JP2000131138A - 検知装置 - Google Patents

検知装置

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JP2000131138A
JP2000131138A JP30687698A JP30687698A JP2000131138A JP 2000131138 A JP2000131138 A JP 2000131138A JP 30687698 A JP30687698 A JP 30687698A JP 30687698 A JP30687698 A JP 30687698A JP 2000131138 A JP2000131138 A JP 2000131138A
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sensor
obstacle
detection
detection sensor
infrared
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JP30687698A
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Kenji Haniyuda
謙治 羽生田
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Nippon Aleph Corp
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Nippon Aleph Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】侵入者を検知する検知装置に備えられ、この検
知をじゃまする障害物を検知する障害物検知センサ13
において、従来、能動型の赤外線センサを構成する発光
素子と受光素子を設けなければならず、装置コストが高
くなり、消費電力も高くなるものであったので、改善す
る。 【解決手段】障害物検知センサ13として、受動型赤外
線センサを用いる。そして、侵入者検知センサ11近傍
の障害物だけを検知するために受動型赤外線センサの障
害物検知視野を浅くする手段として、負の焦点を有する
レンズ17を用いる。侵入者検知センサ11、および障
害物検知センサ13は、検知視野の方向を変えるため回
動部に搭載されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、人体から放射さ
れる赤外線を検知する検知装置であって、障害物を取り
付けるなどのいたずらに対する対策が施された検知装置
に関する。
【0002】
【従来の技術】侵入者を検知する人体検知器としては、
受動型赤外線センサ、能動型反射式赤外線センサ、ドッ
プラー式超音波センサ、またはドップラー式マイクロ波
センサなどが用いられうる。このうち、侵入者の体から
放射される赤外線を検知するための焦電素子(pyro-elec
tric element)を使用した受動型赤外線センサ(PIR,Pass
ive Infra-red Sensor)がローコストであるため、多く
利用されている。しかし、このタイプのセンサは赤外線
の変化量のみを検知するため、赤外線の変化がなけれ
ば、すなわち物体の移動等がなければ警報を出力しな
い。よって、警備時間帯以外の時間帯、例えば日中など
に、検知窓、すなわち赤外線を透過する透過窓へ、赤外
線を遮るスプレーで塗料を塗布したり、検知窓を覆うカ
バーをかぶせるなど障害物を取り付けるいたずらがなさ
れた場合には、警備時間帯、例えば夜などになっても、
検知窓の中にある焦電素子の受ける赤外線量は変化しな
いため、警報を出力しなくなってしまう。特に、透明ス
プレーやセンサと同じ形をしたカバーなどは、巡回する
警備員の目視によっても発見しづらく、大きな問題であ
る。
【0003】これらのいたずら対策として、異なる原理
のセンサを組み合わせたセンサ、例えばマイクロウエー
ブと受動型赤外線センサ、超音波と受動型赤外線センサ
などを使用したものがある。これにより、仮にスプレー
