JP3683433B2 - ビピリジン結合dnaオリゴマー - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、DNAオリゴマーの3’又は5’末端に2,2’−ビピリジル基を含有する基が結合したビピリジン結合DNAオリゴマー、当該ビピリジン結合DNAオリゴマーを用いてDNA中のひとつのチミン塩基をジヒドロキシル化し、その位置でDNAを切断する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
四酸化オスミウムとビピリジンを用いるチミンのジヒドロキシル化は良く知られた反応であるが、複数のチミン塩基が存在する場合にはそれらを区別することは出来ない。したがって、この方法ではDNA中の全てのチミン塩基の位置でDNAが切断されてしまい、特定のチミンの位置で選択的にDNAを切断することはできなかった。
従来、特定のチミンの位置でDNAを切断する方法としては、チミン塩基を一つしか含まないオリゴマーを用いて、チミンをジヒドロキシル化した後、別のオリゴマーと結合させて結果として複数のチミンと一つのジヒドロキシル化されたチミンを持つオリゴマーを合成する方法が知られているが、その合成効率は極めて低いものであった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、DNA鎖中に存在する複数のチミン塩基の内、ひとつのチミン塩基だけをジヒドロキシル化し、その位置でDNAを切断する方法を提供する。
【0004】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、四酸化オスミウムの配位子であるビピリジンをDNAオリゴマーの末端に結合させたビピリジン結合DNAオリゴマーを創出した。
即ち、本発明は、DNAオリゴマーの3’又は5’末端に2,2’−ビピリジル基を含有する基が結合したビピリジン結合DNAオリゴマー又はその塩に関する。
また、本発明は、前記したビピリジン結合DNAオリゴマー又はその塩を用いてDNA中のひとつのチミン塩基を選択的にジヒドロキシル化する方法に関する。さらに本発明は、前記したビピリジン結合DNAオリゴマー又はその塩を用いてDNA中の特定のチミン塩基の位置でDNAを切断する方法に関する。
【0005】
本発明のビピリジン結合DNAオリゴマーのDNAオリゴマーの長さには特に制限はないが、ジヒドロキシル化又は切断されるDNA鎖にハイブリダイズできるに充分な長さがあればよい。DNAオリゴマーは長いものでもあってもよいが、ビピリジン部分を結合させる処理を行うために、位置選択的に目的のDNA鎖とハイブリダイズするに充分な長さを有する比較的短いものが好ましい。
好ましいDNAオリゴマーとしては、6塩基以上のものであり、30塩基以上の長さであってもよいが、6〜30塩基、好ましくは6〜20塩基のものが挙げられる。
【0006】
本発明のビピリジン結合DNAオリゴマーにおける2,2’−ビピリジル基を含有する基としては、DNAオリゴマーの3’又は5’末端から適当な距離を隔てられるリンカー部分を有する2,2’−ビピリジル基が好ましい。リンカー部分としては3〜20原子、好ましくは5〜15原子の鎖状の基からなるものであり、直鎖又は分枝状の炭素原子であってもよいが、製造の容易さからリンカー部分中にエステル基、アミド基、炭酸基やウレタン基などの官能基が存在するものが好ましい。
【0007】
2,2’−ビピリジル基を含有する基は前記したDNAオリゴマーの3’末端又は5’末端のいずれに結合していてもよい。
本発明の好ましいビピリジン結合DNAオリゴマー又はその塩を例示すれば、次式(I)、
【化2】
(式中、DNAはDNAオリゴマーを示す。)
で示されるビピリジン結合DNAオリゴマーが挙げられる。
【0008】
本発明のビピリジン結合DNAオリゴマーの製造方法としては、2,2’−ビピリジル基にリンカー部分を反応させて2,2’−ビピリジル基を含有する基の部分を製造し、次いでDNAオリゴマーに結合させて製造することもできるが、後述する実施例に記載のように、2,2’−ビピリジル基とリンカー部分の一部を製造し、これに3’末端又は5’末端が修飾されたDNAオリゴマーとを反応させて製造することもできる。
【0009】
