JP2642964B2 - 赤外線検出装置 - Google Patents

赤外線検出装置

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JP2642964B2 JP63227689A JP22768988A JP2642964B2 JP 2642964 B2 JP2642964 B2 JP 2642964B2 JP 63227689 A JP63227689 A JP 63227689A JP 22768988 A JP22768988 A JP 22768988A JP 2642964 B2 JP2642964 B2 JP 2642964B2
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Description

【発明の詳細な説明】 <産業上の利用分野> 本発明は、例えば、分割レンズや分割ミラー等の光学
系と組み合わすことにより、この光学系の視野角により
設定される所定の検知エリア内における人体の存在の有
無を非接触で検出して自動ドアーの開閉や防犯警報装置
の作動を制御する赤外線式移動人体検出装置を構成でき
る赤外線検出装置に関するものである。
<従来の技術> 移動する人体の所定の検知エリアへの進入または検知
エリアからの退出を検出して防犯警報装置の自動ドアー
の作動等を制御するための起動用スイッチに利用される
移動人体検出装置としては種々のものが実用化されてい
るが、現在多用されている非接触型のものとしては、背
景と移動人体との温度差に基づく放射赤外線光束の変動
を利用する赤外線受動型のパッシブインフラレッド方式
のものが主流をなしている。
この種の従来の一般的な移動人体検出装置は、第7図
に示すような構成になっている。即ち、赤外線検出装置
1に対しこれの光入射側に光学系Cが配置されてなり、
赤外線検出装置1は、赤外線検出器2や種々の電子部品
3の搭載された回路基板4が、シールドケース5に内装
され、このシールドケース5の光入射面が開口され、こ
の開口部8に、可視光をも含む光を透過させる性質を有
する素材からなる封止部材9が、閉塞状態に嵌合され且
つ接着剤等により固定されて、光入射部10が形成されて
いる。尚、封止部材9は、両面テープ等により開口部8
に固定される場合もある。回路基板4は、シールドケー
ス5の孔6を挿通して外部に導出されたケーブル線7に
よって電気的接続されている。
また、赤外線検出器2は、光学系Cの視野角によって
設定された検知エリアE1〜E5、e1〜e5からの放射赤外線
が分割レンズからなる光学系Cで集光され、この光学系
Cから光入射部10を介して入射する赤外線光束をその変
動量に応じた電気信号に変換する一対の焦電素子からな
る赤外線検出素子12a,12bが、それぞれ導電性接着剤13
により個別の導電性支持台14に取り付けられ、各赤外線
検出素子12a,12bの光入射面は表面電極15で被覆されて
いる。また、両赤外線検出素子12a,12bは、互いに差動
接続されて電界効果トランジスタ16に接続されている。
これら各赤外線検出素子12a,12bおよび電界効果トラン
ジスタ16を被包するケース体17の光入射面が開口され、
この開口部18に、光学フイルタ19が配設されて光入射窓
20が形設されている。また、光学フイルタ19は、シリコ
ンからなる主体の一面に無反射コーティング面が形成さ
れ、且つ他面に多層薄膜コーティングによる透過波長が
6〜14μmのワイドバンドのフイルタ面が形成され、こ
の光学フイルタ19、従って赤外線検出素子12a,12bをシ
ールドケース5の光入射部10に対向するよう位置させて
赤外線検出器2が配置されている。
そして、光学系Cの視野角により設定された所定の検
知エリアE1〜E5,e1〜e5からの放射エネルギーを、光学
系Cにより光入射部10および光入射窓20を介して赤外線
検出素子12a,12bに集光し、赤外線検出素子12a,12bが、
入射された赤外線光束の変化を電気信号に変換し、この
