JP2000205981A - 己締結トルク値の検査方法 - Google Patents

己締結トルク値の検査方法

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JP2000205981A
JP2000205981A JP11006581A JP658199A JP2000205981A JP 2000205981 A JP2000205981 A JP 2000205981A JP 11006581 A JP11006581 A JP 11006581A JP 658199 A JP658199 A JP 658199A JP 2000205981 A JP2000205981 A JP 2000205981A
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JP
Japan
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torque
value
self
fastening
screw
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JP11006581A
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English (en)
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Ikuo Okajima
郁夫 岡島
Yasuhiro Yamamoto
康弘 山本
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Tohnichi Mfg Co Ltd
Original Assignee
Tohnichi Mfg Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 既に締結されている己締結ねじの増締め動作
で、その締結ねじの締結トルク値を検査することであっ
て、特にその締結トルク値を精度よく検出し、かつ表示
させること。 【解決手段】 トルクセンサーを有するねじ締め機を用
いて、己締結ねじに漸増する増し締めトルクを付与し、
このときの増し締め付与トルクの時間変化値を微分処理
で計測し、この計測値をトリガー信号として用いて増し
締めトルク値を表示器に表示させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は既に締結されている
己締結ねじの増締め動作で、その締結ねじの締結トルク
値を検査することであって、特にその締結トルク値を精
度よく検出し、かつ表示させることができる己締結トル
ク値の検査方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】被締結体に螺着されているボルト・ナッ
ト(以下これを己締結ねじと称す)の締結トルク値を検
査する従来の代表的な方法を以下に示す。締結トルク値
を指示することができる指示計を具備する手動式のねじ
締付工具を用いて己締結ねじに、該己締結ねじが回動を
開始するまで漸増する増締めトルクを与える。該己締結
ねじは、当初回動することはないが、該増締トルクの増
大とともにわずかに回動を開始する。この己締結ねじの
回動開始時の反抗トルクのわずかな変化を作業者は体感
し、その体感時のねじ締付工具における指示計の指示値
を読みとり、その値を己締結ねじの己締結トルク値とし
て判断しているものであった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところが上記のよう
に、己締結ねじの回動開始時の反抗トルクのわずかな変
化を体感して己締結トルクとして判断する作業者にあっ
ては、感覚的な個人差、あるいは熟練の度合による個人
差があって、己締結ねじ回動開始時のトルク値、つまり
締結トルク(増締めトルク値)を適確に検知することが
困難であった。
【0004】一般に己締結ねじに漸増す増締トルクを与
えたとき、当該ねじの示す反抗トルクは、図3の
(イ)、(ロ)で示す如くであると知られている。即ち
(イ)で示されているトルク特性は己締結ねじの回動開
始時にピーク値(Tpp)をとり、その後、わずかに低下
し、谷値(Tp )を示す。以後そのねじの捻回角度の増
大に伴ないトルク値が再度増大する。これは己締結ねじ
のねじ山同志又はねじ座の面間の滑り時のスティックス
リップ現象や、静止摩擦係数と動摩擦係数の差から説明
される。以下これを己締結形態(イ)と称す。
【0005】また(ロ)で示されているトルク特性は、
己締結ねじの回動開始時に反抗トルクの傾が変るもので
ある。これは己締結ねじのねじ山同志又はねじ座面間が
滑らかな状態であり、またねじが塑性域に入った状況で
あり、上記反抗トルク値(T p )は己締結ねじの締結ト
ルク値に近いものである。以下これを己締結形態(ロ)
と称す。
【0006】いずれの場合も従来法は、作業者の勘と経
験(熟練)を必要とするものであり、己締結トルク値を
