が30モル%未満となったときに樹脂組成物から得られる成形物の透明性が低下するので好ましくない。
【0017】
また、重合体ブロックCにおけるビニル結合含有量が20モル%未満の場合には、樹脂組成物から得られる成形物の透明性が十分ではなく、また、重合体ブロックCにおけるビニル結合含有量が85モル%を越える場合には、重合体ブロックCのガラス転移温度(Tg)が高くなり過ぎ、樹脂組成物から得られる成形物の柔軟性が損なわれる。
【0018】
重合体ブロックCの炭素−炭素二重結合の水素添加率が70%未満の場合、水添ブロック共重合体(b−2)は、ポリプロピレン系樹脂(a)との相溶性が劣り、樹脂組成物から得られる成形物の透明性が損なわれる。
【0019】
重合体ブロックCにおけるイソプレンとブタジエンの重合形態は特に制限がなく、ランダム、ブロック、テーパードなどいずれの形態であってもよい。また、重合体ブロックCの数平均分子量は特に制限されないが、10,000〜200,000の範囲内にあることが好ましい。
【0020】
【0021】
【0022】
水添ブロック共重合体(b)における各重合体ブロックの結合様式には特に制限はなく、線状、分岐状またはこれらの任意の組合せであってもよい。水添ブロック共重合体(b)の水添前の分子構造の具体例を示せば、A−(B−A)n、(A−B)n、A−(C−A)n、(A−C)n(ここで、Aは重合体ブロックAを、BおよびCはそれぞれポリイソプレンブロックB、重合体ブロックCを表し、nは1以上の整数である)等である。また、水添ブロック共重合体(b)の水添前の分子構造は、ジビニルベンゼン、錫化合物またはシラン化合物等をカップリング剤とした星型(例えば、(A−B)mX、ここでmは2以上の整数、Xはカップリング剤の残基を表す)であってもよい。
【0023】
水添ブロック共重合体(b)としては、上記の各種の分子構造を有するものを単独で使用してもよいし、また、例えば、トリブロック型のものとジブロック型のものの混合物などのように異なる分子構造のものを2種以上併用してもよい。
かかる水添ブロック共重合体(b)の数平均分子量は、30,000〜300,000の範囲内にあることが好ましい。
【0024】
水添ブロック共重合体(b)の製造方法としては、従来より公知の方法を利用することができ、例えば、以下の(イ)〜(ハ)の方法で得られるブロック共重合体を水素添加する方法などが挙げられる。
(イ)アルキルリチウム化合物を開始剤としてビニル芳香族化合物を重合した後、共役ジエン化合物およびビニル芳香族化合物を逐次重合させる方法。
(ロ)ビニル芳香族化合物、続いて共役ジエン化合物を重合し、得られたブロック共重合体をカップリング剤を用いてカップリングする方法。
(ハ)ジリチウム化合物を開始剤として共役ジエン化合物を重合した後、ビニル芳香族化合物を逐次重合させる方法。
【0025】
上記の方法において、アルキルリチウム化合物としては、アルキル基の炭素数が1〜10である化合物が使用されるが、中でもメチルリチウム、エチルリチウム、ペンチルリチウム、n−ブチルリチウム、s−ブチルリチウム、t−ブチルリチウムが好ましい。また、カップリング剤としては、例えば、ジクロロメタン、ジブロムメタン、ジクロロエタン、ジブロムエタン、ジブロムベンゼン、四塩化錫等のハロゲン化合物;安息香酸フェニル、酢酸エチル等のエステル化合物;ジビニルベンゼン、各種シラン化合物などが挙げられる。さらにジリチウム化合物としては、例えば、ナフタレンジリチウム、ジリチオヘキシルベンゼンなどが挙げられる。
【0026】
上記の開始剤またはカップリング剤の使用量は、所望とするブロック共重合体の分子量に応じて適宜決定されるが、通常、重合に用いられる全モノマー100重量部に対し、開始剤は0.01〜0.2重量部、カップリング剤は0.04〜0.8重量部となる範囲内で使用される。
【0027】