電気信号を増幅した後に、この増幅信号が検出レベル以
上であるか否かを判別し、検出レベル以上である場合に
人体検出信号を出力するようになっている。
尚、前述した移動人体検出装置に用いられる赤外線検
出器2としては、前述のように極性の異なる2種の赤外
線検出素子12a,12bを差動接続したたツインタイプセン
サーまたはデュアルタイプセンサーと称せられる差動型
のものが一般に用いられている。この差動型赤外線検出
器2は、外乱光等の外部要因による雑音を一対の赤外線
検出素子12a,12bによりキャンセルし合って除去できる
ものである。即ち、移動する人体に対しては一対の赤外
線検出素子12a,12bによる各検出信号が或る時間差をも
って出力されるのに対し、太陽光の照射のように外部要
因による物理的変化は一対の赤外線検出素子12a,12bに
同時に且つ同等に加わるので、これら各赤外線検出素子
12a,12bからはそれぞれ同時に信号出力され、しかも差
動接続しているので極性が互いに逆で且つ同じ大きさの
電圧が発生して互いに打ち消し合うことになり、検出器
としての出力は生じない。さらに、この赤外線検出素子
12a,12bの光入射面側の光入射窓20には、6〜14μmの
波長の光のみを透過させる光学フイルタ19が配設されて
おり、この光学フイルタ19により外乱光を除去して赤外
線のみを透過させるようになっている。
<発明が解決しょうとする課題> 前記赤外線検出器2は、一対の赤外線検出素子12a,12
bによるキャンセル効果と、赤外線のみを透過させて可
視光を除去する光学フイルタ19とにより、赤外線検出素
子12a,12b自体が本質的にもっている雑音の他の外部要
因による雑音(例えば、放電灯や白熱灯等の照明光或い
は自動車のヘッドライト等の外乱光によるもの)の影響
を除去できる筈である。ところが、現実には外部要因に
よって誤動作してしまう。例えば、防犯警報装置におい
ては巡回警備員の照明灯や走行車両のヘッドライト等に
よって警報を発してしまう。
本発明者らはこのような誤動作発生の原因について探
究した結果、その原因が判明した。即ち、赤外線検出器
のメーカーでは、この赤外線検出器2を光学系Cと組み
合わせてその性能をテストするようなことを行わず、こ
のように赤外線検出器2に光学系Cを介することなく外
乱光を直接照射した場合には、赤外線検出器2の光学フ
イルタ19が赤外線以外の可視光等を散乱させて透過させ
ないことにより誤動作することがない。従って、前述の
誤動作は、移動人体検出装置等を構成するに際し赤外線
検出器2に光学系Cを組み合わせることに起因して発生
していることに着目した結果、以下のことが判明した。
つまり、光学系Cにより赤外線光束を赤外線検出素子12
a,12bに合焦するよう集光しているために、光学フイル
タ19への入射光のエネルギーは比較的高く、この光学フ
イルタ19を透過せず且つ反射もしないで光学フイルタ19
に吸収される光の高いエネルギーによって光学フイルタ
19が発熱し、この光学フイルタ19の発熱部分から一対の
赤外線検出素子12a,12bに対して二次的熱放射が生じ
る。
ここで、光学フイルタ19の素材として用いられるシリ
コン等の材料が高価であるために、光学フイルタ19の面
積を可及的に小さくしながらも視野角を広くするため
と、赤外線検出器2全体をコンパクトに構成するためと
の目的で、光学フイルタ19は赤外線検出素子12a,12bに
できるだけ近接させて配置する必要があり、この光学フ
イルタ19と赤外線検出素子12a,12bとの距離1は、一般
に0.5〜1.5mm程度に設定されている。この短い距離によ
って、比較のために第5図に1点鎖線で示すように、光
学フイルタ19の発熱部19aから各赤外線検出素子12a,12b
への拡がり角度θ′1,θ′がかなり異なることとな
り、両赤外線検出素子12a,12bのそれぞれの受光量に差
が生じてキャンセル効果が作用せず、結果として人体検
出信号が誤出力されてしまう。単一の赤外線検出素子し
か有しない赤外線検出器においても、光学フイルタの二
