JP3682916B2 - 非球面眼鏡レンズ - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、第1面及び第2面の一対の屈折面を有し、第1面及び又は第2面の屈折面が非球面形状を有する単焦点の非球面眼鏡レンズに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の眼鏡レンズは、加工の容易さを考慮して、レンズの第1面と第2面が共に球面の形状を有するものが多かった。このような球面眼鏡レンズでは、レンズの度数とレンズ材料の屈折率が決まれば、収差を許容範囲に抑えるため使用できるベースカーブ(レンズの第1面の面屈折力)が自動的に決定されてしまう(特定の範囲に限定される)。
【0003】
遠視補正用眼鏡レンズの場合は、度数が強くなるにつれて、眼鏡レンズの肉厚(レンズ中心部での厚み)が急激に厚くなってしまい外観的に好ましくなかった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
この問題を解決するため同じ度数でもより肉厚の薄いレンズを得るために眼鏡レンズの屈折面の少なくとも片側1面を非球面の形状にした眼鏡レンズがいくつか提案されている(特開昭52−136644、特開昭58−24112、特開昭60−15248、特開昭64−40926、特開平2−289819)。また、近視補正用眼鏡レンズの場合は、度数が強くなるにつれて、眼鏡レンズのこば厚(レンズ周辺部での厚み)が急激に厚くなってしまい外観的に好ましくなかった。
この問題を解決するため同じ度数でもよりこば厚の薄いレンズを得るために眼鏡レンズの屈折面の少なくとも片側1面を非球面の形状にした眼鏡レンズがいくつか提案されている(特開平5−215994、特開平2−289818、特開昭64−50012、特公昭59−41164、特開昭53−94947、特開昭53−84742、特開昭53−84741)。
【0005】
眼鏡レンズの屈折面の少なくとも一方を非球面の形状にすることは、レンズの肉厚やこば厚を球面眼鏡レンズよりも薄くする為には有効である。しかしながら、従来の非球面眼鏡レンズでは、曲率が光軸からずれると変化してしまい、光軸のずれによる度数のずれも大きくなりやすく、レンズメータによる測定においては光学中心で、偏心していない状態で測定することは非常に難しく、測定時の光軸ずれ(偏心)による測定誤差が出やすい問題がある。
【0006】
通常、眼鏡を装着した状態では、レンズの加工誤差やセンタリング誤差、さらに眼鏡フレームによる偏心などにより、1mm程度は偏心し易い。また、レンズの成形時、モールドの上型と下型のはめあい誤差や相対的ずれなどによって偏心が発生するが、このときの偏心収差量は非球面眼鏡レンズのほうが、レンズ周辺部では球面眼鏡レンズよりも大きく発生するため、光学性能の低下につながる。このため非球面眼鏡レンズは加工公差をかなり小さくする必要があり、高精度な加工技術が要求されている。
【0007】
本発明は、球面眼鏡レンズと同程度に度数測定しやすく、さらに偏心許容量を確保することによって性能低下の少ない、装用安定性に優れた非球面眼鏡レンズを提供することを目的する。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上述の問題点を解決するために本発明に係る非球面眼鏡レンズは、
(構成1)第1面及び第2面の一対の屈折面を有し、少なくとも一方の屈折面が非球面を有する単焦点の非球面眼鏡レンズにおいて、前記非球面の形状が式
【0009】
【数10】
【0010】
で規定されることを特徴とする非球面眼鏡レンズ。
【0011】
但し、上記式(1)において、
mi:m1=2(i=1)、m2=3(i=2)、m3=4(i=3)、m4=5(i=4)、m5=6(i=5)、m6=7(i=6)、m7=8(i=7)、
n=7、
X:光軸からの距離がρである非球面上の1点から、非球面頂点の接平面に下ろした垂線の距離、
C:非球面頂点での基準球面の曲率、
ρ:光軸からの距離、
k:円錐定数、
Ami:ρmiの項の非球面係数、
であるとする。
(構成2)第1面が
【0012】
【数11】
【0013】
で規定され、第2面が球面形状を有するプラス度数の非球面眼鏡レンズであって、
レンズの度数をD[ディオプター単位]として、前記第1面の子午面の表面パワーを
【0014】
【数12】
【0015】
(但し、ne:屈折率)
として、ΔS(ρ)=S(ρ)−S(0)としたときに、光軸からの距離ρが0<ρ≦5mmの範囲で、第1面のΔS(ρ)が少なくとも1回は正の値を取り、レンズの周辺部で第1面のΔS(ρ)が負の値を取ることを特徴とする非球面眼鏡レンズ。
(構成3)第1面が
【0016】
【数13】
【0017】
で規定され、第2面が球面形状を有するマイナス度数の非球面眼鏡レンズであって、
レンズの度数をD[ディオプター単位]として、非球面側の子午面の表面パワーを
【0018】
【数14】
【0019】
(但し、ne:屈折率)
として、ΔS(ρ)=S(ρ)−S(0)としたときに、光軸からの距離ρが0<ρ≦5mmの範囲で、第1面のΔS(ρ)が少なくとも1回は負の値を取り、レンズの周辺部で第1面のΔS(ρ)が正の値を取ることを特徴とする非球面眼鏡レンズ。
(構成4)第1面が球面形状を有し、第2面が
【0020】
【数15】
【0021】
で規定されたプラス度数の非球面眼鏡レンズであって、
レンズの度数をD[ディオプター単位]として、非球面側の子午面の表面パワーを
【0022】
【数16】
【0023】
(但し、ne:屈折率)
として、ΔS(ρ)=S(ρ)−S(0)としたときに、光軸からの距離ρが0<ρ≦5mmの範囲で、第2面のΔS(ρ)が少なくとも1回は負の値を取り、レンズの周辺部で第2面のΔS(ρ)が正の値を取ることを特徴とする構成1に記載の非球面眼鏡レンズ。
(構成5)第1面が球面形状を有し、第2面が
【0024】
【数17】
【0025】
で規定されたマイナス度数の非球面眼鏡レンズであって、
レンズの度数をD[ディオプター単位]として、非球面側の子午面の表面パワーを
【0026】
【数18】
【0027】
(但し、ne:屈折率)
として、ΔS(ρ)=S(ρ)−S(0)としたときに、光軸からの距離ρが0<ρ≦5mmの範囲で、第2面のΔS(ρ)が少なくとも1回は正の値を取り、レンズの周辺部で第2面のΔS(ρ)が負の値を取ることを特徴とする構成1に記載の非球面眼鏡レンズ。
(構成6)上記miが
mi=a+(i−1)b
(但し、a>2.0b>0,b≠整数)
で規定されることを特徴とする構成2乃至5のいずれかに記載の非球面眼鏡レンズ。
(構成7)上記a,b,nが、それぞれa=4.0、b=0.7、n=4の値をとることを特徴とする構成6に記載の非球面眼鏡レンズ。
【0028】
上記構成の眼鏡レンズの設計方法としては以下の方法が考えられる。
(構成8) 第1面及び第2面の一対の屈折面を有し、一方の屈折面が非球面で他方の屈折面が球面を有する単焦点の非球面眼鏡レンズの設計方法において、
設計段階で、当該非球面眼鏡レンズの初期形状を決定して、当該非球面眼鏡レンズの形状を所定の量だけ変化させたときの、偏心していないときの非点収差及び又はパワーエラーと、偏心しているときの非点収差及び又はパワーエラーとを光線追跡により計算して、前記偏心によるレンズの収差補正の最適化を行い、レンズの形状を定めたことを特徴とする非球面眼鏡レンズの設計方法。
(構成9) 前記偏心によるレンズの収差補正の最適化は、さらに非球面側だけの前記所定の量だけ変化させた偏心収差補正を加えたことを特徴とする構成8に記載の非球面眼鏡レンズの設計方法。
(構成10) 上下の偏心の変化量をK[mm]として、最大レンズ外径をH[mm]としたときに、設計段階で、少なくとも0.04≦K/H≦0.08の範囲の偏心に対する最適化が行われたことを特徴とする構成8又は9に記載の非球面眼鏡レンズの設計方法。
(構成11) レンズの度数をD[ディオプター単位]として、非球面側の子午面の表面パワーを
【0029】
【数19】
【0030】
(但し、ne:屈折率)
として、ΔS(ρ)=S(ρ)−S(0)としたときに、レンズの度数Dが、−6.0≦D≦6.0の条件を満たし、0≦ρ≦5mmの範囲で、−0.05≦ΔS≦0.05(但し、ΔS=0を除く)の条件を満たすことを特徴とする構成8又は9に記載の非球面眼鏡レンズの設計方法。
【0031】
K/H<0.04の範囲では、偏心を十分に補正することができず、K/H>0.08の範囲では、偏心時における非点収差とパワーエラーのバランスを取ることが難しくなる。
【0032】
非球面眼鏡レンズの偏心を考慮した場合、構成5,6に記載の条件の範囲内でないと、偏心時におけるレンズ光軸付近の非点収差、パワーエラーを十分に小さくすることができない。つまり、光軸を中心とzしたφ10mm(0<ρ≦5mm)の間でΔSを非常に小さく十分に無視できる値にすることにより、偏心時における非点収差、パワーエラーを十分に小さくすることができる。
レンズの度数Dが、−6.0≦D≦6.0の条件において、0<ρ≦5mmの範囲を越えて(ρ>5mmの領域を含めて)、−0.05≦ΔS≦0.05の条件を満たすようにすると、レンズの光軸を中心としたφ40mm(0<ρ≦20mm)の範囲で、遠方視において、非点収差を±0.15[ディオプター単位]の範囲に補正することができなくなり、レンズの光軸を中心としたφ30mm(0<ρ≦15mm)の範囲で、遠方視において、パワーエラーを±0.20「ディオプター単位]の範囲に補正することができなくなる。
【0033】
また、レンズの度数Dが、
−3.0≦D≦3.0の条件を満たし、
0<ρ≦7mmの範囲で、−0.05≦ΔS≦0.05
の条件を満たすことがさらに好ましい。
