JP3683567B2 - ナン様の外観を有するパンの製造方法、及び該パンを用いた調理パン - Google Patents
ナン様の外観を有するパンの製造方法、及び該パンを用いた調理パン Download PDFInfo
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、表面に火ぶくれによる凹凸があってモコモコ感のある、いわゆるナンのような外観を有し、その食感は通常のナンのような「ひき」がなく、サク味を有するパンの製造方法に関し、更に該パンをバンズとして用いた調理パンに関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、消費者の嗜好性の多様化に伴い、様々な種類のパン製品が販売されるようになった。例えば、インド料理店等でカレー料理の付け合わせとして食されていたインドのパンの1種である「ナン」も、スーパーマーケット等で販売されるようになっている。
【0003】
ナンは、小麦粉を主成分とする生地を発酵させた後、薄く楕円形(通常、長さ30cm、最も広い幅15cm程度)に成形し、タンドール(土窯)で焼成して作られるパンであり、生地を高温、短時間で焼成するため、その表面は火ぶくれによる緩やかな凹凸があってモコモコ感があり、通常のパンとは大きく異なった外観を有している。また、その食感も、表面はパリッとしていて、中身はしっとりしており、通常のパンに比べて「ひき」の強い独特の食感を有している。
【0004】
一方、ハンバーガー、ホットドッグやサンドイッチのような、パンと惣菜類を一緒に食すことができるように、パン(バンズ)の間に惣菜類を挟みこんだ調理パンは、従来より人気の高いパン製品の一つである。このような調理パンに用いられるパン、すなわちバンズは、惣菜類と一緒に食した際に抵抗がなく、歯切れのよいソフトな食感が求められる。
【0005】
バンズに関する従来技術としては、例えば、特許文献1には、パン生地の原料粉に対し、α化処理澱粉及び/又は保水性を有する食物繊維を添加して成る電子レンジ加熱用パンが開示されている。そして、このパンは、電子レンジによって冷凍保存状態のままのものを加熱するのみで、良好に加熱調理できるだけでなく、このパンをバンズとしてパティの調理素材を介挿させたときにも電子レンジ加熱によりパンならびに調理素材を良好に加熱調理できることが記載されている。
【0006】
また、特許文献2には、パン生地中の小麦粉と米粉の重量比率を50:50〜85:15とし、該小麦粉と米粉の合計重量に対する小麦粉由来の蛋白量が11〜13重量%になるようにバイタルグルテンを配合し、その後常法により焼成してなることを特徴とする電子レンジ加温用パン類が開示されている。そして、このパン類は、ボリュームがあり、焼成後、時間が経過してもソフトさが失われず、引きが強くなったりすることもなく、また、冷凍後電子レンジで解凍加温した後でも、ボリュームやソフトさが失われず、また、引きも強くなることがないと記載されている。
【0007】
また、特許文献3には、パン生地を減圧下で麩切りしてなる製パン用生地が開示されており、この製パン用生地は、ハンバーガーバンズ等の調理用パンの製造に適していることが記載されている。
【0008】
【特許文献1】
特開平4−36140号公報
【特許文献2】
特開平5−15298号公報
【特許文献3】
特開平3−76528号公報
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記特許文献1〜3に開示されたバンズや調理用パンは、その外観は従来のものと何ら変わりのない普通のパンであり、多種多様なパン製品が販売されている現状では、より消費者にアピール度の高い商品の開発が求められている。
【0010】
一方、ナンは、上記のように独特の外観と食感を有しており、消費者へのアピール度も高いと思われるが、調理パンのバンズとして用いられた例はほとんど知られていない。
【0011】