次的熱放射エネルギーに赤外線検出素子が反応して誤動
作してしまう。
また、赤外線検出器2をシールドケース5に内装して
シールドするようにしているが、このシールドケース5
に光入射部10を設ける必要があることから、赤外線検出
器2、延いては回路基板4全体を完全にシールドするこ
とができない。そのため、回路基板4に搭載された赤外
線検出器2や回路部品3が妨害電波の影響を受ける問題
がある。
本発明は、このような従来の問題点に鑑みなされたも
ので、光学系と組み合わせた場合においても外乱光等の
外部要因による雑音に対し誤出力することがなく、ま
た、妨害電波の影響を受けることのない赤外線検出装置
を提供することを技術的課題とするものである。
<課題を解決するための手段> 上記の課題を達成するために、本発明はケース体に、
これの光入射窓に対向して一対の差動接続された赤外線
検出素子が内装され、この赤外線検出素子により上記光
入射窓から入射する赤外線光束をその変動量に応じた電
気信号に変換する赤外線検出器を備え、この赤外線検出
器が搭載された回路基板を、開口部を備えた光入射部を
有し、電波を遮蔽するためのシールドケース内に、その
光入射部に上記赤外線検出素子を対向させた状態で封入
してなる赤外線検出装置において、上記開口部は、上記
入射窓よりも広い面積を有し、かつ、外乱光を吸収する
導電性光学フィルタで閉塞され、かつ、この導電性光学
フィルタの周縁部が導電性部材により、上記シールドケ
ースに電気的に接続された状態で封止されているととも
に、上記光入射窓には基材をシリコンとした光学フィル
タが配設され、かつ、上記導電性光学フィルタのフィル
タ下面と上記赤外線検出素子との距離は、当該導電性光
学フィルタの任意の1点から当該赤外線検出素子を見る
立体角が1/(8π)ステラジアン以下となるよう構成さ
れていることによって特徴付けられる。
なお、上記導電性光学フィルタのフィルタ下面と上記
赤外線検出素子との距離を、2mm以上とすることが好ま
しい。
<作用> この赤外線検出装置は、シールドケースの光入射部
が、シールドケースの開口部を導電性光学フイルタで閉
塞し、且つこの導電性光学フイルタの周縁部を導電性部
材でシールドケースに電気的接続状態に封着した構成と
なっているので、このシールドケースに内装する赤外線
検出器並びにこれを搭載する回路基板全体を完全にシー
ルドすることができ、妨害電波の影響をほぼ完全に遮断
することができる。
また、基材をシリコンとする光学フィルタにより、導
電性光学フィルタを透過した赤外線のうち、波長が5μ
m以下の帯域の赤外線をカットすることができるため、
この帯域のエネルギーによって引き起こされる二次的熱
放射によって検出素子が温められるのを防ぐことがで
き、外光による影響をほぼ完全になくすことができる。
この導電性光学フイルタのフイルタ面における光学系か
らの外乱光の照射面積が、既存の赤外線検出装置の赤外
線検出器の光学フイルタにおける外乱光の照射面積に比
較して広く、それに対応して光の集光度合が低いため
に、広い照射面積全体が熱せられて部分的な高い発熱は
生じない。然も、この導電性光学フイルタの発熱部から
一対の赤外線検出素子にそれぞれ熱放射される拡がり角
度は、各赤外線検出素子への距離が比較的長いことによ
って各赤外線検出素子に対しそれぞれ略同じとなり、各
赤外線検出素子のそれぞれの出力には殆んど差が生じな
いことによって互いに打ち消され、検出装置から検出信
号として出力されることはない。
この赤外線検出装置は、導電性光学フイルタのフイル
タ下面と赤外線検出素子との距離が、導電性光学フイル
タの任意の1点から赤外線検出素子を見る立体角が1/
(8π)ステラジアン以下に設定されており、赤外線検
出素子の大きさに対応して導電性光学フイルタに対する
距離が可変される。現在において一般的に用いられてい
る1×2mmのサイズの赤外線検出素子(焦電素子)で2mm
の距離となり、既存の検出器の当該距離が1.5mm以下で
