JP3683690B2 - 香料保持粉体及びそれを配合した組成物 - Google Patents

香料保持粉体及びそれを配合した組成物 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は香料保持粉体及び組成物、特にメソポーラス粉体を担体とした香料保持機構の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】
各種物質、例えば香料などは揮散あるいは変質しやすい物質であり、その長期安定保持のため、従来より各種の方法がとられている。例えば樹脂中に香料を分散保持させる方法、あるいはサイクロデキストリンなどの開口を有する物質に香料分子を包接させることにより香料の揮散速度を調整する方法などが挙げられるが、前者は室内用香料の保持用としては有効であるものの、例えば人に対して適用するのには不都合である。
この点で、後者の香料包接体は粉体ないしペースト状とすることも可能で、例えば人体などにも適用可能である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前記サイクロデキストリンなどを用いた方法では、経時的な香気強度の変化が生じるという課題があった。
本発明は前記従来技術の課題に鑑みなされたものであり、その目的は経時的な香料放出速度の変化が小さく、しかも長時間にわたって香料安定保持が可能な香料保持粉体及びそれを配合した組成物を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するために本発明者等が鋭意検討を行ったところ、特定の珪素/アルカリ金属比の珪酸塩を特定濃度下で反応させることにより、一定方向に伸長している微細径のメソ孔、すなわち直径2〜50nmの開口を有したメソポーラス粉体が得られ、これが香料の長期保持、放出速度の一定化を図り得ることを見いだし本発明を完成するに至った。前記目的を達成するために、本発明にかかる香料保持粉体は、酸化珪素を主成分とし、各孔の伸長方向が互いに平行関係を有するメソポーラス粉体に香料を保持させたことを特徴とする。
【0005】
また、本発明において、前記メソポーラス粉体が深さ50〜300nmの孔を有する塊状粉体であることが好適である。
また、本発明において、前記メソポーラス粉体が外径20〜200nmの棒状であり、かつ孔が棒の長さ方向に伸長していることが好適である。
また、本発明において、前記塊状粉体は、
0<SiO2/Y2O<2の珪酸塩(Y:アルカリ金属原子)を0.1〜1.2M濃度、カチオン性界面活性剤の存在下、pH11以上で溶解し、
pHを徐々に10.5以下とし、前記カチオン性界面活性剤で棒状ミセルを形成し、かつ珪酸を該棒状ミセル上に縮合させ、
前記縮合により形成された珪酸塩を外殻としたミセル状縮合物よりカチオン性界面活性剤を除去して形成されることが好適である。
【0006】
また、本発明において、前記棒状粉体は、
0<SiO2/Y2O<2の珪酸塩(Y:アルカリ金属原子)を0.3〜1.2M濃度、カチオン性界面活性剤の存在下、pH11以上で溶解する溶解工程と、pHを30分以内に10.5以下とし、前記カチオン性界面活性剤で棒状ミセルを形成し、かつ珪酸を該棒状ミセル上に縮合させ、
前記縮合により形成された珪酸塩を外殻としたミセル状縮合物よりカチオン性界面活性剤を除去して形成されることが好適である。
また、本発明にかかる組成物は、前記香料保持粉体を含むことを特徴とする。
【0007】
【発明の実施の形態】
本発明者らは、酸化珪素を主成分としたメソポーラス粉体に着目し、以下のような試験を行った。
すなわち、メタ珪酸ナトリウム(Na2SiO3)0.5mol(0.5M)と、ベヘニルトリメチルアンモニウムクロライド(BTC)0.1mol(0.1M)を1lのイオン交換水に溶解させた。このときの温度は70℃とし、溶解直後に2N−塩酸を120ml/minの流速で添加し、pHを8〜9に調整した。この後、濾過、水洗を行い、700℃にて3時間焼成して棒状メソポーラス粉体を得た。
【0008】
この棒状メソポーラス粉体、及びβ−シクロデキストリン(β−CD)を用い、リナロール(香料)の保持体を形成した。
これらの保持体を40℃恒温槽に放置し、ヘッドスペース部のリナロール濃度をGC−MASにより測定した。
結果を図1に示す。なお、リナロール濃度はピーク面積値で示した。
【0009】
