JP3685251B2 - 球状シリカ粉末の製造方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、半導体封止材用フィラー等として使用される球状シリカ粉末の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
シリカ粉末は半導体封止材フィラーとして用いられているが、近年の半導体の高集積度に伴い、封止材の充填性の向上が求められ、球状の溶融シリカ粉末が不可欠となっている。シリカ粉末をバーナー火炎中に導入し、球状の溶融シリカ粉末を製造する方法については、特開平1−17068号公報(特許第2670628号)、特開平10−95607号公報などに記載されているようにシリカ原料粉末を可燃性ガスと酸素の燃焼火炎に通して溶融し、球状化する方法が知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
一般に、原料のシリカ粉末をプロパン等の可燃性ガスと酸素ガスで形成したバーナー火炎に導入し、燃焼火炎より熱を与え、溶融、球状化する方法が用いられているが、シリカ粉末を溶融するには溶融温度以上にする火力が必要であり、更には広い粒度分布をもったシリカ粉末を均一に溶融するには、火炎長を長くすることが必要となり、原料シリカの溶融に必要な理論熱量に対して過剰の熱量を発生する可燃性ガスが用いられている。
【0004】
しかし、可燃性ガス、酸素ガスを大量に使用すると、熱エネルギー効率が低下するのみならず、コストが高くなり、経済性に劣る欠点がある。一方、火力を抑えた燃焼火炎では火炎長が短くなるため、微細なシリカ粉末では熱容量が小さく火炎内での滞留時間も長いことから、球状化できるが、粒子径の大きいシリカ粉末では熱容量が大きく、火炎中での滞留時間が短くなり、球状化が困難となる。以上のことから、半導体封止材フィラーに好適な範囲にある任意の粒子径の球状溶融シリカ粉末を製造するにあたって、可燃性ガスを少なくし、熱エネルギー効率を向上し、経済性に優れた製造方法が望まれていた。
【0005】
本発明は上記要望に応えたもので、半導体封止材用フィラー等として好適な球状の溶融シリカ粉末を経済性よく製造することができる球状シリカ粉末の製造方法を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段及び発明の実施の形態】
本発明者は、上記目的を達成するため、シリカ粉末を火炎中に導入し、該火炎中で連続的に溶融し、球状化する方法について種々検討した結果、ハロゲン原子を含まないシロキサン又はアルコキシシランの酸化燃焼による火炎を補助火炎として用いることにより、発熱が増強され、可燃性ガスを少なくできると共に、火炎温度が高くなり、火炎長さが長くなり、更にはシロキサン又はアルコキシシランの燃焼により生成するシリカ核粒子がシリカ粉末表面に合体成長し、球状化が促進されることなどから、熱エネルギー効率が向上し、経済性に優れることを確認して本発明を完成させた。
【0007】
即ち、本発明は、平均粒子径0.3〜40μmのシリカ粉末を可燃性ガスにより形成したバーナー火炎中に導入し、該火炎中で連続的に溶融し、球状化させるに当り、補助火炎発生源としてハロゲンを含まないシロキサン及び/又はアルコキシシランを火炎中に導入することを特徴とするシリカ粉末の製造方法を提供する。
【0008】
以下、本発明につき更に詳しく説明する。
本発明の球状シリカ粉末の製造方法は、シリカ粉末を可燃性ガスにより形成したバーナー火炎中に導入し、該火炎中で連続的に溶融し、球状化させるものである。
【0009】
ここで、原料のシリカ粉末は、高純度の製品を得るためには純度99.9%以上のものを使用することがよいが、特に純度に限定はない。
【0010】