などで赤外線が遮られたりしても、マイクロウエーブや
超音波は遮られないので、警報を出力することができ
る。もう一つの対策として、受動型赤外線センサに他の
方式の赤外線センサを組み合わせるものがある。すなわ
ち、反射式、あるいは透過式の赤外線センサである。受
動型赤外線センサが、人体からの赤外線を一方的に受光
するのみであり、従って受動型、またはパッシブと呼ば
れるのに対し、これらの方式の赤外線センサは、赤外線
を受光する受光素子のみならず、発光する発光素子をも
有するものであり、従って能動型、またはアクティブと
呼ばれる。
【0004】前者は、異なる原理のセンサを複数使用す
るものであり、よって赤外線センサ以外のセンサも必要
となるので、一般的にコストが高くなる。
【0005】後者の例は、複数種類が有る。すなわち、
第一は、検知窓の外側に、能動型の赤外線センサを構成
する発光素子と受光素子を設け、障害物などを検知する
方法のもの(USP4982094、特許第25215
05号)である。第二は、検知窓の外側に、能動型の赤
外線センサを構成する発光素子と受光素子を設け、検知
窓の状態を観察する方法もの(USP5499016)
である。第三は、検知窓の外側に、能動型の赤外線セン
サを構成する発光素子を設け、内側に受光素子を設け、
障害物や検知窓の状態を観察する方法もの(USP54
89892、特開平7ー174622、実開昭62ー1
87397)である。
【0006】この第三の例を、図13に示す。すなわ
ち、天井101に対し装置ベース103を介して取り付
けたセンサカバー105の内部には、侵入者検知センサ
107が設けられる。このセンサカバー105は、人体
から放射される赤外線を透過する透過窓になっている。
侵入者検知センサ107は、受動型の赤外線センサであ
り、内部の図示しない焦電素子へ赤外線を集光するミラ
ーなどからなる光学系を有する。図中の109は、侵入
者検知センサ107の検知視野である。センサカバー1
05の外側に、能動型反射式赤外線センサである発光素
子111としての赤外LEDと、受光素子113として
のフォトダイオード又はフォトトランジスタを使用す
る。図中の115は、発光素子111からの近赤外線の
輻射視野をしめす。117は、発光素子側の輻射視野と
受光素子側113の受光視野が重なり合った部分の障害
物検知視野である。
【0007】障害物検知視野117内に障害物が存在し
ないときは、発光素子111から出された近赤外線は空
中に放射され、受光素子113に戻ってくる近赤外線は
ごく僅かである。しかし、障害物が存在すると、近赤外
線が障害物に反射して、受光素子113に戻ってくる赤
外光が増大する。したがって、受光素子の受光量の変化
を検知することによって障害物の存在を知ることができ
る。
【0008】第四は、検知窓の外側に、能動型の赤外線
センサを設け、前記の方法を数種類を組み合わせたもの
(USP5243326)である。第五は、検知窓の外
側の前部に複数のビームを構成する方法のもの(EP0
817148)である。第六は、検知窓の内側に、能動
型の赤外線センサを構成する発光素子と受光素子を設
け、検知窓にいたずらがされたかどうかを観察する方法
のもの(特開平2ー287278)である。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
技術では、障害物検知センサとしての能動型の赤外線セ
ンサを構成する発光素子と受光素子を設けなければなら
ず、二つの素子が必要であった。このため、装置コスト
が高くなり、消費電力すなわちランニングコストも高く
なるものであった。本発明の目的は、以上の課題を解決
するためになされたものであり、装置コストやランニン
グコストを抑えることができる検知装置を提供すること
を目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】以上の課題を解決するた
めに、第一の発明は、人体から放射される赤外線を透過
する透過窓と、この透過窓を透過した赤外線を検知する
侵入者検知センサと、前記侵入者検知センサ近傍の障害
