JP7431662B2 - 軸力計算装置 - Google Patents

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Description

本発明は、締結要素の軸力を算出する軸力計算装置に関する。
締結要素は複数の部材を締結させるための機構部品であり、具体的には、ボルト、座金、ナット、リベット、スリーブ等が知られている。締結要素が被締結部材に適用されると、締結要素の軸力によって、複数の被締結体どうしが締め付固定される。したがって、締結要素は、機械や建築物の組み立て等において重要な要素又は部品である。
締結要素の軸力を把握し管理することは、被締結部材の締結部に対する強度の設計やその管理において重要である。軸力が弱いと振動による緩みの原因になる。反対に、軸力が強すぎると被締結部材の破壊を引き起こすほか、被締結体の座面陥没による緩みや、ねじが塑性伸びを起こすことによる緩みの原因となる。軸力の測定装置として、ひずみゲージ、超音波軸力計、ロードセル式軸力計、そして、油圧式軸力計がある。
ところで、ひずみゲージでは、例えば、ボルトの偏心等の初期不整の影響を受けるため、ボルトの頂部に張り付けると、ボルト軸部に貼り付けたひずみゲージに比べて軸力の測定精度が低いことが知られている。そして、超音波軸力計は塑性域締め付けに不向きで、ボルトの追加工が必要な場合がある。ロードセル式軸力計と油圧式軸力計は校正用で、実製品への適用には不向きである。
一方、軸力を測定する代わりに、締め付けトルクを管理することによって間接的に軸力を管理することも行われている。しかしながら、例えば、インパクトレンチの締め付けトルクの精度は±20%~±40%程度で、これに摩擦係数のばらつきの影響が重畳されるため、トルク管理による、締結要素の軸力の管理精度は低い。
さらに、油圧テンショナや機械式テンショナによって機械的張力を管理することにより、締め付けトルクよりも高い精度で軸力を管理できるものの、大型の締め付け工具が必要となる。そこで、軸力をより確かに管理するために、例えば、特許文献1には、ボルト頭部の縞模様の変化を撮像し、モアレ縞からボルト頭部の変位を求め、その変位程度に対するボルト軸力の関係からボルト軸力を算出する手法が記載されている。
特開2019-197025号公報
しかしながら、特許文献1に記載された締結要素の変位測定方法では、縞模様の形成のために一定の面積が必要であるため、その面積を確保し難いナットや六角穴付きボルトの軸力測定に不向きである。
また、特許文献1の方法では、ボルト締結している最中の偏心量をリアルタイムに測定することが容易でなく、偏心の影響による誤差を軽減できない。本発明は、これらの課題に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、測定対象の締結要素に偏心があっても、その偏心を原因とする誤差を軽減した軸力を非接触で簡便かつ高精度に繰返し長期間の測定も可能にした軸力計算装置を提供することにある。
上記課題を解決する本発明は、測定対象である締結要素の画像を撮像するデジタルカメラと、画像を処理する計算機と、を備えて、締結要素の軸力を算出する軸力計算装置であって、デジタルカメラは締結要素の表面に形成されたランダムパターンの変化を検出する画像を撮像し、計算機は、変化を検出する画像に基づいて画像相関分析することによりひずみ分布を算出する画像相関分析部と、ひずみ分布から締結要素の偏心量を算出する偏心量計算部と、ひずみ分布及び偏心量に基づいて締結要素の軸力を算出する軸力計算部と、を備え、軸力計算部は締結要素の偏心を原因とする軸力の誤差を偏心量に基づいて校正する。
本発明によれば、測定対象の締結要素に偏心があっても、その偏心を原因とする誤差を軽減した軸力を非接触で簡便かつ高精度に繰返し長期間の測定も可能にした軸力計算装置を提供する。
本発明の実施例1に係る軸力計算装置(以下、「実施例1の装置」ともいう)の機能ブロック図、及びその適用例を説明するための斜視図である。 ランダムパターンの様々な塗布位置を例示する六角ボルトの斜視図及び正面図である。 ランダムパターンの様々な塗布位置を例示するナットの斜視図である。 測定対象の締結要素として例示する座金の斜視図である。 本発明の実施例2に係る軸力計算方法(以下、「実施例2の方法」ともいう)を説明するために例示する六角穴付きボルトの斜視図である。 実施例3の方法についての説明図と、それによると、それによる評価ライン位置対ひずみ分布のグラフである。 実施例4の方法をタイヤのホイール締結へ適用した例の説明図である。 実施例5の方法を回転ゆるみとすべりの検出に適用した例の説明図である。