また、ナンをそのまま調理パンのバンズとして用いた場合、その「ひき」の強い食感のため、中に挟んだ惣菜類の食感とマッチしないだけでなく、歯切れが悪いため、食べる際に中に挟んだ惣菜類がつぶれてしまい、非常に食べにくくなってしまうという問題があった。
【0012】
更に、バンズのような小さなパンの表面に、ナンのような火ぶくれによる凹凸を形成し、モコモコ感のある外観にすることは困難であった。
【0013】
したがって、本発明の目的は、表面にナンのような火ぶくれによる凹凸が形成されており、モコモコ感のある外観を有し、その食感は通常のナンのような「ひき」がなく、サク味があり、歯切れのよいパンの製造方法を提供することにある。更には、該パンをバンズとして用いた調理パンを提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記目的を達成するため鋭意研究した結果、特定の条件下で最終発酵を行い、高温で短時間焼成することにより、バンズのような小さなパンの表面にも火ぶくれによる凹凸を形成してモコモコ感のあるナンのような外観とすることができ、更に、焼成したパンを一旦冷凍して解凍することにより、「ひき」の強さを低減して、サク味のある食感にできることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0015】
すなわち、本発明のナン様の外観を有するパンの製造方法は、少なくとも小麦粉を主成分として含み、更に、α化殻粉、α化澱粉、パン粉、クラッカー粉、大豆粉及び植物性蛋白から選ばれた1種以上を含む原料を、ミキシングして生地を調製する第1工程と、この生地を分割して、短径:長径の比が1:1〜1.4の略円形乃至略楕円形に成形する第2工程と、前記成形した生地を下記式(1)で規定される発酵時間で最終発酵(ホイロ)を行う第3工程と、前記最終発酵した生地を、300℃以上、2分30秒以下の条件で焼成する第4工程と、前記焼成した生地を冷凍し、解凍する第5工程とを含むことを特徴とする。
【0016】
【数2】
【0017】
本発明の製造方法によれば、少なくとも小麦粉を主成分として含み、更に、α化殻粉、α化澱粉、パン粉、クラッカー粉、大豆粉及び植物性蛋白から選ばれた1種以上を含む原料を用いて生地を調製することにより、「ひき」の強さを低減して、サク味があり、歯切れのよい食感にすることができる。また、この生地を特定の形状に成形することにより、焼成時の火の通りを均一にすることができるので製品の部分的な食感の差をなくすことができる。更に、上記式(1)で規定される発酵時間で最終発酵を行い、300℃以上、2分30秒以下の条件で焼成することにより、バンズのような小さなパンでも表面に火ぶくれによる凹凸が形成されてモコモコ感のある、いわゆるナンのような外観にすることができる。更にまた、焼成した生地を冷凍し、解凍することにより、パンの組織を冷凍変性させ、「ひき」の強さをより低減して、サク味があり、歯切れのよい食感とすることができる。
【0018】
本発明の製造方法においては、前記第1工程において、前記原料をミキシングした後、30℃以下で40分以内の第1発酵を行うことが好ましい。これによれば、生地を焼成した際に、表面により凹凸が形成されやすくなるので、よりナンに近い外観にすることができる。
【0019】
また、前記小麦粉として、強力小麦粉中に5〜50質量%の中力小麦粉及び/又は薄力小麦粉を含むものを用いることが好ましい。これによれば、「ひき」の強さを更に低減して、よりサク味があり、歯切れをよくできる。
【0020】
更に、前記第5工程において、前記解凍を自然解凍で行うことが好ましい。これによれば、パンの組織をより強く冷凍変性できるので、「ひき」の強さを更に低減することができる。
【0021】
本発明の製造方法で得られるパンは、サク味があり、歯切れがよいので、調理パンのバンズとして好適に用いることができる。
【0022】
また、本発明の調理パンは、請求項1〜6のいずれか一つに記載の製造方法により得られたパンをバンズとして用いることを特徴とする。
