JP3685608B2 - 赤外線センサ用マルチレンズ - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、赤外線検出素子により赤外線を検出して人体の移動を検知する熱線式検知器に使用するマルチレンズに関する。
【0002】
【従来の技術】
図16乃至図18を用いて従来のマルチレンズを説明する。図16はマルチレンズの一部を破断した斜視図で、図17はマルチレンズの断面図である。図18はマルチレンズの、取付面に平行な検知平面上で得られる検知視野を示す説明図である。
【0003】
従来、赤外線を検出する赤外線検出素子を囲むように配設されるマルチレンズが考案されている。このマルチレンズは、米国特許第4930864号公報に開示されたものであって、図16に示すように、複数のレンズを半球殻状に配設して構成されている。図において、符号10は、赤外線検出素子をあらわし、符号20は、赤外線検出素子10の受光面に集光を行うレンズを半球殻状に配設してなるマルチレンズ20をあらわしている。
【0004】
赤外線検出素子10は、人体などから発せられる赤外線を受光面11で受光し、その検知結果を電気的出力として得ることができる光電変換素子である。また、赤外線検出素子10は、電気的出力を検知回路部(不図示)に入力し、検知回路部は、赤外線検出素子10から得られる電気的出力を基にして、人体など赤外線を発する物体の移動を検知する。
【0005】
マルチレンズ20は、略球殻状に形成され、図17に示すように、外面である第1面21が、赤外線検出素子10の受光面11の中央の点である原点P1 を中心とし、半径R1 を有する半球面に形成されている。さらに、マルチレンズ20は、内面である第2面22が、複数の小凸面23からなる。小凸面23は、第1面21の半径R1 と等しい曲率半径を有するように形成され、従って、このようなマルチレンズ20は、第1面21と、小凸面23とが対向することによって、各々が互いに異なる方向の光軸Cを有する円形両凸レンズ24を略半球状に複数隣接するように形成される。
【0006】
マルチレンズ20は、円形両凸レンズ24を備える略半球状の部分を、取付面Tから突出高L1 だけ突出させることにより、図17に示すように赤外線検出素子10の受光面11に垂直であり原点P1 を通る平面で切ったときの平面的視野角θを確保して、取付面Tに取り付けられる。円形両凸レンズ24は、光軸Cが、赤外線検出素子10の受光面11を通過する。
【0007】
このようなマルチレンズ20は、平面的視野角θに応じて突出高L1 が決められ、取付面T近くにまで円形両凸レンズ24を設ければ、円形両凸レンズ24のそれぞれの立体的受光角を総計して2πステラジアンに近い広い立体的受光角を得ることができ、赤外線検出素子10の受光面11に集光することによって、赤外線検出素子10にパノラマ的視野を与えるという光学的作用を持つ。なお、図18に示すように、各円形両凸レンズ24が有する、取付面Tに平行な検知平面S上で得られる検知視野Saは、中央のレンズのものから周縁側のレンズのものになるにつれて大きくなる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述のような従来のマルチレンズにおいては、第1面21と第2面22とで形成される略半球殻状の形状を有しており、各円形両凸レンズ24が有する、図18に示すように取付面Tに平行な検知平面S上で得られる検知視野Saが、中央の円形両凸レンズ24のものから周縁側の円形両凸レンズ24のものになるにつれて広がるので、周縁側の円形両凸レンズ24の検知視野Saを用いては、人体などのターゲットの位置の移動を、中央側の円形両凸レンズ24の検知視野Saほど細かくは検知しづらかった。
【0009】
また、従来のマルチレンズにおいては、例えば2πステラジアンに近いような広い立体的受光角を得るため(図17においては、平面的視野角θを大きく確保するため)には、突出高L1 を、取付面Tから第1面21の半径R1 と略同じだけ突出させる必要があった。このようなマルチレンズ20は、例えばフラットなデザインが要求される取付面に取り付けられると、突出高L1 が取付面Tから半径R1 と略同じ高さに出っ張り、この状態で例えば第1面21側から人手による外力がかかると、破損に至るおそれがあり、また破損しないまでも取付面Tのフラットなデザインを損なうおそれがあった。
【0010】
本発明は、上述のような問題点を解決するためになされたもので、その目的とするところは、取付面に平行な検知平面上で得られる検知視野をより均一にでき、取付面からの突出高をおさえたマルチレンズを提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の発明にあっては、赤外線検出素子の受光面に集光を行う複数のレンズを、この複数のレンズの外側主点が、前記受光面中央の法線に一致する軸を回転軸として得られる回転曲面上にそれぞれ位置するように配設して、ドーム状に一体化した赤外線センサ用マルチレンズであって、前記法線を含む平面と前記回転曲面とのなす交線の曲率を、前記法線から離れるほど大きくなるようにし、前記受光面から離れる位置にあるレンズほど、焦点距離を、前記受光面の中央の点から前記外側主点までの距離をレンズの光軸に投影して得られる距離にのばし、各レンズにおいて、光軸に対する入射光の入射角が20°に満たない範囲であることを特徴とする。
【0012】
請求項2記載の発明にあっては、赤外線検出素子の受光面に集光を行う複数のレンズを、この複数のレンズの外側主点が或る仮想曲面上にそれぞれ位置するように配設して、ドーム状に一体化した赤外線センサ用マルチレンズであって、前記仮想曲面は、前記受光面中央の法線に一致する短軸を有する楕円を、前記短軸を回転軸として得られる回転曲面であり、前記受光面から離れる位置にあるレンズほど、焦点距離を、前記受光面の中央の点から前記外側主点までの距離をレンズの光軸に投影して得られる距離にのばし、各レンズにおいて、光軸に対する入射光の入射角が20°に満たない範囲であることを特徴とする。
