JP3686185B2 - ボルトの軸力測定方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ボルトの軸力測定方法、特に被検査ボルト締め部におけるボルトの軸力を正確に測定することができるボルトの軸力測定方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、ボルトの耐久実験やボルトを製品として実際に市場で使用された後に、ボルトの緩み程度を調べるために、ボルトの軸力測定が行われている。その測定方法として、従来からボルトの戻しトルクを調べる手法があり、そこで求められたトルク値から間接的にボルトの軸力を推定していた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来のボルトの軸力測定方法のように、戻しトルクだけで見る手法では、摩擦係数に大きく依存するために、摩擦係数のばらつきが軸力の推定誤差として生じ、実際の軸力を測定することが困難であった。また、ボルトに焼け付きが発生し、トルクだけが急激に上がっても、これをデータとして拾ってしまうため、データがばらつき、実際の軸力を測定することが困難であった。
【0004】
本発明は、このような従来の問題を解決するものであり、ボルトの軸力測定方法において、摩擦係数のばらつきや焼け付きの影響を受けることなく、測定精度の向上を図ることを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明によるボルトの軸力測定方法においては、戻しトルクの回転角度及び戻し時の軸力勾配を用いて、ボルトの軸力を測定するようにした。
【0006】
【発明の実施の形態】
本発明の請求項1に記載のボルトの軸力測定方法は、締め付けされているボルトを緩め操作して、そのときの軸力とボルトの回転角度との関係、すなわち軸力勾配を求める段階と、被検査ボルト締め部について、ボルトを緩め操作して、そのときの戻しトルクとボルトの回転角度との関係を表す戻しトルク−回転角度グラフを求めるとともに、この戻しトルク−回転角度グラフについて直線近似によりトルクが0になる点を求め、ボルトの回転開始からトルクが0になるまでのボルトの回転角度を割り出す段階と、当該割り出されたボルトの回転角度を、前記軸力勾配に当てはめて、前記被検査ボルト締め部の軸力値を求める段階とによって、ボルトの軸力を測定するようにしたものである。
【0007】
【実施例】
以下、本発明の一実施例によるボルトの軸力測定方法について、図1から図5を参照しながら説明する。
【0008】
第1段階として、まず実験で、締め付けされているボルトを緩め操作することにより、そのときの軸力とボルトの回転角度との関係を求め、そこで得られたデータから、図1に示すような軸力−回転角度グラフを作成する。ここで縦軸が軸力であり、横軸が回転角度であり、この軸力−回転角度グラフについて、直線近似により、横軸上に回転角度の基準点Pをプロットする。すなわち、上記軸力−回転角度グラフは、それまで締め付けられていたボルトを緩める操作を行なうと、ボルトを緩めて行くにしたがって直線部分から曲線部分へと連続的に変化して行く。そこで、上記グラフの直線部分をそのまま下方へ延長し横軸との交点を基準点Pとする。そして、この直線の傾きから軸力の勾配θを求める。このような軸力−回転角度の関係は、予め実験室や生産現場などで測定装置を使って求め、その結果をグラフ、一覧表、或いはテーブル化した記憶データの形式でデータ化しておく。なお、この軸力と回転角度の関係は、摩擦係数のばらつきの影響を受けないため、締付形状が決まればほぼ一定値となるため、ボルトの締付け方法として用いられているものである。
【0009】