物を検知する障害物検知センサとしての受動型赤外線セ
ンサと、前記侵入者検知センサ近傍の障害物だけを検知
するために前記受動型赤外線センサの障害物検知視野を
浅くする手段と、を有してなる検知装置である。第二の
発明は、更に、前記障害物検知視野を浅くする手段は、
負の焦点を有する光学系手段であることを特徴とする検
知装置でる。第三の発明は、更に、前記負の焦点を有す
る光学系手段は、負の焦点を有するレンズまたはミラー
であることを特徴とする検知装置である。第四の発明
は、更に、前記障害物検知視野を浅くする手段は、レン
ズまたはミラーの表面を粗くして赤外線の乱反射を起こ
させる光学系手段であることを特徴とする検知装置であ
る。第五の発明は、更に、前記障害物検知視野を浅くす
る手段は、前記受動型赤外線センサからの電気信号を処
理する処理回路内で、検知感度を低く設定する設定手段
であることを特徴とする検知装置である。第六の発明
は、更に、前記障害物検知センサとしての前記受動型赤
外線センサは、焦電素子、サーモパイル、またはサーミ
スタボロメータを用いるものであることを特徴とする検
知装置である。第七の発明は、更に、前記侵入者検知セ
ンサは、受動型赤外線センサ、能動型反射式赤外線セン
サ、ドップラー式超音波センサ、またはドップラー式マ
イクロ波センサであることを特徴とする検知装置であ
る。第八の発明は、更に、前記侵入者検知センサ、およ
び前記障害物検知センサとしての前記受動型赤外線セン
サは、ともに焦電素子を用いるもので、検知視野の方向
を変えるため装置ベースに対し回動可能に設けられた回
動部に搭載されていることを特徴とする検知装置であ
る。第九の発明は、更に、前記回動部には、前記侵入者
検知センサとしての受動型赤外線センサへ、前記人体か
ら放射され前記透過窓を透過した赤外線を集光する集光
ミラーが設けられ、この集光ミラーの一部には、前記人
体からの赤外線の光路を横切って障害物方向からの赤外
線を前記障害物検知センサとしての前記受動型赤外線セ
ンサへ導くために、開口部が形成され、この開口部に前
記負の焦点を有するレンズが設けられていることを特徴
とする検知装置である。
【0011】
【発明の実施の形態】この発明の一実施形態を図1乃至
図5において説明する。
【0012】(構成)まず、図1に示すように、天井1
に対し取付ベース3および装置ベース5を介して取り付
けたセンサカバー7の内部には、回路基板9、侵入者検
知センサ11、障害物検知センサ13が設けられる。こ
のセンサカバー7は、人体から放射される赤外線を透過
する透過窓になっている。侵入者検知センサ11は、受
動型の赤外線センサであり、内部の焦電素子12(図3
参照)へ赤外線を集光する集光ミラー14などからなる
光学系を有する。図中の15は、侵入者検知センサ11
の検知視野である。
【0013】図1、図2に示すように、障害物検知セン
サ13は、回路基板9の端部に設けられ、負の焦点を有
するフレネルレンズ17を前面に備えた焦電素子19を
用いる。図中の21は、障害物検知センサ13の障害物
検知視野であり、検知視野15と交差するセンサカバー
7の部分を覆うように設定される(図1)。図3に示す
ように、集光ミラー14は複数のミラー23片からなる
分割ミラーであり、焦電素子12とともに、回動部25
に搭載されている。回動部25水平面内および垂直面内
で回動可能であり、検知視野15の方向を変えられ、更
に、装置を天井、あるいは壁に取り付けられるようにし
た構成になっている。
【0014】図4に示すように、集光ミラー14は、3
つの集光面27、29、31を有し、検知視野15を適
正なものに形成する。これらの集光面27、29、31
によって集光された赤外線は、侵入者検知センサ11の
焦電素子12へ導かれる。焦電素子12は侵入者検知セ
ンサ用回路基板33の上に設けられる。これら焦電素子
12および侵入者検知センサ用回路基板33は、シール
ドケース35に収められているため外からの電磁波ノイ
ズによる影響を受けにくい。
【0015】焦電素子12、19は、微分動作型温度セ
ンサの一種で、焦電体に赤外線が照射されその表面温度