実施例1の装置は図1を用い、実施例2の方法は図2から図5を用い、実施例3の方法は図6を用い、実施例4の方法は図7を用い、実施例5の方法は図8を用いて説明する。また、実施例2~5の方法は、軸力計算装置40を用いて実施する。なお、これらの実施例1~5は、あくまで例示に過ぎず、発明内容を限定するものではない。
第1の実施形態を図1に基づいて説明する。図1の左上は、本発明の実施例1に係る軸力計算装置40の機能ブロック図であり、図1の右下は、締結要素によって複数の被締結体が締結された構造を示す斜視図である。図1に示す適用例は、軸力計算装置40のデジタルカメラ6により、測定対象の締結要素のボルト2を締結前後で撮像して軸力を算出する様子である。
締結構造は、ランダムパターン1を施した締結要素である六角ボルト(以下、単に「ボルト」ともいう)2と、座金3と、被締結体4とを備えて構成されている。符号5は締め付け工具である。被締結体4それぞれを2枚重ね、これら被締結体4の穴中心に共通して貫通する六角ボルト2の首下に座金3を嵌め、ボルト2の先端にナット19(図3)を螺着し、締め付け工具5を用いてねじ締めされる。あるいは、ナット19に相当する雌螺子が、下側の被締結体4の穴中心に螺設されていてもよい。
軸力計算装置40は、デジタルカメラ6と、計算機7と、を備える。デジタルカメラ6(撮像手段、撮像モジュール、撮像装置、撮像回路、又は、撮像ユニットと言い換えてもよい。)は、ボルト2の平面部に形成されたランダムパターン1の画像を撮像する。
ランダムパターン1は、締結要素の測定部位、例えば、ボルト頭部の表面に形成され、当該部位の位置ひずみを視覚的に顕在化させて観測し易くする人工的な模様であればよい。ランダムパターン1は、六角ボルト2が締結されている最中にも、締め付け工具5の穴等から見えれば、デジタルカメラ6で撮像することが可能である。ランダムパターン1は、パターンの変位測定に適したものであればよく、例えば、規則的な縞模様の他、不規則な模様であってもよい。
計算機7は、デジタルカメラ6が撮像したランダムパターン1の変位に基づいて、ひずみ分布を算出する画像相関分析部8と、ひずみ分布から締結要素の偏心量を算出する偏心量計算部10と、校正データベース9を参照しながら、ひずみ分布に基づいて軸力14を算出する軸力計算部11と、を備える。“部”は、回路、手段、機能、ユニット、又は、モジュールと言い換えてもよい。
これらの部は、ソフトウェア、及び/又は、ハードウェアによって実現される。計算機7は、パソコン(画像相関分析部8、偏心量計算部10)とストレージ(内部データベース12)とを備える。校正データベース9は内部データベース12内に存在する。軸力計算部11は、ひずみ分布に基づいて大まかな軸力14を算出可能であるが、それに偏心を原因とする誤差が含まれるならば、それを校正データベース9の校正データを参照して低減する。その結果、軸力14の算出値をより高精度に算出することが可能となる。
計算機7が利用可能なデータベースは、外部データベース13と内部データベース12とから構成されている。画像相関分析部8は、ランダムパターン1の位置の変位を画像相関分析するが、画像相関分析の一例として、有限要素解析して解析データを生成し、これを内部データベース12に記録する。校正データベース9には、校正データが保存される。
有限要素解析が利用する、有限要素法(Finite element method, FEM)は、荷重による位置ひずみのほか、振動、熱などの物理的な付加により測定対象の構造がどのような挙動を示すかを予測する数値計算手法である。
校正データは、主にランダムパターン1のひずみ分布に基づいて算出された大まかな軸力から、偏心量を原因とする誤差を軽減するために偏心量に基づいて校正するため、予め作成され、利用可能に保存された実験データ等であってよい。外部データベース13が校正データを保存するようにしてもよい。軸力は、ねじ締結時に、ねじの軸方向にかかる力である。
画像相関分析部8は、一例としてデジタル画像相関法を適用可能である。このデジタル画像相関法では、測定対象である締結要素の表面に形成されたランダムパターン1の画像をサンプルとし、このサンプルが負荷を受ける前後でデジタル画像として取り込み、そのランダムパターン1を追跡し、サンプルの変形を推測する。
実際には、無負荷状態で取り込んだ画像の小領域を、変形後の画像の中から正規化された相関係数の最適値となる領域を探し出すことによって、サンプルの変形を推測する。この処理を全ての小領域で繰り返すことによって、全視野の変形データを取得できる。
校正データは、ロードセル式軸力計、及び油圧式軸力計、トルクと軸力の関係を検証する機能により校正データを作成する。このような機械的張力法による精密な実測値を参照することにより、校正データを作成できる。