また、ポリイソプレンブロックB、重合体ブロックC(以下、これらを共役ジエンブロックと略称する場合がある)におけるビニル結合含有量は、重合の際に共触媒としてルイス塩基を用いることによって制御することができる。かかるルイス塩基としては、例えば、ジメチルエーテル、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン等のエーテル類;エチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル等のグリコールエーテル類;トリエチルアミン、N,N,N’,N’−テトラメチルエチレンジアミン(以下、これをTMEDAと略称する)、N−メチルモルホリン等のアミン系化合物などが挙げられる。ルイス塩基の使用量は、重合開始剤におけるリチウム原子1モル当り0.1〜1000モルとなる範囲内の量である。
【0028】
重合の際には、重合開始剤に対し不活性な有機溶媒が溶媒として用いられる。かかる溶媒としては、ヘキサン、ヘプタン等の炭素数が6〜12の脂肪族炭化水素;シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン等の脂環族炭化水素;ベンゼン等の芳香族炭化水素を使用することが好ましい。
【0029】
重合は上記(イ)〜(ハ)のいずれの重合法による場合でも、通常0〜80℃の温度範囲で行われる。反応時間は、通常0.5〜50時間である。
【0030】
次に、上記の方法によって得られたブロック共重合体は、例えば、反応に不活性な溶媒に溶解した状態で公知の水添触媒を用いて分子状態の水素を反応させる方法などの公知の方法によって水添ブロック共重合体(b)とされる。ここで使用される水添触媒としては、ラネーニッケル;Pt、Pd、Ru、Rh、Ni等の金属をカーボン、アルミナ、硅藻土等の担体に担持させた不均一触媒;ニッケル、コバルトなどの第VIII族の金属からなる有機金属化合物とトリエチルアルミニウム、トリイソブチルアルミニウムなどの有機アルキルアルミニウム化合物または有機リチウム化合物等の組み合わせからなるチーグラー系の触媒;チタン、ジルコニウム、ハフニウムなどの遷移金属のビス(シクロペンタジエニル)化合物とリチウム、ナトリウム、カリウム、アルミニウム、亜鉛またはマグネシウムなどの有機金属化合物の組み合わせからなるメタロセン系触媒などが用いられる。水素添加は、通常、水素圧が常圧〜200kg/cm2、反応温度が常温〜250℃の範囲内で行われる。反応時間は通常0.1〜100時間である。水素添加によって得られた水添ブロック共重合体(b)は、(i)反応混合液をメタノール等により凝固させた後、加熱あるいは減圧乾燥させるか、(ii)反応液を沸騰水中に注ぎ、溶媒を共沸させて除去するいわゆるスチームストリッピングを施した後、加熱あるいは減圧乾燥することにより取得される。
【0031】
本発明の医療用具を形成する樹脂組成物におけるポリプロピレン系樹脂(a)と水添ブロック共重合体(b)の配合割合は、ポリプロピレン系樹脂(a)/水添ブロック共重合体(b)=10/90〜90/10(重量比)の範囲内である。ポリプロピレン系樹脂(a)の割合が上記の範囲より少ない場合には、樹脂組成物から得られる成形物の機械的強度が不十分となる上、血液適合性も低下する。一方、ポリプロピレン系樹脂(a)の割合が上記の範囲を越えると樹脂組成物から得られる成形物の柔軟性および透明性がともに低下する。ポリプロピレン系樹脂(a)と水添ブロック共重合体(b)の配合割合は20/80〜80/20(重量比)であることが好ましく、50/50〜80/20(重量比)であることがより好ましい。
【0032】