が変化すると、自発分極作用により素子表面に電荷が現
れる(焦電効果)。この表面電荷量の変化を検出するこ
とにより、物体から放射される赤外線エネルギー量を測
定することができる。
【0016】次に、図5において、障害物検知センサ1
3の処理回路ブロック図を示す。この障害物検知センサ
13の処理回路は、侵入者検知センサ11の処理回路
(図示せず)とほぼ同様の回路構成となっている。すな
わち、障害物や背景からの遠赤外線はフレネルレンズ1
7を通して焦電素子19に入ってくる。そして、障害物
が取り付けられる際には、遠赤外線エネルギーの量が変
化する。障害物検知センサ13用の焦電素子19は、フ
レネルレンズ17を通して入ってくる障害物による遠赤
外線エネルギーの変化を電気信号に変換し、その微弱な
信号を第1アンプ37及び第2アンプ39で必要な信号
レベルまで増幅する。コンパレータ41は信号レベルを
設定されたトリガレベルと比較し、ノイズを除去し、障
害物を検知した旨の検知信号のみを出力する回路であ
る。 タイマー回路45は、障害物を検知した旨の検知
信号を、一定時間保持するための回路であり、この一定
時間保持された検知信号によって、リレー47は動作す
る。リレー47は、障害物を検知した旨を報知するため
の信号を無電圧接点で出力する。
【0017】(動作)この実施形態の検知装置の動作を
説明する。夜間などの警備中には、侵入者検知センサ1
1を作動させる。侵入者検知センサ11の検知視野15
の遠赤外線を、侵入者検知センサ11の集光ミラー14
で焦電素子12に集光する。侵入者などの人体などが検
知視野15に入り、検知視野15の総遠赤外線エネルギ
ー量が変化し、処理回路(図示せず)により信号処理さ
れ、警報出力される。なお、警備中には、障害物を取り
付けようとして検知装置に近づく侵入者などは、侵入者
検知センサ11により検知できるため、障害物検知セン
サ13は作動させなくても良い。
【0018】一方、昼間などの警備解除中は、侵入者検
知センサ11は作動されない。これは、警備区域は昼
間、人の出入りが多い場合もあり、常に警報出力状態と
なってしまう可能性があるからである。このとき、障害
物検知センサ13を使用すれば、検知装置から離れてい
る人体の通過などは検知せず、障害物検知視野21に侵
入した人体や障害物を検知できる。すなわち、障害物検
知センサ13は負の焦点を有するフレネルレンズ17を
持つため、フレネルレンズ17を透過した遠赤外線は拡
散され、遠赤外線の密度が減少し、検知の感度が低くな
った状態となる。よって、侵入者検知センサ11の近傍
の物体は、障害物検知センサ13に近いので検知する
が、遠方の物体は検知しないこととなる。そして、人体
や障害物を検知すると、障害物警報が出力される。
【0019】(実施形態の効果)以上の実施形態によれ
ば、障害物検知センサ13の検知感度を高く設定して
も、負の焦点を有するフレネルレンズ17により、遠赤
外線が拡散される為に、遠方位置での検知感度の低下が
加速される。よって、検知装置から離れた位置での人間
や物体を検知してしまうことがない。また、同時に、障
害物検知視野21を広げることができる。なお、必要と
する障害物検知視野21の広さは、フレネルレンズ17
等の光学系の焦点距離及び口径と焦電素子19のパター
ンの大きさにより適宜に決めることが可能である。
【0020】また、従来技術のように、能動型反射式赤
外線センサのような近赤外線を用いたものでは、近赤外
線を吸収する黒い布や塗料、または近赤外線を透過する
透明な塗料などは検知できない場合があったが、この実
施形態では、近赤外線を吸収する物やスプレー塗布など
の障害物が取り付けられても、遠赤外線の量は変化する
ので、焦電素子19による検知が可能である。
【0021】また、従来技術のような能動型反射式赤外
線センサは、室内に入り込む太陽光や照明灯及び他の赤
外線アクティブセンサからの外乱光の影響を受けやす
く、誤動作することがあったが、この実施形態では、焦
電素子19の検知波長は可視光線や近赤外線のそれらと
比較して十分長いために、影響は小さく誤動作しにく
い。また、この実施形態では、従来のような能動型のセ