【0013】
請求項3記載の発明にあっては、赤外線検出素子の受光面に集光を行う複数のレンズを、この複数のレンズの外側主点が或る仮想曲面上にそれぞれ位置するように配設して、ドーム状に一体化した赤外線センサ用マルチレンズであって、前記仮想曲面は球面であり、前記受光面の中央の点を通り前記受光面の法線方向にのびる直線の、前記受光面の中央の点から前記球面に至るまでの距離よりも、前記球面の半径の方が長く、前記受光面から離れる位置にあるレンズほど、焦点距離を、前記受光面の中央の点から前記外側主点までの距離をレンズの光軸に投影して得られる距離にのばし、各レンズにおいて、光軸に対する入射光の入射角が20°に満たない範囲であることを特徴とする。
【0014】
請求項4記載の発明にあっては、赤外線検出素子の受光面に集光を行う複数のレンズを、この複数のレンズの外側主点が或る仮想曲面上にそれぞれ位置するように配設して、ドーム状に一体化した赤外線センサ用マルチレンズであって、前記各レンズの外面である第1面からなるマルチレンズの外面は、曲率半径の異なる複数の球面部分からなり、複数の前記球面部分は、マルチレンズの周縁に位置する球面部分ほど曲率が大きく形成され、複数の前記球面の各中心は、前記受光面の中央の点を通り前記受光面の法線方向の直線上に位置するものであり、前記受光面から離れる位置にあるレンズほど、焦点距離を、前記受光面の中央の点から前記外側主点までの距離をレンズの光軸に投影して得られる距離にのばし、各レンズにおいて、光軸に対する入射光の入射角が20°に満たない範囲であることを特徴とする。
【0015】
請求項5記載の発明にあっては、請求項乃至請求項4のいずれか1つの請求項に記載の赤外線センサ用マルチレンズであって、前記各レンズの第1面は、前記仮想曲面に略一致することを特徴とする。
【0016】
請求項6記載の発明にあっては、請求項1乃至請求項5のいずれか1つの請求項に記載の赤外線センサ用マルチレンズであって、前記各レンズ間の境界を、隣接するレンズの第1面および第2面の交わりによりなすことを特徴とする。
【0017
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係るマルチレンズの第1の実施の形態を図1乃至図9に基づいて、第2の実施の形態を図10および図11に基づいて、第3の実施の形態を図12および図13に基づいて、第4の実施の形態を図14および図15に基づいて、それぞれ詳細に説明する。
【0018
[第1の実施の形態]
図1はマルチレンズの断面図で、図2はマルチレンズを説明する斜視図である。図3は赤外線検出素子の受光面を説明する正面図である。図4はマルチレンズを構成する複数のレンズの光学的形状を決定するための説明図である。図5は赤外線検出素子の受光エリアを示す説明図であり、(a) は人体検知範囲を示す側面図、(b) は(a) の人体検知範囲を示す平面図である。図6は各レンズに入射する入射光の、入射角度による集光の模様を示す側面図で、(a) は入射光がレンズの光軸に平行に入射してきた場合、(b) は入射光がレンズの光軸に対して角度を持って入射してきた場合を示す。図7はマルチレンズに適用するレンズの例を示した説明図で、(a) は第1面21が平面である平凸レンズ、(b) は両凸レンズ、(c) は第2面22が平面である平凸レンズを、それぞれ表す。図8は図7で例示した各レンズの集光性能に関するシミュレーション結果をグラフに表したものである。図9はマルチレンズを取付面に取り付けた状態を説明する断面模式図である。
【0019
図1および図2において、符号10は、赤外線検出素子をあらわし、符号20は、赤外線検出素子10の受光面に集光を行うレンズをドーム状に複数配設してなる、マルチレンズをあらわしている。
【0020
赤外線検出素子10は、人体などから発せられる赤外線を受光面11で受光し、その検知結果を電気的出力として得ることができる光電変換素子である。また、赤外線検出素子10は、電気的出力を検知回路部(不図示)に入力し、検知回路部は、赤外線検出素子10から得られる電気的出力を基にして、人体など赤外線を発する物体の移動を検知する。
【0021
赤外線検出素子10は、図3に示すように、受光面11に、正または負の電気極性を有する小受光面11aを4つ備えている。小受光面11aは、一辺が例えば0.5(mm)の正方形状に形成されており、互いの小受光面11aの間のギャップが例えば0.5(mm)に設定されている。このような赤外線検出素子10は、天井として例示する取付面Tに受光面11が平行になるようにして、取付面Tの内側に取り付けられる。
【0022
マルチレンズ20は、図1および図2に示すように形状のベースがドーム形状である。このマルチレンズ20のドーム形状は、取付面Tに取り付けた赤外線検出素子10の受光面11の中央の点を原点P1 とし、受光面11に平行にX軸を有し、受光面11および取付面Tに垂直であって天井である取付面Tから下方に正方向を向けるY軸を有する座標系において、次式1で表されるようなX軸方向に長軸を有する楕円形状を、短軸方向であるY軸中心に回転させて得られる回転曲面(以下、半楕円球状面とあらわす)を、複数の平凸レンズ25の外側主点である第1主点Ha、Hb、Hcが位置する仮想曲面Gとして有する。なお、式1において、楕円の長軸a=8.1(mm),楕円の短軸b=6.8(mm)としている。
【0023
2/a2+y2/b2=1 (a>b>0)(y>0) …(式1)
【0024
マルチレンズ20は、Y軸中心の3つの同心円上に各第1主点Ha、Hb、Hcが位置するような複数の平凸レンズ25が形成され、複数の平凸レンズ25はY軸に近いほうから、4枚の平凸レンズ25a、8枚の平凸レンズ25b、14枚の平凸レンズ25cが形成されている。
【0025