【0023】
本発明の調理パンは、バンズとして上記のナン様の外観を有するパンを用いているので、従来の調理パンとは異なる斬新な外観を有している。そして、その食感も、サク味があって歯切れがよいので、中に挟んだ惣菜類の食感とマッチし、食べる際にも中に挟んだ惣菜類がつぶれることもない。
【0024】
【発明の実施の形態】
本発明において、ナン様の外観とは、ナンのように、表面に火ぶくれによる凹凸が形成されており、モコモコ感のある外観を意味する。また、バンズとは、調理パン(例えばハンバーガーやホットドッグ等)に用いられるパンを意味する。
【0025】
以下、本発明の製造方法について、各工程ごとに説明する。
(1)第1工程
本工程は、少なくとも小麦粉を主成分として含み、更に、α化殻粉、α化澱粉、パン粉、クラッカー粉、大豆粉及び植物性蛋白から選ばれた1種以上を含む原料を、ミキシングして生地を調製する工程である。
【0026】
本発明で用いられるパンの原料としては、少なくとも小麦粉を主成分として含み、更に、α化殻粉、α化澱粉、パン粉、クラッカー粉、大豆粉及び植物性蛋白から選ばれた1種以上を含むものが用いられる。
【0027】
原料の主成分として用いられる小麦粉は、強力小麦粉、中力小麦粉、薄力小麦粉等を用いることができるが、強力小麦粉中に5〜50質量%(より好ましくは10〜40質量%)の中力小麦粉及び/又は薄力小麦粉を含むものを用いることが好ましい。このような小麦粉を用いることにより、「ひき」の強さを低減できる。また、上記薄力小麦粉としては、ウエスタン・ホワイト(Western White)原料が好ましく用いられ、上記中力粉麦粉としては、オーストラリア産スタンダード・ホワイト(Australian Standard White)原料が特に好ましく用いられる。
【0028】
一方、上記α化殻粉としては、例えば、小麦、ライ麦、大麦、うるち米、もち米、とうもろこし等の殻粉を常法に従って、α化処理したものを用いることができる。α化殻粉を配合することにより、製品のパサつきを防止して、しっとりとした食感にすることができる。
【0029】
α化澱粉としては、馬鈴薯澱粉、甘薯澱粉、小麦澱粉、とうもろこし澱粉、タピオカ澱粉、うるち米澱粉、もち米澱粉等を常法に従ってα化処理したものを用いることができる。α化澱粉を配合することにより、製品のパサつきを防止して、しっとりとした食感にすることができる。
【0030】
なお、上記殻粉や澱粉のα化処理の方法は特に限定されず、エクストルーダーやドラムドライヤー等の公知の方法が採用される。
【0031】
パン粉やクラッカー粉としては、粒度120〜10メッシュのものが好ましく用いられる。パン粉やクラッカー粉を配合することにより、製品の歯切れを更によくすることができる。
【0032】
植物性蛋白としては、例えば、小麦タンパク、大豆タンパク、エンドウ豆タンパク等を用いることができ、中でもバイタルグルテンを用いることが好ましい。植物性蛋白を配合することにより、製品のサク味と、歯切れを更によくすることができる。なお、植物性蛋白を用いる場合は、小麦粉100質量部に対して、3質量部以下の範囲で用いることが好ましい。
【0033】
また、大豆粉は、全脂大豆粉、脱脂大豆粉のいずれも用いることができる。大豆粉を配合することにより、製品のサク味と、歯切れを更によくすることができる。なお、大豆粉を用いる場合は、小麦粉100質量部に対して5質量部以下の範囲で用いることが好ましい。
【0034】
小麦粉に対する上記各成分の合計配合量は、小麦粉100質量部に対して0.1〜30質量部が好ましく、1〜10質量部がより好ましい。上記成分の合計配合量が少なすぎると、「ひき」の強さを十分に低減できず、多すぎると風味が劣化し、更に生地のガス保持力が低下して製品のボリュームがでなくなる。
【0035】