本発明のビピリジン結合DNAオリゴマーは、DNAオリゴマーと相補的なDNAの配列を認識し、その部分にハイブリダイズし、2本鎖になったDNAの外側の最も近傍のチミン塩基を選択に処理可能にする。
例えば、図1に示されるように、本発明のビピリジン結合DNAオリゴマーとして、次式
3’−TCACGGTGGACAGAG−Bpy
(式中、Bpyは2,2’−ビピリジル基を含有する基を示す。)
を用いた場合には、その相補鎖を認識し、ハイブリダイズした後に本発明のビピリジン結合DNAオリゴマー中の2,2’−ビピリジル基を含有する基の中の2,2’−ビピリジル基は、その最も近傍のチミン塩基を認識する。例えば、図1の場合には、図1中でT16と記載されているチミン塩基が認識される。
【0010】
図2は、5’末端を32Pでラベル化したDNA
5’−32P−AGTGCCACCTGTCTCTGTGTATGCT
を前記した本発明のビピリジン結合DNAオリゴマーを用いて特定の位置のチミン塩基をジヒドロキシル化した結果をポリアクリルアミドゲル電気泳動によりその配列選択性を解析したものである。
図2のレーン1は四酸化オスミウムとビリジンによるT切断を示し、レーン2はMaxam−Gilbert法によるA+Gを示し、レーン3はビビリジン結合DNAオリゴマーと四酸化オスミウム処理したものを示し、レーン4はビペリジン処理が無かった場合を示し、レーン5は四酸化オスミウムによる処理が無かった場合を示す。
図2の矢印(→)は、16番目のチミンだけがジヒドロキシル化されていることを示している。
【0011】
本発明のビピリジン結合DNAオリゴマーは四酸化オスミウムの共存下、オリゴマーの配列に相補的な塩基配列を認識し、かつその近傍のチミン塩基を選択的にジヒドロキシル化する。そして、常法によりこの位置で目的のDNAを切断することが可能となる。
四酸化オスミウムによるジヒドロキシル化、及び、その後の切断の方法は公知の任意の方法により行うことができる。
【0012】
このように、本発明はDNA中の特定のチミン塩基のみを選択的にジヒドロキシル化するための方法及びそのためのビピリジン結合DNAオリゴマーを提供するものであり、本発明は特定のビピリジン結合DNAオリゴマーに限定されるものではない。
本発明の方法によれば、任意の塩基配列内にある特定のチミン塩基をひとつだけジヒドロキシル化することも可能となり、1)DNA損傷研究、2)アンチセンスDNA、3)DNA切断反応の解析、4)損傷DNA−修復タンパクとの相互作用解析等への利用が期待される。
【0013】
【実施例】
次に実施例により本発明をより具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
【0014】
以下の実施例に記載する本発明のビピリジン結合DNAオリゴマーの製造例を次の化学反応式で示す。
【化3】
【0015】
実施例1(ステップ1)
2’−ヒドロキシメチルビピリジン(306mg、1.65mmol)のDMF溶液に、ジスクシンイミジルカーボネート(1.18g、4.62mmol)とルチジン(525mg、4.90mmol)を加え室温5時間反応させた。反応溶液を抽出操作により精製し、活性化ビピリジン誘導体を得た(352mg、65%)。
【0016】
【0017】
実施例2(ステップ2)
活性化ビピリジン(42μg、100nmol)をアセトニトリル(20μL)に溶解し、市販の5’末端がアミノ化されたDNAオリゴマー(0.42mM、10μL)と飽和炭酸水素ナトリウム溶液(10μL)を加えて室温−時間反応させた。生成物は直接高速液体クロマトにより精製した。
【0018】
実施例3(ビピリジン結合DNAオリゴマーによる配列選択的チミン塩基のジヒドロキシル化)
ポリアクリルアミドゲル電気泳動による配列選択性の解析を行った。
5’末端を32Pでラベル化したオリゴマーを、100 mM NaClを含んだTris−HCl緩衝液(10mM、pH7.6)中で30μMのピピリジン結合DNAオリゴマーと室温で12時間放置し、二本鎖を形成させ、3mMの四酸化オスミウムを加えて室温で30分間反応させチミン塩基のジヒドロキシル化を行った。
ジヒドロキシル化されたチミン塩基は、10%のピペリジンで90℃で30分間加熱処理し、7Mの尿素を含んだ15%ポリアクリルアミドゲル電気泳動により切断バンドとして確認した。