本発明の医療用具を形成する樹脂組成物は、その性能を損なわない範囲内で酸化防止剤、紫外線吸収剤、光安定剤、着色剤、結晶核剤等の各種添加剤を添加することができる。これらの添加剤の使用量は、通常、ポリプロピレン系樹脂(a)と水添ブロック共重合体(b)を合計したもの100重量部に対して0.01〜5重量部の範囲である。また、本発明の医療用具を形成する樹脂組成物は、水添クマロン・インデン樹脂、水添ロジン系樹脂、水添テルペン樹脂、脂環族系水添石油樹脂などの水添系樹脂やオレフィンおよびジオレフィン重合体からなる脂肪族系樹脂などの粘着付与樹脂も添加することができる。これらの粘着付与樹脂の使用量は、ポリプロピレン系樹脂(a)と水添ブロック共重合体(b)を合計したもの100重量部に対して200重量部以下となる範囲である。
【0033】
また、本発明の医療用具を形成する樹脂組成物は、発明の趣旨を損なわない範囲内であれば、例えば、水添ポリイソプレン、水添ポリブタジエン、水添スチレン−ブタジエンランダム共重合体、水添スチレン−イソプレンランダム共重合体、ブチルゴム、ポリイソブチレン、ポリブテン、エチレン−プロピレン系ゴム、ポリエチレン、エチレン−α−オレフィン共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−メタクリル酸共重合体、エチレン−アクリル酸共重合体またはこれらのアイオノマー、エチレン−アクリル酸エチル共重合体、アタクチックポリプロピレン等の他のポリマーを配合することができる。
また、本発明の医療用具を形成する樹脂組成物は、所望により、過酸化物等を用いた通常の架橋方法により架橋して使用することも可能である。
【0034】
本発明の医療用具を形成する樹脂組成物は、単軸押出機、二軸押出機、ニーダー、バンバリーミキサー、ロールなどの混練機を用いて調製することができる。
【0035】
このようにして得られた樹脂組成物は、射出成形、ブロー成形、プレス成形、押出成形、カレンダー成形などの任意の成形法によって、フィルム、シート、繊維状成形物、チューブ状成形物などに成形することができる。
【0036】
本発明の医療用具を形成する樹脂組成物は、柔軟性に優れるとともに透明性に優れた成形物を与える。中でも透明性は、厚さ1mmのシートとしたとき、そのヘイズ(Haze)値が20%以下であり、非常に優れている。
また、本発明の医療用具を形成する樹脂組成物は、耐熱性が十分な成形物を与える。このため、かかる樹脂組成物を用いて製造された医療用具はオートクレーブ滅菌に耐え、残留EOGに伴う問題がない。なお、かかる樹脂組成物を用いて製造された本発明の医療用具はγ線滅菌等の滅菌法を適用することもできる。
さらに本発明の医療用具を形成する樹脂組成物は、生体適合性が良好な成形物を与える。例えば、かかる樹脂組成物からなるカテーテルを静脈内に1週間留置した場合、血小板やフィブリン等の血液成分の該カテーテルへの付着量は軟質塩化ビニルやポリウレタンからなる従来のカテーテルに比べて少なく、血栓の発生の可能性はほとんどない。
【0037】
上記してきた樹脂組成物は、上記の特性を生かして、例えば、体内留置型カテーテルやバルーンカテーテル等のカテーテル、人工血管、血液回路、シリンジ、人工透析器、血液成分分離器、人工肺、創傷被覆材等の医療用具;生理用品、紙おむつ等の衛生材料;手術用衣、病院用ディスポーザブルシーツ等の医療用品などに使用される。これらの中でも、上記の樹脂組成物は、優れた生体適合性を生かして、カテーテル、血液バッグ、人工血管、血液回路、シリンジ、血液透析器、血液成分分離器、人工肺など、体液、中でも血液と接触するようにして使用される医療用具に好適に使用される。なお、これらの医療用具は、すべての部分が上記してきた樹脂組成物から形成されている必要はなく、少なくとも体液と接触する部分が上記の樹脂組成物から形成されていればよい。例えば、上記のカテーテルや血液バッグなどでは、体液と接触する部分をかかる樹脂組成物で形成し、体液と接触しない部分を軟質塩化ビニル、ポリウレタンなどの医療用に用いられる他の樹脂で形成してもよい。また、かかる樹脂組成物は上記の医療用途の他に、包装分野など優れた柔軟性および透明性が要求される分野においても使用することができる。