レンズの度数Dが、−3.0≦D≦3.0の条件において、0<ρ≦7mmの範囲を越えて(ρ>7mmの領域を含めて)、−0.05≦ΔS≦0.05の条件を満たすようにすると、レンズの光軸を中心としたφ40mm(0<ρ≦20mm)の範囲で、遠方視において、非点収差を±0.125[ディオプター単位]の範囲に補正することができなくなり、レンズの光軸を中心としたφ30mm(0<ρ≦15mm)の範囲で、遠方視において、パワーエラーを±0.10[ディオプター単位]の範囲に補正することができなくなる。
レンズの度数がプラスの場合は第1面の方が曲率が大きいので、同等の収差バランスでレンズ形状を定めた場合、第1面を上記方程式で規定して第2面を球面形状にしたほうが、第2面を上記方程式で規定して第1面を球面形状にする場合よりも肉厚をより薄くすることができる。
【0034】
同様に、レンズの度数がマイナスの場合は第2面の方が曲率が大きいので、同等の収差バランスでレンズ形状を定めた場合、第2面を上記方程式で規定して第1面を球面形状にしたほうが、第1面を上記方程式で規定して第2面を球面形状にする場合よりもこば厚をより薄くすることができる。
なお、本明細書中においては、レンズ面のカーブとは、その面での曲率とレンズ素材の屈折率とにより下式のように定義される。
(ne−1)C=S
但し、ne:屈折率,C:非球面頂点での基準球面の曲率,S:カーブ
また、ディオプターとは、長さをメートルで表したときのレンズの屈折力の単位であり、焦点距離をメートル単位で測りその逆数で表示したものであり、カーブはディオプター単位で表される。
非点収差(OAE)とは、子午面方向の屈折力をFm[ディオプター単位]として、球欠面方向の屈折力をFs[ディオプター単位]としたときに、下式により定義される。
非点収差(OAE)=Fm−Fs
さらに、パワーエラー(MOE)は上記条件から下式により定義される。
MOP=1/2(Fm+Fs)パワーエラー(MOE)=MOP−DD:レンズの度数また、子午面とは光軸と主光線とを含む面であり、球欠面とは子午面に垂直な面である。
【0035】
【発明の実施の形態】
(実施例1)
第1図は、実施例1における偏心がないときのプラス度数非球面眼鏡レンズのレンズ形状、ΔS、遠方視(無限遠)非点収差とパワーエラー、中間視(1m)非点収差とパワーエラー、及び近方視(0.3m)非点収差とパワーエラーとを示したものである。なお、本実施例のΔSは、第1面に係るものである。第1図の遠方視と中間視と近方視のグラフは、実線が非点収差を示し、破線がパワーエラーを示している。なお、ΔS、遠方視非点収差とパワーエラー、中間視非点収差とパワーエラー、及び近方視非点収差とパワーエラーのグラフの横軸はディオプター単位である。
【0036】
第1図のプラス度数非球面眼鏡レンズの第1面は、次の(2)式で規定される。
【0037】
【数20】
【0038】
但し、X:光軸からの距離がρである非球面上の1点から、
非球面頂点の接平面に下ろした垂線の距離。
C:非球面頂点での基準球面の曲率。
ρ:光軸からの距離。
k:円錐定数。
Α2:ρ2の項の非球面係数。
Α3:ρ3の項の非球面係数。
Α4:ρ4の項の非球面係数。
Α5:ρ5の項の非球面係数。
Α6:ρ6の項の非球面係数。
Α7:ρ7の項の非球面係数。
Α8:ρ8の項の非球面係数。
(2)式の第1項は回転2次曲面を表し、第2〜8項は2次曲面からのずれを表している。
【0039】
また、図1のプラス度数非球面眼鏡レンズの第2面は、球面形状を有している。
さらに、第1図のプラス度数非球面眼鏡レンズは、設計のスタート段階で通常の最適化の目標値以外に、光軸から4mmシフト(光軸に対して垂直方向の偏心をシフトと呼ぶ)したときの偏心収差量も最適化の目標値に入れて設計し、さらにレンズ第1面だけを光軸から4mm片面シフトしたときの偏心収差量も最適化の目標値に入れて設計したものである。
【0040】
偏心を考慮に入れたプラス度数非球面眼鏡レンズの設計の手順を第2図のフローチャートを参照しながら説明する。
まずプラス度数非球面度数の設計仕様、構想を行いレンズの度数やレンズの材料(屈折率)を決定して、(2)式の初期データを作成する(ステップ201,202)。
この時、初期データとしては、第1面が球面形状になるように初期データを定める。なお、初期データは任意であり、第1面が非球面である初期データを作成してもよい。
【0041】
続いて、光線追跡により偏心がないときの非点収差やパワーエラーを計算すると共に、偏心時の非点収差やパワーエラーを計算する(ステップ203,204)。その後、光線追跡により求めた非点収差やパワーエラーをもとに、当該プラス度数非球面眼鏡レンズの性能評価を行う(ステップ205)。このとき、ステップ204で求めた偏心時の非点収差やパワーエラーも考慮して性能評価を行う。
ステップ203,204及びステップ205の操作を所望の回数繰り返して、(2)式の各係数を定めて、プラス度数非球面レンズの最適解を求めてレンズの形状を決定する(ステップ206)。
【0042】
図1の第1面(図1で左側の面)が(2)式で規定される非球面であるプラス度数非球面眼鏡レンズの度数、レンズ径、屈折率、及びレンズ形状を示す各数値を次の表1に示す。
従来は非球面係数に偶数次のみのパラメータを与えて最適解を得るようにしていたが、本実施例では、非球面係数に奇数次のパラメータを与えるようにしたので、高次の非球面係数をパラメータに用いる必要がなくなった。高次の非球面係数をパラメータを用いると、目標とする非点収差、パワーエラーと偏心時の非点収差、パワーエラーのバランスを取ることが非常に困難になる。本実施例で示したように奇数次のパラメータを用いることで、目標とする非点収差、パワーエラーと偏心時の非点収差、パワーエラーのバランスを取ることが容易になる。
本実施例では、上下の偏心の変化量(設計時に考慮したシフト量)をK[mm]として、最大レンズ径(レンズ径)をH[mm]としたときに、K/H=4/70=0.057の偏心を考慮した。
【0043】
次に、第3図は、図1のプラス度数非球面眼鏡レンズが光軸から2mmシフトした時のプラス度数非球面眼鏡レンズのレンズ形状、ΔS、遠方視(無限遠)非点収差とパワーエラー、中間視(1m)非点収差とパワーエラー、及び近方視(0.3m)非点収差とパワーエラーとを示したものである。
【0044】
また、第4図は、図1のプラス度数非球面眼鏡レンズの第1面が光軸から2mm片面シフトした時のプラス度数非球面眼鏡レンズのレンズ形状、ΔS、遠方視(無限遠)非点収差とパワーエラー、中間視(1m)非点収差とパワーエラー、及び近方視(0.3m)非点収差とパワーエラーとを示したものである。
【0045】
さらに、第62,63,64図は、従来の偏心を考慮せずに設計されたプラス度数非球面眼鏡レンズが、それぞれ、偏心が無い時,光軸から2mmシフトした時,第1面が光軸から2mmシフトした時の、プラス度数非球面眼鏡レンズのレンズ形状、ΔS、遠方視(無限遠)非点収差とパワーエラー、中間視(1m)非点収差とパワーエラー、及び近方視(0.3m)非点収差とパワーエラーとを示したものである。
【0046】
さらにまた、第65,66,67図は、従来のプラス度数球面眼鏡レンズが、それぞれ、偏心が無い時,光軸から2mmシフトした時,第1面が光軸から2mmシフトした時の、プラス度数球面眼鏡レンズのレンズ形状、遠方視(無限遠)非点収差とパワーエラー、中間視(1m)非点収差とパワーエラー、及び近方視(0.3m)非点収差とパワーエラーとを示したものである。
【0047】
第3,4,62〜67図の遠方視と中間視と近方視のグラフは、実線が非点収差を示し、破線がパワーエラーを示している。なお、ΔS、遠方視非点収差とパワーエラー、中間視非点収差とパワーエラー、及び近方視非点収差とパワーエラーのグラフの横軸はディオプター単位である。
【0048】
第1,3,4図のプラス度数非球面眼鏡レンズは、従来の第62,63,64図のプラス度数非球面眼鏡レンズと比べると、光軸付近(光軸から5mm〜10mmの間)での偏心による非点収差の変動は少なくなっていることがわかる。
さらに、従来の第62,63,64図のプラス度数非球面眼鏡レンズでは、非球面の影響で光軸がわずかにずれるとパワーエラーが発生するためにレンズメーターによる度数測定で度数ずれが起きることがわかる。第1,3,4図の実施例1のプラス度数非球面眼鏡レンズでは、光軸付近であれば光軸からずれてもパワーエラーが非常に少ない為、度数測定時の度数ずれが少ないことがわかる。
次に示す表2は第1図のプラス度数非球面眼鏡レンズのΔSを示したものである。また、第1図のプラス度数非球面眼鏡レンズの光軸付近でのΔSを図5に示す。
表2
ρ(mm) ΔS(ディオプター単位)
0.000 0.00000
0.979 0.00096
1.959 0.00168
2.942 −0.00052
3.930 −0.00767
4.925 −0.02118
表2、第5図が示すように、光軸を中心としたφ10mmの間で、
−0.05≦ΔS≦+0.05(3)
を満たしている。つまり、光軸を中心としたφ10mmの間では、ΔSは非常に小さく十分無視できる値であると考えられる。
(3)式の上限下限の範囲を越えると非球面の影響を受けてしまい、偏心をした時の偏心許容量を確保出来なくなる。
【0049】
さらに、表2、第5図から、光軸からの距離ρが0<ρ≦5mmの範囲で、ΔSが少なくとも1回は正の値を取り、レンズの周辺部でΔSが負の値を取ることがわかる。
【0050】
第6図は、第1図のプラス度数球面眼鏡レンズの遠方視の非点収差を示したものであり、横軸が光軸からの距離(mm)、縦軸が非点収差[ディオプター単位]を示している。
第6図から、光軸からの距離がφ40mmの範囲で、遠方視において、非点収差が±0.15[ディオプター単位]の範囲に収まっていることがわかる。
【0051】
第7図は、第1図のプラス度数球面眼鏡レンズの遠方視のパワーエラーを示したものであり、横軸が光軸からの距離(mm)、縦軸がパワーエラー[ディオプター単位]を示している。