図1と図4とを用いて、このようなマルチレンズ20の光学的形状を決定する。図1と図4とにおいて、平凸レンズ25aの第1主点Haは、Y軸から15.3°の角度をもって仮想曲面Gに位置する。平凸レンズ25bの第1主点Hbは、Y軸から31.9°の角度をもって仮想曲面Gに位置する。平凸レンズ25cの第1主点Hcは、Y軸から46.5°の角度をもって仮想曲面Gに位置する。また、符号Naは、平凸レンズ25aの第1主点Haを通り、第1主点Haにおいて、マルチレンズ20の仮想曲面Gに垂直な法線方向を表す。同様に、符号Nbは、平凸レンズ25bの第1主点Hbにおける法線方向を表し、符号Ncは、平凸レンズ25cの第1主点Hcにおける法線方向を表す。なお、第1主点Ha、第1主点Hb、第1主点Hcは、各平凸レンズ25が薄肉レンズの形状を有するものとして、各平凸レンズ25の最大肉厚部分に位置するように配置される。また、符号fcは、原点P1 から第1主点Hcまでの距離を、平凸レンズ25cの垂線方向Ncすなわち平凸レンズ25cの光軸Ccに投影して得られる距離で、平凸レンズ25cの焦点距離である。また、符号Caは平凸レンズ25aの光軸をあらわし、符号Cbは平凸レンズ25bの光軸をあらわし、符号Ccは平凸レンズ25cの光軸をあらわす。また、図示はしないが、焦点距離fcと同様に、平凸レンズ25aには光軸Caに投影して得られる焦点距離faが、平凸レンズ25bには光軸Cbに投影して得られる焦点距離fbが、それぞれ決定されることになる。なお、各平凸レンズ25は、第1主点Ha、Hb、Hcをそれぞれ半楕円球状面である仮想曲面G上に有するため、各平凸レンズ25の光軸Ca、Cb、Ccは、各平凸レンズ25の第1主点Ha、Hb、Hcと原点P1 とを通る各直線と、それぞれ或る程度の角度を有するように配置される。
【0026
以下、図4乃至図8を用いて、マルチレンズ20の設計例を簡単に説明する。まず、図5に示すような、マルチレンズ20の検知視野Saを決める。本実施例においては、マルチレンズ20の検知視野Saは、取付面Tに平行であって、取付面Tから2.8(m)の距離をもつ検知平面Sにおいて、Y軸が通過する点を中心に、直径が6.9(m)の円範囲内の複数箇所を想定している。
【0027
マルチレンズ20の検知視野Saは、赤外線検出素子10の小受光面11aで、移動する人体からの赤外線を受光できたり受光できなかったりすることによって人体の移動を検知するようにするため、図5(b)に示すように不連続に設定されている。なお、各検知視野Saは、各平凸レンズ25ごとに1つの小受光面11aに対応するものであり、検知平面Sにおいて、人体を頭のほうからみた大きさと略同じ200(mm)を一辺とする正方形状の領域としている。
【0028
次に、取付面Tから2.8(m)の距離をおいて、一辺200(mm)の検知視野Saが、赤外線検出素子10の一辺0.5(mm)の小受光面11aによって感知されるためには、赤外線検出素子10の受光面11と略対向する平凸レンズ25aを、次式2によって求められる焦点距離fを有するように設計する必要がある。なお、式2において、記号Dは検知視野Saの一辺の大きさであり、記号Fは検知視野Saから平凸レンズ25aの第1主点Haまでの距離と等しいものとみなし、記号dは検知視野Saの一辺の大きさを平凸レンズ25aによって小受光面11aへ写した大きさとする。
【0029
f=d/D・F …(式2)
【0030
なお、焦点距離fは、凸レンズ25aにおいては焦点距離faであり、また平凸レンズ25bにおいては焦点距離を符号fbで表し、平凸レンズ25cにおいては焦点距離を符号fcで表すものとする。ただし、上述したように、この式2にて求められる焦点距離fは、平凸レンズ25aに例示されるような、赤外線検出素子10の受光面11に略正対するレンズの焦点距離である。
【0031
次に、式2で焦点距離faを算出した後、図4に示すようなマルチレンズ20の概略形状となる楕円形を上述した式1のように与え、各平凸レンズ25の大きさを例えば略3(mm)として、第1主点Hbおよび第1主点Hcの位置を決定する。各平凸レンズ25の第1主点Ha、Hb、Hcの位置が決定すれば、例えば平凸レンズ25cについては、原点P1 から第1主点Hcまでの距離を平凸レンズ25cの光軸Cc上に投影し、図4を用いて図面上で焦点距離fcの長さを測ればよい。また、同様にして焦点距離fbも求まる。また、各平凸レンズ25を半楕円球状面上に配設するようにしてマルチレンズ20を形成しており、焦点距離faよりは焦点距離fbが長く、また焦点距離fbよりは焦点距離fcが長いため、例えば従来例に示したように仮想曲面Gが半球面状であってマルチレンズを構成する各レンズの焦点距離が略同じである場合に比較して、検知平面Sでの検知視野Saの大きさは、ばらつきが少なくなる。すなわち、赤外線検出素子10の受光面11に正対する位置から大きく外れる平凸レンズ25bまたは平凸レンズ25cなどのレンズについては、焦点距離fb、fcを、式2にて求められるf値よりも長く取ることにより、平凸レンズ25bまたは平凸レンズ25cによって得られる検知視野Saが、一辺200(mm)の大きさよりも大きくならないようにしたのである。
【0032
さらに、各平凸レンズ25の内面である第2面22の形状を、次式3によって決定する。式3において、記号r1 はレンズの外面である第1面21の曲率半径を表し、記号r2 はレンズの第2面22の曲率半径を表し、記号nは各平凸レンズ25の材質が有する屈折率を表す。本実施例では、マルチレンズ20の材質としてポリエチレンを使用するものとし、屈折率nに1.53の数値を代入するものとする。また、記号fは焦点距離をあらわし、焦点距離fa、fb、fcの各値を代入する。なお、式3からわかるように、焦点距離fと屈折率nとが決まっても、各平凸レンズ25の第1面21の形状と第2面22の形状とは、一義的には決定されない。なお、焦点距離faは式2で6.85(mm)と算出され、焦点距離fbは図4上で7.03(mm)と計測され、焦点距離fcは図4上で7.29(mm)と計測されたものとする。
【0033
1/f=(n−1)・(1/r1−1/r2) …(式3)
【0034