第2段階として、軸力を調べようとするボルトすなわち被検査ボルトの締め込み状態を、ボルトを緩め操作することにより、そのときの戻しトルクとボルトの回転角度との関係を求め、そこで得られたデータから、図2に示すような戻しトルク−回転角度グラフを作成する。ここで縦軸が戻しトルクであり、横軸が回転角度である。このグラフから、ボルトの回転が始まるとトルクが下がっていき、ボルトの回転角度と戻しトルクの値との関係は概ね直線的に変化して行き、最後に曲線的な変化になっていることが分かる。この戻しトルク−回転角度グラフについて、上記軸力−回転角度グラフの場合と同様に直線近似により、戻しトルクが0になる点を横軸上に求めて原点Q(軸力−回転角度グラフの基準点Pに対応する)とし、ボルトの回転開始から戻しトルクが0になるまでのボルトの回転角度を割り出す。このようなデータを複数のボルトから採ることができる。なお、ボルトの緩め操作にあたっての、ボルトの回転開始の時点における戻しトルクの各データには摩擦係数のばらつき、或いは焼き付きの影響によりトルク値に誤差(T1 及びT2 )が生じている。しかし、戻しトルク−回転角度グラフの直線部分と横軸との交点(Q点)はどのボルトについてもほぼ同じ値をとりながら変化して行く。したがって、戻しトルク−回転角度グラフについて上記の直線近似を行なうことにより、ボルトの緩めにおける摩擦係数のばらつき等による戻しトルクの値のばらつきは吸収される。しかも、或るボルトについて、軸力−回転角度グラフにおける直線部分の傾き(軸力勾配)は戻しトルク−回転角度グラフにおける直線部分の傾き(トルク勾配)に等価であるから(トルクと軸力の関係はほぼ直線関係にあるから(図3参照))、戻しトルクと回転角度との関係を割り出せば軸力が正確に求められる。
【0010】
そこで、第3段階として、第2段階で求められたボルトの回転角度θ1またはθ2を、図1に示す軸力−回転角度グラフより求めた軸力勾配に当てはめて、実際の軸力値F1 またはFx を求める。
【0011】
このように上記実施例によれば、ボルトの軸力測定方法において、図2の戻しトルク−回転角度グラフにおいてボルトの回転角度を求め、この回転角度から予め用意した図1の軸力−回転角度グラフより求めた軸力勾配において軸力を推定するようにしている。トルクと軸力との関係が直線的に表されることから、摩擦係数の影響を受けることがなく、従来の戻しトルクだけをチェックする手法に比べて、測定精度を大幅に向上することができる。
【0012】
耐久後のボルトには焼け付きが発生することがある。図4に焼け付きが発生した時のボルトの戻し時のトルク−回転角度測定結果を示している。ここで、ボルトサイズ:M8、被締結物:アルミ合金(厚み12mm)、めねじ:アルミ合金。焼け付きがあると、トルクだけが急激に上昇して一気にT3 だけ落ちる。図5に示すように、戻しトルクで推定した場合、Fx ''となって誤差が大きい。このような場合でも、焼け付きの部分を無視して直線近似により戻しトルクが0になる点を求め、ボルトの回転開始から戻しトルクが0になるまでのボルトの回転角度を割り出し、これを、図1の軸力−回転角度グラフより求めた軸力勾配に当てはめて、その軸力を求める。従来の戻しトルクだけを調べる手法においては焼け付き誤差まで含めてしまうのに対し、上記測定方法では焼け付き誤差を削除しているので、測定精度を大幅に改善することができる。
【0013】
【発明の効果】
本発明は、上記実施例から明らかなように、ボルトの戻しトルクと回転角度からトルク勾配を利用した回転角度を用いて、ボルトの軸力を測定するようにしているので、摩擦係数のばらつきや焼け付きの影響をなくし、測定精度の向上を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例におけるボルトの軸力測定方法において使用する軸力−回転角度グラフ
【図2】同ボルトの軸力測定方法において使用する戻しトルク−回転角度グラフ
【図3】トルクと軸力の関係への摩擦係数の影響を示す図
【図4】耐久後にボルトの焼け付きが発生した時の戻しトルク−回転角度グラフ
【図5】耐久後にボルトの焼け付きが発生した時の戻しトルク−軸力グラフ

Claims (1)

  1. 締め付けされているボルトを緩め操作して、そのときの軸力とボルトの回転角度との関係、すなわち軸力勾配を求める段階と、
    被検査ボルト締め部について、ボルトを緩め操作して、そのときの戻しトルクとボルトの回転角度との関係を表す戻しトルク−回転角度グラフを求めるとともに、この戻しトルク−回転角度グラフについて直線近似によりトルクが0になる点を求め、ボルトの回転開始からトルクが0になるまでのボルトの回転角度を割り出す段階と、
    当該割り出されたボルトの回転角度を、前記軸力勾配に当てはめて、前記被検査ボルト締め部の軸力値を求める段階とから成るボルトの軸力測定方法。
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