第7図から、光軸からの距離がφ30mmの範囲で、遠方視において、パワーエラーが±0.20[ディオプター単位]の範囲に収まっていることがわかる。
【0052】
以上のように実施例1によれば、(2)式で規定されるように第1面を定めたので、従来の球面レンズに比べてレンズの肉厚が薄くすることができる。さらに、偏心を考慮してレンズの設計を行ったので、偏心による性能低下が少なくなる。
【0053】
(実施例2)
第8図は、実施例2における偏心がないときのプラス度数非球面眼鏡レンズのレンズ形状、ΔS、遠方視(無限遠)非点収差とパワーエラー、中間視(1m)非点収差とパワーエラー、及び近方視(0.3m)非点収差とパワーエラーとを示したものである。なお、本実施例のΔSは、第1面に係るものである。第8図の遠方視と中間視と近方視のグラフは、実線が非点収差を示し、破線がパワーエラーを示している。なお、ΔS、遠方視非点収差とパワーエラー、中間視非点収差とパワーエラー、及び近方視非点収差とパワーエラーのグラフの横軸はディオプター単位である。
第8図のプラス度数非球面眼鏡レンズの第1面は、(2)式で規定されるものであり、設計のスタート段階で通常の最適化の目標値以外に、光軸から4mmシフトしたときの偏心収差量も最適化の目標値に入れて設計し、さらにレンズ第1面だけを光軸から4mm片面シフトしたときの偏心収差量も最適化の目標値に入れて設計したものであり、度数を6.0Dで設計したものである。
また、第8図のプラス度数非球面眼鏡レンズの第2面は、球面形状を有している。
第8図の第1面(第8図で左側の面)が(2)式で規定される非球面であるプラス度数非球面眼鏡レンズの度数、レンズ径、屈折率、及びレンズ形状を示す各数値を次の表3に示す。
本実施例では、上下の偏心の変化量(設計時に考慮したシフト量)をK[mm]として、最大レンズ径(レンズ径)をH[mm]としたときに、K/H=4/70=0.057の偏心を考慮した。
【0054】
次に、第9図は、第8図のプラス度数非球面眼鏡レンズが光軸から2mmシフトした時のプラス度数非球面眼鏡レンズのレンズ形状、ΔS、遠方視(無限遠)非点収差とパワーエラー、中間視(1m)非点収差とパワーエラー、及び近方視(0.3m)非点収差とパワーエラーとを示したものである。
【0055】
また、第10図は、第8図のプラス度数非球面眼鏡レンズの第1面が光軸から2mm片面シフトした時のプラス度数非球面眼鏡レンズのレンズ形状、ΔS、遠方視(無限遠)非点収差とパワーエラー、中間視(1m)非点収差とパワーエラー、及び近方視(0.3m)非点収差とパワーエラーとを示したものである。
第9,10図の遠方視と中間視と近方視のグラフは、実線が非点収差を示し、破線がパワーエラーを示している。なお、ΔS、遠方視非点収差とパワーエラー、中間視非点収差とパワーエラー、及び近方視非点収差とパワーエラーのグラフの横軸はディオプター単位である。
【0056】
第8,9,10図のプラス度数非球面眼鏡レンズは、実施例1と同様に、従来の第62,63,64図のプラス度数非球面眼鏡レンズと比べると、光軸付近(光軸から5mm〜10mmの間)での偏心による非点収差の変動は少なくなっていることがわかる。
さらに、実施例2のプラス度数非球面眼鏡レンズは、実施例1と同様に、光軸付近であれば光軸からずれてもパワーエラーが非常に少ない為、度数測定時の度数ずれが少ないことがわかる。
【0057】
次に示す表4は第8図のプラス度数非球面眼鏡レンズのΔSを示したものである。また、第8図のプラス度数非球面眼鏡レンズの光軸付近でのΔSを図11に示す。
表4
ρ(mm) ΔS(ディオプター単位)
0.000 0.00000
1.026 0.00104
2.053 0.00023
3.083 −0.00732
4.116 −0.02527
4.807 −0.04435
5.153 −0.05624
表4、第11図が示すように、光軸を中心としたφ10mmの間で、(3)式を満たしている。
【0058】
さらに、表4、第11図から、光軸からの距離ρが0<ρ≦5mmの範囲で、ΔSが少なくとも1回は正の値を取り、レンズの周辺部でΔSが負の値を取ることがわかる。
【0059】
第12図は、第8図のプラス度数球面眼鏡レンズの遠方視の非点収差を示したものであり、横軸が光軸からの距離(mm)、縦軸が非点収差[ディオプター単位]を示している。
第12図から、光軸からの距離がφ40mmの範囲で、遠方視において、非点収差が±0.15[ディオプター単位]の範囲に収まっていることがわかる。
【0060】
第13図は、第8図のプラス度数球面眼鏡レンズの遠方視のパワーエラーを示したものであり、横軸が光軸からの距離(mm)、縦軸がパワーエラー[ディオプター単位]を示している。
第13図から、光軸からの距離がφ30mmの範囲で、遠方視において、パワーエラーが±0.20[ディオプター単位]の範囲に収まっていることがわかる。以上のように実施例2によれば、実施例1と同様の効果を奏することがわかる
。
【0061】
(実施例3)
第14図は、実施例3における偏心がないときのプラス度数非球面眼鏡レンズのレンズ形状、ΔS、遠方視(無限遠)非点収差とパワーエラー、中間視(1m)非点収差とパワーエラー、及び近方視(0.3m)非点収差とパワーエラーとを示したものである。なお、本実施例のΔSは、第1面に係るものである。
第14図の遠方視と中間視と近方視のグラフは、実線が非点収差を示し、破線がパワーエラーを示している。なお、ΔS、遠方視非点収差とパワーエラー、中間視非点収差とパワーエラー、及び近方視非点収差とパワーエラーのグラフの横軸はディオプター単位である。
第14図のプラス度数非球面眼鏡レンズの第1面は、(2)式で規定されるものであり、設計のスタート段階で通常の最適化の目標値以外に、光軸から5mmシフトしたときの偏心収差量も最適化の目標値に入れて設計し、さらにレンズ第1面だけを光軸から5mm片面シフトしたときの偏心収差量も最適化の目標値に入れて設計したものであり、度数を3.0Dで設計したものである。
また、第14図のプラス度数非球面眼鏡レンズの第2面は、球面形状を有している。
第14図の第1面(第14図で左側の面)が(2)式で規定される非球面であるプラス度数非球面眼鏡レンズの度数、レンズ径、屈折率、及びレンズ形状を示す各数値を次の表5に示す。
本実施例では、上下の偏心の変化量(設計時に考慮したシフト量)をK[mm]として、最大レンズ径(レンズ径)をH[mm]としたときに、K/H=5/75=0.067の偏心を考慮した。
【0062】
次に、第15図は、第14図のプラス度数非球面眼鏡レンズが光軸から2mmシフトした時のプラス度数非球面眼鏡レンズのレンズ形状、ΔS、遠方視(無限遠)非点収差とパワーエラー、中間視(1m)非点収差とパワーエラー、及び近方視(0.3m)非点収差とパワーエラーとを示したものである。
【0063】
また、第16図は、第14図のプラス度数非球面眼鏡レンズの第1面が光軸から2mm片面シフトした時のプラス度数非球面眼鏡レンズのレンズ形状、ΔS、遠方視(無限遠)非点収差とパワーエラー、中間視(1m)非点収差とパワーエラー、及び近方視(0.3m)非点収差とパワーエラーとを示したものである。第15,16図の遠方視と中間視と近方視のグラフは、実線が非点収差を示し、破線がパワーエラーを示している。なお、ΔS、遠方視非点収差とパワーエラー、中間視非点収差とパワーエラー、及び近方視非点収差とパワーエラーのグラフの横軸はディオプター単位である。
【0064】
第14,15,16図のプラス度数非球面眼鏡レンズは、実施例1,2と同様に、従来の図62,63,64のプラス度数非球面眼鏡レンズと比べると、光軸付近(光軸から5mm〜10mmの間)での偏心による非点収差の変動は少なくなっていることがわかる。
【0065】
さらに、実施例3のプラス度数非球面眼鏡レンズは、実施例1,2と同様に、光軸付近であれば光軸からずれてもパワーエラーが非常に少ない為、度数測定時の度数ずれが少ないことがわかる。
【0066】
次に示す表6は第14図のプラス度数非球面眼鏡レンズのΔSを示したものである。また、第14図のプラス度数非球面眼鏡レンズの光軸付近でのΔSを第17図に示す。
表6
ρ(mm) ΔS(ディオプター単位)
0.000 0.00000
1.028 0.00105
2.057 0.00227
3.090 0.00116
4.128 −0.00422
5.173 −0.01541
表6、第17図が示すように、光軸を中心としたφ10mmの間で、(3)式を満たしている。
さらに、表6、第17図から、光軸からの距離ρが0<ρ≦5mmの範囲で、ΔSが少なくとも1回は正の値を取り、レンズの周辺部でΔSが負の値を取ることがわかる。
【0067】
第18図は、第14図のプラス度数球面眼鏡レンズの遠方視の非点収差を示したものであり、横軸が光軸からの距離(mm)、縦軸が非点収差[ディオプター単位]を示している。
第18図から、光軸からの距離がφ40mmの範囲で、遠方視において、非点収差が±0.15[ディオプター単位]の範囲に収まっていることがわかる。
第19図は、第14図のプラス度数球面眼鏡レンズの遠方視のパワーエラーを示したものであり、横軸が光軸からの距離(mm)、縦軸がパワーエラー[ディオプター単位]を示している。
【0068】
第19図から、光軸からの距離がφ30mmの範囲で、遠方視において、パワーエラーが±0.20[ディオプター単位]の範囲に収まっていることがわかる。
以上のように実施例3によれば、実施例1,2と同様の効果を奏することがわかる。
【0069】
つぎに、マイナス度数非球面眼鏡レンズの実施例を説明する。
(実施例4)