【0019】
結果を図2に図面に代わる写真により示す。図2のレーン1は四酸化オスミウムとビリジンによるT切断を示し、レーン2はMaxam−Gilbert法によるA+Gを示し、レーン3はビビリジン結合DNAオリゴマーと四酸化オスミウムを示し、レーン4はビベリジン処理が無しの場合を示し、レーン5は四酸化オスミウム処理が無しの場合を示す。
図2の矢印(→)は、16番目のチミンだけがジヒドロキシル化されていることを示す。
【0020】
【発明の効果】
本発明のビピリジン結合DNAオリゴマーを用いることにより、任意の塩基配列内にあるチミン塩基をジヒドロキシル化することが可能となり、従来の方法では供給できない同一オリゴマー上の複数のチミン塩基の中から選択的にーつだけがジヒドロキシル化されたオリゴマーの合成を可能とする。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明のビピリジン結合DNAオリゴマーと標的のDNAとがハイブリダイズしている様子を模式的に示したものである。
【図2】図2は、本発明のビピリジン結合DNAオリゴマーを用いたDNAのジヒドロキシル化および切断の結果を示す図面に代わる写真である。
【発明の属する技術分野】
本発明は、DNAオリゴマーの3’又は5’末端に2,2’−ビピリジル基を含有する基が結合したビピリジン結合DNAオリゴマー、当該ビピリジン結合DNAオリゴマーを用いてDNA中のひとつのチミン塩基をジヒドロキシル化し、その位置でDNAを切断する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
四酸化オスミウムとビピリジンを用いるチミンのジヒドロキシル化は良く知られた反応であるが、複数のチミン塩基が存在する場合にはそれらを区別することは出来ない。したがって、この方法ではDNA中の全てのチミン塩基の位置でDNAが切断されてしまい、特定のチミンの位置で選択的にDNAを切断することはできなかった。
従来、特定のチミンの位置でDNAを切断する方法としては、チミン塩基を一つしか含まないオリゴマーを用いて、チミンをジヒドロキシル化した後、別のオリゴマーと結合させて結果として複数のチミンと一つのジヒドロキシル化されたチミンを持つオリゴマーを合成する方法が知られているが、その合成効率は極めて低いものであった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、DNA鎖中に存在する複数のチミン塩基の内、ひとつのチミン塩基だけをジヒドロキシル化し、その位置でDNAを切断する方法を提供する。
【0004】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、四酸化オスミウムの配位子であるビピリジンをDNAオリゴマーの末端に結合させたビピリジン結合DNAオリゴマーを創出した。
即ち、本発明は、DNAオリゴマーの3’又は5’末端に2,2’−ビピリジル基を含有する基が結合したビピリジン結合DNAオリゴマー又はその塩に関する。
また、本発明は、前記したビピリジン結合DNAオリゴマー又はその塩を用いてDNA中のひとつのチミン塩基を選択的にジヒドロキシル化する方法に関する。さらに本発明は、前記したビピリジン結合DNAオリゴマー又はその塩を用いてDNA中の特定のチミン塩基の位置でDNAを切断する方法に関する。
【0005】
本発明のビピリジン結合DNAオリゴマーのDNAオリゴマーの長さには特に制限はないが、ジヒドロキシル化又は切断されるDNA鎖にハイブリダイズできるに充分な長さがあればよい。DNAオリゴマーは長いものでもあってもよいが、ビピリジン部分を結合させる処理を行うために、位置選択的に目的のDNA鎖とハイブリダイズするに充分な長さを有する比較的短いものが好ましい。
好ましいDNAオリゴマーとしては、6塩基以上のものであり、30塩基以上の長さであってもよいが、6〜30塩基、好ましくは6〜20塩基のものが挙げられる。
【0006】
本発明のビピリジン結合DNAオリゴマーにおける2,2’−ビピリジル基を含有する基としては、DNAオリゴマーの3’又は5’末端から適当な距離を隔てられるリンカー部分を有する2,2’−ビピリジル基が好ましい。リンカー部分としては3〜20原子、好ましくは5〜15原子の鎖状の基からなるものであり、直鎖又は分枝状の炭素原子であってもよいが、製造の容易さからリンカー部分中にエステル基、アミド基、炭酸基やウレタン基などの官能基が存在するものが好ましい。