ここで、各平凸レンズ25の第1面21は平面であるので、第1面21の曲率半径r1 を無限大として、第2面22の曲率半径r2 の値が求められる。ここで、各平凸レンズ25の焦点距離fa、fb、fcと曲率半径r2 とが比例関係にあり、3つの焦点距離fa、fb、fcは、fa<fb<fcなる大小関係にあるので、平凸レンズ25aの第2面22の曲率半径r2 に比して、平凸レンズ25bの第2面22の曲率半径r2 が大きく、さらに平凸レンズ25bの第2面22の曲率半径r2 に比して、平凸レンズ25cの第2面22の曲率半径r2 が大きくなる必要がある。すなわち、マルチレンズ20の仮想曲面GのX軸側である周縁に位置する平凸レンズ25の第2面22ほど、曲率半径r2 が大きくなる形状に形成される必要がある。
【0035
さて、上記のように決定した焦点距離fa、fb、fcを有する各平凸レンズ25は、焦点が当然にして各光軸Ca、Cb、Cc上にそれぞれあり、本実施例のように半楕円球状のマルチレンズ20を用いては、各平凸レンズ25の焦点は原点P1 とは一致しない。つまり、原点P1 に焦点を結ばない各平凸レンズ25を用いて集光を行うと、受光面11に結ぶ集光点は、いわゆる光学的なボケを含んでいる。このような集光の様子を図6に示している。図6には、レンズの像面(受光面11に該当する)における集光の一般的な例を示している。すなわち、図6(a) に示すように入射光が光軸Cと平行に入射してくれば、集光点は像面上に結ばれるが、図6(b) に示すように入射光が光軸Cに対して或る程度斜めに入射してくれば、或る程度集光した後分散光となって集光点は像面上に結ばれず、像面には光学的なコマによるボケUが生じる。しかしながら、このボケUが、小受光面11aの間のギャップである0.5(mm)をはみ出さないようにおさえることができていれば、人体検知に支障はおきない。
【0036
そこで、ボケUが、小受光面11aの間のギャップである0.5(mm)をはみ出さないことを検証するため、図7に示すような3種のレンズを用いて、集光シミュレーションを行ってみたところ、図8のような結果を得た。
【0037
図7において、(a) は上述のように第1面21が平面である平凸レンズ25、(b) は両凸レンズ26、(c) は第2面22が平面である平凸レンズ27を、それぞれ表している。また、平凸レンズ25、両凸レンズ26、平凸レンズ27のいずれも、焦点距離fは、各平凸レンズ25のなかで最も短い焦点距離faよりもさらに短くして略6.8(mm)としており、わざとボケUが大きめに得られるようにしている。平凸レンズ25、両凸レンズ26、平凸レンズ27は、いずれも、肉厚が0.8(mm)で、大きさが3(mm)で、レンズ端部の厚みは略0.4(mm)である。また、焦点距離fは、第1主点H1よりも正確に取るために、第2主点H2から光軸C上の焦点Jまでの長さとする。平凸レンズ25は、第2面22の曲率半径r2 が3.61(mm)である。両凸レンズ26は、第1面21の曲率半径r1 が7.07(mm)であり、第2面22の曲率半径r2 も7.07(mm)である。平凸レンズ27は、第1面21の曲率半径r1 が3.61(mm)である。
【0038
ただし、一般的には、各平凸レンズの第1面および第2面は、完全な球面に形成すると、球面収差をもつことになって、球面収差に起因する光軸上の余計なボケが生じる場合があり、この余計なボケをおさえるため、双曲面形状に形成する。
【0039
このような3種のレンズ25、26、27を用いて、ボケUを表す集光スポットの直径を、光の入射角をパラメータとして試算したところ、図8のような結果を得た。図8において、縦軸は集光スポットの直径(単位はmm)を、横軸は光軸Cに対する入射光の入射角(単位は°)を、それぞれ示している。図8からわかるように、平凸レンズ25、両凸レンズ26、平凸レンズ27のいずれのレンズを使用しても、光軸Cに対する入射光の入射角がせいぜい20°に満たない範囲であれば、ボケUを表す集光スポットの直径が、小受光面11aの一辺の長さまたは小受光面11aの間のギャップである0.5(mm)を略はみ出さないとみなすことができる。すなわち、平凸レンズ25、両凸レンズ26、平凸レンズ27のいずれのレンズを使用しても、光軸Cに対する入射光の入射角がせいぜい20°に満たない範囲であれば、赤外線検出素子10の小受光面11aにおさまるように集光できるため、人体が検知できることになる。
【0040
このようなマルチレンズ20は、図9に示すように、赤外線検出素子10の受光面11に垂直であり原点P1 を通る平面で切ったときの平面的視野角θを確保して取付面T2 に取り付けられる。この取り付け状態で、マルチレンズ20は、取付面T2 からY軸正方向に突出高L2 だけ突出し、Y軸上に頂点PT が位置する状態で取り付けられ、突出高L2 は短軸bよりも短い。なお、符号21aは、第1面21を表す。このとき、図9に示すように、本発明のマルチレンズ20を、原点P1 から頂点PT までの距離を第1面21bの半径とする半球形状のマルチレンズと比較すると、平面的視野角θが同じとして、半球形状のマルチレンズの第1面21bは、取付面T2 よりもY軸負方向に位置する取付面T1 から突出高L1 だけ突出する。すなわち、同じ平面的視野角θを設定しても、半球形状のマルチレンズの突出高L1 に比して、本発明のマルチレンズ20の突出高L2 のほうが、突出差wだけ突出をおさえることができることになる。なお、具体的な各数値の一例を挙げると、平面的視野角θを120°に設定し、各平凸レンズ25の光軸Cに対する入射光の入射角が10°である例を考えると、X軸から取付面T1 までの距離が3.40(mm)であって、X軸から取付面T2 までの距離が3.85(mm)であり、突出差wは0.45(mm)となる。ただし、各平凸レンズ25の光軸Cに対する入射光の入射角が10°よりも大きくせいぜい20°に満たない範囲であるならば、平凸レンズ25b、平凸レンズ25cは、より広い範囲の入射角度からの赤外線を受けることができるため、例えば前述と同様に120°の同じ平面的視野角θを得るにしても、突出高L2 をさらにおさえることができ、突出差wが大きくなる。このことは、仮想曲面Gを半楕円球状にしたため当然の結果であり、また仮想曲面Gが半楕円球状でなくとも、仮想曲面Gが仮想曲面Gの周縁になるほど曲率が大きくなる形状であれば構わない。