締結要素の偏心は4種類に分類される。1つ目は、締結要素の軸心と被締結体の穴中心のずれている偏心締結である。偏心締結は、組立品質の不具合等に限ったことでなく、正しい設計どおりの組立態様であっても、そして、被締結体の長穴への締結要素の適用の場合にも生じ得る。
2つ目は、被締結体の縁の近傍に締結位置があって、締結要素の機械的コンプライアンス(mechanical compliance)が締結要素中心に対する周方向で不均一な縁側締結である。3つ目は、偏心クランプボルトのようにボルト頭部の中心がボルト軸部の中心とずれている態様である。製造公差によってリベット又はボルト頭部の中心と軸部の中心にずれがある場合も同じである。
4つ目は、締結要素によって受け止められる外力に起因して、負荷中が偏心する態様である。既述の偏心は、初期締め付けに起因している。
偏心締結によって、被締結体の穴縁と締結要素の軸部が接触すると、接触面でフレッティング(fretting)疲労損傷が発生するため、偏心量の検出は重要である。この偏心量を検出する変位測定方法は、縞模様を形成するための一定の面積が必要であることから、ナットや六角穴付きボルトの軸力測定に不向きであるとされていた。
ボルト頭部に縞模様を形成できる場合でも、レンチによりボルト頭部が覆い隠される。したがって、ボルト頭部の縞模様を用いた変位測定方法では、ボルト締結の最中にリアルタイムで偏心量を測定することができず、偏心の影響による誤差を校正できないため軸力の測定精度は低い。
このような点を改善する本発明の実施例1に係る軸力計算装置40及び実施例2~5に係る軸力計算方法によれば、測定対象の締結要素に偏心があっても、その偏心を原因とする誤差を軽減した軸力14を非接触で簡便かつ高精度に繰返し長期間の測定も可能にできる。より詳しくは、つぎのとおりである。
締め付け工具5を用いて、六角ボルト2を被締結体4に締結すると、六角ボルト2に軸力14が発生すると同時に、ランダムパターン1にひずみが発生する。このように、ランダムパターン1に顕在化されたひずみをデジタルカメラ6が撮像し、その撮像データを計算機7の画像相関分析部8が画像相関分析する。
軸力計算装置40において、画像相関分析部8は、ランダムパターン1の変化を検出する画像で顕在化された位置ひずみを定量的に把握し、それに基づいて画像相関分析し、ひずみ分布を算出する。軸力計算部11は、ひずみ分布に基づいて六角ボルト2の大まかな軸力14を算出できて、さらに校正データを用いて校正することにより精度を高めることができる。このほか、偏心量計算部10は、ひずみ分布に基づいて偏心量を算出できる。
すなわち、軸力計算装置40は、ランダムパターン1の位置ひずみを画像相関分析して得られた数値に基づいて、校正データベース9を参照しながら、偏心量計算部10で六角ボルト2の偏心量を算出するとともに、軸力計算部11で軸力14を算出する。
軸力計算部11は、ひずみ分布に基づいて締結要素の軸力を大まかに算出可能であるが、締結要素に偏心があれば、それを原因として算出された軸力に誤差が含まれていることがある。そこで、軸力計算部11は、ひずみ分布に基づいて大まかに算出された軸力を偏心量に基づいて校正する。その結果、軸力計算装置40は、より正確に軸力を算出することが可能となる。
このとき、軸力計算装置40は、センサの着脱を要せずして、より正確な軸力を算出することが可能である。したがって、軸力計算装置40は、実製品化に向けて締結要素を締結している最中ばかりか、締結後の長期間にわたって継続的に軸力14を測定できる。
また、軸力計算装置40は、被締結体4に外力15が加わったときの軸力14の変化を軸力計算部11で計算し、偏心量計算部10で偏心量の変化を計算し、これらの計算結果を閾値等と比較する。その結果、軸力計算装置40は、除荷後の軸力14と偏心量の変化より六角ボルト1のゆるみの発生を判定できるほか、すべりの発生、あるいは外力15負荷時の被締結体4の締結面の口開きの発生も判定できる。
なお、六角ボルト1のゆるみを判定する機能は、実製品化の初期における六角ボルト1の締め忘れを判定する機能にも用いられる。これらの計算結果及び判定結果は、内部データベース12又は外部データベース13に保存される。また、軸力計算装置40は、長期継続的な保守監視にも好適であり、内部データベース12又は外部データベース13の軸力14及び偏心量のデータを参照しながら、任意の時期にランダムパターン1で顕在化された位置ひずみを画像相関分析して得られた数値に基づいて、六角ボルト2の経年的なゆるみも検出できる。
すなわち、軸力計算装置40は、位置ひずみを画像相関分析して得られた数値と、データベースに規定された閾値と、を対比することにより、六角ボルト2の経年的なゆるみについて、許容範囲を超えたか否かを判定し、適宜に警報信号等を出力することも可能である。以下、軸力計算装置40を用いた、実施例2~5の方法について説明する。