同図より明らかなように、リナロール単体の場合には放置日数の経過と共に急速に減少する。これに対し、担体としてβ−CDを用いた場合には、放置後1週間程度で最低となり、その後約1ヶ月後まで徐々に上昇し、さらに時間が経過すると濃度が低減する。この変化は、単に香料の揮散速度の変動というよりも、β−CDの分解ないし変性も影響していると考えられる。
一方、本発明にかかる棒状メソポーラス粉体を担体として用いた場合には、約3日で定常状態に達し、その後の濃度変化はほとんど生じない。
【0010】
さらに注目すべきことは、本発明にかかる香料保持粉体に対し水を加えると、ヘッドスペース中の香料濃度が急激に上昇すること、すなわち揮散速度が変化することである。この原因については不明な点もあるが、本発明で用いられるメソポーラス粉体のメソ孔は均一な開口径を有しており、その中に香料が保持されてしまうと、香料と外気との接触面積は香料の増減にかかわらずメソ孔開口面積とほぼ一致し、揮散速度が一定となると共に、水が注入された場合には、メソ孔内部の親水性が比較的高いために香料と水が置換し、香料がメソ孔外部に押し出されるためと考えられる。
なお、本発明において特に好適に用いられるメソポーラス粉体は、珪酸をアルカリにより溶解させた場合の、水溶性成分の挙動について検討を行った結果得られたものである。。
【0011】
そして、本発明者らが検討を進めたところ、0<SiO2/Na2O<2とし、溶解状態にある珪酸イオンを四級アンモニウム塩ミセル上に縮合させることにより、極めて均質性の高いメソポーラス粉体が得られることが明らかとされた。
前記SiO2/Y2Oが2を越えると、最終的に得られた粉体のメソ孔の均一性が低下し好ましくない。この点で、一般にSiO2/Y2Oが2を越える水ガラスなどを原料として用いた場合、カチオン性界面活性剤を共存させると白濁し、溶解状態を維持することができず、均質なメソポーラス粉体を得ることができない。このようにSiO2/Y2Oが2以上の組成よりメソポーラス粉体を形成する技術として特表平5−503499に示すものがあるが、これは実質的にアルミニウム化合物共存のメソポーラス粉体を調製する技術であり、アルミニウム化合物による触媒活性により香料が変性するおそれがあり、好ましくない。
なお、珪酸塩濃度が特定範囲にあることで、塊状ないし棒状のメソポーラス粉体を調製することができるが、これらのうちでは香料保持能力の点で特に棒状体が好ましい。
【0012】
以下、本発明の好適な実施形態を説明する。
珪酸塩
本発明において用いられるメソポーラス粉体を製造する際の珪酸塩は、0<SiO2/Y2O<2 (Y:アルカリ金属原子)のものであり、前記アルカリ金属原子としては特にNaあるいはKが入手しやすさなどの点で好適である。
前記珪酸塩は、各種の「ケイ素を含有する物質」を例えばNaOHなどのアルカリと反応させることにより形成することができる。
前記「ケイ素を含有する物質」としては、酸化ケイ素、珪酸塩、シリコンアルコキシド、水ガラスなどが挙げられる。
珪酸塩としては、Na2SiO3、Na4SiO4等が等が挙げられる。
【0013】
また、シリコンアルコキシドとしては、テトラメチルオルトシリケート、テトラエチルオルトシリケートなどが挙げられるが、これら単独での反応性は低いため、たとえば珪酸塩とともに用いられることが好適である。。
また、水ガラスとしては、例えばJIS1号、JIS2号、JIS3号などが挙げられる。
なお、これらの「珪素を含有する物質」は、そのほとんどはSiO2/Na2Oが2.0を越えており、後述するカチオン界面活性剤が存在すると、溶解状態を維持することができず、均質なメソポーラス粉体を形成することが困難である。そこで、たとえば水酸化ナトリウムなどのアルカリ剤を加え、溶解することにより0<SiO2/Y2O<2と表示され得る珪酸塩を得ることが必要である。
【0014】
なお、本発明において用いられる珪酸塩は、SiO2/Na2O<0.5の場合には、メソポーラス粉体の形成自体には支障無いが、アルカリ剤が過剰で無駄を生じる。また、2≦SiO2/Na2Oの場合には、その水溶液は白濁状態で完全な溶解状態にはなりにくく、均質なメソポーラス粉体の形成自体が困難となる。このため、本発明においては0<SiO2/Y2O<2、特に好ましくは0.5≦SiO2/Y2O≦1.9が好ましい。
【0015】
カチオン性界面活性剤
一方、カチオン性界面活性剤としては、四級アンモニウム塩が好ましい。
この四級アンモニウム塩としては、
アルキル系四級アンモニウム塩[R4N]X、及び
環式四級アンモニウム塩
【0016】
【化1】
Figure 0003683690
なお、上記各アンモニウム塩において、
R:H,アルキル基、アリル基、ベンジル基、フェニル基、水酸基、ヒドロキシアルコキシル基