第20図は、実施例4における偏心がないときのマイナス度数非球面眼鏡レンズのレンズ形状、ΔS、遠方視(無限遠)非点収差とパワーエラー、中間視(1m)非点収差とパワーエラー、及び近方視(0.3m)非点収差とパワーエラーとを示したものである。なお、本実施例のΔSは、第1面に係るものである。第20図の遠方視と中間視と近方視のグラフは、実線が非点収差を示し、破線がパワーエラーを示している。なお、ΔS、遠方視非点収差とパワーエラー、中間視非点収差とパワーエラー、及び近方視非点収差とパワーエラーのグラフの横軸はディオプター単位である。
第20図のマイナス度数非球面眼鏡レンズの第1面は、(2)式で規定されるものであり、設計のスタート段階で通常の最適化の目標値以外に、光軸から4mmシフトしたときの偏心収差量も最適化の目標値に入れて設計し、さらにレンズ第1面だけを光軸から4mm片面シフトしたときの偏心収差量も最適化の目標値に入れて設計したものであり、度数を−3.0Dで設計したものである。
また、第20図のマイナス度数非球面眼鏡レンズの第2面は、球面形状を有している。
第20図の第1面(第20図で左側の面)が(2)式で規定される非球面であるマイナス度数非球面眼鏡レンズの度数、レンズ径、屈折率、及びレンズ形状を示す各数値を次の表7に示す。
本実施例では、上下の偏心の変化量(設計時に考慮したシフト量)をK[mm]として、最大レンズ径(レンズ径)をH[mm]としたときに、K/H=4/70=0.057の偏心を考慮した。
【0070】
次に、第21図は、第20図のマイナス度数非球面眼鏡レンズが光軸から2mmシフトした時のマイナス度数非球面眼鏡レンズのレンズ形状、ΔS、遠方視(無限遠)非点収差とパワーエラー、中間視(1m)非点収差とパワーエラー、及び近方視(0.3m)非点収差とパワーエラーとを示したものである。
【0071】
また、第22図は、第20図のマイナス度数非球面眼鏡レンズの第1面が光軸から2mm片面シフトした時のマイナス度数非球面眼鏡レンズのレンズ形状、ΔS、遠方視(無限遠)非点収差とパワーエラー、中間視(1m)非点収差とパワーエラー、及び近方視(0.3m)非点収差とパワーエラーとを示したものである。
さらに、第68,69,70図は、従来の偏心を考慮せずに設計されたマイナス度数非球面眼鏡レンズが、それぞれ、偏心が無い時,光軸から2mmシフトした時,第1面が光軸から2mmシフトした時の、マイナス度数非球面眼鏡レンズのレンズ形状、ΔS、遠方視(無限遠)非点収差とパワーエラー、中間視(1m)非点収差とパワーエラー、及び近方視(0.3m)非点収差とパワーエラーとを示したものである。
さらにまた、第71,72,73図は、従来のマイナス度数球面眼鏡レンズが、それぞれ、偏心が無い時,光軸から2mmシフトした時,第1面が光軸から2mmシフトした時の、マイナス度数球面眼鏡レンズのレンズ形状、遠方視(無限遠)非点収差とパワーエラー、中間視(1m)非点収差とパワーエラー、及び近方視(0.3m)非点収差とパワーエラーとを示したものである。
【0072】
第21,22,68〜73図の遠方視と中間視と近方視のグラフは、実線が非点収差を示し、破線がパワーエラーを示している。なお、ΔS、遠方視非点収差とパワーエラー、中間視非点収差とパワーエラー、及び近方視非点収差とパワーエラーのグラフの横軸はディオプター単位である。
【0073】
第20,21,22図のマイナス度数非球面眼鏡レンズは、従来の第68,69,70図のマイナス度数非球面眼鏡レンズと比べると、光軸付近(光軸から5mm〜10mmの間)での偏心による非点収差の変動は少なくなっていることがわかる。
【0074】
さらに、従来の第68,69,70図のマイナス度数非球面眼鏡レンズでは、非球面の影響で光軸かわずかにずれるとパワーエラーが発生するためにレンズメーターによる度数測定で度数すれが起きることがわかる。第20,21,22図の実施例4のマイナス度数非球面眼鏡レンズでは、光軸付近であれば光軸からずれてもパワーエラーが非常に少ない為、度数測定時の度数ずれが少ないことがわかる。
【0075】
次に示す表8は第20図のマイナス度数非球面眼鏡レンズのΔSを示したものである。また、第20図のマイナス度数非球面眼鏡レンズの光軸付近でのΔSを第23図に示す。
表8
ρ(mm) ΔS(ディオプター単位)
0.000 0.00000
0.924 −0.00134
2.160 −0.00326
3.090 −0.00139
4.030 0.00539
4.980 0.01830
表8、第23図が示すように、光軸を中心としたφ10mmの間で、(3)式を満たしている。つまり、光軸を中心としたφ10mmの間では、ΔSは非常に小さく十分無視できる値であると考えられる。
(3)式の上限下限の範囲を越えると非球面の影響を受けてしまい、偏心をした時の偏心許容量を確保出来なくなる。
さらに、表8、第23図から、光軸からの距離ρが0<ρ≦5mmの範囲で、ΔSが少なくとも1回は負の値を取り、レンズの周辺部でΔSが正の値を取ることがわかる。
【0076】
第24図は、第20図のマイナス度数球面眼鏡レンズの遠方視の非点収差を示したものであり、横軸が光軸からの距離(mm)、縦軸が非点収差[ディオプター単位]を示している。
第24図から、光軸からの距離がφ40mmの範囲で、遠方視において、非点収差が±0.15[ディオプター単位]の範囲に収まっていることがわかる。
【0077】
第25図は、第20図のマイナス度数球面眼鏡レンズの遠方視のパワーエラーを示したものであり、横軸が光軸からの距離(mm)、縦軸がパワーエラー[ディオプター単位]を示している。
第25図から、光軸からの距離がφ30mmの範囲で、遠方視において、
パワーエラーが±0.20[ディオプター単位]の範囲に収まっていることがわかる。
以上のように実施例4によれば、(2)式で規定されるように第1面を定めたので、従来の球面レンズに比べてレンズのこば厚が薄くすることができる。さらに、偏心を考慮してレンズの設計を行ったので、偏心による性能低下が少なくなる。
(実施例5)
第26図は、実施例5における偏心がないときのマイナス度数非球面眼鏡レンズのレンズ形状、ΔS、遠方視(無限遠)非点収差とパワーエラー、中間視(1m)非点収差とパワーエラー、及び近方視(0.3m)非点収差とパワーエラーとを示したものである。なお、本実施例のΔSは、第1面に係るものである。第26図の遠方視と中間視と近方視のグラフは、実線が非点収差を示し、破線がパワーエラーを示している。なお、ΔS、遠方視非点収差とパワーエラー、中間視非点収差とパワーエラー、及び近方視非点収差とパワーエラーのグラフの横軸はディオプター単位である。
第26図のマイナス度数非球面眼鏡レンズの第1面は、(2)式で規定されるものであり、設計のスタート段階で通常の最適化の目標値以外に、光軸から4mmシフトしたときの偏心収差量も最適化の目標値に入れて設計し、さらにレンズ第1面だけを光軸から4mm片面シフトしたときの偏心収差量も最適化の目標値に入れて設計したものであり、度数を−6.0Dで設計したものである。
また、第26図のマイナス度数非球面眼鏡レンズの第2面は、球面形状を有している。
第26図の第1面(第26図で左側の面)が(2)式で規定される非球面であるマイナス度数非球面眼鏡レンズの度数、レンズ径、屈折率、及びレンズ形状を示す各数値を次の表9に示す。
本実施例では、上下の偏心の変化量(設計時に考慮したシフト量)をK[mm]として、最大レンズ径(レンズ径)をH[mm]としたときに、K/H=4/70=0.057の偏心を考慮した。
【0078】
次に、第27図は、第26図のマイナス度数非球面眼鏡レンズが光軸から2mmシフトした時のマイナス度数非球面眼鏡レンズのレンズ形状、ΔS、遠方視(無限遠)非点収差とパワーエラー、中間視(1m)非点収差とパワーエラー、及び近方視(0.3m)非点収差とパワーエラーとを示したものである。
また、第28図は、第26図のマイナス度数非球面眼鏡レンズの第1面が光軸から2mm片面シフトした時のマイナス度数非球面眼鏡レンズのレンズ形状、ΔS、遠方視(無限遠)非点収差とパワーエラー、中間視(1m)非点収差とパワーエラー、及び近方視(0.3m)非点収差とパワーエラーとを示したものである。
【0079】
第27,28図の遠方視と中間視と近方視のグラフは、実線が非点収差を示し、破線がパワーエラーを示している。なお、ΔS、遠方視非点収差とパワーエラー、中間視非点収差とパワーエラー、及び近方視非点収差とパワーエラーのグラフの横軸はディオプター単位である。
第26,27,28図のマイナス度数非球面眼鏡レンズは、実施例4と同様に、従来の第68,69,70図のマイナス度数非球面眼鏡レンズと比ベると、光軸付近(光軸から5mm〜10mmの間)での偏心による非点収差の変動は少なくなっていることがわかる。
さらに、実施例5のマイナス度数非球面眼鏡レンズは、実施例4と同様に、光軸付近であれば光軸からずれてもパワーエラーが非常に少ない為、度数測定時の度数ずれが少ないことがわかる。
次に示す表10は第26図のマイナス度数非球面眼鏡レンズのΔSを示したものである。また、第26図のマイナス度数非球面眼鏡レンズの光軸付近でのΔSを第29図に示す。
表10
ρ(mm) ΔS(ディオプター単位)
0.000 0.00000
0.914 −0.00142
1.830 −0.00232
3.060 0.00409
3.990 0.01820
4.920 0.04210
表10、第29図が示すように、光軸を中心としたφ10mmの間で、(3)式を満たしている。
さらに、表10、第29図から、光軸からの距離ρが0<ρ≦5mmの範囲で、ΔSが少なくとも1回は負の値を取り、レンズの周辺部でΔSが正の値を取ることがわかる。
【0080】
第30図は、第26図のマイナス度数球面眼鏡レンズの遠方視の非点収差を示したものであり、横軸が光軸からの距離(mm)、縦軸が非点収差[ディオプター単位]を示している。
第30図から、光軸からの距離がφ40mmの範囲で、遠方視において、非点収差が±0.15[ディオプター単位]の範囲に収まっていることがわかる。