なお、上記の基本的成分の他に、油脂(ショートニング、ラード、バター、粉末油脂、マーガリン、オリーブ油、サラダ油等)、乳化剤(シュガーエステル、レシチン、グリセリン脂肪酸等)、糖類、糖アルコール類、食物繊維、増粘剤、香辛料、塩、調味料、卵、牛乳、乳製品、香料、イースト、イーストフード、着色料等を適宜配合して用いることができる。例えば、油脂を、小麦粉100質量部に対して1〜10質量部(より好ましくは2〜8質量部)配合することにより、製品が固くならず、歯切れをよくすることができる。
【0036】
本工程においては、ストレート法によって生地を調製することが好ましいが、中種法によって生地を調製することもできる。なお、中種法を採用する場合は、中種の発酵は通常通り4時間程度が好ましい。
【0037】
例えば、ストレート法で生地を調製する場合は、上記の各原料を含む粉体原料100質量部に、水55〜70質量部を加えて、常法に従ってミキシングして生地を調製すればよい。なお、捏ね上げ温度は22〜28℃が好ましい。捏ね上げ温度が22℃より低い場合は、製品がボリューム不足となり、28℃より高い場合は、パンの表面に凹凸が形成されにくくなる。
【0038】
本発明においては、ミキシング後、第1発酵を行わずに第2工程に進んでもよいが、第1発酵を行うほうが好ましい。第1発酵は、通常のパンの製法に比べて短いほうがよく、好ましくは30℃以下で40分以内である。第1発酵の時間が長すぎると、焼成した際に、パンの表面に凹凸をあまり形成することができない。
【0039】
(2)第2工程
本工程は、前記第1工程で調製した生地を分割して、短径:長径の比が1:1〜1.4の略円形乃至略楕円形に成形する工程である。
【0040】
本工程においては、常法に従って生地を分割し、ベンチタイムを行い、短径:長径の比が1:1〜1.4の略円形乃至略楕円形に成形すればよい。
【0041】
本発明においては、生地を上記のような特定の形状に成形することが重要である。すなわち、生地を略円形乃至略楕円形(「角」のない形状)に成形することにより、後工程において冷凍解凍した際の火の通りを均一にすることができ、製品の部分的な食感の差をなくすことができる。例えば、生地を正方形や長方形のような「角」のある形状に成形した場合、中央部分に比べて「角」の部分が固くなってしまい、特にレンジ解凍すると、食感の「ひき」や固さがより強くなってしまう。
【0042】
また、短径と長径の比を上記の特定の範囲にすることにより、均一な食感の製品を得ることができる。短径と長径の比が上記範囲外であると、製品中に固い部分や引きの強い部分が生じてしまい、均一な食感の製品を得ることができない。
【0043】
更に、生地を成形する際の厚さは2〜6mmが好ましく、3〜5mmがより好ましい。生地が厚すぎるとパンの表面に凹凸が形成されにくくなり、また、火通りが悪くなるため焼成時間も長くなり、クラストが固くなる。
【0044】
(3)第3工程
本工程は、前記成形した生地を下記式(1)で規定される発酵時間で最終発酵(ホイロ)を行う工程である。なお、下記式(1)で規定される発酵時間は、後述する実施例(実施例15〜20、比較例8〜10)に示されるように、最終発酵条件を変えて実験を行い、焼成後のパンの外観と食感を評価することによって決められたものである。
【0045】
【数3】
【0046】
本発明においては、最終発酵を上記式(1)で規定する範囲内で行うことにより、生地を焼成した際に、パンの表面に火ぶくれによる凹凸が形成され、モコモコ感のあるナンのような外観にすることができる。
【0047】
本工程において、発酵温度は32〜40℃であることがより好ましい。また、最終発酵時間の下限は、発酵温度によって適宜設定できるが、通常、2分以上であり、より好ましくは5分以上である。最終発酵時間が短すぎると、製品のボリュームが不足し、最終発酵時間が上記式(1)で規定される時間よりも長いと、パンの表面に凹凸が形成されにくくなる。
【0048】
(4)第4工程
本工程は、前記最終発酵した生地を、300℃以上、2分30秒以下の条件で焼成する工程である。
【0049】