X:Cl-,Br-,I-,NO3 -
等の構造を有するものが例示される。
【0017】
これらの四級アンモニウム塩は、水溶液中でpHを10.5以下とすることによりミセルを形成することが必要である。
なお、前記四級アンモニウム塩のRが炭素数18を越えるアルキル基であると、特に棒状を形成しやすい。
また、四級アンモニウム塩のRが炭素数18以下のアルキル基を用いる場合には、珪酸以外の酸残基、例えばCl-,Br-,I-との塩(NaClなど)を0.1〜3M共存させることにより、棒状としやすくなる。
また、本発明において特徴的なメソポーラス粉体の製造方法は、以下のようにように構成される。
【0018】
溶解工程
前記珪酸塩と、カチオン性界面活性剤を混合し、室温ないし両者が溶解する温度まで上昇させる。混合時のpHが11以下の場合、ないしSiO2/Na2O>2の場合には、アルカリ剤を添加し、pH11以上、かつSiO2/Na2O<2とする。
この反応に要する保持時間は、両者が溶解すれば昇温に要する程度の比較的短時間でよい。
【0019】
なお、珪酸塩に対するカチオン性界面活性剤の割合はモル比で好ましくは0.02〜1.0、特に好ましくは0.05〜0.3である。
珪酸塩に対しカチオン性界面活性剤がモル比で0.02未満の場合には、前記カチオン性界面活性剤の棒状ミセルの生成量が少なくなり、またモル比が1.0を越える場合には未反応カチオン性界面活性剤が大量に残存し、無駄となる。
【0020】
縮合工程
上記溶解工程で得られた溶液に対して、酸を添加してpHを10.5以下にする。
この結果、カチオン性界面活性剤ないしその球状ミセルが集合して棒状ミセルを形成する。また、pH11以上では溶解状態にあった珪酸イオンがpH10.5以下とすることで縮合し、前記カチオン性界面活性剤の棒状ミセルの外周に珪酸が配置される。
【0021】
除去工程
上記粉体が縮合した分散液を濾過し、その後カチオン性界面活性剤を除去する。この除去操作としては、水洗および焼成が挙げられる。この除去操作によりカチオン性界面活性剤が除去されメソポーラス粉体を得ることができる。
【0022】
SiO 2 /Y 2 Oの検討
まず、本発明において特徴的なSiO2/Y2Oについて検討を行った。
すなわち、試薬特級の水酸化ナトリウム(ナカライテスク社製)適量をイオン交換水1lに溶解し、市販品の二酸化ケイ素(Aerosil社製#200)300gを加え、撹拌する。この分散液を700℃にて5時間焼成して、珪酸ナトリウムを得た。
そして、本発明者らは表1に示すような各種SiO2/Na2Oの珪酸ナトリウムを調製し、それを原料としてメソポーラス粉体の製造を試みた。
【0023】
【表1】
Figure 0003683690
【0024】
なお、X線回折の測定も合せ行った。この測定には、日本電子製JDX−350を用い、CuKα線をX線源として2度(2θ)/分で行った。スリット幅は、1度−0.2mm−1度である。
この実験結果より、珪酸ナトリウムが溶解状態にあると、X線回折の結果からヘキサゴナル構造が形成されている。しかしながら、珪酸ナトリウムが完全に溶解しない状態ではヘキサゴナル構造が形成されない場合もあり、均質なメソ孔を有するメソポーラス粉体が得られない。
【0025】
上記表より明らかなように、SiO2/Na2Oは2.0未満が好ましく、この点で例えば水ガラスなど2.0以上のものをそのまま用いたのでは適正なメソポーラス粉体を製造することができないことが理解される。
そして、安定にヘキサゴナル構造を形成し、均質なメソ孔とするには、SiO2/Na2Oが1.9程度までが特に好適であった。
【0026】
珪酸塩濃度
本発明においてメソポーラス粉体を均質化するため、珪酸塩濃度の調整を行うことが好適である。
すなわち、メタ珪酸ナトリウム所定モルと、ベヘニルトリメチルアンモニウムクロライド(BTC)所定モルを1lのイオン交換水に溶解させた。このときの温度は70℃とし、溶解直後に2Nの塩酸水溶液を120ml/minの速度で加え、pHを8〜9に調整した。この後、ろ過・水洗を行い、700℃にて3時間焼成して粉末を得た。
【0027】
【表2】
Figure 0003683690
【0028】
同結果より明らかなように、珪酸濃度が0.15Mでは塊状のメソポーラス粉体となる。また1.5Mでは棒状ではあるものの開口がほとんど無くなる。
そして、本発明者らの検討により、珪酸塩濃度が0.1〜0.5Mで塊状のメソポーラス粉体となりやすく、また、0.3〜1.2Mで棒状メソポーラス粉体となりやすいことが確認された。なお、0.3〜0.5Mにおいては、両者の混在が確認され、後述する他の条件によりその存在比が変動した。