また、原料のシリカ粉末としては、平均粒子径0.3〜40μm、特に0.3〜30μmのものを使用する。この場合、半導体封止材フィラーとして有用な製品となるに適した球状シリカ粉末の粒子径に制御するには、原料シリカ粉末の粒子径は製品シリカ粉末より小さなものを用いる。原料のシリカ粉末は微粉のため凝集しているが、気流中で解れ、分散できる粒子径であればよい。原料のシリカ粉末は、粉砕などにより粒度が調整できる結晶性シリカ、溶融シリカ、石英のほか、合成シリカを用いることもできる。合成シリカは通常微粉末であるが、平均粒子径が0.3μm以上であれば気流中で凝集が解れ、使用できる。一方、粗大粒子は溶融、球状化に必要な熱量が大きいし、小粒子に比べて火炎中落下が速いので、火炎内の滞留時間が短くなり、球状化効率が低下する。
【0011】
原料シリカ粉末は酸素ガス又は空気により同伴され、バーナーを通して火炎中に導入されるが、本発明におけるシリカ粉末を火炎中で溶融する方法は公知の方法に準じて行われる。従って、バーナー火炎の燃料ガスとしてはプロパン等の炭化水素ガス又は水素ガスが用いられ、支燃性ガスは酸素又は空気などの酸素含有ガスが用いられる。
【0012】
ここで、シリカの融点は形態により異なるが、結晶質のクリストバライトでは1,723℃、石英でも1,423℃であり、原料の二酸化ケイ素粉末を溶融、球状化するにはこれらの融点以上の火炎温度をもち、シリカ粉末の溶融に必要な熱量をもった高温、高熱量の火炎を形成することが必須となる。燃料ガスとしてプロパンガス又は水素ガスを用いた燃焼反応、燃焼熱は
C3H8(g)+5O2(g)→3CO2(g)+4H2O(g) △HR=-488kcal/mol
H2(g)+1/2O2(g)→H2O(g) △HR=-57.8kcal/mol
となるが、余剰ガスの顕熱、壁面を通しての除熱などにより火炎が冷やされるため、これらの燃料ガスのみでシリカ粉末を完全に溶融、球状化するには過剰に供給することが不可欠となり、経済的に不利である。
【0013】
本発明は、このような点から、補助火炎源としてハロゲンを含まないシロキサン又はアルコキシシランを使用し、これを火炎中に導入する。
【0014】
ここに使用されるシロキサンは、ハロゲンを含まない下記一般式(1)
(R13SiO[SiR23O]mSi(R13 (1)
(式中、R1,R2,R3は互いに同一でも異なっていてもよく、一価炭化水素基、アルコキシ基又は水素原子を示し、m≧0の整数である。)
で表される直鎖状オルガノシロキサン、下記一般式(2)
[SiR23O]n (2)
(式中、R2,R3は上記と同様の意味を示し、n≧3の整数である。)
で表される環状オルガノシロキサン又はこれらの混合物が挙げられる。
【0015】
ここで、R1〜R3の一価炭化水素基としては、炭素数1〜6のアルキル基、ビニル基等のアルケニル基やフェニル基などが挙げられるが、中でもメチル、エチル、プロピル等の低級アルキル基、特にメチル基が好ましい。アルコキシ基としてはメトキシ、エトキシ等の炭素数1〜6のものが挙げられるが、特にメトキシ基が好ましい。mは、m≧0の整数であるが、好ましくは0〜100の整数である。また、nは、n≧3の整数であるが、好ましくは3〜7の整数である。
【0016】
上記オルガノシロキサンとしては、例えばヘキサメチルジシロキサン、オクタメチルトリシロキサン、オクタメチルシクロテトラシロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサンなどが挙げられる。
【0017】
一方、アルコキシシランとしては、下記一般式(3)
1 pSi(OR24-p (3)
(式中、R1,R2は上記と同様の意味を示すが、特に一価炭化水素基であることが好ましく、またpは0,1,2又は3である。)
で表されるものが挙げられる。
【0018】
上記シロキサン及びアルコキシシランは、その1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。これらのシロキサン及びアルコキシシランは精製して得られたものが好ましく、金属等の不純物を含まず高純度であり、ハロゲンを含まないことから腐食性のガスが発生せず、燃焼炉内及び排気系に特殊材質を必要とせず、排ガス処理も容易であり、補助火炎として好適である。