【0041
従って、赤外線検出素子10の受光面11に集光を行う複数の平凸レンズ25を、この複数の平凸レンズ25の主点Ha、主点Hb、主点Hcが或る仮想曲面G上にそれぞれ位置するように配設して、ドーム状に一体化した赤外線センサ用マルチレンズ20であって、仮想曲面Gを、受光面11の原点P1 における法線に一致する短軸bを回転軸として得られる半楕円球状面としたマルチレンズ20にあっては、仮想曲面Gの曲率が仮想曲面Gの周縁にいくほど大きくなり、仮想曲面Gの周縁に位置するレンズでも、光軸Cと入射光との角度差をおさえることができるとともに、焦点距離が長くなるような形状であるため、広い立体的受光角を得たい場合でも、例えば半球形のマルチレンズと比較して、取付面T2 からの突出高L2 を大きくとらずに済み、かつ人体が検知できるように赤外線検出素子10の小受光面11aに集光できる。また、突出高L2 を抑えたため、取付面T2 にフラットなデザインが要求される場合に適したマルチレンズ20を提供できる。さらには、マルチレンズ20は、X軸方向に長軸を有する半楕円球状の仮想曲面Gに、各第1主点Ha、Hb、Hcをおくようにして各平凸レンズ25が配設されたような形状を有するため、例えば半球形のマルチレンズと比較して、Y軸に垂直な平面に得られる検知平面Sの検知視野Saの大きさを、各平凸レンズ25ごとの差が比較的少ないようにでき、このため、人体などのターゲットの移動を検知平面Sの端部側でより細かく検知できる。
【0042
なお、上記実施の形態においては、仮想曲面Gを半楕円球面状にしたマルチレンズ20を例示したが、本発明はこれに限らず、マルチレンズは、赤外線検出素子の受光面に集光を行う複数のレンズを、この複数のレンズの主点が、受光面中央の法線に一致する軸を回転軸として得られる回転曲面上にそれぞれ位置するように配設して、ドーム状に一体化した赤外線センサ用マルチレンズであって、回転曲面と法線とを含む平面とのなす交線の曲率が、法線から離れるほど大きくなるようにしたものであればよい。
【0043
なお、各平凸レンズ25のつながり方は、各平凸レンズ25の境界において、隣接するレンズの第1面21および第2面22である表面の曲面の交わりによりつながるようにされていてもよい。要するに、各平凸レンズ25は、隣接するレンズの表面において、集光の際に散光を起こして光学的ロスを招くような段部が、形成されないようにつながっていてもよい。
【0044
[第2の実施の形態]
図10はマルチレンズを説明する断面図で、図11はマルチレンズを説明する斜視図である。なお、前述の第1の実施の形態と同一の箇所には同じ符号を付し、同一の箇所の詳細な説明は省略する。
【0045
この第2の実施の形態のマルチレンズが前述の第1の実施のマルチレンズと異なり特徴となる構成は、各レンズの第1面21が仮想曲面Gに略一致するようにした点である。すなわち、マルチレンズ20の第1面21が半楕円球状面になるように、複数の両凸レンズ28の第1面21が、段部を形成することなく互いに滑らかに接合している。
【0046
このようなマルチレンズ20は、前述の第1の実施の形態と同様に、図4に相当する図面上での作図作業と、式1と式2と式3とによって、各両凸レンズ28の形状を決定すればよい。さらに、各両凸レンズ2は、前述の第1の実施の形態と同様に、光軸Cに対する入射光の入射角がせいぜい20°に満たない範囲であればよい。
【0047
このようにしても、前述の第1の実施の形態と略同様の効果を得るとともに、マルチレンズ20の第1面21が半楕円球状面として形成されるため、第1面21の加工がしやすく、第2面22よりは人目につきやすい第1面21を、角張らない形状にできる。
【0048
なお、複数の両凸レンズ28の第2面22は、隣接する各両凸レンズ28間に、集光の際に散光を起こして光学的ロスを招くような段部が形成されないように滑らかにつながっていてもよい。
【0049
[第3の実施の形態]
図12はマルチレンズを説明する断面図で、図13はマルチレンズを構成する複数のレンズの光学的形状を決定するための説明図である。なお、前述の第1の実施の形態と同一の箇所には同じ符号を付し、同一の箇所の詳細な説明は省略する。
【0050
マルチレンズ20は、仮想曲面Gが第1面21と略一致し、しかも球面の一部となるように形成されている。第1面21の半径R1 は、赤外線検出素子10の受光面11から第1面21に至る距離よりも、大きくなるように形成される。図1および図1において、符号P2 は、第1面21の曲率中心、すなわち第1面21の中心である。また、半径R1 は、10.13(mm)に設定しており、赤外線検出素子10の受光面11の中央点である原点P1 は、中心P2 よりも3.62(mm)だけ第2面22に、すなわちY軸方向に近づけて配置される。以上の各数値をもとにして、前述の第1の実施の形態と同様に、図4に相当する図面上での作図作業と、式2、式3により、焦点距離faは6.57(mm)と算出され、焦点距離fbは6.62(mm)と求まり、焦点距離fcは7.05(mm)と求まる。
【0051
また、マルチレンズ20は、第1面21と第2面22との間に、複数の両凸レンズ29を有するように形成されている。すなわち、第2面22は、原点P1 側に凸部を有するように、複数の曲面が結合してなる。この両凸レンズ29の第2面22は、第1面21の周縁部すなわち仮想曲面Gの周縁部に配設される両凸レンズ29ほど、前述の第1の実施の形態と同様に曲率が小さくなるように形成される。
【0052
このようなマルチレンズ20は、前述の第1の実施の形態と同様に、図4に相当する図面上での作図作業と、式1と式2と式3とによって、各両凸レンズ29の形状を決定すればよい。さらに、各両凸レンズ29は、前述の第1の実施の形態と同様に、光軸Cに対する入射光の入射角がせいぜい20°に満たない範囲であればよい。