実施例2の方法を説明するため、図2から図5を用いてランダムパターン1の塗布位置について例示する。図2は、ランダムパターン1の様々な塗布位置を例示する六角ボルト2の斜視図及び正面図である。軸力計算装置40を適用するにあたって、各種の締結要素の任意の位置にランダムパターン1の塗布することができる。図2に例示するように、六角ボルト2の頭頂面16に塗布する場合と、頭部とは反対側の先端面17に塗布する場合と、頭部の首下のねじの無い円筒面18に塗布する場合と、を示した。
図3は、ランダムパターン1の様々な塗布位置を例示するナット19の斜視図である。図3において、ナット19の端面20に塗布する場合、あるいはナット19の側面21に塗布する場合を示した。図4は、測定対象の締結要素として例示する座金22の斜視図である。図4において、座金22の端面23に塗布する場合、あるいは座金側面22の側面24に塗布する場合を示した。
図5は、実施例2の方法を説明するために例示する六角穴付きボルトの斜視図である。図5において、六角穴付きボルト25の頭部の穴26に塗布する場合と、頭部と反対側の先端面27に塗布する場合と、頭部の首下のねじの無い円筒面28に塗布する場合と、を示した。
実施例3の方法を説明するため、図6を用いて偏心量の評価事例を示す。図6は、本発明の実施例3に係る軸力計算方法(実施例3の方法)の説明図と、それによる評価ライン位置対ひずみ分布のグラフ29,30である。図6において、六角ボルト3の頭頂面に形成されたランダムパターン1上において、仮想する3本の評価ライン28を示す。
締結要素である六角ボルト3に偏心が無い場合、3本の評価ライン28のひずみ分布グラフ29のように合致する。偏心が発生した場合、グラフ30に示すように、3本の評価ライン28それぞれによって、異なる分布となり合致しない。
グラフ30に示した3本の評価ライン28それぞれに対するひずみ分布のずれは、被締結体4の寸法と、締結要素の寸法と、配置と、外力15の偏心負荷と、被締結体4の口開きと、少なくとも何れかによって変化する。このような、寸法と偏心とひずみ分布との関係が紐づけられた校正データは、軸力計算装置40における校正データベース9に保存されて適宜参照される。
実施例4について、図7を用いて説明する。図7は、本発明の実施例4に係る軸力計算方法(実施例4の方法)をタイヤのホイール締結へ適用した例の説明図である。なお、軸力計算装置40と重複する構成及び効果について、ここでの説明を省略する。
図7において、ランダムパターン1を塗布した複数のボルト33を用い、タイヤ31のホイール32が締結される。ボルト33に塗布されたランダムパターン1をデジタルカメラ6で撮像する。その撮像データは、軸力計算装置40において、計算機7の画像相関分析部8によって画像相関分析される。
さらに計算機7は、ボルト33の軸力14を算出する。その結果、軸力計算装置40を用いた実施例4の方法によれば、複数のボルト33の全てに対し、規定軸力を満足するか否かについて非接触に判定できる。
実施例5について、図8を用いて説明する。図8は、本発明の実施例5に係る軸力計算方法(実施例5の方法)を説明するための、回転ゆるみとすべりの検出に関する説明図である。なお、実施例5の方法を実行するために軸力計算装置40を用いるが、軸力計算装置40について重複する説明は省略する。
図8に示す実施例5の方法では、締結要素が六角ボルト3であり、その頭頂部にランダムパターン1を塗布するほか、被締結体4又は座金3にもランダムパターン1を塗布する。被締結体4に対する六角ボルト3の回転角又は相対変位(すべり)をランダムパターン1の移動量から求める。同様に、被締結体4に対する六角ボルト3の回転ゆるみ、及びすべりも、ランダムパターン1の移動量から判定できる。
これに対し、特許文献1の変位測定方法では、軸力の代用に締結要素の回転角度を管理する回転角法は適用できなかった。すなわち、特許文献1の変位測定方法において、縞模様の形成には一定の面積が必要で、ナットや六角穴付きボルトの軸力測定にも不向きであった。その簡易代用として締め付けトルク管理法が一般的に用いられていた。
これに対し、軸力計算装置40を用いた実施例5の方法によれば、締結要素である六角ボルト3と被締結体4の回転角又は相対変位(すべり)をランダムパターン1の移動量より求める。これにより、実施例5の方法は、締め付けトルク管理法に限らず、回転角を管理した締め付けにも適用できる。
[比較例]