【0029】
以上の結果より、本発明においてメソポーラス粉体を形成するには、珪酸濃度は0.1〜1.2Mであることが好適で、さらに棒状メソポーラス粉体とするためには0.3〜1.2Mであることが好適である。
【0030】
pH調整用酸添加速度
本発明において粉体をメソポーラスに形成するため、前記縮合工程において添加するpH調整用酸の添加速度の調整を行うことが好適である。
すなわち、前記同様メタ珪酸ナトリウム0.5モルと、ベヘニルトリメチルアンモニウムクロライド(BTC)0.1モルを1lのイオン交換水に溶解させた(pH11.5)。このときの温度は70℃とし、溶解直後に2Nの塩酸水溶液にてpHを9に調整した。このときの2N−塩酸の添加速度を変化させた。この後、ろ過・水洗を行い、700℃にて3時間焼成して粉末を得た。
【0031】
【表3】
Figure 0003683690
【0032】
同結果より明らかなように、2N−塩酸添加速度が2ml/minでは塊状メソポーラスと、120ml/minでは棒状メソポーラス粉体となる。
さらに詳細な検討の結果、本発明において特に好ましい棒状メソポーラス粉体を得るには、前記条件での塩酸添加速度は10ml/min(pH所用時間30分以下)であることが好適である。
【0033】
pH調整用酸濃度
本発明において粉体を特に好適な棒状に形成するため、前記縮合工程において添加するpH調整用酸濃度の調整を行うことが好適である。
すなわち、前記同様、メタ珪酸ナトリウム0.5モルと、ベヘニルトリメチルアンモニウムクロライド(BTC)0.1モルを1lのイオン交換水に溶解させた(pH11.5)。このときの温度は70℃とし、溶解直後に各種濃度の塩酸水溶液を120ml/minにてpHを9に調整した。この後、前記同様ろ過・水洗を行い、700℃にて3時間焼成して粉末を得た。
【0034】
【表4】
Figure 0003683690
【0035】
同結果より明らかなように、0.2N−塩酸を用いると塊状メソポーラスとなり、2N−塩酸以上であると棒状メソポーラス粉体となる。そして、pH調整に要する時間でみると、やはり、30分以上となると塊状となり、30分以下では棒状となる傾向がある。そして、本発明の香料保持粉体としては、特に棒状メソポーラス粉体を用いた場合に、すぐれた香料保持効果を発揮しており、この点で棒状メソポーラス粉体とすることが好ましい。
【0036】
次に、下記表5のようなデオドラントパウダーを調製し、本発明にかかる香料保持粉体の効果を検証した。いずれの場合にも香料濃度は組成物中1%となるように調製した。
【表5】
Figure 0003683690
【0037】
なお、各試験例の製造においては、粉末をそれぞれヘンシェルミキサーに仕込み、均一に撹拌した後に残りの成分を添加し均一に混合した。混合物をアトマイザーで粉砕し、容器に圧縮成型しデオドラントパウダーを得た。
また、保存は、室温開放下で行った。
【0038】
以上の結果より明らかなように、本発明にかかる香料保持粉体を用いたデオドラントパウダーによれば、製品の香りはそれほど強くなく微香状態を維持するが、使用時には皮膚上の汗ないし皮脂と置換し、かなり強い香気を発揮する。
さらに本発明にかかるデオドラントパウダーによれば、皮脂の吸収作用があり、使用後のべたつきが良好に抑制された。
【0039】
次に本発明者等は、メソポーラス粉体と香料の比と、その効果の関係について検討した。
【表6】
Figure 0003683690
【0040】
上記表6より明らかなように、香料1重量部に対してメソポーラス粉体が0.01〜0.1重量部であると、粉体化は十分に可能であるが、保存中の香料揮散がやや進行しやすく、使用時の香りが、実用範囲ではあるものの、やや弱くなる。またメソポーラス粉体が30重量部を越えた場合もメソポーラス粉体の開口度が高くなりすぎるためか、やや香りが弱くなる傾向にある。
従って、香料とメソポーラス粉体の混合比は、重量比で1:0.5〜1:30程度が好ましい。
なお、本発明において用いられるメソポーラス粉体は優れた吸油性、吸水性を有することによる化粧くずれ防止効果を有している。
【0041】
本発明において、香料保持粉体を製造するには、前述のようにして得られたメソポーラス粉体に液状香料ないし液状化した香料を混練するのみでよい。また、物質の種類あるいは香料保持粉体が配合される系に応じてメソポーラス粉体の表面を疎水化、親水化処理することも好適である。
【0042】
【実施例】
以下、本発明のより具体的な実施例について説明する。
実施例1 塊状メソポーラス粉体の製造