【0053
このようにしても、前述の第1の実施の形態と略同様の効果を得るとともに、マルチレンズ20の第1面21が球面状に形成されるため、第1面21の加工がしやすく、第2面22よりは人目につきやすい第1面21を、角張らない形状にできる。
【0054
なお、上記実施の形態においては、マルチレンズ20は、第1面21が球面の一部に形成されているものを例示したが、本発明はこれに限らず、第1面21の加工のし易さが得られずともよいならば、マルチレンズを構成する複数のレンズを、各主点が同一球面上に存在するような薄肉の平凸レンズとしてもよい。
【0055
なお、複数の両凸レンズ29の第1面21のみならず、第2面22は、隣接する各両凸レンズ29間に、集光の際に散光を起こして光学的ロスを招くような段部が形成されないように滑らかにつながっていてもよい。
【0056
[第4の実施の形態]
図14はマルチレンズを説明する断面図で、図15はマルチレンズを構成する複数のレンズの光学的形状を決定するための説明図である。また、図15は、X軸およびY軸をともに含むXY平面でマルチレンズの仮想曲面を切った状態を表している。なお、前述の第1の実施の形態と同一の箇所には同じ符号を付し、同一の箇所の詳細な説明は省略する。
【0057
マルチレンズ20は、第1面21が、第1の球面21cと、第2の球面21dとが接続することによって、半径の異なる2つの球面を基に形成している。すなわち、第1の球面21cは、赤外線検出素子10の受光面11の中央点である原点P1 を基準にしてY軸負の方向に6.10(mm)に位置する点P3 を中心とし、12.42(mm)の半径R2 を有する。また、第2の球面21dは、原点P1 を基準にしてY軸負の方向に3.62(mm)に位置する点P4 を中心とし、10.13(mm)の半径R3 を有する。
【0058
第1の球面21cは、原点P1 を中心に平面的視野角θが各方向に39°の角度に至る範囲だけ形成されている。第1の球面21cの端部は、図15においては片側だけ符号Pで示しており、端部Pにおいて第2の球面21dと交わる。
【0059
このようなマルチレンズ20の第1面21は、端部PよりもY軸負の方向には第1の球面21cがカットされており、第1の球面21cのかわりに第2の球面21dが接合された形状を有している。なお、端部Pにおいて、第1の球面21cと第2の球面21dとは、段部を形成すること無く、端部Pおよび端部Pの近傍において、第1の球面21cの法線方向と、第2の球面21dの法線方向とが連続する等、滑らかに接合するものとする。また、中心P3 と、中心P4 とは、Y軸上の負の部分に、中心P4 よりも中心P3 のほうが原点P1 から遠く位置する。
【0060
また、マルチレンズ20は、第1面21と第2面22との間に、複数の両凸レンズ30を有するように形成されている。すなわち、第2面22は、原点P1 側に凸部を有するように、複数の曲面が結合してなる。この両凸レンズ30の第2面22は、マルチレンズ20の周端部に配設されるものほど、前述の第1の実施の形態と同様に曲率が大きくなるように形成される。
【0061
このようなマルチレンズ20は、前述の第1の実施の形態と同様に、図4に相当する図面上での作図作業と、式1と式2と式3とによって、各両凸レンズ30の形状を決定すればよい。焦点距離faは6.38(mm)と算出され、焦点距離fbは6.58(mm)と求まり、焦点距離fcは7.05(mm)と求まる。さらに、各両凸レンズ30は、前述の第1の実施の形態と同様に、光軸Cに対する入射光の入射角がせいぜい20°に満たない範囲であればよい。
【0062
このようにしても、前述の第1の実施の形態と略同様の効果を得る。なお、上記実施の形態においては、マルチレンズ20は、第1面21が、第1の球面21cと、第2の球面21dというように、半径の異なる2つの球面を基に形成したものを例示したが、本発明はこれに限らず、マルチレンズは、第1面21が半径の異なる3つ以上の球面を基に形成したものであってもよい。
【0063
また、各両凸レンズ30は、隣接するレンズの第1面21のみならず第1面22も、集光の際に散光を起こして光学的ロスを招くような段部が形成されないようにつながったものであってもよい。
【0064
【発明の効果】
請求項1記載の発明にあっては、赤外線検出素子の受光面に集光を行う複数のレンズを、この複数のレンズの外側主点が、前記受光面中央の法線に一致する軸を回転軸として得られる回転曲面上にそれぞれ位置するように配設して、ドーム状に一体化した赤外線センサ用マルチレンズであって、前記法線を含む平面と前記回転曲面とのなす交線の曲率を、前記法線から離れるほど大きくなるようにし、前記受光面から離れる位置にあるレンズほど、焦点距離を、前記受光面の中央の点から前記外側主点までの距離をレンズの光軸に投影して得られる距離にのばし、各レンズにおいて、光軸に対する入射光の入射角が20°に満たない範囲であるため、回転曲面は回転曲面の周縁にいくにつれて曲率が大きくなってレンズの焦点距離が長くとれ、広い立体的受光角を得たい場合でも、例えば半球形のマルチレンズと比較して、取付面からの突出高を大きくとらずに済み、かつ人体が検知できるような集光性能を確保できる。また、突出高を抑えたため、フラットなデザインが要求される取付面に適したマルチレンズを提供できる。さらには、マルチレンズは、回転曲面が周縁にいくほど曲率半径が小さく、すなわち曲率が大きくなり、回転曲面の周縁に位置するレンズでも、光軸と入射光との角度差をおさえることができて、焦点距離が長くできるような形状であり、例えば半球形のマルチレンズと比較して、取付面に対してより平面レンズに近い形状になるため、赤外線検出素子の受光面に平行な面上に得られる検知視野の領域の大きさを、赤外線検出素子の受光面に対向する部分に近いレンズと、このレンズよりも取付面側に近い周端側のレンズとに関して比較的差が無いように得られ、このため、人体などのターゲットの位置を検知視野の端部側でより細かく検知できる。また、赤外線検出素子の小受光面におさまるように集光できる。