つぎに、比較例を1つ目~5つ目にわたって列挙し、図面は省略して簡略に説明する。本発明の実施例1~5より以前に一般的とされていた軸力の測定方法として、ひずみゲージ、超音波軸力計、ロードセル式軸力計、あるいは油圧式軸力計等を用いた手法が知られている。これら各種の測定方法は、性質に違いによって、つぎのように適応対象を区別される。
比較例の1つ目に列挙するひずみゲージは、測定対象がボルトである場合、そのボルトに対してひずみゲージを貼付できるように、貼り付け位置を設けるための加工が必要である。当然のことながら、ひずみゲージは、測定時に装着したセンサを取り外してから、製品化する際の本締めをやり直すといった手間を要する。このひずみゲージの貼り付け場所は、ボルト頭部の首下の円筒部、ボルト頭部の表面に設定するほか、埋設する場所を穴加工して確保する手法もある。
このような貼り付け場所に貼付されたひずみゲージから、測定値認識処理部までの間に敷設する配線処理にも工数を要する。したがって、ひずみゲージは、多数のボルトに対する軸力測定には不向きである。一般的に、ひずみゲージをボルト頭部の表面に貼り付けた場合、ボルトの偏心等、初期不整の影響を受けるため、ひずみゲージをボルト軸部に貼り付けた場合に比べて、軸力の測定精度が低い。
また、比較例の2つ目に列挙する超音波軸力計は、塑性域締め付けに不向きで、ボルトの追加工が必要な場合がある。また、比較例の3つ目に列挙するロードセル式軸力計、及び油圧式軸力計は、トルクと軸力の関係を検証する機能により校正データを作成する用途に好適であるが、実製品への適用には不向きである。不向きな理由は、測定後にセンサその他の計測装置を取り外すためにボルト締結を緩める必要がある等による。
管理対象とする締結要素に対し、軸力管理を主目的とし、締め付けトルクを管理することで間接的に主目的を達成させる管理手法が一般的に用いられている。しかし、一般的に、締め付けトルクの精度は、比較例の4つ目に列挙するインパクトレンチだけで±20%~±40%程度のバラツキ範囲内とされ、これに摩擦係数のバラツキの影響も重畳される。
その結果、主目的とする軸力管理の実力は、より低精度となる。したがって、管理対象とする締結要素に対し、インパクトレンチによる高精度な軸力管理は困難である。一方、比較例の5つ目に列挙する機械的張力法によれば、締め付けトルクによる間接的な管理法よりも高い精度で軸力管理できる。
また、機械的張力法には、油圧テンショナや機械式テンショナ等のボルトテンショナを用いて、正確な軸力値でボルトを締め付ける方法が知られる。このボルトテンショナは、油圧でボルトを引っ張り、引張荷重により直接ボルトに軸力をかけて締め付けるため、非常に正確な軸力値でボルトを締め付けられる。なお、この機械的張力法は、校正用に好適であるが、実製品への適用に不向きな点で、比較例の3つ目に列挙したものと同様である。
このボルトテンショナは、フランジ面やボルトのねじ面を傷めずナット座面との摩擦の影響がない。このようにボルトテンショナは、摩擦の影響がなく、トルク管理よりも正確な軸力管理ができる。そのためトルク管理よりも正確な軸力管理によりボルト締め付けできるが、大型の締め付け工具が必要となる欠点もある。
比較例の1つ目に列挙したひずみゲージは、1枚で1点のひずみを測定する機能にとどまる。これに対し、軸力計算装置40で用いた画像相関法は、測定対象物の表面に描かれたランダムパターン1を撮像した画像の変化を比較し、変位を算出する手法であり、つぎの点で優れている。
まず、軸力計算装置40に適用する画像相関法は、ひずみ分布を非接触に測定可能である点で優れている。この画像相関法は、複数のカメラを用いることで、3次元表面の変位及びひずみまでも、非接触に測定できる。この軸力計算装置40のように、締結要素の偏心を原因とする軸力の誤差を、偏心量に基づいてリアルタイムに校正しながら、より高精度な軸力を算出できるように、その画像相関法を利用した従来例はない。
実施例1に係る締結要素の偏心量による誤差を軽減可能な軸力計算装置40は、つぎのように総括できる。
[1]軸力計算装置40は、測定対象である締結要素の画像を撮像するデジタルカメラ6と、画像を処理する計算機7と、を備えて、締結要素の軸力を算出する装置である。
デジタルカメラ6は締結要素の表面に形成されたランダムパターン1の変化を検出する画像を撮像する。ランダムパターン1は、締結要素の位置ひずみを顕在化させるため、測定対象である締結要素の表面に形成される。変化を検出する画像は、一例として、変化する前後の画像をそれぞれ撮像して比較し、その変位に基づいて画像相関分析を可能にする。
計算機7は、画像相関分析部8と、偏心量計算部10と、軸力計算部11と、を備えている。画像相関分析部8は、ランダムパターン1の変化を検出する画像に基づいて画像相関分析することによりひずみ分布を算出する。偏心量計算部10は、画像相関分析の結果として取得されたひずみ分布から締結要素の偏心量を算出する。