ンサに比べ、発光素子を駆動する必要がなく、消費電力
が抑制止でき、バッテリー式の検知装置に適する。ま
た、他のセンサへの干渉も起さない。
【0022】さらに、侵入者検知センサ11と障害物検
知センサ13が同じ種類の検知素子、すなわち焦電素子
12、19を用いるので、この素子からの電気信号を処
理する処理回路を共用できる。すなわち、焦電素子1
2、19からの電気信号を処理する一つの処理回路を、
警備中の障害物検知センサ13を作動させないときは侵
入者検知装センサ11用として使用し、警備解除中の侵
入者検知装センサ11を作動させないときは障害物検知
センサ13用として使用することが可能である。
【0023】(他の実施形態)以上の実施形態では、負
の焦点を有するフレネルレンズ17は、センサカバー7
とは別に設けられるものであったが、他の実施形態で
は、例えば図6に示すように、負の焦点を有するフレネ
ルレンズ51をセンサカバー7の一部に形成することが
できる。これにより、部品数を低減でき、その分だけ組
立が容易になる。更に、センサカバー7とレンズ17の
両方による赤外線の減衰がなくなり、従って検知感度を
低下させることを防ぐ効果がある。尚、各実施形態を示
す図において、同様の機能を有する部分については、同
一の符号を付す。
【0024】また、以上の実施形態では、障害物検知セ
ンサ13と、回動部25に搭載される侵入者検知センサ
11は、別の位置に設けられるものであったが、他の実
施形態では、図7および図8に示すように、障害物検知
センサ13と侵入者検知センサ11をともに回動部25
に搭載しても良い。
【0025】すなわち、回動部25(図3参照)には、
集光ミラー14などとともに、シールドケース35に収
められた侵入者検知センサ11用の焦電素子12と障害
物検知センサ13用の焦電素子19、さらには負の焦点
を有するフレネルレンズ17が、搭載される。フレネル
レンズ17は、集光ミラー14の下端の一部に形成され
た開口部53に、設けられる。図9(A)に示すよう
に、侵入者検知センサ11用の焦電素子12には、ツイ
ン型焦電素子を採用する。そして、その信号は微弱であ
るため、アンプ55とアンプ57で必要なレベルま
で増幅され、次のA/D変換・CPU回路59で信号処
理され、人体による検知信号のみが出力され、リレー6
1により無電圧接点で警報を出力する。
【0026】一方、図9(B)に示すように、障害物検
知センサ13用の焦電素子19には、シングル型焦電素
子を採用する。そして、その信号をアンプ63とアン
プ65で必要なレベルまで増幅され、コンパレータ6
7で設定されたトリガレベルと比較され、ノイズを除去
して検知信号のみを出力する。トリガーによるタイマー
回路69は、障害物を検知した旨の検知信号を、一定時
間保持するための回路であり、この一定時間保持された
検知信号によって、リレー71は動作する。リレー71
は、障害物を検知した旨を報知するための信号を無電圧
接点で出力する。
【0027】以上の図7、図8、および図9の構成によ
り、人体からの赤外線は集光ミラー14によって集めら
れ侵入者検知センサ11用の焦電素子12へ導かれる
が、この人体からの赤外線の光路を横切って、障害物方
向からの赤外線が開口部53のフレネルレンズ17を通
り、前記障害物検知センサ13用の焦電素子19へ導か
れる。従って、回動部25を回転させることにより、検
知視野15、及び障害物検知視野21を回転移動させる
ことができる。
【0028】また、フレネルレンズ17と焦電素子19
との距離を長くできるので、フレネルレンズ17のレン
ズ口径を大きくでき、障害物検知視野21を広くするこ
とができる。また、フレネルレンズ17は集光ミラー1
4の下端の壁部を利用して設置できるので、フレネルレ
ンズ17を保持したり回転移動させたりするための特別
な部品を必要とせず、構造が簡単となり、安価にでき
る。
【0029】また、フレネルレンズ17の赤外線の光路
は、集光ミラー14の赤外線の光路とオーバーラップさ
せているため、フレネルレンズ17の赤外線の光路のた
めのスペースが不要となり、装置が大型化しないで済
む。