本工程においては、最終発酵した生地を300〜500℃、30〜2分30秒の条件焼成することが好ましく、350〜500℃、30秒〜1分30秒の条件で焼成することがより好ましい。焼成温度や焼成時間が上記範囲外であると、パンの表面に凹凸を形成することができず、ナンのような外観とすることができないだけでなく、食感も悪くなる。
【0050】
なお、焼成は、ジェットオーブン、ピザオーブン、アラビックオーブン等のオーブンで行うことができるが、オーブンの上火と下火が共に350℃以上で、かつ一方が400℃以上で行うことが好ましい。
【0051】
(5)第5工程
本工程は、前記焼成した生地を冷凍し、解凍する工程である。この工程においてパンの組織を冷凍変性させることにより、「ひき」の強さを更に低減し、サク味があり、歯切れのよい食感とすることができる。
【0052】
冷凍方法は、急速冷凍でも緩慢冷凍でもよいが、パンの組織の冷凍変性をより強く行える点から、緩慢冷凍の方が好ましい。通常、−25〜−35℃で、2〜24時間かけて冷凍すればよく、そのまま冷凍保存することもできる。
【0053】
また、解凍は、喫食の直前に行うことが好ましく、自然解凍、電子レンジ解凍、オーブン解凍等を採用できる。本発明においては、パンの組織の冷凍変性をより強く行える点、及び解凍後のパンの食感の点から、5〜35℃の雰囲気下で自然解凍することが最も好ましい。
【0054】
上記のようにして十分に解凍したパンは、そのままでも喫食可能であるが、更に電子レンジ或いはオーブンで加熱することにより、生地のパサつきを抑え、より美味しいパンを得ることができる。
【0055】
本発明の製造方法によって得られるパンは、通常のパンとは異なり、表面に火ぶくれによる凹凸が形成されており、モコモコ感があり、ナンのような外観を有している。そして、その食感は、通常のナンとは異なり、「ひき」がなく、サク味があり、歯切れがよい。したがって、例えば、調理パンのバンズとして好適に用いることができる。
【0056】
本発明の調理パンは、上記ナン様の外観を有するパンをバンズとして用いたものであり、中に挟む惣菜類は特に制限はないが、例えば、パティ、フライドチキン、魚フライ、カツ、コロッケ、から揚げ、ハム、ソーセージ、野菜類、ポテトサラダ、スパゲッティ、焼肉等が挙げられる。また、必要に応じて、マヨネーズ、タルタルソース、ウスターソース、ケチャップ、照り焼きのタレ、マスタード、カレー等のソースをかけてもよい。
【0057】
この調理パンは、バンズがナンのような外観であるので、従来の調理パンにはない斬新な外観を有している。また、バンズの食感はサク味があり、歯切れがよいので、中に挟んだ惣菜類の食感を損なうことがなく、喫食する際に中の惣菜類がつぶれたりすることもない。
【0058】
【実施例】
以下、実施例を挙げて本発明を具体的に説明する。
【0059】
実施例1〜3、比較例1(冷凍の有無)
表1に示す配合により、ストレート法でパンを製造した。すなわち、原料を混合して、低速2分、中速3分、高速3分でミキシングし、第1発酵(28℃、30分)を行った(捏ね上げ温度:24.5℃)。
【0060】
次いで、生地を50gに分割して丸め、ベンチタイム(28℃、20分)を行い、短径約9.5cm、長径約10.5cm、厚さ約4.5mmの楕円形(短径:長径=1:約1.2)に成形し、ホイロを36℃(湿度70%)で30分行った後、400℃で2分間焼成した。
【0061】
そして、実施例1〜3においては、焼成した生地(パン)を−25℃で24時間冷凍し、−20℃で30日間保存した後、室温で自然解凍し、電子レンジで暖めてから、パンの間にレタス、マヨネーズ、カツを挟みこみ、カツサンドを作った。
【0062】
一方、比較例1においては、焼成した生地(パン)を冷凍しないで、焼成後24時間室温保存した後、電子レンジで暖めてから、同様にしてカツサンドを作った。
【0063】
そして、各カツサンドを20分放置した後、10名のパネラーにより試食を行い、パンの外観、及び食感について評価を行った。なお、外観、及び食感の評価は表2に示す基準にしたがって行い、その平均点を求めた(以下の例においても同じ。)。その結果を表1に示す。