【0065
請求項2記載の発明にあっては、赤外線検出素子の受光面に集光を行う複数のレンズを、この複数のレンズの外側主点が或る仮想曲面上にそれぞれ位置するように配設して、ドーム状に一体化した赤外線センサ用マルチレンズであって、前記仮想曲面は、前記受光面中央の法線に一致する短軸を有する楕円を、前記短軸を回転軸として得られる回転曲面であり、前記受光面から離れる位置にあるレンズほど、焦点距離を、前記受光面の中央の点から前記外側主点までの距離をレンズの光軸に投影して得られる距離にのばし、各レンズにおいて、光軸に対する入射光の入射角が20°に満たない範囲であるため、回転曲面は回転曲面の周縁にいくにつれて曲率が大きくなってレンズの焦点距離が長くとれるものであり、広い立体的受光角を得たい場合でも、例えば半球形のマルチレンズと比較して、取付面からの突出高を大きくとらずに済み、かつ人体が検知できるような集光性能を確保できる。また、突出高を抑えたため、フラットなデザインが要求される取付面に適したマルチレンズを提供できる。さらには、マルチレンズは、仮想曲面が周縁にいくほど曲率半径が小さく、すなわち曲率が大きくなり、仮想曲面の周縁に位置するレンズでも、光軸と入射光との角度差をおさえることができて、焦点距離が長くできるような形状であり、例えば半球形のマルチレンズと比較して、取付面に対してより平面レンズに近い形状になるため、赤外線検出素子の受光面に平行な面上に得られる検知視野の領域の大きさを、赤外線検出素子の受光面に対向する部分に近いレンズと、このレンズよりも取付面側に近い周端側のレンズとに関して比較的差が無いように得られ、このため、人体などのターゲットの位置を検知視野の端部側でより細かく検知できる。また、赤外線検出素子の小受光面におさまるように集光できる。
【0066
請求項3記載の発明にあっては、赤外線検出素子の受光面に集光を行う複数のレンズを、この複数のレンズの外側主点が或る仮想曲面上にそれぞれ位置するように配設して、ドーム状に一体化した赤外線センサ用マルチレンズであって、前記仮想曲面は球面であり、前記受光面の中央の点を通り前記受光面の法線方向にのびる直線の、前記受光面の中央の点から前記球面に至るまでの距離よりも、前記球面の半径の方が長く、前記受光面から離れる位置にあるレンズほど、焦点距離を、前記受光面の中央の点から前記外側主点までの距離をレンズの光軸に投影して得られる距離にのばし、各レンズにおいて、光軸に対する入射光の入射角が20°に満たない範囲であるため、広い立体的受光角を得たい場合でも、例えば半球形のマルチレンズを半径分だけ突出させる場合と比較して、取付面からの突出高を大きくとらずに済み、かつ人体が検知できるような集光性能を確保できる。また、突出高を抑えたため、フラットなデザインが要求される取付面に適したマルチレンズを提供できる。さらには、マルチレンズは、仮想曲面の周縁に位置するレンズでも、光軸と入射光との角度差をおさえることができて、焦点距離が長くできるような形状であり、例えば受光面の中心と仮想曲面の中心とが一致する半球形のマルチレンズと比較して、取付面に対してより平面に近い形状になるため、赤外線検出素子の受光面に平行な面上に得られる検知視野の領域の大きさを、赤外線検出素子の受光面に対向する部分に近いレンズと、このレンズよりも取付面側に近い周端側のレンズとに関して比較的差が無いように得られ、このため、人体などのターゲットの位置を検知視野の端部側でより細かく検知できる。また、赤外線検出素子の小受光面におさまるように集光できる。
【0067
請求項4記載の発明にあっては、赤外線検出素子の受光面に集光を行う複数のレンズを、この複数のレンズの外側主点が或る仮想曲面上にそれぞれ位置するように配設して、ドーム状に一体化した赤外線センサ用マルチレンズであって、前記各レンズの外面である第1面からなるマルチレンズの外面は、曲率半径の異なる複数の球面部分からなり、複数の前記球面部分は、マルチレンズの周縁に位置する球面部分ほど曲率が大きく形成され、複数の前記球面の各中心は、前記受光面の中央の点を通り前記受光面の法線方向の直線上に位置するものであり、前記受光面から離れる位置にあるレンズほど、焦点距離を、前記受光面の中央の点から前記外側主点までの距離をレンズの光軸に投影して得られる距離にのばし、各レンズにおいて、光軸に対する入射光の入射角が20°に満たない範囲であるため、各レンズの第2面は、マルチレンズの周縁に位置する球面部分ほど、曲率が大きくなってレンズの焦点距離が長くとれ、広い立体的受光角を得たい場合でも、例えば半球形のマルチレンズと比較して、取付面からの突出高を大きくとらずに済み、かつ人体が検知できるような集光性能を確保できる。また、突出高を抑えたため、フラットなデザインが要求される取付面に適したマルチレンズを提供できる。さらには、マルチレンズは、第1面が周縁にいくほど曲率半径が小さく、すなわち曲率が大きくなり、第1面の周縁に位置するレンズでも、光軸と入射光との角度差をおさえることができて、焦点距離が長くできるような形状であり、例えば半球形のマルチレンズと比較して、取付面に対してより平面に近い形状になるため、赤外線検出素子の受光面に平行な面上に得られる検知視野の領域の大きさを、赤外線検出素子の受光面に対向する部分に近いレンズと、このレンズよりも取付面側に近い周端側のレンズとに関して比較的差が無いように得られ、このため、人体などのターゲットの位置を検知視野の端部側でより細かく検知できる。また、赤外線検出素子の小受光面におさまるように集光できる。
【0068
請求項5記載の発明にあっては、請求項乃至請求項4のいずれか1つの請求項に記載の発明の効果に加えて、各レンズの第1面は、仮想曲面に略一致するようにしたため、第1面が略滑らかな回転曲面となり、第1面の加工がしやすく、第2面よりは人目につきやすい第1面を、角張らない形状にできる。
【0069