【0030】以上の図7、図8、および図9に示した実
施形態では、両焦電素子12、19はそれぞれ別のパッ
ケージとして構成されシールドケース35に格納されて
いたが、他の実施形態では、同一のパッケージとして構
成されるものであっても良い。すなわち、図10に示す
ように、同一のパッケージ73に侵入者検知用のツイン
型焦電素子12と障害物検知用のシングル型焦電素子1
9を設けたマルチパッケージ型焦電素子を用いることに
よって、部品点数を減らして小型化することも可能であ
る。なお、この場合には、ツイン型焦電素子12とシン
グル型焦電素子19とが近接するので、両者12、19
の間に遮蔽板75を設置して、シングル型焦電素子19
の視野が、集光ミラー14の鏡部に入らないようにする
こともできる。
【0031】また、以上の実施形態では、障害物検知セ
ンサ13は受動型赤外線センサとして焦電素子19を用
いるものであったが、他の実施形態では、受動型赤外線
センサとして、サーモパイル、サーミスタボロメータな
どを用いても良い。これらサーモパイルなどは、遠赤外
線エネルギーの変化のみならず、遠赤外線エネルギー量
を測定できるため、焦電素子19に比較し、より精度の
高い検知が可能となる。この場合に、検知装置全体の構
成は焦電素子の場合と同様であるため、説明を省略す
る。
【0032】このうち、サーモパイルを用いた場合の処
理回路を、図11を用いて説明する。すなわち、障害物
76などから、負の焦点を有するフルネルレンズ17を
介して、サーモパイル77へ、遠赤外線が導かれる。サ
ーモパイル77は、多数の熱電対を直列接続したもの
で、物体からの放射エネルギを受けて受光部の温度が変
化すると、ゼーベック効果により熱起電力を発生するも
ので、その出力電圧は絶対温度の4乗根に比例する温度
特性を有する。
【0033】サーミスタ79を用いた温度補償回路81
は、周囲温度の上昇によりサーモパイル77の出力信号
が上昇し、次のDC差動アンプ83の出力が飽和しない
様にするためのもので、プリアンプ82を通してサーモ
パイルセンサ77の暗視野温度−出力電圧特性と同じ特
性を有する様にしたものである。コンパレータ回路85
はウィンドコンパレータとし、トリガレベルは入力信号
により変化させ、その応答速度は入力信号より十分に遅
くした動作とする。信号処理回路87は、コンパレータ
回路85からの検知信号を一定時間保持させるタイマー
動作等をおこなうものである。出力回路89は検知信号
を外部に報知させるためのリレーや表示灯等を動作させ
るためのものである。
【0034】次に、サーミスタボロメータを用いた場合
の処理回路を、図12を用いて説明する。すなわち、障
害物76などから、負の焦点を有するフルネルレンズ1
7を介して、サーミスタボロメータ91へ、遠赤外線が
導かれる。サーミスタボロメータ91は、素子に温度係
数の大きい抵抗材料を用い、同一基板上に2個の隣接し
た素子を作成し、一方はセンサ素子として赤外線が入射
し、他方を赤外線から遮蔽したダミー素子として使用す
る。そして、これらのセンサ素子とダミー素子を2辺と
したブリッジ回路によって、センサの周辺温度やバイア
ス電源93の電圧変化の影響を減少させる様にしたもの
が使用される。DC差動アンプ95は、サーミスタボロ
メータ91のブリッジ回路の2辺間電圧差を差動アンプ
により、周囲の温度変化の影響を受けずに障害物からの
赤外線エネルギー変化を検出できる様にするためのもの
である。DCアンプ97は、次のコンパレータ回路99
で必要とするレベルまで信号を増幅する回路である。以
降の回路87、89は、図11に示したものと同じ働き
をするものである。
【0035】このような構成により、受動型赤外線セン
サにサーモパイル77(図11)やサーミスタボロメー
タ91(図12)を用いた場合は、赤外線が入射してい
る間、連続して信号を出力するため、物体が静止状態に
なっても検知し続けることができ、障害物が一定時間連
続して存在した時のみ出力する様にして、誤動作を低減
でき、より精度の高い検知が可能となるメリットがあ
る。
【0036】また、以上の実施形態の処理回路(図5、