軸力計算部11は、ひずみ分布に基づいて締結要素の軸力を大まかに算出可能であるが、締結要素に偏心があれば、それを原因として算出された軸力に誤差が含まれていることがある。そこで、軸力計算部11は、大まかに算出された軸力に対し、ひずみ分布から算出された偏心量に基づいて校正する。その結果、軸力計算装置40は、より正確に軸力を算出することが可能となる。
このように、軸力計算装置40は、センサの着脱を要するような比較例の1つ目に説明したひずみゲージと違って、実製品化に向けて締結要素を締結している最中ばかりか、締結後の長期間にわたって継続的に偏心量を測定しながら、その偏心の影響による軸力の誤差を校正することが可能である。
つまり、締結要素の締結初期から、その後、長期保存段階のいつの時点であるかを問わず、軸力の測定精度を向上させられる。したがって、軸力計算装置40によれば、測定対象の締結要素に偏心があっても、その偏心を原因とする誤差を軽減した軸力を非接触で簡便かつ高精度に繰返し長期間測定できる。
[2]ランダムパターン1は、塗布、吹き付け、シールの接着、転写、印字の少なくとも何れかによって形成される。ランダムパターン1の多くは無作為な模様であるが、規則性を有する縞模様も含める。このランダムパターン1は、締結要素の測定対象とする部位に作成され、その部位の位置ひずみを視覚的に顕在化させて観測し易くする。
[3]軸力計算装置40は、解析データと、校正データと、を保存したデータベース12を備えた。解析データは、締結要素についてランダムパターン1で顕在化した位置の変位を有限要素解析して生成される。校正データは、締結要素の軸力について、軸力計算装置40での計算値を校正試験による実験値で軸力を校正するためのデータである。
[4]軸力計算装置40は、データベース12を備えている。そのデータベース12には、機械的張力法による所定の軸力にて締結要素を締結した条件の下に取得された、つぎの2種類の情報が保存される。1つ目の情報は、位置の変位データである。この変位データは、締結要素の観測部位に作成されたランダムパターン1により顕在化された変位模様をカメラ6で撮像し、画像相関分析部8により処理されて利用可能にされたデータである。
2つ目の情報は、締結要素について、変位データを基に算出された軸力に対する校正データである。機械的張力法の条件の下に取得された2種類の情報は、締め付けトルク管理法条件の下に取得される軸力及び偏心量の情報よりも格段に高精度である。したがって、この軸力計算装置40は、簡便な締め付けトルク管理法で取得される情報と、上述した2種類の情報と、に基づいて締結要素の軸力及び偏心量をより高精度に算出できる。
[5]軸力計算装置40は、データベース12を備えている。そのデータベース12には、つぎの3種類の情報が保存される。1つ目の情報は、上記[4]で説明した変位データである。2つ目の情報は、締め付けトルク管理法において、締結要素に加えたトルクである。3つ目の情報は、加えたトルクに対する軸力の関係を校正するトルク校正データである。
このトルク校正データには、締め付けトルク管理法で適用可能な既知の摩擦係数も含まれる。この軸力計算装置40は、軸力計算部11が、変位データと、締結要素に加えたトルクと、上述の摩擦係数を含むトルク校正データと、を用いて締結要素の軸力及び偏心量をより高精度に算出する。
[6]軸力計算装置40は、校正データベース9を備えている。その校正データベース9には、つぎの2種類の情報が保存される。1つ目の情報は、締結要素の校正試験又は有限要素解析によって生成された締結要素の軸心に対する被締結体の穴中心のずれ量である。
2つ目の情報は、ランダムパターン1が作成された位置の変位に対する位置変位校正データである。この軸力計算装置40において、校正データベース9に保存された穴中心のずれ量と、位置変位校正データと、を用いて締結要素の軸力を校正し、その校正された軸力に基づいて、締結要素の軸心と被締結体の穴中心とのずれ量を算出する。
[7]軸力計算装置40は、校正データベース9を備えている。その校正データベース9には、つぎの2種類の情報が保存される。1つ目の情報は、締結要素の校正試験又は有限要素解析により生成される情報であり、締結要素の軸の中心に対し周方向に及んで、被締結体の縁との距離や形状の不均一さを捉えたデータである。
2つ目の情報は、ランダムパターン1における位置に対する位置変位校正データである。この軸力計算装置40において、校正データベース9に保存された不均一さのデータと、位置変位校正データと、を用いて締結要素の軸力を校正し、その校正された軸力に基づいて、締結要素の軸心とその被締結体の穴中心とのずれ量を算出し、被締結体の不均一さを算出する。