【0038】
【実施例】
以下、実施例により本発明を具体的に説明する。なお、実施例における重合体のスチレン含有量、数平均分子量、ビニル結合含有量および水素添加率、並びに樹脂組成物から得られる成形物の機械的強度、柔軟性、透明性および耐熱性はそれぞれ以下の方法により測定した。
【0039】
(スチレン含有量)
重合に使用した各モノマー成分の重量から算出した。
(数平均分子量)
GPC測定によりポリスチレン換算の数平均分子量(Mn)を求めた。
(ビニル結合含有量)
水添前のブロック共重合体を重水素化クロロホルム(CDCl3)に溶解して1H−NMRスペクトルを測定し、1,2−結合または3,4−結合に対応するピークの大きさからビニル結合含有量を算出した。
(水素添加率)
水素添加前後におけるブロック共重合体のヨウ素価を測定し、その測定値より算出した。
(成形物の機械的強度)
厚さ1mmのシ−トを作製し、このシ−トからJIS−3号に規定されたダンベル状の試験片を打ち抜き、JIS−K6301に準拠して引張試験を行い、破断強度(kg/cm2)を求め、機械的強度の指標とした。
(成形物の柔軟性)
厚さ1mmのシ−トを作製し、ASTM D−2240に従って、硬度の測定を行い、柔軟性の指標とした。
(成形物の透明性)
厚さ1mmのシ−トを作製し、JIS−K7105に規定された方法に準拠してHazeメ−タ−によりHaze値を測定し、透明性の指標とした。
(成形物の耐熱性)
厚さ1mmのシ−トを作製し、得られたシートを100℃で、空気中に5時間放置して着色の有無を目視にて観察し、耐熱性の指標とした。
【0040】
参考例1〜6(水添ブロック共重合体の製造)
乾燥した窒素で置換された耐圧容器中、溶媒としてシクロヘキサンを用い、かつ重合開始剤としてs−ブチルリチウムを用いて60℃でスチレンを重合した後、ルイス塩基としてTMEDAを加え、次いでイソプレンおよびスチレンを順次重合させてスチレン−イソプレン−スチレン型のブロック共重合体を得た。得られたブロック共重合体を、シクロヘキサン中、Pd/Cを触媒として、20kg/cm2の水素雰囲気下で水素添加を行い、水添ブロック共重合体を得た(以下、参考例1〜6で得られた水添ブロック共重合体をそれぞれ水添ブロック共重合体1〜6と略称する)。得られた水添ブロック共重合体1〜6のスチレン含有量、数平均分子量、ビニル結合含有量および水素添加率を表1に示す。
【0041】
参考例7〜12(水添ブロック共重合体の製造)
参考例1〜6と同様にして、シクロヘキサン溶媒中、s−ブチルリチウムおよびTMEDAを用いて、スチレン、イソプレンとブタジエンの混合物〔イソプレン/ブタジエン=60/40(重量比)〕およびスチレンを順次重合させ、スチレン−(イソプレン/ブタジエン)−スチレン型のブロック共重合体を得た。得られたブロック共重合体を、参考例1〜6と同様にして水素添加することにより、水添ブロック共重合体を得た(以下、参考例7〜12で得られた水添ブロック共重合体をそれぞれ水添ブロック共重合体7〜12と略称する)。得られた水添ブロック共重合体7〜12のスチレン含有量、数平均分子量、ビニル結合含有量および水素添加率を表1に示す。
【0042】
【0043】
【表1】
【0044】
実施例1〜2および比較例1〜10
ポリプロピレン系樹脂として市販のポリプロピレン〔MA−3(商品名)、三菱化学(株)社製〕を使用し、参考例1〜12で得られた水添ブロック共重合体1〜12と、ポリプロピレン系樹脂/水添ブロック共重合体=70/30(重量比)の割合で配合し、ニーダーにより210℃で混練して樹脂組成物を得た。
得られた樹脂組成物を210℃で厚さ1mmのシートにプレス成形し、機械的強度、柔軟性、透明性および耐熱性の測定を行なった。結果を表2に示す。