試薬特級の水酸化ナトリウム(ナカライテスク社製)400gをイオン交換水1lに溶解し、市販品の二酸化ケイ素(Aerosil社製#200)300gを加えて撹拌する。この分散液を700℃にて5時間焼成して珪酸ナトリウム(NaSiO3)を得た。前記珪酸ナトリウム0.5molとステアリルトリメチルアンモニウムクロライド0.1molをイオン交換水1lに添加し、50℃にて溶解した。このときのpHは11.8であった。さらに、2N−HClを徐添し、pHを8.5に調整した。その後、濾過、水洗を5回繰り返し、アセトン洗浄して乾燥した。この乾燥粉末を700℃にて5時間焼成して塊状メソポーラス粉体を得た。
【0043】
実施例2 塊状メソポーラス粉体の製造
市販の無水メタ珪酸ナトリウム(ナカライテスク)0.5molとステアリルトリメチルアンモニウムクロライド0.1molをイオン交換水1lに添加し、70℃にて溶解した。このときのpHは11.75であった。さらに、2NのHClを徐添し、pHを8.5に調整した。その後、濾過・水洗を5回繰り返し、アセトン洗浄して乾燥させた。この乾燥粉末を700℃にて5時間焼成して塊状メソポーラス粉体を得た。
図9には、以上のようにして得た塊状メソポーラス粉体のTEM写真が示されている。同図には粉体中に平行に延びる開口が示されており、同様にして観察したところ、本発明においては開口深さが50〜300nmであった。
【0044】
実施例3 塊状メソポーラス粉体の製造
試薬特級の水酸化ナトリウム(ナカライテスク社製)30gをイオン交換水1lに溶解し、市販品の二酸化ケイ素(Aerosil社製#200)30gを加え、撹拌する。この溶解液にステアリルトリメチルアンモニウムクロライド0.1molを添加し、70℃で溶解した。このときのpHは11.5であった。さらに、2N−HClを徐添し、pHを8.5に調整した。その後、濾過・水洗を5回繰り返し、アセトン洗浄して乾燥した。この乾燥粉末を700℃にて5時間焼成して塊状メソポーラス粉体を得た。
ここで得られたメソポーラス粉体のX線回折図を図10に、窒素吸着等温線を図11に、開口径分布を図12に、それぞれ示す。
【0045】
図10より、回折強度はヘキサゴナル構造構造を示す4本の回折ピークを示している。また、図11に示す窒素吸着等温線の、相対蒸気圧(P/p0)=0.35付近の急峻な立ち上がりは開口径の均一性を示しており、より具体的には図12に示す開口径分布の通りである。
【0046】
次に、前記水酸化ナトリウムを等モルで水酸化カリウムに置き換えた以外、同様に製造したメソポーラス粉体のX線回折図を図13に示す。
同図より、水酸化ナトリウム以外のアルカリであっても本発明のメソポーラス粉体の製造に用い得ることが理解される。
【0047】
実施例4 塊状メソポーラス粉体の製造
市販の無水メタ珪酸ナトリウム(ナカライテスク)0.5molと、セチルトリメチルアンモニウムクロライド0.1molをイオン交換水1lに添加し、70℃にて溶解した。このときのpHは11.84であった。さらに、2NのHClを徐添し、pHを8.5に調整した。その後、濾過、水洗を5回繰り返し、アセトン洗浄して乾燥した。この乾燥粉末を700℃にて5時間焼成して塊状メソポーラス粉体を得た。
【0048】
実施例5 塊状メソポーラス粉体の製造
市販の無水メタ珪酸ナトリウム(ナカライテスク)0.5molとラウリルトリメチルアンモニウムクロライド0.5molをイオン交換水1lに添加し、70℃にて溶解した。このときのpHは11.92であった。さらに、2NのHClを徐添し、pHを8.5に調整した。その後、濾過・水洗を5回繰り返し、アセトン洗浄して乾燥した。この乾燥粉末を700℃にて5時間焼成して塊状メソポーラス粉体を得た。
【0049】
実施例6 塊状メソポーラス粉体の製造
市販のオルト珪酸ナトリウム(ナカライテスク)0.5molとステアリルトリメチルアンモニウムクロライド0.1mol及びフェニルトリメチルアンモニウムクロライド0.1molをイオン交換水1lに添加し、70℃にて溶解した。このときのpHは12.05であった。さらに、2NのHClを徐添し、pHを8.5に調整した。その後、濾過・水洗を5回繰り返し、アセトン洗浄して乾燥した。この乾燥粉末を700℃にて5時間焼成して塊状メソポーラス粉体を得た。
【0050】
実施例7 塊状メソポーラス粉体の製造
市販の水ガラス(SiO2/Na2O=2.0)500gとイオン交換水500gの混合液にステアリルトリメチルアンモニウムクロライド0.5molを添加し70℃にて溶解した。このときのpHは11.68であった。さらに、2NのHClを徐添し、pHを8.5に調整した。その後、濾過・水洗を5回繰り返し、アセトン洗浄して乾燥した。この乾燥粉末を700℃にて5時間焼成して塊状メソポーラス粉体を得た。