あるのに対し十分に長い また、実験の結果より、赤外
線検出素子のサイズに拘わらず、導電性光学フイルタの
フイルタ下面と赤外線検出素子との距離(間隔)が少な
くとも2mm以上あれば、光学系と組み合わせた場合の光
学系の焦点距離とは無関係に一対の赤外線検出素子の出
力に差が生じないことが判明した。
<実施例> 以下、本発明の好ましい実施例について図面を参照し
ながら詳説する。
第1図は赤外線式移動人体検出装置に適用した場合の
本発明の一実施例の縦断面を示し、同図において第7図
と同一若しくは実質的に同等のものには同一の符号を付
してその説明を省略する。そして、第7図と異なる構成
についてのみ説明すると、赤外線検出素子21の光入射部
22が、シールドケース5の開口部8をシリコンからなる
導電性光学フイルタ23で閉塞し、且つこの導電性光学フ
イルタ23の周縁部を、導電塗料,導電性接着剤,導電性
シール等の導電性部材24でシールドケース5に電気的接
続状態に封着して構成されている。それに伴って、導電
性光学フイルタ23と赤外線検出素子12a,12bとの距離L
を、導電性光学フイルタ23の任意の1点から赤外線検出
素子12a,12bを見る立体角が1/(8π)ステラジアン以
下、または2mm以上になるように、導電性光学フイルタ2
3を位置させた構成にある。
第2図は第1図の電気回路図で、差動接続された一対
の赤外線検出素子12a,12bにおいて入射赤外線光束によ
り発生する電荷が、高抵抗値の入力抵抗R1を介して放電
され、且つ電界効果トランジスタ16によりインピーダン
ス変換され、直流電源+Bに電界効果トランジスタ16を
介して直列接続された2個の増幅用抵抗R2,R3を通じて
増幅した信号を取り出すソース・フオロワ構成になって
いる。
次に、前記実施例の作用について、第3図乃至第6図
を参照しながら詳細に説明する。シールドケース5の光
入射部22が、シールドケース5の開口部8を導電性光学
フイルタ23で閉塞し、且つこの導電性光学フイルタ23の
周縁部を導電性部材24でシールドケース5に電気的接続
状態に封着した構成となっているので、このシールドケ
ース5に内装する赤外線検出器2並びにこれを搭載する
回路基板4全体を完全にシールドすることができ、妨害
電波の影響をほぼ完全に遮断することができる。
そして、照明灯等の外乱光が光学系Cにより集光され
て導電性光学フイルタ23に照射された場合、この導電性
光学フイルタ23が第7図で示した既存の赤外線検出装置
1の光学フイルタ19よりも光学系Cに近接していること
により、第3図に比較のために1点鎖線で示すように、
既存装置における赤外線検出器2の光学フイルタ19の外
乱光による照射面積Bに比しこの実施例による赤外線検
出装置21における導電性光学フイルタ23の照射面積Aの
方が遥かに大きい。このことは、入射光の集光度合が小
さいことと等価であり、広い照射面積A全体に均等に発
熱が分散するために、導電性光学フイルタ23の単位当た
りの熱量が少ないことから二次的熱放射が少なくなるこ
とと、導電性光学フイルタ23と赤外線検出素子12a,12b
との距離Lが既存の赤外線検出装置1における光学フイ
ルタ19と赤外線検出素子12a,12bとの距離lに比し十分
に大きいこととにより、二次的熱放射が赤外線検出素子
12a,12bに与える影響は格段に少なくなる。
然も、第5図に示すように、導電性光学フイルタ23の
赤外線検出素子12a,12bに対する距離Lは、既存の赤外
線検出装置1の光学フイルタ19と赤外線検出素子12a,12
bとの間隔1に比し十分に大きいから、既存の赤外線検
出装置1の光学フイルタ19においては二次的熱放射の際
の各赤外線検出素子12a,12bへのそれぞれの拡がり角度
θ′1,θ′が互いに相当に異なるのに対し、前記実施
例の導電性光学フイルタ23の発熱部23aからの二次的熱
放射の各赤外線検出素子2a,2bへの拡がり角度θ1
は殆んど差がなく、一対の赤外線検出素子12a,12bによ
る信号のキャンセル効果が大きくなる。例えば、Lを2.