また、実施例1〜3で得られた樹脂組成物については、以下のようにして血液適合性を評価した。その結果、試験片の表面に付着した血小板数は、それぞれ45個/mm2(実施例1で得られた樹脂組成物)、53個/mm2(実施例2で得られた樹脂組成物)であった。
【0045】
血液適合性の評価
樹脂組成物を210℃で厚さ1mmのシートにプレス成形し、得られたシートを1cm×1cmの大きさに切断して試験片を作製する。この試験片を、採血後のヒト血液にヘパリンのナトリウム塩を5IU/mlの濃度になるように添加して調製したヘパリン添加全血に37℃で30分間浸漬した。試験片をヘパリン添加全血から取り出し、生理食塩水で洗浄した後、グルタルアルデヒドおよび酸化オスミウムを用いて表面を処理することによって固定化し、得られた試料を電子顕微鏡を用いて観察することにより、試験片の表面に付着した血小板数を求め、血液適合性の指標とする。試験片の表面に付着した血小板数が少ない程、血液適合性は良好である。
【0046】
比較例11
上記のポリプロピレン系樹脂を単独で使用して、上記と同様にして厚さ1mmのシートを作製し、各種の物性を測定した。結果を表2に併せて示す。
【0047】
【表2】
【0048】
実施例3および4
ポリプロピレン系樹脂として市販のポリプロピレン〔MA−3(商品名)、三菱化学(株)社製〕を使用し、参考例1で得られた水添ブロック共重合体1と、ポリプロピレン系樹脂/水添ブロック共重合体=80/20(重量比)〔実施例3〕またはポリプロピレン系樹脂/水添ブロック共重合体=60/40(重量比)〔実施例4〕の割合で配合し、ニーダーにより210℃で混練して樹脂組成物を得た。得られた樹脂組成物の各々を実施例1と同様にして厚さlmmのシ−トに成形し、各種の物性を評価した。実施例3で得られた樹脂組成物については、破断強度、柔軟性および透明性はそれぞれ、400kg/cm2、52(ASTM D−2240に従う硬度)および20%(Haze値)であり、シートの着色は認められず、さらに、試験片の表面に付着した血小板数は26個/mm2であった。一方、実施例4で得られた樹脂組成物については、破断強度、柔軟性および透明性はそれぞれ、360kg/cm2、36(ASTM D−2240に従う硬度)および12%(Haze値)であり、シートの着色は認められず、さらに試験片の表面に付着した血小板数は55個/mm2であった。
【0049】
比較例12
厚さ1mmの軟質塩化ビニルシートを1cm×1cmの大きさに切断して作製した試験片を使用し、上記と同様にして血液適合性を評価したところ、試験片の表面に付着した血小板数は80個/mm2であった。
【0050】
実施例5〜8
実施例1〜4で得られた樹脂組成物をチューブ状に押出成形することによりカテーテル(長さ:30cm、外径:0.8mm、内径:0.6mm)を作製した。得られたカテーテルにオートクレーブ滅菌(121℃、20分間)を施したところ、いずれのものについても滅菌処理前後で形状の変化、強度(長さ方向に引張ったときの破断強度)の低下は認められなかった。
上記で得られたカテーテルのそれぞれをウサギ頸静脈中に挿入して7日間留置した。なお、この際、カテーテルの内部には生理食塩水を満たし、静脈より体外に出ている方の端部は封止した。カテーテルをウサギ頸静脈から取り出し、生理食塩水で洗浄した後、グルタルアルデヒドおよび酸化オスミウムで表面を処理することによって固定化し、肉眼および電子顕微鏡でカテーテルの外表面を観察した。その結果、カテーテル外表面の5%(実施例5:実施例1の樹脂組成物から得られたカテーテル)、8%(実施例6:実施例2の樹脂組成物から得られたカテーテル)、4%(実施例7:実施例3の樹脂組成物から得られたカテーテル)および7%(実施例8:実施例4の樹脂組成物から得られたカテーテル)にフィブリンや血小板の付着が観察された。
【0051】
比較例13