【0051】
実施例8 塊状メソポーラス粉体の製造
SiO230gと、ステアリルトリメチルアンモニウムクロライド0.1molをイオン交換水1lに分散・溶解し、2gのNaOHを添加して溶解させ、70℃にて3時間撹拌した。このときのpHは11.23であった。さらに、2NのHClを徐添し、pHを8.5に調整した。その後、濾過・水洗を5回繰り返し、アセトン洗浄して乾燥した。この乾燥粉末を700℃にて5時間焼成して塊状メソポーラス粉体を得た。
【0052】
以上の各実施例により製造されたメソポーラス粉体の物性を以下の表7に示す。
【表7】
Figure 0003683690
【0053】
実施例9 棒状メソポーラス粉体の製造
メタ珪酸ナトリウム(Na2SiO3)0.5molと、ベヘニルトリメチルアンモニウムクロライド(BTC)0.1molを1lのイオン交換水に溶解させた。このときの温度は70℃とし、溶解直後に2N−塩酸を120ml/minの流速で添加し、pHを8〜9に調整した。この後、濾過、水洗を行い、700℃にて3時間焼成して粉末を得た。
ここで得られた棒状メソポーラス粉体のX線回折図を図14に、窒素吸着等温線を図15に、開口径分布を図16に、それぞれ示す。
【0054】
図14より、回折強度はヘキサゴナル構造を示す4本の回折ピークを示している。また、図15示す窒素吸着等温線の、相対蒸気圧(P/p0)=0.45付近の急峻な立ち上がりは開口径の均一性を示しており、より具体的には図16に示す開口径分布の通りである。
そして、同様な方法で塊状、棒状メソポーラス粉体の調製を行った場合の対比を示す。
【0055】
【表8】
Figure 0003683690
上記表8より明らかなように、棒状メソポーラス粉体は比表面積は塊状メソポーラス粉体よりも小さいにも関わらず吸油量が大きく、優れた吸油特性も合せ有していることが理解される。
【0056】
実施例10 棒状メソポーラス粉体の製造
メタ珪酸ナトリウム(Na2SiO3)0.5〜1.2mol、ベヘニルトリメチルアンモニウムクロライド(BTC)0.05〜0.24molを1lのイオン交換水に溶解させる。このときの温度は70℃とし、溶解直後に2N−塩酸にてpHを8〜9に調整した。この後、濾過、水洗を行い、700℃にて3時間焼成して棒状メソポーラス粉体を得た。
なお、Na2SiO3/BTC=1/0.1ないし1/0.2とした。
この範囲内では、いずれも棒状メソポーラス粉体を調製することができた。
【0057】
実施例11 棒状メソポーラス粉体の製造
メタ珪酸ナトリウム(Na2SiO3)0.5〜1.2mol、ステアリルトリメチルアンモニウムクロライド(STC)0.05〜0.24mol及び塩化ナトリウム(NaCl)0.5〜2molを1lのイオン交換水に溶解させる。以後、前記実施例10と同様にして棒状メソポーラス粉体を得た。
なお、Na2SiO3/STC/NaCl=1/0.1/1〜4ないし1/0.2/1〜2とした。
この範囲内では、いずれも棒状メソポーラス粉体を調製することができた。
【0058】
実施例12 棒状メソポーラス粉体の製造
メタ珪酸ナトリウム(Na2SiO3)0.5〜1.2mol、ステアリルトリメチルアンモニウムクロライド(STC)0.05〜0.24mol及び臭化ナトリウム(NaBr)0.5〜2molを1lのイオン交換水に溶解させる。以後、前記実施例10と同様にして棒状メソポーラス粉体を得た。
なお、Na2SiO3/STC/NaBr=1/0.1/1〜4ないし1/0.2/1〜2とした。
この範囲内では、いずれも棒状メソポーラス粉体を調製することができた。
【0059】
実施例13 棒状メソポーラス粉体の製造
オルト珪酸ナトリウム(Na4SiO4)0.5〜1.2mol、ベヘニルトリメチルアンモニウムクロライド(BTC)0.05〜0.24molを1lのイオン交換水に溶解させる。以後、前記実施例10と同様にして棒状メソポーラス粉体を得た。
なお、Na4SiO4/BTC=1/0.1〜1/0.2とした。
この範囲内では、いずれも棒状メソポーラス粉体を調製することができた。
【0060】
実施例14 棒状メソポーラス粉体の製造
メタ珪酸ナトリウム(Na2SiO3)0.5〜1.2mol、ベヘニルトリメチルアンモニウムクロライド(BTC)0.05〜0.24mol及び二酸化ケイ素(SiO2)0〜0.5molを1lのイオン交換水に溶解させる。この後、前記実施例10と同様にして棒状メソポーラス粉体を得た。