5mm、lを0.8mmとした場合、 となる。
第4図は、導電性光学フイルタ23のフイルタ面と前述
の1mm×2mmの一般的なサイズの赤外線検出素子12a,12b
との距離Lと、外乱光による第2図の出力端子Oの出力
電圧と、の関係の実測値を示したもので、距離Lと外乱
光による出力電圧とは略反比例の関係にある。この特性
図から明らかなように、距離Lを2mm以上とすることに
より、前述の導電性光学フイルタ23における外乱光の照
射による発熱の低下と、一対の赤外線検出素子12a,12b
とによるキャンセル効果とを得て出力電圧を低下させる
ことが出来、このような効果は、赤外線検出素子12a,12
bのサイズに拘わらず前記距離Lを2mm以上に設定するこ
とによって得られる。
一方、導電性光学フイルタ23と赤外線検出素子12a,12
bとの距離Lを前述の1/(8π)ステラジアン以下とし
た根拠について説明すると、第4図で説明したように、
1mm×2mmの一般的なサイズの赤外線検出素子12a,12bを
導電性光学フイルタ23に対して2mm以上の距離に位置さ
せればよいので、そのときの前述の立体角は、 となる。即ち、距離Lを2mm以上にすることは、立体角
を1/(8π)ステラジアン以下にすることと等価であ
る。これにより、赤外線検出素子12a,12bの導電性光学
フイルタ23に対する距離Lを、該赤外線検出素子12a,12
bのサイズが1mm×2mmより大きくなるに応じて立体角が1
/(8π)ステラジアン以下となるように2mmより大きく
し、且つ該サイズよりも小さくなるに応じて立体角が1/
(8π)ステラジアン以下となるように小さくしても、
前述と同様の効果を得ることができる。
ところで、第4図に示した特性は、組み合わせる光学
系Cの焦点距離により若干異なる。即ち、第6図に示す
ように、大きい焦点距離f2の光学系Cを用いる場合に
は、小さい焦点距離f1の光学系Cを用いる場合に比し導
電性光学フイルタ23と赤外線検出素子12a,12bとの距離
Lを大きくしないと、前述の発熱低下とキャンセル効果
とを十分に得ることができないが、焦点距離が例えば50
mmと大きい光学系Cにおいても、距離Lを2mm以上ある
いは立体角が1/(8π)ステラジアン以下になるように
設定しさえすれば、十分な効果を得られることが、実測
の結果から判明した。
尚、本発明は前記説明並びに図示例にのみ限定される
ものではなく、請求の範囲を逸脱しない限り種々の変形
例をも包含し得る。例えば、赤外線検出素子12a,12bと
して焦電素子を用いた場合について説明したが、入射す
る赤外線光束をその変動量に応じた電気信号に変換する
ものであればよく、熱起電力を利用するサーモパイル型
(熱電対型)のものを用いることもできる。また、組み
合わせる光学系Cとしては、分割レンズに限らず、分割
ミラーまたは複数個のレンズやミラーを組み合わせたも
のを用いた場合においても同様の効果を得られるのは勿
論である。さらに、単一の赤外線検出素子しか有しない
タイプのものにおいても同様の効果を得られるのは言う
までもない。
<発明の効果> 以上説明したように、本発明の赤外線検出装置によれ
ば、ケース体に、これの光入射窓に対向して一対の差動
接続された赤外線検出素子が内装され、この赤外線検出
素子により光入射窓から入射する赤外線光束をその変動
量に応じた電気信号に変換する赤外線検出器を備え、こ
の赤外線検出器が搭載された回路基板を、開口部を備え
た光入射部を有し、電波を遮蔽するためのシールドケー
ス内に、その光入射部に赤外線検出素子を対向させた状
態で封入してなる赤外線検出装置において、開口部は、
入射窓よりも広い面積を有し、かつ、外乱光を吸収する
導電性光学フィルタで閉塞され、かつ、この導電性光学
フィルタの周縁部が導電性部材により、シールドケース
に電気的に接続された状態で封止されているとともに、
光入射窓には基材をシリコンとした光学フィルタが配設
され、かつ、導電性光学フィルタのフィルタ下面と上記
赤外線検出素子との距離は、当該導電性光学フィルタの
任意の1点から当該赤外線検出素子を見る立体角が1/
(8π)ステラジアン以下となるよう構成したので、こ