第31図は、第26図のマイナス度数球面眼鏡レンズの遠方視のパワーエラーを示したものであり、横軸が光軸からの距離(mm)、縦軸がパワーエラー[ディオプター単位]を示している。
【0081】
図31から、光軸からの距離がφ30mmの範囲で、遠方視において、パワーエラーが±0.20[ディオプター単位]の範囲に収まっていることがわかる。以上のように実施例5によれば、実施例4と同様の効果を奏することがわかる。
(実施例6)
第32図は、実施例6における偏心がないときのマイナス度数非球面眼鏡レンズのレンズ形状、ΔS、遠方視(無限遠)非点収差とパワーエラー、中間視(1m)非点収差とパワーエラー、及び近方視(0.3m)非点収差とパワーエラーとを示したものである。なお、本実施例のΔSは、第1面に係るものである。第32図の遠方視と中間視と近方視のグラフは、実線が非点収差を示し、破線がパワーエラーを示している。なお、ΔS、遠方視非点収差とパワーエラー、中間視非点収差とパワーエラー、及び近方視非点収差とパワーエラーのグラフの横軸はディオプター単位である。
第32図のマイナス度数非球面眼鏡レンズの第1面は、(2)式で規定されるものであり、設計のスタート段階で通常の最適化の目標値以外に、光軸から5mmシフトしたときの偏心収差量も最適化の目標値に入れて設計し、さらにレンズ第1面だけを光軸から5mm片面シフトしたときの偏心収差量も最適化の目標値に入れて設計したものであり、度数を−3.0Dで設計したものである。
また、第32図のマイナス度数非球面眼鏡レンズの第2面は、球面形状を有している。
第32図の第1面(第32図で左側の面)が(2)式で規定される非球面であるマイナス度数非球面眼鏡レンズの度数、レンズ径、屈折率、及びレンズ形状を示す各数値を次の表11に示す。
本実施例では、上下の偏心の変化量(設計時に考慮したシフト量)をK[mm]として、最大レンズ径(レンズ径)をH[mm]としたときに、K/H=5/75=0.067の偏心を考慮した。
【0082】
次に、第33図は、第32図のマイナス度数非球面眼鏡レンズが光軸から2mmシフトした時のマイナス度数非球面眼鏡レンズのレンズ形状、第1面のΔS、遠方視(無限遠)非点収差とパワーエラー、中間視(1m)非点収差とパワーエラー、及び近方視(0.3m)非点収差とパワーエラーとを示したものである。また、第34図は、第32図のマイナス度数非球面眼鏡レンズの第1面が光軸から2mm片面シフトした時のマイナス度数非球面眼鏡レンズのレンズ形状、ΔS、遠方視(無限遠)非点収差とパワーエラー、中間視(1m)非点収差とパワーエラー、及び近方視(0.3m)非点収差とパワーエラーとを示したものである。
第33,34図の遠方視と中間視と近方視のグラフは、実線が非点収差を示し、破線がパワーエラーを示している。なお、ΔS、遠方視非点収差とパワーエラー、中間視非点収差とパワーエラー、及び近方視非点収差とパワーエラーのグラフの横軸はディオプター単位である。
第32,33,34図のマイナス度数非球面眼鏡レンズは、第1及び実施例2と同様に、従来の第68,69,70図のマイナス度数非球面眼鏡レンズと比べると、光軸付近(光軸から5mm〜10mmの間)での偏心による非点収差の変動は少なくなっていることがわかる。
さらに、実施例6のマイナス度数非球面眼鏡レンズは、実施例4,5と同様に、光軸付近であれば光軸からずれてもパワーエラーが非常に少ない為、度数測定時の度数ずれが少ないことがわかる。
次に示す表12は第32図のマイナス度数非球面眼鏡レンズのΔSを示したものである。また、第32図のマイナス度数非球面眼鏡レンズの光軸付近でのΔSを第35図に示す。
表12
ρ(mm) ΔS(ディオプター単位)
0.000 0.00000
0.962 −0.00165
1.930 −0.00434
2.890 −0.00529
3.870 −0.00237
4.850 0.00593
表12、第35図が示すように、光軸を中心としたφ10mmの間で、(3)式を満たしている。
さらに、表12、第35図から、光軸からの距離ρが0<ρ≦5mmの範囲で、ΔSが少なくとも1回は負の値を取り、レンズの周辺部でΔSが正の値を取ることがわかる。
第36図は、第32図のマイナス度数球面眼鏡レンズの遠方視の非点収差を示したものであり、横軸が光軸からの距離(mm)、縦軸が非点収差[ディオプター単位]を示している。
第36図から、光軸からの距離がφ40mmの範囲で、遠方視において、非点収差が±0.15[ディオプター単位]の範囲に収まっていることがわかる。
【0083】
第37図は、第32図のマイナス度数球面眼鏡レンズの遠方視のパワーエラーを示したものであり、横軸が光軸からの距離(mm)、縦軸がパワーエラー[ディオプター単位]を示している。
第37図から、光軸からの距離がφ30mmの範囲で、遠方視において、パワーエラーが±0.20[ディオプター単位]の範囲に収まっていることがわかる。以上のように実施例6によれば、実施例1,5と同様の効果を奏することがわかる。
【0084】
(実施例7)
第38図は、実施例7における偏心がないときのプラス度数非球面眼鏡レンズのレンズ形状、ΔS、遠方視(無限遠)非点収差とパワーエラー、中間視(1m)非点収差とパワーエラー、及び近方視(0.3m)非点収差とパワーエラーとを示したものである。なお、本実施例のΔSは、第1面に係るものである。第38図の遠方視と中間視と近方視のグラフは、実線が非点収差を示し、破線がパワーエラーを示している。なお、ΔS、遠方視非点収差とパワーエラー、中間視非点収差とパワーエラー、及び近方視非点収差とパワーエラーのグラフの横軸はディオプター単位である。
第38図のプラス度数非球面眼鏡レンズの第1面は、次の(4)式で規定される。
【0085】
【数21】
【0086】
但し、X:光軸からの距離がρである非球面上の1点から、
非球面頂点の接平面に下ろした垂線の距離。
C:非球面頂点での基準球面の曲率。
ρ:光軸からの距離。
k:円錐定数。
Α4.0:ρ4.0の項の非球面係数。
Α4.7:ρ4.7の項の非球面係数。
Α5.4:ρ5.4の項の非球面係数。
Α6.1:ρ6.1の項の非球面係数。
(4)式の第1項は回転2次曲面を表し、第2〜5項は2次曲面からのずれを表している。
第38図のプラス度数非球面眼鏡レンズの第1面は、(4)式で規定されるものであり、設計のスタート段階で通常の最適化の目標値以外に、光軸から4mmシフトしたときの偏心収差量も最適化の目標値に入れて設計し、さらにレンズ第1面だけを光軸から4mm片面シフトしたときの偏心収差量も最適化の目標値に入れて設計したものであり、度数を4.0Dで設計したものである。
また、第38図のプラス度数非球面眼鏡レンズの第2面は、球面形状を有している。
第38図の第1面(第38図で左側の面)が(4)式で規定される非球面であるプラス度数非球面眼鏡レンズの度数、レンズ径、屈折率、及びレンズ形状を示す各数値を次の表13に示す。
実施例1〜6では、非球面係数に偶数次及び奇数次のパラメータを与えて最適解得るようにしていたが、本実施例では、非球面係数に実数のパラメータを与えるようにしたので、さらに低次の非球面係数をパラメータのみを用いることが可能になった。本実施例で示したように実数のパラメータを用いることで、目標とする非点収差、パワーエラーと偏心時の非点収差、パワーエラーのバランスを取ることがさらに容易になる。
本実施例では、上下の偏心の変化量(設計時に考慮したシフト量)をK[mm]として、最大レンズ径(レンズ径)をH[mm]としたときに、K/H=4/70=0.057の偏心を考慮した。
次に、第39図は、第38図のプラス度数非球面眼鏡レンズが光軸から2mmシフトした時のプラス度数非球面眼鏡レンズのレンズ形状、ΔS、遠方視(無限遠)非点収差とパワーエラー、中間視(1m)非点収差とパワーエラー、及び近方視(0.3m)非点収差とパワーエラーとを示したものである。
また、第40図は、第38図のプラス度数非球面眼鏡レンズの第1面が光軸から2mm片面シフトした時のプラス度数非球面眼鏡レンズのレンズ形状、ΔS、遠方視(無限遠)非点収差とパワーエラー、中間視(1m)非点収差とパワーエラー、及び近方視(0.3m)非点収差とパワーエラーとを示したものである。
第39,40図の遠方視と中間視と近方視のグラフは、実線が非点収差を示し、破線がパワーエラーを示している。なお、ΔS、遠方視非点収差とパワーエラー、中間視非点収差とパワーエラー、及び近方視非点収差とパワーエラーのグラフの横軸はディオプター単位である。
第38,39,40図のプラス度数非球面眼鏡レンズは、実施例1と同様に従来の図62,63,64のプラス度数非球面眼鏡レンズと比べると、光軸付近(光軸から5mm〜10mmの間)での偏心による非点収差の変動は少なくなっていることがわかる。
さらに、実施例7のプラス度数非球面眼鏡レンズは、実施例1と同様に、光軸付近であれば光軸からずれてもパワーエラーが非常に少ない為、度数測定時の度数ずれが少ないことがわかる。
次に示す表14は第38図のプラス度数非球面眼鏡レンズのΔSを示したものである。また、第38図のプラス度数非球面眼鏡レンズの光軸付近でのΔSを第41図に示す。
表14
ρ(mm) ΔS(ディオプター単位)
0.000 0.00000
0.995 0.00094
1.991 0.00076
2.990 −0.00339
3.994 −0.01332
5.003 −0.03031
表14、第41図が示すように、光軸を中心としたφ10mmの間で、(3)式を満たしている。
さらに、表14、第41図から、光軸からの距離ρが0<ρ≦5mmの範囲で、ΔSが少なくとも1回は正の値を取り、レンズの周辺部でΔSが負の値を取ることがわかる。
【0087】
第42図は、第38図のプラス度数球面眼鏡レンズの遠方視の非点収差を示したものであり、横軸が光軸からの距離(mm)、縦軸が非点収差[ディオプター単位]を示している。