【0007】
2,2’−ビピリジル基を含有する基は前記したDNAオリゴマーの3’末端又は5’末端のいずれに結合していてもよい。
本発明の好ましいビピリジン結合DNAオリゴマー又はその塩を例示すれば、次式(I)、
【化2】
(式中、DNAはDNAオリゴマーを示す。)
で示されるビピリジン結合DNAオリゴマーが挙げられる。
【0008】
本発明のビピリジン結合DNAオリゴマーの製造方法としては、2,2’−ビピリジル基にリンカー部分を反応させて2,2’−ビピリジル基を含有する基の部分を製造し、次いでDNAオリゴマーに結合させて製造することもできるが、後述する実施例に記載のように、2,2’−ビピリジル基とリンカー部分の一部を製造し、これに3’末端又は5’末端が修飾されたDNAオリゴマーとを反応させて製造することもできる。
【0009】
本発明のビピリジン結合DNAオリゴマーは、DNAオリゴマーと相補的なDNAの配列を認識し、その部分にハイブリダイズし、2本鎖になったDNAの外側の最も近傍のチミン塩基を選択に処理可能にする。
例えば、図1に示されるように、本発明のビピリジン結合DNAオリゴマーとして、次式
3’−TCACGGTGGACAGAG−Bpy
(式中、Bpyは2,2’−ビピリジル基を含有する基を示す。)
を用いた場合には、その相補鎖を認識し、ハイブリダイズした後に本発明のビピリジン結合DNAオリゴマー中の2,2’−ビピリジル基を含有する基の中の2,2’−ビピリジル基は、その最も近傍のチミン塩基を認識する。例えば、図1の場合には、図1中でT16と記載されているチミン塩基が認識される。
【0010】
図2は、5’末端を32Pでラベル化したDNA
5’−32P−AGTGCCACCTGTCTCTGTGTATGCT
を前記した本発明のビピリジン結合DNAオリゴマーを用いて特定の位置のチミン塩基をジヒドロキシル化した結果をポリアクリルアミドゲル電気泳動によりその配列選択性を解析したものである。
図2のレーン1は四酸化オスミウムとビリジンによるT切断を示し、レーン2はMaxam−Gilbert法によるA+Gを示し、レーン3はビビリジン結合DNAオリゴマーと四酸化オスミウム処理したものを示し、レーン4はビペリジン処理が無かった場合を示し、レーン5は四酸化オスミウムによる処理が無かった場合を示す。
図2の矢印(→)は、16番目のチミンだけがジヒドロキシル化されていることを示している。
【0011】
本発明のビピリジン結合DNAオリゴマーは四酸化オスミウムの共存下、オリゴマーの配列に相補的な塩基配列を認識し、かつその近傍のチミン塩基を選択的にジヒドロキシル化する。そして、常法によりこの位置で目的のDNAを切断することが可能となる。
四酸化オスミウムによるジヒドロキシル化、及び、その後の切断の方法は公知の任意の方法により行うことができる。
【0012】
このように、本発明はDNA中の特定のチミン塩基のみを選択的にジヒドロキシル化するための方法及びそのためのビピリジン結合DNAオリゴマーを提供するものであり、本発明は特定のビピリジン結合DNAオリゴマーに限定されるものではない。
本発明の方法によれば、任意の塩基配列内にある特定のチミン塩基をひとつだけジヒドロキシル化することも可能となり、1)DNA損傷研究、2)アンチセンスDNA、3)DNA切断反応の解析、4)損傷DNA−修復タンパクとの相互作用解析等への利用が期待される。
【0013】
【実施例】
次に実施例により本発明をより具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
【0014】
以下の実施例に記載する本発明のビピリジン結合DNAオリゴマーの製造例を次の化学反応式で示す。
【化3】
【0015】
実施例1(ステップ1)
2’−ヒドロキシメチルビピリジン(306mg、1.65mmol)のDMF溶液に、ジスクシンイミジルカーボネート(1.18g、4.62mmol)とルチジン(525mg、4.90mmol)を加え室温5時間反応させた。反応溶液を抽出操作により精製し、活性化ビピリジン誘導体を得た(352mg、65%)。