[8]軸力計算装置40は、校正データベース9を備えている。その校正データベース9には、つぎの2種類の情報が保存される。1つ目の情報は、締結要素の校正試験又は有限要素解析によって生成された締結要素の頭部の中心と軸心とのずれ量である。
2つ目の情報は、ランダムパターン1が作成された位置の変位に対する位置変位校正データである。この軸力計算装置40において、校正データベース9に保存された位置変位校正データを用いて締結要素の軸力を校正し、その校正された軸力に基づいて、締結要素の頭部の中心と軸心とのずれ量を算出する。
[9]軸力計算装置40は、校正データベース9を備えている。その校正データベース9には、つぎの2種類の情報が保存される。1つ目の情報は、締結要素の締結後に外力を負荷した負荷外力に対する校正試験による実験値と、被締結体の締結面の口開き量を有限要素解析によって求めた数値と、の少なくともいずれかである。
2つ目の情報は、締結要素にかけた負荷外力により発生した軸力に対する校正データである。この軸力計算装置40において、校正データベース9に保存された校正データを用いて締結要素の軸力を校正し、その校正された軸力に基づいて、口開き量を算出する。
[10]本発明の実施例5に係る軸力計算方法(実施例5の方法)は、図8に示すように、締結要素がボルト2であり、そのボルト2及び被締結体4の両方にランダムパターン1を作成し、校正試験又は有限要素解析によってボルト2と座金3又は被締結体4の回転角をランダムパターン1の移動量より求める。
実施例5の方法では、軸力計算装置40を用いるが、それには校正データベース9が備えられている。この校正データベース9には、締結要素について、回転角に応じた軸力に対する校正データが保存されている。実施例5の方法では、この校正データを利用して、回転角に応じた軸力をより正確に算出できる。
[11]実施例5の方法は、つぎの工程を実行する。まず、締結要素のボルト2及び被締結体4にランダムパターン1を作成する工程を実行する。つぎに、被締結体4に対し、締結要素であるボルト2の相対変位を算出する工程を実行する。つぎに、被締結体4に対し、締結要素であるボルト2の回転ゆるみ又は相対すべり、あるいは被締結体4の相互間における相対すべりを検出する工程を実行する。
[12]軸力計算装置40を用いて実行する実施例2~5の方法において、締結要素の形状は、つぎの少なくとも何れかに該当する。ボルト頭部の高さを(例えばJISやISOの)規格値よりも低くした形状とする。ボルトの座面外径を規格値よりも拡大した形状とする。ボルト頭部の中心に凹部を設けた形状とする。このような加工により、わざと剛性を低下させたボルト頭部に形成されたランダムパターン1は、位置ひずみを増幅して表示する作用がある。この作用により、軸力と偏心量の検出を高精度化する効果が得られる。
[13]軸力計算装置40を用いて実行する実施例2~5の方法は、つぎの工程を有する。まず、測定対象である締結要素の表面にランダムパターン1を形成する工程を実行する。つぎに、ランダムパターン1の画像を撮像する工程を実行する。つぎに、撮像された画像のひずみ分布に関して画像相関分析することにより偏心量を算出する工程を実行する。つぎに、ひずみ分布から締結要素の偏心を算出する工程を実行する。つぎに、ひずみ分布と偏心量より締結要素の軸力を算出する工程を実行する。
1 ランダムパターン、2 六角ボルト、3 座金、4 被締結体、5 締め付け工具、6 デジタルカメラ、7 計算機、8 画像相関分析部、9 校正データベース、10 偏心量計算部、11 軸力計算部、12 内部データベース、13 外部データベース、14 軸力、15 外力、16 六角ボルトの頭頂面、17 六角ボルトの先端面、18 六角ボルトの頭部の首下の円筒面、19 ナット、20 ナットの端面、21 ナットの側面、22 座金、23 座金の端面、24 座金の側面、25 六角穴付きボルト、26 六角穴付きボルトの頭部の穴、27 六角穴付きボルトの先端面、28 六角穴付きボルトの首下の円筒面、29 偏心が無いときのひずみ分布グラフ、30 偏心があるときのひずみ分布グラフ、31 タイヤ、32 ホイール、33 (ランダムパターン1を塗布した)締結要素、34 被締結体又は座金のランダムパターン、40 軸力計算装置


Claims (12)

  1. 測定対象である締結要素の画像を撮像するデジタルカメラと、前記画像を処理する計算機と、を備えて、前記締結要素の軸力を算出する軸力計算装置であって、
    前記デジタルカメラは前記締結要素の表面に形成されたランダムパターンの変化を検出する画像を撮像し、
    前記計算機は、
    前記変化を検出する画像に基づいて画像相関分析することによりひずみ分布を算出する画像相関分析部と、
    前記ひずみ分布から前記締結要素の偏心量を算出する偏心量計算部と、