第42図から、光軸からの距離がφ40mmの範囲で、遠方視において、非点収差が±0.15[ディオプター単位]の範囲に収まっていることがわかる。
第43図は、第38図のプラス度数球面眼鏡レンズの遠方視のパワーエラーを示したものであり、横軸が光軸からの距離(mm)、縦軸がパワーエラー[ディオプター単位]を示している。
【0088】
第43図から、光軸からの距離がφ30mmの範囲で、遠方視において、パワーエラーが±0.20[ディオプター単位]の範囲に収まっていることがわかる。
以上のように実施例7によれば、(4)式で規定されるように第1面を定めたので、従来の球面レンズに比べてレンズの肉厚が薄くすることができる。さらに、偏心を考慮してレンズの設計を行ったので、偏心による性能低下が少なくなる。
(実施例8)
第44図は、実施例8における偏心がないときのマイナス度数非球面眼鏡レンズのレンズ形状、ΔS、遠方視(無限遠)非点収差とパワーエラー、中間視(1m)非点収差とパワーエラー、及び近方視(0.3m)非点収差とパワーエラーとを示したものである。なお、本実施例のΔSは、第1面に係るものである。第44図の遠方視と中間視と近方視のグラフは、実線が非点収差を示し、破線がパワーエラーを示している。なお、ΔS、遠方視非点収差とパワーエラー、中間視非点収差とパワーエラー、及び近方視非点収差とパワーエラーのグラフの横軸はディオプター単位である。
第44図のマイナス度数非球面眼鏡レンズの第1面は、(4)式で規定されるものであり、設計のスタート段階で通常の最適化の目標値以外に、光軸から4mmシフトしたときの偏心収差量も最適化の目標値に入れて設計し、さらにレンズ第1面だけを光軸から4mm片面シフトしたときの偏心収差量も最適化の目標値に入れて設計したものであり、度数を−4.0Dで設計したものである。
また、第44図のマイナス度数非球面眼鏡レンズの第2面は、球面形状を有している。
第44図の第1面(第44図で左側の面)が(4)式で規定される非球面であるマイナス度数非球面眼鏡レンズの度数、レンズ径、屈折率、及びレンズ形状を示す各数値を次の表15に示す。
本実施例では、上下の偏心の変化量(設計時に考慮したシフト量)をK[mm]として、最大レンズ径(レンズ径)をH[mm]としたときに、K/H=4/70=0.057の偏心を考慮した。
次に、第45図は、第44図のマイナス度数非球面眼鏡レンズが光軸から2mmシフトした時のマイナス度数非球面眼鏡レンズのレンズ形状、ΔS、遠方視(無限遠)非点収差とパワーエラー、中間視(1m)非点収差とパワーエラー、及び近方視(0.3m)非点収差とパワーエラーとを示したものである。
また、第46図は、第44図のマイナス度数非球面眼鏡レンズの第1面が光軸から2mm片面シフトした時のマイナス度数非球面眼鏡レンズのレンズ形状、ΔS、遠方視(無限遠)非点収差とパワーエラー、中間視(1m)非点収差とパワーエラー、及び近方視(0.3m)非点収差とパワーエラーとを示したものである。
【0089】
第45,46図の遠方視と中間視と近方視のグラフは、実線が非点収差を示し、破線がパワーエラーを示している。なお、ΔS、遠方視非点収差とパワーエラー、中間視非点収差とパワーエラー、及び近方視非点収差とパワーエラーのグラフの横軸はディオプター単位である。
第44,45,46図のマイナス度数非球面眼鏡レンズは、実施例4と同様に、従来の第68,69,70図のマイナス度数非球面眼鏡レンズと比ベると、光軸付近(光軸から5mm〜10mmの間)での偏心による非点収差の変動は少なくなっていることがわかる。
さらに、実施例8のマイナス度数非球面眼鏡レンズは、実施例4と同様に、光軸付近であれば光軸からずれてもパワーエラーが非常に少ない為、度数測定時の度数ずれが少ないことがわかる。
次に示す表16は第44図のマイナス度数非球面眼鏡レンズのΔSを示したものである。また、第44図のマイナス度数非球面眼鏡レンズの光軸付近でのΔSを第47図に示す。
表16
ρ(mm) ΔS(ディオプター単位)
0.000 0.00000
0.899 −0.00103
2.252 −0.00063
3.159 0.00403
4.073 0.01359
4.995 0.02873
表16、第47図が示すように、光軸を中心としたφ10mmの間で、(3)式を満たしている。
さらに、表16、第47図から、光軸からの距離ρが0<ρ≦5mmの範囲で、ΔSが少なくとも1回は負の値を取り、レンズの周辺部でΔSが正の値を取ることがわかる。
【0090】
第48図は、第44図のマイナス度数球面眼鏡レンズの遠方視の非点収差を示したものであり、横軸が光軸からの距離(mm)、縦軸が非点収差「ディオプター単位]を示している。
第48図から、光軸からの距離がφ40mmの範囲で、遠方視において、非点収差が±0.15[ディオプター単位]の範囲に収まっていることがわかる。
第49図は、第44図のマイナス度数球面眼鏡レンズの遠方視のパワーエラーを示したものであり、横軸が光軸からの距離(mm)、縦軸がパワーエラー[ディオプター単位]を示している。
第49図から、光軸からの距離がφ30mmの範囲で、遠方視において、パワーエラーが±0.20[ディオプター単位]の範囲に収まっていることがわかる。
以上のように実施例8によれば、(4)式で規定されるように第1面を定めたので、従来の球面レンズに比べてレンズの肉厚が薄くすることができる。さらに、偏心を考慮してレンズの設計を行ったので、偏心による性能低下が少なくなる。
(実施例9)
第50図は、実施例9における偏心がないときのプラス度数非球面眼鏡レンズのレンズ形状、ΔS、遠方視(無限遠)非点収差とパワーエラー、中間視(1m)非点収差とパワーエラー、及び近方視(0.3m)非点収差とパワーエラーとを示したものである。なお、本実施例のΔSは、第1面に係るものである。第50図の遠方視と中間視と近方視のグラフは、実線が非点収差を示し、破線がパワーエラーを示している。なお、ΔS、遠方視非点収差とパワーエラー、中間視非点収差とパワーエラー、及び近方視非点収差とパワーエラーのグラフの横軸はディオプター単位である。
第50図のプラス度数非球面眼鏡レンズの第2面は、(4)式で規定されるものであり、設計のスタート段階で通常の最適化の目標値以外に、光軸から4mmシフトしたときの偏心収差量も最適化の目標値に入れて設計し、さらにレンズ第2面だけを光軸から4mm片面シフトしたときの偏心収差量も最適化の目標値に入れて設計したものであり、度数を3.0Dで設計したものである。
また、第50図のプラス度数非球面眼鏡レンズの第1面は、球面形状を有している。
第50図の第2面(第50図で右側の面)が(4)式で規定される非球面であるプラス度数非球面眼鏡レンズの度数、レンズ径、屈折率、及びレンズ形状を示す各数値を次の表17に示す。
本実施例では、上下の偏心の変化量(設計時に考慮したシフト量)をK[mm]として、最大レンズ径(レンズ径)をH[mm]としたときに、K/H=4/70=0.057の偏心を考慮した。
次に、第51図は、第50図のプラス度数非球面眼鏡レンズが光軸から2mmシフトした時のプラス度数非球面眼鏡レンズのレンズ形状、ΔS、遠方視(無限遠)非点収差とパワーエラー、中間視(1m)非点収差とパワーエラー、及び近方視(0.3m)非点収差とパワーエラーとを示したものである。
また、第52図は、第50図のプラス度数非球面眼鏡レンズの第2面が光軸から2mm片面シフトした時のプラス度数非球面眼鏡レンズのレンズ形状、ΔS、遠方視(無限遠)非点収差とパワーエラー、中間視(1m)非点収差とパワーエラー、及び近方視(0.3m)非点収差とパワーエラーとを示したものである。
第51,52図の遠方視と中間視と近方視のグラフは、実線が非点収差を示し、破線がパワーエラーを示している。なお、ΔS、遠方視非点収差とパワーエラー、中間視非点収差とパワーエラー、及び近方視非点収差とパワーエラーのグラフの横軸はディオプター単位である。
第50,51,52図のプラス度数非球面眼鏡レンズは、実施例1と同様に、従来の図62,63,64のプラス度数非球面眼鏡レンズと比べると、光軸付近(光軸から5mm〜10mmの間)での偏心による非点収差の変動は少なくなっていることがわかる。
さらに、実施例9のプラス度数非球面眼鏡レンズは、実施例1と同様に、光軸付近であれば光軸からずれてもパワーエラーが非常に少ない為、度数測定時の度数ずれが少ないことがわかる。
次に示す表18は第50図のプラス度数非球面眼鏡レンズのΔSを示したものである。また、第50図のプラス度数非球面眼鏡レンズの光軸付近でのΔSを第53図に示す。
表18
ρ(mm) ΔS(ディオプター単位)
0.000 0.00000
0.973 −0.00117
1.947 −0.00178
2.953 0.00074
3.907 0.00789
5.392 0.02920
表18、第53図が示すように、光軸を中心としたφ10mmの間で、(3)式を満たしている。
さらに、表18、第53図から、光軸からの距離ρが0<ρ≦5mmの範囲で、ΔSが少なくとも1回は負の値を取り、レンズの周辺部でΔSが正の値を取ることがわかる。
【0091】
第54図は、第50図のプラス度数球面眼鏡レンズの遠方視の非点収差を示したものであり、横軸が光軸からの距離(mm)、縦軸が非点収差[ディオプター単位]を示している。
第54図から、光軸からの距離がφ40mmの範囲で、遠方視において、非点収差が±0.15[ディオプター単位]の範囲に収まっていることがわかる。
第55図は、第50図のプラス度数球面眼鏡レンズの遠方視のパワーエラーを示したものであり、横軸が光軸からの距離(mm)、縦軸がパワーエラー[ディオプター単位]を示している。
第55図から、光軸からの距離がφ30mmの範囲で、遠方視において、非点収差が±0.20[ディオプター単位]の範囲に収まっていることがわかる。