軟質塩化ビニル製カテーテル(市販品、日本シャーウッド社製、長さ:30cm、外径:0.8mm)を実施例5と同様にしてウサギ頸静脈中に挿入して7日間留置した。カテーテルをウサギ頸静脈から取り出し、生理食塩水で洗浄した後、グルタルアルデヒドおよび酸化オスミウムで表面を処理することによって固定化し、肉眼および電子顕微鏡でカテーテルの外表面を観察した。その結果、カテーテルの外表面の約30%にフィブリンや血小板の付着が観察された。
【0052】
比較例14
ポリウレタン製カテーテル(市販品、テルモ社製、長さ:30cm、外径:0.8mm)を実施例5と同様にしてウサギ頸静脈中に挿入して7日間留置した。カテーテルをウサギ頸静脈から取り出し、生理食塩水で洗浄した後、グルタルアルデヒドおよび酸化オスミウムで固定化し、肉眼および電子顕微鏡でカテーテルの外表面を観察した。その結果、カテーテルの外表面の約40%にフィブリンや血小板の付着が観察された。
【0053】
実施例9および10
実施例3または4で得られた樹脂組成物をインフレーション法によって押出成形することにより、バッグ(寸法:15cm×10cm、厚さ:0.5mm)を作製した。得られたバッグの中に血小板の濃度が5単位の濃度になるように調製した血小板濃厚液を入れ、室温にて72時間振蘯した。血小板濃厚液をバッグから取出し、その血小板凝集能を測定したところ、いずれの樹脂組成物から製造したバッグ中に入れて振蘯した場合も、コラーゲン添加時の血小板凝集能は50%であり、血小板の凝集能が良好に保持されていた。このことから、実施例3または4で得られた樹脂組成物からなるバッグは血液適合性が良好であることが分かる。
【0054】
上記の実施例1〜10および比較例1〜14から明らかなように、本発明の医療用具を形成する樹脂組成物は、柔軟性および透明性に優れ、機械的強度および耐熱性も十分な成形物を与える。そしてかかる樹脂組成物から得られるカテーテル、血液バッグ等の医療用具はオートクレーブ滅菌処理を施すことが可能であり、しかも生体適合性、中でも血液適合性が良好である。
【0055】
【発明の効果】
本発明によれば、柔軟性および透明性に優れるとともに、十分な耐熱性を有する成形物を与える樹脂組成物から形成される医療用具が提供される。本発明の医療用具は、優れた柔軟性および透明性が要求される分野において有用である。
また、本発明の医療用具を形成する樹脂組成物は生体適合性、中でも血液適合性が良好な成形物を与えるので、特にカテーテル、血液バッグ、人工血管、血液回路、シリンジ、血液透析器、血液成分分離器、人工肺等、体液と接触するようにして使用される医療用具の製造に好適である。
Claims (3)
- 少なくとも体液と接触する部分が、ポリプロピレン系樹脂(a)と、
(b−1)ビニル芳香族化合物からなる重合体ブロックAを1個以上、および1,2−結合と3,4−結合の含有量が10〜75モル%であるポリイソプレンブロックBを1個以上有し、ビニル芳香族化合物の含有量が10〜40重量%であり、かつポリイソプレンブロックBの炭素−炭素二重結合の70%以上が水素添加されてなる水添ブロック共重合体、および
(b−2)ビニル芳香族化合物からなる重合体ブロックAを1個以上、およびイソプレンとブタジエンを5/95〜95/5の重量比で混合してなる混合物の重合体からなり、1,2−結合と3,4−結合の含有量が20〜85モル%である重合体ブロックCを1個以上有し、ビニル芳香族化合物の含有量が10〜40重量%であり、かつ重合体ブロックCの炭素−炭素二重結合の70%以上が水素添加されてなる水添ブロック共重合体
からなる群から選ばれる少なくとも1種の水添ブロック共重合体(b)からなり、両者の割合がポリプロピレン系樹脂(a)/水添ブロック共重合体(b)=10/90〜90/10(重量比)である樹脂組成物から形成されている医療用具。 - 体液が血液である請求項1記載の医療用具。
- カテーテル、血液回路または血液バッグである請求項2記載の医療用具。
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