なお、Na2SiO3+SiO2<1.3molとした。
この範囲内では、いずれも棒状メソポーラス粉体を調製することができた。
【0061】
実施例15 棒状メソポーラス粉体の製造
メタ珪酸ナトリウム(Na2SiO3)0.5〜1.2mol、ステアリルトリメチルアンモニウムブロマイド(STB)0.05〜0.24mol及び臭化ナトリウム(NaBr)0.2〜2molを1lのイオン交換水に溶解させる。以後、前記実施例10と同様にして棒状メソポーラス粉体を得た。
なお、Na2SiO3/STB/NaBr=1/0.1/1〜4ないし1/0.2/1〜2とした。
この範囲内では、いずれも棒状メソポーラス粉体を調製することができた。
【0062】
また、本発明に従って製造された棒状メソポーラス粉体は、前述したように極めて吸油性が高く、例えば化粧品などの皮膚外用剤に配合すると、皮脂を適宜吸着し、皮膚上での保持力を向上させることができる。
このように皮膚外用剤中へ香料保持粉体を配合する場合の配合量は、化粧料の形態に応じて任意であり、一般的には0.1〜80重量%である。乳化、分散系の製品の場合には0.1〜10重量%が一般的であり、粉末状あるいは粉末プレスド系の製品の場合には0.1〜70重量%が一般的である。
【0063】
また、上記の香料保持粉体に加え、外用剤に一般的に配合されるその他の成分を本発明の効果を損なわない質的、量的範囲で配合することができる。例えば保湿剤、ワックス、顔料、油分、界面活性剤、防腐剤、酸化防止剤、キレート剤、アルカリ、水溶性高分子、油溶性高分子、粘土鉱物などを挙げることができる。以下、本発明の一例としての香料保持粉体を配合した化粧料の具体的配合例を説明する。
【0064】
配合例1 口紅
ポリエチレンワックス 3%
セレシンワックス 10
カルナバロウ 2
キャンデリラロウ 5
流動パラフィン 30
ヒマシ油 15
ジ−2−ヘプチルウンデカン酸グリセリン 20
オリーブ油 11
赤色酸化鉄 0.2
赤色202号 1.8
香料保持粉体 2
<製法>
油分およびワックスを85〜90℃にて加熱溶解し、このものに顔料を加えて分散する。直ちに減圧脱気し、所定の容器に移し、冷却固化して口紅を得た。
この口紅は塗布後に落ちにくいものであった。
【0065】
配合例2 プレス状アイシャドー
タルク 26
マイカ 35
チタンコーティッドマイカ 20
流動パラフィン 2.8
ジメチルポリシロキサン(6cs) 2
香料保持粉体 5
ソルビタンモノオレート 1
群青 8
赤色201号 0.2
<製法>
チタンコーティッドマイカを除く粉末をヘンシェルミキサーで混合した後、油分、界面活性剤を加え、パルベライザーにて粉砕した。さらにチタンコーティッドマイカを加え、ヘンシェルミキサーにて均一に混合した。このものを所定の中皿に圧縮成型してアイシャドーを得た。
【0066】
配合例3 ベビーパウダー
香料保持粉体 40
タルク 58.7
クエン酸 0.2
ベンガラ 0.01
流動パラフィン 1
香料 0.09
<製法>
クエン酸を99%アルコールに溶解し、タルクに添加しヘンシェルミキサーで混合後、80℃にてアルコールを除去する。さらに残部を加え、アトマイザーにて粉砕する。所定の容器にそのまま移しベビーパウダーを得る。
【0067】
配合例4 乳化ファンデーション
ステアリン酸 0.7
イソプロピルミリステート 4
スクワラン 22
ポリオキシエチレン(10モル)ステアリルエーテル 2
セチルアルコール 0.3
タルク 7
香料保持粉体 3
酸化鉄顔料 2.5
赤色202号 0.5
防腐剤 0.09
トリエタノールアミン 0.42
プロピレングリコール 5
精製水 52.19
香料 0.3
<製法>
油分、界面活性剤を加熱混合溶解した後、顔料部を添加し、均一に分散する。これにトリエタノールアミン、プロピレングリコールを精製水中に溶解して加熱したものを添加して乳化する。これを撹拌冷却して、香料を加えて均一にし、容器に充填して乳化ファンデーションを得た。
【0068】
配合例5 頬紅
タルク 30
マイカ 35
酸化チタン 3
チタンコーティッドマイカ 5.5
赤色202号 0.5
香料保持粉体 3
ソルビタンジイソステアレート 1
スクワラン 7
メチルフェニルポリシロキサン 15
<製法>
顔料部を混合し、これに他の成分を加熱溶解して加え、混合、粉砕する。これを中皿に成型し、プレス状の頬紅を得た。
【0069】
配合例6 液状アイライナー
イソパラフィン 58.97
炭化水素系樹脂 5
カルナバロウ 1
キャンデリラロウ 5
コレステロール 2
エチルアルコール 5
精製水 8
有機変性モンモリロナイト 3