図9、図11、図12)は一例であって、受動型赤外線
センサの信号処理としての他の回路構成でも実現できる
事は明らかである。また、以上の実施形態では、障害物
検知視野21を浅くする手段として、負の焦点を有する
フレネルレンズ17を用いたが、他の実施形態では、負
の焦点を有するミラーなど、他の負の焦点を有する光学
系を用いることができる。
【0037】また、光学系を構成するレンズまたはミラ
ーの表面を粗くして赤外線の乱反射を起こさせ、これに
よって障害物検知視野21を浅くしても良い。さらに、
負の光学系を使用しない場合でも、信号を処理する処理
回路内で検知感度を上手く設定することにより、遠方の
人体などを検出せずに、近傍の障害物のみを検出するこ
とができる。
【0038】また、以上の実施形態では、侵入者検知セ
ンサ11のための光学系は集光ミラー14であったが、
他の実施形態では、フレネルレンズであっても同様の機
能を得られる。更に、障害物検知センサ13のための光
学系はフレネルレンズ17であったが、ミラーであって
も同様の機能を得られる。
【0039】また、以上の実施形態では、侵入者検知セ
ンサ11は受動型赤外線センサを用いたものであった
が、他の実施形態では、能動型反射式赤外線センサ、ド
ップラー式超音波センサ、またはドップラー式マイクロ
波センサなどでも良い。また、以上の実施形態では、障
害物検知センサ13のための光学系は単一のフレネルレ
ンズ17であったが、他の実施形態では、複数枚のレン
ズであっても良い。
【0040】また、以上の実施形態では、障害物検知セ
ンサ13用の焦電素子19は、検知感度に方向性の無い
シングル型焦電素子を使用するが、他の実施形態では、
ツイン型焦電素子を使用することもできる。その場合
は、ツイン型焦電素子の片側の素子を遮蔽板で隠した
り、配置を工夫することによりシングル型焦電素子と同
様の効果が得られる。
【0041】
【発明の効果】以上説明したように、第一、第二、第
三、第四、第五、第六、第七、第八、また第九の発明に
よれば、障害物が取り付けられる際の赤外線エネルギー
量の変化を検知して、障害物を検知することから、障害
物検知センサに受動型赤外線センサを用いることができ
るようになるので、従来技術のように、能動型の赤外線
センサを用いた場合に比べ、発光素子と受光素子の二つ
の素子ではなく、一つの受光素子で済むので、装置コス
トやランニングコストを抑えることができる。
【0042】また、第二、第三、第四、第五、第六、第
七、第八、また第九の発明によれば、更に、障害物検知
センサの障害物検知視野を浅くする手段が簡単に得ら
れ、装置コストを更に抑えることができる。
【0043】また、第八、また第九の発明によれば、更
に、回動部を回転させることにより、検知視野、及び障
害物検知視野を回転移動させることができる。
【0044】また、第九の発明によれば、更に、負の焦
点を有するレンズは集光ミラーの開口部を利用して設け
られるので、レンズを保持したり回転移動させたりする
ための特別な部品を必要とせず、構造が簡単となり、装
置を安価に製造できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施形態に係る検知装置全体を示
す概略断面図である。
【図2】図1の障害物検知センサの部分を示す拡大図で
ある。
【図3】図1のセンサカバーを開いた状態の詳細な図で
ある。
【図4】図3の要部を拡大する図である。
【図5】図2の障害物検知センサの信号を処理する処理
回路である。
【図6】この発明の他の実施形態に係る検知装置全体を
示すもので、図1に対応する図である。
【図7】この発明の更に他の実施形態に係る検知装置全
体を示すもので、図1に対応する図である。
【図8】図7の要部を拡大するもので、図4に対応する
図である。
【図9】図8の侵入者検知センサおよび障害物検知セン
サの信号を処理する処理回路である。
【図10】この発明の更に他の実施形態に係る検知装置
示すもので、図4に対応する図である。
【図11】この発明の更に他の実施形態に係るもので、
図5に対応する図である。
【図12】この発明の更に他の実施形態に係るもので、