【0019】
上記シロキサン及びアルコキシシランは、分子中に炭化水素基、アルコキシ基を多く含むため、大きな燃焼熱が得られる。例えば、ヘキサジメチルシロキサン、オクタメチルシクロテトラシロキサン、テトラメトキシシランの燃焼反応、燃焼熱は
Figure 0003685251
となり、この大きな燃焼熱が利用できる。また、シロキサン又はアルコキシシランは燃料ガスの火炎により熱を受け、蒸発、熱分解を伴いながら酸化燃焼するため燃焼火炎が長くなり、原料シリカ粉末が火炎内で滞留する時間が長くなるため、シリカ粉末の溶融、球状化が促進される。かつ、シロキサンやアルコキシシランの酸化燃焼により生成するシリカ粉末は、原料のシリカ粉末の溶融品と合体、一体化するため、製品粉末として回収される。
【0020】
この場合、シロキサン及び/又はアルコキシシランの供給量は、これと燃料ガスの燃焼により形成した火炎により原料シリカ粉末の溶融、球状化に必要な温度と熱量を与えるように供給すればよい。熱エネルギー効率から、必要熱量の多くをシロキサン又はアルコキシシランの燃焼熱で賄うことが好ましいが、燃料ガスは少なくともシロキサン又はアルコキシシランを安定に燃焼させるための助燃ガスとして供給することがよく、モル基準でシロキサン又はアルコキシシラン対燃料ガスの比が1:3〜10:1の範囲がよく、好ましくは1:2〜7:1がよい。一方、シロキサン又はアルコキシシランの燃焼により生成する微細なシリカ核粒子が原料のシリカ粉末の表面を覆い一体化し、球状化するが、シロキサン又はアルコキシシランが多くなりすぎると、過剰の微細シリカが結合材となり、原料シリカ粒子の融着ネッキングが生じ、球状化が阻害されるため、シロキサン又はアルコキシシランの燃焼により生成するシリカの量が原料シリカより少なくなるようにシロキサン又はアルコキシシランの供給量を調整することが好ましい。
【0021】
これらのシロキサン又はアルコキシシランは、液状で噴霧ノズルを用いて微細液滴に噴霧し、火炎に導入し、燃焼するか、又はシロキサン、アルコキシシランを加熱し、その蒸気を火炎に導入し、燃焼すればよい。液状で噴霧ノズルを通して噴霧する方法は、液自身の圧力による方法、空気又はスチームなどの噴霧媒体を用いる方法、遠心力による方法のいずれでもよい。噴霧されたシロキサン又はアルコキシシランの液滴は助燃ガスの燃焼火炎又は自己燃焼火炎により熱を受け、液滴の蒸発又は熱分解を伴いながら酸化燃焼する。噴霧したシロキサン又はアルコキシシランの液滴を完全に蒸発、熱分解させて燃焼するには液滴径を微細にすることがよく、液滴径は100μm以下、好ましくは50μm以下とすることがよく、そのためシロキサンの25℃の粘度は500cs以下、好ましくは200cs以下がよい。また、シロキサン又はアルコキシシランを蒸気で火炎に導入する方法においては、シロキサン又はアルコキシランを加熱し、窒素などの不活性ガスでバブリングし、同伴する方法、又はシロキサン、アルコキシシランの過熱蒸気を窒素などの不活性ガスと混合し供給する方法のいずれでもよい。また、シロキサン又はアルコキシシランを火炎に導入する方法は原料のシリカ粉末を導入する同一のバーナーから導入する方法、又は別のバーナーから導入する方法のいずれでもよい。
【0022】
燃料ガスの燃焼火炎とシロキサン又はアルコキシシランの補助火炎による複合火炎を形成するために、支燃性ガスとして酸素含有ガスをバーナーからの原料シリカ粉末を分散、同伴するキャリアガスも含めて燃焼に必要な理論酸素量以上で供給するが、不足するときは外気の空気をバーナーに沿って周囲から取り込み補ってもよい。酸素量が不足すると不完全燃焼となり、カーボン、一酸化炭素などが製品に混入又は排気ガス中に含まれるため、安全面、品質面で好ましくない。一方、あまり過剰になると、火炎温度が低下するため、バーナーから供給する酸素分と外気吸入空気の酸素分を合わせた酸素量は理論当量以上、4倍以下、好ましくは1.2倍以上、3.5倍以下がよい。
【0023】
このように、シロキサン又はアルコキシシランを補助火炎として用いた複合火炎では、