酸化鉄黒 10
香料保持粉体 1
ソルビタンモノステアレート 1
香料 0.03
<製法>
イソパラフィンの一部に活性剤、水、有機変性モンモリロナイトおよび顔料を加え、均一に分散混合し、85℃にしておく。釜にイソパラフィンの残部、樹脂、ワックスを加え、90℃にて均一に溶解させる。ここに予め調製しておいた分散液を添加し、85℃〜90℃にて分散混合し、香料を加え、徐冷し30℃とする。所定の容器に充填し、耐水性のアイライナーを得る。
【0070】
配合例7 両用ファンデーション
シリコーン処理酸化チタン 20
シリコーン処理マイカ 22
シリコーン処理酸化鉄 3
香料保持粉体 5
流動パラフィン 4.5
メチルポリシロキサン(100cs) 25
メチルハイドロジェンポリシロキサン(20cs) 20
ソルビタンセスキオレート 0.5
<製法>
顔料部を均一に混合後、油分、活性剤を加え、混合する。アトマイザーで粉砕後、所定の中皿にプレス成型する。
以上説明したように、香料保持粉体を配合した皮膚外用剤は、香料の保持効果に優れるとともに、皮膚上での保持性がよく、しかも使用感を良好とすることができる。
【0071】
【発明の効果】
以上説明したように本発明にかかる香料保持粉体及びその組成物によれば、各孔の伸長方向が互いに平行関係を有し、均質でしかも微細径のメソ孔を有する、酸化珪素を主成分とするメソポーラス粉体に香料を保持させたので、その長期安定保持、一定速度の放散を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかる香料保持粉体による香料保持効果の説明図である。
【図2】珪酸塩濃度(0.15M)と結晶状態の関係を示す説明図である。
【図3】珪酸塩濃度(0.5M)と結晶状態の関係を示す説明図である。
【図4】珪酸塩濃度(1.0M)と結晶状態の関係を示す説明図である。
【図5】珪酸塩濃度(1.5M)と結晶状態の関係を示す説明図である。
【図6】pH調整用酸添加速度(2ml/min)と結晶状態の関係を示す説明図である。
【図7】pH調整用酸の濃度(0.2N)と結晶状態の関係を示す説明図である。
【図8】pH調整用酸の濃度(5.0N)と結晶状態の関係を示す説明図である。
【図9】本発明で得られた塊状メソポーラス粉体の構造を示すTEM写真である。
【図10】本発明で得られた塊状メソポーラス粉体のX線回折図である。
【図11】図10に示したメソポーラス粉体の窒素吸着等温線図である。
【図12】図10に示したメソポーラス粉体の開口径分布の説明図である。
【図13】本発明で得られた塊状メソポーラス粉体のX線図析図である。
【図14】本発明で得られた棒状メソポーラス粉体のX線図析図である。
【図15】図14に示したメソポーラス粉体の窒素吸着等温線図である。
【図16】図14に示したメソポーラス粉体の開口径分布の説明図である。

Claims (6)

  1. 酸化珪素を主成分とし、各孔の伸長方向が互いに平行関係を有するメソポーラス粉体に香料を保持させたことを特徴とする香料保持粉体。
  2. 請求項1記載の粉体において、前記メソポーラス粉体が深さ50〜300nmの孔を有する塊状粉体であることを特徴とする香料保持粉体。
  3. 請求項1記載の粉体において、前記メソポーラス粉体が外径20〜200nmの棒状であり、かつ孔が棒の長さ方向に伸長していることを特徴とする香料保持粉体。
  4. 請求項2記載の粉体において、前記メソポーラス粉体は、0<SiO2/Y2O<2の珪酸塩(Y:アルカリ金属原子)を0.1〜1.2M濃度、カチオン性界面活性剤の存在下、pH11以上で溶解し、pHを10.5以下とし、前記カチオン性界面活性剤で棒状ミセルを形成し、かつ珪酸を該棒状ミセル上に縮合させ、前記縮合により形成された珪酸塩を外殻としたミセル状縮合物よりカチオン性界面活性剤を除去して形成されることを特徴とする香料保持粉体。
  5. 請求項3記載の粉体において、前記メソポーラス粉体は、0<SiO2/Y2O<2の珪酸塩(Y:アルカリ金属原子)を0.3〜1.2M濃度、カチオン性界面活性剤の存在下、pH11以上で溶解し、pHを30分以内に10.5以下とし、前記カチオン性界面活性剤で棒状ミセルを形成し、かつ珪酸を該棒状ミセル上に縮合させ、前記縮合により形成された珪酸塩を外殻としたミセル状縮合物よりカチオン性界面活性剤を除去して形成されることを特徴とする香料保持粉体。
  6. 請求項1ないし5のいずれかに記載の香料保持粉体を含むことを特徴と
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