精度よく、しかも確実に検査することが困難であった。
【0007】本発明は、かかる従来の事実に鑑みてなさ
れたもので、己締結ねじの己締結トルク値を、作業者の
勘や経験(熟練)に頼ることなく精度よく検出すること
ができると共に、その検出に時間遅れを生じることな
く、即座に検出することを第1の目的とする。
【0008】又本発明では、検出された己締結トルク値
の測定データを明確に表示記録することができるように
して、締結トルク値の検査作業を容易かつ確実ならしめ
ることを第2の目的としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記第1及び第2の目的
を達成するために本発明の請求項1では、トルクセンサ
ーを有するねじ締め機を用いて、己締結ねじに漸増する
増し締めトルクを付与し、このときの増し締め付与トル
クの時間変化値を一回の微分処理で計測し、上記増し締
め付与トルクにより上記己締結ねじが回動開始する時点
近傍にて
【0010】
【数3】
【0011】を満たすような範囲tj1≦t≦tj2の値を
見出しt≒tj2を、上記己締結ねじが静止状態から回動
開始する時点と判断し、またTp ≒T(tj2)を己締結
ねじの己締結トルク値であったと判断して表示させるね
じ締結トルク値の検査方法であることを特徴としてい
る。
【0012】また本発明の請求項2では、トルクセンサ
ーを有するねじ締め機を用いて、己締結ねじに漸増する
増し締めトルクを付与し、このときの増し締め付与トル
クの時間変化値を二回繰返す微分処理で計測し、上記増
し締め付与トルクにより上記己締結ねじが回動開始する
時点近傍にて
【0013】
【数4】
【0014】を満たすようなtk の値を見出し、t≒t
k を上記己締結ねじが静止状態から回動開始する時点と
判断し、またTp ≒T(tk)を己締結ねじの己締結ト
ルク値であったと判断して表示させるねじ締結トルク値
の検査方法であることを特徴としている。
【0015】
【発明の実施の形態】以下に本発明を図面に示す実施の
形態に基いて詳細に説明する。先ずは本発明の検査を行
なうに必要な構成を図1に基いて説明する。
【0016】1は被締結体2と3とを締結するために用
いられているねじであって、このねじ1は上記被締結体
2,3に対して既に締結されている己締結ねじとして説
明する。4はその己締結ねじ1に増し締めトルクを付与
せしめるために用いられるねじ締め機であって、このね
じ締め機は、ハンドル部5、上記の己締結ねじ1に嵌合
されるソケット部6及びそのソケット部6とハンドル部
5との間に介装されているストレインゲージ等のトルク
センサー7とからなっている。
【0017】8はトルクセンサー7からの出力信号を増
幅する増幅器、9はトルクセンサー7からの信号が上限
設定位置と下限設定位置との間にあるか否かを弁別する
第1の信号弁別部、10は微分回路で構成されており、
トルクの変化があったか否かを弁別する第2の信号弁別
部である。また11はアンド回路、12はゲート回路、
13は表示器を示す。
【0018】次にその作用について説明すると、先ずは
第1の信号弁別部9によって下記のトルク値(Tp )が
p1≦Tp ≦Tp2の条件を満たすように図2(イ)及び
(ロ)で示す下限値(Tp1)と上限値(Tp2)を設定す
る。
【0019】そこで被締結体2と3とを既に締結してい
る己締結ねじ1の頭部に、ねじ締め機4のソケット部6
を嵌合し、そのねじ締め機4のハンドル部5を操作し
て、己締結ねじ1に漸増する増し締めトルクを付与す
る。このときの増し締めトルク信号はトルクセンサー7
により検出され、増幅器8を介して第1、第2の信号弁
別部9,10及びゲート回路12に入力される。
【0020】己締結ねじ1の己締結形態が(イ)である
ときの増し締めトルク特性は、図2の(イ)で示すよう
に、上限値(Tp2)と下限値(Tp1)との存在範囲内で
ピーク値(Tpp)を、次いでその後に谷値(Tp)を示
し、その後、増し締めとともにトルクが再び上昇する。
【0021】このとき、上記トルク信号(A)の時間的
変化値を第2の信号弁別部10で微分(dT(t)/d
t)することでトリガー信号(a)が得られ、このトリ
ガー信号(a)を用いて上記ゲート回路12を動作させ
ることで、谷値(Tp )が己締結トルク値として表示器
13により表示される。上記説明ではトリガー信号
(a)を得るための微分処理は1回であるが、この微分
処理を2回(d2 T(t)/dt2 )行なうことにより
ゲート回路12を動作するトリガー信号としての品質と
有効性が高められることは容易に理解できることであ
る。
【0022】己締結ねじ1の己締結形態が(ロ)である
ときの増し締めトルク特性は、図2の(ロ)で示すよう
に上限値(Tp2)と下限値(Tp1)との存在範囲内で反
抗トルクの傾きに変化が生じ、その後増し締めとともに
トルクが再び上昇する(t=tkでトルクの変化に変曲
点を生ずる)。
【0023】このとき、トルク信号(B)の時間的変化
値を第2の信号弁別部10で微分(dT(t)/dt)
することでトリガー信号(b)が得られ、このトリガー