【0016】
【0017】
実施例2(ステップ2)
活性化ビピリジン(42μg、100nmol)をアセトニトリル(20μL)に溶解し、市販の5’末端がアミノ化されたDNAオリゴマー(0.42mM、10μL)と飽和炭酸水素ナトリウム溶液(10μL)を加えて室温−時間反応させた。生成物は直接高速液体クロマトにより精製した。
【0018】
実施例3(ビピリジン結合DNAオリゴマーによる配列選択的チミン塩基のジヒドロキシル化)
ポリアクリルアミドゲル電気泳動による配列選択性の解析を行った。
5’末端を32Pでラベル化したオリゴマーを、100 mM NaClを含んだTris−HCl緩衝液(10mM、pH7.6)中で30μMのピピリジン結合DNAオリゴマーと室温で12時間放置し、二本鎖を形成させ、3mMの四酸化オスミウムを加えて室温で30分間反応させチミン塩基のジヒドロキシル化を行った。
ジヒドロキシル化されたチミン塩基は、10%のピペリジンで90℃で30分間加熱処理し、7Mの尿素を含んだ15%ポリアクリルアミドゲル電気泳動により切断バンドとして確認した。
【0019】
結果を図2に図面に代わる写真により示す。図2のレーン1は四酸化オスミウムとビリジンによるT切断を示し、レーン2はMaxam−Gilbert法によるA+Gを示し、レーン3はビビリジン結合DNAオリゴマーと四酸化オスミウムを示し、レーン4はビベリジン処理が無しの場合を示し、レーン5は四酸化オスミウム処理が無しの場合を示す。
図2の矢印(→)は、16番目のチミンだけがジヒドロキシル化されていることを示す。
【0020】
【発明の効果】
本発明のビピリジン結合DNAオリゴマーを用いることにより、任意の塩基配列内にあるチミン塩基をジヒドロキシル化することが可能となり、従来の方法では供給できない同一オリゴマー上の複数のチミン塩基の中から選択的にーつだけがジヒドロキシル化されたオリゴマーの合成を可能とする。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明のビピリジン結合DNAオリゴマーと標的のDNAとがハイブリダイズしている様子を模式的に示したものである。
【図2】図2は、本発明のビピリジン結合DNAオリゴマーを用いたDNAのジヒドロキシル化および切断の結果を示す図面に代わる写真である。
Claims (3)
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP06379199A JP3683433B2 (ja) | 1999-03-10 | 1999-03-10 | ビピリジン結合dnaオリゴマー |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP06379199A JP3683433B2 (ja) | 1999-03-10 | 1999-03-10 | ビピリジン結合dnaオリゴマー |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2000256389A JP2000256389A (ja) | 2000-09-19 |
JP3683433B2 true JP3683433B2 (ja) | 2005-08-17 |
Family
ID=13239566
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP06379199A Expired - Fee Related JP3683433B2 (ja) | 1999-03-10 | 1999-03-10 | ビピリジン結合dnaオリゴマー |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP3683433B2 (ja) |
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1999
- 1999-03-10 JP JP06379199A patent/JP3683433B2/ja not_active Expired - Fee Related
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