のシールドケース内は電気的に遮蔽され、このシールド
ケースに内装されている赤外線検出器およびこれを搭載
する回路基板全体を完全にシールドすることができ、妨
害電波の影響をほぼ完全に遮断することができる。ま
た、基材をシリコンとする光学フィルタにより、導電性
光学フィルタを透過した赤外線のうち、波長が5μm以
下の帯域の赤外線をカットすることができるため、この
帯域のエネルギーによって引き起こされる二次的熱放射
によって検出素子が温められるのを防ぐことができ、外
光による誤動作を確実に防止することができる。また、
導電性光学フィルタのフィルタ下面と赤外線検出素子と
の距離を、2mm以上とした構成では、光学フィルタと赤
外線検出素子との距離を比較的大きくとることができ、
二次的熱放射による赤外線検出素子への影響を少なくす
ることができる。さらに、この二次的熱放射の際の各赤
外線検出素子への拡がり角度が略同じとなることから、
この両赤外線検出素子によるキャンセル効果が大きくな
り、外光による誤動作を確実に防止することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は赤外線式移動人体検出装置に適用した場合の本
発明の一実施例の概略縦断面図、 第2図は第1図の電気回路図、 第3図は第1図の導電性光学フイルタと従来装置の光学
フイルタとの外乱光による照射面積の比較を示す説明
図、 第4図は第1図の導電性光学フイルタのフイルタ面と赤
外線検出素子との距離と出力電圧との関係を示す検出感
度特性図、 第5図は第1図の装置と従来装置との二次的熱放射にお
ける各赤外線検出素子への拡がり角度の比較を示す説明
図、 第6図は組み合わすべき光学系の焦点距離に対する光学
フイルタと赤外線検出素子との適切な距離の関係を示す
説明図、 第7図は従来装置の概略縦断面図である。 2……赤外線検出器 4……回路基板 5……シールドケース 8……開口部 12a,12b……赤外線検出器 17……ケース体 20……光入射窓 21……赤外線検出装置 22……光入射窓 23……導電性光学フイルタ 24……導電性部材
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 庄司 安男 滋賀県大津市におの浜4丁目7番5号 オプテックス株式会社内 (56)参考文献 特開 昭62−197725(JP,A) 実開 昭61−155738(JP,U) 実開 昭63−14130(JP,U)

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ケース体に、これの光入射窓に対向して一
    対の差動接続された赤外線検出素子が内装され、この赤
    外線検出素子により上記光入射窓から入射する赤外線光
    束をその変動量に応じた電気信号に変換する赤外線検出
    器を備え、この赤外線検出器が搭載された回路基板を、
    開口部を備えた光入射部を有し、電波を遮蔽するための
    シールドケース内に、その光入射部に上記赤外線検出素
    子を対向させた状態で封入してなる赤外線検出装置にお
    いて、上記開口部は、上記入射窓よりも広い面積を有
    し、かつ、外乱光を吸収する導電性光学フィルタで閉塞
    され、かつ、この導電性光学フィルタの周縁部が導電性
    部材により、上記シールドケースに電気的に接続された
    状態で封止されているとともに、上記光入射窓には基材
    をシリコンとした光学フィルタが配設され、かつ、上記
    導電性光学フィルタのフィルタ下面と上記赤外線検出素
    子との距離は、当該導電性光学フィルタの任意の1点か
    ら当該赤外線検出素子を見る立体角が1/(8π)ステラ
    ジアン以下となるよう構成されていることを特徴とする
    赤外線検出装置。
  2. 【請求項2】上記導電性光学フィルタのフィルタ下面と
    上記赤外線検出素子との距離を、2mm以上としたことを
    特徴とする請求項第1項に記載の赤外線検出装置。
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