(1)シロキサン又はアルコキシシランの大きな燃焼熱により火炎温度が高くなり、原料シリカを溶融球状化するための十分な熱が与えられる、
(2)シロキサン又はアルコキシシランと助燃ガスの複合火炎により、燃焼火炎が長くなり、原料シリカ粉末が火炎内で滞留する時間が長くなる、
(3)シロキサン又はアルコキシシランの燃焼により生成したシリカが原料シリカと合体、一体化するなどの効果により、シリカ粉末の溶融、球状化が促進される
という有利性が与えられる。更に、
(4)燃料ガスを減らすことができる、
(5)シロキサン又はアルコキシシランの燃焼により生成するシリカは全て製品として回収されるなどにより、熱エネルギー効率、経済性に優れる
という有利性が与えられる。
【0024】
なお、煙道の燃焼排ガスから製品粉末を回収するには、サイクロン、バグフィルターなどの捕集器を適宜用いればよい。
【0025】
次に、本発明による球状の溶融シリカ粉末の製造方法で使用される製造装置を図面により説明する。図1、図2は製造装置の縦断面図を示したものであり、図1は、シロキサン又はアルコキシシランを液体でバーナーに導入し、噴霧燃焼する方法、図2は、シロキサン又はアルコキシシランを加熱し蒸気にしてバーナーに導入し、燃焼する方法である。図1において、原料シリカ粉末1は原料ホッパー2から定量供給機3で切り出され、キャリアガスで分散、同伴されて導入管4を通してバーナー10に供給される。一方、シロキサン又はアルコキシシラン5は、タンク6から定量ポンプ7で供給され、導入管9を通してバーナー10に供給される。原料のシリカ粉末1は、燃焼炉11に形成された燃料ガスとシロキサン又はアルコキシシランによる複合火炎12に導入され、火炎中で溶融し、シロキサン又はアルコキシシランの燃焼により生成したシリカと共に煙道13を経て、サイクロン14、バグフィルター16で分離捕集され、各々回収器15,17で回収される。排ガスは排風機18により排気される。図2においては、シロキサン5がバーナー10に導入される経路に蒸発器8を設けた以外は図1と同じである。
【0026】
【実施例】
以下、実施例及び比較例を示し、本発明を具体的に説明するが、本発明は下記の実施例に制限されるものではない。
【0027】
[実施例1]
図1に示した製造装置において、燃焼炉11は内径がφ400mm、高さが3,000mmのアルミナ断熱材を内張りしたステンレス製円筒管からなり、燃焼炉内の圧力は排風機で吸引して0.5kPaの負圧とし、バーナーからプロパンガスを0.5Nm3/時、酸素ガスを20Nm3/時で供給して火炎を形成した。次いで、このバーナーに平均粒子径15μm、純度99.6%の結晶シリカ粉末を20kg/時で定量供給機3により供給し、キャリアガスとしての酸素6Nm3/時で分散、同伴し、バーナー10を通して火炎内に導入し、一方、ヘキサメチルジシロキサンを定量ポンプ7により10kg/時で供給し、バーナーに取り付けられた噴霧ノズルから空気3Nm3/時により噴霧され、プロパンガスとシロキサンの燃焼による複合火炎を形成させて燃焼し、溶融したシリカ粉末を煙道で冷却し、捕集器で回収した。回収したシリカ粉末は純度99.6%であり、平均粒子径は22μmで、X線回折によりアモルファスであった。また光学顕微鏡で観察し、粒子形状解析装置(ニレコ社製、ルーゼックスF)にて粒子形状を解析した結果、粒子は全て、短径と長径の比が0.85以上の球状であった。
【0028】
[実施例2]
シロキサンの供給経路に蒸発器を設けた以外は実施例1と同じで、図2に示した製造装置を使用した。バーナーからプロパンガスを0.3Nm3/時、酸素ガスを22Nm3/時で供給して火炎を形成した。次いで、このバーナーに平均粒子径18μm、純度99.6%の結晶シリカ粉末を15kg/時で定量供給機により供給し、キャリアガスとしての酸素5Nm3/時で分散、同伴し、バーナーを通して火炎内に導入し、一方、ヘキサメチルジシロキサンを定量ポンプにより8kg/時で供給し、蒸発器で過熱蒸気とし、窒素ガス2Nm3/時と混合しバーナーに導入し、プロパンガスとシロキサンの燃焼による複合火炎を形成させて燃焼し、溶融したシリカ粉末を煙道で冷却し、捕集器で回収した。回収したシリカ粉末は純度99.6%であり、平均粒子径は20μmで、X線回折によりアモルファスであった。また、粒子形状解析装置にて粒子形状を解析した結果、粒子は全て、短径と長径の比が0.85以上の球状であった。