以上のように実施例9によれば、(4)式で規定されるように第2面を定めたので、従来の球面レンズに比べてレンズの肉厚が薄くすることができる。さらに、偏心を考慮してレンズの設計を行ったので、偏心による性能低下が少なくなる。
(実施例10)
第56図は、実施例10における偏心がないときのマイナス度数非球面眼鏡レンズのレンズ形状、ΔS、遠方視(無限遠)非点収差とパワーエラー、中間視(1m)非点収差とパワーエラー、及び近方視(0.3m)非点収差とパワーエラーとを示したものである。なお、本実施例のΔSは、第1面に係るものである。
第56図の遠方視と中間視と近方視のグラフは、実線が非点収差を示し、破線がパワーエラーを示している。なお、ΔS、遠方視非点収差とパワーエラー、中間視非点収差とパワーエラー、及び近方視非点収差とパワーエラーのグラフの横軸はディオプター単位である。
第56図のマイナス度数非球面眼鏡レンズの第2面は、(4)式で規定されるものであり、設計のスタート段階で通常の最適化の目標値以外に、光軸から5mmシフトしたときの偏心収差量も最適化の目標値に入れて設計し、さらにレンズ第2面だけを光軸から5mm片面シフトしたときの偏心収差量も最適化の目標値に入れて設計したものであり、度数を−3.0Dで設計したものである。
また、第56図のマイナス度数非球面眼鏡レンズの第1面は、球面形状を有している。
第56図の第2面(第56図で右側の面)が(4)式で規定される非球面であるマイナス度数非球面眼鏡レンズの度数、レンズ径、屈折率、及びレンズ形状を示す各数値を次の表19に示す。
本実施例では、上下の偏心の変化量(設計時に考慮したシフト量)をK[mm]として、最大レンズ径(レンズ径)をH[mm]としたときに、K/H=5/75=0.067の偏心を考慮した。
【0092】
次に、第57図は、第56図のマイナス度数非球面眼鏡レンズが光軸から2mmシフトした時のマイナス度数非球面眼鏡レンズのレンズ形状、ΔS、遠方視(無限遠)非点収差とパワーエラー、中間視(1m)非点収差とパワーエラー、及び近方視(0.3m)非点収差とパワーエラーとを示したものである。
また、第58図は、第56図のマイナス度数非球面眼鏡レンズの第1面が光軸から2mm片面シフトした時のマイナス度数非球面眼鏡レンズのレンズ形状、ΔS、遠方視(無限遠)非点収差とパワーエラー、中間視(1m)非点収差とパワーエラー、及び近方視(0.3m)非点収差とパワーエラーとを示したものである。
第57,58図の遠方視と中間視と近方視のグラフは、実線が非点収差を示し、破線がパワーエラーを示している。なお、ΔS、遠方視非点収差とパワーエラー、中間視非点収差とパワーエラー、及び近方視非点収差とパワーエラーのグラフの横軸はディオプター単位である。
第56,57,58図のマイナス度数非球面眼鏡レンズは、実施例4と同様に、従来の第68,69,70図のマイナス度数非球面眼鏡レンズと比ベると、光軸付近(光軸から5mm〜10mmの間)での偏心による非点収差の変動は少なくなっていることがわかる。
さらに、実施例10のマイナス度数非球面眼鏡レンズは、実施例4と同様に、光軸付近であれば光軸からずれてもパワーエラーが非常に少ない為、度数測定時の度数ずれが少ないことがわかる。
次に示す表20は第56図のマイナス度数非球面眼鏡レンズのΔSを示したものである。また、第56図のマイナス度数非球面眼鏡レンズの光軸付近でのΔSを第59図に示す。
表20
ρ(mm) ΔS(ディオプター単位)
0.000 0.00000
0.899 0.00149
2.704 0.00420
4.071 −0.00099
4.992 −0.00992
表20、第59図が示すように、光軸を中心としたφ10mmの間で、(3)式を満たしている。
さらに、表20、第59図から、光軸からの距離ρが0<ρ≦5mmの範囲で、ΔSが少なくとも1回は正の値を取り、レンズの周辺部でΔSが負の値を取ることがわかる。
【0093】
第60図は、第56図のマイナス度数球面眼鏡レンズの遠方視の非点収差を示したものであり、横軸が光軸からの距離(mm)、縦軸が非点収差[ディオプター単位]を示している。
第60図から、光軸からの距離がφ40mmの範囲で、遠方視において、非点収差が±0.15[ディオプター単位]の範囲に収まっていることがわかる。
第61図は、第56図のマイナス度数球面眼鏡レンズの遠方視のパワーエラーを示したものであり、横軸が光軸からの距離(mm)、縦軸がパワーエラー[ディオプター単位]を示している。
第61図から、光軸からの距離がφ30mmの範囲で、遠方視において、非点収差が±0.20[ディオプター単位]の範囲に収まっていることがわかる。
以上のように実施例10によれば、(4)式で規定されるように第2面を定めたので、従来の球面レンズに比べてレンズの肉厚が薄くすることができる。さらに、偏心を考慮してレンズの設計を行ったので、偏心による性能低下が少なくなる。
(その他の実施例)
実施例1〜6では、Α2,Α3が共に0であるものを示したが、Α2,Α3は0以外の値でもよい。
また、上記実施例では、第1面又は第2面のレンズ形状が(2)(4)式で規定されたものを示したが、本発明は、第1面又は第2面の何れか又は双方のレンズ形状が(1)式で規定されればよい。
以上説明したように本発明によれば、非球面眼鏡レンズの第1面及び又は第2面の形状を(1)式で規定するようにしたので、レンズの肉厚やこば厚を球面眼鏡レンズより薄くすることが可能になり、装用安定性に優れた非球面眼鏡レンズを作ることができる。
また、偏心による非点収差やパワーエラーを考慮してレンズの設計を行うようにしたので、非球面レンズの偏心による性能低下を低減することができ、偏心による測定誤差も少なくすることができる。
さらに、レンズ径や屈折率が変わっても、偏心による性能低下の少ない非球面眼鏡レンズを作成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施例1における偏心が無いときのプラス度数非球面眼鏡レンズの形状、ΔS、遠方視非点収差、及び中間視非点収差と近方視非点収差とを示すグラフである。
【図2】 本発明における非球面眼鏡レンズの設計の流れを示すフローチャートである。
【図3】 実施例1における2mmシフトしたときのプラス度数非球面眼鏡レンズの形状、ΔS、遠方視非点収差、及び中間視非点収差と近方視非点収差とを示すグラフである。
【図4】 実施例1における第1面が2mm片面シフトしたときのプラス度数非球面眼鏡レンズの形状、ΔS、遠方視非点収差、及び中間視非点収差と近方視非点収差とを示すグラフである。
【図5】 実施例1におけるプラス度数非球面眼鏡レンズのΔSを示したグラフである。
【図6】 実施例1におけるプラス度数非球面眼鏡レンズの非点収差を示す図である。
【図7】 実施例1におけるプラス度数非球面眼鏡レンズのパワーエラーを示す図である。
【図8】 実施例2における偏心が無いときのプラス度数非球面眼鏡レンズの形状、ΔS、遠方視非点収差、及び中間視非点収差と近方視非点収差とを示すグラフである。
【図9】 実施例2における2mmシフトしたときのプラス度数非球面眼鏡レンズの形状、ΔS、遠方視非点収差、及び中間視非点収差と近方視非点収差とを示すグラフである。
【図10】 実施例2における第1面が2mm片面シフトしたときのプラス度数非球面眼鏡レンズの形状、ΔS、遠方視非点収差、及び中間視非点収差と近方視非点収差とを示すグラフである。
【図11】 実施例2におけるプラス度数非球面眼鏡レンズのΔSを示したグラフである。
【図12】 実施例2におけるプラス度数非球面眼鏡レンズの非点収差を示す図である。
【図13】 実施例2におけるプラス度数非球面眼鏡レンズのパワーエラーを示す図である。
【図14】 実施例3における偏心が無いときのプラス度数非球面眼鏡レンズの形状、ΔS、遠方視非点収差、及び中間視非点収差と近方視非点収差とを示すグラフである。
【図15】 実施例3における2mmシフトしたときのプラス度数非球面眼鏡レンズの形状、ΔS、遠方視非点収差、及び中間視非点収差と近方視非点収差とを示すグラフである。
【図16】 実施例3における第1面が2mm片面シフトしたときのプラス度数非球面眼鏡レンズの形状、ΔS、遠方視非点収差、及び中間視非点収差と近方視非点収差とを示すグラフである。
【図17】 実施例3におけるプラス度数非球面眼鏡レンズのΔSを示したグラフである。
【図18】 実施例3におけるプラス度数非球面眼鏡レンズの非点収差を示す図である。
【図19】 実施例3におけるプラス度数非球面眼鏡レンズのパワーエラーを示す図である。
【図20】 実施例4における偏心が無いときのマイナス度数非球面眼鏡レンズの形状、ΔS、遠方視非点収差、及び中間視非点収差と近方視非点収差とを示すグラフである。
【図21】 実施例4における2mmシフトしたときのマイナス度数非球面眼鏡レンズの形状、ΔS、遠方視非点収差、及び中間視非点収差と近方視非点収差とを示すグラフである。
【図22】 実施例4における第1面が2mm片面シフトしたときのマイナス度数非球面眼鏡レンズの形状、ΔS、遠方視非点収差、及び中間視非点収差と近方視非点収差とを示すグラフである。
【図23】 実施例4におけるマイナス度数非球面眼鏡レンズのΔSを示したグラフである。
【図24】 実施例4におけるマイナス度数非球面眼鏡レンズの非点収差を示す図である。
【図25】 実施例4におけるマイナス度数非球面眼鏡レンズのパワーエラーを示す図である。
【図26】 実施例5における偏心が無いときのマイナス度数非球面眼鏡レンズの形状、ΔS、遠方視非点収差、及び中間視非点収差と近方視非点収差とを示すグラフである。
【図27】 実施例5における2mmシフトしたときのマイナス度数非球面眼鏡レンズの形状、ΔS、遠方視非点収差、及び中間視非点収差と近方視非点収差とを示すグラフである。
【図28】 実施例5における第1面が2mm片面シフトしたときのマイナス度数非球面眼鏡レンズの形状、ΔS、遠方視非点収差、及び中間視非点収差と近方視非点収差とを示すグラフである。