請求項6記載の発明にあっては、請求項1乃至請求項5のいずれか1つの請求項に記載の発明の効果に加えて、各レンズ間の境界を、隣接するレンズの第1面および第2面の交わりによりなすようにしたため、レンズの第1面および第2面の両表面のいずれにおいて、集光の際に散光を起こして光学的ロスを招くような段部が形成されることがなく、マルチレンズによって集光を行う際の光学的ロスの発生をおさえることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る第1の実施の形態のマルチレンズを説明する断面図である。
【図2】同上のマルチレンズを説明する斜視図である。
【図3】赤外線検出素子の受光面を説明する正面図である。
【図4】同上のマルチレンズを構成する複数のレンズの光学的形状を決定するための説明図である。
【図5】赤外線検出素子の受光エリアを説明する模式図である。
【図6】同上の各レンズに入射する入射光の、入射角度による集光の模様を示す模式図である。
【図7】同上のマルチレンズに適用するレンズの例を示した説明図である。
【図8】図7で例示した各レンズの集光性能に関するシミュレーション結果である。
【図9】マルチレンズを取付面に取り付けた状態を説明する断面図である。
【図10】本発明に係る第2の実施の形態のマルチレンズを説明する断面図である。
【図11】同上のマルチレンズを説明する斜視図である。
【図12】本発明に係る第3の実施の形態のマルチレンズを説明する断面図である。
【図13】同上のマルチレンズを構成する複数のレンズの光学的形状を決定するための説明図である。
【図14】本発明に係る第4の実施の形態のマルチレンズを説明する断面図である。
【図15】同上のマルチレンズを構成する複数のレンズの光学的形状を決定するための説明図である。
【図16】従来のマルチレンズの一部を破断した斜視図である。
【図17】同上のマルチレンズの断面図である。
【図18】同上のマルチレンズの検知平面上で得られる検知視野を示す説明図である。
【符号の説明】
10 赤外線検出素子
11 受光面
20 マルチレンズ
24、25、26、27、28、29、30 レンズ
21 第1面
22 第2面
21c、21d 複数の球面部分
P1 中央点(原点)
Y軸 直線

Claims (6)

  1. 赤外線検出素子の受光面に集光を行う複数のレンズを、この複数のレンズの外側主点が、前記受光面中央の法線に一致する軸を回転軸として得られる回転曲面上にそれぞれ位置するように配設して、ドーム状に一体化した赤外線センサ用マルチレンズであって、前記法線を含む平面と前記回転曲面とのなす交線の曲率を、前記法線から離れるほど大きくなるようにし、各レンズは、光軸が前記外側主点と前記受光面の中央の点とを通る直線と所定の角度を有するように配置され、焦点距離を、前記受光面の中央の点から前記外側主点までの距離をレンズの光軸に投影して得られる距離にして、前記受光面から離れる位置にあるレンズほど焦点距離が長くなるようにし、各レンズにおいて、光軸に対する前記直線の角度が20°に満たない範囲であることを特徴とする赤外線センサ用マルチレンズ。
  2. 赤外線検出素子の受光面に集光を行う複数のレンズを、この複数のレンズの外側主点が或る仮想曲面上にそれぞれ位置するように配設して、ドーム状に一体化した赤外線センサ用マルチレンズであって、前記仮想曲面は、前記受光面中央の法線に一致する短軸を有する楕円を、前記短軸を回転軸として得られる回転曲面であり、各レンズは、光軸が前記外側主点と前記受光面の中央の点とを通る直線と所定の角度を有するように配置され、焦点距離を、前記受光面の中央の点から前記外側主点までの距離をレンズの光軸に投影して得られる距離にして、前記受光面から離れる位置にあるレンズほど焦点距離が長くなるようにし、各レンズにおいて、光軸に対する前記直線の角度が20°に満たない範囲であることを特徴とする赤外線センサ用マルチレンズ。
  3. 赤外線検出素子の受光面に集光を行う複数のレンズを、この複数のレンズの外側主点が或る仮想曲面上にそれぞれ位置するように配設して、ドーム状に一体化した赤外線センサ用マルチレンズであって、前記仮想曲面は球面であり、前記受光面の中央の点を通り前記受光面の法線方向にのびる直線の、前記受光面の中央の点から前記球面に至るまでの距離よりも、前記球面の半径の方が長く、各レンズは、光軸が前記外側主点と前記受光面の中央の点とを通る直線と所定の角度を有するように配置され、焦点距離を、前記受光面の中央の点から前記外側主点までの距離をレンズの光軸に投影して得られる距離にして、前記受光面から離れる位置にあるレンズほど焦点距離が長くなるようにし、各レンズにおいて、光軸に対する前記直線の角度が20°に満たない範囲であることを特徴とする赤外線センサ用マルチレンズ。
  4. 赤外線検出素子の受光面に集光を行う複数のレンズを、この複数のレンズの外側主点が或る仮想曲面上にそれぞれ位置するように配設して、ドーム状に一体化した赤外線センサ用マルチレンズであって、前記各レンズの外面である第1面からなるマルチレンズの外面は、曲率半径の異なる複数の球面部分からなり、複数の前記球面部分は、マルチレンズの周縁に位置する球面部分ほど曲率が大きく形成され、複数の前記球面の各中心は、前記受光面の中央の点を通り前記受光面の法線方向の直線上に位置するものであり、各レンズは、光軸が前記外側主点と前記受光面の中央の点とを通る直線と所定の角度を有するように配置され、焦点距離を、前記受光面の中央の点から前記外側主点までの距離をレンズの光軸に投影して得られる距離にして、前記受光面から離れる位置にあるレンズほど焦点距離が長くなるようにし、各レンズにおいて、光軸に対する前記直線の角度が20°に満たない範囲であることを特徴とする赤外線センサ用マルチレンズ。
  5. 前記各レンズの第1面は、前記仮想曲面に略一致することを特徴とする請求項2乃至4記載の赤外線センサ用マルチレンズ。
  6. 前記各レンズ間の境界を、隣接するレンズの第1面および第2面の交わりによりなすことを特徴とする請求項1乃至5記載の赤外線センサ用マルチレンズ。
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