信号(b)を用いて上記ゲート回路12を閉路すること
で上記の変曲点トルク値が己締結トルク値として表示器
13により表示される。上記説明ではトリガー信号
(b)を得るための微分処理は1回であるが、この微分
処理を2回(d2 T(t)/dt2 )行なうことにより
ゲート回路12を動作するトリガー信号としての品質と
有効性を高められることは、容易に理解できることであ
る。
【0024】
【発明の効果】以上のように本発明による己締結トルク
値の検査方法によれば、己締結ねじの増し締め時におい
て生じる増し締めトルク値の僅かな変化を微分した微分
値を、トリガー信号として用いるものであるから、ダイ
ナミックレンジの広い高感度信号をトリガー信号として
用いることができ、これにより己締結トルク値を誤差な
く、つまり精度よく検出することができる。
【0025】また本発明では、己締結トルク値の存在範
囲を上限値と下限値とで指定しているので、雑音に対す
る信頼性が高められ、精度の高い己締結トルク値を求め
ることができる。また微分値をトリガー信号としている
ために、測定時と表示時との間で時間遅れを生じること
がなく、これによってトルク値の変化を即座に捕らえる
ことができ、増し締め時の過締めを有効に防止すること
ができる。
【0026】また本発明では、低コストであり、しかも
構成の簡素化されるストレインゲージ等のトルクセンサ
ーを用いることができるので、経済的な検査装置となっ
ており、さらにその検査精度の信頼性も高い等の作用効
果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の己締結トルク値を検査する回路説明
図。
【図2】己締結トルク検査時のトルク値変化を示し、
(イ)は、スティックスリップ現象を生じる形態を示
し、(ロ)はスティックスリップ現象を生じない形態を
示す。
【図3】従来の増し締め時のトルク値変化を示し、
(イ)は、スティックスリップ現象を生じる己締結形態
を示し、(ロ)はスティックスリップ現象を生じない己
締結形態を示す。
【符号の説明】
1…己締結ねじ 2…被締結体 3…被締結体 4…ねじ締め機 5…ハンドル部 6…ソケット部 7…トルクセンサー 8…増幅器 9…第1の信号弁別部 10…第2の信号弁別部 11…アンド回路 12…ゲート回路 13…表示器

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 トルクセンサーを有するねじ締め機を用
    いて、己締結ねじに漸増する増し締めトルクを付与し、
    このときの増し締め付与トルクの時間変化値を一回の微
    分処理で計測し、上記増し締め付与トルクにより上記己
    締結ねじが回動開始する時点近傍にて 【数1】 を満たすような範囲tj1≦t≦tj2の値を見出しt≒t
    j2を、上記己締結ねじが静止状態から回動開始する時点
    と判断し、またTp ≒T(tj2)を己締結ねじの己締結
    トルク値であったと判断して表示させることを特徴とす
    る己締結トルク値の検査方法。
  2. 【請求項2】 トルクセンサーを有するねじ締め機を用
    いて、己締結ねじに漸増する増し締めトルクを付与し、
    このときの増し締め付与トルクの時間変化値を二回繰返
    す微分処理で計測し、上記増し締め付与トルクにより上
    記己締結ねじが回動開始する時点近傍にて 【数2】 を満たすようなtk の値を見出し、t≒tk を上記己締
    結ねじが静止状態から回動開始する時点と判断し、また
    p ≒T(tk)を己締結ねじの己締結トルク値であっ
    たと判断して表示させることを特徴とする己締結トルク
    値の検査方法。
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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100458980B1 (ko) * 2002-06-05 2004-12-03 주식회사 참테크 휴대전화 케이스의 너트 결합상태 테스트기
KR100488725B1 (ko) * 2002-12-10 2005-05-11 현대자동차주식회사 이동형 토크 감지기
CN101608961B (zh) * 2008-06-12 2013-02-20 前田金属工业株式会社 紧固扭矩测定组件
CN105784249A (zh) * 2016-03-28 2016-07-20 北京理工大学 一种螺纹结构扭拉关系的测量装置及测量方法
CN113567033A (zh) * 2021-07-09 2021-10-29 上海电气集团电池科技有限公司 一种静态扭矩检验方法

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CN101608961B (zh) * 2008-06-12 2013-02-20 前田金属工业株式会社 紧固扭矩测定组件
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