【0029】
[実施例3]
実施例1と同じ製造装置を使用し、燃焼炉内の圧力は排風機で吸引して0.6kPaの負圧とし、バーナーから水素ガスを1.5Nm3/時、酸素ガスを20Nm3/時で供給して火炎を形成した。次いで、このバーナーに平均粒子径20μm、純度99.6%の結晶シリカ粉末を10kg/時で定量供給機により供給し、キャリアガスとしての酸素6Nm3/時で分散、同伴し、バーナーを通して火炎内に導入し、一方、メチルトリメトキシシランを定量ポンプにより13kg/時で供給し、バーナーに取り付けられた噴霧ノズルから空気5Nm3/時により噴霧され、水素ガスとメチルトリメトキシシランの燃焼による複合火炎を形成させて燃焼し、溶融したシリカ粉末を煙道で冷却し、捕集器で回収した。回収したシリカ粉末は純度99.6%であり、平均粒子径は22μmで、X線回折によりアモルファスであった。また粒子形状を解析した結果、粒子は全て、短径と長径の比が0.83以上の球状であった。
【0030】
[比較例]
実施例1と同じ製造装置を使用し、補助火炎となるシロキサン又はアルコキシシランを用いないで、同じ燃焼熱となるようにプロパンガスを4.4Nm3/時、酸素ガスを28Nm3/時とした以外は炉内圧力、結晶シリカ粉末、キャリアガスの物性、供給量は同じで燃焼、溶融し、製品粉末を回収した。回収したシリカ粉末は平均粒子径17μm、純度99.6%、X線回折によりアモルファスと結晶質が混在した。また光学顕微鏡で観察すると、短径と長径の比が10μm以下では0.80以上のほぼ球状であったが、10μmから40μmで平均0.65で、角が丸みを帯びた程度であり、40μm以上は原料粒子とほぼ同じ形状をとどめていた。
【0031】
【発明の効果】
本発明によれば、シロキサン又はアルコキシシランを補助火炎源として用いることにより、酸化燃焼による発熱により火炎温度が上昇し、燃料ガスとシロキサン又はアルコキシシランの燃焼による複合火炎により火炎長が長くなり、シロキサン又はアルコキシシランの燃焼により生成したシリカ微粒子が原料のシリカ粒子と合体、一体化することなどによりシリカ粉末の溶融、球状化が促進され、これらは熱エネルギー効率がよく、経済性の優れた製造方法を達成できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に用いる製造装置の一例を示す概略断面図である。
【図2】本発明に用いる製造装置の他の例を示す概略断面図である。
【符号の説明】
1 原料シリカ粉末
2 原料ホッパー
3 定量供給機
4 導入管
5 シロキサン又はアルコキシシラン
6 シロキサン又はアルコキシシランのタンク
7 定量ポンプ
8 蒸発器
9 導入管
10 バーナー
11 燃焼炉
12 複合火炎
13 煙道
14 サイクロン
15 回収器
16 バグフィルター
17 回収器
18 排風機

Claims (3)

  1. 平均粒子径0.3〜40μmのシリカ粉末を可燃性ガスにより形成したバーナー火炎中に導入し、該火炎中で連続的に溶融し、球状化させるに当り、補助火炎発生源としてハロゲンを含まないシロキサン及び/又はアルコキシシランを火炎中に導入することを特徴とするシリカ粉末の製造方法。
  2. 前記ハロゲンを含まないシロキサン及び/又はアルコキシシランを蒸発又は液状噴霧させて燃焼させることを特徴とする請求項1記載の製造方法。
  3. ハロゲンを含まないシロキサン及び/又はアルコキシシランと燃料ガスとの比がモル比として1:3〜10:1である請求項1又は2記載の製造方法。
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