【0064】
【表1】
【0065】
表1から、冷凍解凍を行った実施例1〜3のパンは、ナン様の良好な外観を有しており、その食感は歯切れがよく、サク味があることが分かる。また、パンと、カツやレタス等の具材との食感のマッチングも良好であった。
【0066】
一方、冷凍解凍を行わなかった比較例1のパンは、ナン様の良好な外観を有するものの、その食感は「ひき」があり、普通のナンと同じような食感であった。また、パンの食感が強すぎて、カツやレタス等の具材との食感もあまりマッチしているとはいえなかった。
【0067】
【表2】
【0068】
実施例4〜7、比較例2、3(焼成温度)
表3に示す配合により、ストレート法でパンを製造した。すなわち、原料を混合して、低速2分、中速3分、高速3分でミキシングし、第1発酵(26℃、20分)を行った(捏ね上げ温度:25.0℃)。
【0069】
次いで、生地を70gに分割して丸め、ベンチタイム(25℃、20分)を行い、短径約12cm、長径約14cm、厚さ約3.7mmの楕円形(短径:長径=1:約1.2)に成形し、ホイロを38℃(湿度60%)で25分行った(実施例4、5、比較例2)。
【0070】
また、生地を40gに分割して丸め、ベンチタイム(25℃、20分)を行い、直径10cm、厚さ約3.6mmの円形に成形し、ホイロを38℃(湿度60%)で25分行った(実施例6、7、比較例3)。
【0071】
これらの成形した生地を、表4に示す条件で焼成してから、−35℃で24時間冷凍し、−20℃で40日間保存した後、室温で自然解凍し、電子レンジで暖めてから、パンの間にマヨネーズ、魚フライを挟みこみ、フィッシュサンドを作った。そして、30分放置した後、10名のパネラーにより試食を行い、パンの外観、及び食感について評価を行った。その結果を表4に示す。
【0072】
【表3】
【0073】
【表4】
【0074】
表4から、300℃以上で焼成した実施例4〜7のパンは、ナン様の良好な外観を有しており、その食感は歯切れがよく、サク味があることが分かる。また、パンと、具材である魚フライとの食感のマッチングも良好であった。
【0075】
一方、300℃未満で焼成した比較例2、3のパンは、表面に凹凸がなく、クラストが厚く、その食感も「ひき」が強く、固いものであった。また、パンの食感が強すぎて、具材である魚フライとの食感もマッチしていなかった。
【0076】
実施例8〜11(解凍方法)
表5に示す配合により、ストレート法でパンを製造した。すなわち、原料を混合して、低速3分、中速4分、高速3分でミキシングし、第1発酵(28℃、25分)を行った(捏ね上げ温度:25.5℃)。
【0077】
次いで、生地を50gに分割して丸め、ベンチタイム(25℃、20分)を行い、直径約12cm、厚さ約3.1mmの円形に成形し、ホイロを37℃(湿度60%)で20分行った後、410℃で1分10秒間焼成した。
【0078】
焼成した生地(パン)を−35℃で3時間冷凍し、−18℃で30日間保存した後、表6に示す条件で解凍して、パンの間にマヨネーズ、魚フライを挟みこみ、フィッシュサンドを作った。そして、30分放置した後、10名のパネラーにより試食を行い、パンの外観、食感について評価を行った。その結果を表6に示す。
【0079】
【表5】
【0080】
【表6】
【0081】
表6から、実施例8〜11のパンは、ナン様の良好な外観を有しており、その食感は歯切れがよく、サク味があることが分かる。また、パンと、具材である魚フライとの食感のマッチングも良好であった。
【0082】
実施例12〜14、比較例4〜7(形状)
表7に示す配合により、ストレート法でパンを製造した。すなわち、原料を混合して、低速3分、中速4分、高速3分でミキシングし、第1発酵(28℃、30分)を行った(捏ね上げ温度:24℃)。
【0083】
次いで、生地を厚さ約3.3mmのシート状に延ばし、ベンチタイム(25℃、25分)を行い、表8に示す形状に成形し、ホイロを37℃(湿度60%)で20分行った後、410℃で1分間焼成した。