    前記ひずみ分布及び前記偏心量に基づいて前記締結要素の軸力を算出する軸力計算部と、
    を備え、
    前記軸力計算部は前記締結要素の偏心を原因とする前記軸力の誤差を前記偏心量に基づいて校正する、
    軸力計算装置。
  2. 前記ランダムパターンは、塗布、吹き付け、シールの接着、転写、印字の少なくとも何れかによって形成される、
    請求項1に記載の軸力計算装置。
  3. 前記締結要素について前記ランダムパターンで顕在化された位置の変位を有限要素解析した解析データと、
    校正試験に基づく前記締結要素の軸力に対する軸力校正データと、
    を保存したデータベースを備えた、
    請求項1又は2に記載の軸力計算装置。
  4. 機械的張力法による所定の軸力にて前記締結要素を締結した条件において、
    前記締結要素について前記ランダムパターンで顕在化された位置の変位データと、
    校正試験に基づく前記締結要素の軸力に対する軸力校正データと、
    を保存したデータベースを備えた、
    請求項1又は2に記載の軸力計算装置。
  5. 締め付けトルク管理法で所定のトルクにて前記締結要素を締結した条件において、
    前記締結要素について前記ランダムパターンで顕在化された位置の変位データと、
    前記締結要素のトルクに対するトルク校正データと、
    を保存したデータベースと、
    を備え、
    前記軸力計算部は、前記トルク校正データと、前記締め付けトルク管理法で適用可能な既知の摩擦係数と、を用いて前記締結要素の軸力を算出する、
    請求項1又は2に記載の軸力計算装置。
  6. 前記締結要素の校正試験又は有限要素解析によって生成された前記締結要素の軸心に対する被締結体の穴中心のずれ量と、
    前記ランダムパターンが作成された位置の変位に対する位置変位校正データと、
    を保存した校正データベースを備え、
    該校正データベースに保存された前記ずれ量と、前記位置変位校正データと、を用いて前記締結要素の軸力を校正し、前記締結要素の軸心と前記被締結体の穴中心とのずれ量を算出する、
    請求項5に記載の軸力計算装置。
  7. 締結要素の校正試験又は有限要素解析により生成され、締結要素の軸の中心に対し周方向に及んで、被締結体の縁との距離や形状の不均一さを捉えたデータと、
    前記ランダムパターンにおける前記位置変位校正データと、
    を保存した校正データベースを備え、
    前記位置変位校正データを用いて前記締結要素の軸力を校正し、前記ずれ量を算出し、前記被締結体の不均一さを算出する、
    請求項6に記載の軸力計算装置。
  8. 前記締結要素の校正試験又は有限要素解析によって生成された前記締結要素の頭部の中心と軸心とのずれ量と、
    前記ランダムパターンにおける位置の変位の校正データと、
    を保存した校正データベースを備え、
    前記校正データを用いて前記締結要素の軸力を校正し、前記締結要素の頭部の中心と軸心とのずれ量を算出する、
    請求項6に記載の軸力計算装置。
  9. 前記締結要素の締結後に外力を負荷した負荷外力に対する校正試験又は有限要素解析によって被締結体の締結面の口開き量と前記負荷外力と前記締結要素の軸力の校正データを保存した校正データベースを備え、
    前記校正データを用いて前記締結要素の軸力を校正し、前記口開き量を算出する、
    請求項5に記載の軸力計算装置。
  10. 前記締結要素及び被締結体の両方にランダムパターンを作成し、校正試験又は有限要素解析によってボルトと座金又は被締結体の回転角をランダムパターンの移動量より求め、前記回転角と前記締結要素の軸力の校正データを保存した校正データベースを備えた、
    請求項1に記載の軸力計算装置。
  11. 前記締結要素及び被締結体にランダムパターンを作成し、前記締結要素と前記被締結体の相対変位を算出し、前記締結要素と前記被締結体の回転ゆるみ又は相対すべり、あるいは複数の前記被締結体が締結された両者間の相対すべりを検出する、
    請求項1に記載の軸力計算装置。
  12. 前記締結要素の形状は、
    ボルト頭部の高さを規格値よりも低くした形状と、
    ボルトの座面外径を規格値よりも拡大した形状と、
    ボルト頭部の中心に凹部を設けた形状と、
    少なくとも何れかに該当することにより、前記軸力と前記偏心量の検出を高精度化させるように前記ランダムパターンから取得される位置ひずみ出力を増大させた、
    請求項1に記載の軸力計算装置。
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