【図29】 実施例5におけるマイナス度数非球面眼鏡レンズのΔSを示したグラフである。
【図30】 実施例5におけるマイナス度数非球面眼鏡レンズの非点収差を示す図である。
【図31】 実施例5におけるマイナス度数非球面眼鏡レンズのパワーエラーを示す図である。
【図32】 実施例6における偏心が無いときのマイナス度数非球面眼鏡レンズの形状、ΔS、遠方視非点収差、及び中間視非点収差と近方視非点収差とを示すグラフである。
【図33】 実施例6における2mmシフトしたときのマイナス度数非球面眼鏡レンズの形状、ΔS、遠方視非点収差、及び中間視非点収差と近方視非点収差とを示すグラフである。
【図34】 実施例6における第1面が2mm片面シフトしたときのマイナス度数非球面眼鏡レンズの形状、ΔS、遠方視非点収差、及び中間視非点収差と近方視非点収差とを示すグラフである。
【図35】 実施例6におけるマイナス度数非球面眼鏡レンズのΔSを示したグラフである。
【図36】 実施例6におけるマイナス度数非球面眼鏡レンズの非点収差を示す図である。
【図37】 実施例6におけるマイナス度数非球面眼鏡レンズのパワーエラーを示す図である。
【図38】 実施例7における偏心が無いときのプラス度数非球面眼鏡レンズの形状、ΔS、遠方視非点収差、及び中間視非点収差と近方視非点収差とを示すグラフである。
【図39】 実施例7における2mmシフトしたときのプラス度数非球面眼鏡レンズの形状、ΔS、遠方視非点収差、及び中間視非点収差と近方視非点収差とを示すグラフである。
【図40】 実施例7における第1面が2mm片面シフトしたときのプラス度数非球面眼鏡レンズの形状、ΔS、遠方視非点収差、及び中間視非点収差と近方視非点収差とを示すグラフである。
【図41】 実施例7におけるプラス度数非球面眼鏡レンズのΔSを示したグラフである。
【図42】 実施例7におけるプラス度数非球面眼鏡レンズの非点収差を示す図である。
【図43】 実施例7におけるプラス度数非球面眼鏡レンズのパワーエラーを示す図である。
【図44】 実施例8における偏心が無いときのマイナス度数非球面眼鏡レンズの形状、ΔS、遠方視非点収差、及び中間視非点収差と近方視非点収差とを示すグラフである。
【図45】 実施例8における2mmシフトしたときのマイナス度数非球面眼鏡レンズの形状、ΔS、遠方視非点収差、及び中間視非点収差と近方視非点収差とを示すグラフである。
【図46】 実施例8における第1面が2mm片面シフトしたときのマイナス度数非球面眼鏡レンズの形状、ΔS、遠方視非点収差、及び中間視非点収差と近方視非点収差とを示すグラフである。
【図47】 実施例8におけるマイナス度数非球面眼鏡レンズのΔSを示したグラフである。
【図48】 実施例8におけるマイナス度数非球面眼鏡レンズの非点収差を示す図である。
【図49】 実施例8におけるマイナス度数非球面眼鏡レンズのパワーエラーを示す図である。
【図50】 実施例9における偏心が無いときのプラス度数非球面眼鏡レンズの形状、ΔS、遠方視非点収差、及び中間視非点収差と近方視非点収差とを示すグラフである。
【図51】 実施例9における2mmシフトしたときのプラス度数非球面眼鏡レンズの形状、ΔS、遠方視非点収差、及び中間視非点収差と近方視非点収差とを示すグラフである。
【図52】 実施例9における第1面が2mm片面シフトしたときのプラス度数非球面眼鏡レンズの形状、ΔS、遠方視非点収差、及び中間視非点収差と近方視非点収差とを示すグラフである。
【図53】 実施例9におけるプラス度数非球面眼鏡レンズのΔSを示したグラフである。
【図54】 実施例9におけるプラス度数非球面眼鏡レンズの非点収差を示す図である。
【図55】 実施例9におけるプラス度数非球面眼鏡レンズのパワーエラーを示す図である。
【図56】 実施例10における偏心が無いときのマイナス度数非球面眼鏡レンズの形状、ΔS、遠方視非点収差、及び中間視非点収差と近方視非点収差とを示すグラフである。
【図57】 実施例10における2mmシフトしたときのマイナス度数非球面眼鏡レンズの形状、ΔS、遠方視非点収差、及び中間視非点収差と近方視非点収差とを示すグラフである。
【図58】 実施例10における第1面が2mm片面シフトしたときのマイナス度数非球面眼鏡レンズの形状、ΔS、遠方視非点収差、及び中間視非点収差と近方視非点収差とを示すグラフである。
【図59】 実施例10におけるマイナス度数非球面眼鏡レンズのΔSを示したグラフである。
【図60】 実施例10におけるマイナス度数非球面眼鏡レンズの非点収差を示す図である。
【図61】 実施例10におけるマイナス度数非球面眼鏡レンズのパワーエラーを示す図である。
【図62】 従来の偏心を考慮せずに設計されたプラス度数非球面眼鏡レンズに偏心が無いときの、プラス度数非球面眼鏡レンズの形状、ΔS、遠方視非点収差、及び中間視非点収差と近方視非点収差とを示すグラフである。
【図63】 従来の偏心を考慮せずに設計されたプラス度数非球面眼鏡レンズが2mmシフトしたときの、プラス度数非球面眼鏡レンズの形状、ΔS、遠方視非点収差、及び中間視非点収差と近方視非点収差とを示すグラフである。
【図64】 従来の偏心を考慮せずに設計されたプラス度数非球面眼鏡レンズの第1面が2mm片面シフトしたときの、プラス度数非球面眼鏡レンズの形状、ΔS、遠方視非点収差、及び中間視非点収差と近方視非点収差とを示すグラフである。
【図65】 従来のプラス度数球面眼鏡レンズに偏心が無いときの、プラス度数球面眼鏡レンズの形状、遠方視非点収差、及び中間視非点収差と近方視非点収差とを示すグラフである。
【図66】 従来のプラス度数球面眼鏡レンズが2mmシフトしたときの、プラス度数球面眼鏡レンズの形状、遠方視非点収差、及び中間視非点収差と近方視非点収差とを示すグラフである。
【図67】 従来のプラス度数球面眼鏡レンズの第1面が2mm片面シフトしたときの、プラス度数球面眼鏡レンズの形状、遠方視非点収差、及び中間視非点収差と近方視非点収差とを示すグラフである。
【図68】 従来の偏心を考慮せずに設計されたマイナス度数非球面眼鏡レンズに偏心が無いときの、マイナス度数非球面眼鏡レンズの形状、ΔS、遠方視非点収差、及び中間視非点収差と近方視非点収差とを示すグラフである。
【図69】 従来の偏心を考慮せずに設計されたマイナス度数非球面眼鏡レンズが2mmシフトしたときの、マイナス度数非球面眼鏡レンズの形状、ΔS、遠方視非点収差、及び中間視非点収差と近方視非点収差とを示すグラフである。
【図70】 従来の偏心を考慮せずに設計されたマイナス度数非球面眼鏡レンズの第1面が2mm片面シフトしたときの、マイナス度数非球面眼鏡レンズの形状、ΔS、遠方視非点収差、及び中間視非点収差と近方視非点収差とを示すグラフである。
【図71】 従来のマイナス度数球面眼鏡レンズに偏心が無いときの、マイナス度数球面眼鏡レンズの形状、遠方視非点収差、及び中間視非点収差と近方視非点収差とを示すグラフである。
【図72】 従来のマイナス度数球面眼鏡レンズが2mmシフトしたときの、マイナス度数球面眼鏡レンズの形状、遠方視非点収差、及び中間視非点収差と近方視非点収差とを示すグラフである。
【図73】 従来のマイナス度数球面眼鏡レンズの第1面が2mm片面シフトしたときの、マイナス度数球面眼鏡レンズの形状、遠方視非点収差、及び中間視非点収差と近方視非点収差とを示すグラフである。
Claims (6)
- 第1面が
但し、上記式において、mi:m1=2(i=1)、m2=3(i=2)、m3=4(i=3)、m4=5(i=4)、m5=6(i=5)、m6=7(i=6)、m7=8(i=7)、n=7、X:光軸からの距離がρである非球面上の1点から、非球面頂点の接平面に下ろした垂線の距離、C:非球面頂点での基準球面の曲率、ρ:光軸からの距離、k:円錐定数、Ami:ρmiの項の非球面係数、であるとする。 - 第1面が
但し、上記式において、mi:m1=2(i=1)、m2=3(i=2)、m3=4(i=3)、m4=5(i=4)、m5=6(i=5)、m6=7(i=6)、m7=8( i=7)、n=7、X:光軸からの距離がρである非球面上の1点から、非球面頂点の接平面に下ろした垂線の距離、C:非球面頂点での基準球面の曲率、ρ:光軸からの距離、k:円錐定数、Ami:ρmiの項の非球面係数、であるとする。 - 第1面が球面形状を有し、第2面が
但し、上記式において、mi:m1=2(i=1)、m2=3(i=2)、m3=4(i=3)、m4=5(i=4)、m5=6(i=5)、m6=7(i=6)、m7=8(i=7)、n=7、X:光軸からの距離がρである非球面上の1点から、非球面頂点の接平面に下ろした垂線の距離、C:非球面頂点での基準球面の曲率、ρ:光軸からの距離、k:円錐定数、Ami:ρmiの項の非球面係数、であるとする。 - 第1面が球面形状を有し、第2面が
但し、上記式において、mi:m1=2(i=1)、m2=3(i=2)、m3=4(i=3)、m4=5(i=4)、m5=6(i=5)、m6=7(i=6)、m7=8(i=7)、n=7、X:光軸からの距離がρである非球面上の1点から、非球面頂点の接平面に下ろした垂線の距離、C:非球面頂点での基準球面の曲率、ρ:光軸からの距離、k:円錐定数、Ami:ρmiの項の非球面係数、であるとする。 - 上記miがmi=a+(i−1)b(但し、a>2.0b>0,b≠整数)で規定されることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の非球面眼鏡レンズ。
- 上記a,b,nが、それぞれa=4.0、b=0.7、n=4の値をとることを特徴とする請求項5に記載の非球面眼鏡レンズ。
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-
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