【0084】
焼成した生地(パン)を−35℃で3時間冷凍し、−18℃で30日間保存した後、室温で自然解凍して、パンの間にマヨネーズ、魚フライを挟みこみ、フィッシュサンドを作った。そして、30分放置した後、10名のパネラーにより試食を行い、パンの外観、食感について評価を行った。その結果を表8に示す。
【0085】
【表7】
【0086】
【表8】
【0087】
表8から、生地を本願発明で規定する形状(短径:長径の比が1:1〜1.4の略円形乃至略楕円形)に成形して焼成した実施例12〜14のパンは、ナン様の良好な外観を有しており、その食感は歯切れがよく、サク味があることが分かる。また、パンと、具材である魚フライとの食感のマッチングも良好であった。
【0088】
一方、生地を短径:長径の比が1:1.5の楕円形に成形した比較例4のパンは、外観及び食感に劣ることが分かる。また、生地を正方形又は長方形に成形した比較例5〜7のパンも外観及び食感に劣っており、特に、パンの角の部分が非常に固かった。そして、比較例4〜7のパンは、その食感が不均一で、バンズとして不適であり、具材である魚フライとの食感もマッチしていなかった。
【0089】
実施例15〜20、比較例8〜10(第1発酵条件、最終発酵条件)
表9に示す配合により、ストレート法でパンを製造した。すなわち、原料を混合して、低速3分、中速4分、高速3分でミキシングし、表10に示す条件で第1発酵を行った(捏ね上げ温度:23.5℃)。
【0090】
次いで、生地を40gに分割して丸め、ベンチタイム(25℃、20分)を行い、短径約9.5cm、長径約11cm、厚さ約3.5mmの楕円形に成形し、ホイロを表10に示す条件で行った後、450℃で1分間焼成した。
【0091】
焼成した生地(パン)を−35℃で3時間冷凍し、−18℃で30日間保存した後、室温で自然解凍して、パンの間にマヨネーズ、魚フライを挟みこみ、フィッシュサンドを作った。そして、30分放置した後、10名のパネラーにより試食を行い、パンの外観、食感について評価を行った。その結果を表10に示す。
【0092】
【表9】
【0093】
【表10】
【0094】
表10から、本願発明で規定する条件でホイロを行った実施例15〜20のパンは、ナン様の良好な外観を有しており、その食感は歯切れがよく、サク味があることが分かる。特に、第1発酵を30℃以下、40分以内で行った実施例15〜17のパンは、外観及び食感により優れていることが分かる。
【0095】
一方、ホイロを本願発明で規定するよりも長めに行った比較例8〜10のパンは、外観及び食感が悪いことが分かる。
【0096】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の製造方法によれば、ナンのように表面に火ぶくれによる凹凸が形成されたモコモコ感のある外観を有しており、その食感は通常のナンのような「ひき」がなく、サク味を有する、これまでにない新しいパンを提供できる。このパンは、例えば調理パンのバンズとして好適に用いることができる。
Claims (6)
- 前記第1工程において、前記原料をミキシングした後、30℃以下で40分以内の第1発酵を行う、請求項1に記載のナン様の外観を有するパンの製造方法。
- 前記小麦粉として、強力小麦粉中に5〜50質量%の中力小麦粉及び/又は薄力小麦粉を含むものを用いる、請求項1又は2に記載のナン様の外観を有するパンの製造方法。
- 前記第5工程において、前記解凍を自然解凍で行う、請求項1〜3のいずれか一つに記載のナン様の外観を有するパンの製造方法。
- 前記パンは、調理パンのバンズとして用いられるものである、請求項1〜4のいずれか一つに記載のナン様の外観を有するパンの製造方法。
- 請求項1〜5のいずれか一つに記載の製造方法により得られたパンをバンズとして用いることを特徴とする調理パン。
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