図5に対応する図である。
【図13】従来例を示すもので、図1に対応する図であ
る。
【符号の説明】
5 装置ベース 7 センサカバー 9 回路基板 11 侵入者検知センサ 13 障害物検知センサ 14 集光ミラー 15 検知視野 17 フレネルレンズ 19 焦電素子 21 障害物検知視野 25 回動部 33 侵入者検知センサ
用回路基板 35 シールドケース 53 開口部

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 人体から放射される赤外線を透過する透
    過窓と、この透過窓を透過した赤外線を検知する侵入者
    検知センサと、前記侵入者検知センサ近傍の障害物を検
    知する障害物検知センサとしての受動型赤外線センサ
    と、前記侵入者検知センサ近傍の障害物だけを検知する
    ために前記受動型赤外線センサの障害物検知視野を浅く
    する手段と、を有してなる検知装置。
  2. 【請求項2】 前記障害物検知視野を浅くする手段は、
    負の焦点を有する光学系手段であることを特徴とする請
    求項1に記載の検知装置。
  3. 【請求項3】 前記負の焦点を有する光学系手段は、負
    の焦点を有するレンズまたはミラーであることを特徴と
    する請求項2に記載の検知装置。
  4. 【請求項4】 前記障害物検知視野を浅くする手段は、
    レンズまたはミラーの表面を粗くして赤外線の乱反射を
    起こさせる光学系手段であることを特徴とする請求項1
    に記載の検知装置。
  5. 【請求項5】 前記障害物検知視野を浅くする手段は、
    前記受動型赤外線センサからの電気信号を処理する処理
    回路内で、検知感度を低く設定する設定手段であること
    を特徴とする請求項1に記載の検知装置。
  6. 【請求項6】 前記障害物検知センサとしての前記受動
    型赤外線センサは、焦電素子、サーモパイル、またはサ
    ーミスタボロメータを用いるものであることを特徴とす
    る請求項1、2、3、4、または5に記載の検知装置。
  7. 【請求項7】 前記侵入者検知センサは、受動型赤外線
    センサ、能動型反射式赤外線センサ、ドップラー式超音
    波センサ、またはドップラー式マイクロ波センサである
    ことを特徴とする請求項1、2、3、4、5、または6
    に記載の検知装置。
  8. 【請求項8】 前記侵入者検知センサ、および前記障害
    物検知センサとしての前記受動型赤外線センサは、とも
    に焦電素子を用いるもので、検知視野の方向を変えるた
    め装置ベースに対し回動可能に設けられた回動部に搭載
    されていることを特徴とする請求項1、2、3、4、
    5、6、または7に記載の検知装置。
  9. 【請求項9】 前記回動部には、前記侵入者検知センサ
    としての受動型赤外線センサへ、前記人体から放射され
    前記透過窓を透過した赤外線を集光する集光ミラーが設
    けられ、この集光ミラーの一部には、前記人体からの赤
    外線の光路を横切って障害物方向からの赤外線を前記障
    害物検知センサとしての前記受動型赤外線センサへ導く
    ために、開口部が形成され、この開口部に前記負の焦点
    を有するレンズが設けられていることを特徴とする請求
    項8に記載の検知装置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010530974A (ja) * 2007-06-22 2010-09-16 インテル・コーポレーション 感知可能な動き検出器
KR101545294B1 (ko) 2012-11-30 2015-08-19 한화테크윈 주식회사 마이크로파 센서
KR102396495B1 (ko) * 2021-08-30 2022-05-12 주식회사 오토리모 초음파 도플러 방식 기반의 재실감지 센서

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